JP3761965B2 - チューリップの栽培方法及び栽培装置 - Google Patents

チューリップの栽培方法及び栽培装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はチューリップの栽培方法及び栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
チューリップは、園芸用の花として極めて広く栽培されており、家庭でも庭先等に植えられている場合が多い。その種類は営利栽培用に数100種類もあると言われており、鑑賞用としても広く用いられるものである。一方、チューリップを花屋に供給するために、業務用に栽培する園芸農家もある。従来、チューリップの栽培は、地面に直植えされるのが普通である(温室栽培を含む)。
【0003】
図5は従来の栽培方法の説明図である。畑に図に示すような畝1を形成し、その畝と畝の間には溝2が形成されている。畝1の横幅は例えば1.5m程度であり、長さは栽培規模にもよるが、例えば25m程度である。このような畝1を複数形成しておき、その畝1に図に示すように、縦横両方向にほぼ一定間隔で球根を植え付けていく。溝2は、チューリップを切り花状態で市場に出荷する時に、作業者がチューリップの刈り取りをしやすいように設けられているものである。このようにして栽培されるチューリップの株数は、1つの栽培畑で1万〜4万株程度が普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、チューリップの栽培は、地面に直植えされているので、球根を植え付ける時の作業工数が極めて多くかかっていた。図6は従来の球根植え付けの説明図である。例えば、畝1の間に渡し板3を渡しておき、作業者が片足をこの板3にかけ、他方の足を溝2に落として、かつかがみこんで土表面に穴を堀り、球根4をその穴に入れて土をかぶせるという作業を行なっていた。
【0005】
従って、数10万株という球根を植え付ける時に要する工数は莫大なものであった。それに加えて、近年は植え付け作業に従事する人手の確保も問題となっている。地面に植え付ける(土耕)ものである以上、腰をかがめて作業をする必要があり、疲労も大変なものであった。このような栽培は、通常ビニールハウス内で行なわれ、球根を植え付けた後、適宜水を散布し、肥料を施し、切り花として市場に出荷できるまでに要する期間は、40日〜65日程度である。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、栽培に要する工数を大幅に削減すると共に、栽培期間を短縮することができるチューリップの栽培方法及び栽培装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決する第1の発明は、冷蔵処理保存されていたチューリップの球根底部の外皮を剥離する工程と、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽を設ける工程と、前記栽培槽に形成された升目に前記球根を挿入する工程とにより構成されてなることを特徴としている。
【0008】
この発明の構成によれば、升目に球根を挿入していくだけで済むので、球根の植え付けが極めて楽になり、栽培に要する工数を大幅に削減できる。しかも、本発明によれば、水溶液で栽培するので、栽培環境のコントロールがしやすくなり、栽培期間を短縮することができる。
【0009】
前記した課題を解決する第2の発明は、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽と、該栽培槽に水溶液を供給する水溶液供給手段とにより構成されてなることを特徴としている。
【0010】
この発明の構成によれば、升目に球根を挿入していくだけで済むので、球根の植え付けが極めて楽になり、栽培に要する工数を大幅に削減できる。しかも、本発明によれば、水溶液で栽培するので、栽培環境のコントロールがしやすくなり、栽培期間を短縮することができる。
【0011】
この場合において、前記栽培槽は栽培環境の変化を検出する検出手段と、
該検出手段の検出結果に基づいて栽培環境を制御する制御手段とを具備することを特徴としている。
【0012】
この発明の構成によれば、前記制御手段で水溶液の供給と、液温の制御や栽培環境(栽培室の温度・湿度等)を制御することにより、チューリップの栽培の自動化を可能にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
