JP3765405B2 - マルチプレクサおよび通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話機等の移動体通信機に使用するマルチプレクサおよびこれを備えた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話機等の移動体通信機等においては、一種類の規格で通信するだけでなく、複数の規格を有するものが次々に実用化されるようになってきている。例えば、Bluetooth規格を用いて無線LAN端末の機能を持たせた携帯電話機が実用化されている。
【0003】
このような携帯電話機等の移動体通信機においては、当然、二つの通信に使用する周波数は異なる。すなわち、通常の携帯電話機としての信号を送受信する場合に使用する通信フィルタおよびデュプレクサと、無線LANに用いるフィルタとでは、通過帯域および阻止帯域等の特性が異ならなければならず、必然的に別個のフィルタでなければならない。しかし、携帯電話等の移動体通信機では、小型化の要求が常にあり、また、高周波を利用することから電気特性に関しても、それぞれのフィルタを離れて搭載することは望ましくない。よって、これらを組み合わせたマルチプレクサを搭載することとなる。
【0004】
従来のマルチプレクサについて、図13を参照して説明する。
図13はマルチプレクサの外観斜視図である。
図13において、801は第1・第2のフィルタを備える誘電体デュプレクサ、802は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内面に内導体3a〜3fを形成し、一方の開口面付近に内導体非形成部4a〜4fをそれぞれ設けた内導体形成孔、5は誘電体ブロックの外面に形成された外導体、6a,6bは外導体5から離間された、入力電極または出力電極となる入出力電極、7は共用電極、9a,9bは第3のフィルタ802の入出力電極、21はベース基板、22a,22b,23,24a,24bは誘電体デュプレクサ801、フィルタ802の実装用ランド、25a〜25cはベース基板21に設けられた入出力端子、26はベース基板21に設けられた共用端子、27は基板に設けられ、実装用ランド24a,23および共用端子26を導通する伝送線路である。
【0005】
図13に示すような構造とすることで、入出力端子25a〜25cと共用端子26とを備えるマルチプレクサを構成している。
【0006】
これにより、例えば、入出力端子25a,25bをW−CDMAなどの携帯電話機能を備える回路に接続し、入出力端子25cをBluetoothなどの無線LAN用の回路に接続し、共用端子26をアンテナに接続することで、一つのアンテナを用いて、二つの異なる通信機能を有する通信装置を構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のマルチプレクサにおいては、以下に示す解決すべき課題が存在した。
【0008】
すなわち、ベース基板を使用することから、必然的にその分のスペースが必要となり、小型化に反するとともに、コストも増加する。また、ベース基板に形成された伝送回路を用いて、誘電体デュプレクサの共用電極とフィルタの一方の入出力電極とを接続し、また、誘電体デュプレクサおよびフィルタの各入出力電極と外部回路とを接続しており、この伝送回路による電気的な損失が発生する可能性がある。
【0009】
一方で、現状では、一つの誘電体ブロックを用い、一つの共用電極で、三つの異なる種類のフィルタを形成することはできず、二つの異なる種類のフィルタを有する誘電体デュプレクサを形成することしかできなかった。
【0010】
この発明の目的は、基板等を用いずに、三つの異なるフィルタを一体化した形状のマルチプレクサおよびそれを備えた通信装置を構成することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、第1のフィルタと第2のフィルタとから構成された誘電体デュプレクサと、該誘電体デュプレクサとは別に形成された第3のフィルタとを備え、誘電体デュプレクサの共用電極と、第3のフィルタの一方の入出力電極とが導通し、誘電体デュプレクサの実装面と、第3のフィルタの実装面とが同一平面をなし、誘電体デュプレクサを構成する第1・第2のフィルタのうち、一方のフィルタの内導体形成孔の一方の開口面に接合するように、第3のフィルタとを配置させて、マルチプレクサを構成する。
【0012】
また、この発明は、開口面を内導体形成孔の構成する共振器の短絡面として、マルチプレクサを構成する。
【0013】
また、この発明は、開口面を内導体形成孔の構成する共振器の開放面として、マルチプレクサを構成する。
【0014】
また、この発明は、誘電体デュプレクサを構成する第1のフィルタの短絡面と第2のフィルタの開放面とを、誘電体ブロックの同一面に形成して、マルチプレクサを構成する。
【0015】
また、この発明は、誘電体ブロックに、入力電極と共用電極とを備えた第1のフィルタと、出力電極と共用電極とを備えた第2のフィルタとを構成する誘電体デュプレクサと、誘電体デュプレクサとは、別に形成した、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとを備え、誘電体ブロックの外面における内導体形成孔の配列方向の端となる面に、第3のフィルタを、誘電体デュプレクサの実装面と、第3のフィルタの実装面とが同一平面をなすように接合し、共用電極と第3のフィルタの一方の入出力電極とを導通する伝送線路を、前記内導体形成孔の一方の開口面から、第3のフィルタの或一面にかけて設けて、マルチプレクサを構成する。
