JP3758803B2 - 文字と画像の合成プリント方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、年賀状、挨拶状、通知状として用いられるポストカードなどのデジタル文書・画像の合成プリント画像において住所・氏名・自由文などの文字と予め用意された画像などの背景画像とフィルム原稿などから読み取られた画像とを合成したプリント画像を出力する文字と画像の合成プリント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、お正月の年賀状や結婚などの通知状などとして、文字と写真画像などとが合成されたプリント画像を年賀はがきや定型はがきなどの台紙上に持つ写真画像付きはがき、いわゆるポストカードが多数用いられている。このようなポストカードは、従来、顧客(ユーザ)のネガティブフィルムやポジティブフィルムを画像マスクを用いて焼き込む前に、住所・氏名・自由文およびその他の定型文などの文字を焼き込む必要があるため、これらの文字を版下原稿として作成した後画像マスクを用いてリスフィルムなどの別のフィルムに焼き込み、また、例えば年賀状であれば、「門松」などの定型画像(テンプレート画像、台紙画像)を画像マスクを用いて背景画像として、焼き込む必要があった。従って、従来のポストカードの作成においては、各件毎に文字用のリスフィルムと、ユーザ画像および定型画像の各フィルムとの合計少なくとも3枚のフィルムが必要であった。この3枚のフィルムを各件毎にセットし、3枚1組にセットされたフィルムを従来のアナログプリンタに装填し、3枚セットされたフィルムによって形成された文字と画像との合成画像を画像マスクを用いて感光材料(ペーパ)に面露光によって直接焼き付けることを所要時間繰り返し、所要枚数、例えば50枚、100枚、200枚、1000枚等の枚数だけ焼き付けていた。こうして得られた所定枚数のプリント画像を現像後1枚毎に分断し、専用の貼付機を用いて、官製はがきや私製はがき等のはがきや台紙等に貼り付けてポストカードを作製していた。
【0003】
ところで、住所、氏名等は固有の漢字が用いられることがあるため、類似した漢字でも微妙な違いが要求されることから修正が多くなるが、従来のアナログプリンタでは、文字専用のリスフィルムを各件毎に版下作成、露光、現像を行って作成する必要があるため、修正が大変で、面倒であるという問題があった。また、文字と、ユーザ画像と、定型画像との3枚のフィルムを1組としてセットして合成画像を得ているが、年賀状などは、年末の短期間のうちに多数の件を処理しなければならないため、好まれる台紙画像であれば、台紙画像などの定型画像を多数用意する必要があるし、あるいはいくつかの定型画像を次々に組み換える必要があり、組み換えを誤る恐れが大となるなどのコストアップにつながるという問題があった。また、ユーザ画像の画像窓を色々な形状にするためには、画像マスクを用いて多重焼を行う必要があるが、これを行うのは、極めて大変であるという問題もあった。
【0004】
一方、近年では、デジタル露光を利用する焼付システム、すなわち、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム原稿(以下、フィルム原稿という)に記録された画像情報を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像情報とし、この画像情報に応じて変調した記録光によって印画紙等の感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像してプリントとするデジタルプリントシステムが提案され、このシステムを具体的に実施するデジタルフォトプリンタの開発が進んでいる。
【0005】
デジタルプリントシステムでは、複数画像の合成や画像の分割等の編集や文字と画像との編集等のプリント画像の編集、レイアウトや、色/濃度調整、変倍率、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に編集および画像処理した仕上りプリントを出力することができる。また、従来の直接露光によるプリントシステムでは、濃度分解能、空間分解能、色/濃度再現性等の点で、フィルム等に記録されている画像濃度情報をすべて再生することはできないが、デジタルフォトプリンタによればフィルムに記録されている画像濃度情報をほぼ100%再生したプリントが出力可能である。
デジタルフォトプリントシステムやデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルム等の原稿に記録された画像をイメージセンサ等によって光電的に読み取る画像入力装置(スキャナ)、読み取った画像やこの読取画像と定型画像や文字との合成画像を表示する表示装置(ディスプレイ)、住所・氏名・自由文などの文字入力や様々な番号や条件を入力するデータ入力装置を備え、システム全体を制御する制御装置、読取画像を画像処理したり、読取画像と定型画像や住所、氏名等の文字画像を合成し、画像処理する画像処理装置、および画像処理された画像情報に従って変調されたレーザ光などの露光ビームによって感光材料を走査露光して現像処理を施すプリントを得る画像出力装置より構成される。
【0006】
このようなデジタルプリントシステムによれば、画像処理装置において、各フィルムに撮影された画像、台紙画像(テンプレート画像)などの定型画像およびビットマップ展開された定型文などのデジタル画像データやその画像処理条件などをデジタルフォトプリンタが有するメモリ、例えばEEPROMやEPROMなどの不揮発性メモリやHD(ハードディスク)などの記憶装置、FD(フロッピーディスク)やMO(光磁気記録媒体)などの記憶媒体に記憶し、保存しておくことが可能であるので、ポストカード等の作成時に定型画像や定型文を各件毎に作成する必要がなく、またユーザのフィルム原稿からの読取画像とテンプレート画像などの定型画像と住所・氏名・自由文や定型文などの文字画像との合成画像を表示装置に表示するので、修正や訂正を容易かつ正確に行うことができ、一旦合成画像データを作成すればレーザ光等を用いる画像出力装置で所要枚数連続して自動的にプリントを出力できるので、ポストカードの作製を容易かつ正確かつ効率よく行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなデジタルプリントシステムを用いてポストカードを作製する場合、ユーザが選択した背景画像と、ユーザが提供した原稿から読み取られたユーザ画像と、ユーザの指定した文字とは、各々の天地が一致して合成されていなければ用をなさず、作製し直す必要があるという問題があった。
また、これらの画像と文字とが合成されたプリント画像は、出力後専用貼付機等によって郵便はがき等のカードの裏面に自動的に貼り付けられる。この時、切手等を貼る位置が定っている郵便はがきなどのように天地が定った表面を持つカードなどの台紙への自動貼り付けの際には、国内と外国などではその位置が異なる場合があるが、天地が定った台紙の表面とその裏面の合成プリント画像とは一体として正像とされる位置関係が定められている。このため、出力されるプリント画像と台紙との位置関係が正しく設定されていないと、得られたポストカードなどの合成画像付はがきにおける前記位置関係がずれてしまい、作製し直す必要があるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、デジタルプリントシステムのデジタルフォトプリンタを用いて文字と画像が合成されたプリント画像を持つポストカードを作製する場合、合成される背景画像と読み取りユーザ画像と文字との天地が一致し、全部が正像に見えるように合成することができ、さらに合成プリント画像の天地とこれが自動貼付される郵便はがきなどの台紙の天地とが、たとえ台紙が縦型であっても、横型であっても、表裏で正像とされる位置関係となるようにプリント画像を出力することができる文字と画像の合成プリント方法を提供するにある。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、背景画像と、原稿から取得された読み取り画像と、文字情報から作成された文字画像とを合成した合成画像を、長尺なプリント用紙を副走査方向に搬送しつつ前記プリント用紙を走査露光することで、前記プリント用紙に出力する合成プリント方法であって、前記背景画像の天地情報、前記読み取り画像の天地情報、および前記文字画像の天地情報が予め設定されており、前記プリント用紙は、搬送方向に対して上下左右方向が定まっており、さらに、このプリント用紙が貼り付けられる台紙の天方向に応じて、前記上下左右方向のうちいずれか1つの方向が予め設定されており、前記背景画像、前記読み取り画像、および前記文字画像の各々の天地情報に基づいて、前記背景画像、前記読み取り画像および前記文字画像とを、これら全ての画像の天方向が一致するように合成して、前記合成画像を作成する合成ステップと、前記合成画像における天方向が、前記プリント用紙の上下左右方向のうち予め設定された前記いずれか1つの方向と一致するように、作成した前記合成画像を、前記プリント用紙に出力するプリント出力ステップとを有することを特徴とする文字と画像の合成プリント方法を提供するものである。
【0010】
ここで、前記台紙は郵便はがきであり、切手が貼り付けられる位置に応じて天方向が定まっていることが好ましい。また、前記プリント出力ステップに先がけて、前記プリント用紙における画像出力サイズが予め設定されており、前記プリント出力ステップでは、前記合成画像の大きさが、予め設定されている前記画像出力サイズよりも大きい場合、前記合成画像を縮小して前記所定のプリント用紙に出力することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る文字と画像の合成プリント方法を添付の図面に示す好適実施例に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の文字と画像の合成プリント方法を実施するデジタルプリントシステムの一実施例をブロック図で示す概略図である。
以下の説明においては、本発明の文字と画像の合成プリント方法を行う対象として、顧客の撮影画像と、年賀に因んだ絵柄を持つ背景画像と、年賀に因んだ「賀正」や「謹賀新年」などの定型文字や定型文や顧客の住所・氏名・自由文等の文字とを合成した年賀状などのポストカードを代表例としているが、本発明はこれに限定されるものでなく、対象とする用途や主旨に応じて適宜選択可能なことは勿論である。