図1は本発明の方法の一実施の形態例を示すフローチャートである。本発明方法は、冷蔵処理保存されていたチューリップの球根底部の外皮を剥離する第1の工程(ステップ1)と、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽を設ける第2の工程(ステップ2)と、前記栽培槽に形成された升目に前記球根を挿入する第3の工程(ステップ3)より構成されている。
【0014】
工程1において、冷蔵処理保存されたチューリップを用いるのは、例えば球根を所定期間を冷蔵することにより、休眠状態を徐々になくして発芽を促すためである。また、この工程において、球根底部の外皮を剥離するのは、根がでやすくするためである。
【0015】
工程2において、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物を用いるのは、球根を挿入しやすくするためと、球根の植え付け密度を上げるためである。また、その底部にメッシュを形成するのは、球根から伸びた根がこのメッシュにからみつき、チューリップが自立できるようにするためである。一般に、花の栽培においては、まっすぐに生育させることが切り花の価値を高めるうえで必要である。本発明方法では、第1に根が前記メッシュにからみつき、保持力を持つことと、第2に前記ついたてが株の自立を補助的に保持するという2つの作用により、高さ50cm〜60cm程度の株を自立させることができる。
【0016】
工程3では、前記升目に球根を1個ずつ挿入していくのであるが、一般に、前記栽培槽は地上50cm〜1m程度の高さに設置されるので、作業者は腰をかがめることなく、立ったままで作業を行なうことができ、疲労の削減という意味では大きな効果がある。更に、升目の寸法を正確に設計しておけば、球根の升目への挿入作業をロボットにより自動で行なうようにすることも可能である。また、作付け球根数を正確に把握することができる。
【0017】
本発明方法によれば、株は水溶液より肥料分を吸い上げ、光合成により成長していくので、従来の土壌栽培に比較して成長が極めて早く、球根の植え込みから切り花にして出荷するまで、14日〜20日程度で済む。しかも、本発明方法によれば、連作障害がないので、切り花にして出荷した後の栽培槽にすぐに新たな球根を植え付けることができるので、栽培の回転効率も極めて大きくなる。土壌栽培の場合、1回栽培した土壌は、土壌改善作業を行なうか、ある一定期間は休耕地とする必要がある。従って、従来の方法では、年に2回程度の栽培が限界であるが、本発明によればすぐに栽培を開始することができ、年に7〜10回程度の栽培が可能となる。
【0018】
次に、本発明装置について説明する。図2は本発明装置の一実施の形態例を示す外観構成図である。図6と同一のものは、同一の符合を付して示す。図において、10はその四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュ(図示せず)が形成される栽培槽である。該栽培槽10は、水溶液を常時満たしておく必要性から、防水構造である必要がある。そして、該栽培槽10は、複数の脚11で地面上に支持されている。この脚11は、伸縮が可能に設計されており、作業者が作業しやすい高さ、例えば0.6m程度にすることができる。12はその四方がついたてで仕切られた升目である。この升目の大きさは、チューリップの球根4が丁度挿入できる程度の大きさ、例えば4cm四方に設計される。
【0019】
20は液肥と水とを混合する混合タンク、21は気体(例えば酸素)等を圧縮して混合タンク20に注入する圧縮機、22は混合タンク20の上部に設けられた液肥注入用のホッパである。23は混合タンク20に注入される水の量を調整する調節弁、24は水と液肥が混合された水溶液を加圧するポンプ、25は水溶液の流入量を調整する調節弁である。該調節弁25から栽培槽10に水溶液(混合液肥)が供給されるようになっている。
【0020】
栽培槽10には、前記ポンプ24により、水溶液が供給され、一定の水位で満たされている。14は、水溶液の水位がある一定値以上になったら、排水する排水パイプである。栽培槽10としては、例えば木材,ステンレス或いはプラスチック等を用いることができ、升目12としては、例えば木材又はプラスチックを用いることができ、メッシュとしては例えば鉄製,銅製,ステンレス製或いはプラスチック製のもの等を用いることができ、脚11としては、例えば鉄製のものを用いることができる。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0021】
