JP3763338B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、モータの回転力を利用して、ステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステアリング装置が用いられている。このような電動パワーステアリング装置の多くは、車速に応じて操舵補助力を増減させる車速感応型制御を採用しており、操舵抵抗が小さい高速走行時には、比較的小さな操舵補助力をステアリング機構に与え、操舵抵抗が大きい低速走行時には、比較的大きな操舵補助力をステアリング機構に与えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、狭い道での方向転換や、車庫入れ、縦列駐車などの際には、ステアリングホイールを一方方向に最大舵角まで切り込んだ状態から他方方向の最大舵角まで切り返す、いわゆるロックツーロック操作が行われることがある。
電動パワーステアリング装置を搭載した車両では、ロックツーロック操作を行うような低速走行時には大きな操舵補助力がステアリング機構に与えられて、ステアリングホイールを楽に操作できるとはいえ、ロックツーロック操作を何度も繰り返して行うことは、運転者にとって非常に煩わしいことであった。
【0004】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、ロックツーロック操作の煩わしさを解消できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両のステアリング機構(1)に与えるべき操舵補助力の発生源としてのモータ(M)と、オンまたはオフされる自動切り返しスイッチ(67)と、この自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされたことに応答して、上記ステアリング機構を最大舵角まで自動的に操舵すべく上記モータを駆動制御する制御手段(40,S8)と、上記ステアリング機構に作用している操舵トルクを検出するためのトルク検出手段(62)とを含み、上記所定の条件は、上記自動切り返しスイッチがオンされた後に上記トルク検出手段によって検出される操舵トルクの大きさが予め定めるトルク値以上になったこと(S5)を条件の1つとして含み、上記制御手段は、上記自動切り返しスイッチがオンされた直後に上記トルク検出手段によって検出される操舵トルクの方向の最大舵角まで上記ステアリング機構を自動操舵すべく上記モータを制御するものであることを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
【0006】
なお、括弧内は、後述の実施形態における対応構成要素などの符号を表す。以下、この項において同じである。
この発明によれば、自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされると、モータの駆動が制御されて、ステアリング機構が所定方向の最大舵角まで自動的に操舵される。したがって、上記所定の条件を適切に定めておくことにより、ステアリング機構を一方方向に最大舵角まで切り込んだ状態から他方方向の最大舵角まで切り返すといった操作(ロックツーロック操作)を自動で行わせることができる。これにより、狭い道での方向転換や車庫入れの際におけるロックツーロック操作の煩わしさを解消できる。
【0008】
また、請求項記載の発明は、上記ステアリング機構の操舵方向を検出する操舵方向検出手段(62,40)と、車両のシフト位置が前進位置または後退位置のいずれにあるかを検出するためのシフト位置検出手段(65)とをさらに含み、上記所定の条件は、上記自動切り返しスイッチがオンされた後に上記シフト位置検出手段によってシフト位置が変更されたことが検出されたこと(S13)を条件の1つとして含み、上記制御手段は、上記シフト位置検出手段によってシフト位置が変更されたことが検出された時点において上記操舵方向検出手段によって検出されている操舵方向とは反対方向の最大舵角まで上記ステアリング機構を自動操舵すべく上記モータを制御するものであることを特徴とする請求項記載の電動パワーステアリング装置である。
【0009】
ステアリング機構が自動操舵される方向は、自動切り返しスイッチがオンされた後に自動操舵が初めて行われる時には、請求項に記載されているように、トルク検出手段によって検出される操舵トルクの方向と同一方向であることが好ましい。一方、2回目以降の自動操舵においては、請求項に記載されているように、シフト位置が切り替えられた時点でのステアリング機構の操舵角度方向と反対方向であることが好ましい。こうすることにより、ステアリング機構の自動操舵を良好に行うことができる。
【0010】
