JP3761361B2 - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結合された2つの物体間に隙間を有する被洗浄物を洗浄する洗浄装置及び洗浄方法に関する。特に本発明は、フリップチップ実装技術によりIC、LSI等のベアチップを実装した基板を被洗浄物とし、前記基板とベアチップとの間の狭い隙間(狭クリアランス)を洗浄する際に利用して好適な洗浄装置及び洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来例を説明する。
【0003】
§1:従来例の全般的な説明
従来、IC、LSI等の半導体チップ(ベアチップ)を直接基板へ実装するフリップチップ実装技術が知られていた(例えば、日経エレクトロニクス、1996、6月3日発行、No,663、P,82〜89参照)。このフリップチップ実装技術は、パッケージ封止していない裸のIC、LSI等の半導体チップ、すなわち、ベアチップを、回路面を下にして基板と接続する技術である。この場合、ベアチップの電極には、金属の突起物(パンプ)を付け、半田等の接続材料を使って基板の電極と接続する。
【0004】
このようなフリップチップ実装技術において、フラックスを使用して半田バンプ又は金属ボールバンプ(以下、半田バンプ、又は金属ボールバンプ等を、単に「バンプ」と記す)を半田接合する技術が一般的に使用されていた。
【0005】
前記フリップチップ実装技術では、通常の場合、接合の信頼性を向上させるために、実装したチップの下面、すなわち、チップと基板の間に接着剤(アンダーフィル)を挿入して封止するが、半田接合時に使用したフラックスを除去しなければ、前記接着剤を均一に挿入することができない。
【0006】
一方、機器の性能向上等でチップの電極間隔が狭くなり、バンプのサイズを小さくしなければならなくなってきている。その結果、チップと基板の隙間サイズ、すなわちチップと基板の間隔(以下「クリアランス」と記す)は、0.1mm以下と狭くなることから洗浄が困難になってきている。
【0007】
洗浄を困難にする要因は、チップ周辺に配置されたバンプが壁となり、チップ下が閉鎖された空間となることである。この問題は、洗浄に必要な要素である次の点、すなわち、▲1▼:洗浄対象に洗浄液を到達させ、溶解する、▲2▼:洗浄液を循環させる、▲3▼:洗浄液とともに溶解した洗浄対象を排出する、の3点について以下の影響を及ぼす。
【0008】
a)バンプが障壁となり、チップ下へ洗浄液が十分に浸透しない(気泡が発生する)。
【0009】
b)バンプが障壁となり、液の循環に時間を要する。
【0010】
c)バンプが障壁となり、排出が不十分となり、液シミ等の洗浄残りが発生する。
【0011】
以上の問題に対し、従来の洗浄方法では不十分であった。従来の洗浄方法としては、洗浄液へ浸漬し攪拌する方法(浸漬洗浄方法)、洗浄液をシャワーとして吹きつける気中シャワー方式と、洗浄液へ浸漬した状態で液流を吹きつける液中シャワー方式等が存在する。
【0012】
ところが、前記浸漬洗浄方法において、従来の方法だけではチップ下に気泡が発生し、洗浄できない部分が発生する。また、液の循環を十分に行うためには、1回の洗浄に10分以上を要する。気中シャワー方法では、全くチップ下の洗浄液を侵入させることができず、最も外側のバンプにさえフラックスが残る状態である。
【0013】
§2:従来の具体的装置例の説明
図8は従来の直通式洗浄装置の説明図であり、A図はコンビネーション型直通式洗浄装置、B図はセパレート型直通式洗浄装置を示した図である。以下、図8に基づいて直通式洗浄装置を説明する。
【0014】
前記気中シャワー方式の中で最も強力に洗浄液を送り込む洗浄装置として、従来、図8に示す装置が知られていた。この装置には、洗浄(リンス)と乾燥(液切り)を同一槽で行うコンビネーション型直通式洗浄装置(図8のA図参照)と、洗浄(リンス)と乾燥(液切り)を分けて行うセパレート型直通式洗浄装置(図8のB図参照)とがある。
【0015】
(1) :コンビネーション型直通式洗浄装置の説明
コンビネーション型直通式洗浄装置には、洗浄(リンス)と乾燥(液切り)を行うための洗浄ユニット1が設けてあり、この洗浄ユニット1には、洗浄槽2と、この洗浄槽2に被洗浄物9を入れるためのバスケット3が設けてある。また、洗浄槽2へ洗浄液(又はリンス液)を送り循環させるためのポンプ4と、洗浄液を受けるための洗浄液受槽5と、洗浄槽2へ温風を送るためのヒータ7、及びブロワー8と、自動バルブ10等が設けてある。
【0016】
この装置において、被洗浄物9の洗浄を行う洗浄工程では、自動バルブ10を切り換えることでポンプ4による給液系統のみを有効にする。そして、被洗浄物9を入れたバスケット3を洗浄槽2に入れると共に、洗浄槽2に洗浄液を入れ、ポンプ4により洗浄液を循環させることで洗浄を行う。この洗浄工程が終了すると、リンス工程に移る。リンス工程では、被洗浄物9を入れたバスケット3をそのままとし、洗浄槽2にリンス液を入れ、ポンプ4によりリンス液を循環させることでリンスを行う。
【0017】
前記リンス工程が終了すると、リンス液を排出し、乾燥(液切り)工程を行う。この乾燥(液切り)工程では、自動バルブ10を切り換えることでポンプ4による給液系統を遮断し、ヒータ7、及びブロワー8からの温風供給系統を有効にする。そして、前記リンス液を排出した状態で、ヒータ7、及びブロワー8を作動させ、洗浄槽2に温風を送る。それにより被洗浄物9に付着している液を切り、乾燥を行う。
【0018】
(2) :セパレート型直通式洗浄装置の説明
セパレート型直通式洗浄装置では、洗浄工程とリンス工程を洗浄(リンス)ユニットで行い、乾燥(液切り)工程を乾燥(液切り)ユニットで行う。前記洗浄(リンス)ユニットには、洗浄(リンス)と乾燥(液切り)を行うための洗浄ユニット1が設けてあり、この洗浄ユニット1には洗浄槽2と、この洗浄槽2に被洗浄物9を入れるためのバスケット3が設けてある。
【0019】
また、洗浄槽2へ洗浄液(又はリンス液)を送り循環させるためのポンプ4が設けてある。被洗浄物9の洗浄を行う洗浄工程では、被洗浄物9を入れたバスケット3を洗浄槽2に入れると共に、洗浄槽2に洗浄液を入れ、ポンプ4により洗浄液を循環させることで洗浄を行う。
【0020】
