JP3761285B2 - 人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具 - Google Patents

人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間や動物の体液例えば血液中のガス成分を分析したりpHを測定するのに使用できる携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の分析システムは、例えば病院等において患者の心肺機能を検査する目的で血液の酸性度PH、炭酸ガス分圧PCO2、酸素分圧PO2、ナトリウムNa、カリウムK、塩素Cl、イオン化カルシウムCa、尿素窒素BUN、グルコースGlu、ヘマトクリットHct、重炭酸イオンHCO3-、酸素飽和度SO2、全二酸化炭素TCO2、塩基過剰BE、ヘモグロビンHgbのような各種ガス濃度やイオン濃度を測定するのに使用され、据置き型や携帯型のもが種々提案され実用に供されている。
特に携帯型のものの従来技術としては例えば、特公平8−20398 号公報に記載されているように、ハウジング内に、少なくとも一つのセンサを設け、採取した液体サンプルを、ハウジングオリフィスに入れて保持し、ハウジング内に収納されている液体試薬をセンサへ通してセンサの校正測定を行った後、内部に保持されている液体サンプルをセンサへ通して所要の測定を行うようにした使い捨て可能な検知装置、及びこの検知装置を挿入でき、検知装置から検出データを読取って演算処理し表示装置に表示できるようにした読取り器から成るシステムが知られている。このシステムによれば微量のサンプルで所要の測定を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術による使い捨て可能な検知装置及び読取り器から成る分析システムでは、微量のサンプルを使い捨て可能な検知装置に設けたオリフィスに滴下して測定まで保持する構成であるので、サンプルの滴下時にサンプルが雰囲気に触れ、サンプル中の測定すべきガス成分が影響を受け、正確な測定ができなくなったり、また検知装置内へ導入できるサンプルが微量であり、特に血液の場合には直ぐに凝固してしまう恐れがあるため、検知装置内へのサンプルの導入後、検知装置を読取り器に挿入して比較的迅速に測定を行う必要がある。また特に例えば救急車等で使用されるような緊急の状況のもとでは検知装置内へ微量の血液を入れる際に血液を溢れさしたり小さなオリフィスへ適切に滴下できない恐れもあり、作業者が直接患者の血液に触れる危険もある。
【0004】
また検知装置自体もセンサで測定した後のサンプルを溜めておく空間も比較的狭く、サンプルの導入量を増やすにも限りがあり、しかも導入したサンプルを一旦保持しておき、それを測定時にセンサに接触させる手段を設けて微量のサンプルで測定するように構成されているために、センサで測定した後のサンプルを溜めておく空間も比較的狭く、構造が複雑であるだけでなく、サンプルの導入量を正確にする必要があり、取扱いの面でも問題があった。
【0005】
さらに、例えば緊急患者が救急車で病院等へ運ぶ際にこの種の装置で測定を行う場合には、その測定データは運んだ病院等における担当医師等に正確に伝達されるべきであるが、その救急車に装備された測定システム中に記憶されたデータを読み取ることのできるシステムが病院側に備えられてなかったり、その救急車が次の緊急患者の所へ直ちに出動しなければならない場合には、救急隊員が装置からデータを書き取って病院側へ伝えなければならず、データの受け渡しに手間が掛ったり伝達ミスが生じる恐れがある。
【0006】
本発明は、従来の携帯型分析器に使用され、部品数が少なく構造が簡単で、試料を容易にかつ安全に注入にできしかも試料と雰囲気との接触を極力避けることができ、正確な検査値を得ることのできるカード式使い捨て検査具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明によるカード式使い捨て検査具においては、検査すべき体液を注射器等の注入器で直接注入できるように体液流路を構成すると共に、注入された体液の溜め空間を大きくとり、かつ、その体液の溜め空間の終端に、空気に対しては透過性で液体に対しては不透過性の材料から成る栓部材が装着された孔を設け、しかも注入された体液量を容易に確認できるように構成される。