【0012】
図1に示すデジタルプリントシステム10は、顧客の持ち込んだフィルム原稿の担持画像を光電的に読み取る画像入力装置(以下、スキャナともいう)12と、スキャナ12での読み取り条件の設定やこれに基づくスキャナ12の制御、スキャナ12で読み取られた画像信号のデジタル画像信号化およびその画像処理、この読取画像と顧客が指定した背景画像と顧客が指定した定型文字や定型文や顧客の住所・氏名・自由文等の文字とのデジタル画像信号としての合成、合成されたデジタル合成画像信号の画像処理、合成処理条件の設定および画像処理条件の自動設定(オートセットアップ)などを行うとともにデジタルプリントシステム10全体の制御を行う制御装置14と、制御装置14で合成処理されたデジタル合成画像信号に基づいて感光材料に画像露光し、現像処理して合成画像を担持するプリントPを出力する画像出力装置(以下、プリンタともいう)16と、スキャナ12で読み取られた原稿画像や制御装置14で合成処理された合成画像を表示し、プリンタ16で出力される画像の領域(仕上りプリント領域)を表示する画像表示装置(以下、モニタまたはディスプレイともいう)18と、予め用意されたポストカードPCの目的に応じた背景画像(テンプレートファイル)、背景画像に合成される定型文や入力された顧客の住所・氏名・自由文等の文字のビットマップ展開された文字画像およびスキャナ12で読み取られた原稿画像などの合成処理される前の各々のデジタル画像信号、または制御装置14によって処理された、あるいはプリンタ16で用いられるデジタル合成画像信号、さらにはデジタル画像の合成処理条件や画像処理条件や露光条件や感光材料の処理条件などを記憶する、もしくは数件分の、デジタル合成画像と各々の処理条件、例えばプリント条件や貼り付け条件などを一体化したジョブファイルを1ロットとして数ロット分記憶するサーバーやHDなどや、もしくはMO(光磁気記録媒体)あるいは磁気テープやFDなどの磁気記録媒体とそのドライバから構成される記憶装置20と、顧客の住所・氏名・自由文等の入力、ジョブファイルなどを生成するための、顧客による背景画像や定型文などの選択もしくは指定、様々な条件の設定や処理の選択、補正などの情報の入力を行うためのキーボード22aやマウス22bなどのデータ入力装置22と、プリンタ16によって出力された文字・画像合成プリントを年賀はがきや定型はがきなどの台紙CRDに貼り付けてポストカードPCを作製する貼付機24とを有する。
【0013】
スキャナ12は、フィルム原稿(以下、単にフィルムという)等に撮影された1コマの画像を光電的に読み取る装置で、光源26と、可変絞り27と、画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光路に作用させる色フィルタ板28と、フィルムに入射する読取光をフィルムの光軸に垂直な面方向で均一に拡散させる拡散ボックス30と、フィルムを各コマ毎に順次所定の読取位置Zに搬送するフィルムキャリア32(以下、キャリア32とする)と、結像レンズユニット34と、フィルムの1コマの画像を読み取るエリアセンサであるCCDセンサ36と、アンプ(増幅器)38とを有する。
【0014】
このようなスキャナ12においては、光源26から射出され、可変絞り27によって光量調整され、色フィルタ板28を通過して色調整され、拡散ボックス30で拡散された読取光が、キャリア32によって光軸Rに対応する読取位置Zに位置されたフィルムの1コマの画像に入射し、透過することにより、フィルムに撮影されたこの1コマの画像を担持する投影光が得られる。
また、図示例のデジタルプリントシステム(以下、単にプリントシステムという)10においては、キャリア32は、スキャナ12の本体の所定位置に装着自在に構成される。図示例においては、フィルムの種類やサイズ、スライド等のフィルムの形態、トリミング等の処理等に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、装着するキャリアを取り替えることにより、従来の135サイズや240サイズのネガティブフィルム、リバーサルフィルム、スライド等の各種のフィルムや処理に対応して読み取りを行うことができる。
【0015】
フィルムの投影光は、結像レンズユニット34によってCCDセンサ36の受光面に結像され、CCDセンサ36によって光電的に読み取られ、その出力信号がアンプ38で増幅されて、制御装置14に送られる。
CCDセンサ36は、例えば、1380×920画素のエリアCCDセンサである。また、図示例の装置では、CCDセンサ36は、半画素に対応する量だけ画素配列方向に二次元的に移動可能に構成されており、これにより、読取画素数を見掛け上で4倍まで増やすことができる。
【0016】
スキャナ12においては、このような画像読取を、色フィルタ板28の各色フィルタを順次挿入して3回行うことにより、1コマの画像をR,GおよびBの3原色に分解して読み取る。
ここで、プリントシステム10においては、文字合成画像プリントPを出力するための画像読取(本スキャン)に先立ち、文字と読み取られた画像との合成結果を調整するため、および合成画像、特に読取画像を表示し、その画像処理条件等を決定するために、画像を低解像度で読み取るプレスキャンを行う。従って、CCDセンサ36による読み取りは、1コマの画像について少なくとも合計6回行われる。
【0017】
このようにして、スキャナ12で読み取られた画像データは、制御装置14に出力される。
図2に、制御装置14の一実施例を示すブロック図が示される。
同図に示すように、制御装置14は、本発明の特徴とする文字と画像とが合成された合成画像データを生成する画像処理部15の他に、画像処理部15の制御を始め、スキャナ12、制御装置14自体、プリンタ16および貼付機24等のプリントシステム10の制御や管理を行うためのCPU40と、プリントシステム10を作動するのに必要なデータを記憶する、例えば後述するポストカードシステムのジョブファイルを作成するためのメモリ42を有し、また、合成画像やポストカードシステムのジョブ登録画面や登録されたジョブファイルの一覧や内容や背景画像の種々の情報(テンプレートファイルの内容)を表示するモニタ18、顧客の住所・氏名・自由文等の文字等やジョブ登録に必要なデータ(項目)を入力するキーボード22a、ジョブファイルやテンプレートファイルにおいて、顧客によって選択された背景画像や定型文などの指定等を行うマウス22b(またはそれらのコード番号などの指定記号をキーボード22aで入力してもよいが)、画像出力装置16などがCPU等(CPUバス)を介して各部分に接続される。
【0018】
画像処理部15は、A/D変換器43、画像前処理部44、プレスキャン(フレーム)メモリ46aと本スキャン(フレーム)メモリ46bとを含む読取画像メモリ(フレームメモリ)46、画像加工処理部48、合成処理部50、D/A変換器51、文字画像データ生成部52および背景画像(テンプレート画像)メモリ54を有する。
ここで、A/D変換器43は、スキャナ12から出力されたR,GおよびBの各画像データを、それぞれデジタル画像データとする。前処理部44は、得られたデジタル画像データに、必要に応じてDCオフセット補正、暗時補正、Log変換、シェーディング補正、ネガ/ポジ変換等の各種の変換・補正処理を施すものである。読取画像メモリ(フレームメモリ)46は、こうして得られた前処理画像信号データを記憶(格納)しておくもので、この前処理画像信号データのうち、プレスキャン画像データはプレスキャンメモリ46aに、本スキャン画像データは本スキャンメモリ46bに、それぞれ記憶される。なお、フレームメモリ46は、制御装置14内に内蔵されていてもよいが、記憶装置20の一部をフレームメモリ46として用いてもよい。
なお、画像前処理部44で行われるネガ/ポジ変換は、ネガフィルムから読み取られたネガ画像をリバーサルフィルムから読み取られたポジ画像にあるいはポジ画像をネガ画像に変換するものである。
【0019】
画像加工処理部48は、得られた画像データの処理条件(画像処理条件)を設定すると共に、設定された画像処理条件に応じて画像データに画像処理を施すものである。
画像加工処理部48では、まずプレスキャンメモリ46aからプレスキャン画像データが読み出され、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出等が行われ、色/階調補正、電子倍率、ダイナミックレンジ処理、シャープネス等の各種の画像処理条件が設定される。
【0020】
こうして画像処理条件が設定されると、画像加工処理部48では、設定された画像処理条件に応じて、プレスキャン画像データに、または本スキャン時であれば、本スキャンメモリ46bから読み出された本スキャン画像データに、まず必要に応じて画像の縦横の回転(−90°または90°)、または反転(±180°)、もしくは任意の角度(±θ)の回転が行われ、続いて画像の色および/または階調の補正、次に設定された電子倍率に応じて画像の拡大/縮小処理(電子変倍)、次いで画像データのダイナミックレンジの圧縮および/または伸張(画像処理による覆い焼き効果等の付与)などが行われ、さらにアンシャープネスマスク等によってシャープネス処理(鮮鋭化処理)が施される。
画像処理部48によって設定された画像処理条件に応じて処理されたプレスキャン画像は、後段の合成処理部50で文字や背景画像(テンプレート画像)と合成された後に、合成画像としてCRT等のモニタ18に表示されるが、必要に応じて、表示された合成画像中のプレスキャン画像を目視して、オペレータによる検定および色/濃度調整や階調調整等を行い、プレスキャン画像で設定された画像処理条件を補正するようにしてもよい。
【0021】
一方、文字画像データ生成部52は、キーボード22aからCPU40やメモリ42を介して入力された顧客の住所・氏名・自由文等の文字データをビットマップ展開してビットマップ画像データを生成するものである。