この洗浄工程が終了すると、リンス工程に移る。リンス工程では被洗浄物9を入れたバスケット3をそのままとし、洗浄槽2にリンス液を入れ、ポンプ4によりリンス液を循環させることでリンスを行う。また、乾燥(液切り)ユニットには、乾燥槽11と、この乾燥槽11に被洗浄物9を入れたバスケット3が設けてある。更に、前記乾燥槽11へ温風を送るためのヒータ7、及びブロワー8等が設けてある。
【0021】
乾燥(液切り)工程では、リンス液を排出した状態で、ヒータ7及びブロワー8を作動させ、乾燥槽11に温風を送ることで被洗浄物9に付着している液を切り、十分な乾燥を行う。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
【0023】
(1) :従来の洗浄方法としては、洗浄液へ浸漬し攪拌する浸漬洗浄方法、洗浄液をシャワーとして吹きつける気中シャワー方式、洗浄液へ浸漬した状態で液流を吹きつける液中シャワー方式等が存在する。
【0024】
ところが、チップと基板の間のクリアランスは、0.1mm以下と狭いため、浸漬洗浄方式ではチップ下に気泡が発生し、洗浄できない部分が発生する。また、液の循環を十分に行うためには、1回の洗浄に時間がかかる(例えば、10分以上)。気中シャワー方式では、チップ下に洗浄液を侵入させることが困難であり、最も外側のバンプにさえフラックスが残る状態である。従って、十分な洗浄効果は得られなかった。
【0025】
(2) :前記直通式洗浄装置は、液中シャワー方式の中で最も強力に洗浄液を送り込む装置であるが、高圧で液を送り込むために、専用の洗浄装置(チャンバー式)が必要である。また、十分な洗浄効果を得るためには、洗浄対象に合わせた治具を準備しなければならない。従って、十分な準備期間と、装置や治具の購入コストが必要であり、高価な装置となる。
【0026】
本発明はこのような従来の課題を解決し、安価な装置で、狭クリアランスの洗浄を短時間で、かつ十分な洗浄効果が得られるようにすることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図であり、A図は洗浄/リンス工程、B図は強制排液工程を示す。図1中、21は洗浄槽、22はリンス槽、26は攪拌機構、27は圧気ノズル、29は洗浄液、30はリンス液、50は基板、51はチップを示す。本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0028】
(1) :結合された2つの物体間に隙間を有する被洗浄物を洗浄する洗浄装置において、洗浄液29を入れる洗浄槽21と、前記被洗浄物を支持し、該被洗浄物を洗浄槽21内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物を洗浄液29中に浸漬したり引き出したりする洗浄用上昇/下降手段と、前記洗浄用上昇/下降手段の制御を行う洗浄制御手段を備えると共に、前記洗浄制御手段は、被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度V2が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度V0よりも遅い速度(V2<V0)となるように浸漬速度V2を制御する洗浄液浸漬速度制御手段を備えている。
【0029】
(2) :前記(1) の洗浄装置において、前記被洗浄物を洗浄液29から引き上げた際に、該被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けるための圧気吹き付け手段(圧気ノズル27を含む手段)を備えると共に、前記洗浄制御手段は、洗浄過程で複数回に渡り洗浄槽21から被洗浄物を引き上げ、その際、前記圧気吹き付け手段により被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、該隙間の強制排液を行う洗浄液強制排液制御手段を備えている。
【0030】
(3) :前記(1) の洗浄装置において、リンス液30を入れるリンス槽22と、前記洗浄後の被洗浄物を支持し、該被洗浄物をリンス槽22内の液面に対して略垂直方向に上昇、及び下降させて、該被洗浄物をリンス液30中に浸漬したり引き出したりするリンス用上昇/下降手段と、前記リンス用上昇/下降手段の制御を行うリンス制御手段を備えると共に、前記リンス制御手段は、被洗浄物をリンス液30中に浸漬する際の浸漬速度が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象によるリンス液の侵入速度よりも遅い速度となるように浸漬速度を制御するリンス液浸漬速度制御手段を備えている。
【0031】
(4) :前記(3) の洗浄装置において、前記被洗浄物をリンス液30から引き上げた際に、該被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けるための圧気吹き付け手段(圧気ノズル27を含む手段)を備えると共に、前記リンス制御手段は、リンス過程で複数回に渡りリンス槽22から被洗浄物を引き上げ、その際、前記圧気吹き付け手段により被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、該隙間の強制排液を行うリンス液強制排液制御手段を備えている。
【0032】
(5) :フリップチップ実装によりベアチップ51を実装した基板を被洗浄物として、該被洗浄物を洗浄液29に浸漬して洗浄する洗浄方法において、前記被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度V2を、前記基板50とベアチップ51の間に形成された隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度V0よりも遅い速度(V2<V0)に制御して浸漬するようにした。
【0033】
(6) :前記(5) の洗浄方法において、洗浄過程で複数回に渡り被洗浄物を洗浄液29中から引き上げ、該引き上げた被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、強制排液を行うようにした。
【0034】
(作用)
前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づいて説明する。
【0035】
(1) :前記洗浄制御手段の制御により、洗浄用上昇/下降手段は、被洗浄物を支持した状態(平板状の被洗浄物は立てて支持した状態)で該被洗浄物を洗浄槽21内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物を洗浄槽21内の洗浄液29中に出し入れすることで洗浄(特に、前記隙間の洗浄)を行う。
