JP3754959B2 - 中間基板電気コネクタ及び組立体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気コネクタの技術分野に属し、特に、直角な位置関係に配されるコネクタ同士を接続する、ライトアングルコネクタと称される回路基板状の中間基板電気コネクタ及びその組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のコネクタとしては、例えば、特許文献1に開示されているものが知られている。この公知のコネクタ50は、添付図面の図5に示されているように、角筒状のハウジング51に回路基板52が複数枚、平行に挿入配置されている。各回路基板52は、前縁がハウジング51の前方開口に位置し、後部はハウジング51から突出していてその下縁がハウジングの下面とほぼ同じレベルに位置している。上記回路基板52の面には印刷配線により線状パターン53A,53B,53C,53Dが設けられており、上記前縁にて、接続部54A,54B,54C,54Dに導通し、又、上記下縁にて脚状の接続部55A,55B,55C,55Dに導通している。
【0003】
使用に際しては、回路基板(図示せず)上にて、対応回路部と上記接続部55A,55B,55C,55Dが半田等により接続され、前方からは相手コネクタ(図示せず)が嵌合して、接続部54A,54B,54C,55Dと接続される。かくして直角位置関係にある相手コネクタと回路基板とは、上記コネクタ50を介して接続される。
【0004】
しかしながら、高速伝達の用途にあっては、各線状パターン53A,53B,53C,53Dの伝送路長が異なるために、信号の遅延が発生する。
【0005】
このようなライトアングルコネクタにおいて、伝送路長を等しくすることを目的として、特許文献2では、添付図面の図6に示されているようなものが提案されている。
【0006】
図6のものは、平行なキャリア61,62間で両キャリアにつながった複数の平行なコンタクト63を形成し、これらのコンタクト63を屈曲可能な薄い絶縁シート材64で両面側で覆った後、上記コンタクト63に対して45°をなす角度の位置65にて上記コンタクト63及び絶縁シート材64を屈曲して重ねる。しかる後、シート材64とキャリア61そして62との間でL字状のモールド支持体で上記コンタクトを支持し、最後に位置66,67でキャリア61,62をそれぞれ切り離す。こうすることにより、すべてのコンタクトは等長であり、その両端はL字状に延びてライトアングルコネクタを形成する。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−6823(図1)
【特許文献2】
特開平7−85938(図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図6のものにおいても、いくつかの点で不具合がある。
【0009】
先ず、絶縁シート材は、屈曲する関係で薄いものが選定されるので、コネクタとして得られた状態でも剛性が低く、取り扱いにくい。
【0010】
次に、コンタクトが屈曲形成されるため、加工時そして使用時に破断する可能性がある。
【0011】
絶縁シートを貼着したり、これと一緒にコンタクトを屈曲したり、さらには、モールド成形を加えたりして、加工が面倒である。
【0012】
各コンタクトは、絶縁シートの両面側にあるものの交差する形となっているので、電気的特性上好ましくない。
【0013】
又、接続相手のコネクタを接続すると、組立体全体として背の高いものとなり、低背化が図れない。
【0014】
本発明は、かかる不具合を解消し、簡単に作れて、取扱いが容易で、電気特性に優れ、かつ低背化を可能とする中間基板電気コネクタを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る中間基板電気コネクタは、回路基板の少なくとも一方の面上に、該回路基板の非平行な二つの直状縁部のそれぞれに所定間隔で複数の接続部が配列形成され、上記二つの直状縁部における対応接続部同士が線状パターンにより結ばれており、一方の直状縁部の接続部が一つのコネクタとそして他方の直状縁部の接続部が他のコネクタと接続可能となっている。
【0016】
かかる中間基板電気コネクタにおいて、本発明は、上記二つの直状縁部のそれぞれの接続部の配列範囲同士間に、縁部に切込まれた溝部を有して接続相手のコネクタの端壁を収容する空間を形成していることを特徴としている。
【0017】