【0016】
また、この発明は、誘電体ブロックに、第1・第2・第3の入出力電極と共用電極とを備え、これら第1・第2・第3の入出力電極をそれぞれ信号の入出力部とする第1・第2・第3のフィルタを構成し、第1の入出力電極、第3の入出力電極、共用電極、第2の入出力電極の順に誘電体ブロックの外面に配置し、第1のフィルタと第3のフィルタとをそれぞれ構成する複数の内導体形成孔を、誘電体ブロックの垂直な高さ方向に二段に積み重なるように配置し、誘電体ブロック内に、この二段に積み重なったフィルタを構成する内導体形成孔の内導体同士の結合を防止する内部電極を設けることにより、マルチプレクサを構成する。
【0017】
また、この発明は、内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔と、該内導体形成孔に平行に設けられた、内面に内面電極を形成した励振孔とを、誘電体ブロックの内部に備え、励振孔に導通する接続電極を、励振孔の一方の開口面と実装面と当該二面に垂直な誘電体ブロックの外面とにかけて備え、複数の内導体形成孔のうち、所定の内導体形成孔に形成された内導体に結合する入出力電極と、外導体とを、誘電体ブロックの外面に備えた第1のフィルタと、この第1のフィルタにおける、内導体形成孔および励振孔の一方の開口面であって、接続電極が形成された開口面を対称面として、第1のフィルタと面対称の構成となる第2のフィルタと、第1・第2のフィルタとは別に形成され、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとから構成され、第1のフィルタと第2のフィルタとを、接続電極が重なり合うように、開口面同士を接合して一体化し、第3のフィルタのいずれか一方の入出力電極と、接続電極とを導通させて、マルチプレクサを構成する。
【0018】
また、この発明は、第1・第2・第3のフィルタを組み合わせた形状を略直方体形状にして、マルチプレクサを構成する。
【0019】
また、この発明は、第1・第2のフィルタを構成する複数の共振器の開放端を、複数の内導体形成孔の内面における開放面付近に内部電極非形成部を設けることによって形成して、マルチプレクサを構成する。
【0020】
また、この発明は、前記マルチプレクサを備えて通信装置を構成する。
【0021】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図1〜図4を参照して説明する。
【0022】
図1の(a)はマルチプレクサの外観斜視図であり、(b)はそのブロック図である。
図2はマルチプレクサの三面図であり、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。
図3はマルチプレクサの一部である誘電体デュプレクサの投影図であり、(a)は短絡面側の正面図、(b)は下面図、(c)は側面図、(d)は背面図(開放面側の正面図)、(e)は内部構造を示した平面断面図である。
図4はマルチプレクサの一部であるフィルタの三面図であり、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。
【0023】
図1〜図4において、101は第1・第2のフィルタを備えた誘電体デュプレクサ、102は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内導体形成孔、3a〜3fは内導体、4a〜4fは内導体非形成部、5は外導体、6a,6bは誘電体デュプレクサ101の入力電極または出力電極となる入出力電極、7は誘電体デュプレクサ101の共用電極、8は励振孔である内導体非形成部を設けていない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、9a,9bは第3のフィルタ102の入出力電極である。
【0024】
図1、図2、図3に示すように、誘電体ブロック1は、内導体形成孔2d〜2fを設ける領域において、その一方の開口面から所定の深さで凹みを設けた直方体に形成されている。
【0025】
誘電体ブロック1の内部には、内面に内導体3a〜3fを備えた内導体形成孔2a〜2fをステップ構造で形成しており、内導体形成孔2d〜2fは、誘電体ブロック1の凹みを設けた部分に形成している。内導体形成孔2a〜2fの凹みを有しない開口面(図2の(a)における背面)付近には、それぞれ内導体非形成部4a〜4fを設けており、誘電体ブロック1の外面には、略全面に外導体5を形成している。このような構造とすることにより、内導体形成孔2a〜2fの内導体非形成部4a〜4fを設けた側の開口面を開放面とし、これに対向する開口面を短絡面として、それぞれ共振器を構成している。
【0026】
また、誘電体ブロック1の外面には、外導体5から離間して、実装面となる下面から側面にかけて、伝送信号の入力電極または出力電極として機能する入出力電極6a,6bを形成している。また、内導体形成孔2cと2dとの間に、下面から短絡面およびこの両面に接する側面にかけて共用電極7を形成している。また、内導体形成孔2cと2dとの間には、これら内導体形成孔2a〜2fと並列に内導体形成孔である励振孔8を形成している。この励振孔8の一方の開口端は共用電極7に導通している。
【0027】
このような構造とすることにより、内導体形成孔2a〜2c、入出力電極6a、および共用電極7からなる第1の誘電体フィルタと、内導体形成孔2d〜2f、入出力電極6b、および共用電極7からなる第2の誘電体フィルタを構成している。この第1・第2の誘電体フィルタは、互いに内導体形成孔の内径および形状が異なるとともにその長さが異なるため、共振周波数が異なる。これにより、一方を送信フィルタ、他方を受信フィルタとする、一体型の誘電体デュプレクサ101を構成している。
