JP3729947B2 - 車両の位置算出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路に道路マーカを布設し、この道路マーカを検出することにより車両の位置を算出する車両の位置算出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の車線位置、速度、加速度、他車両との車間距離等を情報として採り入れ、この情報に基づいて車両のブレーキ操作、アクセル操作、ステアリング操作等の指令を発生し、運転装置に伝える自動運転システムが知られている。
このような自動運転システムにおいては、車両が道路のどの車線を走行しているか、あるいは車線のどの部分(車線の中央、左寄り又は右寄り)を走行しているか、車線に沿って真っ直ぐに走っているか若しくは斜めに横切っているか等を正確に認識することが重要である。
【0003】
従来では、車載カメラを通して道路の状態を撮影し画像認識することにより、走行位置を判定する技術は提案されているが(例えば特開平7−77431号公報参照)、カメラや画像処理装置が必要になり、判定アルゴリズムが複雑になるため、より簡易に走行位置を認識することのできる装置が望まれていた。
そこで、道路面に道路の方向に沿って磁気ネイルを埋め込み、車体に設けた磁気センサによってこの磁気ネイルを検出することにより、車体の横方向の変位を検出するシステムが提案されている(1994年9月13日米国特許第 5,347,456号、1992年5月14日PCT国際公開WO 92/08176 号参照)。
【0004】
さらに、磁気テープを道路に貼り付け、磁気テープから生ずる磁界を利用して車両の位置を検出するシステムも提案されている。
これらの磁気ネイル、磁気テープ等、車両の走行位置を検出するため道路に設けられた設備を「道路マーカ」と総称することとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
自動運転システムを搭載した車両は、前記のように道路に埋め込まれた道路マーカを検出することによって、車両の位置を正確に知ることができれば、自動運転システムにおいて、例えば車両の方位が道路に沿うようにステアリングの自動制御をすることができる。
【0006】
また、車両間通信を利用して車両の位置情報のやりとりをすれば、車間距離の自動制御をすることもできる。
そこで、本発明は、道路マーカを検出することにより車両の位置を正確に求めることのできる車両の位置算出装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両の位置算出装置は、自律航法により車両の位置を推定する車両位置推定手段と、道路マーカを検出するマーカ検出手段と、車両位置推定手段により推定された車両の位置に基づいて、前記マーカ検出手段により検出された道路マーカの推定位置を算出する第1の演算手段と、道路マーカの座標データ列を記憶した座標データメモリと、マーカ検出手段により検出された道路マーカと、座標データメモリに記憶されている道路マーカとの対応付けをし、前記第1の演算手段により算出された道路マーカの推定位置と、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標データとを比較することにより、自律航法により推定された車両の位置を補正する第2の演算手段とを備えるものである(請求項1)。
【0008】
前記の構成によれば、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標データと、実際に検出された道路マーカとの対応付けをすることにより、自律航法により推定された車両の位置を補正することができ、極めて正確な車両位置を得ることができる。なお「自律航法」にはINS慣性航法、距離センサと方位センサとを使った航法等があげられる。
【0009】
第2の演算手段は、道路マーカの検出もれがあった場合に、そのもれたと推測される道路マーカをカウント対象に組み入れて座標データメモリに記憶されている道路マーカとの対応付けをすることが望ましい(請求項2)。