この明細書において用語“体液”は人間または動物の血液、尿、唾液等の分泌液や骨髄液等の組織液を含む細胞内外液を意味するものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一つの実施の形態によれば、人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具は、間に仕切板を挟んで互いに液密に重畳される二枚の基板の一方の内側面に、検査すべき人間または動物の体液を通す通路と、この通路の一端に連通する溝から成る第1の体液貯蔵部とを設け、上記通路の他端に連通し、一方の基板の内側面から外側面へ貫通した体液の注入孔を設け、また他方の基板の内側面には、体液の少なくとも一つの検査値を検出する少なくとも一つのセンサーと、体液の各検査値を検出する前に各センサーを校正するための試薬容器を受ける凹部と、上記仕切板に設けた孔を介して上記一方の基板における第1の体液貯蔵部と連通する溝から成り、その終端に、空気に対しては透過性で液体に対しては不透過性の材料から成る栓部材が装着された孔が設けられた第2の体液貯蔵部とを設け、仕切板に設けた開口部を介して一方の基板に設けた通路と臨むように各センサーを位置決めし、また各センサーの端子を基板の表面に露出させて配置し、さらに一方の基板に、試薬容器を外部から押圧するための押圧手段を通す開口を設けると共に、他方の基板に設けた試薬容器を受ける凹部に、押圧手段の作動に応じて試薬容器を穿孔して中の試薬を各センサーより上流位置で上記通路に供給させる穿孔手段を設けたことを特徴としている。
【0009】
枚の基板の少なくとも一方は、第1または第2の体液貯蔵部内の体液を外部から確認できる透明または半透明部分を備えることができる。
また好ましくは、仕切板は両面に接着層を備え、この仕切板を介して二枚の基板は互いに液密に固着され得る。
さらに、検査すべき人間または動物の体液を通す通路には、各センサーの下流側において括れ部が設けられ得る。
さらにまた、体液の注入孔は、体液注入器のノズル部分と密着するように内側へ向って先細に形成され得る。
【0010】
【実施例】
以下添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1〜図5には本発明の一実施例によるカード式使い捨て検査具を示す。図示装置は、透明または半透明なプラスッチク材料のような適当な材料から成り、互いに重畳される二枚の基板1A、1B及び基板間に挟まれ、両面に接着層を備えた適当なシート状材料から成る薄い仕切板2から成り、組立てた時には二枚の基板1A、1Bは薄い仕切板2により液密に接合される。
【0011】
一方の基板1Aには、その内側面すなわち薄い仕切板2と対向する面に、図1に示すように、検査すべき人間または動物の体液を通す溝から成る通路3が基板1Aの周囲縁部に沿ってコの字状に形成されている。この通路3の一端は体液の注入孔4に連通し、通路3の他端は通路3と同様に基板1Aの内側面に形成された溝から成る第1の体液貯蔵部5に連通している。
体液の注入孔4は図2に示すように基板1Aの内側面から外側面へ僅かにテーパー状に広がっており、基板1Aの外側面において体液の注入孔4の周囲には案内肩部4aが設けられ、採取した体液の入った注射器のような注入器(図示してない)のノズル部分を案内し密着するように構成され、それにより体液は雰囲気に触れずに注入することができる。
第1の体液貯蔵部5を構成している溝は図示したように、屈曲させて配列し、その幅及び深さは、十分容積を得るため通路3を構成している溝の幅及び深さより大きく設定されている。
また、通路3は図示したように、体液の注入孔4からのびる比較的幅の狭い部分3aと、この比較的幅の狭い部分3aに続くセンサ当接部分3bと、センサ当接部分3bにつづく括れ部分3cと、括れ部分3cから第1の体液貯蔵部5の溝へのびる部分3dとを備えている。通路3のセンサ当接部分3bの比較的幅の狭い部分3aに隣接した部位には試薬通路の一部を構成している細い溝6が内方へ向って形成されている。さらに通路3のセンサ当接部分3bには周縁部に向かってのびる分枝通路7が形成され、その先端は貫通孔8で終端している。この貫通孔8は後で説明する参照電極に相対するように位置決めされ、ゲル状の飽和塩化カリウム溶液が装填され得る。
さらに一方の基板1Aのコの字状の通路3で囲まれた内側領域には開口部9が形成されており、この開口部9は測定時に後で説明する試薬容器を押圧する手段を受けるために設けられている。
さらにまた一方の基板1Aのほぼ中央部には、後で説明する本発明による分析器に挿入する際の案内、係止用の貫通孔10が設けられている
