JP3760916B2 - toilet bowl - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水された洗浄水を便器ボール部に吐出して便器洗浄を図る大便器と、こうした大便器であってサイホントラップ管路を有する大便器の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の大便器にあっては、汚物を便器ボール部の溜水並びに給水洗浄水と共に効率よく排出する性能と、給水洗浄水総量の少量化が求められている。こうした要求に対応するために、種々の手法が提案されており、次の手法に大別される。第１の手法は、溜水に給水洗浄水を合流させて旋回を起こし、その旋回流の流れで汚物をトラップに押し込む手法である。第２の手法は、サイホン作用により汚物を溜水・洗浄水と共に吸引する手法である。
【０００３】
こうした手法を採るに当たっては、便器ボール部の上縁周りにリム通水路を設け、この通水路に設けた吐出孔から溜水に向けて給水洗浄水を吐出することで、溜水に旋回流を起こすことが一般的である。また、サイホン作用の発生には、このような旋回流による溜水のトラップへの押し込みや、リム通水路に設けた複数の吐出孔からの単純な洗浄水落とし込みによる溜水の押し込みが利用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の大便器で採られていた手法であっても、十分とはいえず、以下に説明するような問題点が指摘されるに到った。
【０００５】
近年では、汚物洗浄に用いる洗浄水総量（給水洗浄水総量）の少量化の要請がより高まり、この洗浄水総量を約６リットル程度といった少量とすることが一般的となりつつある。こうした少量の総流量で上記した旋回流の生成・サイホン作用の発生を起こすために、高い水勢で、即ち大流量で洗浄水を給水することが着目されており、約１００〜１５０リットル／ｍｉｎ程度の流量で洗浄水を便器ボール部に流し込むようにすることが多用されている。
【０００６】
このように高い水勢が必要とされることから、給水洗浄水を洗浄水タンクから排出する大便器にあっては、高水勢確保のためにタンク内の貯留洗浄水の水面を高くして水頭圧を確保する必要があった。このため、洗浄水タンクを高くせざるを得ないので、タンク・便器の一体型のものでは、デザイン上の制約を受け、大便器のローシルエット化が損なわれていた。
【０００７】
また、水道管等の一次側配管の洗浄水を直接便器に給水する形式の便器では、溜水に合流する洗浄水の水勢を高める都合上、高い一次側給水圧での給水を要する。その一方、高い水勢で洗浄水を溜水に合流させて旋回流を生成する場合、高水勢は旋回流の生成には都合が良いものの、高水勢のまま洗浄水合流が続くので、旋回流に無用な旋回の乱れを起こしてしまうこともあった。こうなると、洗浄水のエネルギ（水勢）が旋回流の継続生成には無駄となることもあり、旋回流に基づくトラップへの洗浄水押し込み効率の低下を招く虞もあった。しかも、一次側給水圧が低い地域では、給水による洗浄水水勢も低くなって旋回流による押し込み効率も低くなる。よって、旋回流方式の大便器の低給水地域や国への普及が進まないでいた。
【０００８】
ところで、サイホン作用を利用した大便器では、サイホン作用の発生とその継続が不可欠である。よって、溜水への給水洗浄水の流し込みに当たり、流し込み当初において、サイホントラップの管路内のエアを総てトラップ外部に排出させて管路内の満水化を図ることが重要視されていた。このため、便器ボール部への洗浄水吐出が既述した旋回流方式或いは落とし込み方式のいずれであっても、溜水への洗浄水の流し込みを高水勢で行えば、管路内エアの外部排出と満水化を短期間に少ない洗浄水量で達成でき、好都合である。その反面、洗浄水の流し込みが低水勢となるとエア排出並びに管路満水には長期間の洗浄水供給が必要であり多量の洗浄水を使用する必要があるとされ、低水勢での洗浄水流し込みについてはその採用すら検討されていないのが現状であった。こうした背景から、サイホントラップを用いた大便器にあっても、水頭圧確保のための洗浄水タンクの高さ増大によるデザイン上の制約や、一次側給水圧制限（高給水圧）を受けていた。
【０００９】
その一方、既存のサイホントラップ式の大便器では、サイホン作用の早期発生を図るため、種々の工夫がなされており、サイホントラップ管路を早期のうちに満水化する手法が多用されている。つまり、便器ボール部へは、高い水勢で、即ち約９０〜１００リットル／ｍｉｎ程度、場合によっては約１５０リットル／ｍｉｎといった大流量で洗浄水を便器ボール部に流し込んで、この水の勢いでサイホントラップ管路内の空気を管路外に押しだし、管路の総てを洗浄水で早期のうちに満たすのである。
【００１０】
このような既存のサイホントラップ式の大便器では、大流量での洗浄水給水による管路満水化を前提としているので、大流量での洗浄水の流入・通過に対処すべく、上昇管路から湾曲管路を経て下降管路に到るまでのサイホントラップ管路軌跡については種々の技術が提案されていた。これら技術では、製造時のサイホントラップ管路の成形精度の向上や個々の部分の管路形状については、特段の配慮がなされないでいた。しかしながら、近年では、汚物洗浄に用いる洗浄水総量（給水洗浄水総量）の少量化の要請がより高まりつつあるので、サイホントラップ管路個々の形状や精度向上についての工夫も必要となるものの、その対処が十分とはいえないのが現状である。
【００１１】
具体的に説明すると以下の通りである。
既述したように、大流量で洗浄水を便器ボール部に流し込むので、上昇管路部、溜水水位を規定する頂上堰を有する湾曲頂上部、下降管路部が連続してサイホントラップ管路が形成されていれば、サイホン発生に不都合はなかった。このため、便器製造に当たっては、便器ボール部の内周壁形状に適合した凸部形状を有する型に泥漿を堆積させ、こうしてできた素地の型密着側を便器ボール部の内壁とし、素地の反対側を上昇管路部の内壁としていた。この素地の反対側は、型の型面に触れないで形成されたものであるので、凹凸ができたりすることがあった。湾曲頂上部についても同様である。特に、この湾曲頂上部では、頂上堰が管路内側に有るため、頂上部は、管路の折り返しにより管路内で凸となった形状とするしかなく、その形状についての工夫はできないでいた。つまり、管路内壁に凹凸ができたとしても、既存の大便器では、大流量での洗浄水給水を前提とするので、この凹凸が洗浄水の管路通水に支障を来す虞はなく、問題視されることはなかった。また、既存便器では、大流量での洗浄水により管路内エアを一気に追い出すので、頂上堰は管路の折り返しによる凸形状であれば良く、その形状が問題視されることもなかった。これらの点から、成形精度向上や管路の個々の形状等についての配慮に欠けていたのである。
【００１２】
ところで、こうしたサイホントラップ式の大便器を設置するに際しては、便器外部の排水口とサイホントラップ管路とを接続する必要がある。この排水口の仕様は、一律ではなく、自治体や政府或いは団体等の規制を受けていることから、便器外部の排水口とサイホントラップ管路との接続には、陶器製便器とは別材料のいわゆるソケットと称される別部品が用いられている。
【００１３】
例えば、便器壁から排水口センターまでの距離を意味するラフィンは、国ごとに或いは地域ごとに種々定められている。ラフィンが異なると、便器後端と排水口との間の距離が異なることになる。これに対して、便器におけるサイホントラップ経路はほぼ同じであるので、便器設置に際しては、ラフィンの相違に応じて屈曲等した上記のソケットを選択して用いる必要があり、施工時にあっては煩雑であった。こうした煩雑さを解消するには陶器製便器におけるサイホントラップ管路の末端位置をラフィンに応じて変えればよいが、その分だけ、便器本体製造のための型（本体用型）の種類が増えてその準備や型選択が必要となり、型製造コスト増や、型管理コスト増を招く。このため、上記のソケットの選択で対処せざるを得ないのが実状である。
【００１４】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、大便器のローシルエット化の推進や、大便器の設置の汎用性を高めることを目的とする。
【００１５】
また、サイホントラップ式の大便器にあっては、サイホントラップ管路の形状の多様性を図ることや、排水口仕様への適合性を陶器製便器自体で高めることを目的とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第１の大便器は、
給水された洗浄水を便器ボール部の上部から吐出し、便器ボール部が貯め置く溜水に旋回流を起こして便器洗浄を図る大便器であって、
前記給水洗浄水を、前記便器ボール部の上部周りに導く導水路を備え、
該導水路は、給水洗浄水を二つの主流を含む流れとして前記溜水に合流するよう吐出する吐出部を有し、
該吐出部は、前記二つの洗浄水主流が、便器水平面視において前記溜水を挟んで略平行に前記溜水に合流しつつ、前記溜水に同一回転方向の旋回流を起こすように前記溜水に合流する溜水合流関係を採って給水洗浄水を吐出する、
ことを特徴とする。
【００１７】
上記構成を有する本発明の第１の大便器では、二つの洗浄水主流を溜水に合流させるに当たり、これら主流の合流が便器水平面視において溜水を挟んで略平行に起き、溜水に同一回転方向の旋回流が起きるようにする。このような溜水合流関係を持って各主流が溜水に合流するので、お互いの主流が旋回流生成の乱れを及ぼし合うことがない。このため、溜水には旋回流を確実に誘起できる。そして、互いの主流で起きた旋回流は、合流が略平行かつ同一回転方向であるという関係であることから、旋回流の旋回方向を乱すことなくその旋回を促進し合うので、吐出洗浄水のエネルギ（水勢）を旋回流生成に無駄なく用いることができ、これを通して、旋回流による溜水の押し込み効率を高めることができる。しかも、こうした状況は、二つの洗浄水主流の流量が少ない場合であっても起きるので、二つの洗浄水主流の生成のための洗浄水が少なくても、旋回による押し込み性能を維持できる。この結果、少流量での洗浄水吐出を図ることができ、洗浄水総量の少量化をもたらすことができる。
【００１８】
そして、このように少流量での洗浄水吐出と洗浄水総量の少量化を両立できることから、主流生成のために給水する洗浄水を洗浄水タンクからのものとした場合には、水頭圧を小さくできるので、その分だけ、洗浄水タンクを低くできる。よって、洗浄水タンクを含めた大便器全体のデザイン性の向上と、大便器のローシルエット化を図ることができる。
【００１９】
また、主流生成のために給水する洗浄水に一次側配管からの洗浄水給水を利用するものとした場合には、少流量での洗浄水吐出により洗浄に必要な旋回流を生成できるので、低給水圧の一次側配管の地域でも対応できる。よって、水道施設状況等により一次側給水圧が低い地域であっても、本発明の大便器を設置できることになる。このため、設置場所に対する汎用性が高まるので、本発明のように旋回流方式を採る大便器の低給水地域や国への普及を促進することができる。なお、法規制等で高給水圧が要求されている国や地域であっても、減圧弁等を設置することで、本発明の大便器を容易に適用設置できる。
【００２０】
しかも、大流量に基づく高い水勢での洗浄水吐出を起こす必要がないので、洗浄水吐出や溜水への洗浄水合流に伴う音の発生を抑制でき、便器洗浄時の静寂性を高めることができる。また、高い水勢での洗浄水吐出による不用意な水跳ねをも抑制できる。
【００２１】
上記した溜水を挟んだ二つの洗浄水主流の溜水合流は、溜水の溜水面輪郭の長辺の側でそれぞれ起きることようにすることができる。こうすれば、各主流の溜水合流の際の流れ方向にねらいが付けやすく、好ましい。
【００２２】
上記の構成を有する本発明の第１の大便器は、以下の種々の態様を採ることもできる。
即ち、前記導水路の吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器前方側に向けて前記溜水に対して斜め上方から吐出して、前記二つの洗浄水主流の一方である第１の洗浄水主流を引き起こす第１吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記第１吐出部と便器を左右に二分する中心軸に対して同じ側から吐出し、前記溜水水面より上部の前記便器ボール面において該ボール面に沿って周回するような洗浄水の流れを生成する第２吐出部と、
該第２吐出部の洗浄水の流れに合流して前記第２吐出部の洗浄水の流れを矯正し、該矯正した第２吐出部の洗浄水の流れを、前記二つの洗浄水主流の他方である第２の洗浄水主流とする第３吐出部とを有する。
【００２３】
こうすれば、第２の洗浄水主流を、洗浄水の流れ（水流）の合流を経たものとできるので、水流合流により正確な方向性と強い水勢を持たせることができる。よって、第２の洗浄水主流をその流れの軌跡が安定したものとできるので、主流の流れを確実に略平行かつ同一回転方向に導くことができる。このため、第１、第２の洗浄水主流生成のための洗浄水吐出に際して、少流量での洗浄水吐出を通した洗浄水総量の少量化の信頼性を高めることができる。
【００２４】
また、前記第１吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記導水路に形成した複数の吐出孔からそれぞれ吐出し、各吐出孔からの洗浄水水流を合流させて前記第１の洗浄水主流を引き起こす。
【００２５】
こうすれば、第１の洗浄水主流にあってもその流れの軌跡が安定したものとでき、しかも合流部分に強い流れが生じるので、第２の洗浄水主流の軌跡安定化と相まって、少流量での洗浄水吐出並びに洗浄水総量の少量化の信頼性をより高めることができる。
【００２６】
また、前記第３吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記便器ボール部の前方側において前記溜水に向けて吐出して前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、前記第２吐出部の洗浄水の流れ向きを前記溜水水面側に矯正する第４吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器を左右に二分する中心軸に対して前記第１吐出部と反対側から吐出して前記第４吐出部からの洗浄水で矯正された前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、その流れ向きを前記溜水水面側に更に矯正すると共に、矯正後の前記第２吐出部の洗浄水の流れを前記第２の洗浄水主流として、前記第１の洗浄水主流に対する前記溜水合流関係を持って前記溜水に合流させる第５吐出部とを有する。
【００２７】
この場合、第５吐出部は、第２吐出部からの洗浄水の流れに向かい合うように洗浄水を吐出して、当該吐出洗浄水を第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、この第２吐出部の洗浄水の流れを第１の洗浄水主流と略平行かつ同一回転方向に溜水に合流させるようにすることもできる。
【００２８】
このようによれば、第２の洗浄水主流の矯正を、便器前方側からと第１の洗浄水主流の対角側とから行うので、矯正後の第２の洗浄水主流の軌跡をより安定化させ、互いの主流の略平行かつ同一回転方向への合流の確実性の向上を図り、洗浄水総量の少量化の信頼性をより高めることができる。
【００２９】
また、前記導水路は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記便器ボール部表面に沿うよう吐出する補助吐水孔を、前記第１〜第５吐出部とは別に備え、前記補助吐水孔からの洗浄水吐出を含めて、前記便器ボール部表面のほぼ全域に亘って洗浄水を流す。
【００３０】
こうすれば、便器ボール部の表面のほぼ全域に洗浄水を行き渡らせることができる。よって、ボール部表面に付着したペーパーや汚物を溜水に確実に流し込むことができ、ボール部表面の清浄性を高めることができる。
【００３１】
また、前記便器ボール部は、
前記第１の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第１の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第１ボール周壁部と、
前記第２の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第２の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第２ボール周壁部とを備える。
【００３２】
こうすれば、第１、第２の洗浄水主流をその流れの軌跡がより安定した流れとできるので、互いの主流が既述したように略平行かつ同一回転方向であるという溜水合流関係をより確実に維持できると共に、洗浄水総量の少量化の信頼性の更なる向上を図ることができる。
【００３３】
また、前記第１、第２ボール周壁部は、溜水合流後の洗浄水旋回状況に差を持たせ、一方のボール周壁部は溜水の深さ方向の旋回のリードを大きくし、他方のボール周壁部は前記旋回のリードを小さくする。この場合、第２ボール周壁部は、前記第２の洗浄水主流の前記旋回のリードを大きくし、前記第１ボール周壁部は、前記第１の洗浄水主流の前記旋回のリードを小さくすることもできる。
【００３４】
こうすれば、リードの大きい旋回流で旋回に基づく溜水の押し込み性能をより高めることができると共に、リードの小さい旋回流で汚物をとりまとめてリードの大きい旋回流に送り汚物の排出を行うことができる。よって、少流量での洗浄水主流生成であっても、押し込み性能を維持できる。換言すれば、少流量での洗浄水吐出としつつ洗浄水総量の少量化を図っても、旋回による押し込み性能を維持でき、この押し込みにより汚物を排出する能力（便器洗浄能力）を確実に発揮できる。
【００３５】
加えて、便器ボール部は、その底部をすり鉢状にしていることから、ボール部底部のトラップ開口へと向かう旋回流の旋回半径は徐々に小さくなり、旋回流の勢いは増大していく。このため上記した旋回流による押し込みの性能はさらに向上することになる。
【００３６】
上記したようなリードに差を持たせるボール周壁部とするに当たり、
前記第１ボール周壁部を、
前記便器ボール部の底部に開口したトラップと対向する側で前記溜水を取り囲むように形成され、前記第１の洗浄水主流を受け止める案内棚部であって、前記溜水の溜水面と略一致した高さ位置で、前記旋回リードの小さい旋回状況を前記第１の洗浄水主流に起こす前記案内棚部を有する者とできる。
また、前記第２ボール周壁部を、
前記第２の洗浄水主流を受け止めてこれを前記溜水に合流させる箇所において、前記旋回リードの大きい旋回状況を前記第２の洗浄水主流に起こすことができるよう、前記溜水の上下方向にわたる傾斜が前記案内棚部より大きくされた周壁面部を有するものとできる。
【００３７】
こうすれば、第１の洗浄水主流は、案内棚部に受け止められて溜水面付近においてほぼ横方向の旋回へと案内され、旋回リードの小さな旋回流をより確実に起こすことができる。第２の洗浄水主流は、傾斜の大きな周壁面部に受け止められ、その傾斜により大きな旋回リードの旋回流を確実に起こすことができる。この結果、上記した旋回流による押し込み性能をより確実に高めることができると共に、リードの小さい旋回流での汚物とりまとめ等を確実に起こすことができる。
【００３８】
この場合、前記第２ボール周壁部の前記周壁面部を、前記溜水への洗浄水流入によって起きる溜水水位上昇における溜水面広さの拡張の割合が元の広さに対して約４０％以内とすることができる。
こうすれば、第２ボール周壁部の周壁面部で案内された第２の洗浄水主流は、より確実に大きなリードの旋回流を溜水に起こすので、上記した旋回流による押し込み性能をより一層確実に高めることができる。
なお、この第２ボール周壁部の周壁面部をその鉛直方向の断面形状において、溜水水面と周壁面部の断面周壁面とがなす角度を、約５〜２５°とするような急傾斜にすれば、周壁面部の周壁面で案内した第２の洗浄水主流を、大きなリードの旋回流とする上で好ましい。
【００３９】
また、上記した課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第２の大便器は、導水路の吐出部において第１の発明と相違し、
前記導水路の吐出部は、前記二つの主流を含む洗浄水の流れの生成のため、便器水平面視において前記溜水の中央を中心に対角の位置に給水洗浄水を吐出する便器後方側吐出部と便器前方側吐出部を有し、該便器後方側吐出部と便器前方側吐出部のそれぞれは、前記二つの主流の洗浄水の流れが前記溜水を挟んで略平行な関係を採って溜水に合流し、両主流の合流によって溜水に同一方向の旋回が起きるように、前記給水洗浄水を前記溜水に合流させる、
ことを特徴とする。
【００４０】
こうしてもそれぞれの吐出部から吐出された洗浄水の流れの溜水への合流は、便器水平面視において溜水を挟んで略平行に起き、溜水には同一回転方向の旋回流を起こす。よって、この大便器にあっても、既述した第１の大便器と同様に溜水に旋回流を確実に誘起できることから、第１の大便器と同様の利点がある。
なお、この第２の大便器であっても、第１の大便器と同様の種々なる態様を採ることができる。
【００４１】
また、上記した課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第３の大便器は、
給水された洗浄水を、便器ボール部が貯め置く溜水に流し込み、前記溜水と共にサイホントラップから排出する大便器であって、
前記サイホントラップは、
前記便器ボール部側面に開口したトラップ開口を有し、該トラップ開口から斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部と、
該上昇管路部の上端に連結して湾曲し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、
該頂上管路部に連結して下降した下降管路部であって、前記溜水への前記給水洗浄水の流し込みにより前記上昇管路部と前記頂上管路部の前記頂上堰を越えて前記下降管路部に流れ落ちた洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こす管路棚部と、該管路棚部で跳ね返った洗浄水を下流側に導く下流側管路部と、該下流側管路部の末端において管路面積を狭小させ洗浄水を便器外部の排水口に導く絞り部とを有する前記下降管路部とを備え、
前記下降管路部は、
前記上昇管路部から運ばれる洗浄水を前記排水口に排出するに当たり、前記頂上堰を越えて流れ落ちる洗浄水の前記管路棚部での受け止めと、前記流れ落ちる洗浄水の流れの向きを前記絞り部の側に転換する流れ向き変更と、前記流れ落ちる洗浄水の前記絞り部での貯め置きとを起こして、前記絞り部において上流側管路の洗浄水によるシールを起こすと共に、前記頂上管路部から前記管路棚部に到るまでの管路部分にエアを残存させたままであっても、前記絞り部に貯め置かれた洗浄水が前記頂上堰まで達する水柱を形成可能とし、前記水柱形成後にあっては前記残存エアを前記頂上管路部に封止状態として、前記便器ボール部の洗浄水を吸引するサイホン作用を発生させて該サイホン作用を継続可能な下降管路形状を有し、
前記頂上堰は、
前記管路棚部に向けて洗浄水が落ち込むよう洗浄水を案内する案内片を有し、該案内片が前記管路棚部以降の管路から上昇したエアのエア溜まりとなるよう、前記案内片を突出して有する、
ことを特徴とする。
【００４２】
上記構成を有する本発明の第３の大便器では、溜水への給水洗浄水の流し込みが起き便器洗浄が開始されると、上昇管路部から頂上管路部の頂上堰を越えて下降管路部に流れ落ちた洗浄水は、下降管路部の管路棚部に受け止められて跳ね返る。こうして跳ね返った洗浄水は、洗浄水の流れの向きを絞り部の側に転換して更に下流側に流れ落ち、その際に、下降管路部内のエアの巻き込みを伴う管路流下と、流れ方向の転換に伴う洗浄水の流下速度の低下を来して、下流側管路部末端の絞り部に達する。絞り部に達した洗浄水は、エアの巻き込みを起こしたまま絞り部を通って排水口から流れ出るものの、この絞り部で、管路面積狭小に基づき貯め置かれる。こうして貯め置かれた洗浄水は、その一部が絞り部を通って排水口から流れ出る。この場合、洗浄水貯め置きに際して上記した流下速度の低下を起こしていることから、頂上堰を越えて下降管路部に流れ落ちる洗浄水の流量は、絞り部を経て排出口に流れ出る洗浄水流量より勝ることになるので、洗浄開始当初において、絞り部での洗浄水の貯め置きと排水口への排出を並行して起こすことができる。そして、絞り部での洗浄水の貯め置き水量は、下降管路部への洗浄水の流れ落ちが継続されるに連れて増加するので、下流管路部では、絞り部においてその上流側管路が貯め置き洗浄水でシールされる。こうしてシールを起こした後は、その後の洗浄水の流れ落ちの継続により、絞り部から頂上堰までに達する水柱が形成されると共に、この洗浄水水柱により排出口外部からのエアの進入が防止される。
【００４３】
上記のように洗浄水によるシールと水柱の形成がなされた後の洗浄段階では、下流管路部における上記形成済みの水柱が排出口へ落下する際の水頭により洗浄水通水が起きるので、トラップ内では減圧現象が起きる。しかも、上昇管路部を通過して頂上堰を乗り越え下降管路部に流れ込もうとする洗浄水の流れ込みは、この減圧現象の間も継続されることから、上昇管路部の側からのエアの吸込も起こさない。よって、便器ボール部の溜水水面と絞り部の高さの相違によって、便器ボール部の洗浄水を吸引するいわゆるサイホン作用が発生し、エア吸込によるサイホン消滅が起きるまで、このサイホン作用は継続される。このため、便器ボール部の汚物は溜水並びに給水洗浄水と共に強制的にサイホントラップに吸引されて排出される。
【００４４】
上記した洗浄水の水柱形成を起こす洗浄開始当初の状況では、既述したように、下降管路部の管路棚部での洗浄水の跳ね返り、この跳ね返った洗浄水によるエアの巻き込みと管路流下を起こし、管路棚部以降のエア排出を起こす。この場合、管路棚部以降で排出されなかったエアは、既にシール済みの水柱形成後であることから、この水柱を上昇して頂上管路部から前記管路棚部に到るまでの管路部分に貯まる。或いは、この上昇エアは、頂上堰が突出させて有する案内片部で貯め置かれる。
【００４５】
このようなエアの残存は、少ない洗浄水で便器洗浄がなされた場合に顕著に起き、多量の洗浄水で便器洗浄を行ってトラップ管路内のエアを総て排出させる既存の便器では起きないようにされていた。しかしながら、本発明では、上記のように頂上管路部から管路棚部に到るまでの管路部分にエアを残存させたままであっても、下降管路形状を工夫することで、この残存エアを封止した上で、水柱形成を可能としてサイホン作用の発生・継続を起きるようにした。このため、比較的少量の洗浄水の供給によりサイホン作用を持続できる。なお、サイホン作用が発生すると、頂上管路部に封止されていた残存エアは、吸引される洗浄水に巻き込まれるが、既に頂上堰に達するまで水柱は形成済みであることから、水柱を通過して排出口から外部に排出されにくくなる。よって、残存エアの排出に伴う水柱の破砕も起きにくくなり、サイホン作用の持続に都合がよい。
【００４６】
このようにサイホントラップの一部管路部分に洗浄開始当初においてエアが残存していてもサイホン作用の発生・継続ができることから、次の利点がある。
【００４７】
既存のサイホントラップを有する大便器では、既述したように、溜水への給水洗浄水の流し込みに当たり、洗浄開始当初において、サイホントラップの管路内のエアを総てトラップ外部に排出させることが重要視されていた。このため、大流量の洗浄水を当初から便器ボール部に継続的に流し込むことが必要とされていた。
【００４８】
本発明の大便器では、サイホントラップからのエア排出を洗浄開始当初において要しないので、溜水への給水洗浄水の流し込みを少流量で当初から継続して行えば足りる。よって、洗浄水給水のために洗浄水タンクを用いるものにあっては、タンクの水頭圧を低くできるので、その分だけ、洗浄水タンク高さを低く抑えることができる。この結果、便器のローシルエット化、延いては意匠性の向上を図ることができる。
【００４９】
また、水道管等の一次側配管の洗浄水を直接便器に給水するものにあっては、一次側給水圧が低くても、溜水への給水洗浄水の流し込みを少流量で当初から継続できる。このため、水道施設状況や降水状況、或いは気候的・地域的特性から一次側給水圧が低い地域であっても、本発明の大便器を適用できることになり、汎用性が高まる。なお、法規制等で高給水圧が要求されている国や地域であっても、減圧弁等を設置することで、本発明の大便器を容易に適用設置できる。
【００５０】
更に、溜水に旋回流を引き起こしてトラップへの洗浄水押し込みを図るものにあっては、旋回流を引き起こすために溜水に合流させる洗浄水を、少流量で吐出させれば足りる。つまり、大流量に基づく高い水勢での洗浄水吐出を起こす必要がなく、少流量の比較的低い水勢で洗浄水を吐出して溜水に合流させればよい。よって、溜水への洗浄水合流に基づく旋回流生成に際しては、低水勢（少流量）での洗浄水吐出により、旋回流に無用な旋回の乱れを起こさないようにできる。この結果、吐出された洗浄水のエネルギ（水勢）を旋回流生成に無駄なく用いることができ、旋回流の安定形成と、旋回流に基づくトラップへの洗浄水押し込みの効率化を図ることができる。
【００５１】
加えて、大流量に基づく高い水勢での洗浄水吐出を起こす必要がないので、洗浄水吐出や溜水への洗浄水合流に伴う音の発生を抑制でき、便器洗浄時の静寂性を高めることができる。また、高い水勢での洗浄水吐出による不用意な水跳ねをも抑制できる。
【００５２】
上記した課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第４の大便器は、
給水された洗浄水を、便器ボール部が貯め置く溜水に流し込み、前記溜水と共にサイホントラップから排出する大便器であって、
前記サイホントラップは、
前記便器ボール部側面に開口したトラップ開口を有し、該トラップ開口から斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部と、
該上昇管路部の上端に連結して湾曲し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、
該頂上管路部に連結して下降した下降管路部であって、前記溜水への前記給水洗浄水の流し込みにより前記上昇管路部と前記頂上管路部の前記頂上堰を越えて前記下降管路部に流れ落ちた洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こす管路棚部と、該管路棚部で跳ね返った洗浄水を下流側に導く下流側管路部と、該下流側管路部の末端において管路面積を狭小させ洗浄水を便器外部の排水口に導く絞り部とを有する前記下降管路部とを備え、
前記下降管路部は、
前記上昇管路部から運ばれる洗浄水を前記排水口に排出するに当たり、前記頂上堰を越えて流れ落ちる洗浄水の前記管路棚部での受け止めと、前記流れ落ちる洗浄水の流れの向きを前記絞り部の側に転換する流れ向き変更と、前記流れ落ちる洗浄水の前記絞り部での貯め置きとを起こして、前記絞り部において上流側管路の洗浄水によるシールを起こすことと、前記頂上管路部に存在していたエアが前記上昇管路部を上昇してきた洗浄水に押されて前記頂上管路部以降の管路に流れ込むと、該流れ込んだエアを前記頂上管路部より下流で封止して前記頂上管路部側に戻らないようにすることによって、前記絞り部に貯め置かれた洗浄水が前記頂上堰まで達する水柱を形成して、前記便器ボール部の洗浄水を吸引するサイホン作用を発生させ該サイホン作用を継続可能な下降管路形状を有し、
前記頂上堰は、
前記管路棚部に向けて洗浄水が落ち込むよう洗浄水を案内する案内片を有し、該案内片が前記管路棚部以降の管路から上昇したエアのエア溜まりとなるよう、前記案内片を突出して有する、
ことを特徴とする。
【００５３】
この本発明の第４の大便器は、洗浄水が上昇管路部から頂上管路部の頂上堰を越えて下降管路部に流れ落ちようとする際に、この洗浄水により頂上管路部のエアが押されて頂上管路部以降の管路に流れ込んだことを想定した点で、上記の本発明の第３の大便器と相違する。つまり、小流量での洗浄水給水であっても、上昇管路面積や頂上管路面積の関係等から、頂上管路部のエアが押されて頂上管路部以降の管路に流れ込むことが有り得るので、その対処を次のようにして図った。
洗浄水により押し流されたエアは、その一部が、上記の第３の大便器と同様、絞り部に達した洗浄水に巻き込まれて絞り部から排水口に流れ出るものの、排出されなかったエアは管路を上昇する。こうしたエアの上昇が頂上管路部まで起きると、水柱の分断、即ちサイホン作用の消失を起こし得る。しかし、本発明では、このエアを頂上管路部より下流で封止して頂上管路部側に戻らないようにする。従って、この本発明の第４の大便器であっても、上記した第３の発明と同様の効果を奏することができる。
【００５４】
上記の構成を有する本発明の第３、第４の大便器にあっても、以下の種々の態様を採ることもできる。
即ち、前記下降管路部は、
約５０〜１００リットル／ｍｉｎの流量でなされた前記溜水への前記給水洗浄水の流し込みに対して、前記サイホン作用の発生と継続が可能な下降管路形状を有する。
【００５５】
こうすれば、従来の流量にほぼ近似した流量ではもちろんのこと、これより少ない流量であっても、サイホン作用による汚物・溜水・洗浄水の強制吸引を達成できる。
【００５６】
また、前記頂上管路部は、
前記下降管路部に繋がる管路部分が前記頂上堰を越えて前記下降管路部に落ち込む洗浄水の流れを境にエア残存領域として区画されるような管路形状を有する。
【００５７】
こうすれば、エア残存領域を定常な管路部分とできるので、前記下降管路部に落ち込む洗浄水の流れにより効率的に空気を巻き込んで外部へ排出でき、シール化と水柱形成、それによるサイホン発生、並びに便器ボール部の溜水と汚物の効果的な引き込み排出の上で、利点がある。
【００５８】
また、前記頂上管路部は、
前記上昇管路部の管路断面積より広い断面積で、前記上昇管路部と前記下降管路部とを連結する。
【００５９】
こうすれば、残存エアの封止領域を確実に確保できるので、前記下降管路部に落ち込む洗浄水の流れによる空気の巻き込み・排出をより効果的に行うことができるので、上記したようにシール化と水柱形成、それによるサイホン発生、並びに便器ボール部の溜水と汚物の効果的な引き込み排出の上で、利点がある。このように、頂上管路部を上昇管路部の管路断面積より広い断面積とすれば好ましいが、溜水への給水洗浄水の流し込みの際の流量や絞り部の面積絞り状況等によっては、頂上管路部を上昇管路部の管路断面積とほぼ同じかそれ以下の断面積としたりすることもできる。このようにすることで、下降管路部における洗浄水の貯め置きを効率的に行うことができる。
【００６０】
また、前記下降管路部は、
前記管路棚部から前記絞り部にかけて、管路断面の面積が前記上昇管路部の管路断面積と少なくとも同じ程度の面積となるまで減少徐変する下降管路形状を有する。
【００６１】
このように面積徐変を図る場合、前記下降管路部の前記管路断面を、便器左右方向において管路軸心側に絞られた断面形状とすることができる。
【００６２】
こうすれば、頂上堰を越えて下降管路部の管路棚部で跳ね返った洗浄水が早期に下降管路の一部を封止し、さらに絞り部で貯め置かれる状況をより確実に起こすことができるので、上記したエア封止・排出並びに水柱形成によるサイホン作用の発生・継続の信頼性を高めることができる。つまりは、サイホン作用により汚物等の強制吸引を確実なものとして、汚物排出性能を高めることができる。
【００６３】
そして、下降管路部の管路断面を、便器左右方向において管路軸心側に絞られた断面形状とすると共に、次のようにすれば、以下に説明する利点がある。
【００６４】
このような断面形状に加え、
前記下降管路部は、
前記下降管路を、前記頂上堰を越えて落ち込んだ洗浄水が前記便器ボール部の側に跳ね返って前記絞り部に導かれるようにして備え、
前記絞り部は、前記導かれた洗浄水を前記便器ボール部側で受け止める棚部を有し、該棚部で洗浄水を受け止めた後に該洗浄水を前記排水口に導くものとされている。
【００６５】
便器周囲では、例えば綿棒やマッチといった棒状物が使用されがちであり、これら棒状物が誤って便器に入り込み、洗浄水に混ざってトラップに流れ込むことがある。こうした棒状物は、洗浄水と共に下降管路部に達し、頂上堰を越えて落ち込んだ洗浄水と共に便器ボール部の側に跳ね返って絞り部に流れ落ち、その後は、絞り部の棚部で受け止められた後に排水口に到る。
【００６６】
下降管路部の管路断面は、便器左右方向において管路軸心側に絞られたものであるので、下降管路部を通過中の棒状物は、当該管路断面により通過の姿勢が整えられる。つまり、棒状物は、管路断面の長手方向（便器前後方向）に棒の長手方向をほぼ一致した姿勢、或いは管路断面の長手方向（便器前後方向）に対して棒の長手方向を洗浄水の流れ方向（落下方向）から交差するような姿勢でしか管路を流れ落ちない。このため、こうした姿勢で流れ落ちた棒状物は、便器ボール部の側への跳ね飛びの際に、絞り部の棚部の側に向かう洗浄水の流れ方向と棒の長手方向がほぼ一致するようにして、絞り部の棚部に向かう。この棚部でも棒状物の跳ね返りが起きるので、棚部以降では、棒状物は、洗浄水がその後に向かう排水口に向けた洗浄水の流れ方向に棒の長手方向をほぼ一致させる。こうなった棒状物は、排水口に向かって長手方向端部から当該排水口に入り込むことになる。よって、絞り部において棒状物を詰まらせてしまうような事態を有効に回避できる。
【００６７】
また、給水された洗浄水を便器ボール部が貯め置く溜水に流し込むために、上記したように第１、第２の洗浄水主流を発生させて溜水に旋回流を引き起こすようにしたり、こうした旋回流の引き起こしに有効な周壁形状を有する便器ボール部を備えるものとすることもできる。
【００６８】
こうすれば、上記した旋回流による押し込み効率の向上と、これに伴う上記の効果に加え、エア残存下でのサイホン作用発生とその継続を図ることによる上記の効果を奏することができる。
【００６９】
また、上記した課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第５の大便器は、
溜水を貯め置く便器ボール部と、前記便器ボール部を支えるための便器本体と、汚物排出に際してサイホン作用を発生させるサイホントラップ管路とを有し、該サイホントラップ管路を、前記便器ボール部の底部側面に開口したトラップ開口から斜め上方に向けた上昇管路部と、該上昇管路部の上端に連結して湾曲管路を形成し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、該頂上管路部に連結して下降した下降管路部とで形成した大便器であって、
前記頂上管路部の湾曲管路のうち、前記頂上堰と対向する管路壁面となる壁面部位であって前記上昇管路部の連結部から前記下降管路部との連結部までの所定範囲の前記壁面部位を、便器焼成前の素地の状態において、前記壁面部位を除いた残りの前記サイホントラップ管路と前記便器ボール部と前記便器本体との素地とは別体とし、
前記壁面部位の素地を、前記残りの前記サイホントラップ管路の素地に接合して前記サイホントラップ管路を塞ぎ、焼成したことを特徴とする。
【００７０】
上記構成を有する本発明の第５の大便器では、焼成前の素地の状態では、サイホントラップ管路の頂上管路部の湾曲管路では、頂上堰と対向する管路壁面となる所定範囲の壁面部位が、上昇管路部の連結部から下降管路部との連結部までの間に亘って存在しない状態である。よって、この壁面部位に当たる箇所がないものとして、上昇管路部の内壁や頂上堰を形成するための型を他の型にセットできることになる。このため、型の型面に密着堆積した側の素地面を、上昇管路部の内壁面や頂上堰壁面とできることから、これら部位を凹凸のない内壁を有するものとしたり、管路内に突出等した部分を有するような頂上堰とできる。そして、壁面部位の素地はサイホントラップ管路素地に接合されて当該管路は塞がれて連続したサイホントラップ管路となり、その後に焼成される。上記した頂上堰等の形成のための型は、他の型へのセットという制約を受けるものの、型形状については自由度が高まるので、サイホントラップ管路形状を多様化できる。
【００７１】
また、上記した課題の少なくとも一部を解決するための大便器を製造するに当たり、本発明の製造方法は、
溜水を貯め置く便器ボール部と、前記便器ボール部を支えるための便器本体と、汚物排出に際してサイホン作用を発生させるサイホントラップ管路とを有し、該サイホントラップ管路を、前記便器ボール部の底部側面に開口したトラップ開口から斜め上方に向けた上昇管路部と、該上昇管路部の上端に連結して湾曲管路を形成し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、該頂上管路部に連結して下降した下降管路部とで形成した大便器の製造方法であって、
前記頂上管路部の湾曲管路のうち、前記頂上堰と対向する管路壁面となる壁面部位であって前記上昇管路部の連結部から前記下降管路部との連結部までの所定範囲の前記壁面部位となる壁面部位素地を、型成形する工程（１）と、
前記壁面部位を除いた残りの前記サイホントラップ管路と前記便器ボール部と前記便器本体とが一体となった便器素地を、型成形する工程（２）と、
前記壁面部位素地を前記便器素地に接合して前記サイホントラップ管路を塞ぎ、前記サイホントラップ管路を前記上昇管路部と前記頂上管路部と前記下降管路部が連続したものとした状態で焼成を行う工程（３）とを有し、
前記工程（２）は、
前記便器ボール部の底部壁形状と前記便器本体の底部壁形状と前記記壁面部位を除いた残りの前記サイホントラップ管路のうち前記下降管路部の外郭壁形状とに適合した凹部形状を有する底型と、
前記便器本体の側面壁形状に適合した凹部形状を有する側型と、
前記便器ボール部の内周壁形状に適合した凸部形状を有するボール中型と、
前記サイホントラップ管路の前記上昇管路部の管路内壁形状と前記頂上管路部の前記頂上堰形状に適合した外郭形状を有し、前記ボール中型に組み込み可能な割型であって、前記ボール中型に組み込まれると前記ボール中型の前記凸部形状のうち前記便器ボール部の底部内壁に適合した部分に接合して、該接合箇所を前記トラップ開口の開口箇所とする前記割型とを準備する工程と、
該準備した各型を型合わせして、各型の前記凹部形状と凸部形状で、前記壁面部位を除いた残りの前記サイホントラップ管路と前記便器ボール部と前記便器本体とが一体となった前記便器素地の形成のためのキャビティを形成する工程と、
前記キャビティへの泥漿の流し込み、前記各型への泥漿堆積、排泥、乾燥、型抜きを経て、前記便器素地を取得する工程とを有する
ことを特徴とする。
【００７２】
上記構成を有する本発明の大便器製造方法によれば、頂上管路部の湾曲管路のうち、頂上堰と対向する管路壁面となる壁面部位を、その素地の状態で、他の便器部位とは別体のものとする。従って、便器素地形成に際しては、この壁面部位に当たる箇所がないものとして、上昇管路部の内壁や頂上堰を形成するための割型を、ボール中型に組み込むことができ、この割型の型面に密着堆積した側の素地面を、上昇管路部の内壁面や頂上堰壁面とできる。このため、上記したように、この割型の型形状については自由度が高まるので、サイホントラップ管路形状が多様化した大便器を容易に製造できる。この場合、割型とボール中型との接合箇所をトラップ開口の開口箇所とするので、トラップ開口を高い寸法精度で形成することができる。
