JP3764485B2 - 電導性繊維 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、高強度、高モジュラスの電導性繊維に関する。
背景の技術
スルホン酸で環置換されたポリアニリンは、ユエ(Yue)、エプスタイン(Epstein)及びマック・ジアーミド(Mac Diarmid)[「電気応答性分子及び重合体系に関するシンポジウム」、ブルークハーベン・ナショナル・ラボラトリー(Brookhaven National Laboratory)、1989年8月]によると、外部からのドーピングなしに〜0.03S/cmの電導性を有することが報告された「自己ドーピングされた」電導性重合体である。この物質の合成はJ.A.C.S.、1991年、113巻、7号、2665〜2671ページにも記述されており、これによればそれは圧縮ペレットで〜0.1S/cmの電導性が測定されている。
濃硫酸中の均一溶液から製造されるポリアニリン及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)のブレンドの繊維は、ポリマー・コミュン(Polymer Commun)、31、275(1990)に記述されている。この繊維は、機械的強度を有し、一方純粋なポリアニリンの電導性を保持するといわれる。この実験者により使用された紡糸溶液のポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の濃度は、離液性相の形成開始以下であり、従って繊維を等方性溶液から紡糸している。
図面の説明
図1は、本発明の繊維の横方向及び長さ方向の断面の1200倍の顕微鏡写真である。
発明の概略
本発明は、ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)及び繊維を電導性にする量のスルホン酸で環置換されたポリアニリンから本質的になり、且つデニール当たり少なくとも10グラムの紡糸した状態での引っ張り強度(tenacity)とスルホン化ポリアニリンの重量に基づき少なくとも9重量%の硫黄含量を有する高強度、高モジュラスの電導性繊維を提供する。好ましくは繊維中のスルホン化ポリアニリンとポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の比は、重量%基準で10/90〜30/70である。
更に本発明には、スルホン化ポリアニリン及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の、濃硫酸(>100%)中離液性溶液を形成させ、但しスルホン化ポリアニリン及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の比は重量%基準で10/90〜30/70であり且つこの溶液は少なくとも15重量%で全重合体を含有し、そして該溶液をエアー・ギャップ(air gap)を通して凝固液に押出して、繊維を形成させる、ことを含んでなる新規な繊維の製造法も包含される。
発明の詳細な説明
本発明で使用されるスピン・ドープ(spin dope)は、ポリアニリンを、ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)(PPD−T)の濃硫酸(>100%)中溶液と45℃以上の温度で一緒にすることにより調製される。ポリアニリンのスルホン化はその様な条件下に起こるが、温度の上昇、硫酸濃度の増加、及び時間の延長により反応を速めることができる。ポリアニリンのスルホン化に使用する特別な方法は厳密ではない。スルホン化法は、背景の技術に言及した参考文献に開示されている。スルホン化ポリアニリンの硫黄含量は高電導性に対して少なくとも9重量%であるべきである。本発明に用いるポリアニリンの分子量は厳密でない。低分子量は低溶液粘度と容易な加工性をもたらすが、それは加工または使用中に、より容易に繊維から除去される。PPD−Tは少なくとも5の固有粘度を有する高分子量形で使用される。所望の高強度を得るためには、米国特許第3,767,756号に開示されているごとく離液性溶液を与えるPPD−Tの濃度が使用される。全重合体、即ちスルホン化ポリアニリン+PPD−Tの含量が少なくとも15重量%の紡糸溶液がこの必要条件に当てはまる。