【0036】
この場合、洗浄液浸漬速度制御手段は、被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度V2が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液29の侵入速度V0よりも遅い速度(V2<V0)となるように浸漬速度を制御する。
【0037】
このようにすれば、洗浄槽21内に被洗浄物を浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間に洗浄液29が十分に浸透する。このため、前記隙間の洗浄が十分に行える。また、洗浄装置は、前記浸漬速度制御手段を新設することにより、従来の装置を改造することで簡単に実現できるから、低コストで容易に実現できる。
【0038】
(2) :前記洗浄制御手段の制御により、洗浄過程で複数回に渡り洗浄槽21から被洗浄物を引き上げ、その際、前記洗浄液強制排液制御手段により圧気吹き付け手段を制御して、被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付ける。これにより、前記隙間の強制排液を行う。
【0039】
このようにすれば、被洗浄物の隙間にある液を強制的に排液することができる。従って、洗浄と強制排液とを数回繰り返して行うことにより、効率よく被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0040】
(3) :リンス制御手段の制御により、リンス用上昇/下降手段は、洗浄後の被洗浄物を支持した状態で該被洗浄物をリンス槽22内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物をリンス槽22内のリンス液30中に出し入れすることでリンスを行う。この場合、リンス液浸漬速度制御手段は、被洗浄物をリンス液30中に浸漬する際の浸漬速度が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象によるリンス液の侵入速度よりも遅い速度となるように浸漬速度を制御する。
【0041】
このようにすれば、リンス槽22内に被洗浄物を浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間にリンス液30が十分に浸透する。このため、前記隙間のリンスが十分に行える。また、洗浄装置は、前記リンス液浸漬速度制御手段を新設することにより、従来の装置を改造することで簡単に実現できるから、低コストで容易に実現できる。
【0042】
(4) :前記リンス制御手段の制御により、洗浄後のリンス過程で複数回に渡りリンス槽22から被洗浄物を引き上げ、その際、前記リンス液強制排液制御手段により圧気吹き付け手段を制御して、被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付ける。これにより、前記隙間の強制排液を行う。
【0043】
このようにすれば、被洗浄物の隙間にある液を強制的に排液することができる。従って、リンスと強制排液とを数回繰り返して行うことにより、効率よく被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0044】
(5) :フリップチップ実装によりベアチップ51を実装した基板50を被洗浄物として、該被洗浄物を洗浄液29に浸漬して洗浄する洗浄方法において、前記被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度を、前記基板50とベアチップ51の間に形成された隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度よりも遅い速度に制御して浸漬するようにした。
【0045】
このようにすれば、被洗浄物を洗浄液29中に浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間に洗浄液29が十分に浸透する。このため、前記隙間の洗浄が十分に行える。
【0046】
(6) :洗浄過程で複数回に渡り被洗浄物を洗浄液29中から引き上げ、該引き上げた被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、強制排液を行うようにした。このようにすれば、ベアチップ51と基板50との間の隙間(狭クリアランス)の洗浄を、安価な装置で、かつ短時間で行うことができると共に、十分な洗浄効果が得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、被洗浄物の洗浄工程(洗浄及び強制排液)と、リンス(リンス及び強制排液)工程と、乾燥工程(液取り及び乾燥)を行う装置を総称して「洗浄装置」と記す。また、ICやLSI等のベアチップを単に「チップ」とも記す。
【0048】
§1:洗浄装置の基本構成の説明・・・図2参照
図2は洗浄装置の基本構成図である。この洗浄装置は、被洗浄物の洗浄工程(洗浄及び強制排液)と、リンス(リンス及び強制排液)工程と、乾燥工程(液取り及び乾燥)を実施するための装置であるが、基本構成としては、図2のようになっている(乾燥工程で使用する装置は、従来と同じなので、図示省略してある)。
【0049】
前記洗浄装置には洗浄槽21とリンス槽22が設けてあり、被洗浄物の洗浄工程とリンス工程が行えるようになっている。そして、洗浄槽21とリンス槽22に被洗浄物を出し入れするための上下動アーム23と、該上下動アーム23を上下方向に駆動するためのアーム駆動機構24等が設けてある。また、前記上下動アーム23には、被洗浄物を吊り下げるためのハンガ25が設けてあり、その両側に、圧気(圧縮したエアー)を被洗浄物に吹きつけるための圧気ノズル27が設けてある。
【0050】
洗浄槽21には洗浄液29を入れ、リンス槽22にはリンス液30を入れるが、この洗浄液29やリンス液30を攪拌するために、前記洗浄槽21とリンス槽22には攪拌機構(例えば、攪拌羽根)26が設けてある。
【0051】
この装置を使用する場合には、洗浄槽21とリンス槽22に、それぞれ洗浄液29、リンス液30を入れ、攪拌機構(例えば、攪拌羽根)26で攪拌する。そして、被洗浄物をハンガ25に吊り下げ、アーム駆動機構24により上下動アーム23を所定の速度で上昇及び下降させる。この時、上下動アーム23の上下動速度を制御しながら、上下動を繰り返して行い、洗浄及びリンスを行う。その後、液取りを行い乾燥して処理を行う。
