JP3752228B2 - 重送検知装置及び重送検知方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のシート状部材を搭載し、シート状部材を一枚ずつ分離、搬送する機能を有する装置において、特に超音波センサを利用して、2枚以上のシート状部材を重ねたまま搬送してしまう重送を検知する重送検知装置及び重送検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナ、プリンタ、複写機、印刷機、ATM(Automated Teller Machine)などにおいては、シート状部材を1枚づつ分離・搬送する機構が備えられている。しかし、シート状部材を1枚だけ搬送すべきところを、2枚以上のシート状部材の一部、あるいは全体が重なったまま搬送される重送が発生する可能性が考えられる。このため、シート状部材を搬送する装置には、シート状部材の重送を検知する機能が必要となる。シート状部材の重送を検知する機構として、各分野に超音波を利用した重送検知装置が普及している。以下、シート状部材として紙幣を例に、紙幣の重送を検知する重送検知装置について説明する。
【0003】
図12は、従来の紙幣の重送検知装置の概要を示した図である。図12において、101は、検知対象のシート状部材であり、ここではシート状部材=紙幣を示す。102は、超音波発信手段であり、紙幣101に対して超音波を発信する。103は、超音波受信手段であり、超音波発信手段102の発信する超音波を受信する。また、図12に示すように、超音波受信手段103は、紙幣101を透過した超音波を受信可能なように紙幣101の搬送路を挟んで超音波発信手段102と対向するように設置されている。また、108は、波形分析手段であり、超音波受信手段103が受信した超音波の受信信号を解析する。
【0004】
次に、図12に示した重送検知装置の動作について説明する。
まず、超音波発信手段102から発信された超音波は、紙幣101に当たり、その透過波を超音波受信手段103が受信する。これにより、超音波受信手段103は、受信した超音波の受信強度に応じて変化する出力電圧を出力する。波形分析手段108は、超音波受信手段103の出力する出力電圧の変化を超音波受信信号として解析する。
【0005】
図12の重送検知の手法は、受信した超音波の振幅の変化を波形分析手段108が解析することによって重送を検知するレベル判定方式と呼ばれるものである。このレベル判定方式について更に説明する。まず、予め重送判定閾値を設定した上で、紙幣101を搬送して紙幣101を透過した超音波の振幅を超音波受信手段103が取得する。紙幣101が正常に1枚ずつ搬送された場合の透過超音波の振幅と比較して、紙幣101が重送した場合の透過超音波の振幅は、超音波の減衰量が大きくなるため小さい値となる。従って、超音波受信手段103が取得した超音波の振幅を、波形分析手段108において前述の重送判定閾値と比較することにより、比較結果から紙幣101の重送を検知することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術におけるレベル判定方式では、搬送されるシート状部材が非常に薄い場合、重送したまま搬送されたとしても超音波の減衰量が少なく、シート状部材が正常に搬送された時と比べても超音波の受信強度に大きな差が現れないため、重送検知の判定が困難となる。
【0007】
また、重送検知の別の手法として、受信超音波の波形の位相変化により、シート状部材の重送を検知する位相判定方式という手法がある。位相判定によるシート状部材の重送検知を行うには、煩雑なアナログ信号比較回路を構成する必要があり、受信信号波形1波長分のサンプリングデータを取得し、同時に記憶手段に保持して、受信信号を解析するため、制御回路に大きく負担がかかり、専用IC(集積回路)や高機能な制御回路が必要となるという問題がある。
【0008】
更に、上述した位相判定方式は、センサ間の距離、シート状部材の厚さ、周囲の温度、湿度、気圧などの外的要因の変化によって、超音波受信信号が影響を受け、重送検知の精度が低下してしまうという問題がある。また、位相判定方式は、重送判定対象となるシート状部材が厚い場合、重送時には超音波信号振幅が大幅に減衰してしまい、超音波受信器自体の、あるいは外部機器のノイズ信号に紛れてしまうため、位相判定できるほど充分な波形が出力されなくなる場合があるという問題もある。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、センサ間の距離、シート状部材の厚さ、周囲の温度、湿度、気圧などの外的要因の変化にかかわらず、確実にシート状部材の重送検知を実現させる重送検知装置及び重送検知方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による重送検知装置においては、シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された、超音波受信信号を出力する超音波受信手段と、前記超音波発信手段が前記超音波を発信する直前に、前記超音波受信手段の出力値をノイズ信号として取得保持するノイズ信号保持手段を有し、前記超音波受信手段から出力された前記超音波受信信号の振幅と、前記ノイズ信号保持手段に保持されたノイズ信号の振幅を比較し、重送であるか否かを判定する第1の重送判定手段と、前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第2の重送判定手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明による重送検知装置においては、複数段接続された信号増幅回路にて構成され、増幅率の異なる超音波受信信号を出力する出力端子を有する信号増幅回路と、低増幅段の信号出力端子の出力値変化から、位相情報の保持タイミングを生成する、位相情報保持タイミング生成部と、前記位相情報保持タイミング生成部からの保持タイミング信号により、高増幅段の信号出力端子の超音波出力波形から位相情報を重送判定基準位相情報として取得保持する、位相情報保持手段と、高増幅段の信号出力端子における超音波出力波形の位相情報と、前述重送判定基準位相情報を比較検討し、重送を判定する重送判定部とを具備することを特徴とする。
