JP3758198B2 - 車両用表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は,車両用表示装置に関し,特に,車両の前景と表示情報である虚像とを重ね合わせてフロントガラスに表示するHUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)型の車両用表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用表示装置として,例えば,車両の前景の視認性を損なわず,かつ,運転者がフロントガラスに映し出した虚像(表示情報)を読み取ることができるようにしたHUD型の車両用表示装置が開発されている。
【0003】
図2は,従来のHUD型の車両用表示装置の構成を示し,車両のフロントガラス201に配設されたコンバイナ202と,コンバイナ202に表示光を照射するプロジェクタ203と,自車両の車速を検知する車速センサ204と,自車両のワーニングおよびインジケータの状態を検出するワーニング・インジケータ検出装置205とから構成される。
【0004】
以上の構成において,プロジェクタ203は,車速センサ204で検知した車速およびワーニング・インジケータ検出装置で検出したワーニングおよびインジケータの状態を入力すると,入力した情報に該当する表示光をコンバイナ202へ照射する。プロジェクタ203から照射された表示光は,コンバイナ202で反射または回折され,反射光または回折光が虚像206として運転者の目207に到達する。このとき,運転者の目207には,虚像206と自車両の前景208とが重畳されて認識される。
【0005】
なお,虚像206は,常に表示されていても運転者が運転中に煩わしさを感じないようにするために,通常,運転者の目207からの視角が縦方向で約1度程度のサイズで表示されている。また,虚像206の視認性・瞬読性を向上させる場合には,表示サイズを大きくすることが,一般的に行なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の車両用表示装置によれば,表示サイズを大きくすることによって表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることができるものの,虚像の表示サイズを大きくすると,運転者が煩わしく感じるという問題点があった。
【0007】
この発明は上記に鑑みてなされたものであって,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,請求項1に係る車両用表示装置は,表示情報を表示光として出力する表示光出力手段と,前記表示光出力手段から出力された表示光を反射または回折し,反射光または回折光を虚像として表示する半透過部材と,前記表示光出力手段で出力する表示情報の内容を指定する指定手段と,前記指定手段で指定された表示情報に基づいて,前記表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御する制御手段とを備え,前記指定手段は,自車両の速度を検出する速度センサ及び経路誘導システムであり,前記制御手段は,前記車速センサで検出した自車両の速度に基づいて,前記表示手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御し,前記経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離に基づいて,前記表示手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御するものである。
【0010】
また,請求項2に係る車両用表示装置は,請求項1において,前記表示光出力手段が,運転者から見た前記虚像の縦方向サイズが5度以上になるように前記表示手段に表示光を照射するものである。
【0013】
また,請求項3に係る車両用表示装置は,請求項1において,前記指定手段が,車両の状態を示すワーニングおよびインジケータを検出する検出装置をさらに含み,前記制御手段が,更に,前記検出装置で検出したワーニングおよびインジケータの内容に基づいて,前記表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御するものである。
【0014】
【作用】
この発明の車両用表示装置(請求項1)は,制御手段が,指定手段で指定された表示情報に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると,半透過部材が,表示光を反射または回折し,反射光または回折光を虚像として表示する。また,同時に制御手段は,該当する表示光の表示時間を制御する。したがって,制御手段が,車速センサで検知した自車両の速度に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間を自車両の速度に応じた適正な時間に制御することができるとともに,制御手段が,経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間を経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離応じた適正な時間に制御することができる。
