JP3755638B2 - ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクチェンジ機能を有するディスク装置に係わり、特にディスクの外周縁部を保持する保持手段を有するディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来のディスク装置に設けられている保持手段を示す平面図、図8は図7のVIII−VIII線における矢視方向断面図である。
【0003】
図7に示すディスク装置は、例えば特開平10−283707号公報に掲載されているものと同種のものであり、複数の保持部材1に、例えばCD(コンパクトディスク)やCD−ROM、あるいはDVD(ディジタルバーサタイルディスク)などが保持される。
【0004】
個々の保持部材1の内周面には、中心方向に突出する複数の支持片2が形成されている。図8に示すように、前記支持片2は上部支持片2aと下部支持片2bとが所定の間隔を空けた状態で対向する構成であり、この上部支持片2aと下部支持片2bとの間にディスクDの外周領域が挟まれて保持される。
【0005】
図8に示すように、保持部材1は、ディスク装置の筐体内でディスクDの厚み方向(Z方向)に複数枚積層された状態で配置されている。図示しない昇降分離手段により、前記保持部材1が厚さ方向(Z方向)へ順に上昇または下降させられると、その過程で前記保持部材1は複数枚が密着して積層された状態(図8参照)から、いずれか1枚の保持部材1が他の保持部材から分離した状態に移行させられる。いずれかの保持部材1が他の保持部材から分離させられたときに、分離した前記保持部材1に保持されたディスクDと他の保持部材に保持されたディスクとの間にディスク駆動手段が入り込み、ディスクDの中心部がクランプされて回転駆動され、ヘッドにより記録または再生動作が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のディスク装置では以下に示すような問題がある。
【0007】
図8に示す保持部材1は、上部支持片2aと下部支持片2bとの間でディスクDを上下方向から挟み込む構成であるため、ディスクDの厚み寸法をD1、上部支持片2aの厚み寸法をh1、下部支持片2bの厚み寸法をh2とすると、保持部材1の厚み寸法Hは少なくとも各厚み寸法の和(D1+h1+h2)以上必要である(H≧D1+h1+h2)。しかも、図8に示すように保持部材1が密着して重ねられた状態で、上部支持片2aと下部支持片2bが上下方向に積み上げられる構造であるため、複数の保持部材1が密着して重ねられたときに、その積層高さは前記厚み寸法Hの整数倍になり、複数の保持部材1が重ねられた状態で、複数の保持部材1の合計の高さ寸法が大きくなる。
【0008】
前記従来例では、前記昇降分離手段によって、複数の保持部材1を順次上昇させまたは下降させていずれかの保持部材1を他の保持部材から分離させるものであるが、複数の保持部材1が重ねられた状態での高さ寸法が大きいと、限られた大きさの筐体内で、前記保持部材1が上昇または昇降する際の移動空間が狭くなる。よって、保持部材が分離したときにディスクとディスクとの間を十分に広げることができず、ディスクとディスクとの間にディスク駆動手段を介入させた際に、ディスク駆動手段とディスクとの間隔余裕を十分にとることができなくなる。
【0009】
一方、個々の保持部材1を薄くすると、保持部材1が重ねられた状態での高さ寸法を小さくできる。ただし、保持部材1の厚み寸法Hを小さくするためには、上部支持片2aの厚み寸法h1および/又は下部支持片2bの厚み寸法h2を薄くすることが必要である。しかし、上部支持片2aの厚み寸法h1および/又は下部支持片2bの厚み寸法h2を薄く形成し過ぎるとその強度が弱くなるため、上部支持片2a及び下部支持片2bに折れや曲げ変形が生じやすくなる。
【0010】
また、上部支持片2aと下部支持片2bとの間へディスクDを挿入しやすくするためには、上部支持片2aと下部支持片2bが対向し合う面の先端部にテーパ面を形成することが必要である。しかし、上部支持片2aや下部支持片2bを薄くすると、前記テーパ面を形成することが困難である。またこのテーパ面を十分に形成できないために、ディスクDを保持部材1に保持させるときに、ディスクDの外周縁部が上部支持片2aや下部支持片2bの先端面に当たりやすくなる。
