JP3757596B2 - 排煙脱硫装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排煙脱硫装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸収剤として炭酸カルシウム(CaCO3)を用いた排煙脱硫装置は、一般に図4に示されるように、下部に吸収液1の液溜部1aが形成され且つ上部に多数のスプレーノズル2が配設された吸収塔3と、該吸収塔3の液溜部1aの吸収液1を汲み上げ前記スプレーノズル2から噴霧させて循環させる複数台(図4の例では五台)の循環ポンプ4と、前記吸収塔3の液溜部1aに酸化用の空気を供給する酸化空気ブロワ5とを備えてなる構成を有している。
【0003】
前述の如き排煙脱硫装置の場合、吸収液1が循環ポンプ4の作動によりスプレーノズル2から噴霧されつつ循環しており、図示していない石炭焚ボイラ等から排ガス入口3aを介して吸収塔3内に送り込まれた排ガスは、前記スプレーノズル2から噴霧される吸収液1と接触することにより、SO2(硫黄酸化物)が吸収除去された後、排ガス出口3bから外部へ排出される。
【0004】
一方、前記排ガスからSO2を吸収した吸収液1の一部は、吸収塔3の液溜部1aの底部から石膏スラリーとして回収され、該石膏スラリーから水分が除去され石膏が生成されるようになっており、又、前記吸収塔3には、必要に応じて適宜、吸収剤スラリーが供給されるようになっている。
【0005】
ところで、前述の如き従来の排煙脱硫装置においては、吸収塔入口SO2濃度計6によって検出される吸収塔入口SO2濃度6aと、脱硫ガス流量計7によって検出される脱硫ガス流量7aと、pH計8によって検出される吸収液1のpHとが循環ポンプ台数制御装置9へ入力され、該循環ポンプ台数制御装置9において、前記吸収塔入口SO2濃度6aと脱硫ガス流量7aと吸収液1のpHとに基づき、循環ポンプ4の運転台数を何台にすれば吸収塔出口SO2濃度が環境規制等に適合する許容値以下となるかが予測演算され、循環ポンプ4の運転台数が決定され、この後、循環ポンプ選択回路10において複数台の循環ポンプ4のうちどのポンプを起動させるかが決定され、各循環ポンプ4へ循環ポンプ制御信号4aが出力され、所望の循環ポンプ4が駆動されるようになっている。
【0006】
尚、前記吸収塔3内における吸収液1のpHは、図示していないpHコントローラによって所望の値に制御されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の如き従来の排煙脱硫装置の場合、高負荷時即ち脱硫ガス流量7aが多い時の脱硫性能と、低負荷時即ち脱硫ガス流量7aが少ない時の脱硫性能を比較すると、同一液ガス比(吸収液1の循環流量と脱硫ガス流量7aとの比)であっても、高負荷時の脱硫性能の方が低負荷時の脱硫性能より高くなる。
【0008】
言い換えると、低負荷時の脱硫性能は高負荷時の脱硫性能より低く、これは、脱硫ガス流量7aが低下すると、吸収塔3内における脱硫ガス流速が低下し、結果的に脱硫性能も悪くなるためである。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、脱硫ガス流量の少ない低負荷時においても脱硫ガス流速を確保し得、脱硫性能の向上を図り得る排煙脱硫装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排ガス入口から導入される排ガスに対しスプレーノズルから噴霧される吸収液を接触せしめて脱硫を行い、脱硫された排ガスを排ガス出口から排出する吸収塔を備えた排煙脱硫装置であって、
吸収塔内に仕切壁を配設することにより、それぞれ排ガス入口並びに排ガス出口に通じる複数の流路を分割形成し、各流路へ吸収液を噴霧するスプレーノズルを配設すると共に、当該スプレーノズルに対して吸収液を循環させるための複数台の循環ポンプを接続し、
吸収塔入口SO 2 濃度を検出するSO 2 濃度計と、脱硫ガス流量を検出するガス流量計と、吸収液のpHを検出するpH計と、SO 2 濃度、ガス流量、及び吸収液のpHに基づき循環ポンプの運転台数を決定する循環ポンプ運転台数制御装置を設け、
排ガス入口側に各流路への排ガスの導入を阻止可能なダンパを配設することにより、脱硫ガス流量に応じて吸収塔の実質断面積を制御する実質断面積制御手段を構成し、
各流路へ吸収液を噴霧するスプレーノズルの上流側にそれぞれ開閉弁を配設することにより、排ガスが導入されない流路への吸収液の噴霧を停止する噴霧制御手段を構成したことを特徴とする排煙脱硫装置にかかるものである。
【0012】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0013】
低負荷時即ち脱硫ガス流量が少ない時には、実質断面積制御手段により所望の流路を閉じて排ガスが導入される流路の数を調節すると共に、噴霧制御手段により所望の流路への吸収液の噴霧を停止すると、前記閉じられた流路へ排ガスが導入されなくなると共に、該流路に対してスプレーノズルから吸収液が噴霧されなくなり、吸収塔の実質断面積が縮小される形となる。
【0014】