道路マーカの検出もれが不可避である場合は、その検出もれを考慮して座標データメモリに記憶されている道路マーカとの対応付けをしなければ、正しい位置座標が求まらないからである。
【0010】
車両の位置算出装置は、第2の演算手段により補正されて求められた車両の位置を道路マーカの並ぶライン上に投影する第3の演算手段をさらに含むものであってもよい(請求項3)。
ライン上の位置が求まれば、例えば車両間通信を利用して車両の位置情報のやりとりをして車間距離の自動制御をする場合に、車間距離を簡単に求めることができる。
【0011】
前記第2の演算手段は、座標データメモリに記憶されている道路マーカと比較して、道路マーカの検出数が過剰と判断される場合に、自律航法により推定された車両の位置の補正を行わないことが望ましい(請求項4)。
座標データメモリに記憶されている個数よりも多くの道路マーカを検出した場合、道路マーカのカウントがずれてしまい正しく対応付けすることができなくなるからである。このような検出過剰を知るためには、とりあえず、道路マーカをカウントして第2の演算手段により補正量を仮に算出し、その補正量が自律航法の通常考えられる誤差より著しく大きくなる場合かどうかを確認すればよい。
【0012】
前記車両位置推定手段は、自律航法により車両の位置を推定するのに代えて、電波航法により車両の位置を推定するものであってもよい(請求項5)。
ここで「電波航法」とは、ロランやGPS等の測位用電波を用いる航法をいう。電波航法によっても、自律航法と同様、車両の位置を検出し、車両の走行に連れてその位置を更新していくことができるからである。
【0013】
特にGPS航法を採用した場合には(請求項6)、標高データも測位できるので、座標データメモリに道路マーカの座標データ列として標高データも記憶させておけば、GPS測位計算の補正をすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は位置算出装置を示すブロック図である。位置算出装置は、走行距離検出部11と、走行方向検出部12と、両検出部11,12から出力される走行距離検出信号、走行方向検出信号に基づいて推定位置を算出する推定位置算出部14と、道路に埋め込まれた磁気ネイルの磁界を検出する磁気ネイル検出部13と、磁気ネイルの座標データ列を格納した磁気ネイル座標データメモリ15と、磁気ネイルと車両との相対距離を算出し、これと磁気ネイルの座標データとの比較により、推定位置算出部14で算出された推定位置を補正する位置補正部16とを備えている。
【0015】
さらに詳細に説明すると、前記走行距離検出部11は、例えば車輪速センサが使用可能である。この車輪速センサは、車輪の回転を検出する磁気センサを有し、磁気センサからの出力正弦波信号の波数をカウンタによりカウントすることにより車輪の回転数を得、カウンタから出力されるカウントデータに対して、乗算器により車輪の外周を示す所定の定数を乗算することにより検出周期Δt(周期番号をnで表す。)当りの走行距離を算出するものである。なお、それ以外に、ドップラシフト等に基いて車両の走行速度を算出し、積分することにより走行距離を算出する構成の車速センサ等、従来公知の構成のものも使用可能である。
【0016】
前記走行方向検出部12は、例えば、単位時間当りの回転角度データを出力するジャイロが使用可能である。このジャイロの例として、振動ジャイロ、光ファイバジャイロ、差動型車輪速センサがあげられる。また、地磁気の水平分力を検出する地磁気センサを使用することもでき、地磁気センサと前記ジャイロとの組合せを採用することも可能である。
【0017】
前記磁気ネイル検出部13は、例えばバンパーの底部に設けられ、図2に示すように、磁気抵抗素子1を細長いゴム状の永久磁石3の上に複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成としている。
磁気抵抗素子1は、磁界を加えることによって電気抵抗が変化する素子であり、InSb,GaAs,InAs等の半導体材料がよく用いられる。本実施の形態では、基板の上に真空蒸着法によりInSb薄膜を形成した素子を用いるが(例えばトヨコム東洋通信機株式会社製の「磁気抵抗素子TMS−Dシリーズ」が使用可能である)、これ以外に、バルク(単結晶)型の磁気抵抗素子を使用してもよい。
