JP3755369B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車ステアリング系等に適用され、ドライバーによりハンドルに加えられた操舵トルクをモータトルクによりアシストする電動パワーステアリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動パワーステアリング制御装置としては、例えば、特開平6−8837号公報や特開平5−208684号公報に記載の装置が知られている。
【0003】
前者の公報には、操舵系の操舵あるいは手放し時のそれぞれの状態に応じた最適なアシスト制御を行い、操舵時の手応え感と、手放し時のハンドル戻り特性及び収斂性を両立することを目的とし、モータ角速度と操舵トルク微分の波形から運転者が操舵状態か手放し状態かを判定し、手放し状態と判定されたときには、アシストトルクを減少させる装置が記載されている。
【0004】
後者の公報には、ハンドルの戻り性能を向上することを目的とし、操舵状態検出手段によりステアリング戻り状態が検出されると、微分補正演算手段によりステアリングの戻り状態に応じた操舵トルクの微分補正値を演算し、ハンドルの戻り時に微分ゲインを大きくして、戻りをよくする技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の従来技術にあっては、ハンドル操舵と手放し操舵とを区別し、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻す操舵時は、ハンドル切り込み操舵時と同じようにアシストトルクが与えられるし、また、後者の従来技術にあっては、切り込み操舵と戻し操舵を区別し、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻すときも手放しでハンドルを中立位置に戻すときも同じようにアシストトルクが与えられる。
【0006】
すなわち、いずれの従来技術も、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻す操舵時は、アシストトルクを付与する構成であるため、操舵フィーリングに違和感が発生するという問題があった。
つまり、図8に示すように、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻す際、モータ回転速度が設定速度以上になると急に復元制御電流がモータ電流に加わり、これによりアシストトルクが増大することで、運転者の感じる操舵トルクが突然減少し、いわゆる抜け感が発生する。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、手放しでハンドルを中立位置に戻すときのハンドル戻り性能の向上と、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻すときの操舵違和感防止との両立を図ることができる電動式パワーステアリング制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明では、操舵系に連結され、操舵補助トルクを発生するモータと、
運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
モータ又はハンドルの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク以上の場合、操舵トルク検出値と車速検出値を含む入力情報によってモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させるアシスト電流が決められ、操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク未満の場合、アシスト電流をゼロにする転舵時アシスト制御手段と、
ハンドル戻し時、モータ又はハンドルの回転速度検出値と車速検出値によりモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させる復元制御電流が決められる復元制御手段と、
前記アシスト電流と前記復元制御電流を加算し、この値を最終電流値としてモータに出力するモータ電流出力手段と、
を備えた電動パワーステアリング制御装置において、
前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク絶対値が、前記不感帯トルクより小さいかどうかにより手放し戻し操舵時を判定する手放し戻し操舵判定手段を設け、
かつ、該手放し戻し操舵判定手段により操舵トルク絶対値が前記不感帯トルクより小さいと判定されたときのみ、復元制御電流をモータ電流出力手段に対して出力し、操舵トルク絶対値が前記不感帯トルク以上と判定されたとき、復元制御電流のモータ電流出力手段に対する出力を禁止する復元制御電流出力制御手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置において、
前記復元制御電流出力制御手段を、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、復元制御電流の出力をやめる手段としたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置において、