【００７３】
上記の構成を有する本発明の大便器とその製造方法は、以下の種々の態様を採ることもできる。
即ち、サイホントラップ管路の末端に位置して便器外部の排水口に連結される末端管路部を、その素地の状態で、大便器と別体とし、この末端管路部の素地を、素地状態のサイホントラップ管路の末端に接合して焼成することにする。そして、この末端管路部を、その素地形成に際して、排水口と便器後端との間の距離が相違する場合に対応できるよう複数用意された形状のもので素地形成しておき、そのうちからこの距離に適合して選択したものとし、この素地の接合位置を上記の距離に応じて調整する。こうすれば、サイホントラップ管路を有する便器本体の型は共通にしたまま、末端管路部の製造に必要な型を準備すればよいので、型製造やその管理コストの低減を図ることができる。しかも、末端管路部の素地の接合、その後の焼成を経て得られた便器は、排水口仕様の一つである上記距離、即ち便器壁から排水口センターまでのラフィンへの適合を、陶器製便器自体で図ることができる。
【００７４】
この場合、末端管路部を、排水口に対向し、この排水口周りに配設された環状シール部材を押圧して排水口周りをシールし、排水口に排水するものすることができる。こうすれば、排水口への排水に際して、排水の漏れを末端管路部自体で回避でき、この際には、屈曲等したソケット等を必要としないので簡便である。
【００７５】
また、末端管路部を、排水口に対向し、排水口と末端管路部との間に介在する排水コネクタを介して排水口に繋がるものとすることができる。こうすれば、排水口への排水に際して、排水の漏れを、排水コネクタを介して回避できる。そして、この排水ソケットは、対向関係にある末端管路部と排水口を接続すればよいので、直管状とすれば足り、形状が単純なために取扱も容易である。
【００７６】
また、末端管路部が排水口に挿入配設可能となるようにすることもでき、こうすれば、末端管路部を含む便器全体が陶器製でありながら、この大便器を末端管路部が排水口に挿入させて設置できる。よって、ソケット等の事前設置や、ソケット製造のための工程・設備管理が不要となり、コスト的に有利である。また、末端管路部が排水口に挿入配設可能であることから、この末端管路部を有するサイホントラップ管路を陶器のまま排水口仕様に適合できる。
【００７７】
上記したように、末端管路部を単独で形成できることから、その素地を凸型と凹型で型形成しその外径形状を凹型で規定し内径形状を凸型で規定できるようになる。よって、末端管路部を、内外壁形状を異形形状、例えば、外壁は円筒形でありながら内壁を楕円形状といったようにすることができる。
【００７８】
また、本発明の第５の大便器は、
溜水を貯め置く便器ボール部と、前記便器ボール部を支えるための便器本体と、汚物排出に際してサイホン作用を発生させるサイホントラップ管路とを有する大便器であって、
前記サイホントラップ管路の末端に位置し、便器外部の排水口に連結される末端管路部であって、該末端管路部を介して前記下降管路部を前記排水口に繋げるための前記末端管路部を有し、
前記末端管路部を、便器焼成前の素地の状態において、前記サイホントラップ管路と前記便器ボール部と前記便器本体との素地とは別体とし、
前記末端管路部の素地を、素地状態の前記サイホントラップ管路の末端に接合して、焼成したことを特徴とする。
【００７９】
こうすれば、上昇管路部の内壁や頂上堰に形状的な特徴を必要としない大便器にあっても、末端管路部を素地状態で別に用意したことで、陶器製便器自体での排水口適合といった上記と同様の効果を奏することができる。
【００８０】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る大便器の実施の形態を実施例に基づき説明する。図１は実施例の大便器１０をその上面を破断して説明するための説明図、図２は図１の大便器１０を前後方向の中央線に沿って左方に断面視して示す説明図、図３は同じく右方に断面視して示す説明図、図４は図２に示すリムの中央部付近を一部破断して説明するための説明図である。この第１実施例の大便器１０は、後述するようにサイホントラップ管路の個々の部位の管路形状に特徴があり、少流量での洗浄水給水によってもサイホン作用の発生・継続を図れるようにした。まず、便器全体構成について説明する。
【００８１】
これら図面に示すように、大便器１０は、便器ボール部１２を備え、その上縁をリム１４とする。リム１４は、便器ボール部１２を取り囲むよう形成されており、その内部に中空のリム導水路１６を有する。リム導水路１６は、便器後方側にて洗浄水給水路１８と繋がっている。
【００８２】
便器ボール部１２の後方側は、後述する洗浄水給水装置を収納する機器収納部１１とされており、洗浄水給水路１８は、この機器収納部１１に収納された洗浄水給水装置から、連結孔１９を介して洗浄水の給水を受ける。洗浄水給水路１８に給水された洗浄水は、図１に示すように、リム導水路１６に左右方向から入り込み、便器ボール部１２の上縁周りに導かれる。
【００８３】
便器ボール部１２は、そのボール底部１３においてサイホントラップ２０と連結されている。サイホントラップ２０は、ボール底部１３に臨んで開口したトラップ入口２２と、このトラップ入口２２から便器後方側に斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部２４と、上昇管路部２４の上端に連結して下方に向けて湾曲した頂上管路部２６と、頂上管路部２６に連結して下降する下降管路部２８とを有する。頂上管路部２６は、上昇管路部２４との連結部に、下降管路部２８の側に屈曲した頂上堰３０を備え、この頂上堰３０で便器ボール部１２が貯め置く溜水ＲＳの水位を規定する。このサイホントラップ２０の管路形状については、後述する。
【００８４】
リム１４は、そのリム導水路１６に、図１に示す便器左側に、基部第１吐水孔４１、基部第２吐水孔４２、左方中央部吐水孔４３とを備えるほか、この左方中央部吐水孔４３とリム前端側吐水孔４４との間には多孔の第１矯正用吐水孔４５を、左方中央部吐水孔４３と基部第２吐水孔４２との間には多孔の補助吐水孔４６を有する。また、リム１４は、便器右側に、右中央部吐水孔４７を備え、この右中央部吐水孔４７とリム前端側吐水孔４４との間には、多孔の第２矯正用吐水孔４８、第３矯正用吐水孔４９を、右中央部吐水孔４７と洗浄水給水路１８の連結部との間には、多孔の第４矯正用吐水孔５０と補助吐水孔５１を有する。
【００８５】
基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２は、リム導水路１６の底部側に形成され、図示するように長孔形状（本実施例では、幅×長さが基部第１吐水孔４１で１２×４３ｍｍ、基部第２吐水孔４２で１３×３５ｍｍ）とされている。補助吐水孔４６や第１矯正用吐水孔４５、リム前端側吐水孔４４、第２矯正用吐水孔４８、第３矯正用吐水孔４９、右中央部吐水孔４７、第４矯正用吐水孔５０および補助吐水孔５１は、それぞれ略円形の孔形状でリム導水路１６の底部側に形成されている。この場合、上記吐水孔の孔径は、本実施例では、補助吐水孔４６と補助吐水孔５１が約４ｍｍ、第１矯正用吐水孔４５が約１３ｍｍ、リム前端側吐水孔４４と第２矯正用吐水孔４８が約１０ｍｍ、第３矯正用吐水孔４９と第４矯正用吐水孔５０が約５ｍｍ、右中央部吐水孔４７が約１６ｍｍとされている。
【００８６】
リム導水路１６に流れ込んだ洗浄水は、洗浄水給水装置で与えられた流量に依存する速度（流速）で、リム導水路１６を導水路経路に沿って通過し、各吐水孔に到達した時点では、リム導水路周りの吐水孔位置に応じた方向性を持っている。よって、上記の各吐水孔は、図１に模式的に示すように、洗浄水が有する方向性を反映させながら、洗浄水を便器ボール部１２の表面に沿ってボール底部１３の側に吐出する。
【００８７】
リム導水路１６における便器左右の略中央部には、導水路底部から隆起した左方隆起部５２と右方隆起部５３が形成されている。この両隆起部は、リム導水路１６を、洗浄水の流れ方向に対して上流側を導水路断面積が広い拡張導水路１６ａと、下流側を導水路断面積が狭い狭小導水路１６ｂに区別する。従って、拡張導水路１６ａでは通水洗浄水量が大きくなり、狭小導水路１６ｂでは、左右の隆起部で整流を受けた洗浄水が流れることになる。
【００８８】
基部第１吐水孔４１等の上記各吐水孔からの洗浄水吐出がなされる際、基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２は、その孔形状が長孔形状であると共に、拡張導水路１６ａでの吐水孔であること、洗浄水給水路１８に近接していることから、他の吐水孔に比して大流量での洗浄水吐出を行う。また、第１矯正用吐水孔４５や、右中央部吐水孔４７、リム前端側吐水孔４４および第２矯正用吐水孔４８は、狭小導水路１６ｂでの整流により、吐出洗浄水の方向性が安定した状態で洗浄水を吐出し、その際の吐出量は孔径に依存する。
【００８９】
左方中央部吐水孔４３は、図４に示すように、左方隆起部５２に約１６ｍｍの孔径で形成されており、その開口方向は、拡張導水路１６ａの洗浄水通水方向と一致する。よって、この左方中央部吐水孔４３から吐出された洗浄水は、この左方中央部吐水孔４３から真っ直ぐに進んでリム１４下端の便器ボール部１２の上縁周壁５５に案内され、その吐出軌跡は、図２及び図３中の吐出軌跡ＴＳで示すようなものとなる。この場合、リム１４は、狭小導水路１６ｂの便器ボール部１２の側に、左方隆起部５２から便器前方側にかけて垂下板部５６を有し、左方中央部吐水孔４３の前方領域を、垂下板部５６と狭小導水路１６ｂの底面部５７および上縁周壁５５で取り囲む。よって、左方中央部吐水孔４３は、高い方向性と収束性を持って洗浄水を上記の吐出軌跡ＴＳで吐出する。
【００９０】
次に、上記した基部第１吐水孔４１等から洗浄水吐出を行った場合の洗浄水挙動について説明する。図５は基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２とから吐出された洗浄水の挙動を説明する説明図、図６は左方中央部吐水孔４３と第１矯正用吐水孔４５、リム前端側吐水孔４４、第２矯正用吐水孔４８および右中央部吐水孔４７からの洗浄水吐出を説明する説明図であり、図６（ａ）は各吐水孔から単独で洗浄水吐出を行ったと仮定した場合の洗浄水の挙動を説明する説明図、図６（ｂ）は各吐水孔からの洗浄水吐出により起きる洗浄水の挙動を説明する説明図である。図７は総ての吐水孔からの洗浄水吐出により起きる洗浄水の挙動を模式的に説明する説明図、図８はこの洗浄水挙動を起こす各主流が溜水ＲＳに個別に合流することを仮想した際の様子を模式的に説明する説明図、図９は両主流が同時に溜水ＲＳに合流した際の溜水における旋回の挙動を模式的に説明する説明図である。
【００９１】
基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２は、図１および図５に示すように、その形成位置が便器後方側であり拡張導水路１６ａの底部に開口している。よって、この両吐水孔は、洗浄水を、便器前方側に向けて溜水ＲＳに対して斜め上方から吐出する。この場合、両吐水孔は、それぞれ長孔形状とされているので、洗浄水を幅広く、また、長孔形状より拡がるように吐出する。そして、この両吐水孔は、隣接形成されていることから、吐出後の洗浄水の流れを合流させるので、こうした合流により正確な方向性と強い水勢を持った流れの主流（第１主流Ｓ１）を形成し、この第１主流Ｓ１を溜水ＲＳに合流させる。この第１主流Ｓ１は、上記の吐水孔位置、洗浄水吐出方向から、溜水ＲＳに対して、図示するように平面視で、便器左奥から斜め右前方に向けて合流する。また、この第１主流Ｓ１は、両吐水孔からの洗浄水流の合流によるものであることから、安定した軌跡を採って溜水ＲＳに合流する。上記両吐水孔から吐出されて第１主流Ｓ１の形成に関与しない洗浄水は、第１主流Ｓ１両側の流れとして溜水ＲＳに合流し、第１主流Ｓ１が到らない便器ボール部１２の表面を洗い流す。補助吐水孔４６からの吐出洗浄水についても同様である。
【００９２】
左方中央部吐水孔４３は、リム導水路１６に導かれた洗浄水を、基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２と同じ側（詳しくは、便器左方側）から吐出する。こうして吐出された洗浄水は、図６（ａ）に示すように、上縁周壁５５（図４参照）に沿って周回するような既述した吐出軌跡ＴＳで流れる。ところが、この左方中央部吐水孔４３からの洗浄水吐出と共に、第１矯正用吐水孔４５やリム前端側吐水孔４４、第２矯正用吐水孔４８および右中央部吐水孔４７からの洗浄水吐出も起きている。これら各吐水孔からの洗浄水吐出は、左方中央部吐水孔４３からの吐出洗浄水の吐出軌跡ＴＳにそれぞれ交差するものとなる。よって、吐出軌跡ＴＳの洗浄水の流れには、便器前方側において、第１矯正用吐水孔４５からの吐出洗浄水、リム前端側吐水孔４４からの吐出洗浄水、第２矯正用吐水孔４８からの吐出洗浄水および第３矯正用吐水孔４９からの吐出洗浄水が順次合流する。また、左方中央部吐水孔４３の反対側である便器右方側では、吐出軌跡ＴＳの洗浄水の流れに、右中央部吐水孔４７からの吐出洗浄水と第４矯正用吐水孔５０からの吐出洗浄水が合流する。
【００９３】
こうした洗浄水の合流は、吐出軌跡ＴＳの洗浄水の流れを合流を経て矯正すると共に、吐出軌跡ＴＳの洗浄水の流れを合流により正確な方向性と強い水勢を持った流れの主流（第２主流Ｓ２）とし、この第２主流Ｓ２を溜水ＲＳに合流させる。この第２主流Ｓ２は、上縁周壁５５周りの吐出軌跡ＴＳの洗浄水の流れを便器前方側、便器右方側での合流・矯正したものであることから、溜水ＲＳに対して、図６（ｂ）に示すように平面視で、便器右前方から斜め左後方に向けて合流する。この第２主流Ｓ２にあっては、第１矯正用吐水孔４５等の複数の吐水孔からの吐出洗浄水の合流・矯正を経たものであることから、安定した軌跡を採って溜水ＲＳに合流し、溜水合流に際しては、図６（ｂ）や図７に示すように、第１主流Ｓ１と便器水平面視において溜水ＲＳを挟んで略平行な関係を採り、両主流の合流によって溜水ＲＳに同一回転方向の旋回流が発生する。なお、補助吐水孔５１や当該吐水孔側の第４矯正用吐水孔５０にあっては、第２主流Ｓ２が到らない便器ボール部１２の表面（便器後方側表面）を洗い流す。
【００９４】
このように第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２が溜水ＲＳに対して便器水平面視において略平行で、溜水ＲＳに同一回転方向の旋回流を起こすよう関係を有していることから、本実施例の大便器１０では、それぞれの主流が溜水ＲＳに旋回流を起こす際、お互いの主流が旋回流の旋回方向の乱れを及ぼし合うことがない。このため、旋回流を乱すことなくその旋回を促進し合うので、吐出洗浄水のエネルギ（水勢）を旋回流生成に無駄なく用いることができ、これを通して、旋回流による溜水の押し込み効率を高めることができる。なお、こうした効果については後述する。
【００９５】
次に、こうした主流の合流を引き起こすためのボール部内壁構造について説明する。図１０は大便器１０を第２主流Ｓ２の溜水合流付近である図１の１０−１０線で断面視して示す説明図である。この図１０や図１ないし図３に示すように、本実施例の大便器１０では、便器ボール部１２の便器前方側内壁を、リム１４下方の上縁周壁５５と、これに続く傾斜の緩い傾斜部６０と、大きく傾斜した傾斜部６１と傾斜を抑えた下端棚部６２とし、この下端棚部６２を溜水ＲＳ中の水面近傍に位置するようにした。この下端棚部６２は、第１主流Ｓ１を受け止めて旋回の案内をすると共に、溜水ＲＳにこの第１主流Ｓ１が合流して起きる洗浄水の旋回状況を、図８に示すように、溜水ＲＳの深さ方向の旋回のリードＳ１Ｌが小さくなるようにする。
【００９６】
また、便器ボール部１２の便器後方側内壁は、リム１４下方からほぼ一律に大きな傾斜で傾斜した後方傾斜部６３とされている。この後方傾斜部６３は、溜水ＲＳ水面下方のボール底部１３のトラップ入口２２まで達するようにされている。また、便器ボール部１２の便器側面側内壁は、図１０に示すように、リム１４下方の上縁周壁５５に続く傾斜の緩い左右の傾斜部６４Ｒ、６４Ｌと、大きく傾斜した左右の傾斜部６５Ｒ、６５Ｌとされている。傾斜部６４Ｒ、６４Ｌは、便器前方側の傾斜部６０と繋がって、既述した第２主流Ｓ２の流れ矯正の際の洗浄水受け面となり、便器後方側の後方傾斜部６３と繋がっている。この傾斜部６４Ｌは、第１主流Ｓ１を溜水ＲＳ近くまで案内するものの、第１主流Ｓ１は斜め後方から前方に流れるので、第１主流Ｓ１の溜水合流とその後の旋回付与のための案内は、既述したように下端棚部６２でなされる。
【００９７】
傾斜部６５Ｒ、６５Ｌは、便器前方側で傾斜部６１と、便器後方側で後方傾斜部６３と繋がっている。傾斜部６５Ｒとこれに続く後方傾斜部６３は、上記のように矯正された第２主流Ｓ２を受け止めて溜水ＲＳに合流案内すると共に、合流後の第２主流Ｓ２が溜水ＲＳに合流して起きる洗浄水の旋回状況を規定する。この場合、傾斜部６５Ｒと後方傾斜部６３は、共に傾斜が大きくされており、その傾斜の様子は、溜水ＲＳへの洗浄水流入によって起きる図１０中の溜水水位上昇ΔＨと溜水面広さの拡張ΔＳとの比較において、溜水水位上昇ΔＨに対して水面拡張ΔＳが約１／５〜２／５程度とされ、水位上昇における溜水面広さの拡張割合が元の広さに対して約４０％以内となっている。つまり、第２主流Ｓ２は、こうした大きな傾斜を持って溜水ＲＳに合流して溜水合流後にあってもこれら傾斜部で旋回案内される。このため、溜水ＲＳにこの第２主流Ｓ２が合流して起きる洗浄水の旋回状況は、図８に示すように、溜水ＲＳの深さ方向の旋回のリードＳ２Ｌが大きくなるようなものとなる。なお、傾斜部６５Ｒと後方傾斜部６３および傾斜部６５Ｌは、湾曲面であるためにその傾斜程度を上記した溜水水位上昇ΔＨと溜水面広さの拡張ΔＳとの比較で説明したが、これらをその鉛直方向の断面形状において、溜水水面と周壁面部の断面周壁面とがなす角度を、約５〜２５°となるよう急角度なものにすることもできる。こうすれば、上記の各傾斜部で案内した第２主流Ｓ２を、大きなリードＳ２Ｌの旋回流とできる。
【００９８】
ところで、上記の各主流合流後に起きる旋回流は独立に起きているわけではなく、同時進行的に溜水において発生する。よって、次のような挙動を採ると推考される。
【００９９】
このように旋回リードの大きくなるよう第２主流Ｓ２が溜水ＲＳに引き起こした旋回流は、旋回に基づく溜水ＲＳの押し込みをボール底部１３の側、即ちトラップ入口２２に向かうものとする。しかも、この押し込みを、図９に示すように、第１主流Ｓ１が起こす旋回リードの小さい旋回流にも及ぼすので、第１主流Ｓ１の旋回流に乗って旋回する汚物および旋回洗浄水自体をトラップ入口２２に向かうよう押し込む。このため、溜水ＲＳや汚物の押し込み性能をより高めることができる。なお、このような押し込みを及ぼした場合であっても、旋回流の旋回方向の乱れは生じない。
【０１００】
加えて、便器ボール部１２は、ボール底部１３をすり鉢状にしていることから、トラップ入口２２へと向かう上記の両旋回流の旋回半径は徐々に小さくなり、旋回流の勢いは増大していく。このため上記した旋回流による押し込みの性能はさらに向上することになる。なお、こうすることで得られる効果については、後述する。
【０１０１】
上記した第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２に基づく溜水旋回が起きると、便器ボール部１２内の洗浄水と汚物は、トラップ入口２２からサイホントラップ２０に入り込み（押し込まれ）、次のようにしてサイホントラップ２０から排出される。ここで、汚物排出の様子の説明に先立ち、サイホントラップ２０の詳細な構成について説明する。図１１はサイホントラップ２０の管路構成を説明するために管路を図３の１１−１１線に沿って断面視した説明図、図１２は下降管路部２８を図３および図１１の１２−１２線に沿って断面視した説明図、図１３は下降管路部２８を図３および図１１の１３−１３線に沿って断面視した説明図、図１４は下降管路部２８を図３および図１１の１４−１４線に沿って断面視した説明図である。
【０１０２】
頂上管路部２６は、上昇管路部２４に連続して便器後方に延び、頂上堰３０から洗浄水を下降管路部２８に流し落とす。本実施例では、この頂上管路部２６は、その管路断面積が上昇管路部２４より広くなるようにし、後述するように、頂上管路部２６の内壁最上位部７０にエア封止を図ることができるようにされている。
【０１０３】
頂上管路部２６は、頂上堰３０に加え、この頂上堰３０から下降管路部２８の側に斜め下方に向けて突出した舌部７１を有する。頂上堰３０は、上昇管路部２４から下降管路部２８に到る管路の折り返し点となって既述したように溜水水位を規定するのに対し、この舌部７１は、管路内側に斜め下方に向けて突出するという形状的な特徴により、頂上堰３０を洗浄水が乗り越えて下降管路部２８に流れ落ちる際の案内となる。よって、頂上堰３０に達した洗浄水は、舌部７１での案内を受けて下降管路部２８に流れ落ちるので、下降管路部２８が有する後述の上部管路棚部７５や下部管路棚部７７に確実に到達して、これら棚部での受け止め・跳ね返りを起こして下流に流れ落ちる。舌部７１は、図示するように斜め下方に湾曲して突出していることから、その下面領域は洗浄水排出時におけるエア溜まりとなる。
【０１０４】
下降管路部２８は、頂上管路部２６の側から、湾曲管路部７２と中間管路部７３と末端管路部７４とを備える。下降管路部２８は、図１１ないし図１４に示すように、この湾曲管路部７２と中間管路部７３を、末端管路部７４にかけて管路断面の面積が減少徐変するようにして備える。つまり、湾曲管路部７２と中間管路部７３は、これら管路部を通過する洗浄水の通過方向に沿ってその断面積が減少徐変するようにされており、その徐変の様子は、図１２、図１３に示すように、便器左右方向において管路軸心側に絞られたものとされている。
【０１０５】
湾曲管路部７２は、中間管路部７３の連結部に上部管路棚部７５を備える。上部管路棚部７５は、舌部７１に案内されて頂上堰３０から流れ落ちた洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こし、洗浄水を下流の中間管路部７３に落とし込む。
【０１０６】
中間管路部７３は、末端管路部７４の連結部に下部管路棚部７７を備える。この下部管路棚部７７は、舌部７１からの流れ落ち洗浄水、並びに上部管路棚部７５から中間管路部７３の外周壁部７６を伝わり落ちた洗浄水を受け止めて、これら洗浄水の跳ね返りを起こし、洗浄水を下流の末端管路部７４に落とし込む。
【０１０７】
末端管路部７４は、図１４に示すように円筒形の外壁形状をなし、その内部を断面楕円形の管路部７９とする。そして、この末端管路部７４は、図示しない排水コネクターを介して図示しない排水口にいわゆるスリップインされて、下降管路部２８とこの排水口を連結する。末端管路部７４は、管路部７９の下端に、最下端棚部８０を残して開口された貫通孔７８を備え、この貫通孔７８を開口面積の狭い絞りとして機能させる。最下端棚部８０は、上記の上部管路棚部７５と下部管路棚部７７で便器ボール部１２の側に跳ね返った洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こし、洗浄水を貫通孔７８から排水口に導く。
【０１０８】
上記したように、下降管路部２８は、上部管路棚部７５と下部管路棚部７７を有するので、頂上堰３０を乗り越えて下降管路部２８に流れ落ちる洗浄水の流量が少ないときは、下部管路棚部７７での洗浄水の受け止めと跳ね返りを起こし、流れ落ちる流量が多ければ、上部管路棚部７５と下部管路棚部７７の両者で洗浄水の受け止めと跳ね返りを起こす。このため、落ち込み洗浄水流量の多少に拘わらず、末端管路部７４の最下端棚部８０で洗浄水の受け止めと跳ね返りを起こした後に、洗浄水を排水口に排出する。この場合、中間管路部７３の外周壁部７６と頂上堰３０の舌部７１との位置関係は、洗浄水給水装置からの給水流量（吐出量）が本実施例で想定している最低流量（約４０リットル／ｍｉｎ）であっても、頂上堰３０からの流れ落ち洗浄水が確実に下部管路棚部７７で跳ね返るようなものとされている。また、中間管路部７３の管路面積や末端管路部７４における７８の開口面積等は、洗浄水給水装置からの給水流量が上記の最低流量であっても、後述するように洗浄水の貯め置きが起きるものとされている。
【０１０９】
こうした構成を有する下降管路部２８による汚物排出の様子を、下降管路部２８における洗浄水の挙動で説明する。図１５は洗浄開始初期における洗浄水の挙動を説明するための説明図、図１６は洗浄水が末端管路部７４で貯め置かれる様子を説明する説明図、図１７はサイホン作用の発生の状況を説明する説明図である。
【０１１０】
図示しない洗浄ボタンや洗浄レバーが操作されて便器洗浄が開始されると、洗浄水給水装置からリム導水路１６に洗浄水が流れ込み、既述したように第１主流Ｓ１、第２主流Ｓ２で洗浄水が溜水ＲＳに流れ込む。そうすると、図１５に示すように、上昇管路部２４に入り込んでいた洗浄水は、溜水ＲＳに流れ込んだ洗浄水に押し込まれるので、上昇管路部２４での水位が上がる。こうした洗浄水の押し込みは、既述した第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２の溜水ＲＳへの略平行かつ同一回転方向への合流に基づく旋回流により起きる。
【０１１１】
こうして押し込まれた洗浄水は、上昇管路部２４から頂上管路部２６の頂上堰３０を越えて下降管路部２８に流れ落ちる。この洗浄水は、図１６に示すように、下降管路部２８の上部管路棚部７５や下部管路棚部７７で受け止められて跳ね返る。こうして跳ね返った洗浄水は、洗浄水の流れの向きを下流の末端管路部７４の側に転換して更に下流側に流れ落ち、その際に、下降管路部内のエアの巻き込みを伴う管路流下と、流れ方向の転換に伴う洗浄水の流下速度の低下を来して、下流の末端管路部７４に達する。こうした洗浄水挙動により、上部管路棚部７５下流では、その下流管路の洗浄水による封止が次のようにして始まる。
【０１１２】
末端管路部７４は、最下端棚部８０を備えるので、この最下端棚部８０で洗浄水を更に跳ね返した後に、貫通孔７８から洗浄水を排出する。この場合、図１４に示すように、貫通孔７８は、その開口面積が狭くされていることから、末端管路部７４は、一部の洗浄水を貫通孔７８から排出するものの、洗浄水を管路部７９に貯め置く。
【０１１３】
本実施例では、上記の最低流量での洗浄水給水を起こしている状況下であっても、洗浄水貯め置きに際して上記した棚部での跳ね返りに基づく流下速度の低下を起こしていることから、頂上堰３０を越えて下降管路部２８に流れ落ちる洗浄水の流量は、末端管路部７４を経て排出口に流れ出る洗浄水流量に勝る。よって、洗浄開始当初において、末端管路部７４での洗浄水の貯め置きと排水口への排出を並行して起こすことができる。そして、末端管路部７４での洗浄水の貯め置き水量は、下降管路部２８への洗浄水の流れ落ちが継続されるに連れて増加する。この洗浄水の落ち込み継続の間においては、頂上堰３０を乗り越えて下降管路部２８に流れ落ちる洗浄水の流れが、図１６に示すように、頂上堰３０の舌部７１先端から上部管路棚部７５或いは下部管路棚部７７に亘るウォーターカーテンのような働きを為す。
【０１１４】
こうした末端管路部７４での洗浄水の貯め置きと排出が起きている洗浄開始当初の状況では、上部管路棚部７５より下流に残留していたエアは、上記した棚部跳ね返りの洗浄水に巻き込まれて末端管路部７４から排出される。そして、上記した末端管路部７４での洗浄水貯め置きが継続するので、図１７に示すように、中間管路部７３並びに末端管路部７４は洗浄水で満たされてシールされる。これにより、その後の洗浄水の流れ落ちの継続により、末端管路部７４から頂上堰３０までに達する水柱が形成されると共に、この洗浄水水柱により貫通孔７８外部からのエアの進入が防止される。この水柱形成後であっても、引き続き頂上堰３０から下降管路部２８への洗浄水の流れ落ちは継続されて、末端管路部７４での洗浄水の貯め置き水量が増加することから、下降管路部２８における上記形成済みの水柱が貫通孔７８へ落下する際の水頭により洗浄水通水が起きるので、トラップ内では減圧現象が起きる。しかも、上昇管路部２４を通過して頂上堰３０を乗り越え下降管路部２８に流れ込もうとする洗浄水の流れ込みは、この減圧現象の間も継続されることから、上昇管路部２４の側からのエアの吸込も起こさない。よって、便器ボール部１２の溜水水面と末端管路部７４の高さの相違によって、便器ボール部１２の洗浄水を吸引するいわゆるサイホン作用が発生し、エア吸込によるサイホン消滅が起きるまで、このサイホン作用は継続される。このため、便器ボール部１２の汚物は溜水並びに給水洗浄水と共に強制的にサイホントラップ２０に吸引されて排出される。
【０１１５】
ところで、当初から頂上管路部２６の内壁最上位部７０に残存したエアは、この内壁最上位部７０に封止されたままであり、上記した洗浄水による巻き込みによっては下降管路部２８から排出されなかったエアは、下降管路部２８では既に水柱形成済みであることから、この水柱を上昇して内壁最上位部７０に封止される。また、舌部７１の下面でも、エアの溜まりが起きることがある。しかし、末端管路部７４では洗浄水の貯め置きと排出が起きてシール状態であるので、貫通孔７８からのエア浸入を起こさない。また、便器ボール部１２の側でもエア吸込がないので、上記形成された水柱は、封止エアおよび浸入エアにより断ち切られることがないので、上記のように発生したサイホン作用を継続させる。このため、サイホン作用により便器ボール部１２の汚物は溜水ＲＳと共に強制的にサイホントラップ２０に吸引されて排出される。つまり、この大便器１０では、大流量の洗浄水給水により一気にエアを排出して管路の満水化を図る既存便器とは異なる状況、即ち、頂上管路部２６の内壁最上位部７０でのエア残存や舌部７１の下面のエア溜まりを起こした状況であっても、少流量での洗浄水給水によりサイホン作用の発生・継続を起こす特徴がある。そして、こうしたサイホン作用の発生・継続を図るため、サイホントラップ２０の上昇管路部２４、頂上管路部２６、下降管路部２８および末端管路部７４において、既述した特異な形状を採った。
【０１１６】
こうしてサイホン作用が発生して継続すると、頂上管路部２６の内壁最上位部７０に封止されていた残存エアは、吸引される洗浄水に巻き込まれて当該洗浄水と共に継続して排出されると予想される。
【０１１７】
ところで、本実施例では、下降管路部２８を、図１１ないし図１４に示すように、下降側に行くほど管路面積が狭くなるようにした。従って、頂上堰３０を越えて下降管路部２８に落ち込んだ洗浄水の末端管路部７４での貯め置きが促進されるので、洗浄水の貯め置き状況をより確実に起こすことができる。このため、上記したエア排出・封止によるサイホン作用の発生・継続の信頼性を高めることができる。つまりは、サイホン作用により汚物等の強制吸引を確実なものとして、汚物排出性能を高めることができる。
【０１１８】
本実施例では、旋回のリードが相違する第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２とで旋回を起こしているので、旋回による押し込み効率は、後述の効果対比でも判るように、高まっている。よって、上記のようにエア残存状況下でサイホン作用の発生・継続を起こす様子は、Ｕ字管をサイホントラップ２０の適宜箇所、例えば内壁最上位部７０の近辺に接続し、便器洗浄開始からのＵ時間字管の液位推移を観察することで確認できる。図１８はエア残存状況下でサイホン作用の発生・継続を起こす様子を確認するためのＵ字管の設置状況を示す説明図、図１９はＵ字管の液位推移を表したグラフである。
【０１１９】
図示するように、Ｕ字管９０の液位は、サイホン発生当初に正圧側に推移し、その後は、負圧となった。このことは、次のように考えることができる。つまり、本実施例では、洗浄初期の少量の洗浄水により下降管路部の一部を封止するので、洗浄開始当初に旋回による押し込みにより洗浄水がサイホントラップに押し込まれると、残存エアが圧縮を受けて管路内の圧力が高まったと説明できる。こうした正圧発生後に負圧が観察されたのは、サイホン発生により管路内洗浄水の強制吸引が起きたためと説明できる。よって、こうしたＵ字管の液位推移を起こす便器であれば、エア残存状況下での強い押し込み力による洗浄水押し込みと、その後のサイホン作用の発生並びに継続を起こすものであると考えられる。
【０１２０】
なお、便器洗浄に用いる洗浄水流量を節水便器としての実効性の高い総流量（約６リットル）とした場合、単純に溜水旋回を起こすに過ぎない既存便器では、上記した正圧・負圧の推移状況は発現せず、洗浄開始当初から一貫して負圧現象が起きただけであった。
【０１２１】
次に、本実施例における汚物排出効果について説明する。まず、洗浄水給水装置について説明する。本発明は、洗浄水給水についての構造的な制約を受けるものではないので、以下の説明では、ジェットポンプを利用した給水装置について説明するが、洗浄水タンクの貯め置く洗浄水の水頭圧にて給水を図るものについても当然に適用できる。図２０は大便器１０に洗浄水給水装置１００を組み込んだ状態を一部透視して示す斜視図、図２１はこの洗浄水給水装置１００の周辺を断面視して説明するための説明図である。
【０１２２】
洗浄水給水装置１００は、便器後方の機器収納部１１に収納配設され、リム１４のリム導水路１６に洗浄水を給水する。この洗浄水給水装置１００は、図２１に詳しく示すように、洗浄水を貯留する洗浄水タンク１０８を有している。また、洗浄水給水装置１００は、止水弁１０９を介して水道配管と接続された配管１１０を備え、当該配管が二股状に分岐した分岐管１１０ａ、１１０ｂをタンク側壁を貫通して洗浄水タンク１０８内へ導き入れている。なお、洗浄水タンク１０８は、その上端が開放されており、タンク内の後述のボールタップ１１５やジェットポンプ１１３等の組み込み・保守の簡便化をもたらしている。
【０１２３】
分岐管１１０ａは、タンク内管路にフラッシュバルブ１１１を備え、ジェットポンプ１１３への洗浄水（作動用水）通水管路とされている。フラッシュバルブ１１１は、便器洗浄時に操作されるハンドル１１１ａを備え、当該ハンドルの操作により管路を開いて、洗浄水をその下流に通水する。
【０１２４】
フラッシュバルブ１１１の下流には、それ以降の洗浄水管路として、配管１１２と配管１１４とがジェットポンプ１１３を挟んで配管されている。配管１１２は、洗浄水タンク１０８の底部近傍まで下降し、下降端でタンク底部に沿って側方に屈曲した経路を採って配管されており、経路末端でジェットポンプ１１３と接続されている。ジェットポンプ１１３より下流の配管１１４は、ジェットポンプ噴出洗浄水を洗浄水給水路１８を経てリム導水路１６まで導く。
【０１２５】
この配管１１４は、図２０に示すような経路を採って配管されており、ジェットポンプ１１３からタンク上端近傍にまで上方に延びた上昇管路部１１４ａと、側方に屈曲してタンク側壁から洗浄水タンク１０８外へ延びた水平管路部１１４ｂと、タンク外壁に沿って屈曲下降した下降管路部１１４ｃと、その下流端で洗浄水給水路１８に連通する連通管路部１１４ｄとを有する。この場合、水平管路部１１４ｂは、洗浄水タンク１０８が便器洗浄前のために洗浄水Ｗ２で満水とされている場合の満水水位ＷＳより高い位置を採るよう配管されており、管路途中にバキュームブレーカ１１４ｅを有する。従って、何らかの原因で大便器１０の側から洗浄水が逆流しようとしても、バキュームブレーカ１１４ｅによる管路の大気解放により、洗浄水タンク１０８への洗浄水逆流を容易且つ確実に防止できる。また、配管１１４の管路末端の連通管路部１１４ｄは、満水水位ＷＳより高い位置で洗浄水給水路１８の連結孔１９に水密に接続されている。
【０１２６】
分岐管１１０ｂは、タンク内においてボールタップ１１５に接続されており、ボールタップ１１５の開閉に応じて洗浄水タンク１０８に洗浄水を給水補給する。ボールタップ１１５は、浮玉支持棒１１６の一端と接続され、支持棒他端は浮玉１１７に接続されている。浮玉１１７は、洗浄水タンク１０８の上部に取り付けられた小タンク１１８内に配設されている。小タンク１１８の上端は開放されている。小タンク１１８の底壁に小径の貫通穴１１８ａが形成されている。よって、小タンク１１８における洗浄水量（水位）により浮玉１１７が上下し、浮玉上下に連動してボールタップ１１５が開閉されるので、この開閉により洗浄水タンク１０８は所定の満水水位ＷＳに維持される。
【０１２７】
ジェットポンプ１１３は、配管１１２から給水された洗浄水（水道水）を、対向配置する配管１１４に向けて噴出する。こうして噴射された洗浄水は、配管１１４下端のスロートに入り込み、その際に洗浄水タンク１０８内のタンク洗浄水をこのスロートに巻き込み流入させる。こうして、配管１１４からは、流速増速を受けた噴流水が洗浄水給水路１８を経てリム導水路１６に給水される。その後は、リム導水路１６の上記各吐水孔から洗浄水が既述したように吐出される。
【０１２８】
なお、上記した洗浄水給水を行う際の水道水圧力（一次側圧力）は、便器洗浄に用いる洗浄水総量（約４．５〜６リットル）、ジェットポンプに供給される洗浄水流量（約１８〜２５リットル／ｍｉｎ）を考慮して定まり、約０．０９８ＭＰａ（約１ｋｇｆ／ｃｍ2）程度という低い一次側給水圧力で済む。
【０１２９】
給水停止については、次の通りである。便器ボール部１２内の溜水ＲＳが吸引されて便器ボール部１２が空になってサイホン作用が停止する頃に、洗浄水タンク１０８内の洗浄水Ｗ２の水位が、ジェットポンプ１１３のレベル以下となり、空気の吸込によりジェットポンプ１１３の流量増大作用が停止する。以降は、噴射ノズル１３１から吐出した水道水が配管１１４を通ってリム１４に至り、便器ボール部１２ヘ給水される。この結果、空になった便器ボール部１２に水道水が流入し、溜水ＲＳが頂上堰３０で定まる水位まで溜まる。
【０１３０】
フラッシュバルブ１１１は、所定量の水道水を流すと自動的に閉じる。これにより、ジェットポンプ１１３への水道水の供給が停止し、ジェットポンプ１１３の作動が停止する。このフラッシュバルブ１１１の停止タイミング、即ち水道水給水停止のタイミングは、上記したように便器ボール部１２における溜水ＲＳが上記の水位となる頃を見計らって調整されている。このタイミング調整には、溜水水量やジェットポンプ１１３による流量増大程度、便器洗浄に用いる総洗浄水量等が考慮され、これらに基づいたタイミングで停止するようフラッシュバルブ１１１が設計・製造される。
【０１３１】
ジェットポンプ１１３の作動により、洗浄水Ｗ２が洗浄水タンク１０８から排出されるので、洗浄水タンク１０８内の洗浄水Ｗ２の水位は低下する。洗浄水タンク１０８内の洗浄水Ｗ２の水位の低下に伴って、小タンク１１８内の洗浄水Ｗ２の水位も低下する。この場合、小タンク１１８内の洗浄水Ｗ２は、底壁に形成された小径の貫通穴１１８ａを通って徐々に洗浄水タンク１０８へ流入するので、小タンク１１８内の洗浄水Ｗ２の水位の低下速度は、洗浄水タンク１０８内の洗浄水Ｗ２の水位の低下速度に比べて小さい。従って、浮玉１１７は小さな下降速度で下降するので、ボールタップ１５は、ジェットポンプ１１３への洗浄水供給に遅れて開弁する。浮玉１１７の下降速度は、貫通穴１１８ａの洗浄水通過速度、即ち貫通穴径に依存することから、貫通穴径を調整することで、ボールタップ１１５の開弁タイミングを調整することができる。本実施例では、次のようにした。即ち、フラッシュバルブ１１１の閉弁を経てジェットポンプ１１３の作動が停止し大便器１０の洗浄が終了した頃に、浮玉１１７が所定レベルまで下降するよう貫通穴１１８ａの穴径を調整した。よって、便器洗浄の終了とほぼ同じ時期に、ボールタップ１１５が開弁して洗浄水タンク１０８への洗浄水の給水・補給を開始して、その後に、洗浄水タンク１０８を満水水位ＷＳの洗浄水Ｗ２の貯留状態とする。
【０１３２】
次に、上記の洗浄水給水装置１００を組み込んだ大便器１０で得られる効果について説明する。対比する大便器は、既存のタンク式のサイホントラップ便器であり、管路面積がほぼ一様とされたサイホントラップを有し、便器ボール部への洗浄水の吐出により溜水の旋回を起こすものである。対比試験としては、汚物排出能力を示すものとして一般的な微粒残数試験とＰＰ（ポリプロピレン）ボール残数試験を行った。この場合、微粒残数試験は、粒径約４．５ｍｍの微粒子を約２５００個溜水に浮かべ、この状態で便器洗浄を行った。この試験では、微粒残数が１２５個以内であれば、汚物の排出能力があるとされる。ＰＰボール残数試験は、粒径約１９ｍｍのＰＰボールを１００個溜水に浮かべ、この状態で便器洗浄を行った。この試験では、ＰＰボール残数が２５個以内であれば、汚物の排出能力があるとされる。本実施例の大便器１０と上記の比較例便器について、洗浄水総量（目標値）を変えて上記試験を行った。図２２は本実施例の大便器１０と対比する大便器について、便器ボール部への給水、ボール部への流入、トラップからの洗浄水排出の各流量を対比して説明する説明図、図２３は本実施例の大便器１０と上記の比較例便器について行った評価試験の結果を示す説明図である。
【０１３３】
この図２２、図２３から明らかなように、本実施例の大便器１０は、便器ボール部への給水流量、ボール部への流入流量並びにトラップからの洗浄水排出流量が対比大便器より少流量である拘わらず、評価試験の結果が格段に高まった。つまり、大便器１０によれば、節水の実効性効果が高いとされる現状洗浄水総量（約６リットル）で洗浄能力を格段に高めることができる。このことは、本実施例では、上記したサイホン作用が確実に起きているために、強い汚物・溜水吸引力が働いていると共に、第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２の略平行かつ同一回転方向への合流に基づく旋回流の押し込みが高い効率で働いているためといえる。よって、本実施例便器によれば、高い汚物排出能力を発揮できる。比較例便器であってもサイホン作用の発生は観察されたが、微粒残数試験での結果の相違から、サイホン作用の吸引力と旋回流による押し込み効率は、本実施例便器に勝るものではなかった。なお、ＰＰボール残数試験については、上記したように高い汚物排出能力を得ることができたことが確認されたので、実施を省略した。
【０１３４】
次に、現状洗浄水総量よりも少ない水量（５リットル）について、微粒残数試験とＰＰボール残数試験を行ったところ、本実施例の大便器１０によれば、共に、比較例品便器より高い洗浄能力を発揮することができた。この結果についても、本実施例では、上記したサイホン作用が確実に起きているために、強い汚物・溜水吸引力が働いていると共に、第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２の略平行かつ同一回転方向への合流に基づく旋回流の押し込みが高い効率で働いているためといえる。特に、上記の５リットル（実質的には約４リットル）という少量の洗浄水給水でありながら、溜水中に残るＰＰボール数を低減できた。このことは、第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２の略平行かつ同一回転方向への合流に基づく旋回流の押し込みが高い効率で働いている結果であるといえる。