先ず、冷蔵処理保存されていたチューリップの球根を用意する。球根を所定期間、例えば数週間冷蔵しておくと、球根が冬眠状態から発芽状態に変性するためである。
【0022】
次に、冷蔵処理保存されていた球根の底部の外皮を剥離する。外皮に覆われた状態で植えると、根が自力で外皮を破って伸び始めるまでに10日程度かかってしまい、結果として生育期間が長くなり、切り花として出荷するまでに要する栽培期間も長くなってしまうからである。球根底部の外皮を剥離した状態で、植え付けると、数日で根が出てくるので、栽培に要する期間を短かくすることが可能となる。
【0023】
以上の処理が終了した球根を、栽培槽10に形成された升目12中に挿入していく(植え付けていく)。この挿入操作は、作業者が手作業で行なう場合、栽培槽10の高さを1m程度にしておくと、立ったまま行なうことができ、従来の腰をかがめて行なう方法に比較すると疲労が少ない。図2はこのようにして球根4が升目12に挿入されている状態を示している。図では1列しか示していないが、実際には全升目12に球根4を植え付けていくことになる。本発明によれば、升目12に球根を挿入していくだけで済むので、球根の植え付けが極めて楽になり、栽培に要する工数を大幅に削減することができる。しかも、本発明によれば、水溶液で栽培するので、栽培環境のコントロールがしやすくなり、栽培期間を短縮することができる。
【0024】
栽培槽10への球根4の植え付けが終了したら、後は栽培槽10内の水溶液が少なくなりすぎないように、必要に応じてポンプ20から水溶液を栽培槽10内に供給していく。それと、同時に水溶液の温度が20゜Cを越えないように水溶液の温度を絶えず監視しておく必要がある。水溶液が20゜Cを越えると、球根が腐りやすくなるからである。なお、この栽培中における水溶液の成分は、水(例えば水道水)に植物の3大栄養素である窒素(N),リン酸(P),カリ(K)を含むものであれば、どのような液体肥料でも用いることができる。
【0025】
その他、生育中に注意しておく事項としては、栽培槽10が置かれる環境(例えばビニールハウス内)の温度,湿度,日射量等がある。生育に好適な温度としては、例えば冬場は低温、高湿度が、夏場は、所定の温度と低湿度が好ましいが、温度が20゜Cを越えると生育に悪影響が出るので、20゜C以下に制御することが好ましい。
【0026】
以上のような制御を行ないながら、生育過程を観察すると、球根は数日(1日から2日)で根を出し、発芽してくる。そして、10日程度で高さが成長時の1/2程度に伸び、20日程度でつぼみが開く状態、即ち切り花に適当な状態となる。図3は生育過程における升目部の構成例を示す図である。球根4の底部から伸びた根16は、升目12の底部に形成されたメッシュ15にからみつく。17は水溶液である。この結果、チューリップの球根は、根がメッシュ15にからみつくことと、升目を構成する4つのついたて(面)18により球根4が規制されるという2つの作用により、特に支持機構を設けることなく、自立で生育する。
【0027】
図4にチューリップが生育した様子を示す。図では1列しか示していないが、実際には全ての升目にチューリップが生育している。図のように、特に支持機構を設けることなく、チューリップは自立する。このように、自立で生育することは栽培に要する工数を大幅に削減することとなる。なお、ついたて18の形状は、水溶液の停滞を防止するため隙間を設けた方が好ましい。なお、水溶液の水位は、球根4の高さの1/3程度に維持することが好ましい(低面灌水)。更に、この水溶液17は静止状態に置くことの他に、還流してやるようにすることもできる。還流させると、栽培槽10の全面にわたって同一の濃度の水溶液にすることができ、全てのチューリップの生育を均一化することができる。
【0028】
上述の実施の形態例では、栽培槽10の全面にわたって升目12を形成した場合を例にとったが、例えば1つの升目状構造物ユニット(升目12とメッシュ15とで構成される)を20×30程度の升目で構成し、ユニットを栽培槽10内に敷き込むことにより、図2に示すように、升目12を全面にわたって形成することができる。升目状構造物をこのように ユニット化することにより、この升目状構造物を持ち運ぶことが可能となり、取扱いに便利である。升目の一辺を前述したように、4cmとすると、升目状構造物ユニットの面積は80cm×120cm程度となり、持ち運ぶことが可能な大きさとなる。このような升目状構造物を用いると、種類の異なるチューリップ毎に植え付けることができ、しかも持ち運びもできるので、都合がよい。