紡糸溶液中の、究極的に紡糸される繊維中のスルホン化ポリアニリンとPPD−Tとの比は、繊維の性質に重要な影響を与える。スルホン化ポリアニリンの含量が重合体混合物の30重量%を越えるにつれて、複合繊維の引張り強度は不本意にも低下し、同時に電導性は向上しない。スルホン化ポリアニリンは、少なくとも約0.03S/cmの電導性を与えるために重合体混合物の少なくとも10重量%を構成すべきである。好ましくはスルホン化ポリアニリンは重合体混合物に基づいて20〜30重量%を構成すべきである。驚くべきことに、この混合物からなる本発明の繊維は、100%スルホン化ポリアニリンのそれより遥かに高程度の電導性を示す。本発明の紡糸法は電導性を向上させるものと思われる。
本発明の繊維は、良好な強度、10gpd以上の紡糸した状態での引っ張り強度、及び理に適った程度の電導性を有する。ここに「紡糸した状態での(as−spun)」とは、巻き上げ後の紡糸段階で生成し、重合体分子の分子配列を変える延伸または熱処理操作に供していない繊維を意味するものと理解される。溶媒または不純物の除去に必要な洗浄及び乾燥操作は行っていてもよい。本発明の繊維の電導性は使用条件下に安定であり、また繊維はドーピングを必要としない。スルホン化ポリアニリンは繊維軸に配列された長い非晶構造として繊維内に分散される。これは複合繊維内のスルホン化ポリアニリンが低濃度においても高い電導性を示すことを説明しよう。
試験法
電導性
繊維の大気条件における電気抵抗は、電導性の計算のために4プローブ法で決定される。試験すべき繊維試料は、長さが約1.5cmである。繊維試料に4つの電極を付けるには、室温硬化性銀ペーストを使用する。2つの内側の電位を測定する電極は約8mm離れている。2つの外側の電極に電流をかけ、既知の電流に対応する電位を電位計で決定する。抵抗はオームの法則に基づいて計算される。電導性(単位S/cm)は繊維断面積及び電位電極間の距離に基づいて規格化されて計算される。ここにSはシーメン(Simen)に相当する。
引っ張り試験
1′′ゲージ長の単フィラメントの引っ張り試験/伸張/モジュラス(T/E/Mi)は、T及びMiに対してグラム/デニル、及びEに対して%の単位で報告される。引っ張り試験はASTM2101に従って決定した。フィラメントのデニルはビブロスコープを用いてASTM D1577に従って決定した。
硫黄元素の分析
最初に繊維試料を、フラスコ中で酸素により燃焼させる。発生したSO2及びSO3を水に吸収せしめる。過酸化水素を添加して、すべての硫黄をサルフェートに転化する。白金ブラックと煮沸して過剰のH22を除去した後、pHを調節する。ついで溶液に、水に対して比50/50のイソプロパノールを添加する。この溶液を標準BaCl2溶液で滴定してサルフェートの濃度を決定する。硫黄の量はサルフェートの濃度に基づいて決定される。
次の実施例は本発明を例示するが、本発明を限定するものではない。
実施例1
本実施例は、高重合体濃度のポリアニリン/ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)溶液のエアーギャップ紡糸による電導性繊維の製造を例示する。
ポリアニリンは次の方法で製造した。アニリン134.3g、37重量%HCl194.4g、及び脱イオン水1350gからなる溶液を、窒素雰囲気下に、2リットルのジャケット付きガラス反応器に入れた。溶液を直径3インチの双翼撹拌機で連続的に撹拌した。冷却装置から供給される冷媒を反応器のジャケットに循環して、アニリン/HCl溶液を−3℃まで冷却した。この反応器に、水270g中過硫酸アンモニウム155gからなる酸化剤溶液を、シリンジポンプにより1.95ml/分の速度で添加した。酸化剤溶液の添加後、反応混合物を約−3℃で3.5日間撹拌した。ついで反応器の内容物を濾過し、集めた粉末を、水へのスラリー化及び濾過を繰り返して洗浄し、真空乾燥した。更に得られた粉末を、それぞれ24時間で2回0.15M水酸化アンモニウム溶液に再スラリー化して中和した。この中和した重合体を乾燥し、ついでメタノール1.5リットルで2回洗浄し、次にアセトンで最終的に洗浄した。ついで重合体を乾燥し、使用するまでドライボックス中で貯蔵した。この重合体は、H2SO4(濃度96.7%)中0.5重量%溶液として30℃で測定して、1.29の固有粘度を有し、水酸化アンモニウムでの中和がポリアニリンを電導性形(エメラルジン(emeraldine)塩)から絶縁塩基形に転化したから電導性ではなかった。