【０１３５】
次に、旋回流の押し込み効率について比較した。つまり、実施例品便器・比較例品便器を、便器ボール部や溜水への洗浄水給水特性を変更することなくサイホントラップのない状態とし、旋回流の押し込み効率について比較した。なお、サイホントラップに替えて壁排水構成のＰ配管を上昇管路部２４の上端に接続した。図２４はサイホントラップのないものとした本実施例の便器を示す説明図、図２５は旋回流の押し込み効率についての実施例品と比較例品との比較結果を示す説明図である。比較試験は、ＰＰボール残数試験について行った。
【０１３６】
図２４に示すように、旋回流押し込み効率を確かめるための大便器は、上記した実施例の大便器１０において、頂上堰３０以降の管路を除去し、サイホントラップ２０に替わって壁排水用の排水ソケット１７０を水密に装着したものである。こうすれば、サイホン作用は生じないので、図示する大便器１０では、旋回流の押し込み効率によってのみ汚物搬送能力が定まる。
【０１３７】
図２５に示すように、本実施例の大便器１０によれば、比較例品便器より高い洗浄能力（ＰＰボールの押し込み効率）を発揮することができた。この結果についても、本実施例では、第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２の略平行かつ同一回転方向への合流に基づく旋回流の押し込みが高い効率で働いているためといえる。
このことは、上記したように旋回流を生じさせる大便器１０にあっては、旋回流による高い押し込み効率を得られるので、図２４に示すような排水ソケットを用いた壁排水仕様の大便器のようなサイホン作用を利用しない構造の便器において本実施例の旋回流を適用することで高い洗浄能力を得られることを意味する。なお、図２４に示したような壁排水仕様に限らず、湾曲した排水ソケットを用い床排水用配管に接続された場合にも本実施例の旋回流を適用することで高い洗浄能力を得ることができる。
【０１３８】
本実施例では、上記のような高い洗浄能力を少流量の洗浄水供給により発揮できる。便器への洗浄水の供給水量を確認したところ、本実施例の大便器１０では洗浄水の供給水量は約７０リットル／ｍｉｎ、比較例品便器では約１５０リットル／ｍｉｎという結果であった。こうした少流量では、洗浄開始当初においてサイホントラップの残存エアをトラップ管路から追い出せないとして、既存便器では少流量化が採用されることはなかった。しかしながら、本発明では、残存エアの全部を洗浄開始当初には排出させないと云う新規な着想に基づき、少流量給水での高能力化を現実のものとできた。
【０１３９】
既存の便器（比較例品）では、洗浄開始当初の残存エアの全部排出を図るため、溜水へは高い水勢、即ち大流量での洗浄水給水を行っていた。このため、洗浄水給水に伴う音や残存エアの排出に伴う音も大きかった。しかしながら、本実施例では、少流量での洗浄水給水で済むので、その分、上記の音が小さくなり、静寂性を高めることができた。集音測定器の結果によれば、本実施例の大便器１０では約５〜１０％の音の大きさの低減を図ることができた。なお、洗浄水総量を約４リットルとした場合、比較例品では約６６ｄｂであったのに対し、本実施例では約５９ｄｂとできた。洗浄水総量を約５リットルとした場合には、本実施例によれば、約６７ｄｂを約６３ｄｂとできた。
【０１４０】
なお本発明の実施形態としては、前述した洗浄水給水装置１００に替えて水頭圧を利用した洗浄水給水とすることもできる。図２６は洗浄水貯留タンクを組み込んだ変形例の大便器１０を説明するための説明図である。
【０１４１】
図示するように、この大便器１０では、機器収納部１１に洗浄水の貯留タンク装置１５０を収納し、タンク下面から給水管１５１を介して洗浄水給水路１８にタンク内の洗浄水を給水する。洗浄水給水路１８に給水された洗浄水は、既述したようにリム導水路１６に流れ込み、基部第１吐水孔４１等の各吐水孔から便器ボール部１２に吐出される。その後は、第１主流Ｓ１、第２主流Ｓ２の略平行かつ同一回転方向への合流による旋回流での洗浄水押し込み、並びに、サイホントラップ２０によるサイホン作用を起こす。よって、貯留タンク装置１５０を用いた大便器１０にあっても、上記した洗浄水総量の少量化等の効果を奏することができる。
【０１４２】
この大便器１０では、溜水ＲＳに流し込む洗浄水流量は、貯留タンク装置１５０が貯留するタンク洗浄水の満水水位面で得られる水頭圧ｈで定まる。この大便器１０にあっても、洗浄開始当初においてトラップ内の全エアの排出を要しないので、少流量での洗浄水給水で済む。よって、貯留タンク装置１５０は、既述した約７０リットル／ｍｉｎの少流量給水が図れるだけの水頭圧ｈを確保できれば足りる。このため、貯留タンク装置１５０の高さを既存の洗浄タンク式の節水便器（節水目標約６リットル）に比して、約１／２〜２／３程度とすればよいので、洗浄水タンク式でありながら、ローシルエット化や意匠性の向上、デザイン自由度の向上を図ることができる。
【０１４３】
次に、上記したように、頂上管路部２６の内壁最上位部７０でのエア残存や舌部７１の下面のエア溜まりを起こした状況であっても、少流量での洗浄水給水によりサイホン作用の発生・継続を起こす大便器１０の製造工程について説明する。図２７は大便器１０を製造する際の素地状態を説明するための説明図である。
【０１４４】
図示するように、大便器１０は、その焼成前の素地状態では、便器ボール部１２やボール底部１３とこれらを支える便器本体ＢＨと機器収納部１１を含む便器本体素地ＢＫと、頂上管路部２６の上半部分の頂上管路部素地ＴＫと、リム１４とこれに続く機器収納部１１の前方側壁面を含むリム素地ＲＫと、末端管路部７４となる末端管路素地ＭＫとされている。この場合、頂上管路部素地ＴＫは、図２、図３等に示す頂上管路部２６の湾曲管路のうち、頂上堰３０と対向する管路壁面となる壁面部位であって上昇管路部２４の連結部、即ち、上昇管路部２４と便器ボール部１２を区画する後方傾斜部６３との接合箇所から、下降管路部２８との連結部までの所定範囲の壁面部位の素地とされている。そして、大便器１０は、これら各素地を別々に予め型成形しておき、各素地を後述するように接合して焼成して製造される。
【０１４５】
図２８は末端管路素地ＭＫの型成形の様子を説明する説明図、図２９は末端管路部をサイホントラップ管路を含む便器素地と共に成形した場合の成形の様子を対比のために示す説明図である。
【０１４６】
図２８に示すように、雌型２００と雄型２１０とを用いる。この両型は多孔質部材から形成された吸引型であり、それぞれの型面に泥漿を堆積させる。雌型２００は、筒状の有底凹部２０１を中央に有し、型合わせ用の異形凹所２０２を上面縁部に有する。雄型２１０は、上面から略長円形の形状で突出した凸部２１１と、この凸部の一方の端側で円形形状で突出した先端凸部２１２とを有し、上面縁部には、雌型２００の異形凹所２０２に嵌合する異形凸部２１３を有する。
【０１４７】
この両型を、有底凹部２０１に先端凸部２１２が入り込むよう型合わせすると、図２８（ｂ）とそのｘ−ｘ線断面の図２８（ｃ）に示すように、有底凹部２０１と凸部２１１の型面の間にキャビティＭＫＫが形成される。
【０１４８】
次いで、キャビティＭＫＫに図示しない注入口から泥漿を流し込み、各型の吸引を経て、各型の型面に泥漿を堆積してこれを着肉させる。この際、キャビティＭＫＫは、各型の型面に接した部分は約１０mm程度の厚みの着肉泥漿で埋められ、残りの部分には流動状の泥漿が残る。この流動状の泥漿を図示しない排泥孔より外部に排出した後、乾燥を行ってキャビティの着肉泥漿から水分を取り除く。これにより、いわゆる土締まりが完了するので、上記の両型を型抜きする。そうすると、焼成前の末端管路部７４に相当する円筒カップ状の末端管路素地ＭＫが完成する。この場合、上記のキャビティにおいて先端凸部２１２の先端面は有底凹部２０１の底面に接合していることから、末端管路素地ＭＫは、その底面に、先端凸部２１２の外径形状に倣った円形の貫通孔７４ｍｋを有する。この末端管路素地ＭＫにおいては、その外壁形状は有底凹部２０１の内壁形状に倣った円筒形状となり、内壁形状は凸部２１１の外壁形状に倣った略長円形の形状となる。つまり、内外壁形状を異なるものとできる。なお、末端管路素地ＭＫにおける貫通孔７８ｍｋは、焼成後において貫通孔７８となり、この貫通孔７８ｍｋを除く底部分は最下端棚部８０となる。
【０１４９】
ところで、末端管路部をサイホントラップ管路を含む便器素地と共に成形する場合は、図２９（ａ）に示すように、便器素地成型用の左右の側型２１５、２１６が用いられる。そうすると、末端管路部に該当する素地部分では、泥漿の堆積着肉がいわゆる一重となるので、当該素地部分の内壁形状は、型形状が反映した外壁形状に倣った形状（円形形状）とならざるを得ず、上記したように内外壁形状を異なるものとはできない。
【０１５０】
図３０は頂上管路部素地ＴＫの型成形に用いる型を説明する説明図、図３１はこの頂上管路部素地ＴＫの型成形の様子を説明する説明図である。
【０１５１】
図３０に示すように、頂上管路部素地ＴＫの成形には、上型２２０と下型２３０とを用いる。この上下の両型にあっても多孔質部材からなる吸引型であり、それぞれの型面に泥漿を堆積させる。上型２２０は、頂上管路部２６における上記した壁面部位に相当する頂上管路部素地ＴＫの外壁形状を規定する形状で陥没形成された凹部２２１を有し、その左右縁部に型合わせ用の異形凹所２２２を有する。下型２３０は、頂上管路部素地ＴＫの内壁形状を規定する形状で突出形成された凸部２３１を有し、その左右縁部には、上型２２０の異形凹所２２２に嵌合する異形凸部２２３を有する。
【０１５２】
この両型を、凹部２２１に凸部２３１が対向するよう型合わせすると、図３１に示すように、凹部２２１と凸部２３１との型面の間にキャビティＴＫＫが形成される。
【０１５３】
次いで、キャビティＴＫＫに図示しない注入口から泥漿を流し込み、各型の吸引を経た型面への泥漿の堆積着肉、排泥、乾燥を行う。この乾燥により、キャビティではいわゆる土締まりが完了するので、その後に上記の両型を型抜きする。そうすると、焼成前の上記の壁面部位に相当する頂上管路部素地ＴＫが完成する。このようにして成形される頂上管路部素地ＴＫは、上記の上下の型における凹部・凸部の型面形状によりその内外壁形状が規定されるので、この内外壁形状を多様なものとでき、設計の自由度が高まる。また、頂上管路部素地ＴＫの内外壁面は、型面に密着して堆積着肉した側の素地面とできることから、不用意な凹凸のない壁面となる。
【０１５４】
図３２はリム素地ＲＫの型成形の様子を説明する説明図である。
【０１５５】
図示するように、リム素地ＲＫの成形には、上型２４０と下型２４２とを用いる。この上下の両型にあっても多孔質部材からなる吸引型であり、それぞれの型面に泥漿を堆積させる。上型２４０は、リム１４の上半部分とリム１４に続く機器収納部１１の前方側壁面並びにリム開口部周壁を含む部位の外壁形状を規定する形状の型面を有する。下型２４２は、リム１４の下半部分と上記の前方側壁面並びにリム開口部底面周壁を含む部位の外壁形状を規定する形状の型面を有する。そして、両型が型合わせされると、両型の型面の間にキャビティＲＫＫが形成されるので、このキャビティＲＫＫに図示しない注入口から泥漿を流し込み、各型の吸引を経た型面への泥漿の堆積着肉、排泥、乾燥を行う。この場合、上記のキャビティＲＫＫでは、上下の型の型面に一重で泥漿が堆積着肉し、この状態での乾燥により、キャビティでは土締まりが完了する。よって、その後に上記の両型を型抜きすると共に、型抜き後の素地に、既述した基部第１吐水孔４１や左方中央部吐水孔４３等の各吐水孔の他、連結孔１９などを穿孔形成する。そうすると、焼成前のリム１４に該当するリム素地ＲＫが完成する。
【０１５６】
図３３は便器本体素地ＢＫの型成形の様子を説明する説明図、図３４はこの便器本体素地ＢＫの型成形に用いる底型２５０の概略斜視図、図３５は図３４における３４−３４線の断面の様子を示す説明図、図３６は便器本体素地ＢＫの型成形に用いるボール中型２６０の概略斜視図、図３７は便器本体素地ＢＫの型成形に用いる割型２７０の概略斜視図、図３８は便器本体素地ＢＫの型成形に用いる一方の側型２８０の概略斜視図、図３９は大便器１０における機器収納部１１周辺での便器本体素地ＢＫの型成形の様子とこれに用いるインサイド割型を示す説明図である。
【０１５７】
図３３に示すように、便器本体素地ＢＫの成形に当たっては、まず、型成形台上（図示省略）に後述するボール中型２６０をボール凸部２６３が上向きとなるように倒立して載置する。次いで、このボール中型２６０を取り囲むように、便器左右の側型２８０を型合わせする。このときボール中型２６０には割型２７０が後述のように組み込まれている。その後、底型２５０を、側型２８０の型上縁に載るよう型合わせする。こうすることで、各型の型面で図３３に示すキャビティＢＫＫが倒立した状態で形成される。なお、各型は多孔質材から形成された吸引型であり、吸引により泥漿を型面に密着堆積させて、泥漿の着肉を起こすようにされている。また、各型には、型合わせに用いる異形凹部や凸部が形成されている。
【０１５８】
このキャビティＢＫＫは、便器ボール部１２やボール底部１３とこれらを支える便器本体ＢＨと機器収納部１１とを含み、頂上管路部素地ＴＫを除いたサイホントラップ２０の管路を含む便器本体素地ＢＫの形成のためのものであることから、次のように分けられる。つまり、キャビティＢＫＫは、図示するように、便器前方と便器左右では、ボール中型２６０と底型２５０の型面で囲まれたキャビティ部位ＢＫＫ２と、割型２７０と底型２５０の型面で囲まれたキャビティ部位ＢＫＫ３と、底型２５０と側型２８０並びにボール中型２６０の型面で囲まれたキャビティ部位ＢＫＫ４と、ボール中型２６０と割型２７０の型面で囲まれたキャビティ部位ＢＫＫ５に分けられる。なお、キャビティ部位ＢＫＫ５は、図３３の紙面における表裏方向にまで延びており、キャビティ部位ＢＫＫ２と連続する。キャビティ部位ＢＫＫ４にあっても紙面表裏方向に延び、キャビティ部位ＢＫＫ２と連続する。
【０１５９】
こうしたキャビティＢＫＫを形成するための底型２５０は、図３４、図３５に示すように、型合わせ部分となる底面部２５１を有し、その上面に、凸部２５２を有する。この凸部２５２は、サイホントラップ２０の管路外壁形成用の凸部位２５３と機器収納部１１の下部壁形成用の凸部位２５４を有し、凸部位２５３にはトラップ凹部２５５を有する。トラップ凹部２５５は、サイホントラップ２０のうちの下降管路部２８の外郭壁形状に適合するほか、便器ボール部１２におけるボール底部１３の下面側外郭形状と、便器ボール部１２の下方部位の下面側外郭形状と、便器本体ＢＨにおける下面側脚部ＢＨＫ（図２７参照）の下面側や底部側の外壁形状とに適合して、これら形状を規定するよう陥没形成されている。この場合、下降管路部２８は、図１１に示すように、下方ほど狭くなるテーパ状とされているので、トラップ凹部２５５にあっても、下降管路部２８に該当する個所では、図３５に示すように、テーパ状とされている。
【０１６０】
凸部位２５４にあっては、上記したキャビティ部位ＢＫＫ４の一部を形成するよう、その上面形状が機器収納部１１の下部壁の下面側外郭形状に適合するよう形成されている。なお、機器収納部１１の下部壁に当たる素地は、この凸部位２５４と後述の側型２８０並びにボール中型２６０によって、その全域が形成される。
【０１６１】
図３６に示すように、ボール中型２６０は、その上端に、後述の左右の側型２８０の上縁との型合わせ部分となる上部上縁部２６１と、既述したリム素地ＲＫとの繋ぎ部位を形成するための下部上縁部２６２とを備える。そして、ボール中型２６０は、下部上縁部下面に、ボール凸部２６３と後部凸部２６４とを有する。
【０１６２】
ボール凸部２６３は、その下端に、ボール底部１３の内周壁形状を規定するよう凸形状に形成された下端凸部２６５を備える。この下端凸部２６５は、上昇管路部２４のトラップ入口２２（図２、図３参照）の開口形状に適合して形成された端部切欠部２６６を有する。
【０１６３】
この下端凸部２６５を除くボール凸部２６３の凸形状は、便器ボール部１２の内周壁形状全域、詳しくは、図２や図３等に示す上縁周壁５５や、傾斜部６０、傾斜部６１、下端棚部６２並びに後方傾斜部６３の内周壁形状に適合してこれら形状を規定するよう形成されている。
【０１６４】
後部凸部２６４は、ボール凸部２６３と対向する側に、後述する割型２７０を挿入組み付けするための挿入凹所２６８を有する。そして、この後部凸部２６４は、上記したキャビティ部位ＢＫＫ４の一部を形成するよう、その下端面と後部端面（図における左方端面）を、機器収納部１１の下部壁並びに後部壁の内面側外郭形状に適合させている。
【０１６５】
図３７に示すように、割型２７０は、上記したボール中型２６０における挿入凹所２６８に入り込む挿入部位２７１と、管路形成用凸部２７２とを二股状に接合して備える。この場合、挿入部位２７１と挿入凹所２６８の関係は、次のようになっている。つまり、挿入部位２７１を挿入凹所２６８に挿入させて割型２７０を倒立したボール中型２６０に組み込んだ状態においてがたつきがなくキャビティを形成でき、かつ後述する型抜き作業時にボール中型２６０と割型２７０が独立して型抜きできるよう挿入部位２７１と挿入凹所２６８は、その寸法・形状の調整を受けている。
【０１６６】
また、この割型２７０にはトラップ開口成型用の付属型２７３が付属しており、双方の型に埋設された図示なきマグネットにより、管路形成用凸部２７２の下端側側面に付属型２７３が磁力密着されている。こうして割型２７０に磁力密着された付属型２７３は、型合せの完成状態においてボール中型２６０における下端凸部２６５の端部切欠部２６６にスキなく接合する。また、割型２７０は、この状態おいて、管路形成用凸部２７２とこれに対向するボール凸部２６３との間にスキを残し、このスキを上記したキャビティ部位ＢＫＫ５とする。
【０１６７】
管路形成用凸部２７２は、サイホントラップ２０における上昇管路部２４の管路内壁形状に適合して当該内壁形状を規定するよう形成されている。また、この管路形成用凸部２７２と挿入部位２７１の又状連結部２７４は、頂上管路部２６が有する頂上堰３０と舌部７１の管路側壁面形状に適合してこれら形状を規定するよう形成されている。なお、挿入部位２７１の図における下端面部位２７５は、樹脂等により被覆されており、当該領域に泥漿が着肉しないようにされている。この下端面部位２７５を樹脂被覆しない場合は、当該部位に着肉した泥漿を、型抜き後に切り欠くようにすればよい。
【０１６８】
図３８に示すように、側型２８０は、左右の側型同士の型合わせ部分となる便器前方側縁部２８１と、便器後方側縁部２８２と、底型２５０との型合わせ部分となる底縁部２８３と、底型２５０の凸部位２５４の側面との型合わせ部分となる下端側縁部２８４とを有する。そして、側型２８０は、これら縁部で囲まれた部位を、外周凹部２８５とする。この外周凹部２８５は、機器収納部１１を含む便器本体ＢＨの外壁形状に適合して当該形状を規定するよう形成されている。
【０１６９】
これらの底型２５０ないし側型２８０を図３３に示すように型合わせすると、既述したキャビティＢＫＫが各型面にて形成される。この場合、機器収納部１１を形成するための便器後部部位では、図３９に示すように、側型２８０とボール中型２６０の後部凸部２６４との間に、適正なキャビティ部位ＢＫＫ４を機器収納部１１の周壁形状に倣って形成すべく、インサイド割型２９０〜２９３が組み込まれる。
【０１７０】
こうして上記の各型とその型合わせにより便器本体素地ＢＫ形成用のキャビティＢＫＫが形成されると、このキャビティＢＫＫに図示しない注入口から泥漿を流し込み、各型の吸引を経た型面への泥漿の堆積着肉、排泥、乾燥を行う。この場合、上記のキャビティＢＫＫにおけるキャビティ部位ＢＫＫ１とキャビティ部位ＢＫＫ３では、それぞれの型の型面に一重で泥漿が堆積着肉し、その他のキャブ部位では、対向する型面間が泥漿で埋められた状態のいわゆる二重の着肉となる。そして、上記の乾燥により、キャビティでは土締まりが完了し、キャビティＢＫＫで便器本体素地ＢＫができ上がる。
【０１７１】
ここで各キャビティ部位と素地との対応について説明する。
【０１７２】
キャビティ部位ＢＫＫ１では、便器ボール部１２の内周壁領域のうち、便器ボール部１２上縁の上縁周壁５５と傾斜部６０の全域、並びに傾斜部６１のほぼ全域の素地の他、便器本体ＢＨにおける下面側脚部ＢＨＫや便器本体前方からその左右側壁に亘る部位の素地が形成される。キャビティ部位ＢＫＫ２では、傾斜部６１と下端棚部６２の繋ぎ部分や、下端棚部６２とボール底部１３の全領域の素地が形成される。キャビティ部位ＢＫＫ３では、サイホントラップ２０における上昇管路部２４の下端側管路壁（下降管路部２８との区画壁）とこれに連続する頂上堰３０と舌部７１の他、下降管路部２８の湾曲管路部７２、中間管路部７３の管路と、この管路における上部管路棚部７５や下部管路棚部７７並びに外周壁部７６を含む素地が形成される。キャビティ部位ＢＫＫ４では、機器収納部１１を取り囲む便器壁面に亘る素地が、キャビティ部位ＢＫＫ５では、便器ボール部１２と上昇管路部２４を区画する後方傾斜部６３の全域と上記の便器ボール部内周壁に繋がる部位の素地がそれぞれ形成される。
【０１７３】
こうして乾燥を経た土締まりの完了後は、上記の各型を型抜きする。まず、最上部にセットされている底型２５０を持ち上げて脱型し、脱型後の素地における下降管路部２８の下端に、図３５に示すように貫通孔７７ｍｋをあける。なお、この貫通孔７７ｍｋ周囲下端壁部位が図２等に示す下部管路棚部７７となる。次に脱型された部分の素地を支えるための受け板を底型２５０の代わりにセットして、型全体を転回し成形された便器本体素地ＢＫを正規の向きにもどす。次に、転回により上部に位置するボール中型２６０を持ち上げる。この場合、割型２７０は、キャビティ部位ＢＫＫ５で土締まりした素地で上方向に対しては若干の拘束力を受けることから、既述した挿入部位２７１と挿入凹所２６８の関係（寸法・形状調整）により、ボール中型２６０は、単独で持ち上がる。
【０１７４】
ボール中型２６０の脱型の後、割型２７０を、図３３の図示形状を反転させた姿勢における斜め上部後方に向けて持ち上げ、これを型抜きする。この際に割型２７０に磁力密着している付属型２７３はキャビティ部位ＢＫＫ５で土締まりした素地で斜め上部方向に対してさらに若干の拘束力を受けることから、割型２７０は磁力密着力に抗して付属型２７３を伴わずに脱型され、その後に付属型２７３を脱型すると、トラップ開口が精度良く形成される。その後は、インサイド割型２９０〜２９３の型抜きを行った段階で、焼成前の便器本体ＢＨに該当する便器本体素地ＢＫが完成されているので、ここで先に形成された大便器１０の製造に必要な総ての素地、即ち、頂上管路部素地ＴＫと、リム素地ＲＫと、末端管路素地ＭＫと、便器本体素地ＢＫを次のようにして一体化する。
【０１７５】
まず、便器本体素地ＢＫに頂上管路部素地ＴＫと末端管路素地ＭＫを接合する。頂上管路部素地ＴＫの接合に際しては、図２７に示すように、便器本体素地ＢＫのうちの上昇管路部２４と下降管路部２８を繋げてサイホントラップ２０の管路を塞ぐようにする。又、末端管路素地ＭＫの接合に際しては、大便器１０の出荷先の排水口状況やラフィンの状況に併せて、下降管路部２８との位置合わせを行う。例えば、焼成後の末端管路部７４が便器設置に伴い排水口に挿入できるような位置としたりする。なお、末端管路素地ＭＫの接合については、後述する。次いで、便器本体素地ＢＫの上縁にリム素地ＲＫを接合させ、その後便器本体素地ＢＫを支えていた左右の側型２８０を取り除く。このようにして得られた大便器１０の素地は、乾燥を経た後所定の焼成条件で、素地焼成を行い、大便器１０完成させる。なお、焼成後には、洗浄水給水装置１００の組み込みを行う。図２６に示すタンク式のものでは、給水管１５１や貯留タンク装置１５０を組み込む。
【０１７６】
以上説明したように、サイホン作用の発生・継続を従来にない少流量での洗浄水給水で起こす特徴がある大便器１０の製造に当たり、焼成前の素地状態では、サイホントラップ２０の頂上管路部２６の湾曲管路では、頂上堰３０と対向する管路壁面となる壁面部位の頂上管路部素地ＴＫが、上昇管路部２４の連結部から下降管路部２８との連結部までの間に亘って存在しない状態とする。よって、上昇管路部２４の内壁や頂上堰３０並びに舌部７１を形成するための割型２７０をボール中型２６０に組み込むことで、便器本体素地ＢＫを形成できる。このため、割型２７０の型面に密着堆積した側の素地面を、上昇管路部２４の内壁面や頂上堰３０並びに舌部７１の壁面とできることから、これら部位を凹凸のない内壁を有するものとできるほか、既存の型成形では、形成不可であった管路内突出部位（舌部７１）を有するような頂上堰３０とできる。
【０１７７】
こうした上昇管路部２４や頂上堰３０形成のための割型２７０については、ボール中型２６０の挿入凹所２６８への組み込みが必要であるという制約を受けるものの、型形状については自由度が高まるので、サイホントラップ管路形状を多様化できる。よって、本実施例の製造方法によれば、サイホントラップ管路形状が多様化した大便器を容易に製造できる。しかも、割型２７０の付属型２７３とボール中型２６０の下端凸部２６５とを接合させて、当該箇所をトラップ入口２２の開口箇所とし、トラップ入口２２を高い寸法精度で形成することができる。
【０１７８】
また、割型２７０および付属型２７３により、頂上堰３０とトラップ入口２２の形状を規定するので、これらの形状に依存する、ボール部溜水の封水高さ（頂上堰３０とトラップ入口２２上端との高低差に等しい）を精度良く得ることができる。
【０１７９】
ちなみにこの封水高さは、排水管からの小動物や汚臭の逆流を防ぐためのトラップ性能を規定するものであり、一定以上の高さが必要である。しかし、これがあまり大きすぎると、ボール部溜水に浮遊する汚物がトラップ入口に到達するまでの移動距離が大きくなり、汚物の排出性能が低下する。よって、これら機能確保のためは、封水高さを適切な範囲の値とすることが必要であるので、この封水高を高精度にできる点においても、本発明の大便器およびその製造方法は、他にない利点を有するものである。
【０１８０】
また、排水口に挿入される末端管路部７４を素地状態で別体としたので、焼成後のこの末端管路部７４を含む便器全体が陶器製でありながら、この大便器１０の設置に際して、末端管路部７４を排水口に挿入させるようにすることができる。よって、ソケット等の事前設置や、ソケット製造のための工程・設備管理が不要となり、コスト的に有利である。また、末端管路部７４が排水口に挿入配設可能であることから、この末端管路部７４を有するサイホントラップ２０を陶器のまま排水口仕様に適合できる。加えて、この末端管路部７４を、雌型２００と雄型２１０で型形成して、その外壁形状を排水口挿入に都合のよい円筒形としつつ、内壁形状を既述したように綿棒等の好適な排出やサイホン作用発生のための洗浄水貯め置きに適した楕円形状といったようにすることができる。よって、大便器１０自体の付加価値を、高めることができる。
【０１８１】
次に、他の実施例について説明する。この実施例では、大流量での洗浄水給水によるサイホン作用発生を行うものであり、サイホントラップの管路形状に既存のものとほぼ同じである。図４０は、他の実施例の大便器３００を説明するための説明図である。
【０１８２】
図示するように、この大便器３００は、単純に湾曲したサイホントラップ２０Ａを有し、その上昇管路部２４Ａをトラップ入口２２Ａを介して便器ボール部１２Ａに臨ませている。なお、リム１４については、既述した大便器１０とその形状において同様としたが、リムからの洗浄水給水は、約１００〜１５０リットル／ｍｉｎ程度といった大流量でのものを想定している。
【０１８３】
この大便器３００のサイホントラップ２０Ａは、大便器１０と同様、トラップ入口２２Ａから便器後方側に斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部２４Ａと、上昇管路部２４Ａの上端に連結して下方に向けて湾曲した頂上管路部２６Ａと、頂上管路部２６Ａに連結して下降する下降管路部２８Ａとを有する。しかしながら、上記の大流量での洗浄水給水を前提とするので、頂上管路部２６Ａには便器ボール部１２Ａの溜水水位を規定する湾曲凸状の頂上堰３０Ａを有するにすぎず、上記各管路はほぼ同一の管路断面形状とされている。そして、この大便器３００にあっても、下降管路部２８Ａの末端部分は、素地の状態では、リム１４と便器本体ＢＨ並びにサイホントラップ２０Ａを含む便器本体素地ＢＫＡとは別体の末端管路素地ＭＫとされている。この末端管路素地ＭＫは、大便器１０の場合と同様に、素地焼成に先立って便器本体素地ＢＫＡの下降管路部２８Ａ末端に接合される。なお、便器本体素地ＢＫＡは、底型・左右の側型・ボール中型で、サイホントラップ２０Ａ部分を一体のまま素地成形され、リム１４のリム素地ＲＫは便器本体素地ＢＫと別体とされている。
【０１８４】
この実施例であっても、排水口に挿入される末端管路部７４を素地状態で別体としたので、既述した末端管路部７４に関しての上記効果を奏することができる。
【０１８５】
次に、末端管路素地ＭＫの接合について説明する。上記した実施例では、末端管路部７４を素地状態で別体としておき、焼成後の末端管路部７４が排水口に挿入可能とした。この場合、末端管路部７４の下端を便器底面より控えた高さとする際には、排水口をトイレ床面から立ち上げればよい。そして、床面から立ち上がった排水口とこれに挿入された末端管路部７４の間に、適宜なシール部材（パッキン等）を配設すれば、排水漏洩をより確実に回避できる。こうしたものの他、次のようにすることもできる。図４１は種々のラフィンへの対応の様子を説明する説明図、図４２は末端管路部７４と排水口との繋ぎの様子を説明する説明図である。
【０１８６】
ラフィンは、日本ではその多くが約２００ｍｍ程度とされており、アメリカでは約３０５ｍｍ、中国では約３０５ｍｍや４０５ｍｍ、台湾では約４０５ｍｍというように、国や地域によって相違する。上記の実施例では、ラフィンが約２００ｍｍの日本の場合を想定して説明したが、異なるラフィン対応には、次のようにした。図４１（ａ）はラフィン２００対応の様子を、図４１（ｂ）はラフィン３０５対応の様子を、図４１（ｃ）はラフィン４０５対応の様子を示している。なお、これらに示すように、ラフィンＲｆが相違すれば、便器後端から末端管路部７４（詳しくはその通水孔センター位置）までの間の距離Ｂｒｆも異なり、この距離ＢｒｆはラフィンＲｆに応じて定まる。
【０１８７】
この図４１に示すように、ラフィンＲｆが狭ければ、末端管路素地ＭＫは便器後端側によった位置に接合されて、便器本体素地ＢＫと共に焼成される。そして、ラフィンＲｆが広くなるに従って末端管路素地ＭＫを便器ボール側にずれた位置に接合させ、便器本体素地ＢＫと共に焼成する。つまり、ラフィンＲｆに応じて、末端管路素地ＭＫの接合位置を調整する。この調整は、ラフィンＲｆに応じて定まる上記の距離Ｂｒｆを図りながら行う。また、ラフィンＲｆ４０５の場合のように、便器ボール側にのずれ量が大きい場合は、下降管路部２８下端の通水孔を覆うことができるよう、末端管路素地ＭＫ（末端管路部７４）についても、その形状を大きなものとする。つまり、ラフィンＲｆに併せて末端管路素地ＭＫ（末端管路部７４）の形状が相違するものを複数用意しておき、便器設置地域のラフィン実状に併せて末端管路素地ＭＫの接合位置を便器製造の段階で行うのである。こうすれば、便器本体素地ＢＫを共通化しておくこと、即ち型サイズが大きくてその製造や保管等の管理が煩雑な便器本体素地ＢＫの型成形用の型を共通化できる。このため、小さな素地部品である末端管路素地ＭＫの製造に必要な型（図２８参照）を準備すればよいので、型製造やその管理コストの低減を図ることができる。しかも、末端管路素地ＭＫの接合、その後の焼成を経て得られた便器は、排水口仕様の一つであるラフィンへの適合を、陶器製便器自体で図ることができる。
【０１８８】
なお、図４１（ｃ）にしめすように末端管路素地ＭＫ（末端管路部７４）が大きなものとなった場合には、この管路部は排水口に挿入できないが、次のようにすればよい。即ち、末端管路部７４の下面で排水口を取り囲む環状シール部材を押圧するようにして、排水口周りをシールするようにすれば、排水漏れを起こすことなく排水口に洗浄水を排水できる。
【０１８９】
次に、末端管路部７４を床から立ち上がった排水口に挿入するのではなく、ほぼ床面までとされた排水口と末端管路部７４との繋ぎの様子について説明する。図４２（ａ）に示すように、第１の手法は、床面までの排水口ＨＳに排水コネクタＨＳＣを配置する。この排水コネクタＨＳＣは、直管状をなし、その上半分の把持部ＵＰで末端管路部７４を把持しつつシールを図る。また、この排水コネクタＨＳＣは、その下半分の挿入部ＤＰを排水口ＨＳに入り込ませて排水シールを図る。このようにすれば、排水口ＨＳに対向した末端管路部７４を、排水コネクタＨＳＣを介して排水口ＨＳに繋がることができ、排水シールも確保できる。そして、この排水ソケットＨＳＣは、把持部ＵＰと挿入部ＤＰを単純に繋げた直管状であり、その形状は統一されることから、便器設置に際して間違えることもなく、その取扱も簡便となる。
【０１９０】
第２の手法は、図４２（ｂ）に示すように、末端管路部７４を、下端近傍周壁に、円盤状のフランジ７４ｆを有するものとする。こうした形状の末端管路部７４の製造には、図２８に示した雌型２００を上下分割可能なものとし、その分割型面に、フランジ７４ｆ形成のためのキャビティを形成するようにすればよい。そして、便器設置に先立ち、排水口ＨＳに、上端にフランジを有する排水フランジＨＳＦを挿入しておき、末端管路部７４のフランジ７４ｆと排水フランジＨＳＦのフランジ部との間に、環状シール部材（いわゆるＰシール）を配置する。そして、末端管路部７４のフランジ７４ｆでＰシールを押圧して排水口ＨＳの周りをシールして、排水漏れを回避するようにできる。こうすれば、排水口ＨＳとの繋ぎや排水漏れ回避を末端管路部７４自体で行うことができ、屈曲等したソケット等を必要としないので簡便である。
【０１９１】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【０１９２】
例えば、上記した実施例では、第１主流Ｓ１を生成するに当たり、基部第１吐水孔４１からの吐出洗浄水と基部第２吐水孔４２からの吐出洗浄水を合流させたが、長孔形状の単一の吐水孔からの吐出洗浄水を第１主流Ｓ１とすることもできる。
【０１９３】
また、図２や図２６等で示す大便器１０において、図４３に示すように頂上管路部２６を上昇管路部２４と同程度の管路面積のものとし、上昇管路部２４を上昇する洗浄水により頂上堰３０のエアが押されて頂上管路部以降の管路に流れ込むものとすることもできる。こうしても、上記した下降管路部２８の管路構成を有することで、舌部７１下方でのエア封止を介して、上昇エアによる水柱の分断、引いてはサイホン作用の消失を起こさない。よって、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
【０１９４】
また、図４４に示すように、リム１４に便器左側後方の第１吐水孔４１ａと便器右側前方の第２吐水孔４３ａとを設け、この両吐水孔を便器水平面視において溜水ＲＳの中央を中心に対角の位置とする。そして、この両吐水孔から洗浄水を吐出すると、第１主流Ｓ１と第２主流Ｓ２は、図示するように溜水ＲＳを挟んで略平行な関係を採って溜水ＲＳに合流し、両主流の合流によって溜水ＲＳに同一回転方向の旋回流が発生する。よって、この変形例であっても、既述した大便器１０と同様の利点がある。なお、第２吐水孔４３ａにはリム導水路１６を用いて洗浄水を導くようにしたり、ホース４３ｂを用いて洗浄水を導くようにすればよい。また、この第２吐水孔４３ａからの第２主流Ｓ２を安定させるために、当該吐水孔としてノズルを設置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例の大便器１０をその上面を破断して説明するための説明図である。
【図２】図１の大便器１０を前後方向の中央線に沿って左方に断面視して示す説明図である。
【図３】同じく右方に断面視して示す説明図である。
【図４】図２に示すリムの左方中央部吐水孔４３付近を一部破断して説明するための説明図である。
【図５】基部第１吐水孔４１と基部第２吐水孔４２とから吐出された洗浄水の挙動を説明する説明図である。
【図６】左方中央部吐水孔４３と第１矯正用吐水孔４５、リム前端側吐水孔４４、第２矯正用吐水孔４８および右中央部吐水孔４７からの洗浄水吐出を説明する説明図であり、図６（ａ）は各吐水孔から単独で洗浄水吐出を行ったと仮定した場合の洗浄水の挙動を説明する説明図、図６（ｂ）は各吐水孔からの洗浄水吐出により起きる洗浄水の挙動を説明する説明図である。
【図７】総ての吐水孔からの洗浄水吐出により起きる洗浄水の挙動を模式的に説明する説明図である。
【図８】この洗浄水挙動を起こす各主流Ｓ１、Ｓ２が溜水ＲＳに個別に合流することを仮想した際の様子を模式的に説明する説明図である。
【図９】両主流Ｓ１、Ｓ２が同時に溜水ＲＳに合流した際の溜水における旋回の挙動を模式的に説明する説明図である。
【図１０】大便器１０を第２主流Ｓ２の溜水合流付近である図１の１０−１０線で断面視して示す説明図である。
【図１１】サイホントラップ２０の管路構成を説明するために管路を図３の１１−１１線に沿って断面視した説明図である。
【図１２】下降管路部２８を図３および図１１の１２−１２線に沿って断面視した説明図である。
【図１３】下降管路部２８を図３および図１１の１３−１３線に沿って断面視した説明図である。
【図１４】下降管路部２８を図３および図１１の１４−１４線に沿って断面視した説明図である。
【図１５】洗浄開始初期における洗浄水の挙動を説明するための説明図である。
【図１６】洗浄水が末端管路部７４で貯め置かれる様子を説明する説明図である。
【図１７】サイホン作用の発生の状況を説明する説明図である。
【図１８】エア残存状況下でサイホン作用の発生・継続を起こす様子を確認するためのＵ字管の設置状況を示す説明図である。
【図１９】Ｕ字管の液位推移を表したグラフである。
【図２０】大便器１０に洗浄水給水装置１００を組み込んだ状態を一部透視して示す斜視図である。
【図２１】この洗浄水給水装置１００の周辺を断面視して説明するための説明図である。
【図２２】本実施例の大便器１０と対比する大便器について、便器ボール部への給水、ボール部への流入、トラップからの洗浄水排出の各流量を対比して説明する説明図である。
【図２３】本実施例の大便器１０と比較例便器について行った評価試験の結果を示す説明図である。
【図２４】サイホントラップのないものとした本実施例の便器を示す説明図である。
【図２５】旋回流の押し込み効率についての実施例品と比較例品との比較結果を示す説明図である。
【図２６】洗浄水貯留タンクを組み込んだ変形例の大便器１０を説明するための説明図である。
【図２７】大便器１０を製造する際の素地状態を説明するための説明図である。
【図２８】末端管路素地ＭＫの型成形の様子を説明する説明図であり、図２８（ａ）は、型合わせ前の雌型２００と雄型２１０の様子を説明する説明図、図２８（ｂ）は、この両型を型合わせした場合のキャビティＭＫＫの様子を説明する説明図、図２８（ｃ）は、図２８（ｂ）をｘ−ｘ線で断面視してキャビティＭＫＫの様子を説明する説明図である。
【図２９】末端管路部をサイホントラップ管路を含む便器素地と共に成形した場合の成形の様子を対比のために示す説明図であり、図２９（ａ）は、末端管路部とサイホントラップ管路の素地の着肉の様子を示す説明図、図２９（ｂ）は、図２９（ａ）をｘ−ｘ線で断面視して末端管路部の素地の着肉の様子を示説明図である。
【図３０】頂上管路部素地ＴＫの型成形に用いる型を説明する説明図である。
【図３１】この頂上管路部素地ＴＫの型成形の様子を説明する説明図である。
【図３２】リム素地ＲＫの型成形の様子を説明する説明図である。
【図３３】便器本体素地ＢＫの型成形の様子を説明する説明図である。
【図３４】この便器本体素地ＢＫの型成形に用いる底型２５０の概略斜視図である。
【図３５】図３４における３４−３４線の断面の様子を示す説明図である。
【図３６】便器本体素地ＢＫの型成形に用いるボール中型２６０の概略斜視図である。
【図３７】便器本体素地ＢＫの型成形に用いる割型２７０の概略斜視図である。
【図３８】便器本体素地ＢＫの型成形に用いる一方の側型２８０の概略斜視図である。
【図３９】大便器１０における機器収納部１１周辺での便器本体素地ＢＫの型成形の様子とこれに用いるインサイド割型を示す説明図である。
【図４０】他の実施例の大便器３００を説明するための説明図である。
【図４１】種々のラフィンへの対応の様子を説明する説明図であり、図４１（ａ）はラフィン２００対応の様子を、図４１（ｂ）はラフィン３０５対応の様子を、図４１（ｃ）はラフィン４０５対応の様子をそれぞれ示す説明図である。
【図４２】末端管路部７４と排水口との繋ぎの様子を説明する説明図であり、図４２（ａ）は、排水コネクタＨＳＣを用いた手法を説明する説明図、図４２（ｂ）は、排水フランジＨＳＦを用いた手法を説明する説明図である。
【図４３】頂上管路部２６を上昇管路部２４と同程度の管路面積のものとして頂上堰３０のエアがそれ以降の管路に流れ込むようにした大便器を示す説明図である。
【図４４】第１主流Ｓ１、第２主流Ｓ２の洗浄水を、便器水平面視において溜水の中央を中心に対角の位置から溜水に吐出して旋回を起こすようにした変形例の大便器を示す説明図である。
【符号の説明】
１０…大便器
１１…機器収納部
１２…便器ボール部
１２Ａ…便器ボール部
１３…ボール底部
１４…リム
１５…ボールタップ
１６…リム導水路
１６ａ…拡張導水路
１６ｂ…狭小導水路
１８…洗浄水給水路
１９…連結孔
２０…サイホントラップ
２０Ａ…サイホントラップ
２２…トラップ入口
２２Ａ…トラップ入口
２４…上昇管路部
２４Ａ…上昇管路部
２６…頂上管路部
２６Ａ…頂上管路部
２８…下降管路部
２８Ａ…下降管路部
３０…頂上堰
３０Ａ…頂上堰
４１…基部第１吐水孔
４１ａ…第１吐水孔
４２…基部第２吐水孔
４３…左方中央部吐水孔
４３ａ…第２吐水孔
４３ｂ…ホース
４４…リム前端側吐水孔
４５…第１矯正用吐水孔
４６…補助吐水孔
４７…右中央部吐水孔
４８…第２矯正用吐水孔
４９…第３矯正用吐水孔
５０…第４矯正用吐水孔
５１…補助吐水孔
５２…左方隆起部
５３…右方隆起部
５５…上縁周壁
５６…垂下板部
５７…底面部
６０…傾斜部
６１…傾斜部
６２…下端棚部
６３…後方傾斜部
６４Ｌ…傾斜部
６４Ｒ…傾斜部
６５Ｌ…傾斜部
６５Ｒ…傾斜部
７０…内壁最上位部
７１…舌部
７２…湾曲管路部
７３…中間管路部
７４…末端管路部
７４ｆ…フランジ
７４ｍｋ…貫通孔
７５…上部管路棚部
７６…外周壁部
７７…下部管路棚部
７７ｍｋ…貫通孔
７８…貫通孔
７８ｍｋ…貫通孔
７９…管路部
８０…最下端棚部
１００…洗浄水給水装置
１０８…洗浄水タンク
１０９…止水弁
１１０…配管
１１０ａ…分岐管
１１０ｂ…分岐管
１１１…フラッシュバルブ
１１１ａ…ハンドル
１１２…配管
１１３…ジェットポンプ
１１４…配管
１１４ａ…上昇管路部
１１４ｂ…水平管路部
１１４ｃ…下降管路部
１１４ｄ…連通管路部
１１４ｅ…バキュームブレーカ
１１５…ボールタップ
１１６…浮玉支持棒
１１７…浮玉
１１８…小タンク
１１８ａ…貫通穴
１３１…噴射ノズル
１５０…貯留タンク装置
１５１…給水管