【0016】
また,この発明の車両用表示装置(請求項2)は,表示光出力手段が,運転者から見た前記虚像の縦方向サイズが5度以上になるように前記表示手段に表示光を照射することにより,視認性が向上する。
【0019】
また,この発明の車両用表示装置(請求項3)は,制御手段が,更に,検出装置で検出したワーニングおよびインジケータの内容に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間をワーニングおよびインジケータの内容に応じた適正な時間に制御することができる。
【0020】
【実施例】
以下,この発明の車両用表示装置の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は,本実施例の車両用表示装置の構成を示し,車両のフロントガラス101に配設された半透過部材としてのコンバイナ102と,コンバイナ102に表示光を照射する表示光出力手段としてのプロジェクタ103と,自車両の車速を検知する車速センサ104と,各種センサ群105aを用いて自車両のワーニングおよびインジケータの状態を検出するワーニング・インジケータ検出装置105と,目的とする場所までの経路を表示して誘導する経路誘導システム(ナビゲーションシステム)106と,プロジェクタ103から照射される表示光の内容(すなわち,表示情報の種類)毎の表示時間を設定するための設定手段としての設定スイッチ群107と,車速センサ104,ワーニング・インジケータ検出装置105および経路誘導システム106からの信号に基づいて,プロジェクタ103から該当する表示光を出力させると共に,設定スイッチ群107で設定された表示光の内容毎の表示時間に基づいて,該当する表示光の表示時間を制御する制御手段としてのコントローラ108とから構成される。
【0022】
なお,本実施例では,車速センサ104,ワーニング・インジケータ検出装置105および経路誘導システム106によって,指定手段が構成されている。また,プロジェクタ103は,運転者から見た表示の縦方向サイズ(後述する虚像109の縦方向サイズ)が約5度程度になるようにコンバイナ102に表示光を照射する構成である。
【0023】
次に,車速センサ104について説明する。車速センサ104は,自車両の速度を検出し,コントローラ108へ車速信号を送出する。本実施例では,後述するように,該車速信号に基づいて,コントローラ108がプロジェクタ103を制御してコンバイナ102へ車速を表示する。このとき,コントローラ108は,例えば,車速が120km/hの場合,プロジェクタ103を介して表示光として『120km/h』を表示させる。また,車速に応じて,速度が速い場合には表示時間を短くし,速度が遅い場合には表示時間を長くするものである。したがって,車速センサ104からの車速信号が,表示光の表示内容および表示時間を指定する信号となる。
【0024】
次に,経路誘導システム106について説明する。経路誘導システム106は,目的とする場所までの経路を表示して誘導するシステムであり,ここでは,アクションポイント(交差点での右左折などの行動を起こす場所)までの距離および運転操作の内容などを誘導信号として生成し,生成した誘導信号をコントローラ108へ送出する。
【0025】
本実施例では,後述するように,該誘導信号に基づいて,コントローラ108がプロジェクタ103を制御してコンバイナ102へアクションポイントまでの距離および運転操作の内容などを表示する。例えば,アクションポイントまでの距離が200mの場合,コントローラ108は,プロジェクタ103を介して表示光として『“右曲がり矢印”(右折)200m先』を表示させる。また,アクションポイントまでの距離に応じて,アクションポイントまでの距離が長い場合には表示時間を短くし,アクションポイントまでの距離が短い場合には表示時間を長くするものである。したがって,経路誘導システム106からの誘導信号が,表示光の表示内容および表示時間を指定する信号となる。
【0026】
次に,ワーニング・インジケータ検出装置105について説明する。ワーニング・インジケータ検出装置105は,各種センサ群105aを用いて自車両のワーニングおよびインジケータの状態を検出し,コントローラ108に状態信号を送出する。
【0027】
なお,詳細な説明を省略するが,各種センサ群105aとしては,以下に示すように一般的な乗用車に使用される各種センサ群を使用することができる。
サイドブレーキの可動を検出するサイドブレーキセンサ
排気温度を検出する排気温度センサ
油圧を検出する油圧センサ
ドアの開閉(半ドア)を検出するドア開閉センサ
エンジンのチェックを検出するエンジンチェックセンサ
ハイビームの可動を検出するハイビームセンサ
シートベルトの使用状況を検出するシートベルトセンサ
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)のチェックを行なうABSセンサ
ASCD(オート・スピード・コントロール・ドライブ)の可動を検出するASCDセンサ