また、背景画像メモリ54は、プリントシステム10にポストカードの用途に応じて予め用意されている複数種類の背景画像(テンプレート画像または台紙画像という)のデジタル画像データや、複数種類の定型文字や定型文のビットマップ画像データをテンプレートファイルとして記憶(格納)するもので、これらの背景画像データや定型文字や定型文のビットマップ画像データは、オペレータがモニタ18に表示されたテンプレートファイルにおいてデータ入力装置22で指定することにより、CPU40によって背景画像メモリ54から読み出せるようになっている。なお、フレームメモリ46や背景画像メモリ54は、制御装置14内に内蔵されていてもよいが、記憶装置20の一部に割り当てられるものであってもよい。
【0022】
なお、これらの背景画像や定型文字や定型文は、複数種類の内から、ポストカード注文時に顧客が自由に選択できるようになっている。ここで、オペレータによる背景画像や定型文字や定型文の指定は、背景画像メモリ54に記憶された複数種類の背景画像や定型文字や定型文やその文字フォントなどの項目やそのコード番号などの指定記号をテンプレートファイルとしてモニタ18に表示し、モニタ18に表示されたテンプレートファイルの項目や指定番号の中から、顧客が注文時に選択した背景画像や定型文字や定型文などの項目やその指定番号をマウス22bによって指定するようにしてもよいし、もしくは、それらの背景画像や定型文字や定型文などの項目やその指定記号をキーボード22aで入力するようにしてもよい。
背景画像メモリ54には、予め用意されていない背景画像や文字や文やそのフォント等について、例えばフォトショップ(Adobe社製) などのレタッチソフト等を用いて作成し、画像データやビットマップ展開データに変換して、テンプレートファイルとして新たに追加できるようにしておくのが好ましい。
【0023】
合成処理部50は、本発明の文字と画像の合成プリント方法を実施する部分であって、画像加工処理部48から出力される画像データと、文字画像データ生成部52から出力されるビットマップ文字画像データと、背景画像メモリからCPU40を介して読み出される背景画像および文字のビットマップ画像データとを互いに正像となるように合成するものである。合成処理部50で実施される文字と画像の合成方法については後述する。
なお、合成処理部50においては、画像加工処理部48から出力される画像データが、本スキャン画像データである場合には、文字と画像が合成された画像データは、ジョブファイルに従って各件毎にメモリ42または記憶装置20に格納され、あるいは直接プリンタ16に出力される。一方、顧客フィルムの画像をモノクロで連続的に読み取ってモニタ18に表示するビデオモードにおける画像データ、またはプレスキャン画像データである場合には、モニタ18の表示方式に応じた解像度(画素密度)および形式の画像データ(デバイス依存画像データ)に変換され、D/A変換器51においてデジタル画像データ信号からアナログ画像データ信号に変換されて、モニタ18に出力される。こうして得られたアナログ画像データ信号に基づいて文字と画像が合成された画像がモニタ18に表示される。
【0024】
CPU40は、文字と画像の合成を行う画像処理部15の制御を始め、スキャナ12、制御装置14自体およびプリンタ16等のプリントシステム10の制御や管理を登録(設定)されたジョブファイルに従って行うもので、具体的には、ジョブファイルに従って、スキャナ12での読み取り条件の設定やこれに基づくスキャナ12の制御、スキャナ12で読み取られた画像信号のデジタル画像信号化およびその画像処理、この読取画像と顧客が指定した背景画像と顧客が指定した定型文字や定型文や顧客の住所・氏名・自由文等の文字とのデジタル画像信号としての合成、合成されたデジタル合成画像信号の画像処理、合成処理条件の設定および画像処理条件の自動設定(オートセットアップ)、合成画像の露光、現像などのプリント、合成プリント画像の貼り付けなどを制御して、プリントシステム10全体の制御や管理を行う。
メモリ42は、プリントシステム10を作動するのに必要な制御データや合成画像データなどを記憶するためのもので、特に、本発明の文字と画像の合成プリント方法を実施するポストカードシステムを制御するための条件や情報や実施するためのデータ、例えば合成画像データなどを各件毎にジョブファイルとして記憶するためのものであり、数件分のジョブファイルを1ロットとして数ロット分記憶できるようになっているのが好ましい。CPU40は、上述した種々の制御や管理を行う際にメモリ42、特にその中のジョブファイルを参照する。なお、これらのデータの少なくとも一部を記憶装置20に記憶させておき、CPU40が、その制御に際し、記憶装置20を参照するように構成してもよい。
制御装置14は、基本的に以上のように構成される。
【0025】
上述したように、制御装置14で合成処理された文字と画像とのデジタル合成画像データは、プリンタ16に出力される。
プリンタ16は、ジョブファイルに登録されたプリント条件に従って、制御装置14で合成処理されたデジタル合成画像データ信号に基づいて感光材料に画像露光し、現像処理して再生画像を担持するプリントPを出力するものである。
【0026】
図3に、プリンタ16の一実施例の概略図を示す。
同図に示すように、プリンタ16は、露光制御装置56、露光部58および現像部60を有する。
制御装置14から出力された合成画像データは、露光制御装置56に送られ、露光制御装置56は、合成画像データを、プリンタ16の画像再現方式に応じた解像度および形式の画像データ(デバイス依存画像データ)、例えばデジタルRGB画像データ信号に変換した後、得られたデジタルRGB画像データ信号からアナログRGB画像データ信号にD/A変換して、このアナログRGB画像データ信号に応じて光ビームを変調するように、画像露光部58の音響光学変調器(AOM)61R,61G,61Bを駆動する。
【0027】
露光部58は、光ビーム走査によって感光材料Zを走査露光して、前記画像データの画像を感光材料Aに記録するもので、感光材料AのR感光層の露光に対応する光ビームを射出する光源62R、以下同様にG露光に対応する光源62G、およびB露光に対応する光源62Bの各光ビームの光源、各光源より射出された光ビームを、それぞれ記録画像に応じて変調するAOM61R、61Gおよび61B、光偏向器としてのポリゴンミラー63、fθレンズ64、感光材料Aの副走査搬送手段を有する。
【0028】
光源62R,62G,62Bより射出され、互いに相異なる角度で進行する各光ビームは、それぞれに対応するAOM61R,61G,61Bに入射する。各AOM61R,62G,62Bには、露光制御装置56より記録画像すなわち制御装置14から供給された画像データに応じた、R、GおよびBそれぞれの駆動信号が転送されており、入射した光ビームを記録画像に応じて変調する。
【0029】
AOM61R,62G,62Bによって変調された各光ビームは、ポリゴンミラー63の略同一点に入射して反射され、主走査方向(図中矢印x方向)に偏向され、次いでfθレンズ64によって所定の走査位置zに所定のビーム形状で結像するように調整され、感光材料Aに入射する。なお、露光部58には、必要に応じて光ビームの整形手段や面倒れ補正光学系が配置されていてもよい。
【0030】
一方、感光材料Aは長尺なものであり、ロール状に巻回されてマガジン化された状態で所定位置に装填されている。
このような感光材料Aは引き出しローラ(図示省略)で引き出され、走査位置zを挟んで配置される副走査手段を構成する搬送ローラ対65および66によって、走査位置zに保持されつつ主走査方向と直交する副走査方向(図中矢印y方向)に搬送される。
光ビームは主走査方向に偏向されているので、副走査方向に搬送される感光材料Aは光ビームによって全面を2次元的に走査露光され、感光材料Aに、制御装置14から転送された画像データの画像(潜像)が記録される。
【0031】
露光を終了した感光材料Aは、次いで搬送ローラ対67によって現像部60に搬入され、現像処理が施され、合成画像が再生されたプリントPとされる。
ここで、例えば感光材料Aが銀塩感光材料であれば、現像部60は、発色現像槽68、漂白定着槽69、水洗槽70a、70b、70cおよび70d、乾燥部およびカッタ(図示省略)等より構成され、感光材料Aはそれぞれの処理槽において所定の処理を施され、乾燥された後、ロール状に巻回されてプリントPとして出力され、またはカッタによってプリント1枚に対応する所定長に切断され、プリントPとして出力される。
プリンタ16は、基本的に以上のように構成される。
【0032】
モニタ18は、図1または図2に示すように、スキャナ12でプレスキャンによって読み取られ、制御装置14で画像処理された原稿画像や制御装置14でこの読取画像と文字とが合成処理された合成画像を表示し、プリンタ16で再生される画像の領域(仕上りプリント領域)を表示するものである。なお、モニタ18は、プレスキャン画像を表示するだけでなく、ビデオモードとして顧客フィルムの画像をモノクロで連続的に読み取りモニタ18に表示することができるのが好ましく、プレスキャン時でもよいが、このビデオモードにおいて、オペレータはモニタ18を見て、仕上りプリント領域内の画像の位置や画像の範囲(倍率)や合成画像中の画像窓内の顧客画像の位置や画像の範囲(倍率)などを調整・修正できるように構成するのが好ましい。また、本発明においては、通常は、プレスキャン時でも、本スキャン時でもオペレータが合成画像の調整・修正を制御装置14に指示すると、一旦、ビデオモードに自動的に切り替わり、調整・修正後、再び、プレスキャン(3回)と本スキャン(3回)とを連続して行うことができる。
【0033】
記憶装置20は、図1に示すように、制御装置14内の内蔵メモリであるメモリ42、フレームメモリ46、背景画像メモリ54などの補助メモリやバックアップメモリとして使用されるもので、サーバやHDやリムーバブルHDなどや、もしくはMO(光磁気記録媒体)あるいは磁気テープやFDなどの磁気記録媒体とそのドライバから構成され、予め用意されたポストカードの目的に応じた背景画像、背景画像に合成される定型文や入力された顧客の住所・氏名・自由文等の文字のビットマップ展開された文字画像およびスキャナ12で読み取られた原稿画像などの合成処理される前の各々のデジタル画像信号、または制御装置14によって処理された、あるいはプリンタ16で用いられるデジタル合成画像信号、さらにはデジタル画像の合成処理条件や画像処理条件や露光条件や感光材料の処理条件などの一部もしくは全部を記憶する。制御装置14内の内蔵メモリの代わりに記憶装置20を使用するようにしてもよい。