方の基板1Bには、その内側面すなわち薄い仕切板2と対向する面に、センサ基板11を装着するための凹面12が一つの隅角部に沿って形成され、そして一方の基板1Aにおける開口部9に相応した位置には、図3に示すように、試薬容器13の装着凹面14が形成され、この装着凹面14の底部中央には丸い窪み14aが形成され、その中央には内方へ向かって突起して試薬容器13に穿孔するための針状体15が一体的に設けられている。また16は、一方の基板1Aにおける第1の体液貯蔵部5に対応した位置に対称形状に設けられた屈曲した溝から成る第2の体液貯蔵部を示している。試薬容器13には、センサ基板11における各センサの校正用の試薬が充填されており、この試薬容器13は測定に先立ってセンサを校正する際に開口部9を介して試薬容器押圧手段により針状体15に対して押圧された時、容易に穴あけされ得る材料で構成され、一例として好ましくはフォイルパック状に構成され得る。
また図3及び図4に示すように、装着凹面14の底部中央の丸い窪み14a から一方の基板1Aにおける試薬通路の一部を構成している細い溝6の自由端に相応した位置まで試薬通路の一部を成す細い溝17が形成されている。
センサ基板11は基板11a上に導電性インキを塗布して複数の電極11b を形成し、各電極11bには、酸性度PH、炭酸ガス分圧PCO2、酸素分圧PO2、ナトリウムNa、カリウムK、塩素Cl、イオン化カルシウムCa、尿素窒素BUN、グルコースGlu、ヘマトクリットHct、重炭酸イオンHCO3-、酸素飽和度SO2、全二酸化炭素TCO2、塩基過剰BE、ヘモグロビンHgbのような各種ガス濃度やイオン濃度を測定するセンサ11cが設けられている。なお、図示実施例ではセンサ11cはこれら検査値のうち8種類の検査値を測定できるように配列されている。また各センサ11cはそれ自体の既存のものを使用することができ、電圧値または電流値として検出するように構成されており、それらの詳細についての説明は省略する。また各電極11bは導体11dを介して基板11aの一側縁部に沿って整列して設けた端子11eに接続され、これらの端子11eは、薄い仕切板2を挟んで二枚の基板1A、1Bを互いに固着した際に露出するようにされている。すなわち、図5から分かるように一方の基板1Aの幅は他方の基板1Bより若干小さく構成されており、それにより他方の基板1B上の各端子11eは露出する。
【0012】
また第2の体液貯蔵部16を構成している溝の始端16aは仕切板2における連通孔18を介しての一方の基板1Aにおける第1の体液貯蔵部5の終端5aと連通し、第2の体液貯蔵部16の溝の終端16bには外部へ連通する孔19が設けられ、この孔には空気に対しては透過性で液体に対しては不透過性の材料から成る栓部材(図示してない)が装着され、使用時に注入した体液が通路3を通って第1、第2の体液貯蔵部へ流れ込み、しかも、流れ込んだ体液が外部へ漏れないようにしている。 一方の基板1Aにおける貫通孔10に対応した他方の基板1B上の位置には貫通孔20が設けられ、二枚の基板1A、1Bを互いに貼合わせた時にこれら貫通孔10、20は整列して合致するようにされている。
【0013】
また仕切板2には、一方の基板1Aにおける通路3のセンサ当接部分3b及び分枝通路7に沿った位置に複数の開口部21が設けられ、通路3のセンサ当接部分3b及び分枝通路7に流れてくる体液がこれらの開口部21を通して他方の基板1B上の各センサ11c及び電極11bと接触するようにされている。
さらに仕切板2は、一方の基板1Aにおける貫通孔10及び他方の基板1B上の貫通孔20に対応した位置に設けられた孔22、一方の基板1Aにおける細い溝6の自由端と他方の基板1B上の細い溝17の自由端とを連通させる孔23、一方の基板1Aにおける体液の注入孔4に相応した位置に設けられた孔24及び一方の基板1Aにおける開口部9に相応した位置に設けられた孔25または易破断部26を備えている。
【0014】
図6には、本発明に係るカード式使い捨て検査具を使用する携帯型分析器の実施例を概略的に示し、この携帯型分析器は図1〜図5に例示したカード式使い捨て検査具を挿入する挿入口30と、図7に示すようにカード式使い捨て検査具における各センサで検出した出力信号を演算処理する演算処理部31と、演算処理部31の演算結果を記憶する記憶部32と、ケーシングの上面部に配置され、演算処理部31の演算結果のデータを表示する表示部33と、演算処理部31の演算結果のデータを印刷するプリンタ34とから成っている。図6に示す表示部33には装置の操作部が組み込まれており、また装置内部には試薬容器押圧手段が設けられており、この試薬容器押圧手段はカード式使い捨て検査具を挿入することにより、作動できるようにされている。
【0015】
このように構成した図示装置の動作について患者の血液分析を例として説明する。
まず、用意したカード式使い捨て検査具を携帯型分析器の挿入口30に差し込んでセンサの校正測定を行う。すなわちカード式使い捨て検査具を挿入することにより、測定項目を判別し、自動的に携帯型分析器内の試薬容器押圧手段が作動され、カード式使い捨て検査具の開口部9を通って試薬容器13は、装着凹面14の底部中央の丸い窪み14aにおける針状体15に押しつけられ、それにより試薬容器13は破れ、内部の試薬が丸い窪み14aから細い溝17、仕切板2の孔23及び一方の基板1Aにおける細い溝6を通って通路3のセンサ当接部分3bの上流端へ流れ、それにより各センサの校正が行われる。