なお、請求項3に記載のように、上記所定の条件は、車両のブレーキペダルが踏まれ、かつ、車両が停止していること(S6,S7)を条件の1つとしてさらに含むことが好ましい。この条件を含むことにより、たとえば、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間に自動操舵が行われて、車両が意図しない方向に走り出してしまうといった虞れがない。
請求項4記載の発明は、上記モータに流れるモータ電流を検出するためのモータ電流検出手段(64)と、上記制御手段が上記ステアリング機構を最大舵角に向けて自動操舵すべく上記モータを駆動制御している過程で、上記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流値が予め定める値に達したことに応答して、上記モータの駆動を停止する駆動停止手段(40,S9,S10)とをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置である。
【0011】
この発明によれば、自動操舵中にモータを流れる電流値が予め定める値以上になった場合には、モータの駆動が停止されるようになっている。したがって、たとえば、運転者が自動操舵中に車両のステアリングホイールの回転を阻止すると、モータの負荷が増大し、モータに流れる電流が大きくなるので、ステアリング機構の自動操舵を中止させることができる。これにより、自動操舵が開始された後であっても、ステアリング機構の操舵角を所望の角度に合わせることができ、この機能の使い勝手が向上する。
請求項5に記載の発明は、車両のステアリング機構(1)に与えるべき操舵補助力の発生源としてのモータ(M)と、オンまたはオフされる自動切り返しスイッチ(67)と、この自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされたことに応答して、上記ステアリング機構を最大舵角まで自動的に操舵すべく上記モータを駆動制御する制御手段(40,S8)と、上記モータに流れるモータ電流を検出するためのモータ電流検出手段(64)と、上記制御手段が上記ステアリング機構を最大舵角に向けて自動操舵すべく上記モータを駆動制御している過程で、上記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流値が予め定める値に達したことに応答して、上記モータの駆動を停止する駆動停止手段(40,S9,S10)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
この発明によれば、自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされると、モータの駆動が制御されて、ステアリング機構が所定方向の最大舵角まで自動的に操舵される。したがって、上記所定の条件を適切に定めておくことにより、ステアリング機構を一方方向に最大舵角まで切り込んだ状態から他方方向の最大舵角まで切り返すといった操作(ロックツーロック操作)を自動で行わせることができる。これにより、狭い道での方向転換や車庫入れの際におけるロックツーロック操作の煩わしさを解消できる。
また、自動操舵中にモータを流れる電流値が予め定める値以上になった場合には、モータの駆動が停止されるようになっている。したがって、たとえば、運転者が自動操舵中に車両のステアリングホイールの回転を阻止すると、モータの負荷が増大し、モータに流れる電流が大きくなるので、ステアリング機構の自動操舵を中止させることができる。これにより、自動操舵が開始された後であっても、ステアリング機構の操舵角を所望の角度に合わせることができ、この機能の使い勝手が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。ステアリング機構1は、車幅方向に沿って配置されたラック11と、このラック11にギアボックス17内において噛合するピニオン部を先端に有するピニオン軸12と、ラック11の両端に回動自在に結合されたタイロッド13と、このタイロッド13の先端に回動自在に結合されたナックルアーム14とを備えている。
【0013】
ナックルアーム14は、キングピン15まわりに回動自在に設けられており、このナックルアーム14に操舵輪16が取り付けられている。ピニオン軸12の基端部は、ユニバーサルジョイントを介してステアリング軸に結合されており、このステアリング軸の一端には、図示しないステアリングホイールが固定されている。この構成により、ステアリングホイールを回転させることによって、ラック11がその長手方向に変位し、ナックルアーム14がキングピン15まわりに回動して、操舵輪16の方向が変化する。
【0014】
電動パワーステアリング装置2は、ラック11の途中部に関連して設けられた三相ブラシレスモータMを有している。モータMは、車両に固定されたケース21を備えており、このケース21内には、ラック11を取り囲むようにロータ22が配置され、さらに、ロータ22を取り囲むようにステータ23が配置されている。
