JP3755217B2 - 車両の位置算出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路に道路マーカを布設し、この道路マーカを検出することにより車両の位置を算出する車両の位置算出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
路上と車両との通信又は車両と車両との通信により、車両の車線位置、走行距離、速度、加速度、他車両との車間距離等を情報として採り入れ、この情報に基づいてドライバに警告したり、車両のブレーキ操作、アクセル操作、ステアリング操作等の指令を発生し運転装置に伝えたりし、究極的には一定の車間距離を保ちつつ隊列走行をして渋滞を解消する自動運転システムが知られている。
【0003】
このような自動運転システムにおいては、車両の走行距離(所定の基準点からの走行距離)、車両が道路のどの車線を走行しているか、車線のどの部分を走行しているか(ラテラル変位)、車線を外れていないか、走行方向が道路の向きからずれていないか(ヨー角変位)あるいは前方車両との車間距離を正確に認識することが重要である。
【0004】
従来では、車載カメラを通して道路の状態を撮影し画像認識することにより、走行位置や車間距離を判定する技術は提案されているが(例えば特開平7−77431号公報参照)、カメラや画像処理装置が必要になり、判定アルゴリズムが複雑になるため、より簡易に走行位置を認識することのできる装置が望まれていた。
【0005】
また、レーザレーダを車両に搭載して、パルス状のレーザビームを前方に照射し、先行車両のリフレクタからの反射光の伝搬時間を計測して車間距離を検出する技術も実現されているが(青野,真保,早舷「走行環境認識技術の動向」自動車技術Vol.48, No.9, 第54−59頁, 1994)、前方を走行する車両からの反射の他に、反対車線を走行する車両、ガードレール、道路側壁などからも反射があるため、これらの障害物をも前方車両と認識してしまい、誤った警告を発するという難点がある。
【0006】
そこで、道路面に道路の方向に沿って磁気ネイルを埋め込み、車体に設けた磁気センサによってこの磁気ネイルを検出することにより、車両の走行距離や車体のラテラル変位を検出するシステムが提案されている(1994年9月13日米国特許第 5,347,456号、1992年5月14日PCT国際公開WO 92/08176 号参照)。
また、1対の導線を道路に埋め込み、電磁誘導結合を利用して車両との信号の授受を行うシステムも提案されている。
【0007】
さらに、極性が交互に変わる磁気テープを道路に貼り付け、磁気テープから生ずる磁界を利用して車両との信号の授受を行うシステムも提案されている。
これらの磁気ネイル、誘導線、磁気テープ等、車両の走行位置を検出するため道路に設けられた設備を「道路マーカ」と総称することとする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
道路マーカセンサを搭載した車両は、前記のように道路に埋め込まれた道路マーカを検出することによって、車両の走行距離、車体のラテラル変位、車両の道路に対する相対方位等を検出することができる。
しかし、道路マーカの配置間隔は1mから数m程度なので、道路マーカの検出だけでは、粗いデータしか得ることはできず、精度の高い走行情報を得ることができない。
【0009】
そこで、車載装置に備えた走行距離センサや、ジャイロ等の方位センサの出力を使用する自律航法を採用すれば、道路マーカの検出により得られた粗いデータを補間することができる。
しかし、方位センサから出力される角度信号には、少なからず誤差が含まれ、この誤差は蓄積されるという性質を持つので、これをそのまま用いたのでは、走行情報の精度が低く、自動運転等の制御のために使用することは問題があった。
【0010】
このため、自律航法により得られる方位と道路マーカの方位との差を利用して、自律航法により得られる位置・方位を補正して、車両の位置を常に正確に算出することのできる車両の位置算出装置の出現が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両の位置算出装置は、自律航法により車両の位置を推定する車両位置推定手段と、道路マーカを検出するマーカ検出手段と、車両位置推定手段により推定された車両の位置に基づいて、前記マーカ検出手段により検出された道路マーカの推定位置を算出する第1の演算手段と、道路マーカの座標データ列を記憶した座標データメモリと、前記第1の演算手段により算出された道路マーカの推定位置の軌跡と、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標とのずれに基づいて、自律航法により推定された車両の方位を補正する第2の演算手段とを備えるものである(請求項1)。