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、ディスクの外周縁部を保持する保持部材の積層高さを薄くできるディスク装置を提供することを目的としている。
【0012】
また本発明は、保持部材の支持片を十分な厚さに形成でき、支持片の折れや曲げ変形を防止でき、また支持片の先部にテーパ面を形成しやすいディスク装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のディスクが厚さ方向に並べて設置されるディスク設置部と、前記ディスク設置部に設置された複数のディスクから選択されたディスクを駆動するディスク駆動手段とを有するディスク装置において、
前記ディスクが並ぶ方向を高さ方向としたときに、
前記ディスク設置部には、ディスクの外周縁部を保持する保持部材が高さ方向に並べて設けられており、個々の保持部材には、前記ディスクの上面側に延びる上部支持片と、前記ディスクの下面側に延びる下部支持片とが設けられ、前記ディスクの外周縁部が前記上部支持片と下部支持片の間に挿入されて前記保持部材にディスクが保持可能とされており、
前記上部支持片と前記下部支持片は、高さ方向に対向しない位置に形成されており、各保持部材が前記高さ方向へ積み重ねられた状態で、下側に位置する保持部材の前記上部支持片の厚みの少なくとも一部と、上側に位置する保持部材の前記下部支持片の厚みの少なくとも一部とが、同じ高さに位置していることを特徴とするものである。
【0014】
本発明では、下側の保持部材の上部支持片と上側の保持部材の下部支持片の厚さ方向の少なくとも一部が同じ高さに位置する状態で、保持部材が積み重ねられるので、複数の保持部材を積層した状態で、下部支持片と上部支持片が高さ方向へ積み重ねられることがなくなり、保持部材の積層高さを従来よりも低くできる。しかも個々の支持片の厚さを必要以上に薄くする必要が無く、支持片の強度を高めることができ、また支持片の先端にディスクの外周縁部を案内するテーパ面を形成しやすくなる。
【0015】
本発明では、上部支持片と下部支持片の厚さの少なくとも一部が同じ高さ位置にあればよいが、上部支持片と下部支持片とが、ほぼ同じ厚さで形成され、上部支持片と下部支持片の厚みの全長において、前記高さ位置にほぼ完全に一致していることが好ましい。
【0016】
例えば、前記上部支持片と前記下部支持片は、保持部材に保持されるディスクの外周方向へ互いに離れた位置に形成されているものにでき、あるいは、前記上部支持片と前記下部支持片の少なくとも一方の支持片には、穴または切り欠きが形成されており、各保持部材が積み重ねられた状態で、他方の支持片が前記一方の支持片の前記穴または切り欠きの内部に入り込む構造も可能である。
【0017】
また、前記上部支持片と前記下部支持片の少なくとも一方の支持片は、前記保持部材の上面または下面から突出しており、前記保持部材の上面と下面の少なくとも一方には凹状の段差部が形成されており、保持部材が積み重ねられた状態で、前記の突出する支持片が前記凹状の段差内に入り込む構造が好ましい。
【0018】
この構造では、保持部材が積層されたときに、保持部材の上面と下面が互いに広い面積で密着でき、しかも上部支持片と下部支持片は高さ方向に積み上げられることがない。
【0019】
また、本発明のディスク装置は、前記各保持部材を、筐体内で互いに積み重ねられた状態から保持部材間に間隔を形成する状態に移行させる分離手段が設けられ、前記保持部材間の間隔内に前記ディスク駆動手段が入り込むことで、前記保持部材に保持されているディスクが選択されて前記ディスク駆動手段により駆動可能とされるものに有効である。
【0020】
上記構成のディスク装置では、複数の保持部材が密着して積み重ねられる高さ寸法を低くできるので、前記積層状態の保持部材を分離する際に、保持部材の移動空間を広く確保でき、限られた大きさの筐体内で構成したときに、分離した保持部材の間隔を広く確保でき、分離した保持部材に保持されたディスク間にディスク駆動手段を介入させる構造を容易に設定できる。
【0021】