【0028】
一方、第3のフィルタ102はSAWフィルタ等、図4に示すように外面に入出力電極9a,9bを備えて、構成されている。
【0029】
前述の誘電体デュプレクサ101と第3のフィルタ102とを組合せて、マルチプレクサを構成している。
【0030】
すなわち、図1の(a)、図2に示すように、部分的に凹みを有した第1・第2のフィルタを有する誘電体デュプレクサ101の、その凹みに第3のフィルタ102をはめ込み、誘電体デュプレクサ101の第2のフィルタを構成する内導体形成孔2d〜2fの一方の開口面に接合し、一体化する。そして、誘電体デュプレクサ101の共用電極7と第3のフィルタ102の一方の入出力電極9aとを接合する。このような構造とすることにより、図1の(b)に示すようなブロック図で表すことができる、三つの入出力電極6a,6b,9bと一つの共用電極7(9a)とを備える一体型のマルチプレクサ(トリプレクサ)を構成する。
【0031】
このようなマルチプレクサの動作を以下に説明する。
本説明にあたり、第1のフィルタを送信フィルタとし、第2のフィルタを受信フィルタとする。
入出力電極(入力電極)6aに入力された信号は、送信フィルタである第1のフィルタを通過して必要周波数成分のみを共用電極7に伝送し、共用電極7に接続されたアンテナから外部に発信する。外部からアンテナで受信し、共用電極7に伝送された信号は、受信フィルタである第2のフィルタを通過して必要周波数成分のみを入出力電極(出力電極)6bに伝送し、これに後続する回路に出力する。一方、第3のフィルタを含む回路は、無線LANなどに利用することにより、双方向の通信を行う。すなわち、入出力電極9bに入力された前記の信号と周波数の異なる信号は、第3のフィルタを介して必要周波数帯のみを取り出して共用電極7に伝送し、アンテナから発信する。アンテナで受信した信号は、第3のフィルタを介して入出力端子9bに伝送され、後続の外部回路に出力する。
【0032】
例えば、W−CDMAとBluetoothとを一体の通信機で通信する場合、W−CDMAは、送信周波数が1950MHz、受信周波数が2140MHzであり、Bluetoothは、2400MHzであり、これらの周波数を中心にそれぞれ数十MHzの帯域幅を確保する。その一方で、それぞれ相手の通過帯域における減衰量は、30dB〜50dBを確保する。
【0033】
ここで、第1の誘電体フィルタと第2の誘電体フィルタとは、第1の誘電体フィルタのほうが第2の誘電体フィルタよりもその軸長が長い。このため、第1の誘電体フィルタを低周波数帯域側である送信フィルタとし、第2の誘電体フィルタを高周波数帯域側である受信フィルタとすることにより、誘電体デュプレクサをW−CDMAの通信に利用する。一方、第3のフィルタをBluetooth(無線LAN)に利用する。これにより、前記通信特性を得ることができる。 また、第3のフィルタをSAWフィルタで構成することにより、第3のフィルタを小型に形成できるため、誘電体デュプレクサの凹みに嵌め込んでも、実装面を同じ平面上に構成することができる。これにより、容易に実装基板に実装することができる。
【0034】
例えば、前述のW−CDMA用の誘電体デュプレクサの代表する外形寸法は、12mm×5.5mm×2mm程度のものであり、第2のフィルタを構成する部分の凹みによる寸法は、5mm×1mm×2mm程度となる。この部分に同外形寸法の第3のフィルタを嵌め込むことにより、面実装可能なマルチプレクサを構成することができる。
【0035】
なお、マルチプレクサの外形は、完全な直方体形状である必要はなく、実装面が同一平面に構成されているのであれば、図11に示すように第3のフィルタが凹みよりも小さくてもよい。
【0036】
また、本実施形態では、第3のフィルタとして、SAWフィルタを用いたが、外形寸法と必要な通信特性を得られるのであれば、インダクタとキャパシタを積層形成した積層フィルタや誘電体フィルタで第3のフィルタを構成してもよい。
【0037】
次に、第2の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図5を参照して説明する。
図5はマルチプレクサの外観斜視図である。
図5において、201は第1・第2のフィルタを備えた誘電体デュプレクサ、202は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内導体形成孔、3a〜3fは内導体、5は外導体、6a,6bは誘電体デュプレクサ201の入力電極および出力電極である入出力電極、7は共用電極、8は励振孔である内導体非形成部を設けていない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、9a,9bは第3のフィルタ202の入出力電極である。
【0038】
誘電体ブロック1の内部に、内面に内導体3a〜3fを備えた内導体形成孔2a〜2fをステップ構造で形成しており、それぞれ一方の面(図における右奥面)の開口面付近に内導体非形成部を設けて、この開口面を開放面とし、これに対向する面(図における左手前面)を短絡面とし、誘電体ブロック1の外面に、略全面に外導体5を形成している。これにより、それぞれ共振器を構成している。
【0039】
また、外導体5から離間して、実装面となる下面から内導体形成孔2a〜2fの配列方向の端面(図における右手前面)にかけて入出力電極6aと、これに対向する図における左奥面に入出力電極6bを形成して、一方を入力電極、他方を出力電極としている。また、内導体形成孔2cと2dとの間に、下面から短絡面にかけて共用電極7を形成している。また、内導体形成孔2cと2dとの間には、これら内導体形成孔2a〜2fと平行に励振孔8を形成している。この励振孔8に形成された内導体の一方の端部は共用電極7に導通している。
