JP3762486B2 - モータのヨーク構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータのヨーク構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の電動パワーステアリング装置に於いて、左右前輪にそれぞれタイロッドを介して連結された駆動シャフトを電動モータにより駆動するようにしているものがある。そのような電動パワーステアリング装置にあっては、図3に示されるように長尺の筒状をなすヨーク1と、ヨーク1に同軸的にフランジ結合されたケーシング2とが、図示されない車両のボディに幅方向に延在するように、例えばケーシング2に形成されたブラケット2a及びヨーク1の一部に巻回される取付ブラケット13を介して、車体側にボルト止めされて支持されるようになっている。
【0003】
上記ヨーク1及びケーシング2からなる筒状体内には、同軸的にかつ軸線方向に変位自在な駆動シャフト3が内蔵されており、駆動シャフト3の両端部に図示しないタイロッドを介して左右の前輪が連結されるようになっている。その駆動シャフト3には、ステアリングシャフトに連結されるピニオンシャフト4がラック・アンド・ピニオンにて連結されている。
【0004】
駆動シャフト3の軸線方向中間部にはモータ軸である中空シャフト5が同軸的に外嵌され、中空シャフト5の軸線方向中間部の外周面にはモータのアーマチュアコア6a及びコンミテータ6bが同軸的に固着されており、これらのアーマチュア6と一体的に中空シャフト5が回転するようになっている。そして、駆動シャフト3の外周面と中空シャフト5の軸線方向一端部の内周面との間には、中空シャフト5の回転力を駆動シャフト3の軸線方向の推力に変換するボールねじ構造が設けられている。このようにして中空シャフト5に一体化されたアーマチュア(ロータ)6の回転トルクを駆動シャフト3の軸線方向のアシスト力に変換して、ピニオンシャフト4に連結されたステアリングホイール(図示せず)の操舵力を軽減するようになっている。
【0005】
このようにして構成された電動パワーステアリング装置にあっては、前記したようにヨーク1の一部を車体に取り付けるようにしており、そのようなヨークにあっては、構造上モータ部が大径になり、極力小型化するべく車体取付部を小径にすると、図3に示されるように両者をテーパ部1dを介して連結する形状になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして構成された電動パワーステアリング装置を車に搭載した状態において、走行中に路面の凹凸などによってタイヤに負荷が加わり、通常の動力伝達経路に逆らう反力(キックバック)が電動パワーステアリング装置に加わることがある。実際には、その反力は駆動シャフトを軸線方向に押す力となり、その力はボールねじ機構、アーマチュアを介して中空シャフトの固定部であるボールベアリング部に加わることになる。通常は、この各構成部分の強度を増すことで耐久性を向上させることになるが、より大きい反力が加わって駆動シャフトより大径に形成されているタイロッドとの連結部がヨーク開口端部に達して当接した場合には、ヨークを軸線方向に圧縮する力となる。この圧縮力に対してヨークの耐久性を上げるためには、上記テーパ部の軸線に対する傾斜角度が小さい方が有利である。それに対して、車載レイアウトなどの制約によってヨーク全長を短くしなければならない場合、まずアーマチュアを受容する部分以外の筒部を短くすることが考えられる。
【0007】
しかしながら、図4に示すようにヨーク1側を車体に固定する取付ブラケット13の係合する部分がヨークの開口端部に近接する小径部1cにあることから、この取付ブラケット13の幅(小径部1cの軸線方向長さ)よりも小径部1cを短くすることができない。そこで、テーパ部1dの軸線方向寸法L2を短縮化すること、すなわち軸線に対する傾斜角θ2を大きくすることが考えられる。しかしながら、テーパ部1dの傾斜角度を大きく変えると、その部位に応力集中が生じ易くなり、上記軸線方向圧縮力に対する強度が低下するという問題が生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、ヨーク全長を長くすることなく軸線方向圧縮力に対する強度を確保することを実現するために、本発明に於いては、モータのヨークを筒状に形成し、その軸線方向について大径部と小径部とを設けると共に、該大径部と該小径部との間に両者を連絡するテーパ部を設けたモータのヨーク構造であって、前記テーパ部の肉厚が、前記大径部及び前記小径部の各肉厚よりも厚く、かつ前記大径部側から前記小径部側に至るにつれて漸増しているものとした。特に、前記大径部及び前記小径部の少なくとも一方が、組み付けられる部材に合わせて切削加工して薄肉化されていると良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明が適用された電動パワーステアリング装置の全体は、従来例で示した図3と同様であり、その図示及び説明を省略する。
【0010】