【0012】
前記の構成によれば、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標をとり、実際に検出された道路マーカの推定位置の軌跡をとって、これらのずれにより、自律航法により推定された車両の方位を補正することができ、極めて正確な車両位置を得ることができる。
なお「自律航法」にはINS慣性航法、距離センサと方位センサとを使った航法等があげられる。
【0013】
「道路マーカの座標」とは、過去一定回数又は一定時間等の中で検出された座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標をいう。
「道路マーカの推定位置の軌跡」は、前記道路マーカの座標に対応する道路マーカの推定位置の軌跡である。
「ずれに基づいて」とは、例えば、軌跡の一端を合わせたときに、軌跡の他端に現れるずれを数値的に評価することである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態では、道路マーカとして、磁気ネイル、磁気テープ等のような磁気を使って位置を検出するマーカ(以下「磁気マーカ」という)を使用する。
図1は位置算出装置を示すブロック図である。位置算出装置は、走行距離検出部11と、角速度検出部12と、両検出部11,12から出力される走行距離検出信号、方位検出信号に基づいて自律航法により推定位置を算出する車両位置推定手段である現在位置推定部14A,14Bと、道路に埋め込まれた磁気マーカの磁界を検出しラテラル変位を求める磁気マーカ検出部13と、磁気マーカの座標データ列を格納した磁気マーカ列座標データメモリ15とを備えている。
【0015】
位置算出装置は、さらに、磁気マーカの位置を推定する磁気マーカ位置推定部16と、磁気マーカの座標データ及び磁気マーカの推定位置を用いて方位補正量を算出する方位補正量算出部17と、磁気マーカの座標データ及びラテラル変位情報に基づいて位置補正量を算出する位置補正量算出部18と、過去N回分の磁気マーカの推定位置を記憶する推定位置記憶部19とを備えている。
【0016】
さらに詳細に説明すると、前記走行距離検出部11は、例えば車輪速センサが使用可能である。この車輪速センサは、車輪の回転を検出する磁気センサを有し、磁気センサからの出力正弦波信号の波数をカウンタによりカウントすることにより車輪の回転数を得、カウンタから出力されるカウントデータに対して、乗算器により車輪の外周を示す所定の定数を乗算することにより一定周期Δt(Δtは例えば33msec,周期番号をnで表す。)当りの走行距離を算出するものである。なお、それ以外に、ドップラシフト等に基いて車両の走行速度を算出し、積分することにより走行距離を算出する構成の車速センサ等、従来公知の構成のものも使用可能である。
【0017】
前記角速度検出部12は、例えば、単位時間当りの回転角度データを出力するジャイロが使用可能である。このジャイロの例として、振動ジャイロ、光ファイバジャイロ、差動型車輪速センサがあげられる。また、地磁気の水平分力を検出する地磁気センサを使用することもでき、地磁気センサと前記ジャイロとの組合せを採用することも可能である。
【0018】
前記磁気マーカ検出部13は、例えばバンパーの底部に設けられ、図2に示すように、磁気抵抗素子1を細長いゴム状の永久磁石3の上に複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成としている。
磁気抵抗素子1は、磁界を加えることによって電気抵抗が変化する素子であり、InSb,GaAs,InAs等の半導体材料がよく用いられる。本実施の形態では、基板の上に真空蒸着法によりInSb薄膜を形成した素子を用いるが(例えばトヨコム東洋通信機株式会社製の「磁気抵抗素子TMS−Dシリーズ」が使用可能である)、これ以外に、バルク(単結晶)型の磁気抵抗素子を使用してもよい。
【0019】
道路に沿って埋め込まれた磁気マーカの磁界を、磁気マーカ検出部13のどの磁気抵抗素子が検出しているのかを知ることによって、車両の中心線と磁気マーカとのラテラル変位を算出することができる。
前記磁気マーカ列座標データメモリ15は、所定範囲にわたる磁気マーカの座標と方位が格納されているものであり、ハードディスク、半導体メモリ、MD(ミニディスク)、DVD(ディジタルバーサタイルディスク)−ROM、カセットテープ等が使用可能である。