A/T(オートマチック/トランスミッション)シフトポジションを検出するA/Tシフトポジションセンサ
ウインドウォッシャーの洗浄液有無を検出するウインドウォッシャーセンサ
などがある。ただし,各種センサ群105aは,特に限定するものではなく,ワーニングおよびインジケータの状況を検出するセンサであれば,同様に使用することが可能である。
【0028】
上記の各種センサ群105aによって検出されるワーニングおよびインジケータの内容を運転者へ知らせる必要性・重要度によって分類すると,例えば,以下▲1▼〜▲3▼に示すように分類することができる。
【0029】
▲1▼走行中の運転者へ,できるだけ早く知らせる必要性があるもの(車両走行の安全性にかかわるもの,すなわち,重要度が大きいもの)。
サイドブレーキの可動状況,排気温度,油圧,ドアの開閉,エンジンのチェック状況
【0030】
▲2▼走行中の運転者へ,なるべく早く知らせた方が良いもの。
ハイビームの可動状況,シートベルトの使用状況,ABSのチェック状況
【0031】
▲3▼走行中の運転者へ,特に早く知らせる必要がないもの。
ASCDの可動状況,A/Tシフトポジション,ウインドウォッシャーの洗浄液有無
【0032】
上記▲1▼〜▲3▼の分類を参照に判断すると,運転者へ知らせる必要性として,▲1▼>▲2▼>▲3▼の順で重要度があることがわかる。本実施例では,後述するように,ワーニング・インジケータ検出装置105によって送出された状態信号に基づいて,コントローラ108がプロジェクタ103を制御してコンバイナ102へ各種センサ群105aで検出した状態を表示する。例えば,サイドブレーキの可動状況を表示する場合,コントローラ108は,プロジェクタ103を介して,表示光として,サイドブレーキを示す所定の図形を表示させる。
【0033】
また,上記重要度の▲1▼,▲2▼,▲3▼に応じて,▲1▼の表示時間を長くし,▲2▼,▲3▼の順に表示時間を短くするものである。したがって,ワーニング・インジケータ検出装置105からの状態信号が,表示光の表示内容および表示時間を指定する信号となる。
【0034】
次に,設定スイッチ群107について説明する。設定スイッチ群107は,表示情報の種類毎の表示時間を設定するためのスイッチ群であり,具体的には,車速センサ104,経路誘導システム106およびワーニング・インジケータ検出装置105からの各信号(表示情報)に対応させて,各信号毎の表示時間を設定するものである。
【0035】
本実施例では,設定スイッチ群107を大別して,表示光を表示させる際の表示のタイミングおよび表示時間を設定するスイッチ群と,表示を消すスイッチ群とに分類している。なお,設定スイッチ群107で設定した表示のタイミングおよび表示時間は,コントローラ108のメモリ(図示せず)に設定情報(あらかじめ設定スイッチ群107を介して設定した情報)として記録される。
【0036】
表示光を表示させる際の表示のタイミングおよび表示時間を設定するスイッチ群としては,(1)〜(5)で示すスイッチがある。
【0037】
(1)単純スイッチ
単純スイッチは,走行中でも運転者が見たい時にスイッチを押して表示光を表示させるスイッチである。例えば,単純スイッチをステアリング上に設けておくことにより,運転者はステアリングから手を放すことなく,表示が見たい場合に必要に応じて単純スイッチを入れ,表示光を表示させることができる。
【0038】
(2)表示時間可変スイッチ
表示時間可変スイッチは,車速センサ104,経路誘導システム106およびワーニング・インジケータ検出装置105からの各信号に対応させて,各信号毎の表示時間を設定するスイッチである。例えば,高速走行時の場合には,運転者が前方を注視している割合が高いため,表示時間を短くしても表示を十分に確認できる。したがって,車速センサ104からの車速信号に対応させて,車速が80km/h以上の場合には,表示時間を1/12秒とし短く設定する。また,車速が30km/h程度と低速走行時の場合には,運転者は周囲の車や歩行者などに注意しながら運転しているため,運転者が表示内容を確実に目視できるように表示時間を少し長め(例えば,1/2秒)に設定する。
【0039】
また,例えば,各種センサ群105aからの状態信号に応じて,必要性・重要度によって分類した▲1▼の場合,表示内容の緊急度が高く(分類の重要度が大きく),運転者に速く・確実に通知する必要があるので,運転者が表示を必ず確認できるように,表示時間をかなり長めに設定する。同様に,必要性・重要度によって分類した▲2▼,▲3▼の場合には,ワーニングやインジケータの内容が緊急を要するものでなく,時間的に余裕を持って知らせれば良いので,分類した▲2▼,▲3▼の順で表示時間を短く設定することができる。
【0040】
さらに,(1)の単純スイッチと組み合わせることにより,運転者の好みに合わせた設定した時間で必要に応じて表示することができる。
【0041】
このように表示時間可変スイッチを用いて,表示時間をあらかじめ設定することにより,常に表示すると煩わしいが,表示を読み取るのに必要十分な時間を運転者が任意に設定することができる。また,緊急度や,必要性などの重要度に応じて表示時間を設定することにより,確実に必要な情報を運転者に通知することができる。