１７０…排水ソケット
２００…雌型
２０１…有底凹部
２０２…異形凹所
２１０…雄型
２１１…凸部
２１２…先端凸部
２１３…異形凸部
２１５…側型
２２０…上型
２２１…凹部
２２２…異形凹所
２２３…異形凸部
２３０…下型
２３１…凸部
２４０…上型
２４２…下型
２５０…底型
２５１…底面部
２５２…凸部
２５３…凸部位
２５４…凸部位
２５５…トラップ凹部
２６０…ボール中型
２６１…上部上縁部
２６２…下部上縁部
２６３…ボール凸部
２６４…後部凸部
２６５…下端凸部
２６６…端部切欠部
２６８…挿入凹所
２７０…割型
２７１…挿入部位
２７２…管路形成用凸部
２７３…付属型
２７４…又状連結部
２７５…下端面部位
２８０…側型
２８１…便器前方側縁部
２８２…便器後方側縁部
２８３…底縁部
２８４…下端側縁部
２８５…外周凹部
２９０…インサイド割型
３００…大便器
ＢＨ…便器本体
ＢＨＫ…下面側脚部
ＢＫ…便器本体素地
ＢＫＡ…便器本体素地
ＢＫＫ…キャビティ
ＢＫＫ２…キャビティ部位
ＢＫＫ３…キャビティ部位
ＢＫＫ４…キャビティ部位
ＢＫＫ５…キャビティ部位
ＢＫＫ１…キャビティ部位
ＤＰ…挿入部
ＨＳ…排水口
ＨＳＣ…排水コネクタ
ＨＳＣ…排水ソケット
ＨＳＦ…排水フランジ
ＭＫ…末端管路素地
ＭＫＫ…キャビティ
ＲＫ…リム素地
ＲＫＫ…キャビティ
ＲＳ…溜水
ＴＫ…頂上管路部素地
ＴＫＫ…キャビティ
ＴＳ…吐出軌跡
ＵＰ…把持部
ＷＳ…満水水位[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a toilet that discharges supplied wash water to a toilet bowl to perform toilet cleaning, and a method for manufacturing such a toilet having a siphon trap conduit.
[0002]
[Prior art]
In this kind of toilet, it is required to efficiently discharge filth together with the water stored in the toilet bowl part and the feed water washing water, and to reduce the total amount of the feed water washing water. In order to meet such demands, various methods have been proposed and are roughly classified into the following methods. The first method is a method in which the feed water washing water is combined with the stored water to cause a swirl, and the waste is pushed into the trap by the swirl flow. The second method is a method of sucking filth together with stored water / wash water by siphon action.
[0003]
In adopting such a method, a rim water passage is provided around the upper edge of the toilet bowl part, and the swirling water is discharged from the discharge hole provided in the water passage toward the water, thereby causing a swirling flow to the water. It is common to wake up. In order to generate siphon action, the swirling flow is pushed into the trap of trapped water, and the push of the trapped water by simply dropping the wash water from the plurality of discharge holes provided in the rim water passage is used. Yes.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, even the method used in the conventional toilet is not sufficient, and the following problems have been pointed out.
[0005]
In recent years, there has been an increasing demand for a reduction in the total amount of washing water (total amount of feed water and washing water) used for cleaning filth, and the total amount of washing water is becoming as small as about 6 liters. In order to cause the generation of the swirl flow and the generation of the siphon action with such a small total flow rate, attention has been focused on supplying cleaning water at a high water flow, that is, at a large flow rate, about 100 to 150 liters / min. It is often used that the wash water is poured into the toilet bowl at a flow rate of 5 mm.
[0006]
Since such a high water flow is required, in the toilet that discharges the feed water wash water from the wash water tank, the water level of the stored wash water in the tank is increased to ensure a high water pressure. It was necessary to ensure. For this reason, since the washing water tank must be made high, the tank / toilet integrated type was restricted by the design and the low silhouette of the toilet bowl was impaired.
[0007]
Moreover, in the toilet of the type which supplies the flush water of primary side piping, such as a water pipe, directly to a toilet bowl, the water supply by the high primary side feed water pressure is required for the convenience of raising the water flow of the wash water which merges with stored water. On the other hand, when the swirling flow is generated by combining the wash water with the stored water at a high water flow, the high water flow is convenient for generating the swirl flow, but the wash water confluence continues with the high water flow. In some cases, unnecessary turning disturbances were caused. In this case, the energy (water force) of the washing water may be wasted for the continuous generation of the swirling flow, and there is a possibility that the efficiency of pushing the washing water into the trap based on the swirling flow may be reduced. In addition, in the region where the primary side water supply pressure is low, the washing water flow due to the water supply is also low, and the pushing efficiency due to the swirling flow is low. Therefore, the swirling flow type toilet has not spread to low water supply areas and countries.
[0008]
By the way, in the toilet using the siphon action, the generation and the continuation of the siphon action are indispensable. Therefore, when pouring the water supply / washing water into the stored water, at the beginning of the pouring, it was important to exhaust all the air in the siphon trap pipe to the outside of the trap to fill the pipe. For this reason, if the washing water is discharged to the toilet bowl by either the swirling flow method or the dropping method described above, if the washing water is poured into the reservoir water at a high water flow, the discharge of the air in the pipe line to the outside As a result, the water can be fully filled with a small amount of washing water in a short time. On the other hand, if the washing water flow becomes low, it will be necessary to supply the washing water for a long time to discharge air and fill the pipeline, and it is necessary to use a large amount of washing water. The current situation is that even the adoption of is not considered. Against this background, even toilets using siphon traps were subject to design constraints due to the increased height of the wash water tank to ensure water head pressure, and the primary side water pressure limit (high water pressure).
[0009]
On the other hand, in the existing siphon trap-type toilet, various devices have been devised for the early occurrence of the siphon action, and a method of filling the siphon trap line early is often used. In other words, the flush water is poured into the toilet bowl at a high flow rate, that is, about 90 to 100 liters / min, and in some cases at a large flow rate of about 150 liters / min. The air in the trap pipe is pushed out of the pipe, and the entire pipe is filled with washing water at an early stage.
[0010]
In such existing siphon trap type toilets, it is premised that the pipeline will be filled with a large flow rate of washing water supply, so in order to cope with the inflow and passage of washing water at a large flow rate, Various techniques have been proposed for the siphon trap conduit trajectory from the curved conduit to the descending conduit. In these technologies, no special consideration has been given to the improvement of molding accuracy of siphon trap pipes during manufacture and the pipe shapes of individual parts. However, in recent years, there is a growing demand for a reduction in the total amount of cleaning water used for cleaning filth (total amount of water for cleaning water supply), so it is necessary to devise ways to improve the shape and accuracy of each siphon trap pipe. The current situation is not enough to deal with.
[0011]
Specifically, it is as follows.
As described above, since the washing water is poured into the toilet bowl at a large flow rate, the rising pipe part, the curved top part having the top weir for defining the stored water level, and the descending pipe part are continuously connected to the siphon trap pipe line. If this was formed, there was no inconvenience for siphon generation. For this reason, when manufacturing the toilet bowl, the slurry is deposited on a mold having a convex shape adapted to the inner peripheral wall shape of the toilet bowl part, and the mold close contact side of the base material thus formed is used as the inner wall of the toilet bowl part, and the opposite side of the base material Was the inner wall of the ascending pipeline. Since the opposite side of the substrate was formed without touching the mold surface, irregularities were sometimes formed. The same applies to the curved top. In particular, at this curved top, the top weir is on the inside of the pipeline, so the top only has a shape that is convex in the pipeline due to the folding of the pipeline, and the shape of the top cannot be devised. . In other words, even if the inner wall of the pipe is uneven, the existing toilet is premised on the supply of washing water at a large flow rate, so there is no risk that this unevenness will interfere with the passage of the washing water into the pipe. It was never seen as a problem. Moreover, in the existing toilet, the air in the pipeline is expelled at once by the washing water at a large flow rate, so that the top weir has only to be a convex shape due to the folding of the pipeline, and the shape is not regarded as a problem. From these points, it was lacking in consideration of improvement in molding accuracy and individual shapes of pipes.
[0012]
By the way, when installing such a siphon trap type toilet, it is necessary to connect a drain outlet outside the toilet and a siphon trap conduit. Since the specifications of this drain outlet are not uniform and are subject to regulations of local governments, governments or organizations, the connection between the drain outlet outside the toilet bowl and the siphon trap pipe is made of a material different from that of ceramic toilet bowls. Another component called a so-called socket is used.
[0013]
For example, the raffin which means the distance from the toilet wall to the drainage center is variously determined for each country or each region. If the raffin is different, the distance between the rear end of the toilet bowl and the drain will be different. On the other hand, since the siphon trap route in the toilet bowl is almost the same, when installing the toilet bowl, it is necessary to select and use the above-mentioned socket bent according to the difference of the raffin, which is complicated at the time of construction. there were. To eliminate such complications, the end position of the siphon trap line in a ceramic toilet can be changed according to the raffin. However, the number of molds (main body molds) for toilet bowl production has increased. This preparation and mold selection are required, leading to an increase in mold manufacturing costs and an increase in mold management costs. For this reason, the actual situation is that the selection of the socket described above must be dealt with.
[0014]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and an object thereof is to promote the low silhouette of a toilet and improve the versatility of installing a toilet.
[0015]
In addition, the purpose of the siphon trap type toilet is to diversify the shape of the siphon trap conduit and to improve the conformity to the drainage specification with the ceramic toilet itself.
[0016]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
In order to solve at least a part of the problem, the first toilet of the present invention includes:
A toilet that discharges the supplied wash water from the upper part of the toilet bowl part and causes the swirling flow in the water stored in the toilet bowl part to wash the toilet bowl,
A water conduit that guides the water supply wash water around the upper part of the toilet bowl part,
The water conduit has a discharge portion that discharges the feed water and wash water so as to join the stored water as a flow including two main streams,
The discharge section is configured to cause the two flushing water main streams to circulate in the same rotational direction in the pooled water while joining the pooled water substantially in parallel with the pooled water in a toilet plane plan view. Discharge the water supply wash water by taking the relationship of the pooled water that joins the water,
It is characterized by that.
[0017]
In the first toilet of the present invention having the above-described configuration, when the two flush water main streams are merged with the pool water, the merge of these main streams occurs substantially in parallel with the pool water in the toilet horizontal plan view, and is identical to the pool water. Make a swirl flow in the direction of rotation. Since each main flow joins the stored water with such a stored water merging relationship, the main flows of each other do not disturb the generation of the swirling flow. For this reason, a swirling flow can be reliably induced in the stored water. And since the swirl | vortex flow which arose in the mutual main flow has the relationship that a confluence | merging is a substantially parallel and the same rotation direction, since the rotation is accelerated | stimulated without disturbing the swirl direction of swirl flow, discharge washing water Energy (water flow) can be used for generating a swirl flow without waste, and through this, the efficiency of pushing water stored in the swirl flow can be increased. Moreover, such a situation occurs even when the flow rates of the two main flows of washing water are small, so that the pushing performance by swirling can be maintained even if there is little washing water for generating the two main flows of washing water. As a result, cleaning water can be discharged at a small flow rate, and the total amount of cleaning water can be reduced.
[0018]
In addition, since it is possible to achieve both the discharge of cleaning water at a small flow rate and the reduction of the total amount of cleaning water in this way, when the cleaning water supplied for mainstream generation is from the cleaning water tank, the head pressure is reduced. Since it can, the wash water tank can be lowered by that much. Therefore, it is possible to improve the design of the entire toilet including the wash water tank and to reduce the toilet silhouette.
[0019]
In addition, when the cleaning water supplied from the primary pipe is used as the cleaning water supplied for mainstream generation, the swirling flow required for cleaning can be generated by discharging the cleaning water at a small flow rate, so that It can also be used in the area of the primary piping of the water supply pressure. Therefore, the toilet of the present invention can be installed even in an area where the primary water supply pressure is low due to the situation of water supply facilities. For this reason, since the versatility with respect to an installation place increases, the spread to the low water supply area and country of the toilet bowl which takes a swirling flow system like this invention can be accelerated | stimulated. Note that the toilet of the present invention can be easily applied and installed by installing a pressure reducing valve or the like even in a country or region where a high water supply pressure is required by laws and regulations.
[0020]
In addition, since there is no need to discharge the washing water at a high water flow based on a large flow rate, it is possible to suppress the generation of sound due to the washing water discharge and the merging of the washing water into the stored water, and to improve the quietness when cleaning the toilet bowl. it can. In addition, inadvertent water splash due to discharge of cleaning water at a high water flow can be suppressed.
[0021]
It is possible to cause the two pools of the cleaning water main streams sandwiching the above-mentioned stored water to occur respectively on the long side of the stored water surface contour. This is preferable because it is easy to aim at the flow direction at the time of the merge of the main waters.
[0022]
The first toilet of the present invention having the above-described configuration can also take the following various aspects.
That is, the discharge part of the water conduit is
The wash water led to the water conduit is discharged obliquely from above to the stored water toward the front of the toilet, and causes a first wash water main flow that is one of the two wash water main flows. A discharge part;
The wash water guided to the water conduit is discharged from the same side with respect to the central axis that bisects the first discharge part and the toilet bowl to the left and right, and the ball surface on the toilet bowl surface above the stored water surface A second discharge unit that generates a flow of cleaning water that circulates along the
The flow of the cleaning water of the second discharge part is corrected by joining the flow of the cleaning water of the second discharge part, and the flow of the cleaning water of the second discharge part corrected is the other of the two main flows of the cleaning water And a third discharge portion that is the second main cleaning water flow.
[0023]
By doing so, the second main flow of the washing water can be made through the merging of the washing water flow (water flow), so that the water flow merging can have an accurate direction and a strong water force. Accordingly, since the flow trajectory of the second wash water main flow can be stabilized, the main flow can be reliably guided substantially in parallel and in the same rotational direction. Therefore, when discharging the cleaning water for generating the first and second cleaning water main streams, the reliability of reducing the total amount of cleaning water through discharging the cleaning water at a small flow rate can be improved.
[0024]
In addition, the first discharge unit is
The cleaning water guided to the water conduit is discharged from a plurality of discharge holes formed in the water conduit, and the cleaning water flow from each discharge hole is merged to cause the first cleaning water main flow.
[0025]
In this way, the flow trajectory can be stabilized even in the first main flow of washing water, and a strong flow is generated in the confluence portion. The reliability of discharging the cleaning water and reducing the total amount of cleaning water can be further improved.
[0026]
In addition, the third discharge part
The washing water guided to the water conduit is discharged toward the pooled water on the front side of the toilet bowl part and merged with the washing water flow of the second discharge part, so that the washing water of the second discharge part A fourth discharge part that corrects the flow direction of
The cleaning water guided to the water conduit is discharged from the opposite side of the first discharge portion with respect to the central axis that bisects the toilet bowl to the left and right, and is corrected with the cleaning water from the fourth discharge portion. The flow is combined with the flow of cleaning water in the discharge section, and the flow direction is further corrected to the side of the stored water surface, and the flow of cleaning water in the second discharge section after correction is used as the second main flow of cleaning water, And a fifth discharge section that joins the stored water with the stored water confluence relationship with the first wash water main flow.