【0034】
貼付機24は、ジョブファイルに従って、プリンタ16によって出力された文字・画像合成プリントPを年賀はがきや定型はがきなどの天地が定っている台紙CRDに、自動的に、表裏で互いに正像となる位置関係となるように貼り付け、文字や背景画像と顧客の写真画像とが台紙となるはがき等に表裏で正像となる位置関係として貼り付けられた、いわゆるポストカードPCを作製するためのものである。なお、プリンタ16から出力されるプリントPがロール状に巻回されたものである場合には、貼り付け前に1枚毎に切断されるのがよい。
【0035】
本発明に用いられるデジタルプリントシステム10は、基本的に以上のように構成されるが、以下に、このデジタルプリントシステムにおいて実施される本発明の文字と画像の合成プリント方法を詳細に説明する。
図4は、本発明の文字と画像の合成プリント方法が適用されるデジタルプリントシステム10におけるポストカード作製システム(以下、ポストカードシステムという)のフローの一実施例を示すフローチャートである。図4に示すポストカードシステムのフロー図は、本発明法を適用してデジタルプリントシステム10において、文字と画像の合成プリント画像がはがきなどの台紙に貼り付けられた合成プリント画像付カード、いわゆるポストカードを作製するフローを示すものである。
【0036】
図4に示すポストカードシステムフローにおいて、まず第1に、顧客の注文をこのポストカードシステムに乗せるための仕分け処理工程(F1)を行う。この仕分け工程では、はじめに、顧客の注文書の情報から、台紙となる▲1▼はがきの種類と、選択された背景(テンプレート)画像を表わす▲2▼カードタイプと、フィルム種および▲3▼トリミングの有無などで分類、仕分けし、1種類のポストカードの注文を1件として所定件数、例えば約20件を1ロットとしてロット組みを行う。この1ロットを処理の単位として、図4に示す各処理を行う。なお、具体的な仕分け工程の内容については後述する。
【0037】
次に、データ入力装置22によってメモリ42にジョブファイルを作成して、ジョブ登録を行う。このポストカードシステムでは、図4に示すF2の画像スキャン処理工程からF7の貼り付け処理工程までで行う処理の内容は、このジョブ登録処理において1ロット分各件毎にジョブファイルに登録される。例えば、各件毎に、ロットNo(ロット番号)、件No、注文記号(テンプレート種)、その縦横、はがき種、注文枚数、ユーザ画像のフィルム種、コマNo、プリント倍率等の項目をオペレータが入力して、またはモニタ18のジョブ登録画面(登録部)で指定して、ジョブファイルを作成する。
【0038】
ところで、ジョブファイルには、これらの項目、すなわちデジタルプリントシステム10のポストカードシステム中で共通に必要な情報を格納するジョブセクション(〔JOB〕セクション、後述の表1参照)の他、プリント条件を格納するプリントセクション(〔PRINT〕セクション、後述の表2参照)、各画像のスキャン条件を格納するスキャンセクション(〔SCANn〕セクション、後述の表3参照)、および各文字部分の情報を格納する文字セクション(〔CHARn〕セクション、後述の表4参照)などがある。
【0039】
ジョブ登録部においてジョブファイルのジョブセクションに注文記号(Card TypeおよびCard PL)が指定され、登録されると、背景画像メモリ54のテンプレート属性ファイル(後述する表5参照)から登録された注文記号に応じたテンプレート画像データおよびその属性情報が読み出され、ジョブファイルの各セクション、すなわちジョブセクション、プリントセクション、スキャンセクション、文字セクションなどに転送され、登録される。また、ジョブ登録部においてジョブファイルに登録すべきこの他の情報が指定され登録される。こうして、各件毎にジョブファイルが登録されるが、既登録ジョブファイルの一覧表示、各件毎の内容表示、内容変更およびそれに関連する文字、画像データの抹消も可能である。
【0040】
この時、本発明においては、注文記号によって指定されたテンプレート画像に応じてテンプレート属性ファイルに定義されているテンプレート画像ファイルの天方向の向きと、ジョブファイルにおいて各スキャン画像毎に登録された、スキャン画像ファイルの画像天方向の向きおよび各ユーザ文字画像ファイルの画像天方向の向きとをすべて合わせる、例えば一致するように予め指定しておく。その結果、この指定によって、後段の画像合成工程F4において、全画像を互いに正像となるように画像合成部50によって合成することができる。
【0041】
さらに、好ましくは、予め、ジョブファイルに登録されるプリント画像の天方向の向きも、テンプレート画像、各スキャン画像および各文字画像の一致した天方向の向きに合わせる、例えば一致させておくのがよい。こうすることにより、後段の貼付工程F7において、出力されるプリント画像Pの天方向の向きをプリント画像Pが貼り付けられるはがきなどの台紙CRDの天方向の向きとを合わせることができるため、プリント画像Pの台紙CRD上への貼付機24による自動貼付を正確に行うことができる。
【0042】
以上のようにして1ロット分の全件のジョブ登録が行われると、仕分け工程F1が終了する。この後、登録されたジョブファイルに従って当該ロットの各件毎にスキャナ12による画像スキャン工程F2と入力装置22によるユーザ文字入力工程F3とが行われる。
まず、画像スキャン工程F2においては、ジョブファイルに従って、ジョブファイルに登録された個数のスキャン画像を、スキャン12によって、ユーザのネガフィルムまたはリバーサルフィルムもしくは反射原稿から読み取り、制御装置14の画像処理部15のフレームメモリ46に記憶される。
一方、ユーザ文字入力工程F3においては、ジョブファイルに従って、登録された個数の、顧客の住所、氏名、自由文などがオペレータによってキーボード22aなどの入力装置22を使って入力され、PDL(ページ記述言語、Page Description Language )データとして記述された後、画像処理部15の文字データ生成部52においてビットマップ展開され、文字ビットマップデータが生成される。
【0043】
次に、画像合成工程F4において、こうして得られた全スキャン画像および全文字画像と、ジョブファイルに登録されたテンプレート画像とが、画像処理部15の合成処理部50によってジョブファイルに従って合成される。
図4に、制御装置14の合成処理部50において行われるF4の画像合成処理工程の一例のフローチャートを示す。
図5に示すように、合成処理部50には、3原色、例えばRGBのそれぞれについて、顧客によって選択された背景画像(テンプレート画像、ビットマップ画像1)Itpおよび定型組込画像(ビットマップ画像2)Itpcならびにマスク画像Imが、オペレータによる指定(キーボード22aまたはマウス22bによる入力)によって、背景画像メモリ54から読み出されている。また、合成処理部50には、スキャン画像Isが、RGBのそれぞれについて、画像処理部15のフレームメモリ46から読み出され、画像加工処理部48で画像処理された後、入力されている。さらに、合成処理部50には、オペレータによって(キーボード22aから)入力された顧客の住所・氏名・自由文等の文字から文字生成部52で生成されたビットマップ展開文字画像Mc(M1c)がRGBそれぞれについて入力されている。
なお、図5には、上述したRGB画像データの1色の画像データ、例えばG画像データのみが表わされているものとするが、残りのR,Bの2色についても同様に表わすことができることはいうまでもない。
【0044】
ここで、テンプレート画像Itpは、合成を行うテンプレート座標系において上位のレイヤ(層)に配置され、ポストカードPCの目的、図示例では年賀状に応じた絵柄や定型文字(文)、図示例では「賀正」の文字などが予め組み込まれた、はがき(CRD)等の台紙のサイズの画像であって、プリンタ16の出力解像度と同じ解像度のビットマップ画像1である。また、テンプレート画像Itpには、その絵柄の中や外に何種類かの絵柄や定型文字(文)、図示例では「あけまして」などの文字のビットマップ画像Itpcを組み込むことができるように構成されている。
【0045】
なお、テンプレート画像Itpにおいては、文字画像や絵柄(マークなども含む)などは、スキャン画像Isが合成され、そして占有するスキャン画像領域Amw(後述するマスク画像Imの画像窓に相当する)の外部の非スキャン画像領域Amtに形成されているものであるが、スキャン画像Is上に文字画像を合成する場合には、スキャン画像領域Amw内の合成される文字画像の領域を特定領域Amdとして指定することができ、指定された特定領域Amd内に文字などの定型組込画像をテンプレート画像Itpとして形成しておくことができる。
【0046】
次に、マスク画像Imは、テンプレート座標系において中位のレイヤに配置され、スキャン画像Isが組み込まれる画像窓Imw以外の画像データ(画像加工処理部48から出力される読取画像データ)をマスクするためのものである。このマスク画像Imは、図示例では、画像データが各色8ビットデータ(計24ビットフルカラー)で表わされる時、画像窓Amwの領域内では、マスク値が、RGBのいずれの画像についても255に設定され、下位レイヤに配置されるスキャン画像Isを優先し、画像窓Amwの領域外の非スキャン画像領域Amtでは、マスク値がRGBのいずれの画像についても、0に設定され、上位レイヤに配置されるテンプレート画像Itpを優先するように構成される。
【0047】
スキャン画像Isは、テンプレート座標系において下位のレイヤに配置され、顧客が合成を希望する画像またはその一部の領域の画像であって、テンプレート画像Itpと合成される画像窓Amwに一致するように読み取られており、画像窓Amw以外に読み取り画像があっても合成されず、ポストカードPCには再現されない。
ビットマップ文字画像Mcは、顧客の住所・氏名・その他の自由文などのベクトルフォント文字をビットマップ展開したものであるが、プリンタ16が低解像度であるため、ビットマップ文字画像Mcには文字画像データ生成部52でアンチエリアス処理が施される。また、ビットマップ文字画像Mcには、背景画像の色味に対する調整処理が施されるのが好ましい。
【0048】