【0040】
このような構造とすることにより、内導体形成孔2a〜2c、入出力電極6a、および共用電極7からなる第1の誘電体フィルタと、内導体形成孔2d〜2f、入出力電極6b、および共用電極7からなる第2の誘電体フィルタを構成している。この第1・第2の誘電体フィルタは、互いに内導体形成孔の内径および形状が異ならせることにより、使用周波数帯域をずらし、それぞれを送信フィルタ、受信フィルタとして、一体型の誘電体デュプレクサ201を構成している。
【0041】
この誘電体デュプレクサ201の短絡面に、フィルタ202を実装面が同一平面となるように接合し、フィルタ202の外面に形成されている入出力電極9aを誘電体デュプレクサ201共用電極7に近接させる。そして、これらを実装する際には、共用電極7と入出力電極9aとを同じランドに実装する等して、導通させる。このような構造とすることにより、一体型のマルチプレクサを構成する。
【0042】
これにより、既存の誘電体デュプレクサに新に設計したフィルタを接合するだけで一体型のマルチプレクサを構成できるため、新規設計、製造がフィルタのみで済み、現状設備を有効に利用することができる。
【0043】
次に、第3の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図6を参照して説明する。
図6はマルチプレクサの外観斜視図である。
図6において、301は第1・第2のフィルタを備えた誘電体デュプレクサ、302は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内導体形成孔、3a〜3fは内導体、4a〜4fは内導体非形成部、5は外導体、6a,6bは誘電体デュプレクサ301の入力電極および出力電極である入出力電極、7は共用電極、8は励振孔である内導体非形成部を持たない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、9a,9bはフィルタ202の入出力電極、10はカバーである。
【0044】
図6に示した誘電体デュプレクサ301は、共用電極7が開放端面に形成されており、他の構成は図5に示した誘電体デュプレクサ201と同じであり、第3のフィルタ302についても図5に示した第3のフィルタ202と同じ構造である。
【0045】
誘電体デュプレクサ301の開放端面(図における左手前面)には、誘電体デュプレクサ301を構成する各共振器に第3のフィルタ302からの電気磁気的な影響を防止するカバー10を介してフィルタ302を接合している。ここで、入出力電極9aを、共用電極7に近接させる。そして、これらを実装する際には、共用電極7と入出力電極9aとを同じランドに実装する等して、導通させる。このような構造とすることにより、一体型のマルチプレクサを構成する。
【0046】
このように、誘電体デュプレクサの短絡面に限ることなく、開放面にも、第3のフィルタを接合し、一体化することができるため、設計および配置の自由度が向上する。
【0047】
次に、第4の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図7を参照して説明する。
図7はマルチプレクサの外観斜視図である。
図7において、401は第1・第2のフィルタを備えた誘電体デュプレクサ、402は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内導体形成孔、3a〜3fは内導体、4a〜4fは内導体非形成部、5は外導体、6a,6bは誘電体デュプレクサ401の入出力電極、7は共用電極、8は励振孔である内導体非形成部を持たない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、9a,9bはフィルタ402の入出力電極である。
【0048】
図7に示す誘電体デュプレクサ401は内導体形成孔2a〜2cと内導体形成孔2d〜2fとの開放面と短絡面とを反対に形成しており、同一の開口面に開放面と短絡面とを混在して形成している。他の構成は図6に示した誘電体デュプレクサ301と同じである。また、第3のフィルタ402は図5、図6に示したフィルタと同じである。
【0049】
誘電体デュプレクサ401を構成する内導体形成孔2d〜2fよりなる第2のフィルタの短絡面には、第3のフィルタ402が接合されており、入出力電極9aが共用電極7に近接している。そして、これらを実装する際には、共用電極7と入出力電極9aとを同じランドに実装する等して、導通させる。このような構造とすることにより、一体型のマルチプレクサを構成する。
【0050】
なお、第2〜第4の実施形態に示したマルチプレクサを構成する誘電体デュプレクサの共用電極とフィルタの入出力電極は近接させるだけでなく、接合時に直接接続する構造であってもよい。
【0051】
次に、第5の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図8を参照して説明する。
図8はマルチプレクサの外観斜視図である。
図8において、501は第1・第2のフィルタを備えた誘電体デュプレクサ、502は第3のフィルタ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内導体形成孔、3a〜3fは内導体、4a〜4fは内導体非形成部、5は外導体、6a,6bは誘電体デュプレクサ501の入力電極または出力電極となる入出力電極、7は共用電極、9a,9bはフィルタ502の入出力電極、11は伝送線路である。