17重量%ポリアニリン/H2SO4溶液は、上述のように製造したポリアニリン(塩基形)10.2gを、窒素で満たしたグローブバッグの中に置いた且つグローブバッグの外にあるドライアイス/アセトンで予め乾燥したガラス瓶で冷却したH2SO4(100.15%)49.8gに添加することによって製造した。この混合物を、ドライアイス/アセトン浴で冷却しながらスパチュラで激しく撹拌した。ついで混合物を、混合のためにクロスオーバー・プレート(cross−over plate)を有する予め乾燥した対のセルに移した(参照、ブレーズ(Blades)の米国特許第3,767,756号)。混合物を、約45℃で2時間、クロスオーバー・プレートを通して前後に押しやって、均一の溶液を得た。対のセル中の溶液を、3つの予め乾燥したガラス瓶に3.32、7.83、及び9.3gの量で移した。ポリアニリン溶液をポリ(p−フェニレンテレフタラミド)(PPD−T)及び濃硫酸(>100%)と混合して、10:90、20:80、及び30:70のポリアニリン:PPD−T重量比を有する18.6重量%の紡糸ドープ溶液を製造した。例えば、10:90溶液は、17重量%ポリアニリン溶液3.32gをH2SO4(100.15重量%)0.81g及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)のH2SO4(>100%)中19.4重量%溶液26.19gと窒素下に室温で混合することによって製造した。ついでこの混合物を約65℃で30分間撹拌し、直径1インチの対のセルに移し、そこで30分間70℃に保ち、更に混合物をセル間のクロスオーバー・プレートを通して65℃で30分間撹拌し、均一にした。同一の方法を使用して、ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)溶液及びポリアニリン溶液の量を調節し、ポリアニリン:PPD−T比20:80、及び30:70の紡糸ドープを製造した。
重合体18.6重量%を含む紡糸ドープを、次の方法に従い、エア・ギャップを通して紡糸した。上に製造した紡糸ドープ溶液を、対のセルの片側へ移し、200及び325メッシュのステンレススチールの網及びダイナロイ(dynalloy)デイスクからなる濾過パックを、対のセルと直径3ミル、長さ9ミルの単孔紡糸口金との間に挿入した。紡糸口金は、氷冷した脱イオン水を含む1ガロンのガラス容器の上0.25インチのところに配置した。糸線ガイドを脱イオン水中、紡糸口金の下3インチに配置した。糸線は水中を更に8インチ移動し、ついで部分的に脱イオン水を含むトレイに浸したボビンに巻き取った。ポンド/平方インチ(psi)単位での押出し圧、紡糸口金温度(紡糸セルと同じ)及び3つのポリアニリン/PPD−T溶液から紡糸した試料に対する巻き上げ速度を表1に要約する。各ボビン上の、典型的には重さ0.3g以下の連続フィラメントを、紡糸直後の1日間900mlの脱イオン水に浸した。その期間中水を3回、新しい脱イオン水にかえた。対でフィラメント試料を乾燥し、デニル(D)/引っ張り強度(T)/伸張(E)/モジュラス(M)、電導性及び硫黄元素分析の測定を行った。表1の結果は、繊維が脱イオン水での長期の洗浄後に電導性であることを示す。このことは、ドープしたポリアニリンが典型的には約4以上のpHを有する水溶液との接触時に電導性を失うから、予想できないことであった。繊維試料はすべて、イミド基のオルト位においてポリアニリンに共有結合したスルホン酸基に帰せられる硫黄を含有した。濃H2SO4(>100%)中高温での処理のため、ポリアニリンのスルホン化はその場で起こった。このスルホン酸基は、ポリアニリン重合体を電導性にするための内部ドーパントとして機能する。この仮説は、試料6及び7に対して表1に例示するように、硫黄が容易に除去されないという事実によって支持される。これら2つの試料を、900mlの0.1M水酸化アンモニウムに4時間浸した。ついでこの水酸化アンモニウムで処理した繊維を脱イオン水で激しく洗浄した。中和及び水洗後、2つの繊維試料は3.24及び3.21重量%の硫黄を含んだ。硫黄が中和で除去されない事実は、それがポリアニリンに共有結合したスルホン酸基として存在する証拠である。
Figure 0003764485
実施例2
