JP3756656B2 - 細断さのうおよびこれを含むさのう含有飲食物並びにそれらの製造法 - Google Patents

細断さのうおよびこれを含むさのう含有飲食物並びにそれらの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲用時の風味の優れた細断さのうおよびこれを含むさのう含有飲食物並びにそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、果汁飲料としてさのう(パルプセル)や果肉等を含有する飲食物が市販されており、これらは消費者の健康志向ともあいまって、様々な製品が開発されている。具体的には、果実繊維、柑橘さのう、ぶどう果肉等を含有するものが周知であり、特開平6−335371号公報にはりんご等をすりおろしたパルプを含有する飲料が開示されている。
【0003】
中でも柑橘さのうを含有する飲食物は、その食感や天然イメージのため、古くから親しまれているものである。さのうはアルベド(内膜)や上嚢膜など他のパルプ質と比較した場合は風味の点で優れたものであるが、例えば飲料とした場合さのうを含まないものと比べ、やはりのどごしや食感(舌触り)が悪いことは否定できない。
【0004】
また、製造上の問題としては、さのう入り飲料の容器として紙容器を用いた場合、製造時に容器シール部へパルプセルが挟まってしまうことがあり、これが液漏れの原因になることもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来の柑橘さのう入り飲食物の風味を壊さずに、より優れたのどごしや食感(舌触り)を与えるとともに、紙容器を用いた場合であっても液漏れ等の問題を起こさないさのうやこれを含む飲食物の提供が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはジュース、果汁飲料、果汁入り清涼飲料等の飲料を始め、種々の飲食物に配合するさのうに関し鋭意研究を行った結果、一定範囲に細断した柑橘系果実のさのうは、飲食物中に配合したときにのどごしや舌触りが良く、しかも果実感を失うことがないことを見いだした。
また、この細断したさのうを含む飲料は、紙容器に充填しても液漏れが起こらないことを見いだした。
【0007】
すなわち本発明の目的は、長径が1〜3mmの範囲に細断されたさのうの割合が35%以上であり、それより大きい長径のものが10%以下であることを特徴とする細断さのうを提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記細断さのうを含有することを特徴とするさのう含有飲食物を提供するものである。
更に、本発明の他の別の目的は柑橘系果実のさのうを、次の(a)及び(b)工程
(a)柑橘系果実のさのうに50〜200重量%の水又は果汁を加える工程
(b)加水されたさのうを1〜2mmのスクリーンを有する摩砕機により摩砕 する工程
を含む方法により細断する細断さのうの製造法並びにこのようにして得られた細断さのうを食品配合成分と混合するさのう含有飲食物の製造法を提供することである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の飲食物に配合される柑橘系果実のさのうは、長径が1〜3mmの範囲に細断されたさのうの割合が35%以上であり、それより大きい長径のものが10%以下であるように細断されたさのう(以下、「細断さのう」という)である。 このように細断されたさのうは、後記するように特定の条件下でさのうを磨砕、剪断等の処理に供することにより得られるもので、通常の柑橘系果実を搾汁するときに出てくるさのうの圧搾残さとは細断されたさのうの大きさにおいて明らかに相違するものである。
【0009】
本明細書中において、さのうとは、さのうそのものもしくはパルプセルすなわち果実の搾汁時に出てくるさのうの圧縮残さなどさのう由来のパルプ質からなるものをいう。 また、さのうの長径とは、さのうもしくは細断さのうの長方向の長さを目視、ルーペあるいは顕微鏡等を用いて測定した値をいい、その割合とはある一定量中の各サイズの細断さのうの個数を百分率によって表示した値をいう。