【0052】
誘電体ブロック1の内部に、内面に内導体3a〜3fを備えた内導体形成孔2a〜2fをステップ構造に形成しており、内導体形成孔2d〜2fは誘電体ブロック1の天面側に近づけて形成している。内導体形成孔2a〜2fの一方の開口面(図における左手前面)付近には、それぞれ内導体非形成部4a〜4fを設けて、この開口面を開放面とし、これに対向する面を短絡面とし、誘電体ブロック1の外面に、略全面に外導体5を形成して、それぞれ共振器を構成している。
【0053】
また、外導体5から離間して、実装面となる下面から開放面にかけて、一方が入力電極、他方が出力電極となる入出力電極6a,6bを形成しており、内導体形成孔2cと2dとの間に、同様に下面から開放面にかけて共用電極7を形成している。
【0054】
このような構造とすることにより、内導体形成孔2a〜2c、入出力電極6a、および共用電極7からなる第1の誘電体フィルタと、内導体形成孔2d〜2f、入出力電極6b、および共用電極7からなる第2の誘電体フィルタを構成している。この第1・第2の誘電体フィルタは、互いに内導体形成孔の内径および形状が異なることにより使用周波数帯域が異なり、それぞれを送信フィルタ、受信フィルタとすることにより、一体型の誘電体デュプレクサ501を構成している。
【0055】
一方、第3のフィルタ502は実装面からある一側面(図における左手前面)にかけて入出力電極9a,9bを形成しており、誘電体デュプレクサ501の内導体形成孔2a〜2fの配列端となる面に接合している。ここで、それぞれの実装面、および誘電体デュプレクサ501の開放面と第3のフィルタ502の入出力電極9a,9bを形成した側面とが一致するように接合する。また、ここで、この誘電体デュプレクサ501の開放面からそれに続く第3のフィルタ502の側面にかけて、共用電極7と入出力電極9aとを導通する伝送線路11を形成して、一体型のマルチプレクサを構成する。
【0056】
このような構成とすることにより、第3のフィルタ502を内導体形成孔を用いた共振器からなる誘電体フィルタで形成しても、容易にマルチプレクサを構成することができる。
【0057】
次に、第6の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図9を参照して説明する。
図9の(a)はマルチプレクサの外観斜視図であり、(b)は内導体形成孔の一方の開口面(開放面)を示す正面図である。
図9において、601は第1・第2・第3のフィルタからなるマルチプレクサ、1は誘電体ブロック、2a〜2fは内面に内導体および内導体非形成部を設けた内導体形成孔、5は外導体、6a,6b,6cは、それぞれが入力電極または出力電極となる入出力電極、7は共用電極、8は励振孔である内導体非形成部を持たない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、12は内部電極である。
【0058】
誘電体ブロック1の内部には、内面に内導体を備えた内導体形成孔2a〜2fをステップ構造に形成しており、内導体形成孔2a〜2cと内導体形成孔2fは誘電体ブロック1の下面から上面への方向である高さ方向にかけて二段に形成している。内導体形成孔2a〜2fの一方の開口面(図における左手前面)付近には、それぞれ内導体非形成部を設けて、この開口面を開放面とし、これに対向する面(図における右奥面)を短絡面とし、誘電体ブロック1の外面には、略全面に外導体5を形成して、それぞれ共振器を構成している。
【0059】
また、外導体5から離間して、実装面となる下面から開放面にかけて、それぞれが入力電極または出力電極となる入出力電極6a,6b,6cを形成している。また、内導体形成孔2c,2d,および2fとの間に、実装面となる下面から開放面にかけて、共用電極7を形成している。これらの入出力電極6a〜6cと共用電極7とは、誘電体ブロック1内部に内導体形成孔2a〜2fに平行に形成された複数の励振孔8にそれぞれ導通している。
【0060】
ここで、内導体形成孔2fおよび入出力電極6cに導通する励振孔8と、内導体形成孔2a〜2cおよび入出力電極6aに導通する励振孔8との間には、内部電極12を開放面から短絡面にかけて形成している。これにより、内導体形成孔2a〜2cよりなる誘電体フィルタと、内導体形成孔2fからなる誘電体フィルタとを電気磁気的に分離している。
【0061】
このようにして、内導体形成孔2a〜2c、入出力電極6a、および共用電極7を備える第1のフィルタと、内導体形成孔2d,2e、入出力電極6b、および共用電極7を備える第2のフィルタと、内導体形成孔2f、入出力電極6c、および共用電極7を備える第3のフィルタとから、一体型のマルチプレクサを構成する。
【0062】
次に、第7の実施形態に係るマルチプレクサの構成について、図10を参照して説明する。
図10はマルチプレクサの外観斜視図である。
図10において、701は第1のフィルタである誘電体フィルタ、702は第2のフィルタである誘電体フィルタ、703は第3のフィルタ、1a,1bは誘電体ブロック、2a〜2cは内導体形成孔、3a〜3cは内導体、4a〜4cは内導体非形成部、5は外導体、6aは誘電体フィルタ701の入出力電極、6bは誘電体フィルタ702の入出力電極、8は励振孔である内導体非形成部を持たない内導体形成孔(以下、単に「励振孔」という。)、9a,9bは第3のフィルタ703の入出力電極、13は励振孔8に導通する接続電極である。
【0063】