図5に示すように、以上で説明したような定型組込画像(ビットマップ画像2)Itpcが合成すべく用意され、定型画像が指定された特定領域Amd内に用意されているテンプレ−ト画像(ビットマップ画像1)Itpと、スキャン画像Isの画像窓Amwを持つマスク画像ImとがRGB3色についてそれぞれ準備されると、各色について、テンプレ−ト画像Itpを最上位レイヤとし、スキャン画像Isを最下位レイヤとし、その間の中位レイヤにマスク画像Imを挟んでマスクし、定型組込画像Itpcも含めてテンプレ−ト画像Itpとスキャン画像Isとがマスク合成処理され、中間画像Iiが作成される。この時、テンプレート画像Itpとスキャン画像Isとは、ジョブファイルに登録されたそれぞれの天方向の向きが一致し、互いに正像となるように合成される。従って、中間画像Iiの天方向の向きはテンプレート画像Itpおよびスキャン画像Isの天方向の向きと一致する。なお、スキャン画像Isをスキャナ12で読み取る場合に、スキャン画像Isの読み取り方向とジョブファイルに登録された天方向の向きとが異なる場合には、登録された天方向の向きに応じてスキャン画像は自動回転され、テンプレート画像Itpに対して互いに正像となるように合成される。
【0049】
こうして得られた中間画像Ii(IR,IG,IB)に対して、予めアンチエリアス処理されたビットマップ展開文字画像Mc、例えば図示例では「神奈川県」を馴染ませ合成するとともに、特定領域Amdの定型画像、例えば図示例では「賀正」なる文字画像をスキャン画像Isに合成して、必要な文字と画像が合成されたプリント画像Ipの3色の画像データを得ることができる。この時、文字画像Mcは、中間画像Ii(テンプレート画像Itp+スキャン画像Is)とジョブファイルに登録された互いの天方向の向きが一致し、互いに正像となるように自動回転された後、合成される。
こうして、テンプレート画像Itpとスキャン画像Isと文字画像Mcとが合成されたプリント画像Pを得ることができるが、後述するようにこの合成プリント画像Pはモニタ18に表示されるので、モニタ18の表示画面で確認することにより、文字画像Mcやスキャン画像Isなどをその天方向の向きに合わせて90°単位で、もしくは任意の角度θ単位で回転させることもできるのが好ましく、これらの画像の配置を微調整することもできるのがよい。
【0050】
次に、文字画像データ生成部52および合成処理部50で行われる、中間画像Iiへの文字画像M1cの合成処理までの文字加工処理の一実施例のフローについて説明する。ここで、文字や線画が、黒文字の場合を図6に、白抜き文字の場合を図7に示す。
文字が、黒文字の場合には図6に示されるように、白文字の場合には図7に示されるように、まず、ベクトルフォント文字にアンチエリアス処理が施される。アンチエリアス処理は、プリンタ16の解像度が低解像度、例えば300dpiであり、そのまま出力すると目立つ文字のエッジにジャギー(ギザギザ)を無くし、プリント画像P中の文字が滑らかで自然な文字となるように、文字の外周部分、すなわち背景画像との境界領域の濃度変化を滑らかにする処理である。
ここでは、アンチエリアス処理によって、ベクトルフォント文字をビットマップ展開する際、目標(出力)解像度のn倍の画素数で、例えば8ビット画像(階調8bit/画素)を生成し、その画像をn×n画素で平均化することで、文字の境界領域に中間濃度の画素を得、すなわちグレースケールの画像を得ることができる。こうして、n×n、例えば6×6アンチエリアス処理を文字に施し、ビットマップ文字画像(グレースケール)を得ることができる。
【0051】
次に、図6および図7に示すように、こうして得られた,n×n、例えば6×6アンチエリアス処理が施されたビットマップ文字画像(グレースケール)に、さらにアンチエリアス処理2を施す。このアンチエリアス処理2は、n×nアンチエリアス処理されたグレースケール文字画像の文字の見えの太さを調整する処理である。例えば、文字画像の外周の境界領域の中間濃度の変化を文字画像の外側で大きく、すなわち中間濃度の画素の値を文字の濃度(例えば、黒文字では画像データ0)に近づけると、n×nアンチエリアス処理で見えなくしたジャギーが再び出てしまうし、逆に文字画像の内側で大きくし、すなわち中間濃度の画素の値を背景画像の濃度(例えば、白地の黒文字では画像データ255)に近づけると、文字が細くなってしまう。このため、このアンチエリアス処理2で文字画像の太さや、エッジ具合を調整して、文字の見えを調整するのが好ましい。ここでは、このアンチエリアス処理2を変換Fと呼ぶ。
ここで、n×nアンチエリアス処理されたグレースケール文字画像の任意の点P0 の濃度(M0ij )をM0 とすると、変換Fが施されたグレースケール文字画像の任意の点P0 の濃度をMは、例えば図8(a)(黒文字の場合)および図8(b)(白抜き文字の場合)の左上のグラフ(両者とも同じ)によって求めることができる。なお、この変換Fは、関数式ではなく、テーブル化した0〜255の256段のルックアップテーブル(LUT)変換とするのが好ましい。
【0052】
図6および図7に示すように、このようにして変換Fによって文字の太さが調整されたグレースケール文字画像の任意の点(画素)P0 の濃度Mを濃度変換して、グレーバランスを考慮したRGB3色の文字画像データM1r,M1g,M1bにする。この濃度変換は、ここでは変換Gと呼ばれ、文字画像データの上限値Mcmaxおよび/または下限値Mcmin(ここで c=r,g,b )で正規化する処理であって、いわば文字画像データのダイナミックレンジを制限する処理である。
【0053】
ところで、文字画像を黒文字で書く場合、その画像データ(Mr ,Mg ,Mb )を(0,0,0)とすればよいが、これだと露光するためのレーザの光強度が強すぎて飽和し、にじみが生じたりするし、黒文字を合成する背景画像の色によっては黒文字に色味が付き、その色味が赤味がかると文字の見えが悪いため嫌われることは前述した通りである。このため、この濃度変換Gにおいて、黒文字の見えを良くするため、例えば赤味より青味がかった黒文字の方が好まれるため、真黒を表す画像データ(Mrmin,Mgmin,Mbmin)を(15,10,10)に設定できるように構成している。なお、この黒文字の色味の見えの場合は、下限値Mcminの調整であるが、白抜き文字の色味の見えの場合には、上限値Mcmaxの調整を行うのが好ましい。このため、本発明おいては、黒文字で下限値Mcminを、白抜き文字で上限値Mcmaxを調整するように構成するのが好ましいが、いずれの文字の場合にも上限値Mcmaxおよび下限値Mcminの両方を調整できるように構成しておくのが好ましい。
一方、文字画像が黒文字の場合、この文字画像と合成される背景画像の画像データの色味も黒文字の見えに影響を与えるので、背景画像の画像データの上限値Mcmaxまたは下限値Mcmin、もしくはその両方を調整できるように構成しておくのが好ましい。
【0054】
このように濃度変換Gにおいては、ユーザが、文字画像データのR,G,Bの各色の文字濃度域、従って各色の上限値および下限値Mrmax,Mrmin,Mgmax,Mgmin,Mbmax,Mbminを、背景画像の色味(画像データの色バランス)に応じて設定することができる。なお、黒文字の場合には、ユーザは、背景画像データのR,G,Bの各色の文字濃度域、従って各色の上限値および下限値Irmax,Irmin,Igmax,Igmin,Ibmax,Ibminも設定することもできる。
なお、ここで変換Gは、例えば図8(a)(黒文字の場合)および図8(b)(白抜き文字の場合)の右上のグラフ(両者とも同じ)で表すことができる。
【0055】
次に、こうして変換Gを行った後に得られた文字画像(濃度M1r,M1g,M1b)と、背景画像(黒文字の場合には濃度I1r,I1g,I1b、白抜き文字の場合には濃度Ir ,Ig ,Ib )とをそのまま合成すると、文字画像にはアンチエリアス処理が施されているので、背景画像に色が付いていると、その色によっては、例えば、黒文字の場合には比較的高濃度の背景色画像、白抜き文字の場合には比較的低濃度の背景色画像であると、アンチエリアス処理による文字画像の外周部分の中間濃度画素部分が点状に背景画像から浮き上がって、背景画像に馴染まなくなってしまう。このため、本発明においては、図6および図7に示すように、アンチエリアス処理された文字画像の外周部分の中間濃度画素部分を背景画像に馴染ませて合成する処理を行い、その処理を馴染ませ合成処理という。こうして文字と画像との合成画像(RGB)を得ることができる。
【0056】
黒文字の場合、色(文字)バランスが調整された文字画像(濃度M1r,M1g,M1b)と、色バランスが調整された背景画像(濃度I1r,I1g,I1b)との馴染ませ合成処理を変換Hとすると、例えば図8(a)の右下のグラフで表される変換Hによって馴染ませ合成処理された合成画像Dc(Dr,Dg,Db)を得ることができる。
一方、白抜き文字の場合、色(文字)バランスが調整された文字画像(濃度M1r,M1g,M1b)と、背景画像(濃度Ir ,Ig ,Ib )との馴染ませ合成処理を変換H’とすると、図8(b)の右下のグラフで表される変換H’によって馴染ませ合成処理された合成画像Dc(Dr,Dg,Db)を得ることができる。このようにして、図6または図7に示すように、ベクトルフォント文字から生成された文字画像Mcを背景画像Icに合成処理することができ、馴染ませ合成処理された合成画像Dcを得ることができる。
【0057】
一方、特定領域Amdの定型画像、ここでは文字「賀正」の画像(を構成する画素)は、合成中間画像Ii内のスキャン画像Isに合成される。この特定領域における定型画像の合成は、定型画像が上述したアンチエリアス処理された黒文字や白抜き文字である場合には、上述した文字と画像の合成方法によって合成すればよいが、合成に用いられる定型画像が、ロゴマーク、イラスト、非アンチエリアス文字などである場合には、背景となるスキャン画像に単純に乗せる処理を行う。このような単純のせ処理について説明する。
この単純のせ処理は、テンプレート座標系の特定領域Amdに指定された画素について、テンプレート画像(ビットマップ画像1)ItpのRGB画像データが、例えば(255、255、255)であれば、スキャン画像Isを採用し、(255、255、255)以外であれば、テンプレート画像(ビットマップ画像1)Itpをそのまま採用する処理である。このようにして、指定された特定領域Amd内の定型画像をスキャン画像Isに単純に乗せて合成することができる。
【0058】