この結果、脱硫ガス流量が少なくても脱硫ガス流速が低下しなくなり、脱硫性能が向上することとなる。
【0015】
一方、高負荷時即ち脱硫ガス流量が多い時には、実質断面積制御手段により全ての流路を開放すると共に、噴霧制御手段により全ての流路へ吸収液が噴霧されるようにすればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0017】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図4に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1〜図3に示す如く、吸収塔3内に仕切壁11を配設することにより、それぞれ排ガス入口3a並びに排ガス出口3bに通じる複数(図の例では三つ)の流路12を分割形成し、各流路12へ吸収液1を噴霧するスプレーノズル2を配設すると共に、脱硫ガス流量7aに応じて排ガスが導入される流路12の数を調節し吸収塔3の実質断面積を制御する実質断面積制御手段13と、排ガスが導入されない流路12への吸収液1の噴霧を停止する噴霧制御手段14とを具備せしめた点にある。
【0018】
前記実質断面積制御手段13は、排ガス入口3a側に各流路12への排ガスの導入を阻止可能なダンパ13aを配設することによって構成してあり、又、前記噴霧制御手段14は、各流路12へ吸収液1を噴霧するスプレーノズル2の上流側にそれぞれ開閉弁14aを配設することによって構成してある。
【0019】
次に、上記図示例の作動を説明する。
【0020】
低負荷時即ち脱硫ガス流量7aが少ない時には、実質断面積制御手段13のダンパ13aのうち所望のダンパ13aを閉じると共に、噴霧制御手段14の開閉弁14aのうち前記ダンパ13aに対応する開閉弁14aを閉じると、前記閉じられたダンパ13aに対応する流路12へ排ガスが導入されなくなると共に、該流路12に対してスプレーノズル2から吸収液1が噴霧されなくなり、吸収塔3の実質断面積が縮小される形となる。
【0021】
この結果、脱硫ガス流量7aが少なくても脱硫ガス流速が低下しなくなり、脱硫性能が向上することとなる。
【0022】
一方、高負荷時即ち脱硫ガス流量7aが多い時には、実質断面積制御手段13のダンパ13aを全て開放すると共に、噴霧制御手段14の開閉弁14aを全て開放すればよい。
【0023】
尚、前記脱硫ガス流量7aに応じて実質断面積制御手段13のどのダンパ13aを閉じるかといった点に関しては、試運転時において予め採取したデータに基づいて決定するようになっている。
【0024】
こうして、脱硫ガス流量7aの少ない低負荷時においても脱硫ガス流速を確保し得、脱硫性能の向上を図り得る。
【0025】
尚、本発明の排煙脱硫装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、吸収塔3内に分割形成される流路12の数は排煙脱硫装置の運用に合わせて適宜選定し得ること、実質断面積制御手段13を構成するダンパ13aは、排ガス入口3a側に配設する代りに、仕切壁11を排ガス出口3b側まで延長せしめ該排ガス出口3b側に配設するようにしてもよいこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜3記載の排煙脱硫装置によれば、脱硫ガス流量の少ない低負荷時においても脱硫ガス流速を確保し得、脱硫性能の向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図である。
【図2】本発明を実施する形態の一例の概略斜視図である。
【図3】図1のIII−III矢視相当図である。
【図4】従来例の全体概要構成図である。
【符号の説明】
1 吸収液
2 スプレーノズル
3 吸収塔
3a 排ガス入口
3b 排ガス出口
7a 脱硫ガス流量
11 仕切壁
12 流路
13 実質断面積制御手段
13a ダンパ
14 噴霧制御手段
14a 開閉弁
Claims (1)
- 排ガス入口から導入される排ガスに対しスプレーノズルから噴霧される吸収液を接触せしめて脱硫を行い、脱硫された排ガスを排ガス出口から排出する吸収塔を備えた排煙脱硫装置であって、
吸収塔内に仕切壁を配設することにより、それぞれ排ガス入口並びに排ガス出口に通じる複数の流路を分割形成し、各流路へ吸収液を噴霧するスプレーノズルを配設すると共に、当該スプレーノズルに対して吸収液を循環させるための複数台の循環ポンプを接続し、
吸収塔入口SO 2 濃度を検出するSO 2 濃度計と、脱硫ガス流量を検出するガス流量計と、吸収液のpHを検出するpH計と、SO 2 濃度、ガス流量、及び吸収液のpHに基づき循環ポンプの運転台数を決定する循環ポンプ運転台数制御装置を設け、
排ガス入口側に各流路への排ガスの導入を阻止可能なダンパを配設することにより、脱硫ガス流量に応じて吸収塔の実質断面積を制御する実質断面積制御手段を構成し、
各流路へ吸収液を噴霧するスプレーノズルの上流側にそれぞれ開閉弁を配設することにより、排ガスが導入されない流路への吸収液の噴霧を停止する噴霧制御手段を構成したことを特徴とする排煙脱硫装置。
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