前記復元制御電流出力制御手段を、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、回転速度検出値に応じて徐々に復元制御電流を小さくする手段としたことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、転舵時アシスト制御手段において、操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク以上の場合、操舵トルク検出手段からの操舵トルク検出値と車速検出手段からの車速検出値を含む入力情報によってモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させるアシスト電流が決められ、操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク未満の場合、アシスト電流がゼロにされる。一方、復元制御手段において、ハンドル戻し時、回転速度検出手段からの回転速度検出値と車速検出手段からの車速検出値によりモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させる復元制御電流が決められる。そして、モータ電流出力手段において、アシスト電流と復元制御電流が加算され、この値が最終電流値としてモータに出力される。
この制御中、復元制御電流出力制御手段において、手放し戻し操舵判定手段により操舵トルク絶対値が前記不感帯トルクより小さいと判定されたときのみ、復元制御電流がモータ電流出力手段に対して出力され、操舵トルク絶対値が前記不感帯トルク以上と判定されたとき、復元制御電流のモータ電流出力手段に対する出力が禁止される。
よって、手放しでハンドルを中立位置に戻すときは、復元制御電流によりモータアシスト力を増大させる復元制御が働くことでハンドル戻り性能が向上する。一方、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻すときは、復元制御は働かずアシスト制御によるアシスト電流のみがモータに印加されることで、操舵の途中で復元制御電流が加わることによる操舵違和感(抜け感)の発生を防止することができる。
加えて、手放し戻し操舵判定手段では、転舵時アシスト制御手段で用いられる操舵トルク情報と不感帯トルクを利用した簡単な判定手法により手放し戻し操舵時を判定することができ、復元制御電流出力制御手段では、スイッチ回路により復元制御電流の出力を制御することができる。
【0014】
請求項2記載の発明にあっては、復元制御電流出力制御手段において、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、復元制御電流の出力がやめられる。
例えば、走行中に突起乗り上げをした場合、急激にモータ又はハンドルの回転速度が上昇するが、そのような場合、復元制御を続けるとハンドルの収束が悪化する。よって、このような急激なモータ又はハンドルの回転速度の上昇時には、復元制御を禁止することで、ハンドルの収束性を向上させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明にあっては、復元制御電流出力制御手段において、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、回転速度検出値に応じて徐々に復元制御電流が小さくされる。
例えば、旋回から直線走行に移行する際に、加速しながら直線走行に移行する場合、ハンドルの回転速度が上昇していく。そのような場合、復元制御を続けると、ハンドルの収束性が悪化する。よって、復元制御を禁止する方がよいが、急激に制御をやめると、ハンドルが不自然な動きをするので、徐々に復元制御を弱めることで、不自然な動きを防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置を示す全体システム図である。
図1において、1はハンドル、2は操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)、3は減速機、4はラック&ピニオンステアリング機構、5はモータ、6はモータ回転速度センサ(回転速度検出手段)、7はコントロールユニット、8はステアリングシャフト、9は車速センサ(車速検出手段)である。
【0018】
コントロールユニット7には、操舵トルクセンサ2とモータ回転速度センサ6と車速センサ9からセンサ信号が送られる。これらのセンサ信号に基づいてモータ電流が演算され、モータ5に対してモータ電流を出力することでモータ5が駆動される。このモータ駆動力は、減速機3を介してラック&ピニオンステアリング機構4に伝えられ、運転者のハンドル1に対する操舵トルクをアシストするように構成されている。
【0019】
図2は実施の形態1のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
図2において、10は微分演算回路、11は乗算器、12はゲイン演算回路、13はトルク対応電流演算回路、14はゲイン演算回路、15は乗算器、16は加減算器、17はゲイン演算回路、18は乗算器、19は復元制御電流演算回路、20は比較器、21は開閉器、22は加算器であり、微分演算回路10〜加減算器16は転舵時アシスト制御手段に相当し、復元制御電流ゲイン演算回路17〜復元制御電流演算回路19は復元制御手段に相当し、加算器22はモータ電流出力手段に相当する。
【0020】
前記乗算器11では、微分演算回路10により演算された操舵トルク微分値T’と、ゲイン演算回路12により演算された車速対応のゲインKT’とを乗算することでトルク微分値対応電流iT’が求められる。このトルク微分値対応電流iTは、加減算器16にプラスの信号として出力される。
【0021】
前記トルク対応電流演算回路13では、操舵トルクTと車速Vが読み込まれ、操舵トルクTが不感帯トルクT。以上である場合、車速V及び操舵トルクTに応じたトルク対応電流iTが演算される。このトルク対応電流iTは、加減算器16にプラスの信号として出力される。
【0022】
前記乗算器15では、ゲイン演算回路14により演算された車速対応のゲインKωと、モータ回転速度ωとを乗算することで回転速度対応電流iωが求められる。この回転速度対応電流iωは、加減算器16にマイナスの信号として出力される。