[0027]
In this case, the fifth discharge unit discharges the wash water so as to face the flow of the wash water from the second discharge unit, and merges the discharge wash water with the flow of the wash water of the second discharge unit. The flow of the cleaning water in the two discharge sections can be merged with the stored water in substantially the same direction as the first cleaning water main flow and in the same rotational direction.
[0028]
According to this, since the correction of the second main flow of cleaning water is performed from the front side of the toilet and the diagonal side of the main flow of the first cleaning water, the locus of the second main flow of cleaning water after correction is more stable. Therefore, the reliability of the merging of the main flows into the substantially parallel and the same rotation direction can be improved, and the reliability of reducing the total amount of washing water can be further increased.
[0029]
In addition, the water conduit is
The washing water guided to the water conduit is discharged along the toilet bowl surface.Auxiliary spoutIs provided separately from the first to fifth discharge parts,Auxiliary spoutThe flushing water is allowed to flow over almost the entire surface of the toilet bowl portion including the flushing water discharge from the toilet bowl.
[0030]
In this way, the washing water can be spread over almost the entire surface of the toilet bowl portion. Therefore, the paper and dirt adhering to the ball part surface can be reliably poured into the stored water, and the cleanliness of the ball part surface can be improved.
[0031]
The toilet bowl part is
A first ball peripheral wall portion that receives the first washing water main flow and guides the turning, and defines a turning situation of the washing water after the first washing water main flow merges with the stored water;
A second ball peripheral wall section that receives the second main flow of washing water and guides the turning, and defines a swirling state of the washing water after the second main washing water flow joins the stored water.
[0032]
In this way, the first and second washing water main flows can be made to have a more stable flow trajectory, so that the relationship between the stored water merging states that the main flows are substantially parallel and in the same rotational direction as described above. While being able to maintain more reliably, the further improvement of the reliability of reduction of the total amount of washing water can be aimed at.
[0033]
In addition, the first and second ball peripheral walls have a difference in the swirling condition of the wash water after the pooled water merge, and one ball peripheral wall increases the swirl lead in the depth direction of the stored water, The ball peripheral wall portion reduces the revolving lead. In this case, the second ball peripheral wall portion increases the revolving lead of the second cleaning water main flow, and the first ball peripheral wall portion decreases the revolving lead of the first cleaning water main flow. You can also.
[0034]
In this way, it is possible to further improve the pushing performance of the stored water based on the swirling flow with the large reed flow, and collect the filth with the swirling flow with the small reed and send it to the swirling flow with the large reed to discharge the filth. it can. Therefore, indentation performance can be maintained even when the cleaning water mainstream is generated at a small flow rate. In other words, even if the washing water is discharged at a small flow rate and the total amount of washing water is reduced, the pushing performance by swiveling can be maintained, and the ability to discharge filth (toilet bowl washing ability) can be reliably exhibited by this pushing. .
[0035]
In addition, since the bottom part of the toilet bowl has a mortar shape, the turning radius of the swirling flow toward the trap opening at the bottom of the ball part gradually decreases, and the momentum of the swirling flow increases. For this reason, the pushing performance by the above-described swirling flow is further improved.
[0036]
In making the ball peripheral wall part having a difference in the lead as described above,
The first ball peripheral wall portion,
A guide shelf that is formed so as to surround the stored water on the side facing the trap opened at the bottom of the toilet bowl portion, and receives the first main flow of washing water, and substantially coincides with the stored water surface of the stored water At this height position, the person having the guide shelf that causes a small turning situation of the turning lead in the first main flow of the washing water can be achieved.
In addition, the second ball peripheral wall portion,
In the place where the second main flow of washing water is received and joined to the stored water, a large swirling situation of the swirl lead can be caused in the second main washing water flow so as to extend in the vertical direction of the stored water. It can have a peripheral wall surface portion whose inclination is larger than that of the guide shelf portion.
[0037]
In this way, the first main wash water flow is received by the guide shelf and guided to a substantially horizontal swirl in the vicinity of the water storage surface, so that a small swirl flow of swirl leads can be generated more reliably. The second main flow of the washing water is received by the peripheral wall portion having a large inclination, and the swirl flow of the large swirl lead can be surely caused by the inclination. As a result, the pushing performance by the above-described swirling flow can be improved more reliably, and the collection of filth in the swirling flow with a small lead can be reliably caused.
[0038]
In this case, the ratio of the expansion of the surface area of the peripheral wall surface portion of the second ball peripheral wall portion to the original area is about 40% of the original area when the stored water level rises due to the inflow of cleaning water into the stored water. Can be within.
In this way, the second wash water main flow guided by the peripheral wall portion of the second ball peripheral wall portion causes the swirl flow of the large reed more reliably in the accumulated water, so that the pushing performance by the swirl flow is further increased. It can certainly be increased.
In addition, in the cross-sectional shape in the vertical direction of the peripheral wall surface portion of the second ball peripheral wall portion, the angle formed by the accumulated water surface and the cross-sectional peripheral wall surface of the peripheral wall surface portion is steeply inclined to be about 5 to 25 °. In this case, the second wash water main flow guided by the peripheral wall surface of the peripheral wall surface portion is preferable in order to make a large reed swirl flow.
[0039]
In order to solve at least a part of the above-described problems, the second toilet of the present invention includes:Unlike the first invention in the discharge part of the water conduit,
The discharge portion of the water conduit discharges the supply water wash water at a diagonal position centering on the center of the stored water in the toilet water plan view in order to generate a flow of wash water including the two main flows. Each of the toilet rear side discharge part and the toilet front side discharge part has a substantially parallel relationship between the two main flow of washing water with the stored water interposed therebetween. Merged into the accumulated water and accumulated by the merge of both mainstreamsMerging the water supply wash water with the stored water so that the water turns in the same direction;
It is characterized by that.
[0040]
Even in this way, the merging of the wash water discharged from the respective discharge portions into the stored water occurs substantially in parallel with the stored water in a plan view of the toilet bowl, and a swirling flow in the same rotational direction is generated in the stored water. Therefore, this toilet has the same advantages as the first toilet because a swirling flow can be reliably induced in the stored water as in the first toilet described above.
In addition, even if it is this 2nd toilet bowl, the various aspects similar to the 1st toilet bowl can be taken.
[0041]
In order to solve at least a part of the above-described problems, the third toilet of the present invention includes:
A toilet that pours the supplied wash water into the stored water stored in the toilet bowl and discharges it from the siphon trap together with the stored water,
The siphon trap is
An ascending pipeline section having a trap opening opened on a side surface of the toilet bowl portion, and forming a pipeline obliquely upward from the trap opening;
A top pipe section connected to the upper end of the ascending pipe section, curved and having a top weir defining the water level;
A descending pipeline section connected to the top pipeline section and descending over the top weir of the rise pipeline section and the top pipeline section by pouring the feed water washing water into the stored water A pipe shelf that receives the wash water that has flowed down to the descending pipe and causes the wash water to rebound, a downstream pipe that guides the wash water bounced off the pipe shelf to the downstream side, and the downstream pipe The descending pipe section having a throttle section that narrows the pipe area at the end of the road section and guides the washing water to the drain outlet outside the toilet,
The descending pipe section is
In discharging the wash water carried from the ascending pipe section to the drain outlet, the stop of the wash water flowing down over the top weir is received by the pipe shelf and the direction of the flow of the wash water flowing down is the throttle. The flow direction change to the side of the section and the storage of the wash water flowing down in the throttling section are caused to cause the upstream pipe line to be sealed with the washing water in the throttling section, and the top pipe section It is possible to form a water column in which the washing water stored in the throttling part reaches the top weir even if air remains in the pipe part from the pipe to the pipe shelf. Later, the residual air is sealed in the top duct section, and a siphon action that sucks the flush water of the toilet bowl section is generated, and a descending pipe shape capable of continuing the siphon action is formed.Have
The top weir is
A guide piece for guiding the wash water so that the wash water falls toward the pipe shelf, and the guide piece is an air reservoir for the air rising from the pipe line after the pipe shelf. With protruding pieces,
It is characterized by that.
[0042]
In the third toilet of the present invention having the above-described configuration, when the flushing water is poured into the stored water and the toilet flushing is started, the descending pipe passes from the ascending pipeline to the top weir of the top duct. The wash water that has flowed down to the road part is received by the pipe shelf of the descending pipe part and bounces back. The wash water that bounces in this way changes the direction of the wash water flow to the side of the constriction, and flows down further downstream. At that time, the flow of the pipe with the entrainment of air in the descending pipe and the flow direction The flow rate of the wash water is reduced due to the conversion, and reaches the throttle portion at the end of the downstream pipe line. The wash water that has reached the throttle portion flows out of the drain through the throttle portion while causing the air to be entrained, but is stored in the throttle portion based on the narrow pipe area. Part of the washing water stored in this way flows out from the drain through the throttle. In this case, the flow rate of the wash water that flows down to the descending pipe line after passing through the top weir is lower than the flow rate of the wash water that flows out to the discharge port through the constriction part because the flow rate decreases as described above when storing the wash water. Therefore, at the beginning of the cleaning, the storage of the cleaning water at the throttle portion and the discharge to the drain outlet can occur in parallel. Then, the amount of water stored in the throttle section increases as the wash water continues to flow down to the descending pipe section. Therefore, in the downstream pipe section, the upstream pipe line in the throttle section is reduced. Sealed with storage wash water. After the seal has been raised in this way, a water column extending from the throttle portion to the top weir is formed by continuing the flow of the cleaning water thereafter, and this cleaning water column prevents air from entering from the outside of the discharge port. .
[0043]
In the cleaning stage after the sealing with the cleaning water and the formation of the water column as described above, the cleaning water flow is caused by the water head when the formed water column in the downstream pipe portion falls to the discharge port. Inside, a decompression phenomenon occurs. Moreover, since the flow of the washing water that passes through the ascending pipeline section, gets over the top weir and flows into the descending pipeline section continues during this decompression phenomenon, it is from the ascending pipeline section side. Does not cause air inhalation. Therefore, the so-called siphon action that sucks the flush water of the toilet bowl part is generated due to the difference in the height of the stored water surface of the toilet bowl part and the throttle part, and this siphon action is continued until the siphon disappears due to air suction. The For this reason, the waste in the toilet bowl is forcibly sucked into the siphon trap and discharged together with the stored water and the feed water washing water.
[0044]
As described above, in the initial state of the cleaning that causes the formation of the water column of the washing water, the washing water rebounds at the pipe shelf of the descending pipeline part, and the air entrainment and the pipe line are caused by the bounced washing water. Causes flow down and causes air discharge after the pipe shelf. In this case, since the air that has not been discharged after the pipe shelf is after the formation of the sealed water column, the pipe from when the water column is lifted up to the pipeline shelf is reached. Accumulate on the road. Alternatively, the ascending air is stored in a guide piece that the top weir projects.
[0045]
Such residual air occurs remarkably when the toilet bowl is washed with a small amount of washing water, and does not occur in existing toilet bowls that flush the toilet with a large amount of washing water and exhaust all air in the trap line. It was like that. However, in the present invention, even if the air remains in the pipe part from the top pipe part to the pipe shelf as described above, the residual pipe line is devised to devise the remaining pipe shape. After sealing the air, the water column can be formed and the siphon action is generated and continued. For this reason, the siphon action can be maintained by supplying a relatively small amount of washing water. When the siphon action occurs, the remaining air sealed in the top pipe part is caught in the sucked wash water, but the water column has already been formed until it reaches the top weir, so it passes through the water column. As a result, it becomes difficult to be discharged outside from the discharge port. Therefore, the water column is not easily crushed due to the discharge of the remaining air, which is convenient for maintaining the siphon action.
[0046]
As described above, since the siphon action can be generated and continued even when air remains at the beginning of the cleaning in a part of the siphon trap, there is the following advantage.
[0047]
In a toilet with an existing siphon trap, as described above, when flushing water into the stored water, all the air in the siphon trap line can be discharged outside the trap at the beginning of cleaning. It was regarded as important. For this reason, it has been necessary to continuously pour a large amount of washing water into the toilet bowl from the beginning.
[0048]
In the toilet of the present invention, air discharge from the siphon trap is not required at the beginning of the cleaning, and therefore it is sufficient to continuously supply the supply water cleaning water into the stored water at a low flow rate. Therefore, in the case of using a washing water tank for washing water supply, the water head pressure of the tank can be lowered, and accordingly, the height of the washing water tank can be kept low. As a result, it is possible to achieve a low silhouette of the toilet and, in turn, an improvement in design.
[0049]
In addition, in the case of supplying water to the toilet directly from the primary side piping such as water pipes, even if the primary side water supply pressure is low, it is possible to continue the supply of the cleaning water into the stored water at a low flow rate from the beginning. . For this reason, the toilet bowl of the present invention can be applied even in a region where the primary water supply pressure is low due to the situation of water supply facilities, precipitation, or climatic / regional characteristics, and versatility is enhanced. Note that the toilet of the present invention can be easily applied and installed by installing a pressure reducing valve or the like even in a country or region where a high water supply pressure is required by laws and regulations.
[0050]
Further, in the case where the swirling flow is caused to be pushed into the trap by causing the swirling water to flow, it is sufficient to discharge the washing water to be merged with the stagnant water at a small flow rate in order to cause the swirling flow. That is, it is not necessary to cause the discharge of cleaning water at a high water flow based on a large flow rate, and it is sufficient to discharge the cleaning water at a relatively low water flow at a low flow rate and join the stored water. Therefore, when generating the swirling flow based on the confluence of the washing water with the stored water, it is possible to prevent unnecessary swirling disturbances in the swirling flow by discharging the washing water at a low water flow (low flow rate). As a result, the energy (water power) of the discharged cleaning water can be used for generating the swirling flow without waste, and the swirling flow can be stably formed and the washing water can be efficiently pushed into the trap based on the swirling flow. .
[0051]
In addition, since there is no need to discharge cleaning water at a high water flow rate based on a large flow rate, it is possible to suppress the generation of sound due to discharge of cleaning water and merging of cleaning water into the stored water, and to improve quietness during toilet cleaning Can do. In addition, inadvertent water splash due to discharge of cleaning water at a high water flow can be suppressed.
[0052]
In order to solve at least a part of the above-described problems, the fourth toilet of the present invention includes:
A toilet that pours the supplied wash water into the stored water stored in the toilet bowl and discharges it from the siphon trap together with the stored water,
The siphon trap is
An ascending pipeline section having a trap opening opened on a side surface of the toilet bowl portion, and forming a pipeline obliquely upward from the trap opening;
A top pipe section connected to the upper end of the ascending pipe section, curved and having a top weir defining the water level;
A descending pipeline section connected to the top pipeline section and descending over the top weir of the rise pipeline section and the top pipeline section by pouring the feed water washing water into the stored water A pipe shelf that receives the wash water that has flowed down to the descending pipe and causes the wash water to rebound, a downstream pipe that guides the wash water bounced off the pipe shelf to the downstream side, and the downstream pipe The descending pipe section having a throttle section that narrows the pipe area at the end of the road section and guides the washing water to the drain outlet outside the toilet,
The descending pipe section is
In discharging the wash water carried from the ascending pipe section to the drain outlet, the stop of the wash water flowing down over the top weir is received by the pipe shelf and the direction of the flow of the wash water flowing down is the throttle. Causing a change in the flow direction to be switched to the side of the section and storage in the throttling portion of the washing water flowing down, causing the upstream pipe to be sealed with washing water in the throttling section, and the top pipe line When the air existing in the section is pushed by the washing water that has risen up the ascending pipe section and flows into the pipes after the top pipe section, the air that has flowed in is sealed downstream from the top pipe section. Stop and do not return to the top pipe lineEspeciallyTherefore, the downflow pipe shape that forms a water column in which the wash water stored in the throttle part reaches the top weir, and that generates a siphon action for sucking the wash water of the toilet bowl part and can continue the siphon action TheHave
The top weir is
A guide piece for guiding the wash water so that the wash water falls toward the pipe shelf, and the guide piece is an air reservoir for the air rising from the pipe line after the pipe shelf. With protruding pieces,
It is characterized by that.
[0053]
In the fourth toilet of the present invention, when the washing water is about to flow down from the ascending pipeline portion to the descending pipeline portion over the top weir of the top pipeline portion, the washing water It is different from the above-described third toilet of the present invention in that it is assumed that the air is pushed and flows into the pipes after the top pipe part. In other words, even in the case of cleaning water supply with a small flow rate, the air in the top pipe section is pushed and flows into the pipes after the top pipe section due to the relationship between the rise pipe area and the top pipe area, etc. Because it is possible, I tried to deal with it as follows.
A part of the air swept away by the wash water is caught in the wash water that has reached the throttle part and flows out from the throttle part to the drain outlet as in the case of the third toilet, but the air that has not been discharged is Ascend the pipeline. When such an increase in air occurs up to the top pipe section, the water column may be divided, that is, the siphon action may be lost. However, in the present invention, this air is sealed downstream from the top conduit portion so as not to return to the top conduit portion side. Therefore, even the fourth toilet of the present invention can achieve the same effects as those of the third invention described above.
[0054]
Even in the third and fourth toilets of the present invention having the above-described configuration, the following various aspects can be employed.
That is, the descending pipeline section is
It has a descending pipe shape capable of generating and continuing the siphon action when the feed water washing water is poured into the stored water at a flow rate of about 50 to 100 liters / min.
[0055]
By doing so, it is possible to achieve forced suction of filth, stored water, and washing water by siphon action even if the flow rate is close to the conventional flow rate, and even if the flow rate is less than this.
[0056]
In addition, the top conduit portion is
A pipe portion connected to the descending pipe section has a pipe shape that is partitioned as a remaining air region with a flow of washing water that passes over the top weir and falls into the descending pipe section as a boundary.
[0057]
In this way, since the remaining air region can be a steady pipe part, air can be efficiently entrained and discharged to the outside by the flow of the washing water falling into the descending pipe part, thereby forming a seal and forming a water column. There are advantages in terms of generation and effective pull-in and discharge of toilet water and waste in the toilet bowl.
[0058]
In addition, the top conduit portion is
The rising pipeline portion and the descending pipeline portion are connected with a cross-sectional area wider than the pipeline cross-sectional area of the rising pipeline portion.
[0059]
In this case, since the sealing area of the remaining air can be ensured reliably, the air can be more effectively entrained and discharged by the flow of the cleaning water falling into the descending pipe line portion. There is an advantage in the formation of a water column, the generation of siphons, and the effective drainage and drainage of toilet bowl balls. Thus, it is preferable if the top pipe section has a cross-sectional area wider than the pipe cross-sectional area of the ascending pipe section, but depending on the flow rate at the time of pouring the cleaning water into the stored water, the area throttling condition of the throttle section, etc. The top pipe section may have a cross-sectional area that is substantially the same as or smaller than the pipe cross-sectional area of the ascending pipe section. By doing in this way, the washing water can be efficiently stored in the descending pipeline section.
[0060]
In addition, the descending pipeline part is
The pipe has a descending pipe shape that gradually decreases from the pipe shelf part to the throttle part until the area of the pipe cross section is at least as large as the pipe cross-sectional area of the rising pipe part.
[0061]
When the area is gradually changed in this way, the pipe cross section of the descending pipe section can be formed into a cross-sectional shape narrowed to the pipe axis side in the toilet lateral direction.
[0062]
In this way, the wash water that has bounced back over the top weir at the pipe shelf of the descending pipe section seals a part of the descending pipe line at an early stage, and more reliably creates a situation where it is stored in the throttle section. Therefore, the reliability of generation / continuation of the siphon action due to the above air sealing / discharge and water column formation can be enhanced. That is, the filth discharge performance can be enhanced by ensuring the forced suction of filth and the like by the siphon action.
[0063]
Then, the pipe cross section of the descending pipe section has a cross-sectional shape narrowed to the pipe axis side in the toilet right and left direction, and the following advantages can be obtained.
[0064]
In addition to this cross-sectional shape,
The descending pipe section is
The descending pipe is provided so that the wash water that has dropped over the top weir rebounds to the toilet bowl part side and is guided to the throttle part,
The throttle portion has a shelf portion that receives the guided wash water on the toilet bowl portion side, and guides the wash water to the drain after receiving the wash water on the shelf portion.
[0065]
Around the toilet, for example, sticks such as cotton swabs and matches tend to be used, and these sticks may accidentally enter the toilet and mix with washing water and flow into the trap. These rod-shaped objects reach the down-pipe section together with the washing water, bounce back to the toilet bowl with the washing water that has dropped over the top weir, and then flow down to the throttling section. Later it reaches the drain.
[0066]
The pipe cross section of the descending pipe section is narrowed to the pipe axis side in the left-right direction of the toilet, so that the rod-shaped object passing through the down pipe section is adjusted in the passage posture by the pipe cross section. It is done. In other words, the rod-shaped object has a posture in which the longitudinal direction of the rod substantially coincides with the longitudinal direction (toilet longitudinal direction) of the pipe cross section or the longitudinal direction of the rod with respect to the longitudinal direction (toilet longitudinal direction) of the pipe cross section. It can only flow down the pipeline in a posture that intersects from the flow direction (falling direction). For this reason, when the rod-like object that has flowed down in such a posture jumps to the toilet bowl part side, the flow direction of the cleaning water toward the shelf part side of the throttle part and the longitudinal direction of the stick should be substantially matched. And head towards the shelves of the diaphragm. Since the rod-like object rebounds also in this shelf portion, the rod-like material causes the longitudinal direction of the rod to substantially coincide with the flow direction of the wash water toward the drain port where the wash water is directed thereafter after the shelf portion. Such a rod-like object enters the drainage port from the end in the longitudinal direction toward the drainage port. Therefore, it is possible to effectively avoid a situation in which the rod-like object is clogged in the throttle portion.
[0067]
Moreover, in order to pour the supplied wash water into the stored water stored in the toilet bowl, the first and second main wash water flows are generated as described above to cause a swirling flow in the stored water. A toilet bowl portion having a peripheral wall shape effective for causing a swirling flow may be provided.
[0068]
If it carries out like this, in addition to the above-mentioned improvement in pushing efficiency by swirl flow and the above-mentioned effect accompanying this, the above-mentioned effect by producing and continuing the siphon action under the air remaining can be produced.
[0069]
In order to solve at least a part of the problems described above, the fifth toilet of the present invention is
A toilet bowl portion for storing stored water, a toilet main body for supporting the toilet bowl portion, and a siphon trap conduit for generating a siphon action when discharging filth, the siphon trap conduit being connected to the toilet bowl portion A rising pipe section obliquely upward from a trap opening opened on a side surface of the bottom section, and a top weir connected to an upper end of the rising pipe section to form a curved pipe line, and a top weir defining the water level of the accumulated water A toilet formed by a pipeline section and a descending pipeline section that is connected to the top pipeline section and descends,
Of the curved pipe line of the top pipe part, a predetermined range from a connecting part of the rising pipe part to a connecting part with the descending pipe part, which is a wall surface part that becomes a pipe wall surface facing the top weir In the state of the base body before firing the toilet bowl, the remaining siphon trap line excluding the wall part, the toilet bowl part and the toilet body base are separated from each other,
The base material of the wall surface portion is joined to the base material of the remaining siphon trap pipe, and the siphon trap pipe is closed and fired.
[0070]
In the fifth toilet of the present invention having the above-described configuration, in the base state before firing, the curved pipe line of the top pipe part of the siphon trap pipe has a predetermined range that becomes the pipe wall surface facing the top weir. The wall surface portion is in a state that does not exist between the connecting portion of the ascending pipeline portion and the connecting portion with the descending conduit portion. Therefore, the mold for forming the inner wall and the top weir of the ascending pipeline section can be set to another mold on the assumption that there is no portion that hits the wall surface portion. For this reason, since the bare surface on the side closely adhered to the mold surface of the mold can be used as the inner wall surface or the top weir wall surface of the ascending pipeline section, these parts have inner walls without irregularities, or protrude into the pipeline. The top weir can have an equal part. The base material of the wall surface part is joined to the siphon trap pipe base, the pipe is closed to form a continuous siphon trap pipe, and then fired. Although the above-described mold for forming the top weir and the like is restricted by being set to another mold, the degree of freedom of the mold shape is increased, so that the siphon trap pipe shape can be diversified.
[0071]
In manufacturing a toilet for solving at least a part of the above-described problems, the manufacturing method of the present invention includes:
A toilet bowl portion for storing stored water, a toilet main body for supporting the toilet bowl portion, and a siphon trap conduit for generating a siphon action when discharging filth, the siphon trap conduit being connected to the toilet bowl portion A rising pipe section obliquely upward from a trap opening opened on a side surface of the bottom section, and a top weir connected to an upper end of the rising pipe section to form a curved pipe line, and a top weir defining the water level of the accumulated water A method of manufacturing a toilet comprising a pipe line part and a descending pipe line part that is connected to the top pipe part and descends,
Of the curved pipe line of the top pipe part, a predetermined range from a connecting part of the rising pipe part to a connecting part with the descending pipe part, which is a wall surface part that becomes a pipe wall surface facing the top weir A step (1) of molding a wall surface portion base material to be the wall surface portion of
A step (2) of molding a toilet body in which the remaining siphon trap line excluding the wall surface portion, the toilet bowl portion, and the toilet body are integrated;
The wall surface portion base is joined to the toilet base to close the siphon trap conduit, and the siphon trap conduit is continuous with the ascending conduit portion, the top conduit portion, and the descending conduit portion. And (3) performing firing at
The step (2)
The bottom wall shape of the toilet bowl portion, the bottom wall shape of the toilet body, and the concave shape adapted to the outer wall shape of the descending pipeline portion among the remaining siphon trap pipelines excluding the wall surface portion. With bottom mold,
A side mold having a concave shape adapted to the side wall shape of the toilet body;
A ball middle mold having a convex shape adapted to the shape of the inner peripheral wall of the toilet bowl portion;
A split mold that has an outer shape conforming to a pipe inner wall shape of the rising pipe section of the siphon trap pipe section and a top weir shape of the top pipe section, and can be incorporated into the ball middle mold, When assembled into a ball middle mold, the split mold is prepared by joining to the portion of the convex shape of the ball middle mold that fits the inner wall of the bottom of the toilet bowl and using the joint as the opening of the trap opening. And a process of
The prepared molds are matched to each other, and the remaining siphon trap conduit, the toilet bowl part, and the toilet body except for the wall surface portion are integrated with each other in the shape of the concave and convex portions of each mold. Forming a cavity for forming the toilet body,
A step of pouring the slurry into the cavity, depositing the slurry on each mold, draining, drying, and punching to obtain the toilet base.
It is characterized by that.
[0072]
According to the toilet bowl manufacturing method of the present invention having the above-described configuration, the wall surface portion that becomes the wall surface of the conduit facing the top weir among the curved conduits of the top conduit portion, in the state of the base, other toilet parts Separate from the above. Therefore, when forming a toilet base, it is possible to incorporate a split mold for forming the inner wall of the ascending pipe section and the top weir into the middle mold of the ball, assuming that there is no portion corresponding to this wall surface part. The bare ground on the side deposited and adhered to the inner wall surface can be used as the inner wall surface or the top weir wall surface of the rising pipe section. For this reason, as described above, since the degree of freedom of the split mold is increased, it is possible to easily manufacture a toilet with diversified siphon trap pipe shapes. In this case, since the joint portion between the split mold and the ball middle die is used as the opening portion of the trap opening, the trap opening can be formed with high dimensional accuracy.
[0073]
The toilet of the present invention having the above-described configuration and the manufacturing method thereof can also take the following various aspects.
That is, the end pipe line part located at the end of the siphon trap pipe and connected to the drain outlet outside the toilet is separated from the toilet in the state of the base, and the base of the end pipe part is the base. The end of the siphon trap pipe in the state is joined and fired. Then, when forming the substrate, the terminal conduit is formed with a plurality of shapes that can cope with the case where the distance between the drain port and the rear end of the toilet is different, It is assumed that it is selected according to the distance, and the bonding position of the base is adjusted according to the distance. By doing so, it is only necessary to prepare a mold necessary for manufacturing the end pipe section while keeping the toilet body mold having the siphon trap pipe in common, so that it is possible to reduce mold manufacturing and its management cost. . In addition, the toilet bowl obtained by joining the base material of the terminal pipe section and then firing it is adapted to the above-mentioned distance, which is one of the drain port specifications, that is, conforming to the raffin from the toilet wall to the drain center. This can be done with the toilet itself.
[0074]
In this case, it is possible to seal the periphery of the drainage port by pressing the annular seal member disposed around the drainage port, facing the drainage port, and draining to the drainage port. In this way, when draining to the drain port, drainage leakage can be avoided by the end pipe part itself, and in this case, a bent socket or the like is not required, which is convenient.
[0075]
Moreover, a terminal pipe line part can be connected to a drain outlet through the drainage connector which opposes a drain outlet and intervenes between a drain outlet and a terminal pipe line part. If it carries out like this, when draining to a drain outlet, the leak of drainage can be avoided via a drainage connector. And since this drainage socket should just connect the terminal pipe part and drainage port which are in an opposing relationship, it will suffice if it is a straight tube, and since the shape is simple, handling is also easy.
[0076]
Also, the end pipe line part can be inserted and disposed in the drain outlet, so that the entire toilet including the end pipe part is made of earthenware, and this toilet is connected to the end pipe part. Can be installed in the drain outlet. This eliminates the need for prior installation of sockets and the like and process / equipment management for socket manufacturing, which is advantageous in terms of cost. In addition, since the end pipe line part can be inserted and disposed in the drain outlet, the siphon trap pipe having the end pipe part can be adapted to the drain outlet specification as a pottery.
[0077]
As described above, since the end pipe line portion can be formed independently, the substrate can be formed into a convex shape and a concave shape, the outer diameter shape can be defined as a concave shape, and the inner diameter shape can be defined as a convex shape. Therefore, the inner and outer wall shapes of the terminal pipe line portion can be irregular, for example, the outer wall can be made cylindrical while the inner wall is elliptical.
[0078]
The fifth toilet of the present invention is
A toilet bowl having a toilet bowl portion for storing stored water, a toilet bowl body for supporting the toilet bowl portion, and a siphon trap conduit for generating a siphon action when discharging filth,
A terminal conduit portion located at the end of the siphon trap conduit and connected to a drain outlet outside the toilet, wherein the descending conduit portion is connected to the drain outlet via the terminal conduit portion. Having an end conduit section,
In the state of the substrate before toilet bowl firing, the terminal duct section is a separate body from the siphon trap conduit, the toilet bowl section and the toilet body body,
The base material of the end pipe line part is joined to the end of the siphon trap pipe in the base state and fired.
[0079]
In this way, even in a toilet that does not require shape features on the inner wall of the ascending pipeline and the top weir, the end pipeline is prepared separately in the ground state, so that the drainage in the ceramic toilet itself An effect similar to the above, such as mouth fitting, can be achieved.
[0080]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of a toilet according to the present invention will be described based on examples. FIG. 1 is an explanatory diagram for explaining the toilet 10 of the embodiment with its upper surface broken away, and FIG. 2 is an illustration showing the toilet 10 of FIG. 1 in a cross-sectional view to the left along the center line in the front-rear direction. FIGS. 3 and 3 are explanatory views showing the right side cross-sectional view, and FIG. 4 is an explanatory view for explaining a part of the rim shown in FIG. The toilet 10 of the first embodiment is characterized by the pipe shape of each part of the siphon trap pipe, as will be described later, so that siphon action can be generated and continued even with a small amount of flush water supply. I made it. First, the entire toilet structure will be described.
[0081]
As shown in these drawings, the toilet 10 includes a toilet bowl portion 12 and an upper edge thereof is a rim 14. The rim 14 is formed so as to surround the toilet bowl portion 12, and has a hollow rim conduit 16 inside thereof. The rim water conduit 16 is connected to the flush water supply channel 18 on the toilet rear side.
[0082]
The rear side of the toilet bowl portion 12 is a device storage portion 11 for storing a cleaning water supply device, which will be described later, and the cleaning water supply passage 18 is connected to the cleaning water supply device stored in the device storage portion 11. Wash water is supplied through the holes 19. As shown in FIG. 1, the wash water supplied to the wash water supply passage 18 enters the rim water guide passage 16 from the left and right directions and is guided around the upper edge of the toilet bowl portion 12.
[0083]
The toilet bowl 12 is connected to the siphon trap 20 at the ball bottom 13. The siphon trap 20 includes a trap inlet 22 that opens toward the ball bottom portion 13, a rising pipeline portion 24 that forms a pipeline extending obliquely upward from the trap inlet 22 to the toilet rear side, It has the top pipe part 26 connected to the upper end and curved downward, and the down pipe part 28 connected to the top pipe part 26 and descending. The top conduit portion 26 includes a top weir 30 bent toward the descending conduit portion 28 at the connecting portion with the ascending conduit portion 24, and the stored water RS stored in the toilet bowl portion 12 by the top weir 30. Specify the water level. The pipe shape of the siphon trap 20 will be described later.
[0084]
The rim 14 is provided with a base first water discharge hole 41, a base second water discharge hole 42, and a left central water discharge hole 43 on the left side of the toilet shown in FIG. A porous first correction water discharge hole 45 is provided between the water discharge hole 43 and the rim front end side water discharge hole 44, and a porous auxiliary water discharge hole is provided between the left central part water discharge hole 43 and the base second water discharge hole 42. 46. The rim 14 includes a right central water discharge hole 47 on the right side of the toilet. Between the right central water discharge hole 47 and the rim front end water discharge hole 44, a porous second correction water discharge hole 48, a second The third correction water discharge hole 49 has a porous fourth correction water discharge hole 50 and an auxiliary water discharge hole 51 between the right center water discharge hole 47 and the connecting portion of the cleaning water supply passage 18.
[0085]
The base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole 42 are formed on the bottom side of the rim conduit 16 and have a long hole shape (in this embodiment, the width x length is the base first water discharge hole 41 as shown). 12 × 43 mm, and the base second water discharge hole 42 is 13 × 35 mm). The auxiliary water discharge hole 46, the first correction water discharge hole 45, the rim front end side water discharge hole 44, the second correction water discharge hole 48, the third correction water discharge hole 49, the right center part water discharge hole 47, and the fourth correction water discharge hole 50. The auxiliary water discharge holes 51 are each formed in a substantially circular hole shape on the bottom side of the rim water conduit 16. In this case, in the present embodiment, the diameter of the water discharge hole is about 4 mm for the auxiliary water discharge hole 46 and the auxiliary water discharge hole 51, about 13 mm for the first correction water discharge hole 45, and the rim front end side water discharge hole 44 and the second correction water discharge hole. The water discharge hole 48 is about 10 mm, the third correction water discharge hole 49 and the fourth correction water discharge hole 50 are about 5 mm, and the right center water discharge hole 47 is about 16 mm.
[0086]
The cleaning water that has flowed into the rim water channel 16 passes through the rim water channel 16 along the water channel path at a speed (flow rate) depending on the flow rate given by the cleaning water supply device, and reaches each water discharge hole. Then, it has directionality according to the position of the water discharge hole around the rim conduit. Therefore, as shown schematically in FIG. 1, each water discharge hole discharges the cleaning water to the ball bottom 13 side along the surface of the toilet bowl 12 while reflecting the directionality of the cleaning water. .
[0087]
A left raised portion 52 and a right raised portion 53 that are raised from the bottom of the water conduit are formed at substantially the center of the rim water conduit 16 on the left and right sides of the toilet bowl. The two ridges distinguish the rim conduit 16 into an expanded conduit 16a having a wide conduit cross-sectional area on the upstream side with respect to the flow direction of the washing water and a narrow conduit 16b having a narrow conduit cross-sectional area on the downstream side. To do. Accordingly, the amount of water-washed water is increased in the extended water conduit 16a, and the wash water subjected to rectification in the left and right raised portions flows in the narrow water conduit 16b.
[0088]
When the cleaning water is discharged from each of the above-mentioned water discharge holes such as the base first water discharge hole 41, the base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole 42 have a long hole shape and an extended guide. Since it is a water discharge hole in the water channel 16a and is close to the cleaning water supply channel 18, cleaning water is discharged at a larger flow rate than other water discharge holes. In addition, the first correction water discharge hole 45, the right center water discharge hole 47, the rim front end water discharge hole 44, and the second correction water discharge hole 48 have the directionality of the discharged cleaning water by rectification in the narrow water conduit 16b. The cleaning water is discharged in a stable state, and the discharge amount at that time depends on the hole diameter.