図1は、本発明が適用された電動パワーステアリング装置の要部を拡大して示す図である。図に示されるように、本電動パワーステアリングのモータ軸としての中空シャフト5の軸線方向中間部にアーマチュアコア6aが固設されており、その軸線方向一方の端部には、中間部分よりも拡径された円筒状のナット保持部7が一体に形成されており、そのナット保持部7内にはボールナット8が同軸的に固定されている。ボールナット8は、ナット保持部7内に挿入されて組み付けられるが、ナット保持部7の挿入方向端側の環状端面に突き当たって位置決めされ、端面に複数の孔14aを有するロックナット14をナット保持部材7内にねじ込んだ後、ナット保持部7の開口端縁部を半径方向内向きにかしめて、抜け止めされている。なお、ボールナット8の外周面の一部に設けられた溝部8aにナット保持部7の内周面の対応する部分に突設された内向突部7aが係合するようにされており、その係合により回転方向に対してボールナット8が回り止めされている。
【0011】
駆動シャフト3の外周面には軸線方向の所定範囲に螺旋状のボールねじ溝3aが設けられており、ボールねじ溝3aとボールナット8の内周面のねじ溝との間には複数のボール9が転動可能に受容されている。このように、駆動シャフト3のボールねじ溝3aとボールナット8とによりボールねじ機構が構成されており、アーマチュア6の正逆回転により駆動シャフト3が軸線方向に往復動して、前輪を転舵する力が動力補助される。
【0012】
また、ヨーク1は、アーマチュア6に対応する固定磁石10を内設された大径部1aと、その大径部1aよりも縮径されかつナット保持部7用ベアリングを保持するための軸支持部1bと、軸支持部1bよりもさらに縮径された小径部1cとからなるように形成されている。なお、小径部1cは、ナット保持部7を隙間をあけて外囲する部分から開口端に至るまで同一径に形成されている。
【0013】
そして、小径部1cの開口端部に環状のエンドピース11が圧入にて固着されている。このエンドピース11の内周側には、駆動シャフト3の軸線方向の自由変位に規制し、かつタイロッドの連結部がヨークに当接したときにヨークを軸方向に圧縮させようとする力を受け止めるべく、環状弾性体とその内周面に固着された金属製スリーブとからなるストッパ12が固着されている。なお、ヨーク1側はこの小径部1cに取付ブラケット13が巻回されて、車体に取り付けられる。
【0014】
次に、本発明に基づくヨーク1の形状を図2を参照して以下に示す。本図示例におけるヨーク1は、管状の素材からエキスパンド加工により大径部1aを形成し、スウェージング加工により小径部1cを形成されている。なお、軸支持部1bの外径にあっては、管状素材と同一径であって良い。
【0015】
このようにして加工されたヨーク1にあっては、軸支持部1bと小径部1cとの両者間にテーパ部1dが形成されており、両部1b・1cがテーパ部1dを介して連絡されている形状をなしている。そして、上記したように小径部1cを軸支持部1bに対してスウェージング加工していることから、テーパ部1dの肉厚が、軸支持部1bから小径部1cに至るまで漸増することになる。図2に示されるように、テーパ部1dの軸支持部1b近傍の肉厚をt1とし、その小径部1c近傍の肉厚をt2とすると、t1<t2となる。
【0016】
また、本図示例におけるヨーク1にあっては、前記したようにエンドピース11を組み付けるために小径部1c、及びナット保持部7用ベアリングを組み付けるための軸支持部1bが、組み付け精度を向上させるためにそれぞれ想像線で示される元の肉厚から切削加工されて薄肉化されている。したがって、各部1b・1cの肉厚t0(同一でなくても良い)に対してテーパ部1dの肉厚が厚く、t0<t1<t2の関係になっている。
【0017】
このようにすることにより、テーパ部1dの軸線方向長さLを短く(L<L2)して、テーパ部1dの軸線に対する傾斜角度θを大きく(例えば45度位;θ>θ2)しても、ヨーク1に加わる軸線方向外力に対する圧縮強度を好適に確保することができる。
【0018】
なお、本具体例では軸支持部1bを素材の管径にしたが、小径部1cを素材の管径にして軸支持部1b及び大径部1aをエキスパンド加工したり、大径部1aを素材の管径にして軸支持部1b及び小径部1cをスウェージング加工してそれぞれを形成しても良い。これら各場合においても、テーパ部1dの肉厚の関係は前記と同様になり、同様の効果を奏し得る。
【0019】
また、本具体例では電動パワーステアリング装置のヨークについて示したが、ヨークをケーシングとして用いて、モータ部とその他の部分とが異径形状の装置において、その軸線方向に外力が加わることによる圧縮荷重に対して強度を確保する必要がある構造のものに好適に適用可能である。
【0020】
【発明の効果】
このように本発明によれば、テーパ部の軸線に対する傾斜角度を大きくしても、ヨークの軸線方向に加わる圧縮荷重に対するテーパ部の強度を確保することができ、テーパ部の軸線方向長さを短くすることができるため、ヨークの全長を長くすることなく、十分な強度を確保した装置を構成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく電動パワーステアリング装置の要部拡大側断面図。