【0010】
本発明の細断さのうは、柑橘系果実、具体的にはバレンシアオレンジ、温州みかん等のオレンジ類、レモン、グレープフルーツ、スイーティー等から得たさのう(パルプセル)から得ることができる。 この細断さのうは、アルベドや上嚢膜由来の他のパルプ質に比べて、コクがありキレのよい好適な食感風味を有するものである。
【0011】
本発明の細断さのうの調製は、例えば以下のようにして行うことができる。
まず、通常市販されている柑橘系果実のさのうに水、果汁等の溶媒を加え、分散化を行う。このとき、溶媒の添加量は粘度、作業性等の理由からさのうに対し50〜200重量%が好ましく、特に80〜150重量%が好ましい。また、溶媒としてはコスト面、作業性等の理由から水が最も好ましい。なお、溶媒を添加した後、摩砕処理時の粘度低下を考慮して、セルラーゼ等各種の酵素処理を行っても効率よく微細化を行うことはできない。
【0012】
次に、分散化されたさのうを摩砕処理に供する。このとき、摩砕機としては精密破砕式粉砕機及び円筒ふるい式粉砕機の2種類が使用可能である。ここで、円筒ふるい式粉砕機とは、円筒形スクリーンの内面にわずかな間隔を保持しつつブレードを回転させ流動性原料を供給して、液汁分と固形分に選別する機能を有するものであり、通常スープや穀類の荒裏漉機として使用されているものである。
【0013】
この円筒ふるい式粉砕機により、細断さのうが得られる原理は次の通りである。 すなわち、円筒ふるい式粉砕機に供給されたさのうがブレートの回転運動によりせん断されつつ遠心力で外側(スクリーン側)へと移動する。そして、スクリーンの内壁とブレートに挟まれることによるせん断力により、更に細断される。こうして細断化されたさのうのうち、均一な長径を有するものがスクリーンの孔を通過し、所定の長径を有する細断さのうが得られる。 この円筒ふるい式粉砕機の、具体的な例としてはパルパー(株式会社精研舎製)等が挙げられる。
【0014】
円筒ふるい式粉砕機を用いて磨砕する場合の好ましい実施態様としては、スクリーンとブレートとの間隔を7〜14mmの範囲内に調節し、2回以上の処理を行なう形態が挙げられる。このように処理することにより、その長径が1〜3mm程度であるものが35%以上であり、それ以上のものが10%以下であるように細断された細断さのうを得ることができる。なお、磨砕処理が1回では細断化が不十分となり、3mm以上のものが10%以上含まれてしまう可能性もあるため、2回以上とすることがより好ましい。また、このときも、間隔設定はさのうの硬さや供給量に応じて該範囲内で行えばよい。
【0015】
また、精密破砕式粉砕機とは、通常ピューレ、ソース、スープ等の流動性食品中の固形分を微粒化し、コロイド状の液とするために使用されているものである。 この精密破砕式粉砕機の構造は、内面にステーター及びスクリーンが装着されたケーシング中に、ケーシングの中心部を駆動軸とし遊動自在のハンマーが取り付けられたローターを有するものである。
【0016】
この精密破砕式粉砕機により細断さのうが得られる原理は次の通りである。すなわち、精密破砕式粉砕機に供給されたさのうは高速回転するハンマーによりステーターに叩き付けられる衝撃と、ステーターの波状凹凸により跳ね返り、凸部とハンマーの間隙により切断作用を受ける。この衝撃と切断作用の繰り返しにより液中の固形物を細断化される。 そして所定のスクリーンを通して排出された細断さのうを集めることにより、所定の長径を有する細断さのうが得られる。 この精密破砕式粉砕機の具体的例としてはウルトラマイザー(株式会社精研舎製)、アトマイザー(東京アトマイザー製造株式会社製)等が挙げられる。
【0017】
精密破砕式粉砕機を用いて磨砕する場合の好ましい実施態様としては、使用される摩砕機が精密破砕式粉砕機であり、摩砕機に設置されたハンマーの本数が4〜8本である形態が挙げられる。付随するハンマーの本数が多すぎると細断されたさのうの長径が微細になりすぎ、少ないとさのうがスクリーンを通過するのに時間がかかり処理量が低下する。 このため、本数の設定は処理対象となるさのうの硬さや供給量に応じて該範囲内で適宜行えばよい。