[0089]
As shown in FIG. 4, the left central water discharge hole 43 is formed in the left raised portion 52 with a hole diameter of about 16 mm, and the opening direction thereof coincides with the washing water flow direction of the extended water conduit 16 a. . Therefore, the wash water discharged from the left central water discharge hole 43 advances straight from the left central water discharge hole 43 and is guided to the upper edge peripheral wall 55 of the toilet bowl 12 at the lower end of the rim 14. The trajectory is as shown by the ejection trajectory TS in FIGS. In this case, the rim 14 has a hanging plate portion 56 from the left raised portion 52 to the toilet front side on the toilet bowl portion 12 side of the narrow water conduit 16b, and the front region of the left central portion water discharge hole 43, The hanging plate portion 56 is surrounded by the bottom surface portion 57 and the upper peripheral wall 55 of the narrow water conduit 16b. Therefore, the left central portion water discharge hole 43 discharges the cleaning water along the discharge trajectory TS with high directivity and convergence.
[0090]
Next, the behavior of the washing water when the washing water is discharged from the first base water discharge hole 41 and the like will be described. FIG. 5 is an explanatory view for explaining the behavior of the cleaning water discharged from the base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole 42, and FIG. 6 is a left central water discharge hole 43 and a first correction water discharge hole 45. FIG. 6A is an explanatory view for explaining the discharge of cleaning water from the rim front end side water discharge hole 44, the second correction water discharge hole 48, and the right center water discharge hole 47, and FIG. FIG. 6B is an explanatory diagram for explaining the behavior of the cleaning water caused by the discharge of the cleaning water from each water discharge hole. FIG. 7 is an explanatory diagram schematically illustrating the behavior of the cleaning water caused by the discharge of the cleaning water from all the water discharge holes, and FIG. 8 illustrates that each main flow that causes the behavior of the cleaning water individually joins the accumulated water RS. FIG. 9 is an explanatory diagram schematically illustrating the behavior of swirling in the stored water when both main streams simultaneously merge with the stored water RS.
[0091]
As shown in FIGS. 1 and 5, the base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole 42 are formed at the rear side of the toilet and open at the bottom of the extended water conduit 16 a. Therefore, both the water discharge holes discharge the wash water toward the toilet front side from the oblique upper side with respect to the stored water RS. In this case, since both the water discharge holes are each formed into a long hole shape, the washing water is discharged so as to be wider and wider than the long hole shape. Since both the water discharge holes are formed adjacent to each other, the flow of the wash water after discharge is merged. Therefore, the main flow (first main flow S1) having a precise directionality and a strong water force by such merge. And the first main flow S1 is merged with the stored water RS. The first main flow S1 merges from the water discharge hole position and the washing water discharge direction with respect to the stored water RS in a plan view as shown in the drawing from the left back of the toilet bowl to the diagonally right front. Moreover, since this 1st main flow S1 is a thing by the confluence | merging of the wash water flow from both the water discharge holes, it takes the stable locus | trajectory and merges with the stored water RS. The wash water discharged from both the water discharge holes and not involved in the formation of the first main flow S1 merges with the stored water RS as a flow on both sides of the first main flow S1, and the surface of the toilet bowl portion 12 where the first main flow S1 does not reach. Rinse away. The same applies to the cleaning water discharged from the auxiliary water discharge hole 46.
[0092]
The left central water discharge hole 43 discharges the washing water guided to the rim water conduit 16 from the same side as the base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole 42 (specifically, the toilet left side). As shown in FIG. 6A, the cleaning water discharged in this way flows along the previously described discharge locus TS that circulates along the upper edge peripheral wall 55 (see FIG. 4). However, along with the discharge of the cleaning water from the left central water discharge hole 43, the cleaning water from the first correction water discharge hole 45, the rim front end side water discharge hole 44, the second correction water discharge hole 48, and the right central water discharge hole 47. Discharge is also occurring. The discharge of the cleaning water from each of these water discharge holes intersects the discharge locus TS of the discharge cleaning water from the left central water discharge hole 43, respectively. Therefore, the flow of the cleaning water of the discharge trajectory TS includes the discharge cleaning water from the first correction water discharge hole 45, the discharge cleaning water from the rim front end side water discharge hole 44, and the second correction water discharge hole 48 on the front side of the toilet. And the discharge cleaning water from the third correction water discharge hole 49 sequentially merge. Further, on the right side of the toilet, which is the opposite side of the left central water discharge hole 43, the flow of the cleaning water in the discharge trajectory TS is changed from the discharge cleaning water from the right central water discharge hole 47 and the fourth correction water discharge hole 50. The discharged cleaning water merges.
[0093]
Such merging of the cleaning water corrects the flow of the cleaning water of the discharge trajectory TS through the confluence, and the main flow of the flow having the accurate directionality and strong water flow (second) The second main stream S2 is joined to the stored water RS. This second main flow S2 is a flow of the wash water of the discharge trajectory TS around the upper edge peripheral wall 55 that is merged and corrected on the toilet front side and the toilet right side. As shown in FIG. 6 (b), in the plan view, the toilets merge from the right front of the toilet toward the diagonally left rear. In this second main flow S2, since it has undergone the confluence and correction of the discharge cleaning water from the plurality of water discharge holes such as the first correction water discharge holes 45, a stable trajectory is taken to the accumulated water RS. As shown in FIG. 6B and FIG. 7, the first main flow S <b> 1 and the toilet water in a plan view have a substantially parallel relationship between the first main flow S <b> 1 and the second main flow. A swirl flow in the same rotation direction is generated in the water RS. In addition, in the auxiliary water discharge hole 51 and the fourth correction water discharge hole 50 on the water discharge hole side, the surface of the toilet bowl portion 12 (surface on the toilet rear side) where the second main flow S2 does not reach is washed away.
[0094]
As described above, the first main flow S1 and the second main flow S2 are substantially parallel to the stored water RS in the toilet horizontal plan view and have a relationship to cause a swirling flow in the same rotational direction in the stored water RS. In the toilet bowl 10 of the embodiment, when each main flow causes a swirl flow in the stored water RS, the main flows of each other do not disturb the swirl direction of the swirl flow. For this reason, since the swirl is promoted without disturbing the swirl flow, the energy (water power) of the discharge cleaning water can be used without waste for the swirl flow generation, and through this, the pushing efficiency of the stored water by the swirl flow is increased. be able to. Such effects will be described later.
[0095]
Next, the inner wall structure of the ball portion for causing such mainstream merging will be described. FIG. 10 is an explanatory view showing the toilet 10 in a cross-sectional view taken along the line 10-10 in FIG. 1, which is in the vicinity of the pooled water confluence of the second main flow S2. As shown in FIG. 10 and FIGS. 1 to 3, in the toilet 10 of the present embodiment, the toilet bowl front side inner wall of the toilet bowl portion 12 is connected to the upper edge peripheral wall 55 below the rim 14 and the slanting slope that follows this. The inclined portion 60, the inclined portion 61 that is greatly inclined, and the lower end shelf portion 62 that suppresses the inclination are provided, and the lower end shelf portion 62 is positioned in the vicinity of the water surface in the stored water RS. The lower end shelf 62 receives the first main flow S1 and guides the swirling, and the swirling state of the wash water that occurs when the first main flow S1 merges with the stored water RS, as shown in FIG. The lead S1L for turning in the depth direction of the water RS is made small.
[0096]
The inner wall of the toilet bowl rear side of the toilet bowl portion 12 is a rear inclined portion 63 inclined substantially uniformly from the lower side of the rim 14 with a large inclination. The backward inclined portion 63 is configured to reach the trap inlet 22 of the ball bottom portion 13 below the surface of the accumulated water RS. Further, as shown in FIG. 10, the inner wall of the toilet bowl side surface of the toilet bowl portion 12 includes left and right inclined portions 64R and 64L which are gently inclined following the upper edge peripheral wall 55 below the rim 14, and left and right inclined portions 65R which are largely inclined. , 65L. The inclined portions 64R and 64L are connected to the inclined portion 60 on the front side of the toilet bowl, serve as a washing water receiving surface when the flow of the second main flow S2 described above is corrected, and are connected to the rear inclined portion 63 on the rear side of the toilet bowl. The inclined portion 64L guides the first main flow S1 to the vicinity of the accumulated water RS, but the first main flow S1 flows from the oblique rear to the front. Is performed by the lower end shelf 62 as described above.
[0097]
The inclined portions 65R and 65L are connected to the inclined portion 61 on the front side of the toilet and the rear inclined portion 63 on the rear side of the toilet. The inclined portion 65R and the subsequent inclined portion 63 receive the second main flow S2 corrected as described above and guide it to the accumulated water RS, and the merged second main flow S2 merges with the accumulated water RS. This regulates the swirling situation of cleaning water. In this case, both the inclined portion 65R and the rear inclined portion 63 are increased in inclination, and the state of the inclination is the increase in the accumulated water level ΔH and the accumulated water surface wide in FIG. 10 caused by the inflow of cleaning water into the accumulated water RS. In comparison with the height extension ΔS, the water surface expansion ΔS is about 1/5 to 2/5 with respect to the water level rise ΔH, and the expansion ratio of the water surface area in the water level rise is relative to the original area. About 40%. That is, the second main flow S2 joins the stored water RS with such a large inclination and is guided to turn by these inclined portions even after the storage of the stored water. For this reason, the swirling condition of the wash water that occurs when the second main flow S2 merges with the stored water RS is such that the swirl lead S2L in the depth direction of the stored water RS becomes large as shown in FIG. Become. Since the inclined portion 65R, the rear inclined portion 63, and the inclined portion 65L are curved surfaces, the degree of inclination has been described in comparison with the above-described increase in the accumulated water level ΔH and the expansion of the accumulated water surface area ΔS. In the cross-sectional shape in the vertical direction, the angle formed by the water surface of the stored water and the cross-sectional peripheral wall surface of the peripheral wall surface portion can be steep so as to be approximately 5 to 25 °. If it carries out like this, 2nd mainstream S2 guided by each said inclination part can be made into the swirl flow of big reed S2L.
[0098]
By the way, the swirl flow that occurs after each of the above-mentioned main flow merges does not occur independently, but occurs in the accumulated water simultaneously. Therefore, it is assumed that the following behavior is taken.
[0099]
In this way, the swirl flow caused by the second main flow S2 in the accumulated water RS so that the swirl lead becomes larger is assumed to push the accumulated water RS based on the swirl toward the ball bottom 13 side, that is, the trap inlet 22. In addition, as shown in FIG. 9, this pushing also affects the small swirl flow of the swirl reed generated by the first main flow S1, and traps the dirt and swirl cleaning water itself that swirl on the swirl flow of the first main flow S1. Push toward inlet 22. For this reason, pushing-in performance of the stored water RS and filth can be improved more. Even when such pushing is applied, the swirling flow is not disturbed in the swirling direction.
[0100]
In addition, since the bowl ball portion 12 has a mortar shape at the ball bottom portion 13, the turning radii of the two swirling flows toward the trap inlet 22 gradually decrease, and the momentum of the swirling flow increases. . For this reason, the pushing performance by the above-described swirling flow is further improved. In addition, the effect acquired by doing in this way is mentioned later.
[0101]
When the swirling water swirl based on the first main flow S1 and the second main flow S2 described above occurs, the wash water and filth in the toilet bowl 12 enter the siphon trap 20 from the trap inlet 22 and are as follows. And discharged from the siphon trap 20. Here, prior to the description of the state of waste discharge, the detailed configuration of the siphon trap 20 will be described. 11 is an explanatory view in which the pipe is viewed in section along the line 11-11 in FIG. 3 in order to explain the pipe configuration of the siphon trap 20. FIG. 12 shows the descending pipe section 28 in FIG. 3 and FIG. 13 is a sectional view taken along the line -12, FIG. 13 is a sectional view of the descending pipe section 28 taken along the line 13-13 in FIGS. 3 and 11, and FIG. 14 is a diagram showing the descending duct section 28. FIG. 14 is an explanatory diagram viewed in cross section along line 14-14 in FIG.
[0102]
The top conduit portion 26 continues to the rear of the toilet bowl continuously to the ascending conduit portion 24, and flushes the wash water from the top weir 30 to the descending conduit portion 28. In the present embodiment, the top pipe section 26 has a pipe cross-sectional area larger than that of the rising pipe section 24, and is air-sealed to the uppermost portion 70 of the inner wall of the top pipe section 26 as will be described later. To be able to plan.
[0103]
In addition to the top weir 30, the top conduit portion 26 has a tongue portion 71 that protrudes obliquely downward from the top weir 30 toward the descending conduit portion 28. The top weir 30 serves as a turning point of the pipeline from the ascending pipeline portion 24 to the descending pipeline portion 28 and regulates the water level as described above. Due to the shape feature of projecting inward and obliquely downward, it serves as a guide when washing water passes over the top weir 30 and flows down to the descending pipe section 28. Accordingly, the washing water that has reached the top weir 30 flows down to the descending pipe section 28 under the guidance of the tongue 71, and therefore, the below-described upper duct shelf section 75 and the lower duct shelf that the descending duct section 28 has. It reaches the portion 77 with certainty, and catches and rebounds at these shelves and flows down downstream. Since the tongue portion 71 is curved and protrudes obliquely downward as shown in the drawing, the lower surface region serves as an air reservoir when the cleaning water is discharged.
[0104]
The descending conduit portion 28 includes a curved conduit portion 72, an intermediate conduit portion 73, and a terminal conduit portion 74 from the top conduit portion 26 side. As shown in FIG. 11 to FIG. 14, the descending pipe section 28 is configured so that the curved pipe section 72 and the intermediate pipe section 73 are extended to the end pipe section 74 so that the area of the pipe cross section decreases and gradually changes. Prepare. That is, the curved pipe section 72 and the intermediate pipe section 73 are configured such that the cross-sectional area decreases and gradually changes along the passing direction of the washing water passing through these pipe sections. As shown in FIGS. 12 and 13, it is narrowed to the pipe axis side in the left-right direction of the toilet.
[0105]
The curved pipeline portion 72 includes an upper pipeline shelf 75 at the connecting portion of the intermediate pipeline portion 73. The upper conduit shelf 75 receives the cleaning water that has been guided by the tongue 71 and has flowed down from the top weir 30 and causes the cleaning water to rebound, and drops the cleaning water into the downstream intermediate conduit 73.
[0106]
The intermediate conduit portion 73 includes a lower conduit shelf portion 77 at the connecting portion of the end conduit portion 74. The lower pipe shelf 77 receives the wash water that has flowed down from the tongue 71 and the wash water that has fallen from the upper pipe shelf 75 along the outer peripheral wall 76 of the intermediate pipe 73, and receives the wash water. Bounce is caused and the washing water is dropped into the downstream end pipe section 74.
[0107]
As shown in FIG. 14, the end pipe section 74 has a cylindrical outer wall shape, and the inside is a pipe section 79 having an elliptical cross section. Then, this end pipe section 74 is so-called slip-in to a drain outlet (not shown) via a drain connector (not shown) to connect the descending pipe section 28 and the drain outlet. The end pipe part 74 is provided with a through hole 78 opened at the lower end of the pipe part 79 leaving the lowermost end shelf part 80, and this through hole 78 functions as a throttle with a small opening area. The lowermost end shelf 80 receives the wash water bounced to the toilet bowl 12 side by the upper duct shelf 75 and the lower duct shelf 77 and causes the wash water to rebound. To the drain.
[0108]
As described above, since the descending pipeline section 28 has the upper pipeline shelf 75 and the lower pipeline shelf 77, when the flow rate of the washing water flowing over the top weir 30 and flowing down to the descending pipeline section 28 is small. If the washing water is received and rebounded at the lower conduit shelf 77 and the flow rate is large, both the upper conduit shelf 75 and the lower conduit shelf 77 receive and rebound the washing water. For this reason, the washing water is discharged to the drain outlet after the washing water is received and rebounded at the lowermost end shelf portion 80 of the end pipe section 74 regardless of the amount of the washing water flow that falls. In this case, the positional relationship between the outer peripheral wall portion 76 of the intermediate conduit portion 73 and the tongue portion 71 of the top weir 30 is the minimum flow rate assumed in the present embodiment by the water supply flow rate (discharge amount) from the cleaning water supply device. Even at (about 40 liters / min), it is assumed that the washing water flowing down from the top weir 30 will surely rebound at the lower conduit shelf 77. Further, the pipe line area of the intermediate pipe part 73, the opening area of 78 in the end pipe part 74, and the like, even if the feed water flow rate from the flush water supply device is the above-mentioned minimum flow rate, as described later, Savings are supposed to occur.
[0109]
The state of filth discharge by the descending pipe section 28 having such a configuration will be described with the behavior of the washing water in the descending pipe section 28. FIG. 15 is an explanatory diagram for explaining the behavior of the cleaning water at the initial stage of the cleaning, FIG. 16 is an explanatory diagram for explaining how the cleaning water is stored in the end pipe section 74, and FIG. 17 is a state of occurrence of siphon action. It is explanatory drawing explaining these.
[0110]
When a toilet button and a cleaning lever (not shown) are operated to start toilet cleaning, cleaning water flows from the cleaning water supply device into the rim conduit 16 and is cleaned in the first main flow S1 and the second main flow S2 as described above. Water flows into the stored water RS. Then, as shown in FIG. 15, the wash water that has entered the ascending pipeline portion 24 is pushed into the wash water that has flowed into the stored water RS, so that the water level in the ascending pipeline portion 24 rises. Such pushing of the washing water is caused by the swirling flow based on the merge of the first main flow S1 and the second main flow S2 in the same parallel rotation direction with the stored water RS.
[0111]
The washing water pushed in this way flows down from the ascending conduit portion 24 to the descending conduit portion 28 over the top weir 30 of the top conduit portion 26. As shown in FIG. 16, the washing water is received and rebounded by the upper pipeline shelf 75 and the lower pipeline shelf 77 of the descending pipeline section 28. The washing water bounced in this way changes the direction of the washing water flow to the downstream end pipe section 74 side and further flows down to the downstream side. At that time, the pipe flows down along with the entrainment of air in the descending pipe section. As a result, the flow rate of the wash water decreases with the change of the flow direction, and reaches the downstream end pipe section 74. Due to such washing water behavior, sealing of the downstream pipe line with the washing water starts as follows in the downstream of the upper pipe line shelf 75.
[0112]
Since the end pipe line portion 74 includes the lowermost end shelf portion 80, the washing water is further rebounded by the lowermost end shelf portion 80, and then the washing water is discharged from the through hole 78. In this case, as shown in FIG. 14, since the opening area of the through-hole 78 is narrowed, the end pipe line portion 74 discharges a part of the cleaning water from the through-hole 78, but the cleaning water is discharged. It is stored in the pipe section 79.
[0113]
In this embodiment, even under the situation where the washing water is supplied at the minimum flow rate, the flow rate is lowered due to the rebound at the shelf when the washing water is stored. The flow rate of the wash water that flows over the top weir 30 to the descending pipe section 28 is superior to the flow rate of the wash water that flows to the discharge port via the end pipe section 74. Therefore, at the beginning of the cleaning, the storage of the cleaning water in the end pipe part 74 and the discharge to the drain outlet can be caused in parallel. Then, the storage amount of the cleaning water in the end pipe portion 74 increases as the flow of the cleaning water to the descending pipe portion 28 continues. During the continuation of the drop of the washing water, the flow of the washing water that passes over the top weir 30 and flows down to the descending pipe section 28 is as shown in FIG. 16 from the tip of the tongue 71 of the top weir 30 to the upper duct shelf. It functions like a water curtain over the section 75 or the lower pipe line shelf section 77.
[0114]
In the initial situation of the start of cleaning in which storage and discharge of the cleaning water in the terminal pipe portion 74 are occurring, the air remaining downstream from the upper pipe shelf 75 is the above-described water splashing back from the shelf. And is discharged from the end pipe section 74. And since the washing water storage by the above-mentioned end pipe line part 74 continues, as shown in FIG. 17, the intermediate | middle pipe line part 73 and the terminal pipe line part 74 are satisfy | filled with a wash water, and are sealed. Thereby, a water column reaching the top weir 30 from the end conduit portion 74 is formed by continuing the flow of the cleaning water thereafter, and this cleaning water column prevents air from entering from the outside of the through hole 78. . Even after the formation of the water column, the flow of the wash water from the top weir 30 to the descending pipe section 28 is continued, and the amount of washing water stored in the end pipe section 74 is increased. Since cleaning water flow is caused by the water head when the formed water column in the pipe line portion 28 falls into the through hole 78, a depressurization phenomenon occurs in the trap. In addition, since the flow of the washing water that passes through the ascending conduit portion 24 and passes over the top weir 30 and flows into the descending conduit portion 28 continues during this decompression phenomenon, the ascending conduit portion 24 No air suction from the side. Therefore, the so-called siphon action of sucking the flush water of the toilet bowl portion 12 is generated due to the difference in the height of the stored water surface of the toilet bowl portion 12 and the end conduit portion 74, and until the siphon disappears due to air suction, this occurs. The siphoning action continues. For this reason, the filth in the toilet bowl portion 12 is forcibly sucked into the siphon trap 20 and discharged together with the stored water and the feed water washing water.
[0115]
By the way, the air remaining in the uppermost portion 70 of the inner wall of the top pipe portion 26 from the beginning remains sealed in the uppermost portion 70 of the inner wall, and is discharged from the descending pipe portion 28 depending on the entrainment with the washing water described above. Since the air that has not been formed has already been formed with a water column in the descending conduit portion 28, the air column is raised and sealed to the inner wall uppermost portion 70. In addition, air accumulation may occur on the lower surface of the tongue 71. However, in the end pipe portion 74, since the washing water is stored and discharged and is in a sealed state, air intrusion from the through hole 78 does not occur. Further, since there is no air suction on the toilet bowl portion 12 side, the formed water column is not cut off by the sealing air and the infiltration air, so that the siphon action generated as described above is continued. For this reason, the filth in the toilet bowl portion 12 is forcibly sucked into the siphon trap 20 and discharged together with the accumulated water RS by the siphon action. That is, in this toilet 10, the situation is different from that of an existing toilet in which air is discharged at a stroke by supplying a large amount of flush water to fill the pipeline, that is, in the uppermost portion 70 of the inner wall of the top pipeline portion 26. Even in a situation where air remains or an air pool on the lower surface of the tongue portion 71 is generated, there is a characteristic that the siphon action is generated and continued by supplying the cleaning water with a small flow rate. In order to generate and continue such siphon action, the above-described unique shapes are adopted in the ascending conduit portion 24, the top conduit portion 26, the descending conduit portion 28, and the end conduit portion 74 of the siphon trap 20. It was.
[0116]
If the siphon action is thus generated and continued, the remaining air sealed in the uppermost portion 70 of the inner wall of the top duct portion 26 is caught in the sucked cleaning water and continuously discharged together with the cleaning water. It is expected to be.
[0117]
By the way, in this embodiment, as shown in FIG. 11 to FIG. 14, the descending pipe section 28 is configured such that the duct area becomes narrower toward the descending side. Accordingly, since the storage of the wash water that has fallen into the descending pipe portion 28 beyond the top weir 30 is promoted, the storage state of the wash water can be more reliably caused. For this reason, the reliability of generation | occurrence | production and continuation of the siphon effect | action by above-mentioned air discharge | emission and sealing can be improved. That is, the filth discharge performance can be enhanced by ensuring the forced suction of filth and the like by the siphon action.
[0118]
In this embodiment, since the swirl is caused by the first main flow S1 and the second main flow S2 in which the swivel leads are different, the pushing efficiency by swirl is increased as can be seen from the effect comparison described later. Therefore, as described above, the generation and continuation of the siphon action under the air remaining condition is caused by connecting the U-shaped tube to an appropriate place of the siphon trap 20, for example, in the vicinity of the uppermost portion 70 of the inner wall, and from the start of toilet cleaning. This can be confirmed by observing the liquid level transition of the U time character tube. FIG. 18 is an explanatory diagram showing the installation state of the U-shaped tube for confirming how the siphon action occurs and continues under the air remaining condition, and FIG. 19 is a graph showing the liquid level transition of the U-shaped tube.
[0119]
As shown in the drawing, the liquid level of the U-shaped tube 90 changed to the positive pressure side at the beginning of the siphon generation, and thereafter became negative pressure. This can be considered as follows. In other words, in this embodiment, a part of the descending pipeline section is sealed with a small amount of cleaning water at the initial stage of cleaning, so when the cleaning water is pushed into the siphon trap by pushing in at the beginning of cleaning, the remaining air is compressed. It can be explained that the pressure in the pipeline has increased. The negative pressure observed after the generation of such positive pressure can be explained by the forced suction of the wash water in the pipeline caused by the siphon generation. Therefore, it is considered that a toilet that causes such a transition of the liquid level of the U-shaped tube causes the washing water to be pushed by a strong pushing force under the remaining air condition and the subsequent generation and continuation of the siphon action.
[0120]
In addition, when the flush water flow used for toilet flushing is a total flow rate (approximately 6 liters) that is highly effective as a water-saving toilet, the above-mentioned positive / negative pressure is used for existing toilets that simply cause swirling However, the negative pressure phenomenon has only occurred consistently from the beginning of cleaning.
[0121]
Next, the waste discharge effect in the present embodiment will be described. First, the cleaning water supply apparatus will be described. Since the present invention is not subject to structural restrictions on cleaning water supply, in the following description, a water supply device using a jet pump will be described, but the head pressure of the cleaning water stored in the cleaning water tank will be described. Of course, it can also be applied to water supply. FIG. 20 is a perspective view partially showing a state in which the flush water supply device 100 is incorporated in the toilet 10, and FIG. 21 is an explanatory diagram for explaining the periphery of the flush water supply device 100 in a sectional view. .
[0122]
The cleaning water supply device 100 is housed and disposed in the equipment storage portion 11 behind the toilet bowl, and supplies cleaning water to the rim water conduit 16 of the rim 14. This washing water supply apparatus 100 has a washing water tank 108 for storing washing water, as shown in detail in FIG. The washing water supply apparatus 100 includes a pipe 110 connected to a water pipe through a water stop valve 109. The washing water tank penetrates the branch pipes 110a and 110b branched from the pipe into a bifurcated shape through the tank side wall. 108 is introduced. Note that the upper end of the cleaning water tank 108 is open, which facilitates the incorporation and maintenance of a ball tap 115 and a jet pump 113 described later in the tank.
[0123]
The branch pipe 110a is provided with a flush valve 111 in a tank internal pipe, and serves as a washing water (operating water) flow pipe to the jet pump 113. The flush valve 111 includes a handle 111a that is operated at the time of cleaning the toilet bowl, and opens the pipe line by operating the handle, thereby allowing the cleaning water to flow downstream.
[0124]
Downstream of the flash valve 111, a pipe 112 and a pipe 114 are piped with a jet pump 113 interposed therebetween as a subsequent cleaning water pipe. The piping 112 descends to the vicinity of the bottom of the washing water tank 108 and is piped along a path bent sideways along the tank bottom at the descending end, and is connected to the jet pump 113 at the end of the path. A pipe 114 downstream of the jet pump 113 guides the jet pump jet cleaning water to the rim conduit 16 through the cleaning water supply channel 18.
[0125]
This pipe 114 is piped by taking a route as shown in FIG. 20, and a rising pipe portion 114 a extending upward from the jet pump 113 to the vicinity of the upper end of the tank, and bent from the side and washed from the tank side wall. It has a horizontal pipeline portion 114b extending outside the water tank 108, a descending pipeline portion 114c bent and lowered along the tank outer wall, and a communication pipeline portion 114d communicating with the flush water supply channel 18 at its downstream end. In this case, the horizontal pipe portion 114b is piped to take a position higher than the full water level WS when the wash water tank 108 is filled with the wash water W2 before the toilet bowl is washed. It has a vacuum breaker 114e. Therefore, even if the cleaning water flows back from the toilet 10 side for some reason, the backflow of the cleaning water to the cleaning water tank 108 can be easily and reliably prevented by releasing the pipe to the atmosphere by the vacuum breaker 114e. Further, the communication pipe portion 114d at the pipe end of the pipe 114 is watertightly connected to the connection hole 19 of the flush water supply passage 18 at a position higher than the full water level WS.
[0126]
The branch pipe 110b is connected to the ball tap 115 in the tank, and supplies cleaning water to the cleaning water tank 108 in response to opening / closing of the ball tap 115. The ball tap 115 is connected to one end of the floating ball support rod 116, and the other end of the support rod is connected to the floating ball 117. The floating ball 117 is disposed in a small tank 118 attached to the upper part of the washing water tank 108. The upper end of the small tank 118 is open. A small diameter through hole 118 a is formed in the bottom wall of the small tank 118. Accordingly, the floating ball 117 moves up and down depending on the amount of water (water level) in the small tank 118, and the ball tap 115 is opened and closed in conjunction with the vertical movement of the floating ball. Therefore, the cleaning water tank 108 is maintained at a predetermined full water level WS by this opening and closing. The
[0127]
The jet pump 113 ejects the wash water (tap water) supplied from the pipe 112 toward the pipe 114 arranged to face the jet pump 113. The washing water sprayed in this way enters the throat at the lower end of the pipe 114, and at that time, the tank washing water in the washing water tank 108 is drawn into the throat and flows into the throat. Thus, from the pipe 114, the jet water subjected to the speed increase is supplied to the rim conduit 16 through the washing water supply passage 18. Thereafter, the washing water is discharged from the water discharge holes of the rim conduit 16 as described above.
[0128]
In addition, the tap water pressure (primary side pressure) at the time of performing the above-described washing water supply is the total amount of washing water (about 4.5 to 6 liters) used for toilet cleaning, and the washing water flow rate (about 18) supplied to the jet pump. ˜25 liters / min), about 0.098 MPa (about 1 kgf / cm)2) Low primary side water supply pressure is sufficient.
[0129]
The stoppage of water supply is as follows. The water level of the wash water W2 in the wash water tank 108 becomes lower than the level of the jet pump 113 when the toilet water RS in the toilet bowl part 12 is sucked and the toilet bowl part 12 becomes empty and the siphon action stops. The flow rate increasing action of the jet pump 113 is stopped by the suction of air. Thereafter, tap water discharged from the injection nozzle 131 passes through the pipe 114 to the rim 14 and is supplied to the toilet bowl portion 12. As a result, the tap water flows into the toilet bowl portion 12 that has been emptied, and the accumulated water RS is accumulated up to the water level determined by the top weir 30.
[0130]
The flush valve 111 automatically closes when a predetermined amount of tap water flows. As a result, the supply of tap water to the jet pump 113 is stopped, and the operation of the jet pump 113 is stopped. The timing of stopping the flush valve 111, that is, the timing of stopping the tap water supply is adjusted in anticipation of the time when the stored water RS in the toilet bowl portion 12 reaches the above water level, as described above. In this timing adjustment, the amount of stored water, the increase in flow rate by the jet pump 113, the total amount of flush water used for toilet flushing, and the like are taken into consideration, and the flash valve 111 is designed and manufactured to stop at a timing based on these.
[0131]
Since the cleaning water W2 is discharged from the cleaning water tank 108 by the operation of the jet pump 113, the water level of the cleaning water W2 in the cleaning water tank 108 is lowered. As the level of the cleaning water W2 in the cleaning water tank 108 decreases, the level of the cleaning water W2 in the small tank 118 also decreases. In this case, since the cleaning water W2 in the small tank 118 gradually flows into the cleaning water tank 108 through the small-diameter through hole 118a formed in the bottom wall, the water level of the cleaning water W2 in the small tank 118 is lowered. The speed is smaller than the speed at which the level of the cleaning water W2 in the cleaning water tank 108 decreases. Accordingly, since the floating ball 117 descends at a small descending speed, the ball tap 15 opens after the supply of cleaning water to the jet pump 113. Since the descending speed of the floating ball 117 depends on the cleaning water passing speed of the through hole 118a, that is, the through hole diameter, the valve opening timing of the ball tap 115 can be adjusted by adjusting the through hole diameter. In the present embodiment, the following was performed. That is, when the operation of the jet pump 113 was stopped after the flush valve 111 was closed and the toilet 10 was cleaned, the hole diameter of the through hole 118a was adjusted so that the floating ball 117 was lowered to a predetermined level. Therefore, at approximately the same time as the end of toilet cleaning, the ball tap 115 is opened to start supplying and replenishing the cleaning water to the cleaning water tank 108, and thereafter, the cleaning water tank 108 is set to the cleaning water at the full water level WS. It is set as the storage state of W2.
[0132]
Next, the effect obtained with the toilet 10 incorporating the above-described washing water supply apparatus 100 will be described. Contrasting toilets are existing tank-type siphon trap toilets, which have siphon traps with a substantially uniform pipe area and cause swirling of swollen water by discharge of wash water into the toilet bowl. It is. As a comparison test, a general fine particle residual number test and a PP (polypropylene) ball residual number test were performed to indicate the waste discharging ability. In this case, in the test for the number of remaining fine particles, about 2500 fine particles having a particle size of about 4.5 mm were floated on the stored water, and toilet cleaning was performed in this state. In this test, if the remaining number of fine particles is within 125, it is considered that there is an ability to discharge filth. In the PP ball remaining number test, 100 PP balls having a particle diameter of about 19 mm were floated on the pooled water, and toilet bowl washing was performed in this state. In this test, if the remaining number of PP balls is within 25, it is considered that there is an ability to discharge filth. About the toilet bowl 10 of the present Example and said comparative example toilet bowl, the said test was done changing the washing water total amount (target value). FIG. 22 is an explanatory diagram for comparing the flow rate of the water supply to the toilet bowl part, the inflow to the ball part, and the discharge of the washing water from the trap, with respect to the toilet 10 in comparison with the toilet 10 of the present embodiment. These are explanatory drawings which show the result of the evaluation test done about the toilet bowl 10 of a present Example, and said comparative example toilet bowl.
[0133]
As is apparent from FIGS. 22 and 23, the toilet 10 of the present embodiment has a lower flow rate than the toilet bowl in comparison with the supply flow rate to the toilet bowl, the inflow rate to the ball unit, and the wash water discharge rate from the trap. Despite this, the results of the evaluation test have increased significantly. That is, according to the toilet 10, it is possible to remarkably increase the cleaning capability with the current total amount of cleaning water (about 6 liters) that is considered to have a high water-saving effect. In this embodiment, since the siphon action described above is surely occurring, a strong sewage / reservoir suction force is acting, and the first main flow S1 and the second main flow S2 are substantially parallel and rotate in the same direction. It can be said that the pushing of the swirl flow based on the merging in the direction works with high efficiency. Therefore, according to the toilet bowl of this embodiment, a high filth discharge ability can be exhibited. Although the occurrence of siphon action was observed even in the comparative toilet bowl, the siphon action suction force and the pushing efficiency due to the swirling flow are not superior to the toilet bowl of this embodiment due to the difference in the results of the residual number test. It was. In addition, about PP ball remaining number test, since it was confirmed that the high waste discharge capability was able to be obtained as mentioned above, implementation was abbreviate | omitted.
[0134]
Next, when the remaining amount of water (5 liters) smaller than the current total amount of washing water was tested for the number of remaining fine particles and the number of remaining PP balls, according to the toilet 10 of the present example, both from the comparative product toilet High cleaning ability was demonstrated. With respect to this result as well, in the present embodiment, the above-described siphon action occurs reliably, so that strong filth / pump water suction force is working, and the first main flow S1 and the second main flow S2 are substantially parallel and identical. This is because the swirl flow push-in based on the confluence in the rotational direction works with high efficiency. In particular, the number of PP balls remaining in the stored water could be reduced while the amount of the washing water was as small as 5 liters (substantially about 4 liters). This can be said to be a result of pushing in the swirl flow based on the merging of the first main flow S1 and the second main flow S2 in the substantially parallel and same rotation direction with high efficiency.
[0135]
Next, the swirl flow pushing efficiency was compared. In other words, the toilet bowl of the example product / comparative example product was made into a state where there was no siphon trap without changing the cleaning water supply characteristics to the toilet bowl part and the stored water, and the pushing efficiency of the swirling flow was compared. In addition, it replaced with the siphon trap and P piping of the wall drainage structure was connected to the upper end of the rising pipeline part 24. FIG. FIG. 24 is an explanatory view showing a toilet of the present embodiment without a siphon trap, and FIG. 25 is an explanatory view showing a comparison result between the example product and the comparative example product regarding the swirling flow pushing efficiency. The comparative test was conducted for the PP ball remaining number test.
[0136]
As shown in FIG. 24, the toilet for confirming the swirl flow pushing efficiency is the same as the toilet 10 of the above-described embodiment, except that the pipe line after the top weir 30 is removed and the siphon trap 20 is used instead of the wall drain. A drain socket 170 is attached in a watertight manner. By doing so, no siphon action is generated, and therefore, in the illustrated toilet 10, the filth transfer capability is determined only by the pushing efficiency of the swirling flow.
[0137]
As shown in FIG. 25, according to the toilet 10 of this example, it was possible to exhibit higher cleaning ability (PP ball pushing efficiency) than the comparative example toilet bowl. This result can also be said because in this embodiment, the pushing of the swirling flow based on the merging of the first main flow S1 and the second main flow S2 in the substantially parallel and same rotation direction works with high efficiency.