なお、本発明は、前記のように各保持部材が筐体内に設けられた構造に限られず、例えば前記保持部材を積み重ねた状態で収納するマガジンが設けられ、このマガジンがディスク装置の筐体内に外部から装填され、筐体内で前記マガジンがディスクの厚さ方向に分離されるものであってもよい。すなわち、筐体内で、保持部材が前記の積み重ねられた状態から、互いに分離された状態となり、分離された保持部材に保持されたディスクとディスクの間にディスク駆動手段が介入して選択したディスクが駆動可能となる。
【0022】
または、前記積み重ねられた状態の保持部材のいずれかが、ディスク面方向へ引き出されて選択され、この選択された保持部材に保持されたディスクが駆動されるものであってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は本発明のディスク装置の内部構造を示す部分斜視図、図2は個々の保持部材の底部側を上向きにして示す斜視図、図3は個々の保持部材を示す底面図である。
【0025】
図1に示すディスク装置10の筐体の内部構造は、図示Y1側のディスク奥部方向にディスク設置領域(ディスク設置部)Spが設けられている。
【0026】
前記ディスク設置領域Spには、例えばCD(コンパクトディスク)やCD−ROM(リードオンリーメモリ)、あるいはDVD(ディジタルバーサタイルディスク)などのディスクDが、個々の保持部材11に保持されている。保持部材11は略弓形形状をしており、図1では6枚の保持部材11が高さ方向(Z1−Z2方向)に並べられている。
【0027】
図2と図3に示すように、保持部材11には4つの孔12(個別に12A,12B,12Cおよび12Dで示す)が形成され、各孔12の内面には凸部12aが形成されている。また保持部材11内のディスク設置領域Spには、前記各孔12に対応する4本の支柱形状の送り部材13(個別に13A,13B,13Cおよび13Dで示す)が配設され、各送り部材13の外周面には不等ピッチの螺旋状溝13aが形成されている。この螺旋状溝13aは、送り部材13の両端部の溝ピッチが狭く、且つ中央部の溝ピッチが広くなるように形成されている。
【0028】
前記保持部材11は、前記各孔12を前記各送り部材13にそれぞれ外挿させた状態でディスク設置領域Spに収納されている。そして、前記螺旋状溝13aに各孔12に形成された凸部12aが噛み合わされている。
【0029】
前記各送り部材13の底部には同型同ピッチ円の小歯車14(個別に14A,14B,14Cおよび14Dで示す)が固定して設けられ、小歯車14とともに送り部材13が回転可能である。またディスク設置領域Spの底面には前記全ての小歯車14A,14B,14Cおよび14Dに噛み合う大歯車15が回転自在に設けられている。そして、この大歯車15には図示しないギヤ群を介してモータに連結されており、このモータにより図示時計回り方向又は反時計回り方向の回転が与えられと、前記4つの小歯車14A,14B,14Cおよび14Dが全て同じ方向に同期回転させられる。よって、前記各送り部材13A,13B,13Cおよび13Dは、同じ回転角度で回転させることが可能となっている。このとき、各孔12の凸部12aが前記送り部材13の螺旋状溝13aに沿って垂直方向(Z方向)に送り移動させられるため、保持部材11を上昇又は下降させることが可能な状態にある。
【0030】
上記の送り部材13の螺旋状溝13aの不等ピッチ構造により、前記各送り部材13が回転すると、各保持部材11は底部側または天井側に密着して積み重ねられた状態から順次Z1方向またはZ2方向へ送られる。この送り動作の際、送り部材13の軸方向中央部分の溝ピッチの広がりにより、上昇しまたは下降する保持部材11が前記中央部分で他の保持部材11から離れる。すなわち、各保持部材11は底部側にて密着して重ねられた状態から順次上方へ移動して、天井側で積み重ねられる状態に移行し、または天井側で積み重ねられた状態から順次下降して底部側で積み重ねられた状態になるが、その昇降の途中過程において、保持部材11は上下に位置する他の保持部材11から分離される。この実施の形態では、前記送り部材13、小歯車14、大歯車15およびモータによって、保持部材11を積み重ね状態から分離状態に移行させる分離手段が構成されている。
【0031】