誘電体ブロック1aの内部に、内面に内導体3a〜3cを備えたステップ構造の内導体形成孔2a〜2cを形成しており、内導体形成孔2a〜2cの一方の開口面(図における左手前面)付近には、それぞれ内導体非形成部4a〜4cを設けて、この開口面を開放面とし、これに対向する面(図における左手前面)を短絡面とし、誘電体ブロック1aの外面に、略全面に外導体5を形成している。これにより、それぞれ共振器を構成している。また、内面に内導体を設けたストレート構造の励振孔8を、内導体形成孔2a〜2cに配列して設けている。
【0064】
また、外導体5から離間して、実装面、励振孔8の短絡面、および内導体形成孔2a〜2cと励振孔8との励振孔8側の配列端となる側面にかけて接続電極13を形成している。この接続電極13は励振孔8の短絡面側の開口部に導通している。また、この接続電極13に対し、誘電体ブロック1aの中心対称の位置付近に、内導体形成孔2cからなる共振器に結合する、実装面である下面から配列端となるもう一方の側面にかけて入出力電極6aを形成している。このような構造で、誘電体フィルタ701を構成する。
【0065】
一方、誘電体フィルタ702は、誘電体フィルタ701の短絡面を対称面とした鏡像の関係にあり、内導体形成孔、貫通孔、接続電極、共用電極、および入出力電極の構造は、誘電体フィルタ701と略同じである。但し、誘電体フィルタ701と誘電体フィルタ702とのそれぞれの通過帯域は、異なるように、内導体形成孔の形状等は設計されている。
【0066】
これらの誘電体フィルタ701,702は互いに短絡面同士を接合しており、接続電極13同士が導通している。このようにして、二つの入出力電極と、二つの接続電極13からなる電極とを備える誘電体デュプレクサを構成している。
【0067】
この誘電体フィルタ702の内導体形成孔と励振孔の配列端となる面に第3のフィルタ703を接合し、入出力電極9aを共用電極7に導通させる。これにより、マルチプレクサを構成する。
【0068】
なお、前述の各実施形態に示した誘電体デュプレクサおよび誘電体フィルタは、共振器の開放端を内導体形成孔の内部に内導体非形成部を設けることにより構成されている。しかし、内導体形成孔の一方の開口端を有する面に外導体を形成せずに、内導体形成孔の開口端に結合用電極を設けて開放面とし、共振器の開放端とする構造としてもよい。また、内導体形成孔の一方の開口端を有する面に外導体を形成せずに、内導体形成孔の開口端間で共振器間を結合する構造としてもよい。
【0069】
また、内導体形成孔はステップ構造に限らず、開放面に結合用電極を設ける構造であればストレート孔であってもよい。
【0070】
次に、第8の実施形態に係る通信装置の構成について、図12を参照して説明する。
図12は通信装置のブロック図である。
図12において、ANTは送受信アンテナ、MPXはマルチプレクサ、BPFa,BPFb,BPFcはそれぞれ帯域通過フィルタ、AMPa,AMPb,AMPc,AMPdはそれぞれ増幅回路、MIXa,MIXb,MIXc,MIXdはそれぞれミキサ、OSC1,OSC2は発振器、DIVは分周器(シンセサイザー)、PLLは位相同期回路、SWはスイッチ回路である。
MIXaはDIVから出力される周波数信号をIF信号で変調し、BPFaは送信周波数帯域(例えば、W−CDMAでは1.95GHz帯域)のみを通過させ、AMPaはこれを電力増幅してMPX(TX端子)を介しANTより送信する。AMPbはMPX(RX端子)から出力される信号を増幅し、BPFbはAMPbから出力される信号のうち受信周波数帯域(例えば、W−CDMAでは2.14GHz帯域)のみを通過させる。MIXbは、BPFcより出力される周波数信号と受信信号とをミキシングして中間周波信号IFを出力する。この回路を用いることにより、例えば、W−CDMAの通信回路を構成する。
【0071】
一方、MIXcは、IF信号を、PLLにより同期がとられ、OSC2から出力される同期周波数信号によりミキシングする。この信号は、AMPcにより電力増幅されて、SWを介し、MPX(BT端子)に伝送される。MPXでは、Bluetooth通信帯域である2.4GHz帯域の信号のみを通過し、ANTより外部に送信する。AMPdは、MPX(BT端子)から出力される信号を増幅し、MIXdへ伝送する。MIXdは、受信信号を、PLLにより同期され、OSC2から出力される同期周波数信号によりミキシングし、IF信号を出力する。この回路を用いることにより、Bluetooth通信回路を構成する。 このようにして、W−CDMA等の通信回路とBluetooth通信回路とを共に備える通信装置を構成することができる。
【0072】
図12に示したマルチプレクサMPXには、図1、図5〜図11のいずれかに示した構造の誘電体マルチプレクサを用いることができる。このようにして二種類の異なる周波数帯域からなる伝送信号をそれぞれ選別して送受信することができ、優れた通信特性を有する小型の通信装置を構成することができる。
【0073】
【発明の効果】
この発明によれば、第1のフィルタと第2のフィルタとから構成された誘電体デュプレクサと、該誘電体デュプレクサとは別に形成された第3のフィルタとを備え、誘電体デュプレクサの共用電極と、第3のフィルタの一方の入出力電極とが導通し、誘電体デュプレクサの実装面と、第3のフィルタの実装面とが同一平面をなし、誘電体デュプレクサを構成する第1・第2のフィルタのうち、一方のフィルタの内導体形成孔の一方の開口面に接合するように、第3のフィルタとを配置させることにより、小型で面実装可能なマルチプレクサを構成することができる。
【0074】
また、一つのブロック形状に一体化されることにより、不必要な配線を要せず、伝送特性に優れ、高信頼性を有するマルチプレクサを構成することができる。