【0042】
(3)時間設定可変スイッチ
時間設定可変スイッチは,表示情報(表示光)のデータ量によって設定時間を可変するスイッチである。具体的には,表示項目がワーニング,インジケータなどの単純図形で,データ量が少ない場合は,表示時間を短く(10秒程度に)設定し,交通量を表す文字情報などのようにデータ量が場合は,表示時間を長く(60秒程度に)設定する。
【0043】
このように時間設定可変スイッチを用いて,表示情報(表示光)のデータ量によって表示時間をあらかじめ設定することにより,常に表示すると煩わしいが,表示を読み取るのに必要十分な時間を運転者が任意に設定することができる。
【0044】
(4)距離設定スイッチ
距離設定スイッチは,経路誘導システム106の誘導信号の表示タイミングを設定するスイッチである。例えば,誘導信号としては,通過する交差点の情報,進行方向(右左折矢印など)を示す情報,前記交差点までの距離情報などがある。前記交差点での右左折などの行動を起こす場所をアクションポイントとすると,例えば,アクションポイントから300m手前より50m毎に5秒間表示するように設定する。
【0045】
また,例えば,経路誘導システム106からの誘導信号の内容が,『アクションポイントまでの距離が50m』である場合,アクションポイントまでの距離が短く時間的に余裕がないので,運転者が確実に目視できるように表示時間を長めに設定する。一方,『アクションポイントまでの距離が300m』である場合,アクションポイントまでの距離が長く時間的に余裕があるので,例えば,運転者が目視できない場合でも特に支障がないので,表示時間を短めに設定する。
【0046】
このように距離設定スイッチを用いて,誘導信号に基づく表示情報が必要なときに確実に表示し,必要性が低いと思われる場合には表示を行なわないので,煩わしくない表示が実現できる。また,アクションポイントまでの距離や表示時間は運転者の好みに合わせて設定することができる。
【0047】
(5)距離設定スイッチ
距離設定スイッチは,(4)の距離設定可変スイッチの表示開始タイミングおよび表示時間をあらかじめ設定しておいたデフォルト値(既定値)に自動的に設定するスイッチである。デフォルト値は代表的な値に設定する。例えば,50m毎に5秒間表示する。
【0048】
このように距離設定スイッチを用いることにより,運転者がいちいち設定することがいらなくなる。
【0049】
次に,表示を消すスイッチ群を説明する。表示光の表示を消すスイッチ群としては,(A),(B)で示すスイッチがある。
【0050】
(A)第1の単純スイッチ
第1の単純スイッチは,現在表示されている表示情報(表示光)を消すためのスイッチである。ただし,この場合には,現在表示されている表示情報のみの消去の指定であり,現在表示されている表示情報以外に連続した表示情報が存在する場合には,続けて表示される。
【0051】
例えば,第1の単純スイッチをステアリング上に設けておき,運転者は,表示内容を確認できた時点でスイッチを押し,表示時間内であっても表示を消すことができる。したがって,表示が煩わしいと感じた時点で,表示が消すことも可能である。
【0052】
(B)第2の単純スイッチ
第2の単純スイッチは,常に表示を行なわないことを設定するスイッチである。すなわち,第2の単純スイッチによって,表示を消すことを設定すると,全ての表示が行なわれない。したがって,運転者は表示を当分必要ないと思った場合,第2の単純スイッチを押し,表示を消すことができる。具体的には,交通量が多く,かつ,歩行者など人が多い場合に,表示を消すことにより,運転者が表示に対して一切注意を取られないようにすることができる。
【0053】
ここで,上記の設定スイッチ群107を用いて表示時間を設定した具体例について,表1を参照して説明する。表1は,表示光の内容(すなわち,表示情報の種類)と表示時間の長短の設定との関係を示し,車速センサ104の車速信号に対して,例えば,自車両の車速が速い(100km/hの)場合,表示時間を短く設定し,また,自車両の車速が遅い(30km/hの)場合,表示時間を長く設定する。
【0054】
また,経路誘導システム106の誘導信号に対して,例えば,アクションポイントまでの距離が長い(200mの)場合,表示時間を短く設定し,また,アクションポイントまでの距離が短い(50mの)場合,表示時間を長く設定する。
【0055】
さらに,ワーニング・インジケータ検出装置105の状態信号に対して,ワーニング,インジケータの重要度に基づいて,例えば,ワーニング,インジケータの重要度が低い場合,表示時間を短く設定し,ワーニング,インジケータの重要度が高い場合,表示時間を長く設定する。
【0056】
【表1】
【0057】
以上の構成において,その動作を説明する。コントローラ108は,車速センサ104,ワーニング・インジケータ検出装置105または経路誘導システム106から信号を入力すると,入力した信号に対応する表示タイミングおよび表示時間を,所定のメモリに記憶されている設定情報(あらかじめ設定スイッチ群107を介して設定した情報)を参照して決定し,決定した表示タイミングおよび表示時間に基づいて,プロジェクタ103を制御して入力した信号に該当する表示光をコンバイナ102へ照射する。プロジェクタ103から照射された表示光は,コンバイナ102で反射または回折され,反射光または回折光が虚像109として運転者の目110に到達する。このとき,運転者の目110には,虚像109と自車両の前景111とが重畳されて認識される。