【0023】
前記加減算器16では、転舵時アシスト制御での電流指令0が、0=iT '+iT−iωの式により算出され、加算器22に出力される。
【0024】
前記乗算器18では、ゲイン演算回路17により演算された回転速度対応のゲインKω1と、復元制御電流演算回路19により演算された車速対応の回転速度復元制御電流iωFとを乗算することで復元制御電流iFが演算される。この復元制御電流iFは、開閉器21に出力される。なお、ゲイン演算回路17では、回転速度ωが−ω1<ω<ω1の時、すなわち、回転速度不感領域は0を、ω≧ω1の時は1を、ω≦−ω1の時は−1を乗算器18に出力する。
【0025】
前記比較器20では、操舵トルクTの絶対値|T|が不感帯トルクT。と比較され、|T|<T。のときは、開閉器21を閉じ、復元制御電流iFを加算器22に出力し、|T|≧T。のときは、開閉器21を開き、復元制御電流iFの加算器22への出力を遮断する。
【0026】
前記加算器22では、転舵時アシスト制御での電流指令0と復元制御電流iFが加算されて電流指令1が求められる。この電流指令1は、モータ5に対して出力される。
【0027】
図3は実施の形態1のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0028】
ステップ101では、操舵トルクT、モータ回転速度ω、車速Vが読み込まれる。
【0029】
ステップ102では、各センサ信号に基づき、図2の微分演算回路10〜加減算器16において電流指令値0が算出される。
【0030】
ステップ103では、操舵トルクの絶対値|T|が不感帯トルクT。より小さいかどうかが判定される(手放し戻し操舵判定手段に相当)。このステップ103でYESであればステップ104以降へ進み、NOであればステップ107へ進む。
【0031】
ステップ104では、読み込まれたモータ回転速度ωに基づいて回転速度対応のゲインKω1が算出される。
【0032】
ステップ105では、車速Vに基づいて回転速度復元制御電流iωFが算出される。
【0033】
ステップ106では、復元制御電流iFが以下の式により算出される。
iF=Kω1×iωF
【0034】
ステップ107では、復元制御電流iFが=iF0とされる。
【0035】
ステップ108では、電流指令1が、電流指令1=電流指令0+iFの式を用いて算出され、電流指令1に基づいてモータ電流が制御される。
【0036】
次に、作用効果を説明する。
【0037】
[手放し戻し操舵時]
手放し戻し操舵時には、ステアリングシャフト8に入力される操舵トルクTが極めて小さいものとなる。このため、検出される操舵トルクTが不感帯トルクT。よりも小さくなり、図3のフローチャートで、ステップ101→ステップ102→ステップ103→ステップ104→ステップ105→ステップ106→ステップ108へと進む流れとなる。
よって、アシスト電流である電流指令0は、操舵トルクTが不感帯トルクT。よりも小さいためにほぼゼロであるが、復元制御電流iFがモータ回転速度ωと車速Vにより与えられる。つまり、手放し戻し操舵時には、アシスト力を増大させる復元制御が働くことでハンドル戻り性能が向上する。
【0038】
[ハンドル戻し操舵時]
ハンドル戻し操舵時には、ステアリングシャフト8に入力される操舵トルクTが大きいものとなる。このため、検出される操舵トルクTが不感帯トルクT。よりも大きくなり、図3のフローチャートで、ステップ101→ステップ102→ステップ103→ステップ107→ステップ108へと進む流れとなる。
よって、アシスト電流である電流指令0は、操舵トルクTが不感帯トルクT。よりも大きいため、操舵トルクTや車速Vにより与えられることになるが、復元制御電流iFはゼロである。つまり、運転者が操舵力を使ってハンドルを中立位置に戻すときは、復元制御は働かずアシスト制御による電流指令0のみがモータ2に印加されることで、操舵の途中で復元制御電流iFが加わることによる操舵違和感(抜け感)の発生を防止することができる。
【0039】
さらに、ステップ103では、操舵トルクの絶対値|T|がアシスト電流を発生させない不感帯トルクT。より小さいかどうかにより手放し戻し操舵時が判定されるため、転舵時アシスト制御での操舵トルク情報と不感帯トルクT。を用いる簡単な判定手法により手放し戻し操舵時を判定することができる。
【0040】
また、復元制御では、開閉器21の開閉動作により復元制御電流iFの加算器22に対する出力の許可と禁止が実行されるという、簡単なスイッチ回路により復元制御電流iFの出力を制御することができる。
【0041】
(実施の形態2)
【0042】
図4は請求項3に対応する実施の形態2のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
この実施の形態2では、図2のゲイン演算回路17に代え、ゲイン演算回路27とした点で相違する。すなわち、ゲイン演算回路27では、回転速度ωが−ω1<ω<ω1の時は0を、ω1≦ω≦ω2の時は1を、−ω2≦ω≦−ω1の時は−1を、ω>ω2あるいはω<−ω2の時は0を、乗算器18に出力する。
【0043】
図5は実施の形態2のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートで、この実施の形態2では、図3のステップ104に代えステップ204としたもので、この回転速度対応のゲインKω1の算出ステップであるステップ204が相違するのみである。
【0044】
例えば、走行中に、突起乗り上げをした場合、急激にハンドルの回転速度が上昇するが、そのような場合、復元制御を続けると、ハンドルの収束が悪くなってしまう。
【0045】
これに対し、実施の形態2では、回転速度ωがω2を超える領域及び−ω2未満の領域においては復元制御を禁止しているため、走行中に突起乗り上げをした場合等においてハンドルの収束性の向上を図ることができる。