【0029】
なお、本発明によれば、前述したように、升目の大きさを4cm四方に形成しているので、図5に示す従来の栽培方法に比較して、栽培密度を大幅に向上させることできる。図5に示す従来方法の場合、例えば10cm間隔で植え付けられるので、従来方法に比較して、栽培密度は(10/4)※2 =6倍程度に向上する。即ち、同一面積であれば、栽培密度を6倍に向上させることができる。同一数の切り花を生産するために必要な面積は1/6で済むことになる。なお、ポンプ20からの水溶液供給量が増え過ぎた場合には、排水パイプ14から水溶液は排水されるようになっているので、水溶液が必要以上に増えることはない。
【0030】
生育したチューリップは、根毎刈り取られ、切り花として市場に出荷される。一方、刈り取りが終わった栽培槽は、すぐに次のチューリップ栽培に利用することができる。土壌栽培のような連作障害がないためである。
【0031】
また、本発明によれば、縦方向及び横方向が正しく決まった升目に水溶液で栽培するので、チューリップの栽培を自動化することが可能である。このために必要なセンサとしては、栽培環境の各ファクタを測定するものとして以下のものが必要となる。
▲1▼温度センサ 栽培環境の温度を測定するためのもの
▲2▼湿度センサ 栽培環境の湿度を測定するためのもの
▲3▼濃度センサ 水溶液の肥料の濃度を測定するためのもの
▲4▼水位センサ 水溶液が栽培槽に規定量だけ満たされているかを測定するためのもの
次に、このようなセンサの出力を受けて、温度,湿度及び水溶液の濃度及び水溶液の水位を制御する制御装置が必要となる。制御装置としては、例えばマイクロプロセッサをCPU部に用いた装置、例えばパーソナルコンピュータ等が用いられる。
【0032】
その他に、自動化に必要なものとしては、升目に球根を自動的に植え付けていく機構が必要となる。升目の大きさが正確であれば、球根をアームで掴んで、アームに保持した球根を升目に挿入する動作を所定の間隔で繰り返せばよい。このようなロボットアームは、既に各種の装置が用いられており、既存の技術を用いて容易に実現することができる。前記制御装置は、このロボットアームの駆動制御も行なう。更に、必要な場合には、栽培室(例えばビニールハウス)の日射量を制御する窓の開閉機構も用いることができる。
【0033】
このような構成で、先ず制御装置により、升目に球根を自動で植え付けていき、その後、温度,湿度,水溶液濃度,水溶液の水位等を制御装置でコントロールする。例えば、温度が高くなったら、空調機(エアーコンディショナー)を駆動して温度を下げ、温度が低くなったら、空調機を駆動して温度を上げる。湿度が高くなったら、除湿機を駆動して、湿度を下げる。加湿の場合も同様である。水溶液の水位が下がったら、ポンプ20(図2の20参照)を駆動して、水溶液を栽培槽10に供給する。水溶液の濃度は、各濃度センサの出力が所定の値になるように、制御装置は、図示しない液体混合手段を駆動して、各種の液体肥料の混合比率を制御する。
【0034】
また、本発明によれば、球根の植え付けから、切り花として出荷するまでの期間の制御も可能である。球根の植え付けから切り花として出荷するまでに要する日数は、前記したように、最短で14日程度である。従って、14日より長い期間で、必要な日数(例えば20日)になるように、制御することができる。生育を早めるためには、発芽するまでの栽培環境温度を高め、栽培室の光入射窓を開放して日射量を上げてやればよい。生育を遅らせるためには、逆の操作を行なえばよい。
【0035】
以上、説明した栽培方法及び栽培装置は、数百種類とも言われるあらゆる種類のチューリップの栽培に用いることができる。チューリップの種類に応じて、前記した栽培環境が若干異なるものがあるが、栽培環境を当該チューリップに最適な状態に整えてやることにより、個々のチューリップの品種に応じた最適な栽培が可能となる。
【0036】
このように、本発明によれば、前記制御手段で水溶液の供給と、栽培環境(栽培室の温度・湿度等)を制御することにより、チューリップの栽培の自動化を可能にすることができる。
【0037】