【0015】
ロータ22の一端部には、ボールナット31が連結されている。このボールナット31は、ラック11の途中部に形成されたねじ軸部32に複数個のボールを介して螺合していて、これによりボールねじ機構30が形成されている。また、ボールナット31とモータMのケース21との間には、軸受け33,34が介装されており、ケース21とロータ22の他端部付近との間には、軸受け35が介装されている。
【0016】
この構成により、モータMへの通電が行われて、ロータ22にトルクが与えられると、その与えられたトルクは、ロータ22に連結されたボールナット31に伝達される。ボールナット31に伝達されたトルクは、ボールねじ機構30によってラック11の車幅方向への駆動力に変換される。こうして、モータMから発生する力がステアリング機構1に与えられる。
【0017】
モータMの駆動は、コントローラ40によりモータドライバ50を介して制御されるようになっている。コントローラ40には、車速を検出するための車速センサ61、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ62、モータMの回転角を検出するためのモータ回転角センサ63、およびモータMに流れる電流を検出するためのモータ電流検出回路64の出力信号が入力されている。
【0018】
車速センサ61は、たとえば、車輪に関連して設けられ、車輪の回転速度に対応した周期でパルス信号を出力する車輪速センサによって実現される。この場合、パルス信号の周期または周波数を計測することによって、車両の速さである車速を求めることができる。
トルクセンサ62は、ピニオン軸12をステアリングホイール側の入力軸とラック11側の出力軸とに分割しておき、入力軸と出力軸との間をトーションバーで結合するとともに、このトーションバーのねじれ量を検出する構成によって実現される。つまり、ステアリングホイールに加えられたトルクとトーションバーのねじれ量が一対一に対応するので、このねじれ量をポテンショメータなどの適当な検出機構で検出することによって操舵トルクを検出できる。
【0019】
モータ回転角センサ63は、ロータリエンコーダなどで構成され、ロータ22に関連して設けられている。ロータリエンコーダから出力されるパルス信号に基づいて、ロータ22の回転位置、つまりモータMの回転角を検出することができ、これを通じて、ステアリング機構1の操舵方向を検出できるようになっている。
【0020】
コントローラ40にはさらに、車両のシフト位置が前進位置または後退位置のいずれにあるかを検出するためのシフト位置センサ65の出力信号と、車両のブレーキペダルが踏まれていることを検出するためのブレーキセンサ66の出力信号と、運転者などによって手動で操作される自動切り返しスイッチ67の出力信号とが与えられるようになっている。コントローラ40は、上記したセンサ類61〜67の出力信号に基づいて、モータMの駆動を制御する。
【0021】
図2は、コントローラ40の制御動作を説明するためのフローチャートである。コントローラ40は、自動切り返しスイッチ67がオンにされている状態で、運転者によって所定の運転操作が行われたことに応答して、ステアリング機構1が所定方向の最大舵角まで自動的に操舵されるようにモータMを制御する。
具体的に説明すれば、コントローラ40は、まず、自動切り返しスイッチ67の出力を参照して、自動切り返しスイッチ67がオンされているかどうかを判断する(ステップS1)。自動切り返しスイッチ67がオフであれば、自動切り返しスイッチ67がオンされてからステアリング機構1の自動操舵が行われたか否かを表す自動操舵フラグTを「0」にリセットする(ステップS2)。そして、車速および操舵トルクに応じた操舵補助力をステアリング機構1に与えるための通常パワステ制御を行う(ステップS3)。その後、処理はステップS12にスキップして、コントローラ40は、車両のイグニションスイッチがオフされたか否かを判断し、イグニションスイッチがオンのままであれば、ステップS1に戻って、自動切り返しスイッチ67がオンされたか否かを再び判断する。以上の処理は、イグニションスイッチがオフされるか、自動切り返しスイッチ67がオンされるまで続けられる。
【0022】
自動切り返しスイッチ67がオンされると、コントローラ40は、自動操舵フラグTが「0」か否かを判断する(ステップS4)。自動切り返しスイッチ67がオンされた直後は自動操舵フラグT=0であるから、コントローラ40は、自動操舵フラグTが「0」か否かの判断を肯定して、次に、トルクセンサ62の出力を参照し、運転者によってステアリングホイールが操舵されたかどうかを判断する(ステップS5)。すなわち、コントローラ40は、トルクセンサ62で検出される操舵トルクの値が所定値以上か否かを判断する。操舵トルクの値が所定値よりも小さい場合には、ステアリングホイールは操舵されていないと判断して、ステップS1に戻り、自動切り返しスイッチ67の状態を再び調べる。