【図2】本発明に基づくヨークの要部拡大側断面図。
【図3】電動パワーステアリング装置の全体を示す概略図。
【図4】従来の電動パワーステアリング装置のヨークの要部拡大側断面図。
【符号の説明】
1 ヨーク
1a 大径部
1b 軸支部
1c 小径部
1d テーパ部
2 ケーシング
2a ブラケット
3 駆動シャフト
3a ボールねじ溝
4 ピニオンシャフト
5 中空シャフト
6 アーマチュア
6a アーマチュアコア
6b コンミテータ
7 ナット保持部
7a 段付き部
8 ボールナット
8a 溝部
9 ボール
10 固定磁石
11 エンドピース
12 ストッパ
13 取付ブラケット
14 ロックナット
14a 孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータのヨーク構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の電動パワーステアリング装置に於いて、左右前輪にそれぞれタイロッドを介して連結された駆動シャフトを電動モータにより駆動するようにしているものがある。そのような電動パワーステアリング装置にあっては、図3に示されるように長尺の筒状をなすヨーク1と、ヨーク1に同軸的にフランジ結合されたケーシング2とが、図示されない車両のボディに幅方向に延在するように、例えばケーシング2に形成されたブラケット2a及びヨーク1の一部に巻回される取付ブラケット13を介して、車体側にボルト止めされて支持されるようになっている。
【0003】
上記ヨーク1及びケーシング2からなる筒状体内には、同軸的にかつ軸線方向に変位自在な駆動シャフト3が内蔵されており、駆動シャフト3の両端部に図示しないタイロッドを介して左右の前輪が連結されるようになっている。その駆動シャフト3には、ステアリングシャフトに連結されるピニオンシャフト4がラック・アンド・ピニオンにて連結されている。
【0004】
駆動シャフト3の軸線方向中間部にはモータ軸である中空シャフト5が同軸的に外嵌され、中空シャフト5の軸線方向中間部の外周面にはモータのアーマチュアコア6a及びコンミテータ6bが同軸的に固着されており、これらのアーマチュア6と一体的に中空シャフト5が回転するようになっている。そして、駆動シャフト3の外周面と中空シャフト5の軸線方向一端部の内周面との間には、中空シャフト5の回転力を駆動シャフト3の軸線方向の推力に変換するボールねじ構造が設けられている。このようにして中空シャフト5に一体化されたアーマチュア(ロータ)6の回転トルクを駆動シャフト3の軸線方向のアシスト力に変換して、ピニオンシャフト4に連結されたステアリングホイール(図示せず)の操舵力を軽減するようになっている。
【0005】
このようにして構成された電動パワーステアリング装置にあっては、前記したようにヨーク1の一部を車体に取り付けるようにしており、そのようなヨークにあっては、構造上モータ部が大径になり、極力小型化するべく車体取付部を小径にすると、図3に示されるように両者をテーパ部1dを介して連結する形状になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして構成された電動パワーステアリング装置を車に搭載した状態において、走行中に路面の凹凸などによってタイヤに負荷が加わり、通常の動力伝達経路に逆らう反力(キックバック)が電動パワーステアリング装置に加わることがある。実際には、その反力は駆動シャフトを軸線方向に押す力となり、その力はボールねじ機構、アーマチュアを介して中空シャフトの固定部であるボールベアリング部に加わることになる。通常は、この各構成部分の強度を増すことで耐久性を向上させることになるが、より大きい反力が加わって駆動シャフトより大径に形成されているタイロッドとの連結部がヨーク開口端部に達して当接した場合には、ヨークを軸線方向に圧縮する力となる。この圧縮力に対してヨークの耐久性を上げるためには、上記テーパ部の軸線に対する傾斜角度が小さい方が有利である。それに対して、車載レイアウトなどの制約によってヨーク全長を短くしなければならない場合、まずアーマチュアを受容する部分以外の筒部を短くすることが考えられる。
【0007】
しかしながら、図4に示すようにヨーク1側を車体に固定する取付ブラケット13の係合する部分がヨークの開口端部に近接する小径部1cにあることから、この取付ブラケット13の幅(小径部1cの軸線方向長さ)よりも小径部1cを短くすることができない。そこで、テーパ部1dの軸線方向寸法L2を短縮化すること、すなわち軸線に対する傾斜角θ2を大きくすることが考えられる。しかしながら、テーパ部1dの傾斜角度を大きく変えると、その部位に応力集中が生じ易くなり、上記軸線方向圧縮力に対する強度が低下するという問題が生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、ヨーク全長を長くすることなく軸線方向圧縮力に対する強度を確保することを実現するために、本発明に於いては、モータのヨークを筒状に形成し、その軸線方向について大径部と小径部とを設けると共に、該大径部と該小径部との間に両者を連絡するテーパ部を設けたモータのヨーク構造であって、前記テーパ部の肉厚が、前記大径部及び前記小径部の各肉厚よりも厚く、かつ前記大径部側から前記小径部側に至るにつれて漸増しているものとした。特に、前記大径部及び前記小径部の少なくとも一方が、組み付けられる部材に合わせて切削加工して薄肉化されていると良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明が適用された電動パワーステアリング装置の全体は、従来例で示した図3と同様であり、その図示及び説明を省略する。