【0016】
その後、患者から採取した血液の入った注射器のノズルをカード式使い捨て検査具における注入孔4に嵌合させて血液を内部の通路3へ注入する。この際、通路3はセンサ当接部分3bの上流側に比較的幅の狭い部分3aまた下流側に括れ部分3cを備えているので、血液の注入圧力にばらつきがあっても、注入された血液は通路3のセンサ当接部分3bに沿ってをゆっくりと安定して流れ、各センサは所望の検査値を安定して正確に検知することができる。こうして通路3のセンサ当接部分3bを通過した血液は括れ部分3cから部分3dを通り第1の体液貯蔵部5へ流入する。この場合注射器による血液の注入装置中、第1の体液貯蔵部5内の血液の溜まり状態を外部から監視していることにより血液の注入量を容易に認識することができ、過剰注入や過少注入を防止でき、安全で安定した測定が可能となる。万一作業者が誤って血液を過剰に注入して第1の体液貯蔵部5にいっぱいに血液が溜まっても、仕切板2における連通孔18を介しての他方の基板1Bにおける第2の体液貯蔵部16へ流れ込むことができるので、血液を注入孔4から溢れさしたりする危険は避けられる。また従来のように注入した血液を検査具内に保持しておき校正操作後、検査具内に保持していた血液の検査値測定をおこなうものと違って、上記した分析器では検査具への血液注入と実質的に同時に血液の検査値測定をおこなうので正確な測定値を得ることができる。
【0017】
こうして各センサ11cで検出された電流値及び電圧値は、携帯型分析器内の演算処理部31に送られ、演算処理されて、酸性度PH、炭酸ガス分圧PCO2、酸素分圧PO2、ナトリウムNa、カリウムK、塩素Cl、イオン化カルシウムCa、尿素窒素BUN、グルコースGlu、ヘマトクリットHct、重炭酸イオンHCO3-、酸素飽和度SO2、全二酸化炭素TCO2、塩基過剰BE、ヘモグロビンHgbのような各種ガス濃度やイオン濃度に関するデータが出力され、これらのデータは一方では記憶部32に記憶されると共に、ケーシングの上面部に配置された表示部33に表示される。そしてこれらのデータは必要によりプリンタ34を作動させてプリントアウトすることができる。
【0018】
ところで図示実施例では二枚の基板は全体を透明または半透明の材料で構成しているが、少なくとも第1、第2の体液貯蔵部内の状態が確認できれば十分であるので、一部分外部から透視できるように構成することもできる。
また一方の基板を他方の基板より幅を狭く形成することによりセンサの端子を露出させているが、二枚の基板を同じ寸法に構成してセンサの端子をその側面に露出するように構成してもよい。
さらに、図示実施例では仕切板は両面に接着層を備えているが、代わりに接着材を用いて接合することもできる。
また、センサ基板は二枚の本体基板と別個に設けているが、代わりに本体基板1B上に直接形成することもできる。さらにまた、センサの数は検査値の数及び種類に応じて任意に設定することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によるカード式使い捨て検査具においては、検査すべき体液を注射器等の注入器で直接注入できるように体液流路を構成しているので、検査すべき体液が雰囲気に触れるのを避けることができ、検査値を正確に検知することができる。
また、注入された体液の溜め空間を大きく構成し、かつ、その終端に、空気に対しては透過性で液体に対しては不透過性の材料から成る栓部材が装着された孔を設けたことにより、検査すべき体液の注入量のばらつきに対する融通性が大きくでき、操作性及び作業性が容易となる。
さらに、検査すべき体液がセンサ部を安定してゆっくりと流れるように通路を構成しているので、検査すべき体液の注入に暖急があってもセンサは検査値を正確に検出できるようになる。
【0020】
た本発明によるカード式使い捨て検査具において、第1または第2の体液貯蔵部内の体液を外部から確認できるように二枚の基板の少なくとも一方に、透明または半透明部分を備えるように構成した場合には、内部への体液の注入状態を確認しながら注入操作を行うことができ、それにより過多または過少注入を未然に防ぐことができ安全かつ安定した操作が容易にできるようになる。
また本発明によるカード式使い捨て検査具において、仕切板の両面に接着層を設け、この仕切板を介して二枚の基板を互いに液密に固着するように構成した場合には、カード式使い捨て検査具の組立て作業が容易になり、製造コストを低減させることができるようになる。