【0018】
道路に沿って埋め込まれた磁気ネイルの磁界を、磁気ネイル検出部13のどの磁気抵抗素子が検出しているのかを知ることによって、車両の中心線と磁気ネイルとの相対距離を算出することができる。
前記磁気ネイル座標データメモリ15は、所定範囲にわたる磁気ネイルの座標と方位が格納されているものであり、ハードディスク、半導体メモリ、MD(ミニディスク)、DVD(ディジタルビデオディスク)−ROM、カセットテープ等が使用可能である。
【0019】
ここで、前記磁気ネイル座標データメモリ15の記憶構造は、表1のようになる。表1は、高速道路の路線名、区間名に対応して、出発点となる磁気ネイルの番号を0、その座標を (0.000, 0.000) で表し、東向きをx方向とし、北向きをy方向としたときに、例えば北東の方向に2m間隔で磁気ネイルが埋め込まれている場合の座標データ列(単位m)、方位データ列(単位ラジアン)及び極性データを示している。なお、方位データは、当該磁気ネイルとその前後の磁気ネイルとを結んだ2線分の方位の平均値を採用している。極性データは、地表面に向いている磁界の極性を示す。
【0020】
【表1】
Figure 0003729947
【0021】
推定位置算出部14は、走行距離検出部11から出力される距離データΔDn を取り込むとともに、前記走行方向検出部12から出力される角速度データωn を取り込み、前回の角速度ωn-1 と今回の角速度ωn との平均Ωn
Ωn =(ωn-1 +ωn )/2
を求め、これに周期Δtをかけ、前回の方位θn-1 に加算することにより今回の方位θn を求める。
【0022】
θn =Ωn Δt+θn-1
さらに、前回の方位θn-1 と、今回の方位θn との平均方位Θn を求める。
Θn =(θn +θn-1 )/2
そしてこの平均方位Θn に基づいて、前記距離ΔDn の東西方向成分Δxn (=ΔDn × cosΘn )、および南北方向成分Δyn (=ΔDn × sinΘn )を算出し、前回の推定位置データ(xn-1 ,yn-1 )に対して前記各成分Δxn ,Δyn を加算することにより、現在の推定位置(xn ,yn )を算出する。
【0023】
n =xn-1 +Δxn
n =yn-1 +Δyn
なお、推定位置の初期位置(x0 ,y0 )を決める必要があるが、この初期位置(x0 ,y0 )は、出発点(「出発点」の意味は後述する)となる磁気ネイルを検出した時点の車両位置を、例えば(0,0)に設定してそれを採用すればよい。
【0024】
推定位置算出部14は、この推定位置(xn ,yn )を、磁気ネイル座標データメモリ15に格納された磁気ネイルの座標と、磁気ネイル検出部13で検出された磁気ネイルと車両の中心線との相対距離(以下「Lm 」と書く)とに基づいて補正する。
この補正方法を説明すると、まず、コース出発点を特定する。
【0025】
ここで、コース出発点の特定方法を、図3を参照しながら説明する。高速道路の入口と出口との間には、所定距離おきに最初は特定の極(例えばS極)、その後他の極(例えばN極)の磁気ネイルが埋め込まれている。車両が当該入口から高速道路に入ると、通信手段、例えばビーコンから、当該高速道路の路線名、区間名の情報を受ける。ナビゲーション装置を搭載していれば、ナビゲーション装置から路線名、区間名の情報を受けてもよい。これにより、磁気ネイル方位データメモリ15aに記憶されているデータ群を特定することができる。この信号を受けた後に初めて特定の極の磁気ネイルを通過した点を出発点とする。その後、他の極の磁気ネイルを通過するたびに、磁気ネイルの検出回数をカウントする。
【0026】
磁気ネイル座標データメモリ15における磁気ネイルの座標データは、コース出発点から順に番号を振って格納されているので、これにより、検出した磁気ネイルと、磁気ネイル座標データメモリ15に記憶されている所定番号の磁気ネイルとを1対1に対応付けることができる。
推定位置算出部14は前記検出回数に基づき、磁気ネイル座標データメモリ15を参照して磁気ネイルを特定し、その座標(以下「(xm ,ym )」と書く)を読み出す。
【0027】