本発明においては、二つの直状縁部は、一方の直状縁部が他方の直状縁部の端部側方にあって、該他方の直状縁部の延長線により区分される二つの領域に及ぶように延びていることとでき、又、接続相手のコネクタの端壁が溝部に収められるので本発明のコネクタを用いる装置の小型化、特に低背化を可能とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面の図1ないし図4にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1において、中間基板電気コネクタ10は直角な位置関係に配置されている二つのコネクタ20,30を接続するために用いられる。
【0020】
中間基板電気コネクタ10は紙面に平行な回路基板として作られており、図示の例の場合、横長部分Aと縦長部分Bとを有し、両部分A,Bの境界位置には中間まで延びる溝部11が形成されている。
【0021】
上記中間基板コネクタ10は、上記横長部分Aの直状下縁と上記縦長部分Bの直状右縁に沿って、複数の接続部12,13がそれぞれ所定間隔で等数だけ設けられている。この接続部12,13は、絶縁材から成る回路基板素材の上に印刷配線技術によりパッドとして形成されている。上記横長部分Aにおける接続部12と縦長部分Bにおける接続部13は、対応する接続部同士が線状パターン14によって結ばれている。複数の線状パターン14は、それぞれ経路そして形態が異なっているが、その路長はすべて同じである。換言すれば、同じ路長にするが故にその経路そして形態が異なる。かかる線状パターン14は上記接続部12,13と同様に印刷配線により形成できる。上記接続部12,13と線状パターン14は、回路基板の両面に形成しても、一方の面だけでもよい。
【0022】
図示の例の場合、横長部分Aと縦長部分Bとは、前者の接続部の配列域が後者に対して上下方向で中間位置になるような位置関係をもっている。
【0023】
本実施形態においては、一方のコネクタ20と他方のコネクタ30とは全く同一のものが使用されている。したがって、一方のコネクタ20のみについて説明し、他方のコネクタ30についての説明は省略する。
【0024】
コネクタ20は、横長の直方体外形のハウジング21を有し、上記中間基板電気コネクタ10の横長部分Aの接続部12が配列されている部分が挿入される溝状の受入凹部22がハウジング21に形成されている。該受入凹部22は、図2に見られるように、二つ形成されていて二つの中間基板電気コネクタ10の挿入を可能としている。上記ハウジング21には、各受入凹部22に対して、対向内面に端子収容溝23が対をなして形成されていて、この端子収容溝23は図2にて紙面に直角な方向に所定間隔で複数対形成されている。この端子収容溝23はハウジング21の下面に開口しており、端子24を下方から上記端子収容溝23へ向け挿入できるようになっている。
【0025】
上記端子24は、図2にて紙面と平行な金属板をその面がそのまま維持されるようにして抜き加工して作られており、上方へ延び弾性を有する一対の接触腕25と、両接触腕25を下端で連結している接続部26と、該接続部26の一端から短く上方へ延びる固定腕27とを一体に有している。上記一対の接触腕25は上部で互いに近接する方向に屈曲しており、その狭部で接触部25Aを形成している。上記固定腕27はハウジングの所定溝部へ圧入され端子の抜けを防止している。又、上記接続部26はハウジングの下面に臨んでいて、該接続部26の下端面に半田ボール28が取りつけられている。該半田ボール28は、図示の例の場合、隣接する二つの端子に対して、図示のごとく左右に位置をずらして設けられており、複数の端子の配列間隔が小さくとも半田ボールの取付に支障がないようになっている。
【0026】
コネクタ30も、上記コネクタ20と全く同じに構成されているが、コネクタ20が図1のごとく横方向の回路基板Pに接続されているのに対し、コネクタ30は縦方向の回路基板P2に接続されいる点で異なるのみである。本発明は、コネクタ20,30に関しては何ら特徴を有するものでもなく、他の形態の端子等を有するものでもよく、コネクタ自体については、これ以上詳述しない。
【0027】
本実施形態の中間基板電気コネクタは、次の要領で使用される。
【0028】
▲1▼ 先ず、コネクタ20,30をそれぞれ対応機器の回路基板P1,P2の所定位置へ接続する。接続は半田ボール28へ熱風を与えて溶融し、所定回路部へ半田付けされてなされる。
【0029】