【0020】
ここで、前記磁気マーカ列座標データメモリ15の記憶構造は、表1のようになる。表1は、高速道路の路線名、区間名に対応して、出発点となる磁気マーカの番号を0、その座標を (0.000, 0.000) で表し、東向きをx方向とし、北向きをy方向としたときに、例えば北東の方向に2m間隔で磁気マーカが埋め込まれている場合の座標データ列(単位m)、方位データ列(単位ラジアン)及び極性データを示している。なお、方位データは、当該磁気マーカとその前後の磁気マーカとを結んだ2線分の方位の平均値を採用している。極性データは、地表面に向いている磁界の極性を示す。
【0021】
【表1】
【0022】
現在位置推定部14Aは、走行距離検出部11から出力される距離変化量ΔLn を取り込むとともに、前記角速度検出部12から出力される角速度データωn を取り込み、前回の角速度ωn-1 と今回の角速度ωn との平均Ωn
Ωn =(ωn-1 +ωn )/2 (1)
を求め、これに周期Δtをかけ、これを、方位変化量Δθa とする。
【0023】
Ωn Δt=Δθa (2)
方位変化量Δθa を前回の方位θan-1に加算することにより今回の方位θanを求める。添字aは、現在位置推定部14Aにより算出されるデータという意味である。
θan=Δθa +θan-1 (3)
そしてこの方位θanに基づいて、前記距離ΔLn の東西方向成分Δxan(=ΔLn × cosθan)、および南北方向成分Δyan(=ΔLn × sinθan)を算出し、前回の推定位置データ(xan-1,yan-1)に対して前記各成分Δxan,Δyanを加算することにより、現在の推定位置(xan,yan)を算出する。
【0024】
xan=xan-1+Δxan (4)
yan=yan-1+Δyan (5)
なお、推定位置の初期位置(x0 ,y0 )を決める必要があるが、この初期位置(x0 ,y0 )は、出発点(「出発点」の意味は後述する)となる磁気マーカを検出した時点の車両位置を、例えば(0,0)に設定してそれを採用すればよい。
【0025】
現在位置推定部14Bも、現在位置推定部14Aと同様の処理をする。現在位置推定部14Bにより算出されるデータには添字bを付けることとすると、現在方位θb は、
θbn=Δθb +θbn-1 (6)
で表され、現在の推定位置(xbn,ybn)は、
xbn=xbn-1+Δxbn (7)
ybn=ybn-1+Δybn (8)
で表される。
【0026】
推定位置記憶部19は、過去N回分(Nは例えば25)の磁気マーカ検出時の磁気マーカ推定位置を蓄積している。
方位補正量算出部17は、磁気マーカが検出されるごとに現在と過去N回前の磁気マーカ推定位置と、磁気マーカの座標データとを用いて現在位置推定部14Bにより算出された推定位置に含まれる方位誤差(方位補正量)を算出する。
【0027】
位置補正量算出部18と方位補正量算出部17における算出方法を説明する。まず、コース出発点を特定する。ここで、コース出発点の特定方法を、図3を参照しながら説明する。高速道路の入口と出口との間には、所定距離おきに最初は特定の極(例えばS極)、その後他の極(例えばN極)の磁気マーカが埋め込まれている。車両が当該入口から高速道路に入ると、通信手段、例えばビーコンから、当該高速道路の路線名、区間名の情報を受ける。ナビゲーション装置を搭載していれば、ナビゲーション装置から路線名、区間名の情報を受けてもよい。これにより、磁気マーカ方位データメモリ15aに記憶されているデータ群を特定することができる。この信号を受けた後に初めて特定の極の磁気マーカを通過した点を出発点とする。その後、他の極の磁気マーカを通過するたびに、磁気マーカの検出回数をカウントする。
【0028】
磁気マーカ列座標データメモリ15における磁気マーカの座標データは、コース出発点から順に番号を振って格納されているので、これにより、検出した磁気マーカと、磁気マーカ列座標データメモリ15に記憶されている所定番号の磁気マーカとを1対1に対応付けることができる。
磁気マーカ位置推定部16は、磁気マーカ通過時の車両推定位置(xs ,ys )を求める。一般に、当該車両推定位置(xs ,ys )は、いずれかの一定周期Δtの始めの車両推定位置(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,yn )との間に存在するので、それらの位置関係を図示すると、図4のようになる。
【0029】