次に、磁気ネイル通過時の車両推定位置(xs ,ys )を求める。一般に、当該車両推定位置(xs ,ys )は、いずれかの検出周期Δtの始めの車両推定位置(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,yn )との間に存在するので、それらの位置関係を図示すると、図4のようになる。
車両推定位置(xs ,ys )は、検出周期Δtの始めの時刻Tn-1 と、終わりの時刻Tn と、磁気ネイル検出部13から磁気ネイルが検出された時刻Tm とを使えば、
s =xn-1 +(xn −xn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δt
s =yn-1 +(yn −yn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δt
で表される。
【0028】
なお、瞬時瞬時の走行距離Dが分かるのなら、検出周期Δtの始めの走行距離Dn-1 と、終わりの走行距離Dn と、磁気ネイル検出部13から磁気ネイルの検出があった時点の走行距離Dm とを使えば、
s =xn-1 +(xn −xn-1 )(Dm −Dn-1 )/ΔDn
s =yn-1 +(yn −yn-1 )(Dm −Dn-1 )/ΔDn
で表すこともできる。
【0029】
そして、当該車両推定位置(xs ,ys )及び相対距離Lm から求められる磁気ネイルの推定位置(x′m ,y′m )と、磁気ネイルの座標(xm ,ym )との関係を求める。図5は、車両推定位置(xs ,ys )と磁気ネイルの推定位置(x′m ,y′m )と磁気ネイルの座標(xm ,ym )との位置関係を表した図であり、車両の走行方向はθn で表されている。θn の符号は反時計回りを正、相対距離Lm の符号は車両の左に磁気ネイルを検出するときを正とする。同図に示した関係より、磁気ネイルの推定位置(x′m ,y′m )は、Lm とθn とを用いて
x′m =xs −Lm sin θn (1)
y′m =ys +Lm cos θn (2)
で表される。
【0030】
ここで、前記(1) 式及び(2) 式で示された磁気ネイルの推定位置(x′m ,y′m )と、磁気ネイル座標データメモリ15から読みだした磁気ネイルの座標(xm ,ym )とを比較し、その差を求める。
Δx=xm −x′m
Δy=ym −y′m
この差Δx,Δyが車両推定位置(xn ,yn )の補正量となる(以下、添字nを省略して、推定位置(x,y)と書く)。すなわち、車両推定位置(x,y)を、
x=x+Δx
y=y+Δy
として補正することができる。補正された推定位置(x,y)は、GPS(Global Positioning System) と比べて極めて精度が高く、その誤差は10-1〜10-2m(メートル)のオーダーと考えてよい。
【0031】
次に、磁気ネイルの検出もれ対策を述べる。道路不整のため走行中車両が上下振動したり、車両が車線を逸脱して走行したりしたときに、磁気ネイル検出部13が磁気ネイルの磁界を検出できなくなることがある。このとき、磁気ネイルの検出回数を通常どおりカウントすると、磁気ネイル座標データメモリ15に記憶されている磁気ネイルとの対応が付かなくなってしまうことがある。
【0032】
そこで、磁気ネイルの検出もれのあったことを知るために、次の▲1▼又は▲2▼の判定をする。
▲1▼磁気ネイルの設置間隔が一定である場合には、前回磁気ネイルを検出してから所定距離走行したときに、磁気ネイルを検出しなければ、検出漏れがあったと判定する。この場合は、前述した補正処理は行わないが、磁気ネイルの検出がなくても磁気ネイルの検出回数のカウントをする。
【0033】
▲2▼磁気ネイルの設置間隔が一定かどうか分からないときは、磁気ネイル座標データメモリ15に記憶されている磁気ネイルの座標を参照し、そこに仮想的な磁気ネイルがあるものとみなし、車両がその仮想的な磁気ネイルを通過したかどうか判定する。その仮想的な磁気ネイルを通過し、かつ磁気ネイルの検出がない場合は、磁気ネイルの検出回数のカウントをする。
【0034】