ディスク設置領域Spよりも手前の位置(Y2側の位置)には、図示しないディスク搬送手段が設けられている。図1のX2側には、ディスクDを水平に搬送するためのガイド部材16が設けられている。前記ガイド部材16は、ディスクDの厚み寸法よりもわずかに広い対向間隔を有する案内板16Aと16Bとから構成されている。ディスクDは、前記ディスク搬送手段によって図示Y1方向−図示Y2方向に搬送させられるが、このとき、ディスクDは、図示X2方向の縁部がガイド部材16に支持されて案内されるため、ディスクDを水平に搬送することが可能となっている。
【0032】
前記分離手段を構成する送り部材13が回転すると、各保持部材11は底部側から天井側へ、あるいは天井側から底部側へ順に移動するが、この途中でいずれかの保持部材11が前記ガイド部材16と一致する高さに至ったときに、前記送り部材13を停止させる。この状態で、筐体の外部から挿入されたディスクDが前記ガイド部材16に案内された前記保持部材11に保持される。または前記保持部材11に保持されているディスクDが前記ガイド部材16に案内されて筐体の外部へ排出される。
【0033】
図3に示すように、筐体内にはディスク駆動手段40が設けられている。このディスク駆動手段40は、駆動ベース43上に、ディスクDの中心部をクランプしてディスクDを回転駆動するクランプテーブル41と、ディスクDに対して再生および/または記録を行うヘッド42が搭載されている。前記駆動ベース43は図示しない退避手段により直線軌跡または円弧軌跡の退避経路44を通過して、前記ディスク設置領域Spの内外へ移動可能である。
【0034】
前記分離手段を構成する送り部材13の回転力により、保持部材11が底部側から天井側へ、または天井側から底部側へ順に移送されているときには、前記駆動ベース43がディスク設置領域Spの外部に退避している。選択すべきディスクDを搭載した保持部材11が、送り部材13の軸方向の中央部へ移送され上下に重ねられている他の保持部材11から離れたときに前記送り部材13を停止させる。そして前記駆動ベース43が前記退避経路44に沿ってディスク設置領域Sp内へ移送され、保持部材11に保持されているディスクDの中心がクランプテーブル41にクランプされて回転駆動される。このとき駆動ベース43を移動させてディスクDの外周縁部が保持部材11からやや離れた位置へ移送された後にディスクDが回転駆動されることが好ましい。
【0035】
図4ないし図6は、それぞれ図3のIV−IV線、V−V線およびVI−VI線の断面図であり、それぞれ(A)は保持部材が上下方向に分離している状態、(B)は保持部材が積層されている状態を示している。
【0036】
複数の各保持部材11は同型同寸法であり、合成樹脂などから形成されている。図2および図3に示すように、保持部材11は一対の保持アーム20および30から構成され、Y1側の端部において棒状の連結部材17によって連結されている。この保持アーム20および30の内側のディスク対向面20A,30Aは円形の凹形状に形成されており、このディスク対向面20A,30Aよりも内側がディスクDを保持するディスク保持領域Smとなっている。なお、ディスク保持領域Smの中心を符号Soで示している。
【0037】
保持アーム20および30には、ディスク対向面20A,30Aからディスク保持領域Smの中心So方向に突出する複数の支持片が周方向に並んで形成されている。保持アーム20には上部支持片21,23および下部支持片22,24が形成されている。上部支持片21と23はディスク対向面20Aの上部側(Z1側)から、ディスク保持領域Smの中心So方向に突出形成され、下部支持片22と24はディスク対向面20Aの下部側(Z2側)からディスク保持領域Smの中心So方向に突出形成されている。
【0038】
保持アーム30には5つ支持片31、32,33,34および35が形成されている。このうち上部支持片31と33はディスク対向面30Aの上部側(Z1側)から、また下部支持片32,34および35はディスク対向面30Aの下部側(Z2側)から、それぞれディスク保持領域Smの中心So方向に突出形成されている。
【0039】
前記ディスク保持領域Smに位置するディスクDの外周縁部は、各上部支持片21,23,31,33と、各下部支持片22,24,32,34,35とで、上下から挟まれるようにして保持される。
【0040】