【0052】
なお、前記洗浄槽21とリンス槽22は別々の槽とした例であるが、これらは1つの槽で兼用することも可能である。例えば、洗浄槽21をリンス槽22と兼用しても良い。この場合、洗浄槽21で洗浄を行い、その後、洗浄槽21内の洗浄液を排出し、洗浄槽21内にリンス液を入れてリンスを行う。このようにすれば、上下動アーム23、アーム駆動機構24、及び洗浄、リンス用の槽は1つで済む。
【0053】
§2:洗浄装置の詳細な構成の説明・・・図3参照
図3は洗浄装置の構成図である。以下、前記図2に示した洗浄装置の詳細な構成を図3に基づいて説明する。なお、図3では洗浄槽に関する構成のみを図示しているが、リンス槽についても同じ構成である。また、洗浄槽21をリンス槽22と兼用しても良い。なお、乾燥工程では、従来と同じものを使用すれば良いので説明は省略する。
【0054】
この装置には、洗浄液を入れる洗浄槽21を備え、被洗浄物の洗浄が行えるようになっている。そして、被洗浄物を洗浄液の液面に対して略垂直方向に支持した状態で、該被洗浄物を洗浄液に浸漬したり、引き出したりするための上下動アーム23と、該上下動アーム23を上下方向に駆動するためのアーム駆動機構24と、該アーム駆動機構24の動力源であるモータ45等が設けてある。
【0055】
前記上下動アーム23には、被洗浄物を吊り下げるためのハンガ25が設けてあり、その両側に、圧気(圧縮したエアー)を被洗浄物に吹き付けるための圧気ノズル27が設けてある。そして、前記圧気ノズル27へ通じるパイプに、圧気を送るためのブロワー32が設けてある。なお、圧気ノズル27はハンガ25の両側に設けるが、片側だけに設けても良い、なお、図3では片側の圧気ノズル27のみを図示してある。
【0056】
前記洗浄槽21には洗浄液29を入れるが、この洗浄液29を攪拌するために、洗浄槽21の底部に攪拌機構(例えば、攪拌羽根)26が設けてある。また、洗浄槽21には、該洗浄槽21に洗浄液を供給するために、給液バルブ34を洗浄槽21へ通じるパイプの途中に設けると共に、洗浄槽21内の洗浄液を外部へ排出するためにドレインバルブ35が設けてある。
【0057】
更に、この装置には、洗浄装置を制御するために制御装置39が設けてある。該制御装置39には、洗浄工程やリンス工程等を制御するためのMPU40と、該MPU40が制御時間等を計測するためのタイマ41と、該MPU40が実行するプログラムや各種制御用のパラメータ等を格納しておくメモリ(RAM、ROM等を含む)42と、係員が操作する操作パネル44と、前記モータ45の駆動制御を行うモータ制御部43等が設けてある。
【0058】
前記制御装置39では、前記ベアチップ51を実装した基板50を被洗浄物として、該被洗浄物をハンガ25に吊るし、洗浄槽21(又はリンス槽22)に入れて攪拌洗浄,又は攪拌リンスを行う。この時、制御装置39の制御により、モータ45を回転駆動し、アーム駆動機構24を介して上下動アーム23を駆動する。そして、上下動アーム23を所定の速度(浸漬速度をV2とする)で下降させ、被洗浄物を洗浄液29、又はリンス液30に浸漬させる。
【0059】
この場合、メモリ42(例えば、ROM)には、実験結果等から取得したデータを制御データとして予め格納しておき、MPU40が前記メモリ42のデータを読み出して制御を行う。前記メモリ42に格納するデータとしては、例えば、チップと基板の間のクリアランスX(=間隔)をパラメータとして、各パラメータX毎にモータの規定回転速度設定データ等を設定したテーブルデータである。また、基板の浸漬時間、強制排液時間、基板の引き上げ時間、その他制御に必要なデータである。
【0060】
洗浄やリンス等を開始する場合は、作業員等が操作パネル44を操作することで行う。この時、制御装置39では、MPU40がメモリ42に格納してある制御データを読み出してモータを制御するためのモータ制御データを作成し、モータ制御部43へ送ると共に、タイマ41を使用してモータ45の駆動時間等を制御するためのデータをモータ制御部43へ送る。
【0061】
そして、モータ制御部43ではMPU40から送られたデータを用いてモータ45を所定の回転速度で回転制御する。この制御により上下動アーム23は所定の速度で上昇及び下降する。従って、上下動アーム23を所定の速度(V2)で下降させ、被洗浄物を洗浄液29、又はリンス液30へ浸漬させ、攪拌洗浄、又は攪拌リンスを行う。また、制御装置39では、給液バルブ34の開閉制御、ドレインバルブ35の開閉制御、ブロワー32等の制御も行う。
【0062】
このように、被洗浄物(チップ51を実装した基板50)を洗浄液29、又はリンス液30に浸漬する浸漬速度V2を、被洗浄物の隙間への毛細管現象による液の侵入速度V0よりも遅い速度(V2<V0)となるように浸漬速度を制御する。このようにすると、気泡が発生せず、チップ下へ洗浄液、又はリンス液が十分に浸透し、良好な洗浄、又はリンスが行える。
【0063】
なお、前記洗浄用上昇/下降手段、及びリンス用上昇/下降手段は、前記上下動アーム23、ハンガ25、アーム駆動機構24、モータ45等を含む。また、洗浄制御手段、及びリンス用制御手段は、前記制御装置39に対応する。
【0064】
§3:フリップチップ実装工程の説明・・・図4参照
図4は工程説明図であり、A図は基板とチップの説明図、B図はベアチップの一部拡大図、C図はチップ実装後の一部拡大図、D図は接着剤封止後の一部拡大図である。
【0065】
フリップチップ実装工程では、先ず、所定の配線パターンを形成した基板(例えば、ガラスエポキシ基板)50を用意し、この基板50の上にフラックス52を塗布する。この場合、このフラックス52は、チップ(ベアチップ)51を実装する位置に、塗布器具を使用して塗布しておく。
【0066】
一方、前記チップ(ベアチップ)51の一面(回路面)に、バンプ(半田バンプ、又は金属ボールバンプ)53を多数設けておき、このチップ51を基板の上に載せて実装する(フリップチップ実装技術により実装)。なお、前記バンプ53は、基板50上の配線パターンとチップ51の外部電極とを電気的に接続するためのもの(配線用の導体)である。
【0067】
すなわち、フリップチップ実装技術は、パッケージ封止していない裸のIC、LSI等の半導体チップ、すなわち、ベアチップを、回路面を下にして基板と接続する技術である。この場合、ベアチップの電極には、金属の突起物(パンプ)を付け、半田等の接続材料を使って基板の電極と接続する。