本実施例は、スルホン化ポリアニリン/PPD−Tを重量比30/70で含む重合体のH2SO4中15.2重量%溶液のエアーギャップ紡糸を例示する。10重量%ポリアニリン/H2SO4溶液は、実施例1で製造したポリアニリン8gを乾燥窒素雰囲気下、ドライアイス/アセトン混合物で冷却しながらたH2SO4(100.15%)72gと混合することによって製造した。ついでこの混合物を、窒素下に対のセルに移し、更に室温で2時間混合して均一な溶液とした。15.2重量%の紡糸ドープは、10重量%ポリアニリン溶液22.66gを、窒素雰囲気下の対のセル中65℃でPPD−T/H2SO4(>100%)と混合することによって製造した。この混合物を更に65℃で1時間混合して均一な溶液を得た。ついでこの溶液を、実施例1に記述した方法に従い、80℃、押出し圧340psi及び巻上げ速度195フィート/分で紡糸した。実施例1に記述したように脱イオン水で洗浄した後、フィラメントは2.0/7.9/4.1/265のD/T/E/M及び0.09S/cmの電導性を有した。これらの結果は、表1の試料7と比べて、15.2重量%のポリアニリン/PPD−T溶液が18.6重量%の溶液よりも低い引っ張り強度、モジュラス及び電導性を有する繊維を与えることを示す。
実施例3(対照実施例)
本実施例は、スルホン化ポリアニリン/PPD−Tを重量比30/70で含む重合体のH2SO4中13.2重量%溶液のエアーギャップ紡糸を例示する。
紡糸ドープは、H2SO4(濃度100.15%)、PPD−T/H2SO4(>100%)21.91g、及び実施例2で製造した10.0重量%ポリアニリン/H2SO4溶液22.66gを、対のセル中室温で2時間混合することによって製造した。ついでこの対のセルを、45℃に加熱して、更に1時間混合し、13.2重量%のスルホン化ポリアニリン/PPD−T(30/70)の均一な溶液を得た。この溶液を、実施例1に記述した方法に従い、70℃、押出し圧400psi及び巻上げ速度195フィート/分で連続フィラメントに紡糸した。実施例1に記述したように脱イオン水で洗浄した後、フィラメントは3.4/5.5/4.7/206のD/T/E/M及び0.03S/cmの電導性を有した。これらの結果は、表1の試料6と比べて、13.2重量%のポリアニリン/PPD−T(30/70)溶液が18.6重量%の溶液よりも低い引っ張り強度、モジュラス及び電導性を有する繊維を与えることを示す。
実施例4
本実施例は、18.6重量%の重合体を含むスルホン化ポリアニリン/PPD−T溶液のエアーギャップ紡糸を例示する。
重合体を濃H2SO4中18.6重量%で含み且つポリアニリン/PPD−T比10/90、20/80、30/70及び40/60を有する紡糸溶液は、次の方法に従って製造した。PPD−T(H2SO4中19.4重量%)、実施例1で製造したポリアニリン重合体(塩基形)及び硫酸(100.15重量%)を、18.6重量%の重合体及び所望のポリアニリン/PPD−T比を有する溶液を製造するのに必要とされる量で、予め乾燥したガラス瓶に入れた。この瓶を70℃の窒素でパージした炉内に1時間置き、ついで混合物を撹拌し、熱い(70℃)対のセルに移した。この対のセルを、窒素でパージした炉内で1時間70℃に加熱した。そしてこの混合物をクロスオーバー・プレートを通して1.5時間混合し、均一な溶液を得た。
上で得たポリアニリン/PPD−T溶液を実施例1に記述した方法で紡糸した。押出し圧、紡糸口金温度、及び個々の紡糸実験に対する巻上げ速度を表2に要約する。
紡糸直後に、連続フィラメントを含むボビン(それぞれ約0.3g)を900mlの脱イオン水に1日間浸した。水はこの期間中に3回新しい脱イオン水と交換した。水洗した繊維のD/T/E/M及び電導性を表2に要約する。繊維を脱イオン水で激しく洗浄したけれど、それらは電導性のままであった。表2に示す結果も、引っ張り強度及びモジュラスが、ポリアニリン/PPD−T比の増加と共に減少することを示す。好適な比は、繊維が最大の電導性を有し、しかも依然として高い強度とモジュラスを有するから、30/70である。
各組成の繊維から撮ったX線写真は、スルホン化ポリアニリンが非晶性重合体として存在し、一方PPD−T重合体鎖が13.6〜14.8の範囲の配向角で高度に配向していることを示す。表2の項目1の光学写真(図1)は、PPD−T及びスルホン化ポリアニリンが分離していることを示す。スルホン化ポリアニリン(1)は、横方向の断面においてPPD−Tマトリックス(2)中に均一に、また長さ方向の断面において繊維軸に沿って配列した長い筋として分散していることが示される。これは10/90の比おいてさえ高電導性を示すことを説明しよう。