This is because, in the toilet 10 that generates the swirling flow as described above, high pushing efficiency due to the swirling flow can be obtained. Therefore, the toilet of the wall drain specification using the drain socket as shown in FIG. This means that a high cleaning ability can be obtained by applying the swirl flow of this embodiment to a toilet having a structure that does not use the siphon action. In addition, not only the wall drainage specification as shown in FIG. 24, but also when the curved drainage socket is used and the floor drainage pipe is connected, the swirl flow of this embodiment is applied to obtain a high cleaning capability. Can do.
[0138]
In this embodiment, the high cleaning ability as described above can be exhibited by supplying a small amount of cleaning water. As a result of confirming the amount of water supplied to the toilet, the amount of water supplied for the toilet was about 70 liters / min for the toilet 10 of this example, and about 150 liters / min for the comparative toilet bowl. At such a small flow rate, the remaining air in the siphon trap cannot be expelled from the trap pipeline at the beginning of the cleaning, and the existing toilet has not adopted a low flow rate. However, in the present invention, based on the new idea that all of the remaining air is not discharged at the beginning of cleaning, it has been possible to realize high performance with a small flow rate of water supply.
[0139]
In the existing toilet bowl (comparative example product), in order to discharge all the remaining air at the beginning of the cleaning, the stored water is supplied with a high water flow, that is, a large flow rate. For this reason, the sound accompanying the cleaning water supply and the sound accompanying the discharge of the remaining air were loud. However, in this embodiment, since the cleaning water supply with a small flow rate is sufficient, the above-mentioned sound is reduced correspondingly, and the silence can be improved. According to the result of the sound collecting measuring device, the volume of the sound can be reduced by about 5 to 10% in the toilet 10 of the present embodiment. When the total amount of washing water was about 4 liters, it was about 66 db in the comparative example product, whereas it was about 59 db in this example. When the total amount of washing water was about 5 liters, according to this example, about 67 db could be made about 63 db.
[0140]
In addition, as embodiment of this invention, it can replace with the washing water supply apparatus 100 mentioned above, and can also be set as the washing water supply using a water head pressure. FIG. 26 is an explanatory view for explaining a toilet bowl 10 of a modified example in which a washing water storage tank is incorporated.
[0141]
As shown in the figure, in the toilet 10, a cleaning water storage tank device 150 is stored in the device storage unit 11, and the cleaning water in the tank is supplied from the bottom surface of the tank to the cleaning water supply passage 18 via the water supply pipe 151. . The washing water supplied to the washing water supply passage 18 flows into the rim conduit 16 as described above, and is discharged to the toilet bowl portion 12 from each water discharge hole such as the base first water discharge hole 41. Thereafter, the washing water is pushed in by the swirling flow by the merging of the first main flow S1 and the second main flow S2 in substantially parallel and the same rotation direction, and the siphon action by the siphon trap 20 is caused. Therefore, even if it is in the toilet bowl 10 using the storage tank apparatus 150, there can exist effects, such as reduction of the above-mentioned total amount of washing water.
[0142]
In the toilet 10, the flow rate of the wash water that flows into the stored water RS is determined by the water head pressure h that is obtained at the full water level of the tank wash water stored in the storage tank device 150. Even in the toilet 10, since it is not necessary to discharge all the air in the trap at the beginning of the cleaning, it is sufficient to supply cleaning water with a small flow rate. Therefore, it is sufficient for the storage tank device 150 to ensure the water head pressure h sufficient to achieve the small flow rate water supply of about 70 liters / min described above. For this reason, the height of the storage tank device 150 may be about 1/2 to 2/3 as compared with the existing flush tank type water-saving toilet (water saving target of about 6 liters). However, it is possible to achieve a low silhouette, improve designability, and improve design freedom.
[0143]
Next, as described above, even in a situation where air remains in the uppermost portion 70 of the inner wall 70 of the top pipe portion 26 or air remains on the lower surface of the tongue portion 71, siphoning is performed by supplying water with a small flow rate. The manufacturing process of the toilet 10 that causes the occurrence / continuation of the action will be described. FIG. 27 is an explanatory diagram for explaining a substrate state when the toilet 10 is manufactured.
[0144]
As shown in the drawing, the toilet 10 is in a base state before firing, a toilet bowl body 12 including a toilet bowl 12 and a ball bottom 13, a toilet body BH that supports them, and a device storage 11, and a top duct section. 26, the top pipe portion base TK of the upper half portion, the rim base RK including the rim 14 and the front side wall surface of the equipment storage portion 11 that follows the rim 14, and the end pipe base portion MK that becomes the end pipe portion 74. Yes. In this case, the top pipe portion base TK is a wall surface portion serving as a pipe wall surface facing the top weir 30 among the curved pipes of the top pipe portion 26 shown in FIGS. A connecting portion of the portion 24, that is, a base material of a wall surface portion in a predetermined range from a joint portion between the ascending conduit portion 24 and the rear inclined portion 63 that partitions the toilet bowl portion 12 to a connecting portion with the descending conduit portion 28. Has been. And the toilet bowl 10 is manufactured by previously molding each of these substrates separately, and joining and firing the substrates as described later.
[0145]
FIG. 28 is an explanatory diagram for explaining the molding of the terminal pipe substrate MK, and FIG. 29 is an explanatory diagram showing the molding process when the terminal pipeline part is molded together with a toilet bowl including a siphon trap pipe for comparison. FIG.
[0146]
As shown in FIG. 28, a female mold 200 and a male mold 210 are used. Both molds are suction molds formed of porous members, and deposit mud on the mold surfaces. The female die 200 has a cylindrical bottomed recess 201 at the center, and has a deformed recess 202 for die matching at the upper surface edge. The male mold 210 has a convex portion 211 that protrudes in a substantially oval shape from the upper surface and a tip convex portion 212 that protrudes in a circular shape on one end side of the convex portion. It has a deformed convex portion 213 that fits into the deformed recess 202 of the mold 200.
[0147]
When both molds are aligned so that the tip convex portion 212 enters the bottomed concave portion 201, the bottomed concave portion 201 and the convex portion are projected as shown in FIG. A cavity MKK is formed between the mold surfaces of the portion 211.
[0148]
Next, slurry is poured into the cavity MKK from an injection port (not shown), and after suction of each mold, the slurry is deposited on the mold surface of each mold and is made to fill. At this time, in the cavity MKK, a portion in contact with the mold surface of each mold is filled with a thickened slurry having a thickness of about 10 mm, and a fluid slurry remains in the remaining portion. After this fluidized slurry is discharged to the outside through a drainage hole (not shown), drying is performed to remove moisture from the flaking slurry in the cavity. As a result, so-called earth tightening is completed, and both the above-mentioned molds are punched out. Then, a cylindrical cup-shaped end pipe base MK corresponding to the end pipe section 74 before firing is completed. In this case, since the tip surface of the tip convex portion 212 is joined to the bottom surface of the bottomed concave portion 201 in the cavity, the end pipe base MK follows the outer diameter shape of the tip convex portion 212 on the bottom surface. A circular through hole 74mk is provided. In this end pipe base MK, the outer wall shape is a cylindrical shape that follows the inner wall shape of the bottomed recess 201, and the inner wall shape is a substantially oval shape that follows the outer wall shape of the convex portion 211. That is, the inner and outer wall shapes can be different. In addition, the through-hole 78mk in the terminal pipe substrate MK becomes the through-hole 78 after firing, and the bottom portion excluding the through-hole 78mk becomes the lowermost end shelf 80.
[0149]
By the way, when the terminal pipe line part is molded together with the toilet bowl including the siphon trap pipe, left and right side molds 215 and 216 for molding the toilet bowl are used as shown in FIG. Then, in the base portion corresponding to the end pipe portion, the accumulation of mud deposits is so-called single, and therefore the inner wall shape of the base portion is a shape (circular shape) following the outer wall shape reflecting the mold shape. Inevitably, the inner and outer wall shapes cannot be different as described above.
[0150]
FIG. 30 is an explanatory diagram for explaining a mold used for molding the top pipe portion base TK, and FIG. 31 is an explanatory diagram for explaining the molding of the top pipe portion base TK.
[0151]
As shown in FIG. 30, an upper mold 220 and a lower mold 230 are used for forming the top conduit portion base TK. Both the upper and lower molds are suction molds made of a porous member, and slurry is deposited on each mold surface. The upper mold 220 has a concave portion 221 that is recessed and formed in a shape that defines the outer wall shape of the top pipe portion base TK corresponding to the above-described wall surface portion of the top pipe portion 26, and is used for matching the right and left edges of the upper die 220. Having a deformed recess 222. The lower mold 230 has convex portions 231 that are formed so as to protrude in a shape that defines the inner wall shape of the top pipe portion base material TK, and the left and right edges thereof are deformed shapes that fit into the deformed recesses 222 of the upper mold 220. It has a convex part 223.
[0152]
When these molds are matched with each other so that the convex part 231 faces the concave part 221, a cavity TKK is formed between the mold surfaces of the concave part 221 and the convex part 231 as shown in FIG.
[0153]
Next, the slurry is poured into the cavity TKK from an injection port (not shown), and depositing, draining, and drying of the slurry on the mold surface after suction of each mold is performed. This drying completes so-called soil compaction in the cavity, and thereafter, both the above-mentioned molds are punched out. Then, the top pipe portion base TK corresponding to the wall surface portion before firing is completed. The inner and outer wall shapes of the top pipe portion base TK formed in this way are defined by the mold surface shapes of the concave and convex portions in the upper and lower molds, so that the inner and outer wall shapes can be varied. , Design freedom increases. Moreover, since the inner and outer wall surfaces of the top pipe portion base TK can be a ground surface on the side that is in close contact with the mold surface and deposited and thickened, the inner surface and the outer wall surface have no inadvertent irregularities.
[0154]
FIG. 32 is an explanatory view for explaining the molding of the rim substrate RK.
[0155]
As illustrated, an upper mold 240 and a lower mold 242 are used for forming the rim substrate RK. Both the upper and lower molds are suction molds made of a porous member, and slurry is deposited on each mold surface. The upper mold 240 has a mold surface that defines an outer wall shape of a portion including the upper half portion of the rim 14, the front side wall surface of the device storage portion 11 that follows the rim 14, and the peripheral wall of the rim opening. The lower mold 242 has a mold surface having a shape that defines an outer wall shape of a portion including the lower half portion of the rim 14, the front side wall surface, and the peripheral wall of the bottom surface of the rim opening. When both molds are matched, a cavity RKK is formed between the mold surfaces of both molds. Slurry is poured into the cavity RKK from an injection port (not shown), and the mold surface is subjected to suction of each mold. Mud depositing, draining and drying. In this case, in the cavity RKK, mud deposits and deposits on the mold surfaces of the upper and lower molds in a single layer, and soiling is completed in the cavity by drying in this state. Therefore, after both the above-mentioned molds are punched out, the base holes after the punching are connected to each of the water discharge holes such as the first base water discharge hole 41 and the left central water discharge hole 43 as well as the connecting hole 19 and the like. Perforated. Then, the rim substrate RK corresponding to the rim 14 before firing is completed.
[0156]
FIG. 33 is an explanatory view for explaining the molding of the toilet body base BK, FIG. 34 is a schematic perspective view of the bottom mold 250 used for molding the toilet body base BK, and FIG. 35 is taken along line 34-34 in FIG. FIG. 36 is a schematic perspective view of a ball middle mold 260 used for molding the toilet body base BK, FIG. 37 is a schematic perspective view of a split mold 270 used for molding the toilet body base BK, FIG. FIG. 39 is a schematic perspective view of one side mold 280 used for molding of the toilet body base BK, and FIG. 39 shows how the toilet body base BK is molded around the equipment storage portion 11 in the toilet 10 and the inside split mold used for this. It is explanatory drawing which shows.
[0157]
As shown in FIG. 33, when molding the toilet body main body BK, first, an intermediate ball mold 260 described later is placed on a mold forming table (not shown) so that the ball convex portion 263 faces upward. Next, the side molds 280 on the left and right sides of the toilet bowl are matched so as to surround the ball middle mold 260. At this time, the split mold 270 is incorporated in the ball middle mold 260 as described later. Thereafter, the bottom mold 250 is mold-matched so as to be placed on the upper edge of the side mold 280. Thus, the cavity BKK shown in FIG. 33 is formed in an inverted state on the mold surface of each mold. Each mold is a suction mold formed of a porous material, and mud adheres to the mold surface by suction to cause the mud to settle. Each die is formed with a deformed concave portion or a convex portion used for die matching.
[0158]
The cavity BKK includes a toilet bowl portion 12 and a ball bottom portion 13, a toilet body BH that supports them, and a device storage portion 11, and a toilet body base BK that includes the siphon trap 20 pipe excluding the top conduit portion base TK. Since it is for the formation of, it can be divided as follows. That is, the cavity BKK is surrounded by the cavity surface BKK2 surrounded by the mold surface of the ball middle mold 260 and the bottom mold 250, and the mold surfaces of the split mold 270 and the bottom mold 250 in the front of the toilet and the left and right sides of the toilet as shown in the figure. The cavity part BKK3, the cavity part BKK4 surrounded by the mold surfaces of the bottom mold 250 and the side mold 280 and the ball middle mold 260, and the cavity part BKK5 surrounded by the mold surfaces of the ball middle mold 260 and the split mold 270 are divided. Note that the cavity part BKK5 extends in the front and back direction on the paper surface of FIG. 33 and is continuous with the cavity part BKK2. Even in the cavity part BKK4, it extends in the front and back direction of the paper and continues to the cavity part BKK2.
[0159]
As shown in FIGS. 34 and 35, the bottom mold 250 for forming such a cavity BKK has a bottom surface portion 251 serving as a mold matching portion, and has a convex portion 252 on the top surface thereof. The convex portion 252 has a convex portion 253 for forming the outer wall of the pipe line of the siphon trap 20 and a convex portion 254 for forming the lower wall of the device storage portion 11. The convex portion 253 has a trap concave portion 255. The trap recess 255 conforms to the outer wall shape of the descending conduit portion 28 of the siphon trap 20, and the lower surface side outer shape of the ball bottom portion 13 in the toilet bowl portion 12 and the lower surface side of the lower portion of the toilet bowl portion 12. In conformity with the outer shape and the outer wall shape on the lower surface side and the bottom side of the lower surface side leg BHK (see FIG. 27) in the toilet body BH, it is formed to be depressed so as to define these shapes. In this case, as shown in FIG. 11, the descending pipe portion 28 has a tapered shape that becomes narrower downward, so that even in the trap concave portion 255, the portion corresponding to the descending pipeline portion 28 is shown in FIG. 35. As shown in FIG.
[0160]
The convex portion 254 is formed so that its upper surface shape matches the lower surface side outer shape of the lower wall of the device storage portion 11 so as to form a part of the cavity portion BKK4 described above. Note that the entire area of the substrate that hits the lower wall of the device storage section 11 is formed by the convex portion 254, the side mold 280 described later, and the ball middle mold 260.
[0161]
As shown in FIG. 36, the ball middle mold 260 has, at its upper end, a connecting portion between the upper upper edge portion 261 serving as a mating portion with the upper edges of the left and right side molds 280 described later and the rim substrate RK described above. And a lower upper edge portion 262 for forming the. The ball middle mold 260 has a ball convex portion 263 and a rear convex portion 264 on the lower surface of the lower upper edge portion.
[0162]
The ball convex portion 263 includes a lower end convex portion 265 formed in a convex shape at the lower end thereof so as to define the inner peripheral wall shape of the ball bottom portion 13. The lower end convex portion 265 has an end cutout portion 266 that is formed in conformity with the opening shape of the trap inlet 22 (see FIGS. 2 and 3) of the ascending pipeline portion 24.
[0163]
The convex shape of the ball convex portion 263 excluding the lower end convex portion 265 is the entire inner peripheral wall shape of the toilet bowl portion 12, more specifically, the upper edge peripheral wall 55 shown in FIGS. 2 and 3, the inclined portion 60, and the inclined portion 61. The lower end shelf portion 62 and the rear inclined portion 63 are formed so as to conform to the inner peripheral wall shapes and define these shapes.
[0164]
The rear convex portion 264 has an insertion recess 268 for inserting and assembling a split mold 270 described later on the side facing the ball convex portion 263. And this rear part convex part 264 has the lower end surface and rear part end surface (left end surface in a figure) in the lower part wall of the apparatus accommodating part 11, and the inner surface side of a rear wall so that a part of above-mentioned cavity site | part BKK4 may be formed. It is adapted to the outer shape.
[0165]
As shown in FIG. 37, the split mold 270 includes an insertion portion 271 that enters the insertion recess 268 in the above-described ball middle mold 260 and a duct-forming convex portion 272 that are joined in a bifurcated manner. In this case, the relationship between the insertion site 271 and the insertion recess 268 is as follows. That is, a cavity can be formed without rattling in a state in which the insertion site 271 is inserted into the insertion recess 268 and the split mold 270 is incorporated in the inverted ball middle mold 260, and the middle mold 260 and the ball middle mold 260 are split at the time of the die cutting operation described later. The insertion site 271 and the insertion recess 268 are adjusted in size and shape so that the mold 270 can be punched independently.
[0166]
Also, the split mold 270 is provided with an attached mold 273 for trap opening molding, and the attached mold 273 is attached to the lower side surface of the pipe-forming convex portion 272 by a magnet (not shown) embedded in both molds. It is magnetically attached. The attached die 273 magnetically adhered to the split die 270 is thus joined to the end notch portion 266 of the lower end convex portion 265 of the ball middle die 260 in the finished state of die matching. Further, in this state, the split mold 270 leaves a gap between the pipe line forming convex part 272 and the ball convex part 263 facing the pipe forming convex part 272, and uses this gap as the above-described cavity part BKK5.
[0167]
The pipe forming convex part 272 is formed so as to conform to the pipe inner wall shape of the rising pipe part 24 in the siphon trap 20 and to define the inner wall shape. Further, the pipe-forming convex part 272 and the connecting part 274 of the insertion part 271 are adapted to the shape of the pipe side wall surface of the top weir 30 and the tongue part 71 of the top pipe part 26 and define these shapes. It is formed as follows. In addition, the lower end surface part 275 in the drawing of the insertion part 271 is covered with a resin or the like so that mud does not fill the area. When the lower end surface portion 275 is not resin-coated, the mud that has been deposited on the portion may be cut out after the die is cut.
[0168]
As shown in FIG. 38, the side mold 280 includes a toilet bowl front side edge 281 that is a mold matching part between the left and right side molds, a toilet rear edge 282, and a bottom that is a mold matching part of the bottom mold 250. It has an edge 283 and a lower end side edge 284 serving as a mold matching portion with the side surface of the convex portion 254 of the bottom mold 250. In the side mold 280, a portion surrounded by these edges is defined as an outer peripheral recess 285. The outer peripheral recess 285 is formed so as to conform to the outer wall shape of the toilet body BH including the device storage portion 11 and to define the shape.
[0169]
When these bottom molds 250 or side molds 280 are aligned as shown in FIG. 33, the above-described cavity BKK is formed on each mold surface. In this case, in the toilet rear portion for forming the device storage portion 11, an appropriate cavity portion BKK4 is disposed between the side mold 280 and the rear convex portion 264 of the ball middle die 260 as shown in FIG. The inside split molds 290 to 293 are incorporated so as to follow the shape of the 11 peripheral walls.
[0170]
Thus, when the cavity BKK for forming the toilet body base BK is formed by the above-described molds and the mold matching, the slurry is poured into the cavity BKK from an injection port (not shown), and the slurry is sucked into the mold surface through the suction of each mold. Carry out sedimentation, drainage and drying. In this case, in the cavity part BKK1 and the cavity part BKK3 in the cavity BKK, mud is deposited on the mold surface of each mold in a single layer, and in other cab parts, the gap between the opposing mold surfaces is filled with mud. It becomes so-called double fleshing of the state. Then, the above-described drying completes the soil closing in the cavity, and the toilet body main body BK is completed in the cavity BKK.
[0171]
Here, the correspondence between each cavity part and the substrate will be described.
[0172]
In the cavity part BKK1, in the inner peripheral wall region of the toilet bowl part 12, the upper edge peripheral wall 55 of the upper edge of the toilet bowl part 12 and the whole area of the inclined part 60 and the base material of almost the entire area of the inclined part 61, the toilet body BH The base material of the site | part ranging from the lower surface side leg part BHK and the toilet body front to the right and left side walls is formed. In the cavity part BKK2, a connecting portion between the inclined portion 61 and the lower end shelf portion 62 and a base material for the entire region of the lower end shelf portion 62 and the ball bottom portion 13 are formed. In the cavity part BKK3, in addition to the lower end side pipe wall (partition wall with the down pipe part 28) of the ascending pipe part 24 in the siphon trap 20, the top weir 30 and the tongue 71, the down pipe part 28, the conduits of the curved conduit portion 72 and the intermediate conduit portion 73, and the base including the upper conduit shelf portion 75, the lower conduit shelf portion 77, and the outer peripheral wall portion 76 in this conduit are formed. In the cavity part BKK4, the substrate covering the toilet wall surface surrounding the device storage part 11 is formed in the cavity part BKK5 on the entire area of the rear inclined part 63 that divides the toilet bowl part 12 and the rising pipe part 24 and the inner peripheral wall of the toilet bowl part. The base material of the part to connect is formed, respectively.
[0173]
After completion of the soiling after drying in this way, each of the above molds is punched. First, the bottom mold 250 set at the uppermost part is lifted and removed, and a through hole 77mk is formed at the lower end of the descending pipe line part 28 in the substrate after the removal as shown in FIG. The lower end wall portion around the through hole 77mk is a lower pipe shelf 77 shown in FIG. Next, a backing plate for supporting the base of the part that has been removed from the mold is set instead of the bottom mold 250, and the entire toilet body body BK is returned to its normal orientation by turning the entire mold. Next, the ball middle mold 260 located at the upper part is lifted by turning. In this case, since the split mold 270 is subjected to a slight restraining force in the upward direction on the base material ground with the cavity part BKK5, the relationship between the insertion part 271 and the insertion recess 268 described above (dimension / shape adjustment) ), The ball middle mold 260 is lifted independently.
[0174]
After removing the ball middle mold 260, the split mold 270 is lifted toward the obliquely upper rear in a posture in which the shape shown in FIG. At this time, the attached mold 273 that is magnetically adhered to the split mold 270 is subjected to a slight restraining force with respect to the oblique upper direction on the base material that is soiled at the cavity part BKK5. When the mold is removed without the attached mold 273 and then the attached mold 273 is removed, the trap opening is formed with high accuracy. Thereafter, at the stage where the inside split molds 290 to 293 are removed, the toilet body base BK corresponding to the toilet body BH before firing is completed, and thus the toilet 10 formed earlier is manufactured. All the bases necessary for the above, that is, the top pipe section base TK, the rim base RK, the end pipe base MK, and the toilet body base BK are integrated as follows.
[0175]
First, the top conduit portion base TK and the end conduit base MK are joined to the toilet body base BK. When joining the top duct section base TK, as shown in FIG. 27, the ascending duct section 24 and the descending duct section 28 of the toilet body base BK are connected to block the siphon trap 20 duct. . Further, when joining the end pipe base MK, the position with the descending pipe section 28 is adjusted in accordance with the state of the outlet of the shipping destination of the toilet 10 and the state of the raffin. For example, the end pipe line part 74 after baking may be in a position where it can be inserted into the drain outlet when the toilet is installed. Note that the joining of the end pipe base MK will be described later. Next, the rim base RK is joined to the upper edge of the toilet body base BK, and then the left and right side molds 280 supporting the toilet body base BK are removed. The base material of the toilet bowl 10 thus obtained is dried and then subjected to base baking under predetermined baking conditions to complete the toilet bowl 10. In addition, after baking, the washing water supply apparatus 100 is assembled. In the tank type shown in FIG. 26, a water supply pipe 151 and a storage tank device 150 are incorporated.
[0176]
As described above, in the production of the toilet 10 characterized by the occurrence and continuation of the siphon action caused by the supply of washing water at a small flow rate, which is not conventional, the top conduit portion of the siphon trap 20 in the base state before firing. In the curved pipe line 26, the top pipe part base TK of the wall surface part that becomes the pipe wall surface facing the top weir 30 is between the connecting part of the ascending pipe part 24 and the connecting part with the descending pipe part 28. It is assumed that it does not exist for a long time. Therefore, the toilet body main body BK can be formed by incorporating the split mold 270 for forming the inner wall of the ascending duct section 24, the top weir 30 and the tongue 71 into the ball middle mold 260. For this reason, since the bare ground on the side closely adhered to the mold surface of the split mold 270 can be used as the inner wall surface of the ascending duct portion 24, the top weir 30 and the wall surface of the tongue portion 71, these portions have inner walls without unevenness. In addition, the top weir 30 can have a projecting portion (tongue 71) in the pipeline that cannot be formed by existing molding.
[0177]
The split mold 270 for forming the ascending pipe section 24 and the top weir 30 has a restriction that it is necessary to incorporate the ball middle mold 260 into the insertion recess 268, but the degree of freedom of the mold shape is increased. Siphon trap pipe shape can be diversified. Therefore, according to the manufacturing method of the present embodiment, a toilet having diversified siphon trap pipe shapes can be easily manufactured. In addition, the accessory mold 273 of the split mold 270 and the lower end convex portion 265 of the ball middle mold 260 are joined together, and the trap inlet 22 can be formed with high dimensional accuracy.
[0178]
Further, the split mold 270 and the attached mold 273 define the shapes of the top weir 30 and the trap inlet 22, and therefore the height of the sealed water of the ball portion depending on these shapes (the top weir 30 and the trap inlet 22 upper end). Can be obtained with high accuracy.
[0179]
By the way, the height of the sealed water defines trapping performance for preventing the backflow of small animals and odors from the drain pipe, and a certain height is required. However, if this is too large, the moving distance until the filth floating in the ball reservoir water reaches the trap inlet increases, and the filth discharge performance decreases. Therefore, in order to ensure these functions, it is necessary to set the sealed water height within a suitable range. Therefore, the toilet of the present invention and the method for manufacturing the same also in that the sealed water height can be made highly accurate. Has unique advantages.
[0180]
In addition, since the end conduit portion 74 to be inserted into the drain outlet is separated from the base body, the entire toilet including the end conduit portion 74 after firing is made of earthenware. The end conduit part 74 can be inserted into the drain port. This eliminates the need for prior installation of sockets and the like and process / equipment management for socket manufacturing, which is advantageous in terms of cost. Moreover, since the end pipe line part 74 can be inserted and disposed in the drain port, the siphon trap 20 having the end pipe line part 74 can be adapted to the drain port specification as it is ceramic. In addition, the end pipe section 74 is formed by a female mold 200 and a male mold 210, and the outer wall shape is a cylindrical shape convenient for inserting a drain port, while the inner wall shape is already described as described above. For example, an elliptical shape suitable for washing water storage for suitable discharge and generation of siphon action. Therefore, the added value of the toilet 10 itself can be increased.
[0181]
Next, another embodiment will be described. In this embodiment, the siphon action is generated by supplying the cleaning water at a large flow rate, and the siphon trap pipe shape is almost the same as the existing one. FIG. 40 is an explanatory diagram for explaining a toilet 300 according to another embodiment.
[0182]
As shown in the figure, this toilet 300 has a siphon trap 20A that is simply curved, and the rising conduit portion 24A faces the toilet bowl portion 12A via the trap inlet 22A. The rim 14 is similar in shape to the toilet 10 described above, but it is assumed that the cleaning water supply from the rim has a large flow rate of about 100 to 150 liters / min.
[0183]
Similar to the toilet 10, the siphon trap 20A of the toilet 300 is connected to an ascending pipeline 24A that forms a pipeline obliquely upward from the trap inlet 22A toward the rear of the toilet, and an upper end of the ascending pipeline 24A. Then, it has a top conduit portion 26A that curves downward and a descending conduit portion 28A that is connected to the top conduit portion 26A and descends. However, since it is premised on the supply of washing water at the above-described large flow rate, the top conduit portion 26A only has a curved convex top weir 30A that defines the water level of the toilet bowl portion 12A. The pipes have almost the same pipe cross-sectional shape. Even in the toilet 300, the end portion of the descending conduit portion 28A is a separate end conduit from the rim 14, the toilet body BH, and the toilet body base BKA including the siphon trap 20A in the base state. It is considered as a base MK. As in the case of the toilet 10, the end pipe base MK is joined to the end of the descending pipe section 28A of the toilet body main body BKA prior to firing the base. The toilet body main body BKA is a bottom mold, left and right side molds, and a middle ball type, and the base body of the siphon trap 20A is integrally formed, and the rim base RK of the rim 14 is separated from the toilet body main body BK. .
[0184]
Even in this embodiment, since the end pipe section 74 inserted into the drain port is separated from the base body, the above-described effects related to the end pipe section 74 described above can be achieved.
[0185]
Next, the joining of the terminal duct base material MK will be described. In the above-described embodiment, the end pipe line portion 74 is set as a separate body in the base state, and the fired end pipe line portion 74 can be inserted into the drain port. In this case, when the lower end of the end conduit part 74 is set to a height that is less than the bottom of the toilet bowl, the drain outlet may be raised from the toilet floor. Then, if an appropriate seal member (packing or the like) is disposed between the drain port rising from the floor surface and the end pipe portion 74 inserted into the drain port, leakage of drainage can be avoided more reliably. In addition to these, you can also do the following: FIG. 41 is an explanatory diagram for explaining how to cope with various raffins, and FIG. 42 is an explanatory diagram for explaining a state of connection between the end pipe section 74 and the drain port.
[0186]
Most of the raffins are about 200 mm in Japan, about 305 mm in the United States, about 305 mm and 405 mm in China, and about 405 mm in Taiwan. In the above embodiment, the case where the raffin is about 200 mm in Japan has been described. 41A shows the state corresponding to the raffin 200, FIG. 41B shows the state corresponding to the raffin 305, and FIG. 41C shows the state corresponding to the raffin 405. As shown in these figures, if the raffin Rf is different, the distance Brf from the rear end of the toilet bowl to the end pipe section 74 (specifically, the water passage center position) is also different, and this distance Brf is different from the raffin Rf. It depends on your needs.
[0187]
As shown in FIG. 41, if the laffine Rf is narrow, the terminal duct base MK is joined to the position according to the rear end side of the toilet bowl and fired together with the toilet main body base BK. Then, as the laffine Rf becomes wider, the terminal duct base MK is joined to a position shifted to the toilet bowl side and fired together with the toilet main body base BK. That is, the joining position of the terminal pipe substrate MK is adjusted according to the laffine Rf. This adjustment is performed while aiming at the distance Brf determined according to the laffine Rf. Further, when the amount of displacement toward the toilet bowl side is large as in the case of the laffine Rf405, the end conduit body MK (the end conduit portion 74) is provided so as to cover the water passage hole at the lower end of the descending conduit portion 28. ) Also has a large shape. In other words, a plurality of pieces having different shapes of the terminal pipe base MK (terminal pipe part 74) are prepared together with the raffin Rf, and the joining position of the terminal pipe base MK is set in accordance with the raffin actual state of the toilet installation area. This is done in the toilet manufacturing stage. In this way, it is possible to share the toilet body base BK, that is, to share the mold for molding the toilet body base BK, which has a large mold size and is difficult to manage such as manufacturing and storage. For this reason, it is only necessary to prepare a mold (see FIG. 28) necessary for manufacturing the terminal pipe substrate MK, which is a small substrate component, so that it is possible to reduce mold manufacturing and its management cost. In addition, the toilet bowl obtained through joining of the end pipe base MK and subsequent firing can be adapted to the raffin, which is one of the drain outlet specifications, with the ceramic toilet bowl itself.
[0188]
If the end pipe base MK (end pipe section 74) becomes large as shown in FIG. 41 (c), this pipe section cannot be inserted into the drainage port. That's fine. That is, if the annular seal member surrounding the drainage port is pressed by the lower surface of the end pipe part 74 to seal the periphery of the drainage port, the washing water can be drained to the drainage port without causing drainage leakage.
[0189]
Next, a description will be given of the connection between the terminal pipe portion 74 and the drain port substantially up to the floor surface, rather than being inserted into the drain port rising from the floor. As shown to Fig.42 (a), the 1st method arrange | positions the drainage connector HSC in the drainage port HS to a floor surface. The drainage connector HSC has a straight tube shape, and seals while holding the terminal pipe line portion 74 with the upper half holding portion UP. Moreover, this drainage connector HSC makes the drainage seal by letting the insertion part DP of the lower half enter the drainage port HS. In this way, the end pipe line portion 74 facing the drain port HS can be connected to the drain port HS via the drain connector HSC, and a drain seal can be secured. The drain socket HSC is a straight tube simply connecting the gripping part UP and the insertion part DP, and the shape thereof is unified, so that it is easy to handle without making a mistake when installing the toilet bowl.
[0190]
In the second method, as shown in FIG. 42 (b), the end pipe line portion 74 has a disk-like flange 74f on the peripheral wall near the lower end. In order to manufacture the end pipe section 74 having such a shape, the female mold 200 shown in FIG. 28 can be divided into upper and lower parts, and a cavity for forming the flange 74f may be formed on the divided mold surface. . Prior to installation of the toilet bowl, a drainage flange HSF having a flange at the upper end is inserted into the drainage port HS, and an annular sealing member (between the flange 74f of the end pipe portion 74 and the flange portion of the drainage flange HSF) A so-called P seal is disposed. Then, the P seal is pressed by the flange 74f of the end pipe portion 74 to seal around the drain port HS, thereby avoiding drainage leakage. By doing so, the connection with the drain port HS and the avoidance of drainage leakage can be performed by the end pipe part 74 itself, and a bent socket or the like is not required, which is convenient.
[0191]
Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments and embodiments, and can of course be implemented in various modes without departing from the gist of the present invention. is there.
[0192]
For example, in the above-described embodiment, when the first main flow S1 is generated, the discharge cleaning water from the base first water discharge hole 41 and the discharge cleaning water from the base second water discharge hole 42 are merged. The discharge washing water from a single water discharge hole can also be made into 1st mainstream S1.
[0193]
Further, in the toilet 10 shown in FIG. 2 and FIG. 26 and the like, as shown in FIG. 43, the top pipe part 26 has a pipe area approximately the same as the rise pipe part 24, and the rise pipe part 24 is raised. The air of the top weir 30 may be pushed by the washing water to flow into the pipes after the top pipe part. Even if it does in this way, by having the pipe line structure of the above-mentioned descending pipe line part 28, through the air sealing under the tongue part 71, the water column is not divided by the rising air, and the siphon action is not lost. Therefore, the same effects as in the above embodiment can be obtained.
[0194]
As shown in FIG. 44, the rim 14 is provided with a first water discharge hole 41a on the rear left side of the toilet bowl and a second water discharge hole 43a on the front right side of the toilet bowl. The diagonal position is the center. Then, when the cleaning water is discharged from both the water discharge holes, the first main flow S1 and the second main flow S2 join the stored water RS in a substantially parallel relationship with the stored water RS interposed therebetween as shown in FIG. The swirling flow in the same rotation direction is generated in the accumulated water RS by the merge. Therefore, even this modification has the same advantages as the toilet 10 described above. In addition, the cleaning water may be guided to the second water discharge hole 43a using the rim conduit 16 or the cleaning water may be guided using the hose 43b. Further, in order to stabilize the second main flow S2 from the second water discharge hole 43a, a nozzle may be installed as the water discharge hole.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is an explanatory diagram for explaining a toilet 10 of an embodiment with its upper surface broken away.
FIG. 2 is an explanatory view showing the toilet 10 of FIG. 1 in a cross-sectional view to the left along a center line in the front-rear direction.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the same right side cross-sectional view.
FIG. 4 is an explanatory diagram for explaining a part of the rim shown in FIG.
FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining the behavior of the cleaning water discharged from the base first water discharge hole 41 and the base second water discharge hole.
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining cleaning water discharge from the left central water discharge hole 43, the first correction water discharge hole 45, the rim front end water discharge hole 44, the second correction water discharge hole 48, and the right central water discharge hole 47. FIG. 6A is an explanatory diagram for explaining the behavior of the cleaning water when it is assumed that the cleaning water is discharged from each water discharge hole alone, and FIG. 6B is the discharge of the cleaning water from each water discharge hole. It is explanatory drawing explaining the behavior of the washing water which arises by.
FIG. 7 is an explanatory view for schematically explaining the behavior of cleaning water caused by discharge of cleaning water from all water discharge holes.
FIG. 8 is an explanatory diagram schematically illustrating a situation when it is virtually assumed that main flows S1 and S2 that cause the washing water behavior individually join to the stored water RS.
FIG. 9 is an explanatory diagram schematically illustrating the behavior of swirling in the stored water when both main streams S1 and S2 merge into the stored water RS at the same time.