なお、通過したか否かの判断手法を図6に示す。図6において、黒丸Mi-1 は検出済の磁気ネイルを示し、白丸Mi ,Mi+1 ,Mi+2 ,‥‥は、未検出であって磁気ネイル座標データメモリ15に記憶されている磁気ネイルを示す。白丸Mi と黒丸Mi-1 とを結ぶ線分と、白丸Mi と車両とを結ぶ線分とのなす角度φが鋭角であれば未通過、鈍角であれば通過済とする。ここで、角度φが鋭角か鈍角かを調べるには、ベクトルの内積をとる方法がある。
【0035】
次に、磁気ネイルの検出過剰対策を述べる。例えば磁気ネイル座標データメモリ15に記憶されている磁気ネイルのデータが古く、新しく布設された磁気ネイルのデータが記憶され邸内場合、磁気ネイルの検出過剰が生ずる。この場合、▲1▼磁気ネイルの設置間隔が一定である場合には、前回磁気ネイルを検出してから所定距離走行しないのに、磁気ネイルを検出した場合に、検出過剰があったと判定する。この場合は、前述した補正処理は行わず、磁気ネイルの検出回数のカウントもしない。▲2▼磁気ネイルの設置間隔が一定かどうか分からないときは、前述したように車両推定位置(xn ,yn )の補正量Δx,Δyを求め、この補正量が通常自律航法として考えられる誤差範囲(例えばCEPといわれるもの;特公平7−109367号公報参照)より著しくはみ出しているかどうかを判断する。著しくはみ出していれば、前述した補正処理は採用せず、磁気ネイルの検出回数のカウントもしない。
【0036】
最後に、必要ならばこの補正された車両推定位置(x,y)を磁気ネイルの並んでいるライン上の位置へ投影する。ライン上の位置へ投影する理由は、例えば車両間通信を利用して車両の位置情報のやりとりをして車間距離の自動制御をする場合に、車間距離を求めるのに必要となるからである。
図7は、一時点で最近検出された磁気ネイルの座標(xm0,ym0)、次の番号に対応する磁気ネイルの座標(xm1,ym1)及び推定位置(x,y)を示す図である。
【0037】
ライン上の補正すべき位置を(xb ,yb )と書くことにすると、(xb ,yb )は、推定位置(x,y)からラインに垂線を引くことにより求められる。
b =xm0+(xm1−xm0)R
b =ym0+(ym1−ym0)R
ここで、Rは、
Figure 0003729947
で定義される。
【0038】
以上のようにして、磁気ネイル座標を利用して正確な車両位置(x,y)を求めることができ、必要ならば車両位置(x,y)を磁気ネイルの並んでいるライン上の位置へ投影することにより車間距離算出の基礎となるデータを求めることができる。
これにより、車両間通信を利用して車両の位置情報のやりとりをすれば、車間距離の自動制御をすることもできる。さらに衝突防止のための自動ブレーキ制御自動ステアリング制御もすることができる。
【0039】
なお、本発明は前記の実施形態に限定されるものではない。前記の実施形態では、車両が高速道路の路線名、区間名の情報を取得するのに、車両がビーコンから当該情報を受けるものとしたが、これ以外に、磁気ネイルのS極N極の埋め込みパターン(符号)を決めておき、符号認識することによって、車両が道路のどの路線、区間を走行しているのかを知るようにしてもよい。
【0040】
また、前記の実施形態では、「道路マーカ」として、道路に埋め込まれた磁気ネイルを利用したが、磁気ネイルではなく、道路に発光素子を埋め込み、車両でその発光色を識別するようにしてもよく、道路に反射板を埋め込み、車両でその反射色を識別するようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、推定位置算出部14により自律航法により推定位置を得ていたが、電波航法によっても自律航法と同様、車両の位置を検出することができるので、ロラン等の電波航法を採用してもよい。
【0041】
特に、GPS航法を採用した場合には、磁気ネイル座標データメモリ15に磁気ネイルの地球座標のデータhをも記憶させる。そして、前述したように平面座標(x,y)を使って補正された車両推定位置(x,y)を得た後、この補正された車両推定位置(x,y)に磁気ネイルの地球座標のデータhを加味した座標(x,y,h)と、各衛星との距離Ppl(lは衛星番号)を求める。一方、GPSの出力値座標(xn ,yn ,hn )と各衛星との距離Pglを求める。そして、PplとPglとの差をとり、この差の平均値を電離層による距離誤差として、次回のGPS位置計算の補正に用いる。例えば、DGPSの補正値データを算出する(「GPS−人工衛星による測位システム−」日本測量協会発行)。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の車両の位置算出装置によれば、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標データと、実際に検出された道路マーカとの対応付けをすることにより、自律航法により推定された車両の位置を補正することができ、極めて正確な車両位置を得ることができる。