▲2▼ 次に、一方のコネクタ20へ、図1のごとく、中間基板電気コネクタ10を接続する。該中間基板電気コネクタ10の接続部12はコネクタ20の一対の接触部25Aにより挟圧されて接続がなされる。このとき、中間基板電気コネクタ10の溝部11は、コネクタ10の端壁29が収まる空間として供する。
【0030】
▲3▼ 次に、上記回路基板P1と共に中間基板電気コネクタ10を図1にて右方へ移動し、縦長部分Bの接続部13をコネクタ30に挿入し接続が完了する。
【0031】
▲4▼ かくして、二つのコネクタ20,30は中間基板電気コネクタを介して対応端子同士が電気的に接続される。その際、中間基板電気コネクタ10では、複数の線状パターン14はすべて同じ路長なので、上記二つのコネクタではどの対応端子間でも伝送路長が同じで良好な高速伝送特性をもたらす。
【0032】
このような形態の中間基板電気コネクタ10により接続されるコネクタ20,30は、例えば、図3,4のごとく複数配列することが可能である。図3においては、図1の回路基板P1にコネクタ20が、そして回路基板P2にコネクタ30がそれぞれ複数連なって配置されており、複数のコネクタ20のすべてに中間基板電気コネクタ10が挿入され、これを一括して図4のごとく複数のコネクタ30へ接続することができる。このように、コネクタを複数配列して使用できるので、コネクタ数を選定することによって、任意の極数の接続が可能となる。
【0033】
本発明は、図示した形態に限定されず、適宜変更が可能である。
【0034】
例えば、コネクタの構造を変えるだけで、挿入接続される中間基板電気コネクタの数を、単数とすることも、三つ以上とすることも可能である。又、中間基板電気コネクタによって接続される二つのコネクタは、直角位置関係でなくとも、傾角をもっていても実施可能である。さらには、中間基板電気コネクタは、図1の場合には、縦長部分が横長部分の高さ方向領域を用いるように上下に延びていたので、上記領域を利用する分だけ高さ方向の小型化、すなわち装置の低背化を図れたが、このような要請がないときには、単純なL字型あるいは四角形をなしてもよい。
【0035】
さらには、上記中間基板電気コネクタは、その線状パターンの形態が複雑化あるいは過密化するときには、絶縁層を介して多層とすることも可能である。表層には回路面(線状パターン)を保護する目的でコーティング層を形成することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、中間電気コネクタたる回路基板の非平行な二つの直状縁部に所定間でそれぞれ設けられた複数の接続部に対応相手コネクタを接続する際に、該回路基板が、上記二つの直状縁部のそれぞれの接続部の配列範囲同士間に、縁部に切込まれた溝部を有して接続相手のコネクタの端壁を収容することとしたので、上記相手コネクタの高さ寸法の一部が回路基板の範囲に収まるため、組立体全体として低背化が図られるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての中間基板電気コネクタ及びこれによって接続される二つのコネクタを示す一部破断正面図である。
【図2】図1におけるII−II断面で回路基板電気コネクタを省略して示す、接続されるべき一方のコネクタについての断面図である。
【図3】図1の応用例を示し、中間電気コネクタが一方のコネクタにのみ接続され、他方のコネクタに接続される前の斜視図である。
【図4】図4のものが他方のコネクタへも接続されたときの斜視図である。
【図5】従来のコネクタの破断斜視図である。
【図6】他の従来のコネクタの端子部材の中間品を示す平面図である。
【符号の説明】
10 中間基板電気コネクタ
11 溝部
12 接続部
13 接続部
20 一方のコネクタ
29 端壁
30 他方のコネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気コネクタの技術分野に属し、特に、直角な位置関係に配されるコネクタ同士を接続する、ライトアングルコネクタと称される回路基板状の中間基板電気コネクタ及びその組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のコネクタとしては、例えば、特許文献1に開示されているものが知られている。この公知のコネクタ50は、添付図面の図5に示されているように、角筒状のハウジング51に回路基板52が複数枚、平行に挿入配置されている。各回路基板52は、前縁がハウジング51の前方開口に位置し、後部はハウジング51から突出していてその下縁がハウジングの下面とほぼ同じレベルに位置している。上記回路基板52の面には印刷配線により線状パターン53A,53B,53C,53Dが設けられており、上記前縁にて、接続部54A,54B,54C,54Dに導通し、又、上記下縁にて脚状の接続部55A,55B,55C,55Dに導通している。