10 is an explanatory view showing the toilet 10 in a cross-sectional view taken along line 10-10 in FIG. 1, which is in the vicinity of the pooled water confluence of the second main flow S2.
11 is an explanatory view of a pipe line taken along line 11-11 in FIG. 3 in order to explain the pipe line configuration of the siphon trap 20. FIG.
12 is an explanatory view of the descending conduit section 28 as seen in a cross section along the line 12-12 in FIGS. 3 and 11. FIG.
13 is an explanatory view of the descending pipe line section 28 as seen in section along the line 13-13 in FIGS. 3 and 11. FIG.
14 is an explanatory view of the descending conduit section 28 as seen in a cross section along the line 14-14 in FIGS. 3 and 11. FIG.
FIG. 15 is an explanatory diagram for explaining the behavior of cleaning water at the beginning of cleaning.
FIG. 16 is an explanatory view for explaining a state in which cleaning water is stored in the end pipe line portion 74;
FIG. 17 is an explanatory diagram illustrating a situation of occurrence of siphon action.
FIG. 18 is an explanatory diagram showing the installation state of a U-shaped tube for confirming how the siphon action occurs and continues under the air remaining state.
FIG. 19 is a graph showing the liquid level transition of the U-shaped tube.
20 is a perspective view partially showing a state in which the flush water supply device 100 is incorporated in the toilet bowl 10. FIG.
FIG. 21 is an explanatory diagram for explaining the periphery of the cleaning water supply apparatus 100 in a cross-sectional view.
FIG. 22 is an explanatory diagram for comparing the flow rates of water supply to the toilet bowl part, inflow to the ball part, and discharge of washing water from the trap, with respect to the toilet bowl in comparison with the toilet bowl 10 of the present embodiment. .
FIG. 23 is an explanatory diagram showing the results of an evaluation test performed on the toilet 10 of this example and the comparative toilet.
FIG. 24 is an explanatory view showing a toilet of the present embodiment without a siphon trap.
FIG. 25 is an explanatory diagram showing a comparison result between an example product and a comparative example product regarding the swirling flow pushing efficiency.
FIG. 26 is an explanatory view for explaining a toilet bowl 10 of a modified example in which a washing water storage tank is incorporated.
FIG. 27 is an explanatory diagram for explaining a substrate state when the toilet bowl 10 is manufactured.
FIG. 28 is an explanatory view for explaining the state of molding of the end pipe substrate MK. FIG. 28 (a) is an explanatory view for explaining the state of the female mold 200 and the male mold 210 before mold matching. FIG. 28B is an explanatory diagram for explaining the state of the cavity MKK when both the molds are matched, and FIG. 28C is the state of the cavity MKK when FIG. 28B is viewed in cross section along line xx. It is explanatory drawing explaining these.
FIG. 29 is an explanatory diagram showing, for comparison, the state of molding when the end conduit portion is molded together with the toilet bowl including the siphon trap conduit, and FIG. 29 (a) shows the end conduit portion and the siphon trap. FIG. 29 (b) is an explanatory view showing the state of inlaying of the base material of the pipe line, and FIG. 29 (b) is an explanatory view showing the state of inking of the base material of the end pipe part when the cross section of FIG. FIG.
FIG. 30 is an explanatory diagram for explaining a mold used for molding the top pipe section base TK.
FIG. 31 is an explanatory diagram for explaining a state of molding of the top pipe section base TK.
FIG. 32 is an explanatory diagram for explaining a state of molding of the rim substrate RK.
FIG. 33 is an explanatory view for explaining a state of molding of the toilet body main body BK.
FIG. 34 is a schematic perspective view of a bottom mold 250 used for molding the toilet body base BK.
35 is an explanatory diagram showing a cross-sectional view taken along line 34-34 in FIG. 34. FIG.
FIG. 36 is a schematic perspective view of a ball middle mold 260 used for molding the toilet body main body BK.
FIG. 37 is a schematic perspective view of a split mold 270 used for molding the toilet body main body BK.
FIG. 38 is a schematic perspective view of one side mold 280 used for molding the toilet body base BK.
FIG. 39 is an explanatory view showing a state of molding of the toilet body main body BK around the device storage portion 11 in the toilet 10, and an inside split mold used therefor.
FIG. 40 is an explanatory diagram for explaining a toilet 300 according to another embodiment.
41A and 41B are explanatory diagrams for explaining how to handle various raffins. FIG. 41A shows a state corresponding to the raffin 200, FIG. 41B shows a state corresponding to the raffin 305, and FIG. ) Is an explanatory view showing the state corresponding to the laffine 405.
42 is an explanatory diagram for explaining a state of connection between the terminal pipe line section 74 and the drain port, and FIG. 42 (a) is an explanatory diagram for explaining a technique using the drain connector HSC, and FIG. 42 (b). These are explanatory drawings explaining the method using the drainage flange HSF.
FIG. 43 is an explanatory view showing a toilet in which the top pipe section 26 has a pipe area comparable to that of the ascending pipe section 24 and the air of the top weir 30 flows into the subsequent pipe lines.
FIG. 44 shows a large modified example in which the wash water of the first main flow S1 and the second main flow S2 is discharged to the stored water from a diagonal position around the center of the stored water in plan view of the toilet bowl to cause a swivel. It is explanatory drawing which shows a toilet bowl.
[Explanation of symbols]
10 ... toilet bowl
11 ... Equipment storage
12 ... toilet bowl
12A ... Toilet bowl
13 ... Ball bottom
14 ... Rim
15 ... Ball tap
16 ... Rim headrace
16a ... Expansion conduit
16b ... Narrow waterway
18 ... Wash water supply channel
19 ... Connecting hole
20 ... Siphon trap
20A ... Siphon trap
22 ... Trap entrance
22A ... Trap entrance
24 ... Ascending pipeline
24A ... Ascending pipeline
26. Top pipe section
26A ... Top pipe section
28 ... descending pipeline section
28A ... descending pipeline section
30 ... Top weir
30A ... Top weir
41 ... Base first water discharge hole
41a ... 1st water discharge hole
42 ... Base second water discharge hole
43 ... Left central spout
43a ... second water discharge hole
43b ... hose
44 ... Rim front end side water discharge hole
45. First correction water discharge hole
46 ... Auxiliary spout
47 ... Right center hole
48 ... second correction water discharge hole
49. Third correction water discharge hole
50 ... Fourth correction hole
51 ... Auxiliary spout
52 ... Left ridge
53 ... Right uplift
55 ... Upper edge wall
56 ... Drooping plate
57 ... bottom surface
60 ... Inclined part
61 ... Inclined part
62 ... Bottom shelf
63 ... Back inclined part
64L ... inclined part
64R ... inclined part
65L ... inclined part
65R ... inclined part
70 ... the innermost wall
71 ... tongue
72: Curved duct section
73 ... Intermediate pipe line
74 ... Terminal pipe line part
74f ... Flange
74mk ... through hole
75 ... Upper pipe shelf
76 ... outer peripheral wall
77 ... Lower pipeline shelf
77mk ... through hole
78 ... through hole
78mk ... through hole
79 ... Pipe section
80 ... Bottom end shelf
100: Washing water supply device
108 ... Wash water tank
109 ... Water stop valve
110 ... Piping
110a ... Branch pipe
110b ... Branch pipe
111 ... Flash valve
111a ... handle
112 ... Piping
113 ... Jet pump
114 ... Piping
114a ... Ascending pipeline
114b ... Horizontal pipeline
114c ... descending pipeline section
114d ... Communication conduit section
114e ... Vacuum breaker
115 ... Ball tap
116 ... Floating ball support rod
117 ... Floating ball
118 ... small tank
118a ... through hole
131 ... injection nozzle
150 ... Storage tank device
151 ... Water supply pipe
170 ... Drain socket
200 ... Female type
201: Bottomed recess
202 ... deformed recess
210 ... Male
211 ... convex portion
212 ... Convex section
213 ... irregularly shaped projection
215 ... Side type
220 ... Upper mold
221 ... concave portion
222 ... irregular recess
223 ... irregularly shaped projection
230 ... Lower mold
231 ... convex portion
240 ... Upper mold
242 ... Lower mold
250 ... Bottom type
251 ... bottom surface
252 ... convex portion
253 ... Convex part
254 ... Convex part
255 ... Trap recess
260 ... Medium ball
261 ... Upper upper edge
262 ... Lower upper edge
263 ... Ball convex part
264 ... Rear convex part
265 ... lower end convex part
266 ... end notch
268 ... Insertion recess
270 ... Split type
271 ... Insertion site
272 ... Convex part for pipe formation
273 ... Attached type
274 ... Mata-shaped connecting part
275 ... Lower end surface part
280 ... Side type
281 ... Toilet front edge
282 ... Rear edge of toilet
283 ... Bottom edge
284 ... lower end side edge
285 ... outer peripheral recess
290 ... Inside split type
300 ... toilet bowl
BH ... toilet body
BHK ... Lower side leg
BK ... Toilet body base
BKA ... Toilet body base
BKK ... Cavity
BKK2 ... cavity part
BKK3 ... cavity part
BKK4 ... cavity part
BKK5 ... cavity part
BKK1 ... cavity part
DP ... Insertion part
HS ... Drain outlet
HSC ... Drainage connector
HSC ... Drain socket
HSF ... Drain flange
MK ... End pipe line
MKK ... Cavity
RK ... rim body
RKK ... cavity
RS ... Reserved water
TK ... Top pipe section substrate
TKK ... Cavity
TS ... Discharge locus
UP: Grasping part
WS ... Full water level

Claims (19)

給水された洗浄水を便器ボール部の上部から吐出し、便器ボール部が貯め置く溜水に旋回流を起こして便器洗浄を図る大便器であって、
前記給水洗浄水を、前記便器ボール部の上部周りに導く導水路を備え、
該導水路は、給水洗浄水を二つの主流を含む流れとして前記溜水に合流するよう吐出する吐出部を有し、
該吐出部は、前記二つの洗浄水主流が、便器水平面視において前記溜水を挟んで略平行に前記溜水に合流しつつ、前記溜水に同一回転方向の旋回流を起こすように前記溜水に合流する溜水合流関係を採って給水洗浄水を吐出する、
ことを特徴とする大便器。A toilet that discharges the supplied wash water from the upper part of the toilet bowl part and causes the swirling flow in the water stored in the toilet bowl part to wash the toilet bowl,
A water conduit that guides the water supply wash water around the upper part of the toilet bowl part,
The water conduit has a discharge portion that discharges the feed water and wash water so as to join the stored water as a flow including two main streams,
The discharge section is configured to cause the two flushing water main streams to circulate in the same rotational direction in the pooled water while joining the pooled water substantially in parallel with the pooled water in a toilet plane plan view. Discharge the water supply wash water by taking the relationship of the pooled water that joins the water,
A toilet bowl characterized by that. 請求項１記載の大便器であって、
前記導水路の吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器前方側に向けて前記溜水に対して斜め上方から吐出して、前記二つの洗浄水主流の一方である第１の洗浄水主流を引き起こす第１吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記第１吐出部と便器を左右に二分する中心軸に対して同じ側から吐出し、前記溜水水面より上部の前記便器ボール面において該ボール面に沿って周回するような洗浄水の流れを生成する第２吐出部と、
該第２吐出部の洗浄水の流れに合流して前記第２吐出部の洗浄水の流れを矯正し、該矯正した第２吐出部の洗浄水の流れを、前記二つの洗浄水主流の他方である第２の洗浄水主流とする第３吐出部とを有する、大便器。A toilet according to claim 1,
The discharge part of the water conduit is
The wash water led to the water conduit is discharged obliquely from above to the stored water toward the front of the toilet, and causes a first wash water main flow that is one of the two wash water main flows. A discharge part;
The wash water guided to the water conduit is discharged from the same side with respect to the central axis that bisects the first discharge part and the toilet bowl to the left and right, and the ball surface on the toilet bowl surface above the stored water surface A second discharge unit that generates a flow of cleaning water that circulates along the
The flow of the cleaning water of the second discharge part is corrected by joining the flow of the cleaning water of the second discharge part, and the flow of the cleaning water of the second discharge part corrected is the other of the two main flows of the cleaning water A toilet bowl having a third discharge portion that is a second main flow of washing water. 請求項２記載の大便器であって、
前記第１吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記導水路に形成した複数の吐出孔からそれぞれ吐出し、各吐出孔からの洗浄水水流を合流させて前記第１の洗浄水主流を引き起こす、大便器。A toilet according to claim 2,
The first discharge unit includes:
A toilet that discharges wash water guided to the water conduit from a plurality of discharge holes formed in the water conduit and causes the wash water flow from each discharge hole to merge to cause the first wash water main flow. 請求項２または請求項３記載の大便器であって、
前記第３吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記便器ボール部の前方側において前記溜水に向けて吐出して前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、前記第２吐出部の洗浄水の流れ向きを前記溜水水面側に矯正する第４吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器を左右に二分する中心軸に対して前記第１吐出部と反対側から吐出して前記第４吐出部からの洗浄水で矯正された前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、その流れ向きを前記溜水水面側に更に矯正すると共に、矯正後の前記第２吐出部の洗浄水の流れを前記第２の洗浄水主流として、前記第１の洗浄水主流に対する前記溜水合流関係を持って前記溜水に合流させる第５吐出部とを有する、大便器。A toilet according to claim 2 or claim 3,
The third discharge part is
The washing water guided to the water conduit is discharged toward the pooled water on the front side of the toilet bowl part and merged with the washing water flow of the second discharge part, so that the washing water of the second discharge part A fourth discharge part that corrects the flow direction of
The cleaning water guided to the water conduit is discharged from the opposite side of the first discharge portion with respect to the central axis that bisects the toilet bowl to the left and right, and is corrected with the cleaning water from the fourth discharge portion. The flow is combined with the flow of cleaning water in the discharge section, and the flow direction is further corrected to the side of the stored water surface, and the flow of cleaning water in the second discharge section after correction is used as the second main flow of cleaning water, A toilet having a fifth discharge section that joins the stored water with the stored water confluence relationship with the first wash water main flow. 請求項４記載の大便器であって、
前記導水路は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記便器ボール部表面に沿うよう吐出する補助吐水孔を、前記第１〜第５吐出部とは別に備え、前記補助吐水孔からの洗浄水吐出を含めて、前記便器ボール部表面のほぼ全域に亘って洗浄水を流す、大便器。A toilet according to claim 4,
The water conduit is
Wherein the washing water guided to the water conduit auxiliary water discharge port that discharges to along the toilet bowl portion surface, is provided separately from the said first to fifth discharge unit, the wash water discharged from the prior SL auxiliary water discharge port In addition, a toilet that allows flush water to flow over substantially the entire surface of the toilet bowl surface. 請求項２ないし請求項５いずれか記載の大便器であって、
前記便器ボール部は、
前記第１の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第１の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第１ボール周壁部と、
前記第２の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第２の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第２ボール周壁部とを備える、大便器。A toilet bowl according to any one of claims 2 of stone claim 5,
The toilet bowl part is
A first ball peripheral wall portion that receives the first washing water main flow and guides the turning, and defines a turning situation of the washing water after the first washing water main flow merges with the stored water;
The second wash water main flow is received to guide the turning, and the second wash water main flow is provided with a second ball peripheral wall portion that defines the swirling state of the wash water after joining the stored water. toilet bowl. 請求項６記載の大便器であって、
前記第１、第２ボール周壁部は、溜水合流後の洗浄水旋回状況に差を持たせ、一方のボール周壁部は溜水の深さ方向の旋回のリードを大きくし、他方のボール周壁部は前記旋回のリードを小さくする、大便器。A toilet according to claim 6,
The first and second ball peripheral wall portions have a difference in the swirling state of the washing water after merging the pooled water, and one ball peripheral wall portion increases a swirl lead in the depth direction of the stored water, and the other ball peripheral wall The toilet is a toilet that reduces the revolving lead. 請求項７記載の大便器であって、
前記第２ボール周壁部は、前記第２の洗浄水主流の前記旋回のリードを大きくし、前記第１ボール周壁部は、前記第１の洗浄水主流の前記旋回のリードを小さくする、大便器。A toilet according to claim 7,
The second ball peripheral wall portion enlarges the swivel lead of the second wash water main flow, and the first ball peripheral wall portion reduces the swivel lead of the first wash water main flow. . 請求項８記載の大便器であって、
前記第１ボール周壁部は、
前記便器ボール部の底部に開口したトラップと対向する側で前記溜水を取り囲むように形成され、前記第１の洗浄水主流を受け止める案内棚部であって、前記溜水の溜水面と略一致した高さ位置で、前記旋回リードの小さい旋回状況を前記第１の洗浄水主流に起こす前記案内棚部を有し、
前記第２ボール周壁部は、
前記第２の洗浄水主流を受け止めてこれを前記溜水に合流させる箇所において、前記旋回リードの大きい旋回状況を前記第２の洗浄水主流に起こすことができるよう、前記溜水の上下方向にわたる傾斜が前記案内棚部より大きな周壁面部を有する、大便器。A toilet according to claim 8,
The first ball peripheral wall portion is
A guide shelf that is formed so as to surround the accumulated water on the side facing the trap opened at the bottom of the toilet bowl portion and receives the first main flow of washing water, and substantially coincides with the accumulated water surface of the accumulated water The guide shelf that causes a small swirl situation of the swivel reed to the first wash water mainstream at the height position
The second ball peripheral wall portion is
In the place where the second main flow of washing water is received and joined to the stored water, a large swirling state of the swirl lead can be caused in the second main flow of cleaning water so as to extend in the vertical direction of the stored water. A toilet having a peripheral wall surface portion whose inclination is larger than that of the guide shelf portion. 請求項９記載の大便器であって、
前記第２ボール周壁部の前記周壁面部は、前記溜水への洗浄水流入によって起きる溜水水位上昇における溜水面広さの拡張割合が元の広さに対して約４０％以内である、大便器。A toilet according to claim 9,
In the peripheral wall portion of the second ball peripheral wall portion, the expansion ratio of the reservoir surface area in the rise of the reservoir water level caused by the inflow of washing water into the reservoir water is within about 40% of the original area. toilet bowl. 請求項１記載の大便器であって、
前記導水路の吐出部は、前記二つの主流を含む洗浄水の流れの生成のため、便器水平面視において前記溜水の中央を中心に対角の位置に給水洗浄水を吐出する便器後方側吐出部と便器前方側吐出部を有し、該便器後方側吐出部と便器前方側吐出部のそれぞれは、前記二つの主流の洗浄水の流れが前記溜水を挟んで略平行な関係を採って溜水に合流し、両主流の合流によって溜水に同一方向の旋回が起きるように、前記給水洗浄水を前記溜水に合流させる、
ことを特徴とする大便器。 A toilet according to claim 1,
The discharge section of the water conduit discharges the toilet flush water at a diagonal position around the center of the stored water in a plan view of the toilet water in order to generate a flow of cleaning water including the two main flows. Each of the toilet rear side discharge part and the toilet front side discharge part has a substantially parallel relationship in which the two main-stream washing water flows sandwich the stored water. Merging with the stored water, and merging the feed water washing water with the accumulated water so that swirling in the same direction occurs in the accumulated water by the merge of both main streams ,
A toilet bowl characterized by that. 給水された洗浄水を、便器ボール部が貯め置く溜水に流し込み、前記溜水と共にサイホントラップから排出する大便器であって、
前記サイホントラップは、
前記便器ボール部側面に開口したトラップ開口を有し、該トラップ開口から斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部と、
該上昇管路部の上端に連結して湾曲し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、
該頂上管路部に連結して下降した下降管路部であって、前記溜水への前記給水洗浄水の流し込みにより前記上昇管路部と前記頂上管路部の前記頂上堰を越えて前記下降管路部に流れ落ちた洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こす管路棚部と、該管路棚部で跳ね返った洗浄水を下流側に導く下流側管路部と、該下流側管路部の末端において管路面積を狭小させ洗浄水を便器外部の排水口に導く絞り部とを有する前記下降管路部とを備え、
前記下降管路部は、
前記上昇管路部から運ばれる洗浄水を前記排水口に排出するに当たり、前記頂上堰を越えて流れ落ちる洗浄水の前記管路棚部での受け止めと、前記流れ落ちる洗浄水の流れの向きを前記絞り部の側に転換する流れ向き変更と、前記流れ落ちる洗浄水の前記絞り部での貯め置きとを起こして、前記絞り部において上流側管路の洗浄水によるシールを起こすと共に、前記頂上管路部から前記管路棚部に到るまでの管路部分にエアを残存させたままであっても、前記絞り部に貯め置かれた洗浄水が前記頂上堰まで達する水柱を形成可能とし、前記水柱形成後にあっては前記残存エアを前記頂上管路部に封止状態として、前記便器ボール部の洗浄水を吸引するサイホン作用を発生させて該サイホン作用を継続可能な下降管路形状を有し、
前記頂上堰は、
前記管路棚部に向けて洗浄水が落ち込むよう洗浄水を案内する案内片を有し、該案内片が前記管路棚部以降の管路から上昇したエアのエア溜まりとなるよう、前記案内片を突出して有する、
ことを特徴とする、大便器。A toilet that pours the supplied wash water into the stored water stored in the toilet bowl and discharges it from the siphon trap together with the stored water,
The siphon trap is
An ascending pipeline section having a trap opening opened on a side surface of the toilet bowl portion, and forming a pipeline obliquely upward from the trap opening;
A top pipe section connected to the upper end of the rising pipe section, curved and having a top weir defining the water level;
A descending pipeline section connected to the top pipeline section and descending over the top weir of the rise pipeline section and the top pipeline section by pouring the feed water washing water into the stored water A pipe shelf that receives the wash water that has flowed down to the descending pipe and causes the wash water to rebound, a downstream pipe that guides the wash water bounced off the pipe shelf to the downstream side, and the downstream pipe The descending pipe section having a throttle section that narrows the pipe area at the end of the road section and guides the washing water to the drain outlet outside the toilet,
The descending pipe section is
In discharging the wash water carried from the ascending pipe section to the drain outlet, the stop of the wash water flowing down over the top weir is received by the pipe shelf and the direction of the flow of the wash water flowing down is the throttle. The flow direction is changed to the side of the section, and the wash water that flows down is stored in the throttling section, the upstream pipe is sealed with the washing water in the throttling section, and the top pipe section It is possible to form a water column in which the washing water stored in the throttle portion reaches the top weir even if air remains in the pipeline portion from the pipe to the pipeline shelf. Later, the residual air is sealed in the top pipe section, and has a descending pipe shape capable of continuing the siphon action by generating a siphon action for sucking the flush water of the toilet bowl part ,
The top weir is
A guide piece for guiding the wash water so that the wash water falls toward the pipe shelf, and the guide piece is an air reservoir for the air rising from the pipe line after the pipe shelf. With protruding pieces,
A toilet bowl characterized by that. 給水された洗浄水を、便器ボール部が貯め置く溜水に流し込み、前記溜水と共にサイホントラップから排出する大便器であって、
前記サイホントラップは、
前記便器ボール部側面に開口したトラップ開口を有し、該トラップ開口から斜め上方に向けた管路を形成する上昇管路部と、
該上昇管路部の上端に連結して湾曲し、前記溜水水位を規定する頂上堰を有する頂上管路部と、
該頂上管路部に連結して下降した下降管路部であって、前記溜水への前記給水洗浄水の流し込みにより前記上昇管路部と前記頂上管路部の前記頂上堰を越えて前記下降管路部に流れ落ちた洗浄水を受け止めて洗浄水の跳ね返りを起こす管路棚部と、該管路棚部で跳ね返った洗浄水を下流側に導く下流側管路部と、該下流側管路部の末端において管路面積を狭小させ洗浄水を便器外部の排水口に導く絞り部とを有する前記下降管路部とを備え、
前記下降管路部は、
前記上昇管路部から運ばれる洗浄水を前記排水口に排出するに当たり、前記頂上堰を越えて流れ落ちる洗浄水の前記管路棚部での受け止めと、前記流れ落ちる洗浄水の流れの向きを前記絞り部の側に転換する流れ向き変更と、前記流れ落ちる洗浄水の前記絞り部での貯め置きとを起こして、前記絞り部において上流側管路の洗浄水によるシールを起こすことと、前記頂上管路部に存在していたエアが前記上昇管路部を上昇してきた洗浄水に押されて前記頂上管路部以降の管路に流れ込むと、該流れ込んだエアを前記頂上管路部より下流で封止して前記頂上管路部側に戻らないようにすることによって、前記絞り部に貯め置かれた洗浄水が前記頂上堰まで達する水柱を形成して、前記便器ボール部の洗浄水を吸引するサイホン作用を発生させ該サイホン作用を継続可能な下降管路形状を有し、
前記頂上堰は、
前記管路棚部に向けて洗浄水が落ち込むよう洗浄水を案内する案内片を有し、該案内片が前記管路棚部以降の管路から上昇したエアのエア溜まりとなるよう、前記案内片を突出して有する、
ことを特徴とする、大便器。A toilet that pours the supplied wash water into the stored water stored in the toilet bowl and discharges it from the siphon trap together with the stored water,
The siphon trap is
An ascending pipeline section having a trap opening opened on a side surface of the toilet bowl portion, and forming a pipeline obliquely upward from the trap opening;
A top pipe section connected to the upper end of the rising pipe section, curved and having a top weir defining the water level;
A descending pipeline section connected to the top pipeline section and descending over the top weir of the rise pipeline section and the top pipeline section by pouring the feed water washing water into the stored water A pipe shelf that receives the wash water that has flowed down to the descending pipe and causes the wash water to rebound, a downstream pipe that guides the wash water bounced off the pipe shelf to the downstream side, and the downstream pipe The descending pipe section having a throttle section that narrows the pipe area at the end of the road section and guides the washing water to the drain outlet outside the toilet,
The descending pipe section is
In discharging the wash water carried from the ascending pipe section to the drain outlet, the stop of the wash water flowing down over the top weir is received by the pipe shelf and the direction of the flow of the wash water flowing down is the throttle. Causing the flow direction change to be switched to the side of the section and the storage at the throttling portion of the washing water flowing down, causing the upstream pipe to be sealed with the washing water in the throttling section, and the top pipe line When the air existing in the section is pushed by the washing water that has risen up the rise pipe section and flows into the pipes after the top pipe section, the air that has flowed in is sealed downstream from the top pipe section. especially Accordingly, to form a water column washing water placed accumulated in the narrowed portion reaches the top weir suction cleaning water of the toilet bowl portion to prevent return to the top line portion side seals To generate a siphon action Have sustainable downcomer passage configuration the alternative version action,
The top weir is
A guide piece for guiding the wash water so that the wash water falls toward the pipe shelf, and the guide piece is an air reservoir for the air rising from the pipe line after the pipe shelf. With protruding pieces,
A toilet bowl characterized by that. 請求項１２または請求項１３記載の大便器であって、
前記頂上管路部は、
前記下降管路部に繋がる管路部分が前記頂上堰を越えて前記下降管路部に落ち込む洗浄水の流れを境にエア残存領域として区画されるような管路形状を有する、大便器。A claim 1 2 or the toilet of claim 13 Symbol mounting,
The top conduit section is
A toilet having a pipeline shape in which a pipeline portion connected to the descending pipeline section is partitioned as a remaining air region on the boundary of a flow of wash water that drops into the descending pipeline section beyond the top weir. 請求項１４記載の大便器であって、
前記頂上管路部は、
前記上昇管路部の管路断面積より広い断面積で、前記上昇管路部と前記下降管路部とを連結する、大便器。A toilet bowl according to claim 14 Symbol mounting,
The top conduit section is
A toilet that connects the ascending conduit and the descending conduit with a cross-sectional area wider than the conduit cross-sectional area of the ascending conduit. 請求項１５記載の大便器であって、
前記下降管路部は、
前記管路棚部から前記絞り部にかけて、管路断面の面積が前記上昇管路部の管路断面積と少なくとも同じ程度の面積となるまで減少徐変する下降管路形状を有する、大便器。A toilet bowl according to claim 15 Symbol mounting,
The descending pipe section is
A toilet having a descending pipe shape that gradually decreases from the pipe shelf part to the throttle part until the area of the pipe cross section becomes at least as large as the pipe cross-sectional area of the rising pipe part. 請求項１６記載の大便器であって、
前記下降管路部の前記管路断面は、便器左右方向において管路軸心側に絞られた断面形状とされている、大便器。A toilet bowl according to claim 16 Symbol mounting,
The toilet section in which the pipe section of the descending pipe section has a cross-sectional shape narrowed to the pipe axis side in the left-right direction of the toilet. 請求項１７記載の大便器であって、
前記下降管路部は、
前記下降管路を、前記頂上堰を越えて落ち込んだ洗浄水が前記便器ボール部の側に跳ね返って前記絞り部に導かれるようにして備え、
前記絞り部は、前記導かれた洗浄水を前記便器ボール部側で受け止める棚部を有し、該棚部で洗浄水を受け止めた後に該洗浄水を前記排水口に導くものとされている、大便器。A toilet bowl according to claim 17 Symbol mounting,
The descending pipe section is
The descending pipe is provided so that the wash water that has dropped over the top weir rebounds to the toilet bowl part side and is guided to the throttle part,
The throttling portion has a shelf for receiving the guided wash water on the toilet bowl portion side, and after receiving the wash water at the shelf, the wash water is led to the drain. toilet bowl. 請求項１２ないし請求項１８いずれか記載の大便器であって、
給水された洗浄水を便器ボール部が貯め置く溜水に流し込む導水路として、給水洗浄水を前記便器ボール部の上部周りに導く導水路を備え、
該導水路は、給水洗浄水を二つの主流を含む流れとして前記溜水に合流するよう吐出する吐出部を有し、
該吐出部は、前記二つの洗浄水主流が、便器水平面視において前記溜水を挟んで略平行に前記溜水に合流しつつ、前記溜水に同一回転方向の旋回流を起こすように前記溜水に合流する溜水合流関係を採って給水洗浄水を吐出し、
前記導水路の吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器前方側に向けて前記溜水に対して斜め上方から吐出して、前記二つの洗浄水主流の一方である第１の洗浄水主流を引き起こす第１吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記第１吐出部と便器を左右に二分する中心軸に対して同じ側から吐出し、前記溜水水面より上部の前記便器ボール面において該ボール面に沿って周回するような洗浄水の流れを生成する第２吐出部と、
該第２吐出部の洗浄水の流れに合流して前記第２吐出部の洗浄水の流れを矯正し、該矯正した第２吐出部の洗浄水の流れを、前記二つの洗浄水主流の他方である第２の洗浄水主流とする第３吐出部とを有し、
前記第１吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記導水路に形成した複数の吐出孔からそれぞれ吐出し、各吐出孔からの洗浄水水流を合流させて前記第１の洗浄水主流を引き起こし、
前記第３吐出部は、
前記導水路に導かれた洗浄水を、前記便器ボール部の前方側において前記溜水に向けて吐出して前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、前記第２吐出部の洗浄水の流れ向きを前記溜水水面側に矯正する第４吐出部と、
前記導水路に導かれた洗浄水を、便器を左右に二分する中心軸に対して前記第１吐出部と反対側から吐出して前記第４吐出部からの洗浄水で矯正された前記第２吐出部の洗浄水の流れに合流させ、その流れ向きを前記溜水水面側に更に矯正すると共に、矯正後の前記第２吐出部の洗浄水の流れを前記第２の洗浄水主流として、前記第１の洗浄水主流に対する前記溜水合流関係を持って前記溜水に合流させる第５吐出部とを有し、
前記導水路は、
前記導水路に導かれた洗浄水を前記便器ボール部表面に沿うよう吐出する補助吐水孔を、前記第１〜第５吐出部とは別に備え、前記補助吐水孔からの洗浄水吐出を含めて、前記便器ボール部表面のほぼ全域に亘って洗浄水を流し、
前記便器ボール部は、
前記第１の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第１の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第１ボール周壁部と、
前記第２の洗浄水主流を受け止めて旋回の案内をすると共に、前記第２の洗浄水主流が前記溜水に合流した後の洗浄水の旋回状況を規定する第２ボール周壁部とを備え、
前記第１、第２ボール周壁部は、溜水合流後の洗浄水旋回状況に差を持たせ、一方のボール周壁部は溜水の深さ方向の旋回のリードを大きくし、他方のボール周壁部は前記旋回のリードを小さくし、
前記第２ボール周壁部は、前記第２の洗浄水主流の前記旋回のリードを大きくし、前記第１ボール周壁部は、前記第１の洗浄水主流の前記旋回のリードを小さくし、
前記第１ボール周壁部は、
前記便器ボール部の底部に開口したトラップと対向する側で前記溜水を取り囲むように形成され、前記第１の洗浄水主流を受け止める案内棚部であって、前記溜水の溜水面と略一致した高さ位置で、前記旋回リードの小さい旋回状況を前記第１の洗浄水主流に起こす前記案内棚部を有し、
前記第２ボール周壁部は、
前記第２の洗浄水主流を受け止めてこれを前記溜水に合流させる箇所において、前記旋回リードの大きい旋回状況を前記第２の洗浄水主流に起こすことができるよう、前記溜水の上下方向にわたる傾斜が前記案内棚部より大きな周壁面部を有する、大便器。A toilet according to any one of claims 12 to 18,
As write-free water conduit flowing water has been cleaned water accumulated water put accumulated is the toilet bowl section includes a water guide path for guiding feed water wash water at the top around the toilet bowl portion,
The water conduit has a discharge unit that discharges the feed water and wash water so as to join the stored water as a flow including two main streams,
The discharge section is configured to cause the swirling flow in the same rotational direction to occur in the water while the two main washing water flows merge with the water in parallel with the water in the toilet bowl plan view. Take the relationship of the pooled water that joins the water and discharge the feed water washing water,
The discharge part of the water conduit is
The wash water led to the water conduit is discharged obliquely from above to the stored water toward the front of the toilet, and causes a first wash water main flow that is one of the two wash water main flows. A discharge part;
The wash water guided to the water conduit is discharged from the same side with respect to the central axis that bisects the first discharge part and the toilet bowl to the left and right, and the ball surface on the toilet bowl surface above the stored water surface A second discharge unit that generates a flow of cleaning water that circulates along the
The flow of the cleaning water of the second discharge part is corrected by joining the flow of the cleaning water of the second discharge part, and the flow of the cleaning water of the second discharge part corrected is the other of the two main flows of the cleaning water A third discharge portion that is a second main flow of cleaning water,
The first discharge unit includes:
The cleaning water guided to the water conduit is discharged from a plurality of discharge holes formed in the water conduit, respectively, the cleaning water flow from each discharge hole is merged to cause the first cleaning water main flow,
The third discharge part is
The washing water guided to the water conduit is discharged toward the pooled water on the front side of the toilet bowl part and merged with the washing water flow of the second discharge part, so that the washing water of the second discharge part A fourth discharge part that corrects the flow direction of
The cleaning water guided to the water conduit is discharged from the opposite side of the first discharge portion with respect to the central axis that bisects the toilet bowl to the left and right, and is corrected with the cleaning water from the fourth discharge portion. The flow is merged with the flow of cleaning water in the discharge part, the flow direction is further corrected to the side of the stored water surface, and the flow of cleaning water in the second discharge part after correction is used as the second main flow of cleaning water, A fifth discharge part for joining the stored water with the stored water confluence relationship with the first wash water main flow,
The water conduit is
An auxiliary water discharge hole for discharging the wash water guided to the water conduit along the toilet bowl part surface is provided separately from the first to fifth discharge parts, including the discharge of the wash water from the auxiliary water discharge hole. , Flushing water over almost the entire surface of the toilet bowl surface ,
The toilet bowl part is
A first ball peripheral wall portion that receives the first washing water main flow and guides the turning, and defines a turning situation of the washing water after the first washing water main flow merges with the stored water;
The second wash water main flow is received and guided to turn, and a second ball peripheral wall portion defining a swirl situation of the wash water after the second wash water main flow merges with the stored water,
The first and second ball peripheral wall portions have a difference in the swirling state of the washing water after merging the pooled water, and one ball peripheral wall portion has a larger swirl lead in the depth direction of the stored water, and the other ball peripheral wall portion Part makes the revolving lead smaller,
The second ball peripheral wall portion increases the revolving lead of the second cleaning water mainstream, and the first ball peripheral wall portion decreases the revolving lead of the first cleaning water mainstream,
The first ball peripheral wall portion is
A guide shelf that is formed so as to surround the accumulated water on the side facing the trap opened at the bottom of the toilet bowl portion and receives the first main flow of washing water, and substantially coincides with the accumulated water surface of the accumulated water The guide shelf that causes a small swirling situation of the swivel reed to the first wash water mainstream at the height position
The second ball peripheral wall portion is
In the place where the second main flow of washing water is received and joined to the stored water, a large swirling state of the swirl lead can be caused in the second main flow of cleaning water so as to extend in the vertical direction of the stored water. A toilet having a peripheral wall surface portion whose inclination is larger than that of the guide shelf portion .
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