JP3760307B2 - 破損のない側マチ付きプラスチック袋体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、主として家庭用廃棄物のような不要物を廃棄する際に、該不要物を収納する側マチ付きプラスチック袋体又は各種物品を収納してこれを保存するのに適した側マチ付きプラスチック袋体及び小売店にて買物した物品を一時的に収納しておくための破損のない側マチ付きプラスチック袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭用廃棄物のような不要物を廃棄する際、小売店にて買物した物品を一時的に収納しておく際、及び各種物品を収納してこれを保存するために一時的に収納しておくために図10に示すような側マチ付きプラスチック袋体に一時的に収納することがある。
このような場合に使用される側マチ付きプラスチック袋体は出来るだけその大容量の収納を得るために一般的に側マチ付きプラスチック袋体が使用さている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような側マチ付きプラスチックフィルム袋体では、大量の収容物を入れるために図10に示すように、プラスチックフィルム袋体下部にほぼ水平の熱溶着シール部Hがマチ部の縦方向内側端Lと交叉する点、即ちY点に周囲からの牽引を受けてピンポイントの穴が開き現象が発生する。更に、プラスチックフィルム袋体の下部に熱溶着される熱溶着シール部の特にその上辺は、熱板温度が低すぎれば溶着が不完全となり、熱板温度が高すぎれば溶着部が脆くなり、その上辺に強い牽引を受ければ容易に破断する傾向がある。従って大量の収容物により牽引される溶着部上辺縁においてシール破損が発生する。
【0004】
特に、このような大容量の収容物を収納する側マチ付きプラスチック袋体では、マチ部の縦方向内側端Lと交叉する点、即ちY点に周囲からの牽引を受けてピンポイントの穴が開き現象が発生すること、及び大量の収容物により牽引される溶着部上辺縁において損壊する傾向がある。
【0005】
ゴミ入れ用の側マチ付きポリエチレン袋体としては穴開きの欠点は、家庭から排出される生ゴミのような水分を多量に含有するゴミでは大きな問題点となる。
従って、このような大量のゴミを収納でき、しかも使用中に穴開きの欠点のない破損のない側マチ付きプラスチック袋体が強く要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の要望に応えるために、中央底部シール部と迂回凹状シール部と両側シール部とからなる押圧シール下部を有するシール押圧用熱板であって、且つこのシール押圧用熱板の押圧シール下端部の断面形状が所定幅の平坦部のシール上縁部は角部を形成しない湾曲形状を形成すると共に平坦部のシール下縁部は角部を有してなり、該シール押圧用熱板により上部開口の四辺形プラスチック袋体の両側辺を内側に折込んでマチ部が形成せられ、且つその中央部に中央底部シール部と、前記中央底部シール部がマチ部内側端との交叉する個所に迂回凹状シール部と、該凹状シール部の外側に両側シール部とが連続する熱溶着底部シール部を形成してなるものである。
【0007】
又、両側シール部は底部シール部の延長線状の直状である。
【0008】
更に、両側シール部は外側上方に傾斜状とすることにより、特に底部シール部がマチ部内側端との交叉する個所への牽引力を軽減するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明を以下図面に示す実施例において、発明の実施例を説明する。
【実施例1】
図1に示すごとく、プラスチックシート又はプラスチックフィルムよりなるプラスチック袋体1の素材として上部開口2の四辺形プラスチック袋体1の両側辺を内側に折込んでマチ部3が形成せられている。
【0010】
四辺形プラスチック袋体1の下部シール部aは、四辺形プラスチック袋体1の下辺と平行に形成される中央底部シール部4と、その両側に設けた迂回凹状シール部5、5と、更にその両側に設けた両側シール部6、6とからなっており、これらは連続して設けられている。両側シール部6、6はほぼ中央底部シール部4の延長線上にあると共に、両側に設けた各迂回凹状シール部5、5は中央底部シール部4の延長線がマチ部3の内側端7との交叉する部分に形成される。
【0011】
シール押圧用熱板8の下端は中央押圧部15と、迂回押圧部16と、両側押圧部17とからなり、その縦断面形状は、図4の拡大断面図に示すように所定幅の平坦部9のシール上縁側部10は角部、即ちエッジを形成しない湾曲形状としてあり、更に平坦部9のシール下縁側部11は角部を有している。シール押圧用熱板8の幅長さは四辺形プラスチック袋体1の下辺の長さとその形状に対応させてある。平坦部9のシール下縁側部11に角部を有している場合、溶着時間が長くなったり又は溶着温度が高すぎた場合、図6に示すような溶着隆起部18が形成される可能性がある。このような溶着隆起部18は引っ張り強度に弱くなる傾向がある。
【0012】
従って、図2〜図4に示すシール押圧用熱板8にてプラスチック袋体1の下部を溶着した場合、中央底部シール部4にあっては、二枚のプラスチックシート又はプラスチックフィルムを溶着し、又両側シール部6、6にあっては四枚のプラスチックシート又はプラスチックフィルムを溶着することになる。
例えば、ポリエチレンフィルムのプラスチックフィルム袋体を溶着する場合、約摂氏200度に加熱されたシール押圧用熱板4にて0.8〜0.9秒、下部鉄板12上面に耐熱シリコン板13とからなる受板14上で前記プラスチックフィルムをシール押圧用熱板8の下部押圧平坦部9にて押圧することにより所望の下部シール部aが形成されることになる。
【0013】