以上のようにして、図5に示されるように、合成中間画像Iiのテンプレート画像Itpの領域にビットマップ文字画像Mc、図示例では「神奈川県」が馴染ませ合成処理され、指定された特定領域Amdの定型画像、図示例では文字「賀正」が白抜き文字として単純に組み込まれたプリント画像Pを得ることができる合成画像データを合成処理部50において作成することができる。こうして得られた合成画像データは、文字を合成する背景画像の色味により、文字色の見えが影響されず、テンプレート画像(背景画像)、スキャン画像および文字画像が、ジョブファイルに登録された各々の天方向の向きが一致するように、必要があればいずれかが自動回転されて合成されているので、互いに正像となるように合成された合成プリント画像の画像データである。
【0059】
このようにして、文字と画像とがその天方向が一致し、互いに正像となるように合成された画像データが得られるが、このような合成処理部50による合成処理は、CRTディスプレイ18に表示するために、まず、スキャナ12による顧客画像の、ビデオモードでの連続読み取り画像データ、またはプレスキャン画像データに対して行われる。これらのビデオモード画像データ、またはプレスキャン画像データと文字および台紙画像とが合成された合成画像データが、合成処理部50からD/A変換器51を経てCRTディスプレイ18に表示される。この表示合成画像をオペレータが合成された文字および顧客画像の合成状態を目で確認して、互いの画像の天方向が一致し、互いに正像となっており、その配置位置や組み込みサイズなどが正確であれば、その旨の入力をすると、デジタルプリントシステム10は、スキャナ12によって顧客画像のプレスキャンおよび本スキャン、またはプレスキャン後であれば直ちに本スキャンを行って得られた画像データに、制御装置14において、前述したような画像前処理、画像加工処理を行った後、合成処理部50において上述した文字と画像の合成処理を行う。こうして得られたプリント画像データは、文字、顧客画像および背景画像とが互いの天方向が一致し、互いに正像となるように合成された文字も画像も綺麗かつ正確な合成画像データである。
【0060】
一方、ディスプレイ18に表示された合成プリント画像を修正、特にその位置やサイズ(倍率)を修正する場合には、このデジタルプリントシステムでは、特にビデオモードでは、合成画像はほぼリアルタイムでディスプレイ18に表示されるので、ディスプレイ18の表示合成画像を見ながら、スキャナ12のキャリアによって顧客画像であるフィルム原稿や反射原稿の位置を調整し、特に、スキャン画像の天方向の向きが一致しない場合には正像となるように回転し、あるいは交換し、または結像レンズユニット34によってサイズや倍率を調整することにより行うことができる。また、表示合成画像の文字を修正する場合には、キーボード22aやマウス22bによって正確な文字を入力し、あるいはジョブファイルに登録された天方向の向きを正しく変更し、正しい文字が正しい向きに合成された合成画像をディスプレイ18に表示することができる。また、表示合成画像のテンプレート画像や組込定型画像を修正する場合にも、キーボード22aやマウス22bによって正確な画像をその番号や符号を入力してまたは指定してジョブファイルに登録し正しいテンプレート画像が合成された合成画像をディスプレイ18に表示することができる。こうして得られたプリント画像データは、文字、顧客画像および背景画像とが互いの天方向が一致し、互いに正像となるように合成された文字も画像も綺麗かつ正確な合成画像データであるのは勿論、文字や画像やその天方向の向きに誤りやずれなどが全く無い画像であるといえる。
【0061】
こうして1件の合成プリント画像データが得られると、得られた合成画像データは、合成処理部50から直接プリンタ16に送り、プリント画像Pを出力してもよいが、ここではCPU40によってメモリ42内に記憶される。このようにして、各件毎に所定件数の合成画像データが1ロット分だけメモリ42内に格納される。こうして、画像合成処理工程F4が終了する。この後、次のロットの合成画像データの生成作業を行ってもよいが、ここでは、続いて、プリント処理工程F5およびペーパ現像工程F6を行う。
【0062】
プリント処理工程F5においては、制御装置14のCPU40によってメモリ42から1ロットの各件の合成画像データをジョブファイルに登録された順序で、プリンタ16に送信し、送信された合成プリント画像データに従って、露光制御装置56によって制御された露光部58によって各件毎に登録された所要枚数分の露光を行ってロール状感光材料に所要数の合成プリント画像が潜像として記録されたプリントを出力する。この時、ロール状感光材料に露光されるプリント画像の天方向の向きは、ジョブファイルに登録されるが、貼付機24においてプリント画像Pが貼り付けられるはがきCRDの天方向に応じて正像とされる方向の向きと一致させておくのが好ましい。こうすることにより、貼付機24による貼付作業を正確かつ自動的に行うことができ、貼付に際し、オペレータが1枚1枚プリント画像Pの天方向とはがきCRDの天方向とを確認する必要をなくすことができ、人手による作業を低減することができる。
続いて、1ロット分または数ロット分の合成プリント画像の潜像が形成されたロール状感光材料(ペーパ)は、現像部60においてロールのままペーパ現像処理され、プリント画像Pが顕像として形成された所定量の現像済感光材料がロール状に巻き取られる。この後、現像後のロール状感光材料の検査が行われる。
【0063】
こうして少なくとも1ロット分の各件の所要数のプリント画像Pが形成されたロール状感光材料は、次の貼り付け処理工程F7において、予めジョブファイルに登録された各件毎にユーザの選択した、または用意したはがきCRDとともに、貼付機24にセットされ各プリント画像P毎に切断され、各件毎にはがきCRDへのプリント画像Pの貼り付け処理が行われる。この時、セットされるロール状のプリント画像Pの天方向の向きが、セットされるはがきCRDの天方向の向きに応じて正像とされる向きになっていると、貼付機24による貼り付け作業を1ロット分もしくは数ロット分に亘って自動化することもできる。
こうして得られたポストカードPCは、各ロットの各件毎に分類され、顧客の注文書と照合され、枚数等の検査が行われた後、注文袋(DP袋)に収納される。
本発明の文字と画像の合成プリント方法は、基本的に以上のように構成される。
【0064】
本発明の文字と画像の合成プリント方法を適用する、図4に示すポストカードシステムのフローの各処理セクションの機能仕様の具体例を以下に示す。
【0065】
F1.仕分け処理
(i)仕分けおよびロット組み
▲1▼はがきの種類、背景画像となるテンプレートの種類を示すカードタイプとフィルムの対応チェック。
文字チェック、必要に応じ顧客に問い合わせる。
▲2▼カードタイプ毎・トリミングの有無で分類。
1ロット内で、キャリア交換が発生しないよう、フィルム種・トリミング有無を合わせる。
▲3▼入荷したものから、上記ルールで、およそ20件の注文袋(DP袋)を1ロットとし、ロットカードを付け、束にする。ここで、例えば208.6m(=149mm×70枚×20)<280m(=ペーパ巻き長)
ロットカードには、各工程の作業チェック欄があり、最終的には、カラーペーパ(CLP)にプリントされたロット区切りカードと照合される。
DP袋、フィルム、注文書にチェックテープを貼り付ける。
▲4▼特殊なケース
以下の特殊ケースは、件Noを別にして(同じDP袋に2つチェックテープを貼る)、次項のジョブ登録をすれば可能ではあるが、工程が複雑になるので、各件毎に分類して行うのがよい。
A 同一ネガ・複数文字 B 同一ネガ・複数タイプ
C 複数ネガ・同一文字 D 複数ネガ/複数タイプ・同一文字
【0066】
(ii)ジョブ登録
▲1▼ジョブファイルの登録
件単位で以下の項目を入力し、ジョブファイルに設定する。
(1)ロットNo、(2)件No、(3)店コード、(4)袋コード、(5)注文記号、(6)縦横指定、(7)はがき指定、(8)注文枚数、(9)フィルムの種類、(10) コマNo、 (11) プリント倍率((9)〜(11) は画像数分)
等を指定し、ジョブファイルを各件毎に生成する。
ジョブファイルの内容は、データ定義の項(表1〜表5)を参照する。
なお、(5)注文記号に(6)フィルム縦横指定が含まれているAタイプの場合には、(5)注文記号から縦横指定を除いてCard Type(カードタイプ)とし、縦横指定をCard PLに行えばよい。
タイプ 注文記号 フィルム縦横指定 Card Type Card PL
Aタイプ XXXXXXY な し XXXXXX Y
Bタイプ XXXXXX Y XXXXXX Y
ここでYはフィルム縦横指定を表わし、Tは縦、Yは横を表わす(表1参照)。
・テンプレート属性定義に、PrintMag (プリント倍率) が指定されている場合のみ、ジョイファイルのスキャン画像条件にPrintMagとして指定する。また、この値は、ジョブ登録画面で変更が可能である。
【0067】
▲2▼既に登録されたジョブファイルの一覧表示、件毎の内容表示が可能である。また、既に登録されたジョブファイルの内容変更が可能である。
▲3▼既に登録されたジョブファイルとそれに関連する文字、画像データを抹消できる。抹消対象は、一括か、選択指定かが可能である。
ステータスファイルを見て、 PrintStatus=0 の時は、ユーザに消去させても良いが、確認画面を出すのがよい。
▲4▼ジョブ登録時に、XXXXXX. STS、ジョブのステータスファイルを生成する。中身は以下の通りである。
Figure 0003758803
【0068】
(iii) メディア
▲1▼メディアは、予め、一日に処理するロット数分用意し、ロットNoを記載しておく。1システム当たり、ピーク日で200件であるので、10枚強用意しておけば良い。なお、場内での直し対応だけを考えれば、日をまたがるケースを考慮して、約20枚を用意すれば十分である。顧客からの直しの対応も考えると、メディア枚数が多くなるので、必要に応じて枚数を決めればよい。
▲2▼オンラインのサーバ構成の場合は、画像用ディスクは、 2日保存を基本とすると、6GB(=(15MB/1件)×400件)必要である。
【0069】
F2.画像スキャン
(i)操作イメージ