【0003】
使用に際しては、回路基板(図示せず)上にて、対応回路部と上記接続部55A,55B,55C,55Dが半田等により接続され、前方からは相手コネクタ(図示せず)が嵌合して、接続部54A,54B,54C,55Dと接続される。かくして直角位置関係にある相手コネクタと回路基板とは、上記コネクタ50を介して接続される。
【0004】
しかしながら、高速伝達の用途にあっては、各線状パターン53A,53B,53C,53Dの伝送路長が異なるために、信号の遅延が発生する。
【0005】
このようなライトアングルコネクタにおいて、伝送路長を等しくすることを目的として、特許文献2では、添付図面の図6に示されているようなものが提案されている。
【0006】
図6のものは、平行なキャリア61,62間で両キャリアにつながった複数の平行なコンタクト63を形成し、これらのコンタクト63を屈曲可能な薄い絶縁シート材64で両面側で覆った後、上記コンタクト63に対して45°をなす角度の位置65にて上記コンタクト63及び絶縁シート材64を屈曲して重ねる。しかる後、シート材64とキャリア61そして62との間でL字状のモールド支持体で上記コンタクトを支持し、最後に位置66,67でキャリア61,62をそれぞれ切り離す。こうすることにより、すべてのコンタクトは等長であり、その両端はL字状に延びてライトアングルコネクタを形成する。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−6823(図1)
【特許文献2】
特開平7−85938(図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図6のものにおいても、いくつかの点で不具合がある。
【0009】
先ず、絶縁シート材は、屈曲する関係で薄いものが選定されるので、コネクタとして得られた状態でも剛性が低く、取り扱いにくい。
【0010】
次に、コンタクトが屈曲形成されるため、加工時そして使用時に破断する可能性がある。
【0011】
絶縁シートを貼着したり、これと一緒にコンタクトを屈曲したり、さらには、モールド成形を加えたりして、加工が面倒である。
【0012】
各コンタクトは、絶縁シートの両面側にあるものの交差する形となっているので、電気的特性上好ましくない。
【0013】
又、接続相手のコネクタを接続すると、組立体全体として背の高いものとなり、低背化が図れない。
【0014】
本発明は、かかる不具合を解消し、簡単に作れて、取扱いが容易で、電気特性に優れ、かつ低背化を可能とする中間基板電気コネクタを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る中間基板電気コネクタは、回路基板の少なくとも一方の面上に、該回路基板の非平行な二つの直状縁部のそれぞれに所定間隔で複数の接続部が配列形成され、上記二つの直状縁部における対応接続部同士が線状パターンにより結ばれており、一方の直状縁部の接続部が一つのコネクタとそして他方の直状縁部の接続部が他のコネクタと接続可能となっている。
【0016】
かかる中間基板電気コネクタにおいて、本発明は、上記二つの直状縁部のそれぞれの接続部の配列範囲同士間に、縁部に切込まれた溝部を有して接続相手のコネクタの端壁を収容する空間を形成していることを特徴としている。
【0017】
本発明においては、二つの直状縁部は、一方の直状縁部が他方の直状縁部の端部側方にあって、該他方の直状縁部の延長線により区分される二つの領域に及ぶように延びていることとでき、又、接続相手のコネクタの端壁が溝部に収められるので本発明のコネクタを用いる装置の小型化、特に低背化を可能とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面の図1ないし図4にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1において、中間基板電気コネクタ10は直角な位置関係に配置されている二つのコネクタ20,30を接続するために用いられる。
【0020】
中間基板電気コネクタ10は紙面に平行な回路基板として作られており、図示の例の場合、横長部分Aと縦長部分Bとを有し、両部分A,Bの境界位置には中間まで延びる溝部11が形成されている。