【0068】
この状態を図4のC図に示す。この場合、基板50とチップ51との間には、バンプ53が存在するので狭いクリアランス55となる。その後、チップ51を実装した基板50を被洗浄物として、前記洗浄装置のハンガ25に吊るし、洗浄及びリンスを行ってクリアランス55のフラックス等を取り去る。その後、基板50を乾燥し、クリアランス55に接着剤54を挿入して封止する。
【0069】
§4:洗浄方法の説明
図5は洗浄方法の説明図であり、A図は洗浄方法例1(悪い例)、B図は洗浄方法例2(良い例)である。以下、図2〜図4を参照しながら図5に基づいて洗浄方法を説明する。なお、図5では、説明の都合上、バンプは図示省略してあるが、被洗浄物として、前記チップ51を実装した基板50を使用している。
【0070】
(1) :悪い例・・・図5のA図参照
前記フリップチップ実装工程でチップ51を実装した基板50を被洗浄物として、該被洗浄物をハンガ25に吊るし、該基板50が洗浄液29の液面に対して垂直方向となるようにして上昇及び下降させることで洗浄する。この場合、被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度(この速度をV1とする)を、被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0より大きく(V0<V1)なるようにして浸漬する。そして、図5のA図に示した(A−1)→(A−2)→(A−3)の順序で浸漬を行う。
【0071】
A−1では、チップ51の先端部が洗浄液29の液面に接触した状態であり、クリアランス55では液面が下に凸の状態になる。この状態はA−2でも酷くなる。そして、A−3ではチップ51が完全に洗浄液29の中に漬かった状態になり、クリアランス55の部分に気泡59が残った状態となる。
【0072】
すなわち、基板50を洗浄液29に浸漬する速度V1を、毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも速く(V0<V1)すると、クリアランス55における液面の上昇が追いつかず、やがては気泡59が発生する。従って、このような浸漬を繰り返して行っても、クリアランス55には洗浄液29が入らず、洗浄は不十分となってフラックス等が残留してしまうことになる。従って、このような悪い例は採用できない。
【0073】
(2) :良い例・・・図5のB図参照
前記フリップチップ実装工程でチップ51を実装した基板50を被洗浄物として、該被洗浄物をハンガ25に吊るし、該基板50が洗浄液29の液面に対して垂直方向となるようにして上昇及び下降させることで洗浄する。この場合、被洗浄物を洗浄液29中に浸漬する際の浸漬速度(この速度をV2とする)を、被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0より遅く(V0>V2)なるようにして浸漬する。そして、図5のB図に示した(B−1)→(B−2)→(B−3)の順序で浸漬を行う。
【0074】
B−1では、チップ51の先端部が洗浄液29の液面に接触した状態であり、クリアランス55では毛細管現象により液面が上昇した状態となる。次に、B−2のように、チップ51の後端が液面下になった状態では、クリアランス55に気泡はなく、完全に洗浄液29で満たされた状態となる。そして、B−3ではチップ51が完全に洗浄液29の中に漬かった状態になり、クリアランス55に気泡59はなく、完全に洗浄液で満たされた状態となる。
【0075】
このように、浸漬速度V2を、毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも遅く(V0>V2)すると、クリアランス55における液面が十分に上昇し、チップが完全に洗浄液29に漬かった状態でもクリアランス55に気泡は発生しない。従って、クリアランス55に対して十分な洗浄効果が得られる。前記のようにするのは、次のような理由による。
【0076】
すなわち、本発明では、毛細管現象を用いた洗浄液の浸透作用に着目して洗浄を行っている。このため、チップ51と基板50との間のクリアランス55(チップ下の隙間)は、周囲よりも抵抗の高い部分となっており、気中シャワー方式や液中シャワー方式では高圧で当てた洗浄液がチップ下よりもチップ外へ流れてしまい洗浄できないと考えられる。
【0077】
ところで、前記従来の直通式洗浄装置では、専用の治具によって外周を塞ぎ、チップ下へ洗浄液を入れていると考えられる。これに対して本発明では、専用の治具は使用せず、洗浄液29へ浸漬するときに、チップ51と基板50との間の隙間を液面と垂直な方向へ浸漬し、かつ浸漬速度V2を、毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも遅くなるように制御することで、十分な洗浄効果が得られるようにしたものである。
【0078】
これは、基板50を洗浄液29に浸漬する浸漬速度V1を、毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも速く(V0<V1)すると、前記悪い例(図5のA図参照)で説明したように、チップ下の空気が排出されず、気泡となって残るからである。
【0079】
この場合、浸漬速度が遅ければ遅い程良いが、作業能率を向上させるためには、なるべく速く浸漬する必要がある。1例として、チップ51と基板50との間のクリアランス(ギャップ)55が80〜100μmの場合、浸漬速度V2は、実験の結果、V2=5〜7mm/secが最適であることが判明した。
【0080】
前記のように、悪い例(図5のA図参照)では、チップを実装した基板50を洗浄液29に浸漬する浸漬速度V1を、毛細管現象による液面の上昇速度V0よりも速く(V0<V1)しているので、バンプが障壁となり、気泡が発生するため、チップ下へ洗浄液が十分に浸透しない。
【0081】
しかし、前記良い例(図5のB図参照)のように、チップ51を実装した基板50を洗浄液29に浸漬する際の浸漬速度V2を、毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも遅く(V0>V2)すると、気泡が発生せず、チップ下へ洗浄液が十分に浸透し、良好な洗浄が行える。
【0082】