オペレーションベース画面で外部出力のポストカード作業を選択する。必要があればロットの先頭でキャリアを交換する。トリミングが必要な場合は、トリミングキャリアをセットし、画面でトリミングモードを選択する。
(ii)ネガセット
注文袋(DP袋)からネガを取り出し、キャリアにセットする。
(iii) 出力ファイルの指定
▲1▼自動外部出力 (仮名) のモードで、
・ジョブ処理画面で、カレントディレクトリィ領域(DIR)内のジョブファイルをASCII昇順で一覧を表示することができる。
・ユーザ操作により、対象を複数選択可能。最初は、DIRの全ジョブファイルが選択されている。選択したものだけ(Clic,Shift +Clic,Ctrl +Clicの選択方式のサポート) で指定可能である。
【0070】
・プリント作業画面には、以下を表示する。なお、表示内容は、ジョブファイルに従う。
ロットNo:ロットNoを表示する。
件No:カレントの件Noを表示する。
カードタイプ名+縦横指定を表示する。
サイズ:スキャンサイズを表示する(主×幅mm)。
出力ファイル名:出力ファイル名を表示する。
画像No、プリント倍率、コマNo、フィルムタイプ、画像の天方向指定を表示する。
・上記表示を見て、倍率変更、コマ移動、画像の回転指定を行う。 (オペレータは、この天方向指定と表示画像の天方向の向きが一致するように回転操作 (画像の180度回転指示か、トリミングキャリアの回転) を行う。
・プリント作業画面のフィルムドライブキーは、マニュアルまたはトリミングの表示になる。
・プリント指示完了で、次エントリーを処理する。画像をファイルにセーブするときは、画像の天方向指定基準に、ジョブファイルに指定された画像のデータの天方向が一致するようにセーブする。
・新写真システム(APS)の場合、フロント文字はスキャン画像に合成されない。
・既に同一ファイル名のビットマップ(BMP)画像があれば、スキャン動作により上書きされる。
【0071】
F3.文字入力
(i)住所、氏名の入力
▲1▼メディア内のジョブファイルを選択する。ジョブファイルよりロットNo、件No、カードタイプ、ネガ縦横指定、文字Noを読み取る。
専用文字入力機(WAVE(フジカラー販売社製)は、カードタイプ+縦横指定+文字Noで以下を特定する。
○文字エリアタイプ→「住所氏名」「自由文」、「タイトル」等々。
○文字エリアサイズ
これらは、カードタイプのデザインとWAVEの機能を事前に合わせておく。
▲2▼現在のWAVE同様の操作で、住所、氏名を入力する。
▲3▼入力された情報をポストスクリプト形式に変換(EPS)する。ジョブファイルに指定されたファイル名にポストスクリプトデータを出力する。
▲4▼メディア内のジョブファイルが無くなるまで上記を繰り返す。
この文字入力工程で注文書の不備が見つかることが多く、この場合は、ロット単位で前工程に戻す。ただし、ロットを流すことを優先する場合は、ジョブ登録画面で、ジョブを削除することもできる。
(ii)タイトル文、自由文の入力
WAVEで対応できる範囲は対応し、対応不可能なものは、Adobe社のPhotoshopを利用するか、外部作成を利用する。
【0072】
F32.ビットマップの生成
(i)ビットマップの生成
〔WAVEの場合〕
▲1▼ポストスクリプト(PS;PostScript)データをPS(ポストスクリプト)−RIP(ラスタイメージプロセッサ;Raster Image Processor)により、6×6アンチエリアス処理を行いファイルに落とす(6×6で加算平均して、輪郭部に中間調を生成する。フォーマットは、TIFF形式である) 。
データサイズは、8ビット/画素である。テンプレート (後) 画像に、文字データ部を載せることになるので、文字部以外は、透明としたい。そこで、0×FFを透明として扱う。通常文字部は、黒を値0で表す。
上記で生成されたビットマップのデータ量は、最大で、カードの半面が住所氏名、自由文とすると、約1.2MB/件である。
【0073】
〔他の処理系の場合〕
基本的に方式は、上記と同じである。TrueTypeフォント(Appele社)を使用する場合は、生成するポイントをn倍し、上記と同じn×n平均化処理を行う。
なお、この他、以下のような文字入力課題に対応するのが好ましい。
・毛筆、楷書体などのフォント対応
・外字作成ユーティリティ
・文字入力の自由度アップ、▲1▼領域外への文字入れ、▲2▼既製文組み合わせ、▲3▼既製文の一部、全文消去
・文字、ロゴへの色付け→DICの色番号指定
【0074】
F4.画像合成
(i)テンプレートに文字および画像データを合成する。
・テンプレートは、以下により構成される。
▲1▼プリントサイズを基本としたレイアウト座標系に対し、(WAVE入力した) 文字ビットマップデータとスキャン画像データの、配置位置、大きさ情報、上下関係、回転指示情報より成る。
▲2▼単一または複数のビットマップ画像 (イラスト、ロゴなど任意)
▲3▼(WAVE入力した) 文字ビットマップを背景に載せる場合に、白抜きか、黒文字かの指定が可能 (文字色の指定が可能) である。
▲4▼テンプレートに指定された文字 (例えば既製挨拶文) やイラストなどは、特定領域指定を行い、スキャン画像の上に載せることが可能、このとき、黒文字、白抜き文字でのせるか、そのまま画素値をのせるかの指定が可能である。
▲5▼スキャン画像マスクデータ (配置された画像をマスクする) 。
矩形領域、ラウンドコーナ、ぼかし合成など。
・ビットマップは、PhotoShop など別ツールで作成する。
【0075】
A.合成イメージの表示、編集機能
・テンプレート定義に基づき、文字、画像の合成イメージを表示する。
・マスク画像の扱いは、以下の通りである。
最上位レイヤーの画素値とスキャン画像で透かし合成処理を行い中間画像を得る。マスク画像の値は、0〜255であり、マスク値をA、テンプレートデータをBr,Bg,Bbとし、スキャン画像デ−タをCr,Cg,Cbとする時、中間画像R,G,Bは下記式によって求めることができる。
R=(Cr−Br)×A/255+Br
G=(Cg−Bg)×A/255+Bg
B=(Cb−Bb)×A/255+Bb
・(WAVE入力した) 文字ビットマップや、テンプレートの文字、イラスト、が画像に乗る場合は、画像に馴染ませる処理を行う。また、文字を乗せる場合、グレーコントロールを行う。
【0076】
・画像をテンプレートに合成する場合、画像と画像はめ込み領域センターを合わせ、ジョブファイルの画像天方向情報より、自動的に回転合成する (プリント画像の天方向とは、はめ込み画像の天方向が一致しなければならない) 。
・表示を見て、文字、画像等の配置を微調整可能。文字、画像のビットマップはテンプレートの該当領域より大きい場合があり、この場合は、回転後、左上合わせで合成する。画像の90度単位の回転機能やθ回転機能を持つ。
・部品レベルの修正は、前工程に戻し修正する。
・表示を確認し、OKの場合、最終プリント画像を自動合成する。
・表示画像と、プリント画像の解像度差によるレイアウトミスを無くすため、ズーム表示機能 (スキャン画像50%〜200%。合成画像10%〜1000%)を持つ。
・表示は、24ビット (フルカラー対) /画素に対応する。CRTは、800×600画素を標準とする。
【0077】
B.ステータスファイルのアップデート
合成部でプリント用BMPを正常作成したら、EditStatus=1に変更する。合成で不具合が発生した場合、以下をユーザが選択できる。
▲1▼BMP生成し、ファイル名をxxxxxx. ERR に、EditStatus=1 にする
(Photoshopでユーザがマニュアル修正するため) 、もしくは、
▲2▼BMPを生成しないで、EditStatus=0 にする。ファイル名は、XXXXXX.JOBのままである。
▲4▼生産性目標は、144秒/件である。
【0078】
F5.プリント
(i)合成画像のプリント(露光焼付)
▲1▼自動外部入力画面で、複数のプリント画像ファイルを選択し、自動プリントが可能である。
・ジョブファイルの一覧を表示する。
・出力対象を「DIR内の全て」と「選択したものだけ (Clic、Shift +Clic、Ctrl+Clicの選択方式のサポート) 」とで指定可能である。
・ジョブファイルの表示は、ロットNo、件No、プリントサイズ、枚数、プリント画像ファイル名、カードタイプ、ネガ縦横指定、フィルムタイプ、画像方向の表示である。
・プリント開始とともに、上記出力対象のジョブがプリントされる。
・自動プリントの中止が可能である。
・プリント指示されたものは、プリントのキャンセルが可能 (従来のプリントキャンセル操作と同じ) である。
▲2▼画像ファイルIFは、以下の2ファイルで構成される。
・プリント画像は、BMPである。
・プリント情報を指定したプリントジョブファイル。
(注) 縁無し、縁有りに関らず、出力機16へのプリントリクエストは、ジョブファイルの指定通りとする。画素数は、BMPヘッダで指定された画素数を転送する。
【0079】
▲3▼張り合わせ、照合のための機能は、以下の通りである。
・ロット区切りカード (プリント年月日時分、ロットNo、件No等を印字するもの) のプリント機能である。
・画像の向きと、葉書の向きを一致させる。
▲4▼裏印字自動オフ機能を持つ。
・ペーパが薄手でかつポストカード外部入力時は、強制的に裏印字をオフする機能を追加される。
▲5▼各n枚でテストプリント可能である。なお、
・通常プリント作業画面でテストプリントを行う場合は、裏印字出力ができる。・裏印字のオン、オフは、入力機でコントロールする。
ペーパ交換補助機能は不要である。
【0080】
▲6▼ステータスファイルの扱いは、以下の通りである。
プリント時
a.ファイル名が、xxxxxx.ERRのジョブは、表示対象外とする (プリントはできない) 。
b.以下のようにジョブの処理を行う。
Figure 0003758803
ここで、*1は以下のように扱う。
マニュアル操作で該当ジョブを選択して、プリントできる。
プリント完了後、PrintStatus =1 に変更する。
・オンライン時、ステータスファイルの排他制御は、当面行わない。
DP袋を回すことで、基本的には、アクセス競合は発生しない。
【0081】
(ii)ロット区切りカードのプリント
▲1▼ロット区切りカードとは、以下の内容を印字したダミープリントである。
▲2▼ロット区切りカードをプリントするかどうかの選択を操作画面で設定可能である。