この保持部材11を構成する保持アーム20では、上部支持片21,23と、下部支持片22,24とが、ディスクDの厚さ方向(Z方向)に互いに対向しないように、すなわち上部支持片21,23と、下部支持片22,24とが、周方向へ互い違いに位置している。また保持アーム30においても、上部支持片31,33と、下部支持片32,34とが、ディスクDの厚さ方向(Z方向)に互いに対向しないように、周方向へ互い違いに位置している。なお、図3では、識別を容易にするために、各上部支持片21,23,31および33をハッチングを付して図示している。
【0041】
図2および図4(A),(B)では、符号30aが保持アーム30の上面を示し、符号30bは保持アーム30の下面を示している。上部支持片33は、前記上面30aよりも一段高い位置からディスク保持領域Smの中心So方向に突出形成されている。すなわち、上部支持部片33の基部33aは、保持アーム30の上面30aよりも図示Z1方向に厚み寸法haだけ突出した状態で形成されている。保持アーム30の上面30aから上部支持片33の基部33aが図示Z1方向に突出する分、上部支持片33の肉厚を厚く形成することができ、折れや曲げ変形に強く、また適度な弾性を有する上部支持片33とすることができる。なお、上部支持片33の下面には、テーパ面33bが形成されている。
【0042】
保持アーム30の下面30bの内周側の縁部には、前記上部支持片33の基部33aの真下に位置する凹状の段差部30dが形成されている。この段差部30dの深さ寸法hbは、少なくとも上部支持片33の基部33aの厚み寸法ha以上に設定されている(hb≧ha)。よって、図4(B)に示すように、保持アーム30が密着して積み重ねられたときに、上側に位置する保持アーム30の段差部30d内に下側に位置する保持アーム30の上部支持片33の基部33aを収容することができる。
【0043】
このとき、上側に位置する保持アーム30の下部支持片32および34と、下側に位置する保持アーム30の上部支持片33は、ディスクDの厚さ方向(Z方向)へ互いに重複するようになる。好ましくは、前記下部支持片32は上部支持片33とほぼ同じ厚さに形成されており、図4(B)に示すように、上下の保持アーム30,30が密着した状態に積み上げられたときに、上側の保持アーム30の下部支持片32および34と、下側の保持アーム30の上部支持片33とは、その上下面がほぼ同一面となるように組み合わせられる。
【0044】
なお、この関係は保持アーム20においても同じであり、保持アーム20が密着して積み上げられたときに、下側の保持アーム20の上部支持片23が、上側の保持アーム20の段差部23a内に入り込む。その結果、上部支持片23と、下部支持片22,24は、高さ方向でほぼ同じ位置になるように組み合わせられる。
【0045】
この実施の形態では、図8に示す従来例のように、下部支持片と上部支持片とが高さ方向に積み上げられることがなく、上側の保持部材11の下部支持片と、下側の保持部材11の下部支持片が互い違いに位置して高さ方向に重複するため、積み上げられた状態で保持部材11の積層高さ寸法を小さくできる。
【0046】
よって、下部支持片32と上部支持片33と共に厚く形成でき、両支持片32と33に、ディスクDの外周縁部を案内するためのテーパ面32bおよび33bを余裕を有して形成できる。
【0047】
図2および図5(A),(B)に示すように、下部支持片34は、保持アーム30の下面30bよりも一段低い位置からディスク保持領域Smの中心So方向に向けて突出形成されている。すなわち、下部支持片34の基部34aが保持アーム30の下面30bよりも図示Z2方向に厚み寸法haだけ突出するように形成されている。この下部支持片34の上面は、テーパ面34bが形成されている。
【0048】
保持アーム30の上面30aの内周側の縁部には、前記下部支持片34の基部34aの真上に位置する凹状の段差部30eが形成されている。この段差部30eの深さ寸法hbは、少なくとも下部支持片34の厚み寸法ha以上に設定されている(hb≧ha)。よって、図5(B)に示すように、保持アーム30どうしを重ねたときに、下側に位置する保持アーム30の段差部30e内に上側の保持アーム30の下部支持片34の基部34aを収容することができる。
【0049】