車両推定位置(xs ,ys )は、一定周期Δtの始めの時刻Tn-1 と、終わりの時刻Tn と、磁気マーカ検出部13から磁気マーカが検出された時刻Tm とを使えば、
xs =xn-1 +(xn −xn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δt (9)
ys =yn-1 +(yn −yn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δt (10)
で表される。
【0030】
なお、瞬時瞬時の走行距離Lが分かるのなら、一定周期Δtの始めの走行距離Ln-1 と、終わりの走行距離Ln と、磁気マーカ検出部13から磁気マーカの検出があった時点の走行距離Lm とを使えば、
xs =xn-1 +(xn −xn-1 )(Lm −Ln-1 )/ΔLn (11)
ys =yn-1 +(yn −yn-1 )(Lm −Ln-1 )/ΔLn (12)
で表すこともできる。
【0031】
図6は、車両推定位置(xs ,ys )と磁気マーカの推定位置(x′m ,y′m )の位置関係を表した図であり、車両の走行方向はθn で表されている。θn の符号は反時計回りを正、ラテラル変位Dm の符号は車両の左に磁気マーカを検出するときを正とする。同図に示した関係より、磁気マーカの推定位置(x′m ,y′m )は、Dm とθn とを用いて
x′m =xs −Dm sin θn (13)
y′m =ys +Dm cos θn (14)
で表される。
【0032】
位置補正量算出部18は、前記検出回数に基づき、磁気マーカ列座標データメモリ15を参照して磁気マーカを特定し、その座標(以下「(xm ,ym )」と書く)を読み出す。位置補正量算出部18は、磁気マーカの推定位置(x′m ,y′m )と、磁気マーカの座標(xm ,ym )との関係を求める。
すなわち、前記(13)式及び(14)式で示された磁気マーカの推定位置(x′m ,y′m )と、磁気マーカ列座標データメモリ15から読みだした磁気マーカの座標(xm ,ym )とを比較し、その差を求める。
【0033】
Δxb =xm −x′m (15)
Δyb =ym −y′m (16)
この差Δxb ,Δyb が車両推定位置(xn ,yn )の補正量となる(以下、添字nを省略して、推定位置(x,y)と書く)。
現在位置推定部14Bは、車両推定位置(x,y)を、
x=x+Δxb (17)
y=y+Δyb (18)
として補正することができる。補正された推定位置(x,y)は、GPS(Global Positioning System) と比べて極めて精度が高く、その誤差は10-1〜10-2m(メートル)のオーダーと考えてよい。
【0034】
次に方位補正量算出部17の算出処理を説明する。
図5(a) は、磁気マーカ検出部13により検出された磁気マーカを、磁気マーカ列座標データメモリ15に記憶された座標データ列(xm ,ym )に基づいてプロットしたものと、磁気マーカの推定位置(x′m ,y′m )の軌跡とを描いている。
【0035】
方位補正量算出部17は、N回前に検出した磁気マーカの位置(xm1-N,ym1-N)と当該時点の磁気マーカの推定位置(x′m1-N,y′m1-N)との間の距離aを求め、現在検出した磁気マーカの位置(xm1,ym1)と当該時点の磁気マーカの推定位置(x′m1,y′m1)との間の距離bとを求め、道路の曲率が小さい場合は次の式により、方位補正量Δαを求める(図5(a) 参照)。
【0036】
Δα=arctan{(b-a)/N } (19)
しかし、道路の曲率が大きな場合は、距離aをベクトルとみなし、磁気マーカの推定軌跡をベクトルaだけ平行移動して、平行移動後の磁気マーカの位置(xm1,ym1)と磁気マーカの推定位置(x′m1,y′m1)との距離cを用いて、次の式により、方位補正量Δαを求める(図5(b),(c) 参照)。
【0037】
Δα=arctan(c/N) (20)
ただし、距離cの符号を考慮する必要があるので、平行移動後の磁気マーカの推定位置(x′m1,y′m1)が磁気マーカ列の右側にあるか(図5(b) 参照)、左側にあるか(図5(c) 参照)を判定して、Δαの符号を定めるものとする。
以上の補正は、磁気マーカを1個検出するごとに行う。
【0038】
現在位置推定部14Bは、方位補正量Δαを用いて、現在位置推定部14Bにおいて使用される方位θbnを
θbn=Δα+θbn (21)
として補正する(現在位置推定部14Aにおいて使用される方位θanの補正は行わない)。
【0039】
以上の現在位置推定部14A,14B、位置補正量算出部18、方位補正量算出部17における処理の流れをフローチャートで表したものが図7である。