【0058】
なお,本実施例では,プロジェクタ103によって,運転者の目110からの視角が縦方向で約5度程度の方向に虚像109が表示されるので,虚像109の視認性・瞬読性が極めて向上する。また,運転者の目110からの視角が縦方向で5度〜10度の範囲であれば,同様に視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0059】
例えば,コントローラ108は,車速センサ104から車速信号として『100km/h』を入力すると,所定のメモリに記憶されている設定情報を参照して,表示タイミングおよび表示時間を決定する。ここで,設定スイッチ群107の第2の単純スイッチで常に表示を行なわないこと(表示光消灯)が設定されているか否かを判定し,設定されていなければ,車速信号の内容『100km/h』に基づいて,設定情報から表示時間を求める。例えば,表1に示すように設定情報が設定されている場合,車速信号の内容『100km/h』は,80km/h以上であり,『表示時間を短く』に該当するので,表示時間を1/12秒として,プロジェクタ103を介してコンバイナ102に『100km/h』を表示させる。なお,詳細は省略するが,車速の表示タイミングは速度の変化が5km/h毎とする。
【0060】
一方,設定スイッチ群107の第2の単純スイッチが設定されていれば,常に表示を行なわないことを示すので,コンバイナ102への表示を行なわない。
【0061】
また,例えば,コントローラ108は,ワーニング・インジケータ検出装置105から状態信号として『サイドブレーキ:可動』を入力すると,同様に設定情報を参照して,表示タイミングおよび表示時間を決定する。ここで,設定スイッチ群107の第2の単純スイッチで常に表示を行なわないこと(表示光消灯)が設定されているか否かを判定し,設定されていなければ,状態信号の内容『サイドブレーキ:可動』に基づいて,設定情報から表示時間を求める。例えば,表1に示すように設定情報が設定されている場合,状態信号の内容『サイドブレーキ:可動』は,必要性・重要度によって分類した▲1▼に該当し,ワーニングの必要性があり,重要度が高いものであるので,『表示時間を長く』に該当する。したがって,表示時間を1/2秒として,プロジェクタ103を介してコンバイナ102に『サイドブレーキ:可動』に対応した図形を表示させる。なお,詳細は省略するが,ワーニング・インジケータの表示タイミングは,状態信号が入力した時,常に表示を行なうものとする。
【0062】
また,例えば,コントローラ108は,経路誘導システム106から誘導信号として『アクションポイントまでの距離が50m』を入力すると,同様に設定情報を参照して,表示タイミングおよび表示時間を決定する。ここで,設定スイッチ群107の第2の単純スイッチで常に表示を行なわないこと(表示光消灯)が設定されているか否かを判定し,設定されていなければ,誘導信号の内容『アクションポイントまでの距離が50m』に基づいて,設定情報から表示時間を求める。例えば,表1に示すように設定情報が設定されている場合,誘導信号の内容『アクションポイントまでの距離が50m』は,『表示時間を長く』に該当するので,表示時間を1/2秒として,プロジェクタ103を介してコンバイナ102に『アクションポイントまでの距離が50m』を表示させる。なお,詳細は省略するが,経路誘導システムの表示タイミングはアクションポイントまでの距離の変化が50m毎とする。
【0063】
前述したように本実施例によれば,コントローラ108によってコンバイナ102で表示する虚像109の表示時間を制御するので,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像109の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0064】
また,設定スイッチ群107によって虚像109の表示タイミングおよび表示時間を車速センサ104,ワーニング・インジケータ検出装置105または経路誘導システム106の信号に応じた設定ができるので,表示時間を運転者の好みに応じて設定でき,さらに,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像109の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0065】
また,虚像109を運転者の目110の視角が縦方向に5度としているため,さらに,表示情報である虚像109の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0066】