前記のように、このとき下部支持片34は、下側に位置する保持アーム30の上部支持片33と高さ方向に重複し、同じ高さ位置となる。
【0050】
図6に示すように、上部支持片31と下部支持片35は、ディスクの厚さ方向の上下に形成され、上部支持片31と下部支持片35は、共にディスク保持領域Smの中心So方向に突出している。上部支持片31の面内には、下部支持片35と対向する位置に、下部支持片35よりもやや大きな穴31bが形成されている。したがって、下部支持片35は、上部支持片31の穴31bに対向するようになり、上部支持片31のディスクを支持できる部分と、下部支持片35とはディスクの厚さ方向(高さ方向)で対向しないようになっている。
【0051】
前記下部支持片35の基部35aは保持アーム30の下面30bから厚み寸法haだけ下面方向(Z2方向)に突出するように形成され、上部支持片31の基部31aは保持アーム30の上面30aから厚み寸法haだけ上面方向(Z1方向)に突出するように形成されている。上部支持片31に形成された穴31bの基部には深さ寸法がhbの段差部30fが形成されている。前記段差部30fの深さ寸法hbは、下部支持片35の基部35aの厚み寸法haと同じか、それよりもわずかに大きく形成されている(hb≧ha)。
【0052】
図6(B)に示すように、ディスク保持部材11が上下に密着して積み重ねられると、下側に位置する保持アーム30の上部支持片31の穴31bの内部に上側に位置する保持アーム30の下部支持片35が入り込む。このとき、上部支持片31の段差部30fの内部に、下部支持片35の基部35aが入り込む。
【0053】
なお、上部支持片31と下部支持片35を同じ厚さ寸法で形成することにより、図6(B)の状態では、上部支持片31と下部支持片35が高さ方向に重複して重なる。
【0054】
以上のように本発明では、ディスクDを保持する各支持片を、保持部材11の上面30aおよび下面30bから厚みを増す方向に突出させて形成することができ、これにより各支持片の厚み寸法を厚く形成することができる、よって、折れや曲げ変形に対して強い支持片とすることができる。また上面30aおよび下面30bから突出する各支持片を上下の保持部材11の各段差部で保持部材11の厚み寸法内に収容でき、その結果、上部支持片と下部支持片とが高さ方向に重複し、上部支持片と下部支持片とがほぼ同じ面に位置するように組み合わされる。よって、図8に示す従来例のように、下部支持片と上部支持片とが高さ方向に積み上げられることがなく、保持部材11が重ねられた状態での積層高さ寸法を薄くできる。
【0055】
よって、前記送り装置13により、筐体の底部側および天井側へ送られて重ねられた保持部材11の積層高さを薄くできる。そのため、送り部材13の螺旋状溝13aの中央部のピッチの大きい部分で保持部材11を他の保持部材11から分離する際に、分離された保持部材11の昇降領域を上下に広く確保できる。したがって、分離された保持部材11に保持されたディスクDと、底部側または天井側に位置する保持部材11に保持されたディスクDとの間を広く開けることができ、このディスク間にディスク駆動手段40が入り込んだときに、ディスク駆動手段40とディスク面との間に余裕を設けることが可能になる。
【0056】
また、各支持片21,22,23,24,31,32,33,34および35の厚さ寸法haを厚く形成することが可能となる。よって、各支持片に形成する各テーパ面(例えば、テーパ面33b,34b)を比較的大きく形成することができ、ディスクDを保持部材11に保持させるときに、ディスクDの外周縁部を、上部支持片と下部支持片との間に確実に案内できる。
【0057】
また図2および図3に示すように、下部支持片22,24,32および34の一方の側部に周方向に延びる腕部22a,24a,32aおよび34aを形成し、この各腕部22a,24a,32aおよび34aによりディスクDを保持できるようにすると、ディスクDの保持を安定させることができる。
【0058】