【0010】
図1は、本発明が適用された電動パワーステアリング装置の要部を拡大して示す図である。図に示されるように、本電動パワーステアリングのモータ軸としての中空シャフト5の軸線方向中間部にアーマチュアコア6aが固設されており、その軸線方向一方の端部には、中間部分よりも拡径された円筒状のナット保持部7が一体に形成されており、そのナット保持部7内にはボールナット8が同軸的に固定されている。ボールナット8は、ナット保持部7内に挿入されて組み付けられるが、ナット保持部7の挿入方向端側の環状端面に突き当たって位置決めされ、端面に複数の孔14aを有するロックナット14をナット保持部材7内にねじ込んだ後、ナット保持部7の開口端縁部を半径方向内向きにかしめて、抜け止めされている。なお、ボールナット8の外周面の一部に設けられた溝部8aにナット保持部7の内周面の対応する部分に突設された内向突部7aが係合するようにされており、その係合により回転方向に対してボールナット8が回り止めされている。
【0011】
駆動シャフト3の外周面には軸線方向の所定範囲に螺旋状のボールねじ溝3aが設けられており、ボールねじ溝3aとボールナット8の内周面のねじ溝との間には複数のボール9が転動可能に受容されている。このように、駆動シャフト3のボールねじ溝3aとボールナット8とによりボールねじ機構が構成されており、アーマチュア6の正逆回転により駆動シャフト3が軸線方向に往復動して、前輪を転舵する力が動力補助される。
【0012】
また、ヨーク1は、アーマチュア6に対応する固定磁石10を内設された大径部1aと、その大径部1aよりも縮径されかつナット保持部7用ベアリングを保持するための軸支持部1bと、軸支持部1bよりもさらに縮径された小径部1cとからなるように形成されている。なお、小径部1cは、ナット保持部7を隙間をあけて外囲する部分から開口端に至るまで同一径に形成されている。
【0013】
そして、小径部1cの開口端部に環状のエンドピース11が圧入にて固着されている。このエンドピース11の内周側には、駆動シャフト3の軸線方向の自由変位に規制し、かつタイロッドの連結部がヨークに当接したときにヨークを軸方向に圧縮させようとする力を受け止めるべく、環状弾性体とその内周面に固着された金属製スリーブとからなるストッパ12が固着されている。なお、ヨーク1側はこの小径部1cに取付ブラケット13が巻回されて、車体に取り付けられる。
【0014】
次に、本発明に基づくヨーク1の形状を図2を参照して以下に示す。本図示例におけるヨーク1は、管状の素材からエキスパンド加工により大径部1aを形成し、スウェージング加工により小径部1cを形成されている。なお、軸支持部1bの外径にあっては、管状素材と同一径であって良い。
【0015】
このようにして加工されたヨーク1にあっては、軸支持部1bと小径部1cとの両者間にテーパ部1dが形成されており、両部1b・1cがテーパ部1dを介して連絡されている形状をなしている。そして、上記したように小径部1cを軸支持部1bに対してスウェージング加工していることから、テーパ部1dの肉厚が、軸支持部1bから小径部1cに至るまで漸増することになる。図2に示されるように、テーパ部1dの軸支持部1b近傍の肉厚をt1とし、その小径部1c近傍の肉厚をt2とすると、t1<t2となる。
【0016】
また、本図示例におけるヨーク1にあっては、前記したようにエンドピース11を組み付けるために小径部1c、及びナット保持部7用ベアリングを組み付けるための軸支持部1bが、組み付け精度を向上させるためにそれぞれ想像線で示される元の肉厚から切削加工されて薄肉化されている。したがって、各部1b・1cの肉厚t0(同一でなくても良い)に対してテーパ部1dの肉厚が厚く、t0<t1<t2の関係になっている。
【0017】
このようにすることにより、テーパ部1dの軸線方向長さLを短く(L<L2)して、テーパ部1dの軸線に対する傾斜角度θを大きく(例えば45度位;θ>θ2)しても、ヨーク1に加わる軸線方向外力に対する圧縮強度を好適に確保することができる。
【0018】
なお、本具体例では軸支持部1bを素材の管径にしたが、小径部1cを素材の管径にして軸支持部1b及び大径部1aをエキスパンド加工したり、大径部1aを素材の管径にして軸支持部1b及び小径部1cをスウェージング加工してそれぞれを形成しても良い。これら各場合においても、テーパ部1dの肉厚の関係は前記と同様になり、同様の効果を奏し得る。