【0018】
なお、摩砕時に用いる上記の各摩砕機のスクリーンは、その孔径を1〜2mmとすることにより、処理後の細断さのうの長径をそろえやすくなる。特に孔径を1.4〜1.6mmの範囲内とすればより所定の長径(1〜3mm)に細断化されたさのうを得やすくなる。
【0019】
上記の磨砕処理によるさのうの細断化には、ブレートもしくはハンマーの回転による物理的衝撃が深く関与していると考えられる。特に円筒ふるい式の摩砕機における細断化には、さのうがスクリーンとハンマーの間に挟まれることによる、せん断力の影響が大きいと考えられる。また、一方でスクリーンが細断さのうの長径を均一にしているものと考えられる。しかしながら、スクリーンの孔径よりも大きい長径の細断さのうもスクリーンを通過すること、スクリーンの孔径が小さすぎると目詰まりを起こしたり、極端に収率や効率が低下することなどから、さのうの細断には、その他の要因も関連しており、また処理条件によって細断のメカニズムも影響を受けることが示唆される。 このため、本発明の細断さのうを製造するには、試験等を行いながらデリケートな条件設定を行うことが必要である。
【0020】
本発明の細断さのうを得るに当たって、さのう以外のパルプ質、すなわち柑橘系果実の上嚢膜やアルベド、その他の果実のパルプ等が混入しても目的とする長径のさのうを得ることができるので問題とはならない。すなわち、供給するさのうに上嚢膜等が混入していても、その量がさのうに対し50重量%程度まで、より好ましくは30重量%程度まであれば目的とする風味良好な細断さのうを得られる。
【0021】
また、逆にさのう以外のパルプ質、例えばすりりんごや他の果実のパルプを分散化時や摩砕時に別途添加してもよいが、作業性の面から摩砕処理後製品調合時に行うのが最も好ましい。このとき、細断さのうの風味を損うことがないよう、さのう以外のパルプ質の添加量は50重量%、より好ましくは30重量%程度までとすることが好ましい。
【0022】
以上のようにして得られる細断さのうは、前記したようにその長径が1〜3mmのものが35%以上で、それより大きいものが10%以下となるように細断されたものである。 そして、このような細断さのうは、さのうの風味を残しながら、果汁感、コク、キレのある新しい食感を与えるものである。 一方、長径がこれよりも短いものは元々のさのうに比べ果汁感の劣る水っぽいものとなってしまう。 また逆に、長径がこれよりも長いものは、のどごしが悪くなる傾向がある。
【0023】
更に、さのうの長径が本発明の細断さのうより長い場合は、これを飲料として紙容器に充填する場合に液漏れをおこす可能性や、充填ノズルや殺菌プレートへの詰りが生じるというおそれがあり、製造上も好ましくない。
【0024】
特にさのうを配合することによる紙容器の液漏れは、その繊維の硬さにもよるが、特にその大きさに依存すると考えられている。例えば、オレンジさのうは通常10〜20mm程度であり、これが果汁中に浮遊していると紙容器充填時に横シール部にさのうがかみこみ、充分なシールができず容器不良が発生する場合があるのである。
【0025】
これに対し、本発明の細断さのうを飲料に用いればさのうが小さいので、製造上の上記問題をも解決できるので、この面でも優れたものといえる。
【0026】
本発明のさのう含有飲食物は、特に用途を限定されることなく種々の形態のものとすることができる。
例えば、ジュース、果汁飲料、果汁入り天然飲料、果汁ミックス飲料、果汁フレーバー飲料、発酵乳等の飲料、錠菓、チューイングガム、グミ、キャンディー等の食品等とすることができ、これらの形態に合わせ、細断さのうを各種の食品配合成分、例えば水、各種果汁や糖質、糖代替甘味質、ミネラル分、乳製品、増粘剤、安定化剤等を添加、配合することができる。
【0027】
【実施例】
次に実施例、試験例および比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
【0028】
試 験 例 1
細断されたさのうの代表長径および実際の分布:
ウルトラマイザー(精密破砕式粉砕機)を用いて、バレンシアオレンジさのう(パルプセル)10kgを細断化処理した。処理条件は加水量10kg、ハンマー数およびスクリーンの孔径は下記表1の如く設定した。
【0029】
各条件にて得られた細断さのう0.3gを市販のプラスチックシャーレ(8.5cmφ)にサンプリングし、6gの水で希釈、分散し、100個以上のパルプを含む状態で、目視によりどの長径のさのうが特に目立つかを調べ、これを代表長径とした。
ついで、同じ試料を顕微鏡を用い、表1に示すクラスに正確にサイズ分けし、その個数の割合で示した。この結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003756656
【0031】
この結果、スクリーンの孔径の大きさと、細断さのうの長径サイズは必ずしも比例していなかった。また、長径サイズ1mm以下の割合は、スクリーンによってそれ程変化しなかった。
【0032】
また、目視による代表長径と実際の長径分布の関係では、さのうのうち長径が大きいものほど目視で目立つが、長径の大きいものであってもその割合が10%を下回ると目立たなくなり、比較的大きな割合を占めるその次の大きさのグループ(さのうの細断度合いにより異なるが、1〜3mmでは35%以上)が目立つようになることがわかった。 そして、サイズの短いものほど肉眼では目立たない傾向を考えあわせれば、目視で代表長径を確認することにより、長径の分布をおおよそ把握できるものと考えられた。 すなわち、目視観察により代表長径が1〜3mmというときの実際の長径分布では、3mm以上のものは10%を下回り、1〜3mmのものは少なくとも35%以上あると判断される。
【0033】
更に、上記6サンプルについて、専門パネラーにより官能評価を行ったところ、代表長径1〜2mmおよび2〜3mmのもの(スクリーンサイズ1.5mm及び2.0mmにより得られた細断さのう)が最も好ましい風味を有していた。
【0034】
試 験 例 2
さのうの細断及びその官能評価:
(1)ウルトラマイザー(精密破砕式粉砕機)による細断化
バレンシアオレンジのさのう(パルプセル)10kgを、処理条件を下記表1の如く設定したウルトラマイザーを用いて細断化処理を行った。
得られた細断さのうについて、のどごし、舌の蝕感、果汁感を専門パネラー10名により下記の基準で官能評価した。 この結果を表2に示す。なお、官能評価の結果はパネラー10名の平均値であり、処理さのうの代表長径は目視で特に目立ったさのうの長径の値を示す。 また、処理区2〜6および9は、試験例1に対応するものである。
【0035】
(官能評価基準)
評 点 内 容
1 のどごし、舌の蝕感、果汁感が非常によい。
2 のどごし、舌の蝕感、果汁感がややよい。
3 のどごし、舌の蝕感、果汁感がふつう。
4 のどごし、舌の蝕感、果汁感がやや悪い。
5 のどごし、舌の蝕感、果汁感が悪い。
【0036】
【表2】
Figure 0003756656
【0037】
表2より、細断さのうの代表長径が1〜3mmの範囲内である場合に特に風味良好であることがわかった。また、加水量が多いと細断さのうの長径は短くなる傾向にあった。
【0038】
(2)パルパー(円筒ふるい式粉砕機)による細断化
(1)と同様に、バレンシアオレンジのさのう(パルプセル)10kgを用い、パルパーの処理条件を下記表3の試験区のように設定し、細断化を行った。また、得られた細断さのうの官能評価を試験例2と同様に専門パネラー10名で行った。
結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
Figure 0003756656
【0040】
表3より、細断さのうの代表長径が1〜3mmの範囲である場合に風味良好なものが得られることがわかった。また、スクリーンの孔径を0.5mm、5mmとして同様の実験を行ったが、0.5mmでは目詰まりが発生してしまい、5mmでは長径の長い細断さのうしか得られなかった。更に、スクリーンとブレートの間隔を7mmよりもわずかに広げると長径が短くなる傾向があった。
なお、パルパー処理により得られた細断さのうの代表長径と実際の長径の分布を試験例1と同様にして調べたところ、ほぼ同様の傾向が認められた。