また、上記に示す保持部材11は、保持アーム20と保持アーム30とを連結部材17で連結することで構成されているが、保持アーム20と保持アーム30とが一体に形成されたものであってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、保持部材に形成されてディスクの外周縁部を上下から支持する上部支持片と下部支持片を比較的厚いものにしても、上下の保持部材が重ねられたときに、上部支持片と下部支持片とがディスクの厚さ方向に積み上げられることがない。よって複数の保持部材が積み重ねられた状態で、積層高さ寸法を最小にできる。
【0060】
また、前記上部支持片と下部支持片を厚くできるため、各支持片の強度を高くでき、また各支持片に、ディスクを案内するためのテーパ面を形成しやすくなる。その結果、上部支持片と下部支持片との間に、ディスクを確実に案内して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク装置の内部構造を示す部分斜視図、
【図2】個々の保持部材の底部側を上向きにして示す斜視図、
【図3】個々の保持部材を示す底面図、
【図4】図3のIV−IV線断面図であり、(A)は保持部材が上下方向に分離している状態、(B)は保持部材が積層されている状態を示す、
【図5】図3のV−V線断面図であり、(A)は保持部材が上下方向に分離している状態、(B)は保持部材が積層されている状態を示す、
【図6】図3のVI−VI線断面図であり、(A)は保持部材が上下方向に分離している状態、(B)は保持部材が積層されている状態を示す、
【図7】従来のディスク装置に設けられている保持手段を示す平面図、
【図8】図7のVIII−VIII線における矢視方向断面図、
【符号の説明】
10 ディスク装置
11 保持部材
12 孔
13 送り部材
14 小歯車
15 大歯車
16 ガイド部材
20,30 保持アーム
20a,30a 保持アームの上面
20b,30b 保持アームの下面
20A,20B ディスク対向面
21,23,31,33 上部支持片
22,24,32,34,35 下部支持片
30d,30e,30f 段差部
31b 穴
33a,34a 基部
Sp ディスク設置領域
Sm ディスク保持領域
D ディスク
Claims (5)
- 複数のディスクが厚さ方向に並べて設置されるディスク設置部と、前記ディスク設置部に設置された複数のディスクから選択されたディスクを駆動するディスク駆動手段とを有するディスク装置において、
前記ディスクが並ぶ方向を高さ方向としたときに、
前記ディスク設置部には、ディスクの外周縁部を保持する保持部材が高さ方向に並べて設けられており、個々の保持部材には、前記ディスクの上面側に延びる上部支持片と、前記ディスクの下面側に延びる下部支持片とが設けられ、前記ディスクの外周縁部が前記上部支持片と下部支持片の間に挿入されて前記保持部材にディスクが保持可能とされており、
前記上部支持片と前記下部支持片は、高さ方向に対向しない位置に形成されており、各保持部材が前記高さ方向へ積み重ねられた状態で、下側に位置する保持部材の前記上部支持片の厚みの少なくとも一部と、上側に位置する保持部材の前記下部支持片の厚みの少なくとも一部とが、同じ高さに位置していることを特徴とするディスク装置。 - 前記上部支持片と前記下部支持片は、保持部材に保持されるディスクの外周方向へ互いに離れた位置に形成されている請求項1記載のディスク装置。
- 前記上部支持片と前記下部支持片の少なくとも一方の支持片には、穴または切り欠きが形成されており、各保持部材が積み重ねられた状態で、他方の支持片が前記一方の支持片の前記穴または切り欠きの内部に入り込む請求項1記載のディスク装置。
- 前記上部支持片と前記下部支持片の少なくとも一方の支持片は、前記保持部材の上面または下面から突出しており、前記保持部材の上面と下面の少なくとも一方には凹状の段差部が形成されており、保持部材が積み重ねられた状態で、前記の突出する支持片が前記凹状の段差内に入り込む請求項1ないし3のいずれかに記載のディスク装置。
- 前記各保持部材を、筐体内で互いに積み重ねられた状態から保持部材間に間隔を形成する状態に移行させる分離手段が設けられ、前記保持部材間の間隔内に前記ディスク駆動手段が入り込むことで、前記保持部材に保持されているディスクが選択されて前記ディスク駆動手段により駆動可能とされる請求項1ないし4のいずれかに記載のディスク装置。
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