【0043】
したがって、車両間通信を利用して車両の位置情報のやりとりをすれば、車間距離の自動制御をすることができる。さらに衝突防止のための自動ブレーキ制御や自動ステアリング制御もすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】磁気抵抗素子を細長いゴム状の永久磁石の上に複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成を示す図である。
【図3】コース出発点の特定方法を説明する図である。
【図4】いずれかの検出周期Δtの始めの車両推定位置(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,yn )との間の車両推定位置(xs ,ys )の算出方法を説明する図である。
【図5】車両推定位置(xs ,ys )と磁気ネイルの座標(xm ,ym )との位置関係を説明する図である。
【図6】磁気ネイルを通過したか否かの判断手法説明する図である。
【図7】車両推定位置(x,y)を磁気ネイルの並んでいるライン上の位置へ投影する方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗素子
2 抵抗素子
3 永久磁石
11 走行距離検出部
12 走行方向検出部
13 磁気ネイル検出部
14 推定位置算出部
15 磁気ネイル座標データメモリ
16 位置補正部

Claims (6)

  1. 道路に道路マーカを布設し、この道路マーカを検出することにより、車両の位置を算出する装置であって、
    自律航法により車両の位置を推定する車両位置推定手段と、
    道路マーカを検出するマーカ検出手段と、
    車両位置推定手段により推定された車両の位置に基づいて、前記マーカ検出手段により検出された道路マーカの推定位置を算出する第1の演算手段と、
    道路マーカの座標データ列を記憶した座標データメモリと、
    マーカ検出手段により検出された道路マーカと、座標データメモリに記憶されている道路マーカとの対応付けをし、前記第1の演算手段により算出された道路マーカの推定位置と、座標データメモリに記憶されている道路マーカの座標データとを比較することにより、自律航法により推定された車両の位置を補正する第2の演算手段とを備えることを特徴とする車両の位置算出装置。
  2. 第2の演算手段は、道路マーカの検出もれがあった場合に、そのもれたと推測される道路マーカをカウント対象に組み入れて座標データメモリに記憶されている道路マーカとの対応付けをすることを特徴とする請求項1記載の車両の位置算出装置。
  3. 第2の演算手段により補正されて求められた車両の位置を道路マーカの並ぶライン上に投影する第3の演算手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の車両の位置算出装置。
  4. 第2の演算手段は、座標データメモリに記憶されている道路マーカと比較して、道路マーカの検出数が過剰と判断される場合に、自律航法により推定された車両の位置の補正を行わないことを特徴とする請求項1記載の車両の位置算出装置。
  5. 前記車両位置推定手段は、自律航法により車両の位置を推定するのに代えて、電波航法により車両の位置を推定することを特徴とする請求項1記載の車両の位置算出装置。
  6. 前記電波航法は、GPS(Global Positioning System) 航法である請求項5記載の車両の位置算出装置。
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