【0046】
(実施の形態3)
図6は請求項4に対応する実施の形態3のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
この実施の形態3では、図2のゲイン演算回路17に代え、ゲイン演算回路37とした点で相違する。すなわち、ゲイン演算回路37では、回転速度ωが−ω1<ω<ω1の時は0を、ω1≦ω≦ω2の時は1を、−ω2≦ω≦−ω1の時は−1を、ω>ω2あるいはω<−ω2の時は徐々に0に収束する値を、乗算器18に出力する。
【0047】
図7は実施の形態3のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートで、この実施の形態3では、図3のステップ104に代えステップ304としたもので、この回転速度対応のゲインKω1の算出ステップであるステップ304が相違するのみである。
【0048】
例えば、旋回から直線走行に移行する際に、加速しながら直線走行に移行する場合、ハンドルの回転速度が上昇していく。そのような場合、復元制御を続けると、ハンドルの収束が悪くなるが、急激に制御をやめると、ハンドルが不自然な動きをする。
これに対し、実施の形態3では、回転速度ωがω2を超える領域及び−ω2未満の領域においては徐々に復元制御を弱める制御しているため、ハンドルの収束性を確保しながら、ハンドルの不自然な動きを防止することができる。
【0049】
(その他の実施の形態)
以上、本発明を実施の形態1〜実施の形態3により説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものでなく、様々な変更や追加が施されても請求項1に記載された構成要件を備えている限り本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置を示す全体システム図である。
【図2】実施の形態1のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
【図3】実施の形態1のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態2のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
【図5】実施の形態2のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態3のコントロールユニット7におけるモータアシスト制御内容を表す制御ブロック図である。
【図7】実施の形態3のコントロールユニット7で行われるモータアシスト制御動作を示すフローチャートである。
【図8】従来制御における抜け感を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ハンドル
2 操舵トルクセンサ
3 減速機
4 ラック&ピニオン
5 モータ
6 モータ回転速度センサ
7 コントロールユニット
8 ステアリングシャフト
9 車速センサ
10 操舵トルク微分器
11,15,18 乗算器
12 ゲイン演算回路
13 トルク対応電流演算回路
14 ゲイン演算回路
16,22 加算器
17,27,37 ゲイン演算回路
19 復元制御電流演算回路
20 比較器
21 開閉器
Claims (3)
- 操舵系に連結され、操舵補助トルクを発生するモータと、
運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
モータ又はハンドルの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク以上の場合、操舵トルク検出値と車速検出値を含む入力情報によってモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させるアシスト電流が決められ、操舵トルク検出値が設定された不感帯トルク未満の場合、アシスト電流をゼロにする転舵時アシスト制御手段と、
ハンドル戻し時、モータ又はハンドルの回転速度検出値と車速検出値によりモータ又はハンドルの回転方向と同一方向にモータのトルクを発生させる復元制御電流が決められる復元制御手段と、
前記アシスト電流と前記復元制御電流を加算し、この値を最終電流値としてモータに出力するモータ電流出力手段と、
を備えた電動パワーステアリング制御装置において、
前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク絶対値が、前記不感帯トルクより小さいかどうかにより手放し戻し操舵時を判定する手放し戻し操舵判定手段を設け、
かつ、該手放し戻し操舵判定手段により操舵トルク絶対値が前記不感帯トルクより小さいと判定されたときのみ、復元制御電流をモータ電流出力手段に対して出力し、操舵トルク絶対値が前記不感帯トルク以上と判定されたとき、復元制御電流のモータ電流出力手段に対する出力を禁止する復元制御電流出力制御手段を設けたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置において、
前記復元制御電流出力制御手段を、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、復元制御電流の出力をやめる手段としたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置において、
前記復元制御電流出力制御手段を、モータ又はハンドルの回転速度検出値の絶対値が設定値以上のときには、回転速度検出値に応じて徐々に復元制御電流を小さくする手段としたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
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