現在位置推定部14A,14Bは、一定周期Δtが経過するごとに(ステップS1)、方位変化量Δθa ,Δθb 、距離変化量ΔLを求め(ステップS2)、(4),(5),(7),(8) 式に基づいて、現在位置を推定する(ステップS3)。
【0040】
方位補正量算出部17は、磁気マーカを検出するごとに(ステップS4)、図5を用いて解説した手法に基づいて方位補正量Δαを求め(ステップS5)、位置補正量算出部18は、図6を用いて解説した手法に基づいて位置補正量Δxb ,Δyb を求め(ステップS6)、さらに現在位置推定部14Bは、方位補正量Δαを用いて方位θbnを補正する(ステップS7)。
【0041】
以上のようにして、補正された方位θbnは、(7),(8) 式に基づいて、現在位置を推定するのに使用されるほか(ステップS3)、磁気マーカの座標列(xm ,ym )から求められる方位との比較により道路に対する車両のヨー角変位の算出をすることができ、最終的にはステアリング制御に利用することができる。
なお、本発明は前記の実施形態に限定されるものではない。前記の実施形態では、「道路マーカ」として、磁気マーカを利用したが、磁気マーカではなく、道路に発光素子を埋め込み、車両でその発光色を識別するようにしてもよく、道路に反射板を埋め込み、車両でその反射色を識別するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の車両の位置算出装置によれば、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標の軌跡をとり、実際に検出された道路マーカの推定位置の軌跡をとって、これらの軌跡のずれにより、自律航法により推定された車両の方位を補正することができ、極めて正確な車両位置を得ることができる。
【0043】
また、磁気マーカの座標列(xm ,ym )から求められる方位との比較により道路に対する車両のヨー角変位を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】磁気抵抗素子を細長いゴム状の永久磁石の上に複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成を示す図である。
【図3】コース出発点の特定方法を説明する図である。
【図4】いずれかの一定周期Δtの始めの車両推定位置(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,yn )との間の車両推定位置(xs ,ys )の算出方法を説明する図である。
【図5】道路マーカの推定位置の軌跡と、道路マーカの座標の軌跡とのずれに基づいて車両の方位を補正する方法を説明する図であり、(a) は道路マーカの推定位置の軌跡と、道路マーカの座標の軌跡とのずれが比較的少ない場合、(b),(c) は道路マーカの推定位置の軌跡と、道路マーカの座標の軌跡とのずれが比較的多い場合を示す。
【図6】車両推定位置(xs ,ys )と磁気マーカの座標(xm ,ym )との位置関係を説明する図である。
【図7】現在位置推定部14A,14B、位置補正量算出部18、方位補正量算出部17における処理の流れを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 磁気抵抗素子
2 抵抗素子
3 永久磁石
11 走行距離検出部
12 角速度検出部
13 磁気マーカ検出部
14A,14B 現在位置推定部
15 磁気マーカ列座標データメモリ
16 磁気マーカ位置推定部
17 方位補正量算出部
18 位置補正量算出部
19 推定位置記憶部
Claims (1)
- 道路に道路マーカを布設し、この道路マーカを検出することにより、車両の位置を算出する装置であって、
自律航法により車両の位置を推定する車両位置推定手段と、
道路マーカを検出するマーカ検出手段と、
車両位置推定手段により推定された車両の位置に基づいて、前記マーカ検出手段により検出された道路マーカの推定位置を算出する第1の演算手段と、
道路マーカの座標データ列を記憶した座標データメモリと、
前記第1の演算手段により算出された道路マーカの推定位置の軌跡と、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標とのずれに基づいて、自律航法により推定された車両の方位を補正する第2の演算手段とを備えることを特徴とする車両の位置算出装置。
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