上述の実施の形態例では、栽培槽10を1台設けた場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限るものではなく、チューリップを大量生産する場合には、このような栽培槽を必要な数だけ設けることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、第1の発明によれば、冷蔵処理保存されていたチューリップの球根底部の外皮を剥離する工程と、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽を設ける工程と、前記栽培槽に形成された升目に前記球根を挿入する工程とにより構成されることにより、升目に球根を挿入していくだけで済むので、球根の植え付けが極めて楽になり、栽培に要する工数を大幅に削減できる。しかも、本発明によれば、水溶液で栽培するので、栽培環境のコントロールがしやすくなり、栽培期間を短縮することができる。
【0039】
また、第2の発明によれば、その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽と、該栽培槽に水溶液を供給する水溶液供給手段とにより構成されることにより、升目に球根を挿入していくだけで済むので、球根の植え付けが極めて楽になり、栽培に要する工数を大幅に削減できる。しかも、本発明によれば、水溶液で栽培するので、栽培環境のコントロールがしやすくなり、栽培期間を短縮することができる。
【0040】
この場合において、前記栽培槽は栽培環境の変化を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて栽培環境を制御する制御手段とを具備することにより、前記制御手段で水溶液の供給と、栽培環境(栽培室の温度・湿度等)を制御することにより、チューリップの栽培の自動化を可能にすることができる。
【0041】
本発明による水溶液による栽培方法を用いると、球根より発生する病気が目視で確認でき、即対応が可能となる。また、生物,菌系の病気が根絶できる。また、本発明によれば、全量の採花が終了しなくても、次の植え付けがブロック単位で可能であり、生産性は、従来の土耕栽培に比較して大幅に向上することができる。更に、設備,施設,燃費,諸経費を従来に比較して1/5程度に削減することができ、大幅なコストダウンが可能である。更に、本発明によれば、採花後の花束作りと出荷作業が楽になるという利点もある。
【0042】
このように、本発明によれば、栽培に要する工数を大幅に削減すると共に、栽培期間を短縮することができるチューリップの栽培方法及び栽培装置を提供することができ、実用上の効果が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施の形態例を示すフローチャートである。
【図2】本発明装置の一実施の形態例を示す外観構成図である。
【図3】升目部の詳細構成例を示す図である。
【図4】チューリップが生育した様子を示す図である。
【図5】従来の栽培方法の説明図である。
【図6】従来の球根植え付けの説明図である。
【符号の説明】
4 球根
10 栽培槽
11 脚
12 升目
14 排水パイプ
20 混合タンク
21 圧縮機
22 ホッパ
23 調節弁
24 ポンプ
25 調節弁

Claims (3)

  1. 冷蔵処理保存されていたチューリップの球根底部の外皮を剥離する工程と、
    その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽を設ける工程と、
    前記栽培槽に形成された升目に前記球根を挿入する工程
    とにより構成されてなるチューリップの栽培方法。
  2. その四方がついたてで仕切られた複数の升目状構造物で形成され、その底部にメッシュが形成されると共に、水溶液が底部に満たされた栽培槽と、
    該栽培槽に水溶液を供給する水溶液供給手段
    とにより構成されてなるチューリップの栽培装置。
  3. 前記栽培槽は、
    栽培環境の変化を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出結果に基づいて栽培環境を制御する制御手段
    とを具備することを特徴とする請求項2記載のチューリップの栽培装置。
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