【0019】
また、本具体例では電動パワーステアリング装置のヨークについて示したが、ヨークをケーシングとして用いて、モータ部とその他の部分とが異径形状の装置において、その軸線方向に外力が加わることによる圧縮荷重に対して強度を確保する必要がある構造のものに好適に適用可能である。
【0020】
【発明の効果】
このように本発明によれば、テーパ部の軸線に対する傾斜角度を大きくしても、ヨークの軸線方向に加わる圧縮荷重に対するテーパ部の強度を確保することができ、テーパ部の軸線方向長さを短くすることができるため、ヨークの全長を長くすることなく、十分な強度を確保した装置を構成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく電動パワーステアリング装置の要部拡大側断面図。
【図2】本発明に基づくヨークの要部拡大側断面図。
【図3】電動パワーステアリング装置の全体を示す概略図。
【図4】従来の電動パワーステアリング装置のヨークの要部拡大側断面図。
【符号の説明】
1 ヨーク
1a 大径部
1b 軸支部
1c 小径部
1d テーパ部
2 ケーシング
2a ブラケット
3 駆動シャフト
3a ボールねじ溝
4 ピニオンシャフト
5 中空シャフト
6 アーマチュア
6a アーマチュアコア
6b コンミテータ
7 ナット保持部
7a 段付き部
8 ボールナット
8a 溝部
9 ボール
10 固定磁石
11 エンドピース
12 ストッパ
13 取付ブラケット
14 ロックナット
14a 孔
Claims (2)
- モータのヨークを筒状に形成し、その軸線方向について大径部と小径部とを設けると共に、該大径部と該小径部との間に両者を連絡するテーパ部を設けたモータのヨーク構造であって、
前記テーパ部の肉厚が、前記大径部及び前記小径部の各肉厚よりも厚く、かつ前記大径部側から前記小径部側に至るにつれて漸増していることを特徴とするモータのヨーク構造。 - 前記大径部及び前記小径部の少なくとも一方が、組み付けられる部材に合わせて切削加工して薄肉化されていることを特徴とする請求項1に記載のモータのヨーク構造。
Priority Applications (5)
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JP20123496A JP3762486B2 (ja) | 1996-07-11 | 1996-07-11 | モータのヨーク構造 |
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US08/887,160 US5864189A (en) | 1996-07-11 | 1997-07-02 | Yoke arrangement for an electric motor having an improved mechanical strength |
DE19728277A DE19728277A1 (de) | 1996-07-11 | 1997-07-02 | Jochanordnung für einen Elektromotor |
FR9708476A FR2751146B1 (fr) | 1996-07-11 | 1997-07-04 | Agencement de culasse pour un moteur electrique ayant une meilleure resistance mecanique |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20123496A JP3762486B2 (ja) | 1996-07-11 | 1996-07-11 | モータのヨーク構造 |
Publications (2)
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JPH1024853A JPH1024853A (ja) | 1998-01-27 |
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Family Applications (1)
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JP20123496A Expired - Fee Related JP3762486B2 (ja) | 1996-07-11 | 1996-07-11 | モータのヨーク構造 |
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JP (1) | JP3762486B2 (ja) |
CA (1) | CA2208966C (ja) |
DE (1) | DE19728277A1 (ja) |
FR (1) | FR2751146B1 (ja) |
Families Citing this family (8)
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