【0075】
また、誘電体デュプレクサの短絡面、開放面、および側面に、第3のフィルタを接合することにより構成することもできるため、既存の誘電体フィルタおよび誘電体デュプレクサに新たに設計したフィルタ接合してマルチプレクサを構成することができ、既存設備を用いて容易にマルチプレクサを形成することができる。
【0076】
また、この発明によれば、誘電体ブロックに、入力電極と共用電極とを備えた第1のフィルタと、出力電極と共用電極とを備えた第2のフィルタとを構成する誘電体デュプレクサと、誘電体デュプレクサとは、別に形成した、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとを備え、誘電体ブロックの外面における内導体形成孔の配列方向の端となる面に、第3のフィルタを、誘電体デュプレクサの実装面と、第3のフィルタの実装面とが同一平面をなすように接合し、共用電極と第3のフィルタの一方の入出力電極とを導通する伝送線路を、前記内導体形成孔の一方の開口面から、第3のフィルタの或一面にかけて設けることにより、内導体形成孔を用いて共振器を構成した構造の誘電体デュプレクサと誘電体フィルタとで、マルチプレクサを構成することができる。
【0077】
また、この発明によれば、誘電体ブロックに、第1・第2・第3の入出力電極と共用電極とを備え、これら第1・第2・第3の入出力電極をそれぞれ信号の入出力部とする第1・第2・第3のフィルタを構成し、第1の入出力電極、第3の入出力電極、共用電極、第2の入出力電極の順に、誘電体ブロックの外面に配置し、第1のフィルタと第3のフィルタとをそれぞれ構成する複数の内導体形成孔を、誘電体ブロックの垂直な高さ方向に二段に積み重なるように配置し、誘電体ブロック内に、この二段に積み重なったフィルタを構成する内導体形成孔の内導体同士の結合を防止する内部電極を設けることにより、略直方体形状で小型のマルチプレクサを構成することができる。
【0078】
また、この発明によれば、内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔と、該内導体形成孔に平行に設けられた、内面に内面電極を形成した励振孔とを、誘電体ブロックの内部に備え、励振孔に導通する接続電極を、励振孔の一方の開口面と実装面と当該二面に垂直な誘電体ブロックの外面とにかけて備え、複数の内導体形成孔のうち、所定の内導体形成孔に形成された内導体に結合する入出力電極と、外導体とを、誘電体ブロックの外面に備えた第1のフィルタと、この第1のフィルタにおける、内導体形成孔および励振孔の一方の開口面であって、接続電極が形成された開口面を対称面として、第1のフィルタと面対称の構成となる第2のフィルタと、第1・第2のフィルタとは別に形成され、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとから構成され、第1のフィルタと第2のフィルタとを、接続電極が重なり合うように、開口面同士を接合して一体化し、第3のフィルタのいずれか一方の入出力電極と、接続電極とを導通させることにより、誘電体デュプレクサを用いることなく、複数の誘電体フィルタを用いて、マルチプレクサを構成することができる。
【0079】
また、前記マルチプレクサを備えることにより、通信特性に優れた通信装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図およびブロック図
【図2】第1の実施形態に係るマルチプレクサの三面図
【図3】第1の実施形態に係る誘電体デュプレクサの構造を示す図
【図4】第1の実施形態に係るフィルタの三面図
【図5】第2の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図6】第3の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図7】第4の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図8】第5の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図9】第6の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図および正面図
【図10】第7の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図11】第1の実施形態に係るマルチプレクサの外観斜視図
【図12】第8の実施形態に係る通信装置のブロック図
【図13】従来のマルチプレクサの外観斜視図
【符号の説明】
1,1a,1b−誘電体ブロック
2a〜2f−内導体形成孔
3a〜3f−内導体
4a〜4f−内導体非形成部
5−外導体
6a,6b,6c−第1・第2の誘電体フィルタを備える誘電体デュプレクサの入出力電極
7−共用電極
8−励振孔
9a,9b−第3のフィルタの入出力電極
10−カバー
11−伝送線路
12−内部電極
13−接続電極
21−ベース基板
22a,22b,23,24a,24b−誘電体デュプレクサ801、フィルタ802の実装用ランド
25a〜25c−ベース基板21に設けられた入出力端子
26−ベース基板21に設けられた共用端子
27−実装用ランド24a,23および共用電極26を導通する伝送線路
101,201,301,401,501,801−誘電体デュプレクサ
102,202,302,402,502,703,802−フィルタ
601−マルチプレクサ
701,702−誘電体フィルタ
Claims (10)