なお、リンスの場合も、前記洗浄の場合と同じである。すなわち、基板50をリンス液に浸漬する浸漬速度をV2とし、該浸漬速度V2を、前記クリアランス55の毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも遅く(V0>V2)してリンスを行うことにより、良好なリンスが行える。
【0083】
§5:強制排液工程の説明
前記洗浄工程、及びリンス工程の終了後、強制排液工程を行う。以下、この強制排液工程について説明する。
【0084】
従来の洗浄方式では、狭クリアランスの場合、洗浄液をチップ下のクリアランスに浸透させ難いのと同様に、液を循環させることが困難である。これに対して本発明では、浸漬攪拌洗浄している基板50に実装されたチップ51を洗浄液29から引き上げ、チップ51の1辺から前記ノズル27により圧気を送り込むことによって、チップ下の液を排出し、再び液へ浸漬することで確実な液の循環を行うことができる。
【0085】
一旦入った液を圧気によって排出することは、シャワーによって液を挿入するのと違い、容易に行うことができる。実験例では、基板面に対する圧気ノズル27の取り付け角度αを、α=45°とし、チップ51の一辺を狙い、6kgf/cm2 の圧気を約1秒間吹きつけることで排液し、良好な結果を得た。なお、浸漬洗浄と排液の回数は、フラックスの量にもよるが、最低3回、フラックスが多量に残った状態で4〜5回繰り返すことで確実に洗浄できた。
【0086】
§6:洗浄(排液)、リンス(排液)、及び乾燥工程の説明
図6は洗浄/リンス/乾燥処理フローチャートである。以下、図2〜図5を参照し、図6に基づいて洗浄(排液)/リンス(排液)/乾燥工程を説明する。なお、S1〜S8は各処理ステップを示す。
【0087】
先ず、図3に示した洗浄装置で被洗浄物の洗浄を行う。この洗浄装置では、給液バルブ34を開けて、洗浄槽21内に外部から洗浄液29を供給する。その後、洗浄槽21内の洗浄液29が所定の量に達したら、制御装置39の制御により攪拌機構26を回転させ、洗浄液29を攪拌する。
【0088】
次に、チップ51を実装した基板50を被洗浄物として、該基板50をハンガ25に吊るし、洗浄槽21に入れて攪拌洗浄を行う(S1)。この時、制御装置39の制御により、モータ45を回転駆動し、アーム駆動機構24を介して上下動アーム23を駆動する。そして、上下動アーム23を所定の速度(V2)で下降させ、被洗浄物を洗浄液29へ浸漬する。
【0089】
前記制御は、作業員等が操作パネル44を操作することで開始する。この場合、制御装置39では、MPU40がメモリ42に格納してあるデータを取り出してモータの制御データを作成しモータ制御部43へ送ると共に、タイマ41を使用してモータ45を制御する。そして、モータ制御部43ではMPU40から送られたデータを用いてモータ45を所定の回転速度で回転制御する。
【0090】
この制御により上下動アーム23は所定の速度で上下動する。これにより、上下動アーム23を所定の速度(V2)で下降させ、被洗浄物を洗浄液29へ浸漬して攪拌洗浄を行う。このように、チップ51を実装した基板50を洗浄液29に浸漬する際の浸漬速度V2を、チップ下のクリアランスでの毛細管現象による洗浄液の侵入速度(液面の上昇速度)V0よりも遅く(V0>V2)すると、気泡が発生せず、チップ下へ洗浄液が十分に浸透し、良好な洗浄が行える。
【0091】
次に、モータ45を駆動して上下動アーム23を上昇させ、基板を洗浄液から引き上げる。そして、制御装置39の制御によりブロワー32を駆動して圧気(圧縮したエアー)を圧気ノズル27から吹き出し、該圧気を基板50とチップ51の間に吹きつけ、強制排液を行う(S2)。この場合、基板50に対して約45°の角度から圧気ノズル27により圧気を吹きつける。その後、再び、洗浄と強制排液を規定回数だけ繰り返して行い(S3)、攪拌洗浄を行う。
【0092】
前記洗浄を規定回数だけ繰り返した後、攪拌リンスを行う(S4)。この場合、洗浄槽21と同じ構造のリンス槽22(図2参照)を使用するか、又は洗浄槽21を利用してリンスを行う。そして、前記洗浄槽21と同じようにして、リンス槽22内に外部からリンス液を供給する。その後、リンス槽22内のリンス液が所定の量に達したら、攪拌機構26を回転させ、リンス液を攪拌する。
【0093】
次に、洗浄工程と同様にして攪拌リンスを行い(S4)、圧気を基板50とチップ51との間に吹きつけ強制排液を行う(S5)。その後、再び、リンスと強制排液を規定回数だけ繰り返して行い(S6)、攪拌リンスを行う。その後、被洗浄物を乾燥槽内にいれて乾燥し(S7)、接着剤封止して(S8)、処理を終了する。
【0094】
§7:実験例1の説明
実験例1では、前記構成の洗浄装置をサンプル装置として使用し、洗浄(強制排液)/リンス(強制排液)/乾燥の各工程について実験を行い、次のような結果を得た。実験に使用したチップ51は、サイズが10mm×10mm、外周に2列のパンプ配置(実装後のクリアランス=85μm)である。基板50は、ガラスエポキシ基板を使用し、前記チップが9個実装可能な内、1角に1個実装した。フラックスは、市販の無洗浄フラックスを使用した。洗浄液は、化研テック製のRS−100を使用した。
【0095】
そして、中程度の固形分量(約8%)のフラックスを用いた実験で、従来の浸漬洗浄方式と本発明の洗浄装置による洗浄との比較を実施した。その結果、本発明による洗浄では、1回の洗浄時間が90秒、洗浄と排液の回数を3回実施(合計で約5分)で完全に洗浄を完了した。これに対し、従来の洗浄方式では、20分間を要した。従って、本発明による洗浄では、従来例の1/4の時間で完全洗浄が行えた。
【0096】
また、高固形分量(約20%)のフラックスは粘度が高く、中固形分フラックスよりも多量にチップ下に残留する。本フラックスの場合、従来では洗浄できないが、本発明による洗浄では、排液と洗浄の回数を1回実施(合計約7分)で完全洗浄できた。
【0097】
以上のように、本発明では、従来例の1/4の時間で、100μm以下のクリアランスを完全に洗浄することができる。また、従来の洗浄方法では洗浄不可能であった高固形分フラックス残渣も洗浄可能である。
【0098】
§8:実験例2の説明・・・図7参照
図7は実験例2の説明図である。以下、図7に基づいて実験例2を説明する。なお、この実験例2では比較のため、従来の洗浄方法での実験も行ない、その結果を示してある。また、以下のサンプルと、洗浄液及びリンス液を使用し、前記実施の形態で説明した装置を用いて実験を行った。この場合、本発明の装置は図2、図3に示した装置を使用し、従来の装置は、図8のB図に示した装置と略同等の構造を有する装置(但し、浸漬のみ)を使用した。