さらに本発明によるカード式使い捨て検査具において、体液を通す通路に、各センサーの下流側で括れ部を設けた場合には、センサー部を通過する体液の流れをほぼ静止状態に維持することができるようになり、センサによる測定精度を高いレベルに維持することが可能となる。
さらにまた本発明によるカード式使い捨て検査具において、体液の注入孔を、体液注入器のノズル部分と密着するように内側へ向って先細に形成した場合には、体液注入時に体液を雰囲気に触れることなく注入することができるようになり、測定値に対する雰囲気の影響を避けることができ、検出データの信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるカード式使い捨て検査具の一実施例を示す概略分解斜視図。
【図2】 図1に示すカード式使い捨て検査具の一方の基板の一部の断面図。
【図3】 図1に示すカード式使い捨て検査具の他方の基板の一部の拡大部分断面図。
【図4】 図3に示すカード式使い捨て検査具の他方の基板部分の一部を示す平面図。
【図5】 図1に示すカード式使い捨て検査具の組立てた状態で示す概略斜視図。
【図6】本発明によるカード式使い捨て検査具を使用する携帯型分析器の一実施例を示す概略斜視図。
【図7】 図6に示す携帯型分析器の構成を示すブロック線図。
【符号の説明】
1A、1B:基板
2 :薄い仕切板
3 :体液を通す溝から成る通路
4 :体液の注入孔
5 :第1の体液貯蔵部
6 :試薬通路の一部を構成している細い溝
7 :分枝通路
8 :貫通孔
9 :開口部
10 :貫通孔
11 :センサ基板
11c :センサ
11d :端子
12 :凹面
13 :試薬容器
14 :装着凹面
15 :針状体
16 :第2の体液貯蔵部
17 :試薬通路の一部を成す細い溝
18 :連通孔
19 :孔
20 :貫通孔
21 :複数の開口部
22、23、24:孔
25 :孔
26 :易破断部
30 :挿入口
31 :演算処理部
32 :記憶部
33 :表示部
34 :プリンタ

Claims (5)

  1. 間に仕切板を挟んで互いに液密に重畳される二枚の基板の一方の内側面に、
    検査すべき人間または動物の体液を通す通路と、
    この通路の一端に連通する溝から成る第1の体液貯蔵部とを設け、
    上記通路の他端に連通し、一方の基板の内側面から外側面へ貫通した体液の注入孔を設け、
    また他方の基板の内側面には、
    体液の少なくとも一つの検査値を検出する少なくとも一つのセンサーと、
    体液の各検査値を検出する前に各センサーを校正するための試薬容器を受ける凹部と、
    上記仕切板に設けた孔を介して上記一方の基板における第1の体液貯蔵部と連通する溝から成り、その終端に、空気に対しては透過性で液体に対しては不透過性の材料から成る栓部材が装着された孔が設けられた第2の体液貯蔵部とを設け、
    仕切板に設けた開口部を介して一方の基板に設けた通路と臨むように各センサーを位置決めし、
    また各センサーの端子を基板の表面に露出させて配置し、
    さらに一方の基板に、試薬容器を外部から押圧するための押圧手段を通す開口を設けると共に、
    他方の基板に設けた試薬容器を受ける凹部に、押圧手段の作動に応じて試薬容器を穿孔して中の試薬を各センサーより上流位置で上記通路に供給させる穿孔手段を設けた
    ことを特徴とする人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具。
  2. 二枚の基板の少なくとも一方が、第1または第2の体液貯蔵部内の体液を外部から確認できる透明または半透明部分を備えている
    請求項に記載の人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具。
  3. 仕切板が両面に接着層を備え、
    この仕切板を介して二枚の基板を互いに液密に固着している
    請求項に記載の人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具。
  4. 検査すべき人間または動物の体液を通す通路が、各センサーの下流側に括れ部を備えている
    請求項に記載の人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具。
  5. 体液の注入孔が体液注入器のノズル部分と密着するように内側へ向って先細に形成されている
    請求項に記載の人間または動物の体液の携帯型分析器に使用するカード式使い捨て検査具。
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