- 内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔を、外面が互いに直交する3つの面のそれぞれに略平行な面で構成される誘電体ブロックに備え、前記複数の内導体のうち所定の内導体にそれぞれ結合する、入力電極と、出力電極と、共用電極とを、外導体と共に、前記外面に備えることにより、前記入力電極を信号の入力部、前記共用電極を信号の出力部とする第1のフィルタと、前記出力電極を信号の出力部、前記共用電極を信号の入力部とする第2のフィルタとを構成した誘電体デュプレクサと、
該誘電体デュプレクサとは別に形成された、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとを備え、
前記共用電極と前記第3のフィルタの一方の前記入出力電極とが導通し、前記誘電体デュプレクサの実装面と、前記第3のフィルタの実装面とが同一平面をなし、前記第1・第2のフィルタのうち、一方のフィルタの前記内導体形成孔の一方の開口面に接合するように、前記第3のフィルタとを配置してなるマルチプレクサ。 - 前記開口面が前記内導体形成孔の構成する共振器の短絡面である請求項1に記載のマルチプレクサ。
- 前記開口面が前記内導体形成孔の構成する共振器の開放面である請求項1に記載のマルチプレクサ。
- 前記第1のフィルタの短絡面と第2のフィルタの開放面とが、前記誘電体ブロックの同一面に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のマルチプレクサ。
- 内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔を、略直方体形状の誘電体ブロックに備え、前記複数の内導体のうち所定の内導体にそれぞれ結合する、入力電極と、出力電極と、共用電極とを、外導体と共に、前記誘電体ブロックの外面に備えることにより、前記入力電極を信号の入力部、前記共用電極を信号の出力部とする第1のフィルタと、前記出力電極を信号の出力部、前記共用電極を信号の入力部とする第2のフィルタとを構成した誘電体デュプレクサと、
該誘電体デュプレクサとは、別に形成された、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとを備え、
前記誘電体ブロックの外面のうち、前記内導体形成孔の配列方向の端となる面に、前記第3のフィルタを、該第3のフィルタの実装面と前記誘電体デュプレクサの実装面とが同一平面をなすように接合し、
前記共用電極と前記第3のフィルタの一方の入出力電極とを導通させる伝送線路を、前記内導体形成孔の一方の開口面から前記第3のフィルタの或一面にかけて設けてなるマルチプレクサ。 - 内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔を、略直方体形状の誘電体ブロックに備え、前記複数の内導体のうち所定の内導体にそれぞれ結合する第1・第2・第3の3つの入出力電極と1つの共用電極とを、外導体と共に、前記誘電体ブロックの外面に備えて、前記第1・第2・第3の入出力電極と前記共用電極とをそれぞれ信号の入出力部とする、第1・第2・第3のフィルタを構成したマルチプレクサであって、
第1の入出力電極、第3の入出力電極、共用電極、第2の入出力電極の順に、これらの電極を前記誘電体ブロックに配置し、
前記第1のフィルタを構成する前記内導体形成孔と、前記第3のフィルタを構成する前記内導体形成孔とを、前記誘電体ブロックの実装面に垂直な高さ方向に二段に積み重なるように配置するとともに、その二段の積み重なった内導体形成孔の間に、当該二段の積み重なった内導体形成孔の内導体同士の結合を防止する内部電極を設けてなるマルチプレクサ。 - 内面に内導体を形成した複数の内導体形成孔と、該内導体形成孔に平行に設けられた、内面に内面電極を形成した励振孔とを、略直方体形状の誘電体ブロックに備え、
前記励振孔の内面電極に導通する接続電極を、前記励振孔の一方の開口面と、実装面と、当該2面に垂直な前記誘電体ブロックの外面とにかけて備え、前記複数の内導体形成孔のうち、所定の内導体形成孔に形成された内導体に結合する入出力電極と、外導体とを、前記誘電体ブロックの外面に備えた第1のフィルタと、
前記第1のフィルタにおける、前記内導体形成孔および励振孔の一方の開口面であって、前記接続電極が形成された開口面を、対称面として、前記第1のフィルタと面対称の関係に構成した第2のフィルタと、
前記第1・第2のフィルタとは別に形成された、二つの入出力電極を有する第3のフィルタとを備え、
前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとを、前記接続電極が重なり合うように、前記開口面同士を接合して一体化し、
前記第3のフィルタのいずれか一方の入出力電極が前記接続電極に導通するように、該第3のフィルタを前記第1または第2のフィルタに接合してなるマルチプレクサ。 - 前記誘電体ブロックに凹部を形成するとともに、該凹部に前記第3のフィルタを嵌め合わせた状態で、全体が略直方体形状をなすようにした請求項1〜4のいずれかに記載のマルチプレクサ。
- 前記第1・第2のフィルタを構成する前記複数の共振器の開放端が、前記複数の内導体形成孔の内面における前記開放面付近に内導体非形成部を設けたものである請求項1〜8のいずれかに記載のマルチプレクサ。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のマルチプレクサを備えた通信装置。
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