【0099】
(1) :チップ(図4のB図に示したベアチップ):サイズ=8mm×8mm、バンプ数598個、実装後のクリアランス=約100μm
(2) :基板(図4のA図に示した基板):ガラスエポキシ基板(縦31mm×横31mm×厚み0.8mm)
(3) :洗浄液:化研テック製のRS−55
(4) :リンス液:化研テック製のマークレスST−05
この実験では、前記条件で洗浄を行ない、その後、リンス3分×2回と乾燥80°C10分を実施し、基板からチップを引き剥がした後、顕微鏡により観察して洗浄結果の判定を行った。そして前記実験の結果、図7に示すデータを得た。図7の洗浄結果には判定基準を×、△、○により示してある。
【0100】
×印はフラックス残渣が多量残留していて洗浄結果が不良であることを示している。△印はフラックス残渣が少量残留したことを示すが、この場合、倍率が50倍の顕微鏡で、バンプ間と周辺部を観察した結果、部分的に残渣が確認された状態を示している。○印は洗浄良好なことを示しており、倍率が50倍の顕微鏡でバンプ間と周辺部を観察した結果、残渣がなかったことを示している。
【0101】
図7のデータに示したように、従来の洗浄方法では、洗浄時間60分で1回の洗浄を行ったが、洗浄後のサンプルにフラックス残渣が多量に残留しており、洗浄結果は不良であった。
【0102】
これに対して本発明の洗浄方法では、洗浄時間10分、洗浄回数4回で完全に洗浄を完了した。また、洗浄時間を短くし、洗浄回数を増やした結果(3分/6回、1分/10回)、短時間で完全に洗浄が行えた。
【0103】
なお、本発明による洗浄方法では、毛細管現象を利用した洗浄液の浸透と、エアーによる液の排出処理を行うが、この場合、エアー(圧縮空気)は工場内に設けてある既存の設備を利用できるので、安価な設備で洗浄/リンスを行うことができる。
【0104】
以上のように、本発明の洗浄方法によれば、従来の洗浄方法では洗浄不可能だった高固形分フラックス残渣を完全に洗浄でき、また、洗浄液やリンス液の浸漬時間を短くし洗浄回数を増やすことで、総洗浄時間を1/2程度に短縮することができた。更に、本発明の洗浄方法によれば、洗浄設備は既存の設備を利用できるので、比較的容易に、かつ安価に実現できる。
【0105】
§9:その他の説明
(1) :前記の例では、被洗浄物は、フリップチップ実装技術によりチップ51を実装した基板50を対象としたが、本発明はこのような例に限らず、他の同様な狭クリアランスを有する被洗浄物の洗浄に適用可能である。
【0106】
(2) :前記洗浄槽21とリンス槽22は、別々のものを使用しても良いが、同一のものを兼用して実施可能である。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0108】
(1) :洗浄制御手段の制御により、洗浄用上昇/下降手段は、被洗浄物を支持した状態で該被洗浄物を洗浄槽内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物を洗浄槽内の洗浄液中に出し入れすることで洗浄を行う。この場合、洗浄制御手段の洗浄液浸漬速度制御手段は、被洗浄物を洗浄液中に浸漬する際の浸漬速度V2が、被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度V0よりも遅い速度(V2<V0)となるように浸漬速度を制御する。
【0109】
このようにすれば、洗浄槽内に被洗浄物を浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間に洗浄液が十分に浸透する。このため、前記隙間の洗浄が十分に行える。また、洗浄装置は、浸漬速度制御手段を新設することにより、従来の装置を改造することで簡単に実現できるから、低コストで容易に実現できる。
【0110】
例えば、本発明では、従来例の1/4の時間で、100μm以下のクリアランスを完全に洗浄することができる。また、従来の洗浄方法では洗浄不可能であった高固形分フラックス残渣も洗浄可能である。
【0111】
(2) :洗浄制御手段の制御により、洗浄過程で複数回に渡り洗浄槽から被洗浄物を引き上げ、その際、前記洗浄液強制排液制御手段により圧気吹き付け手段を駆動制御して、被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付ける。これにより、前記隙間の強制排液を行う。
【0112】
このようにすれば、被洗浄物の隙間にある液を強制的に排液することができる。従って、洗浄と強制排液とを数回繰り返して行うことにより、効率よく被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0113】
(3) :リンス制御手段の制御により、リンス用上昇/下降手段は、洗浄後の被洗浄物を支持した状態で該被洗浄物をリンス槽内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物をリンス槽内のリンス液中に出し入れすることでリンスを行う。この場合、リンス液浸漬速度制御手段は、被洗浄物をリンス液中に浸漬する際の浸漬速度が、被洗浄物の隙間への毛細管現象によるリンス液の侵入速度よりも遅い速度となるように浸漬速度を制御する。
【0114】
このようにすれば、リンス槽内に被洗浄物を浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間にリンス液が十分に浸透する。このため、前記隙間のリンスが十分に行える。また、洗浄装置は、前記リンス液浸漬速度制御手段を新設することにより、従来の装置を改造することで簡単に実現できるから、低コストで容易に実現できる。
【0115】
(4) :前記リンス制御手段の制御により、洗浄後のリンス過程で複数回に渡りリンス槽から被洗浄物を引き上げ、その際、前記リンス液強制排液制御手段により圧気吹き付け手段を駆動制御して、被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付ける。これにより、前記隙間の強制排液を行う。
【0116】
このようにすれば、被洗浄物の隙間にある液を強制的に排液することができる。従って、リンスと強制排液とを数回繰り返して行うことにより、効率よく被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0117】