また,車速センサ104,ワーニング・インジケータ検出装置105および経路誘導システム106の信号に応じて,個別に設定ができるので,さらに,運転者が煩わしく感じなくなることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように,この発明の車両用表示装置(請求項1)は,制御手段が,指定手段で指定された表示情報に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると,半透過部材が,表示光を反射または回折し,反射光または回折光を虚像として表示する。また,同時に制御手段は,該当する表示光の表示時間を制御する。したがって,制御手段が,車速センサで検知した自車両の速度に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間を自車両の速度に応じた適正な時間に制御することができるため,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることができるととともに,制御手段が,経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間を経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離応じた適正な時間に制御することができるため,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0069】
また,この発明の車両用表示装置(請求項2)は,表示光出力手段が,運転者から見た前記虚像の縦方向サイズが5度以上になるように前記表示手段に表示光を照射することにより,視認性が向上するため,さらに,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【0072】
また,この発明の車両用表示装置(請求項3)は,制御手段が,更に,検出装置で検出したワーニングおよびインジケータの内容に基づいて,表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することにより,表示光の表示時間をワーニングおよびインジケータの内容に応じた適正な時間に制御することができるため,さらに,運転者が煩わしく感じることなく,表示情報である虚像の視認性・瞬読性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の車両用表示装置を示す構成図である。
【図2】従来の車両用表示装置を示す構成図である。
【符号の説明】
101 フロントガラス
102 コンバイナ
103 プロジェクタ
104 車速センサ
105 ワーニング・インジケータ検出装置
105a 各種センサ群
106 経路誘導システム(ナビゲーションシステム)
107 設定スイッチ群
108 コントローラ
109 虚像
110 運転者の目
111 前景
Claims (3)
- 表示情報を表示光として出力する表示光出力手段と,前記表示光出力手段から出力された表示光を反射または回折し,反射光または回折光を虚像として表示する半透過部材と,前記表示光出力手段で出力する表示情報の内容を指定する指定手段と,前記指定手段で指定された表示情報に基づいて,前記表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御する制御手段とを備え,前記指定手段は,自車両の速度を検出する速度センサ及び経路誘導システムであり,前記制御手段は,前記車速センサで検出した自車両の速度に基づいて,前記表示手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御し,前記経路誘導システムから出力されるアクションポイントまでの距離に基づいて,前記表示手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することを特徴とする車両用表示装置。
- 前記表示光出力手段は,運転者から見た前記虚像の縦方向サイズが5度以上になるように前記表示手段に表示光を照射することを特徴とする請求項1記載の車両用表示装置。
- 前記指定手段は,車両の状態を示すワーニングおよびインジケータを検出する検出装置をさらに含み,前記制御手段は,更に,前記検出装置で検出したワーニングおよびインジケータの内容に基づいて,前記表示光出力手段から該当する表示光を出力させると共に,該当する表示光の表示時間を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用表示装置。
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- 1994-12-13 JP JP30894294A patent/JP3758198B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US20210221393A1 (en) * | 2017-10-27 | 2021-07-22 | Waymo Llc | Hierarchical messaging system |
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