【0021】
上記中間基板コネクタ10は、上記横長部分Aの直状下縁と上記縦長部分Bの直状右縁に沿って、複数の接続部12,13がそれぞれ所定間隔で等数だけ設けられている。この接続部12,13は、絶縁材から成る回路基板素材の上に印刷配線技術によりパッドとして形成されている。上記横長部分Aにおける接続部12と縦長部分Bにおける接続部13は、対応する接続部同士が線状パターン14によって結ばれている。複数の線状パターン14は、それぞれ経路そして形態が異なっているが、その路長はすべて同じである。換言すれば、同じ路長にするが故にその経路そして形態が異なる。かかる線状パターン14は上記接続部12,13と同様に印刷配線により形成できる。上記接続部12,13と線状パターン14は、回路基板の両面に形成しても、一方の面だけでもよい。
【0022】
図示の例の場合、横長部分Aと縦長部分Bとは、前者の接続部の配列域が後者に対して上下方向で中間位置になるような位置関係をもっている。
【0023】
本実施形態においては、一方のコネクタ20と他方のコネクタ30とは全く同一のものが使用されている。したがって、一方のコネクタ20のみについて説明し、他方のコネクタ30についての説明は省略する。
【0024】
コネクタ20は、横長の直方体外形のハウジング21を有し、上記中間基板電気コネクタ10の横長部分Aの接続部12が配列されている部分が挿入される溝状の受入凹部22がハウジング21に形成されている。該受入凹部22は、図2に見られるように、二つ形成されていて二つの中間基板電気コネクタ10の挿入を可能としている。上記ハウジング21には、各受入凹部22に対して、対向内面に端子収容溝23が対をなして形成されていて、この端子収容溝23は図2にて紙面に直角な方向に所定間隔で複数対形成されている。この端子収容溝23はハウジング21の下面に開口しており、端子24を下方から上記端子収容溝23へ向け挿入できるようになっている。
【0025】
上記端子24は、図2にて紙面と平行な金属板をその面がそのまま維持されるようにして抜き加工して作られており、上方へ延び弾性を有する一対の接触腕25と、両接触腕25を下端で連結している接続部26と、該接続部26の一端から短く上方へ延びる固定腕27とを一体に有している。上記一対の接触腕25は上部で互いに近接する方向に屈曲しており、その狭部で接触部25Aを形成している。上記固定腕27はハウジングの所定溝部へ圧入され端子の抜けを防止している。又、上記接続部26はハウジングの下面に臨んでいて、該接続部26の下端面に半田ボール28が取りつけられている。該半田ボール28は、図示の例の場合、隣接する二つの端子に対して、図示のごとく左右に位置をずらして設けられており、複数の端子の配列間隔が小さくとも半田ボールの取付に支障がないようになっている。
【0026】
コネクタ30も、上記コネクタ20と全く同じに構成されているが、コネクタ20が図1のごとく横方向の回路基板Pに接続されているのに対し、コネクタ30は縦方向の回路基板P2に接続されいる点で異なるのみである。本発明は、コネクタ20,30に関しては何ら特徴を有するものでもなく、他の形態の端子等を有するものでもよく、コネクタ自体については、これ以上詳述しない。
【0027】
本実施形態の中間基板電気コネクタは、次の要領で使用される。
【0028】
▲1▼ 先ず、コネクタ20,30をそれぞれ対応機器の回路基板P1,P2の所定位置へ接続する。接続は半田ボール28へ熱風を与えて溶融し、所定回路部へ半田付けされてなされる。
【0029】
▲2▼ 次に、一方のコネクタ20へ、図1のごとく、中間基板電気コネクタ10を接続する。該中間基板電気コネクタ10の接続部12はコネクタ20の一対の接触部25Aにより挟圧されて接続がなされる。このとき、中間基板電気コネクタ10の溝部11は、コネクタ10の端壁29が収まる空間として供する。
【0030】
▲3▼ 次に、上記回路基板P1と共に中間基板電気コネクタ10を図1にて右方へ移動し、縦長部分Bの接続部13をコネクタ30に挿入し接続が完了する。
【0031】
▲4▼ かくして、二つのコネクタ20,30は中間基板電気コネクタを介して対応端子同士が電気的に接続される。その際、中間基板電気コネクタ10では、複数の線状パターン14はすべて同じ路長なので、上記二つのコネクタではどの対応端子間でも伝送路長が同じで良好な高速伝送特性をもたらす。
【0032】