(5) :フリップチップ実装によりベアチップを実装した基板を被洗浄物として洗浄する洗浄方法において、被洗浄物を液中に浸漬する際の浸漬速度を、基板とベアチップの間に形成された隙間への毛細管現象による液の侵入速度よりも遅い速度に制御して浸漬するようにした。
【0118】
このようにすれば、被洗浄物を洗浄液中に浸漬した時、被洗浄物の隙間に気泡が発生することもなく、該隙間に洗浄液が十分に浸透する。このため、前記隙間の洗浄が十分に行える。
【0119】
(6) :洗浄過程で複数回に渡り被洗浄物を液中から引き上げ、被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、強制排液を行うようにした。このようにすれば、ベアチップと基板との間の隙間(狭クリアランス)の洗浄を、安価な装置で、かつ短時間で行うことができると共に、十分な洗浄効果が得られる。
【0120】
(7) :本発明の洗浄方法によれば、従来の洗浄方法では洗浄不可能だった高固形分フラックス残渣を完全に洗浄でき、また、洗浄液やリンス液の浸漬時間を短くし洗浄回数を増やすことで、総洗浄時間を1/2程度に短縮することができた。更に、本発明の洗浄方法によれば、洗浄設備は既存の設備を利用できるので、比較的容易に、かつ安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態における洗浄装置の基本構成図である。
【図3】本発明の実施の形態における洗浄装置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態における工程説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における洗浄方法の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態における洗浄/リンス/乾燥処理フローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における実験例2の説明図である。
【図8】従来の直通式洗浄装置の説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄ユニット
2 洗浄槽
3 バスケット
4 ポンプ
5 洗浄液受槽
7 ヒータ
8 ブロワー
9 被洗浄物
10 バルブ
11 乾燥槽
21 洗浄槽
22 リンス槽
23 上下動アーム
24 アーム駆動機構
25 ハンガ
26 攪拌機構
27 圧気ノズル
29 洗浄液
30 リンス液
32 ブロワー
34 給液バルブ
35 ドレインバルブ
39 制御装置
40 MPU
41 タイマ
42 メモリ
43 モータ制御部
44 操作パネル
45 モータ
50 基板
51 チップ
52 フラックス
53 バンプ
54 接着剤
55 クリアランス
59 気泡

Claims (6)

  1. 結合された2つの物体間に隙間を有する被洗浄物を洗浄する洗浄装置において、
    洗浄液を入れる洗浄槽と、
    前記被洗浄物を支持し、該被洗浄物を洗浄槽内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物を洗浄液中に浸漬したり引き出したりする洗浄用上昇/下降手段と、
    前記洗浄用上昇/下降手段の制御を行う洗浄制御手段を備えると共に、
    前記洗浄制御手段は、被洗浄物を洗浄液中に浸漬する際の浸漬速度が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度よりも遅い速度となるように浸漬速度を制御する洗浄液浸漬速度制御手段を備えている、
    ことを特徴とする洗浄装置。
  2. 前記被洗浄物を洗浄液から引き上げた際に、該被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けるための圧気吹き付け手段を備えると共に、
    前記洗浄制御手段は、洗浄過程で複数回に渡り洗浄槽から被洗浄物を引き上げ、その際、前記圧気吹き付け手段により被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、該隙間の強制排液を行う洗浄液強制排液制御手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  3. リンス液を入れるリンス槽と、
    前記洗浄後の被洗浄物を支持し、該被洗浄物をリンス槽内の液面に対して略垂直方向に上昇及び下降させて、該被洗浄物をリンス液中に浸漬したり引き出したりするリンス用上昇/下降手段と、
    前記リンス用上昇/下降手段の制御を行うリンス制御手段を備えると共に、
    前記リンス制御手段は、被洗浄物をリンス液中に浸漬する際の浸漬速度が、該被洗浄物の隙間への毛細管現象によるリンス液の侵入速度よりも遅い速度となるように浸漬速度を制御するリンス液浸漬速度制御手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  4. 前記被洗浄物をリンス液から引き上げた際に、該被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けるための圧気吹き付け手段を備えると共に、
    前記リンス制御手段は、リンス過程で複数回に渡りリンス槽から被洗浄物を引き上げ、その際、前記圧気吹き付け手段により被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、該隙間の強制排液を行うリンス液強制排液制御手段を備えていることを特徴とした請求項3記載の洗浄装置。
  5. フリップチップ実装によりベアチップを実装した基板を被洗浄物として、該被洗浄物を洗浄液に浸漬して洗浄する洗浄方法において、
    前記被洗浄物を洗浄液中に浸漬する際の浸漬速度を、前記基板とベアチップの間に形成された隙間への毛細管現象による洗浄液の侵入速度よりも遅い速度に制御して浸漬する、
    ことを特徴とする洗浄方法。
  6. 洗浄過程で複数回に渡り被洗浄物を洗浄液中から引き上げ、該引き上げた被洗浄物の隙間へ圧気を吹き付けることで、強制排液を行う、
    ことを特徴とする請求項5記載の洗浄方法。
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