中央底部シール部4の延長線がマチ部内側端7との交叉する部分に迂回凹状シール部5、5が形成されるために、内容物による牽引が迂回凹状シール部5、5の周縁にて分散されることによって、従来のプラスチック袋では通常集中的に牽引されるマチ部内側端7の溶着からの破損が効果的に回避されることになる。
更に、この発明では、シール上辺に相当するシール押圧用熱板4の形状を角部を形成しない湾曲形状とすることによって、より強力な耐引張性を付与したものとなっている。
【0014】
【実施例2】
図8〜図9では、上部開口2のプラスチックシート又はプラスチックフィルムよりなるプラスチック袋体21の両側辺を内側に折込んでマチ部3が形成せられている。
【0015】
プラスチック袋体21に形成される下部シール部bは、中央底部シール部4と、中央底部シール部4の両側に設けた迂回凹状シール部5、5と、更に迂回凹状シール部5、5の両側部に設けた両側シール部25、25とからなり、且つ中央底部シール部4と両側迂回凹状シール部5、5と両側シール部25、25とは連続的に形成させている。
【0016】
中央底部シール部4はプラスチック袋体21の下辺に平行に形成されると共に両側シール部25、25は中央底部シール部4の延長線の外側上方に傾斜状に形成されている。
【0017】
本例において使用するシール押圧用熱板22の縦断面形状の下端の形状は、実施例1におけると同様に所定幅の平坦部のシール上縁側部23は角部、即ちエッジを形成しない湾曲形状としてあり、更に平坦部9のシール下縁側部24は角部を有している。
シール押圧用熱板22の幅長さは四辺形プラスチック袋体の下辺の下部シール部bの長さとその形状に対応させてあるものである。
【0018】
上記のような構造の破損のない側マチ付きプラスチック袋体としてあるので、前記熱溶着シール部bがマチ部内側端7と交叉する個所に下方に迂回する凹状シール部5、5を形成することとしてあるので、収納物を大量に収納した場合でも引っ張りが、凹状シール部の円周部に分散するので、従来発生したような引っ張りが一点に集中することがなくなり、その結果としてピンホール等の破損を最大限防止しえる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の破損のない側マチ付きプラスチック袋体では、中央底部シール部と迂回凹状シール部と両側シール部とからなる押圧シール下部を有するシール押圧用熱板であって、且つこのシール押圧用熱板の押圧シール下端部の断面形状が所定幅の平坦部のシール上縁部は角部を形成しない湾曲形状を形成すると共に平坦部のシール下縁部は角部を有してなり、該シール押圧用熱板により上部開口の四辺形プラスチック袋体の両側辺を内側に折込んでマチ部が形成せられ、且つその中央部に中央底部シール部と、前記中央底部シール部がマチ部内側端との交叉する個所に迂回凹状シール部と、該凹状シール部の外側に両側シール部とが連続する熱溶着底部シール部を形成してなるので、シール部自体が破損しない構造である上、熱板のシール上縁部は角部を形成しない湾曲形状としてあるから、一層破損のない破損のない側マチ付きプラスチック袋体を提供することができる。
請求項2の破損のない側マチ付きプラスチック袋体では、両側シール部は底部シール部の延長線状の直状としてあるので、従来の金型を左程変更することなく安価に変更することができる。
請求項3の破損のない側マチ付きプラスチック袋体では、両側シール部は外側上方に傾斜状としてあるので、袋内部の収容物を入れた際の引っ張りが分散されるのでより確実に破損が少ない破損のない側マチ付きプラスチック袋体を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】下部シール部が直状の側マチ付きプラスチックフィルム袋体の斜視図
【図2】シール押圧用熱板の底面図
【図3】シール押圧用熱板の断面図
【図4】シール押圧用熱板の一部拡大断面図
【図5】シール押圧状態を示す側面図
【図6】シール部の拡大断面図
【図7】上部を開口して下部シール部を示した平面図
【図8】両側シールが上方に傾斜した側マチ付きプラスチックフィルム袋体の斜視図
【図9】両側シールが上方に傾斜したシール押圧用熱板の底面図
【図10】従来のプラスチック袋の正面図
【符号の説明】
1...プラスチック袋体
2...上部開口部
3...マチ部
4...中央底部シール部
5...迂回凹状シール部
6...両側シール部
7...マチ部内側端
8...シール押圧用熱板
9...押圧平坦部
10..シール上部縁
11..シール下部縁
12..鉄板
13..シリコン板
14..受板
15..中央押圧部
16..迂回押圧部
17..両側押圧部
18..溶着隆起部
a ..下部シール部
21..プラスチック袋体
22..シール押圧用熱板
23..シール上部縁
24..シール下部縁
25..上方傾斜両側縁
b ..下部シール部

Claims (3)

  1. 中央底部シール部と迂回凹状シール部と両側シール部とからなる押圧シール下部を有するシール押圧用熱板であって、且つこのシール押圧用熱板の押圧シール下端部の断面形状が所定幅の平坦部のシール上縁部は角部を形成しない湾曲形状を形成すると共に平坦部のシール下縁部は角部を有してなり、該シール押圧用熱板により上部開口の四辺形プラスチック袋体の両側辺を内側に折込んでマチ部が形成せられ、且つその中央部に中央底部シール部と、前記中央底部シール部がマチ部内側端との交叉する個所に迂回凹状シール部と、該凹状シール部の外側に両側シール部とが連続する熱溶着底部シール部を形成してなることを特徴とした破損のない側マチ付きプラスチック袋体。」
  2. 両側シール部は底部シール部の延長線状の直状である請求項1記載の破損のない側マチ付きプラスチック袋体。
  3. 両側シール部は外側上方に傾斜状とした請求項1記載の破損のない側マチ付きプラスチック袋体。」となっております。
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