▲3▼ロット区切りカードのプリント機能がオンになっている場合は、プリント指示された複数件の最初の件のプリントの先頭に、以下のロット区切りカードをプリントする。
ロットカードは、
Figure 0003758803
【0082】
F6.ペーパ現像
(i)ペーパを現像する
▲1▼ペーパをロールのまま現像する。
このとき、当然、巻きは逆になる。ペーパ現像機も最大扱い長を持っている。
(ii)ロール検査
▲2▼現像後のロールを検査する。
F7.貼り付け
(i)はがきの貼り付け
▲1▼貼り付け機の種類
・FPX−4000(両面テープタイプ) (ネクサス社製)
・FPC−5000II(水糊タイプ)(ネクサス社製)
F8.照合
(i)ポストカードを注文書と照合する。枚数を検査する。
【0083】
【表1】
Figure 0003758803
【0084】
【表2】
Figure 0003758803
【0085】
表2注)
(注1)デジタルラボシステム フロンティア(富士写真フイルム社製)には画像周辺に白縁を付ける機能がある。利用は自由である。縁指定が無く、画像がプリント幅に満たない場合は、長辺方向を合わせ、中央に配置する。画像がプリント幅を越える場合は、中央基準で幅方向をクリップする。送り方向は、何れの場合も全画像が出力される。
(注2)UpperOfPrintImage は、ペーパに露光するときの向きを決定するため、ラボ毎に変更する可能性がある。パラメータファイルに値を持ち、ラボ毎に変更可能にしている。
(注3)ジョブファイルPrint セクションのPrintSizeHとV は、ペーパに対して、どう露光するかの指定なので、ポストカードの場合、102幅ペーパでは、以下の場合のみである。
PrintSizeH=102.0;
PrintSizeV=146.0;
画像データと天方向の指定は、上記とは、全く独立したものである。添付されたBMP画像に、対してその天方向が合っていればよい。上記フロンティアは、幅102送り146の露光を行うが、「ポストカードシステム仕様書」(富士写真フイルム社製)の仕様に従い、画像を回転し、所定の天方向になるように出力機に送り露光する。
【0086】
【表3】
Figure 0003758803
【0087】
表3注)
(付)クローズアップ時の仕様
光学ズーム最大時のネガ面上の読み取り領域は間口マスク比で18.8×12.9までしかない。
135の場合
ネガ面上 スキャンサイズ(倍率) 光学ズーム(○は光学ズーム可能範囲。*は範囲外)
半面タイプ
23.7×18.3 102×70(430%) ○日付外しのクローズアップのみもある。
240の場合
クローズアップサービスなし
クローズアップ指定は注文記号が別(Cが付く)なので、それ専用のテンプレートを持ち、そこに予めスキャン画像サイズとPrintMagを指定しておく。
PrintMagは、下記のように表される。
テンプレート上のスキャンサイズ(長手方向)÷クローズアップNo.のネガ長×100
ジョブ登録時に、上記テンプレート情報より、SCANセクションのScaanImageH, ScanImageV, PrintMag を生成する。
【0088】
【表4】
Figure 0003758803
【0089】
【表5】
Figure 0003758803
【0090】
【表6】
Figure 0003758803
【0091】
【表7】
Figure 0003758803
【0092】
表5注)
補 足:
▲1▼ TemplateImageFile1〜TemplateImageFile1VPosはNoOfTemplateImage 分設定される。その時は、TemplateImageFile2〜TemplateImageFile2VPos、TemplateImageFile3〜TemplateImageFile3VPos…となる。
▲2▼ ONIMAGEnセクションは、実際NoOfOnlmage 分あり、ONIMAGE1、ONIMAGE2…となる。
▲3▼ SCANn セクションは、実際NoOfScanImage 分あり、SCAN1 、SCAN2 …となる。
▲4▼ CHARn セクションは、実際NoOfChanrImage分あり、CHAR1 、CHAR2 …となる。
▲5▼ ONIMAGE の画像値255 は透明を意味し、合成時は背景を採用する。
▲6▼ 縁指定(Border) を行わない場合はBorderHL、BorderHR、BorderVU、BorderVBの4項目は省略する。
【0093】
なお、ここで用いられる顧客画像は、ネガティブフィルムまたはリバーサルフィルムなどのフィルム原稿の画像であってもよいし、反射原稿の画像であってもよい。従って、このデジタルプリントシステム10においては、それぞれの原稿に応じてスキャナ12もフィルム原稿を読み取るスキャナであっても、反射原稿を読み取るスキャナであってもよいが、両方のスキャナを備えておくのが好ましい。また、ここで用いられる定型画像は、文字、ロゴマーク、イラストなどの文字等線画像であれば何でもよく、文字も黒文字でも白抜き文字でも袋文字でも、アンチエリアス文字でも非アンチエリアス文字でもどの様な文字でもよい。
【0094】
以上、本発明の文字と画像の合成方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、例えば、顧客の住所・氏名・自由文などの文字データはすでにFDなどの記憶媒体に格納された文字データを用いてもよいし、顧客原稿画像や顧客原稿の読み取り画像は、すでに原稿から読み取られて、またはコンピュータなどで生成されて、FD,HD,MOなどの画像記録媒体に格納された画像データを用いてもよいなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0095】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、文字画像と背景画像と読み取り画像との合成に際し、各画像の指定された天方向の向きが一致するように、各画像が自動的に回転後、合成されるので、常に全画像が互いに正像となるように合成された合成プリント画像を得ることができる。
また、本発明によれば、上記効果に加え、さらに、合成プリント画像の天方向の向きを貼り付けるはがきなどの台紙の天方向の向きに合わせて指定して、合成プリント画像を出力できるので、合成プリント画像の天地を目視して確認することなくどのような台紙にも、例えば、日本の縦型のはがきであっても、外国の横型のはがきなどであっても、予め設定するだけで自動的な貼り付け処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る文字と画像の合成プリント方法を実施するデジタルプリントシステムの一実施例のブロック図である。
【図2】 図1に示すデジタルプリントシステムの制御装置の一実施例のブロック図である。
【図3】 図1に示すデジタルプリントシステムの画像出力装置の一実施例の概略断面図である。
【図4】 本発明の文字と画像の合成プリント方法を適用するポストカードシステムの一実施例のフローチャートである。
【図5】 本発明法において行われる画像合成工程の一実施例の流れ(フロー)を示す説明図である。
【図6】 図5に示す画像合成工程における文字生成から文字画像合成までの文字加工処理の一実施例の流れ(フロー)を示す説明図である。
【図7】 図5に示す画像合成工程における文字生成から文字画像合成までの文字加工処理の別の実施例の流れ(フロー)を示す説明図である。
【図8】 (a)および(b)は、それぞれ図6および図7に示される文字加工処理の各変換工程の変換関数の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 デジタルプリントシステム
12 画像入力装置
14 制御装置
15 画像処理部
16 画像出力装置
18 画像表示装置(ディスプレイモニタ)
20 外部記憶装置
22 データ入力装置
22a キーボード
22b マウス
24 貼付機
40 CPU
42 メモリ
44 画像前処理部
46,46a,46b フレームメモリ
48 画像加工処理部
50 合成処理部
52 文字画像データ生成部
54 背景画像(テンプレート画像)メモリ
Amd 特定領域
Amt 画像領域(画像窓)
Amw 非画像領域
Itp 台紙画像(背景画像、テンプレート画像)
Itpc 組込定型画像
Im マスク画像
Is スキャン(顧客)画像
Ii 中間合成画像
Mc 文字画像
P プリント画像
CRD 葉書(台紙)
PC ポストカード

Claims (3)

  1. 背景画像と、原稿から取得された読み取り画像と、文字情報から作成された文字画像とを合成した合成画像を、長尺なプリント用紙を副走査方向に搬送しつつ前記プリント用紙を走査露光することで、前記プリント用紙に出力する合成プリント方法であって、
    前記背景画像の天地情報、前記読み取り画像の天地情報、および前記文字画像の天地情報が予め設定されており、
    前記プリント用紙は、搬送方向に対して上下左右方向が定まっており、さらに、このプリント用紙が貼り付けられる台紙の天方向に応じて、前記上下左右方向のうちいずれか1つの方向が予め設定されており、
    前記背景画像、前記読み取り画像、および前記文字画像の各々の天地情報に基づいて、前記背景画像、前記読み取り画像および前記文字画像とを、これら全ての画像の天方向が一致するように合成して、前記合成画像を作成する合成ステップと、
    前記合成画像における天方向が、前記プリント用紙の上下左右方向のうち予め設定された前記いずれか1つの方向と一致するように、作成した前記合成画像を、前記プリント用紙に出力するプリント出力ステップとを有することを特徴とする文字と画像の合成プリント方法。
  2. 前記台紙は郵便はがきであり、切手が貼り付けられる位置に応じて天方向が定まっていることを特徴とする請求項1記載の文字と画像の合成プリント方法。
  3. 前記プリント出力ステップに先がけて、前記プリント用紙における画像出力サイズが予め設定されており、
    前記プリント出力ステップでは、前記合成画像の大きさが、予め設定されている前記画像出力サイズよりも大きい場合、前記合成画像を縮小して前記所定のプリント用紙に出力することを特徴とする請求項1または2記載の文字と画像の合成方法。
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