このような形態の中間基板電気コネクタ10により接続されるコネクタ20,30は、例えば、図3,4のごとく複数配列することが可能である。図3においては、図1の回路基板P1にコネクタ20が、そして回路基板P2にコネクタ30がそれぞれ複数連なって配置されており、複数のコネクタ20のすべてに中間基板電気コネクタ10が挿入され、これを一括して図4のごとく複数のコネクタ30へ接続することができる。このように、コネクタを複数配列して使用できるので、コネクタ数を選定することによって、任意の極数の接続が可能となる。
【0033】
本発明は、図示した形態に限定されず、適宜変更が可能である。
【0034】
例えば、コネクタの構造を変えるだけで、挿入接続される中間基板電気コネクタの数を、単数とすることも、三つ以上とすることも可能である。又、中間基板電気コネクタによって接続される二つのコネクタは、直角位置関係でなくとも、傾角をもっていても実施可能である。さらには、中間基板電気コネクタは、図1の場合には、縦長部分が横長部分の高さ方向領域を用いるように上下に延びていたので、上記領域を利用する分だけ高さ方向の小型化、すなわち装置の低背化を図れたが、このような要請がないときには、単純なL字型あるいは四角形をなしてもよい。
【0035】
さらには、上記中間基板電気コネクタは、その線状パターンの形態が複雑化あるいは過密化するときには、絶縁層を介して多層とすることも可能である。表層には回路面(線状パターン)を保護する目的でコーティング層を形成することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、中間電気コネクタたる回路基板の非平行な二つの直状縁部に所定間でそれぞれ設けられた複数の接続部に対応相手コネクタを接続する際に、該回路基板が、上記二つの直状縁部のそれぞれの接続部の配列範囲同士間に、縁部に切込まれた溝部を有して接続相手のコネクタの端壁を収容することとしたので、上記相手コネクタの高さ寸法の一部が回路基板の範囲に収まるため、組立体全体として低背化が図られるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての中間基板電気コネクタ及びこれによって接続される二つのコネクタを示す一部破断正面図である。
【図2】図1におけるII−II断面で回路基板電気コネクタを省略して示す、接続されるべき一方のコネクタについての断面図である。
【図3】図1の応用例を示し、中間電気コネクタが一方のコネクタにのみ接続され、他方のコネクタに接続される前の斜視図である。
【図4】図4のものが他方のコネクタへも接続されたときの斜視図である。
【図5】従来のコネクタの破断斜視図である。
【図6】他の従来のコネクタの端子部材の中間品を示す平面図である。
【符号の説明】
10 中間基板電気コネクタ
11 溝部
12 接続部
13 接続部
20 一方のコネクタ
29 端壁
30 他方のコネクタ
Claims (4)
- 回路基板の少なくとも一方の面上に、該回路基板の非平行な二つの直状縁部のそれぞれに所定間隔で複数の接続部が配列形成され、上記二つの直状縁部における対応接続部同士が線状パターンにより結ばれており、一方の直状縁部の接続部が一つのコネクタとそして他方の直状縁部の接続部が他のコネクタと接続可能となっている中間基板電気コネクタにおいて、上記二つの直状縁部のそれぞれの接続部の配列範囲同士間に、縁部に切込まれた溝部を有して接続相手のコネクタの端壁を収容する空間を形成していることを特徴とする中間基板電気コネクタ。
- 非平行な二つの直状縁部は略直角であることとする請求項1に記載の中間基板電気コネクタ。
- 二つの直状縁部は、一方の直状縁部が他方の直状縁部の端部側方にあって、該他方の直状縁部の延長線により区分される二つの領域に及ぶように延びていることとする請求項1又は請求項2に記載の中間基板電気コネクタ。
- 請求項1ないし請求項3のうちの一つの中間基板電気コネクタと、接続相手たるコネクタの端壁が溝部に収容されて該コネクタとを接続して成る組立体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003011804A JP3754959B2 (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 中間基板電気コネクタ及び組立体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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