【0023】
トルクセンサ62で検出される操舵トルクの値が所定値以上であれば、コントローラ40は、ブレーキセンサ66の出力信号を取り込んで、車両のブレーキペダルが踏まれているか否かを判断する(ステップS6)。ブレーキペダルが踏まれている場合には、さらに、車速センサ61の出力信号を取り込んで、車速が「0」であるか否かを判断する(ステップS7)。車速が「0」でなく、車両が走行中である場合、または、ステップS6でブレーキペダルが踏まれていない場合には、通常パワステ制御(ステップS3)が行われ、車速および操舵トルクに応じた操舵補助力がステアリング機構1に与えられる。
【0024】
一方、運転者によってブレーキペダルが踏まれ、かつ、車速が「0」であれば、コントローラ40は、モータMを駆動して、ステアリング機構1をステアリングホイールの操舵方向に最大舵角まで自動操舵する(ステップS8)。すなわち、ステアリング機構1を最大舵角まで操舵する、いわゆるすえ切りが自動で行われる。この自動操舵が行われている間、コントローラ40は、モータ電流検出回路64の出力信号を常に監視している(ステップS9)。
【0025】
たとえば、自動操舵の実行中に、運転者によってステアリングホイールの回転が阻止されると、モータMの負荷が大きくなり、モータMに流れる電流が大きくなる。また、ステアリング機構1が最大舵角まで操舵された場合にも、モータMの負荷が大きくなって、モータMに流れる電流が大きくなる。そこで、モータ電流検出回路64によって検出されるモータ電流値が予め定める値以上になると、コントローラ40は、運転者によってステアリングホイールの回転が阻止されたか、または、ステアリング機構1が最大舵角まで操舵されたと判断し、モータMへの駆動電流の供給を停止する(ステップS10)。そして、自動操舵が行われたか否かを表す自動操舵フラグTを「1」にセットした後(ステップS11)、イグニションスイッチがオンのままであれば(ステップS12でNO)、ステップS1に戻って自動切り返しスイッチ67がオンのままであるかどうかを判断する。
【0026】
こうして自動操舵が一度行われた後、自動切り返しスイッチ67がオンのままであれば、コントローラ40は、自動操舵フラグTが「0」か否かの判断を否定し(ステップS4でNO)、シフト位置センサ65の出力信号に基づいて、車両のシフト位置が前進位置と後退位置との間で切り替えられたか否かを判断する(ステップS13)。そして、シフト位置が前進位置から後退位置に、または、後退位置から前進位置に切り替えられた場合には、運転者によってブレーキペダルが踏まれ、かつ、車速が「0」であることを条件として(ステップS6,S7)、その時にステアリングホイールが切り込まれている方向とは反対方向の最大舵角までステアリング機構1が自動操舵され、いわゆるステアリング機構1のすえ切りが行われる(ステップS8〜S11)。
【0027】
なお、シフト位置が切り替えられた時にステアリングホイールが切り込まれている方向は、モータ回転角センサ63によって検出されるモータ回転角(ロータ位置)に基づいて判断することができる。
ステップS11の処理の後は、イグニションスイッチがオンのままであればステップS1に戻って、上述したステップS1以降の処理が行われ、イグニションスイッチがオフにされると処理が終了する。
【0028】
狭い道での方向転換や車庫入れなどの際には、たとえば、ステアリングホイールを一方方向に最大舵角まで切り込んだ状態で後進または前進した後、ステアリングホイールを他方方向の最大舵角まで切り返して前進または後進するといった運転操作が行われる。そこで、この実施形態では、自動切り返しスイッチ67がオンされている状態で、シフト位置が前進位置または後退位置から後退位置または前進位置に切り替えられたことに応答して、ステアリング機構1が一方方向に切り込まれた状態から他方方向の最大舵角まで自動的に操舵される。これにより、方向転換や車庫入れなどの際に、ステアリングホイールを一方方向に最大舵角まで切り込んだ状態から他方方向の最大舵角まで切り返す、いわゆるロックツーロック操作を運転者が行う必要がなく、ロックツーロック操作の煩わしさから運転者を解放することができる。
【0029】
また、この実施形態において、ステアリング機構1の自動操舵は、運転者によって車両のブレーキペダルが踏まれ、かつ、車速センサによって検出される車速が「0」の場合にのみ行われる。これにより、たとえば、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間に自動操舵が行われて、車両が意図しない方向に走り出してしまうといった虞がない。
【0030】