【0041】
実 施 例 1
細断さのう入り飲料(1)の製造:
下記処方にて細断さのう含有飲料を製造した。細断さのうとしては、試験例2の処理区2のものを用いた。
【0042】
Figure 0003756656
【0043】
比 較 例 1
比較さのう入り飲料の製造(1):
下記2種類の処方にてさのう含有飲料を製造した。
Figure 0003756656
【0044】
Figure 0003756656
【0045】
試 験 例 3
官 能 評 価 試 験(1):
実施例1および比較例1で製造した3種類のオレンジジュースについて、専門パネラー10名で官能評価を行った。
官能評価は、果汁感およびのどごしと、これらを含めた総合印象の項目で行った。 これらの官能評価は下の基準により行った。 この結果を表4に示す。
【0046】
( 官能評価基準 )
評 点 内 容
1 評価項目が非常によい。
2 評価項目がややよい。
3 評価項目がふつう。
4 評価項目がやや悪い。
5 評価項目が悪い。
【0047】
【表4】
Figure 0003756656
【0048】
結果的に本発明の細断さのうを含有する飲料は、未処理さのうを含有する飲料と同等以上の風味を有していた。
【0049】
実 施 例 2
細断さのう入り飲料の製造(2):
下記処方にて細断さのう含有飲料を製造した。細断さのうとしては、試験例1の処理区2のものを用いた。
【0050】
Figure 0003756656
【0051】
比 較 例 2
比較さのう入り飲料の製造(2):
下記2種類の処方にてさのう含有飲料を製造した。
Figure 0003756656
【0052】
Figure 0003756656
【0053】
試 験 例 4
官 能 評 価 試 験(2):
実施例2及び比較例2にて製造した3種類のさのう含有飲料について、試験例3と同様に専門パネラー10名で官能評価を行った。
この結果を表5に示す。
【0054】
【表5】
Figure 0003756656
【0055】
結果的に本発明の細断さのうを含有する飲料は、無処理のさのう含有飲料と同等以上の風味を有していた。
【0056】
実 施 例 3
紙容器入り飲料の製造:
実施例1と同一の処方にて調製したオレンジジュースをTBA−200(テトラパック社製)にてテトラパック社製紙容器3315本に充填し、充填後の液漏れの発生を調べた。 この結果、液漏れの発生は確認されなかった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の細断さのうは、さのうの風味を残しながら、果汁感、コク、キレを有するという従来にない舌触り、のどごし等の食感を有するものである。 従って、これを飲食物中に添加すれば、従来にない新しい風味良好な飲食物を提供することができる。 また、本発明の細断さのうは、食物繊維の新たな供給源としても期待できる。
更に、本発明の細断さのうを用いた飲料は、紙容器に使用しても液漏れを起こすことがないものである。
以 上

Claims (2)

  1. 次の(a)及び(b)工程
    (a)柑橘系果実のさのうに0〜150重量%の水又は果汁を加えて、さのうの分散 化を行う工程
    (b)分散化されたさのうを、ハンマーの本数が8本であり、1〜2mmのスクリーン を有する精密破砕式粉砕機により摩砕する工程
    を含むことを特徴とする、長径が1〜3mmの範囲に細断されたさのうの割合が35%以上であり、それより大きい長径のものが10%以下である細断さのうの製造法。
  2. 柑橘系果実のさのうを、 次の(a)及び(b)工程
    (a)柑橘系果実のさのうに0〜150重量%の水又は果汁を加えて、さのうの分散 化を行う工程
    (b)分散化されたさのうを、ハンマーの本数が8本であり、1〜2mmのスクリーン を有する精密破砕式粉砕機により摩砕する工程
    を含む方法により細断し、ついでこれを食品配合成分と混合することを特徴とするさのう含有飲食物の製造法。
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