Figure 0003764485
実施例5
本実施例は、水酸化アンモニウムでの中和の、実施例4の試料1(ポリアニリン/PPD−T=10/90)の電導性に及ぼす影響を例示する。
脱イオン水で激しく洗浄した試料1(実施例4)の繊維切片の電導性は、測定によると0.03S/cmであることが分かった。乾燥をしないで他の繊維試料を900mlの0.1M水酸化アンモニウム溶液に3時間、他の新しい900mlの水酸化アンモニウム溶液に4時間浸した。両水酸化アンモニウム溶液は各浸漬後無色であった。しかしながら、繊維の色は、水酸化アンモニウムが繊維中の酸を中和するから、その溶液との接触時に緑(電導性形)から青(絶縁形)に変化した。ついで中和した繊維を、流れる脱イオン水で6時間洗浄した。その後繊維はその元の緑色に戻った。この繊維は、1.82重量%の硫黄を含み、0.07S/cmの電導性を有した。この結果は、水酸化アンモニウムでの中和が電導性に影響しないことを示し、硫黄がポリアニリンに共有結合的に結合したスルホン酸基として存在するという証拠を与えた。
実施例6
本実施例は、水酸化アンモニウムでの中和の、実施例4の試料5(ポリアニリン/PPD−T=30/70重量比)の電導性に及ぼす影響を例示する。
脱イオン水で激しく洗浄した試料5(実施例4)の繊維切片は、4.14重量%の硫黄含量を有し、0.6S/cmの電導性を有した。乾燥をしてない残りの繊維切片を、900mlの0.1M水酸化アンモニウム溶液に2時間、他の新しい0.1M水酸化アンモニウム溶液に6時間浸した。水酸化アンモニウム溶液は各浸漬後に僅かに紫色になった。ついでこの中和した繊維を流れる脱イオン水で16時間洗浄した。その後それは以前4.14重量%の硫黄を含み、0.3S/cmの電導性を有した。本実施例及び実施例5は、繊維中のポリアニリンがスルホン化されていること、及びスルホン酸が塩基性溶液で容易に抽出されないことを示す。
実施例7
脱イオン水で激しく洗浄した試料7(実施例4)の繊維切片は、4.41重量%の硫黄含量と0.4S/cmの電導性を有した。乾燥をしてない残りの繊維切片を、900mlの0.1M水酸化アンモニウム溶液に2時間、他の新しい900mlの0.1M水酸化アンモニウム溶液に4時間浸した。水酸化アンモニウム溶液は各浸漬後に暗紫色になった。これは繊維中のポリアニリンのいくらかが水酸化アンモニウム溶液に抽出された証拠である。ついでこの中和した繊維を流れる脱イオン水で13時間激しく洗浄した。この処理した繊維は、未処理の繊維中の硫黄含量よりかなり低い1.67重量%の硫黄含量を有した。その電導性は0.4S/cmから0.04S/cmまで減少した。本実施例は、スリホン化されたポリアニリンの一部分が30/70よりかなり大きいポリアニリン/PPD−T比において抽出されうるということを示唆する。

Claims (2)

  1. ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)及びスルホン酸で環置換されたポリアニリンからなり、但しスルホン化ポリアニリンとポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の重量%基準での比が10/90〜30/70であり且つデニール当たり少なくとも10グラムの紡糸した状態での引っ張り強度とポリアニリンの重量に基づき少なくとも9重量%の硫黄含量とを有する、高強度、高モジュラスの電導性繊維。
  2. a.少なくとも9重量%の硫黄含量を有するスルホン化ポリアニリン及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の、濃硫酸中溶液を形成させ、但しスルホン化ポリアニリン及びポリ(p−フェニレンテレフタラミド)の比が重量%基準で10/90〜30/70であり且つこの溶液が少なくとも15重量%で全重合体を含有し、そして
    b.この溶液をエアー・ギャップを通して凝固浴に押出して、繊維を形成させる、
    ことを含んでなる請求の範囲1の繊維の製造法。
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