さらに、自動操舵中は常にモータMに流れる電流が監視されており、モータMの負荷が増大し、モータMに流れる電流値が予め定める値以上になった場合には、モータMへの駆動電流の供給が停止されるようになっている。したがって、運転者は、自動操舵中にステアリングホイールの回転を阻止して、モータMの負荷を増大させることにより、ステアリング機構1の自動操舵を中止させることができる。これにより、自動操舵が開始された後であっても、ステアリング機構1の操舵角を所望の角度に合わせることができ、この機能の使い勝手が向上する。
【0031】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、上記の一実施形態に限定されるものではない。上記の一実施形態では、自動切り返しスイッチのオン/オフが手動で行われるとしたが、たとえば、自動切り返しスイッチは、車速が一定値(たとえば5km/h)に達した時点で自動的にオフされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。
【図2】コントローラの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリング機構
2 電動パワーステアリング装置
40 コントローラ
62 トルクセンサ
63 モータ回転角センサ
64 モータ電流検出回路
65 シフト位置センサ
67 自動切り返しスイッチ
M モータ

Claims (5)

  1. 車両のステアリング機構に与えるべき操舵補助力の発生源としてのモータと、
    オンまたはオフされる自動切り返しスイッチと、
    この自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされたことに応答して、上記ステアリング機構を最大舵角まで自動的に操舵すべく上記モータを駆動制御する制御手段と
    上記ステアリング機構に作用している操舵トルクを検出するためのトルク検出手段とを含み、
    上記所定の条件は、上記自動切り返しスイッチがオンされた後に上記トルク検出手段によって検出される操舵トルクの大きさが予め定めるトルク値以上になったことを条件の1つとして含み、
    上記制御手段は、上記自動切り返しスイッチがオンされた直後に上記トルク検出手段によって検出される操舵トルクの方向の最大舵角まで上記ステアリング機構を自動操舵すべく上記モータを制御するものであることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 上記ステアリング機構の操舵方向を検出する操舵方向検出手段と、
    車両のシフト位置が前進位置または後退位置のいずれにあるかを検出するためのシフト位置検出手段とをさらに含み、
    上記所定の条件は、上記自動切り返しスイッチがオンされた後に上記シフト位置検出手段によってシフト位置が変更されたことが検出されたことを条件の1つとして含み、
    上記制御手段は、上記シフト位置検出手段によってシフト位置が変更されたことが検出された時点において上記操舵方向検出手段によって検出されている操舵方向とは反対方向の最大舵角まで上記ステアリング機構を自動操舵すべく上記モータを制御するものであることを特徴とする請求項記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 上記所定の条件は、車両のブレーキペダルが踏まれ、かつ、車両が停止していることを条件の1つとしてさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 上記モータに流れるモータ電流を検出するためのモータ電流検出手段と、
    上記制御手段が上記ステアリング機構を最大舵角に向けて自動操舵すべく上記モータを駆動制御している過程で、上記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流値が予め定める値に達したことに応答して、上記モータの駆動を停止する駆動停止手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 車両のステアリング機構に与えるべき操舵補助力の発生源としてのモータと、
    オンまたはオフされる自動切り返しスイッチと、
    この自動切り返しスイッチがオンされている状態で所定の条件が満たされたことに応答して、上記ステアリング機構を最大舵角まで自動的に操舵すべく上記モータを駆動制御する制御手段と、
    上記モータに流れるモータ電流を検出するためのモータ電流検出手段と、
    上記制御手段が上記ステアリング機構を最大舵角に向けて自動操舵すべく上記モータを駆動制御している過程で、上記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流値が予め定める値に達したことに応答して、上記モータの駆動を停止する駆動停止手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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