また、本発明による重送検知方法においては、シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置を用いた重送検知方法であって、前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップとを有することを特徴とする。
また、本発明による記録媒体は、シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムを記録した記録媒体であって、前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステップで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
また、本発明によるプログラムは、シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムであって、前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
これにより、本発明の重送検知装置及び重送検知方法においては、シート状部材を透過して超音波受信手段により取得した超音波受信信号の振幅と、ノイズ信号の振幅を比較することで第1の重送の検知を行い、更に、信号振幅の比較によって重送と判断されなかった場合でも、超音波受信信号の位相の変化を検出することによって、シート状部材に対して第2の重送の検知を行うことができる。第1の重送の検知では、ノイズ信号の変化を考慮することでセンサ間の距離、周囲の温度、湿度、気圧などの外的要因の変化にかかわらず、確実なシート状部材の重送検知を実現できる。また、第2の重送の検知では、シート状部材の厚さが薄く超音波受信信号の振幅では重送を検知しにくい場合でも、確実なシート状部材の重送検知を実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態である重送検知装置の概略構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態における重送検知装置の概略構成を示す図である。図1に示す重送検知装置10は、超音波センサを利用して搬送する紙(シート状部材)が2枚以上となる重送を検知する装置である。符号1は、紙であり、搬送対象であるシート状部材を示す。すなわち、重送検知装置10は、紙1の重送を検知する。尚、本実施形態においては、シート状部材として紙を例に説明するが、この限りではなく、フィルムや紙幣などであってもよい。
【0013】
2は、超音波発信器であり、紙1に対して超音波を発信する。具体的には、超音波発信器2は、後述する駆動回路5からの超音波パルス信号が入力されると超音波信号を発信する。3は、超音波受信器であり、超音波発信器2の発信する超音波を受信する。尚、図1に示すように、超音波受信器3は、紙1を透過した超音波を受信できるように紙1の搬送路を挟んで超音波発信器2と対向するように設置されている。これにより、超音波発信器2から発信された超音波は、紙1に当たり、その透過波を超音波受信器3が受信する。また、超音波受信器3は、受信した超音波の受信強度に応じて変化する出力電圧を出力する。
尚、上述したように搬送路に紙1が存在するときには紙1を透過した超音波が超音波受信器3により受信されるが、搬送路に紙1が存在しないときには、超音波発信機2が発信した超音波がそのまま超音波受信器3により受信される。
【0014】
4は、制御回路であり、超音波発信信号として200kHzのパルス信号を駆動回路5に供給する。駆動回路5は、制御回路4より供給されたパルス信号を増幅させ超音波パルス信号を出力する。これにより、超音波発信器2は信号増幅された超音波パルス信号を基に200kHzの超音波を発信させる。尚、制御回路4が供給する超音波発信信号は、例えば、一定時間に渡る数周期分の200kHzのパルス信号を発信する信号である。これは、一般にバースト波と呼ばれるものであり、バースト波は数msに一度、周期的に発信される。
【0015】
6は、アンプ回路であり、超音波受信器3の出力する出力信号を増幅する。これは、超音波発信器2と超音波受信器3の間に搬送対象である紙1が入ると、超音波発信器2より発信した超音波信号は、超音波受信器3に到達するまでに減衰し、非常に微弱な信号となってしまうため、超音波受信器3の出力信号も振幅が微弱となり、これをアンプ回路6で増幅し、重送検知判断の可能な信号振幅に引き上げるためである。7は、A−D変換器であり、アンプ回路6によって増幅された超音波受信信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換して制御回路4へ出力する。
【0016】
ここで、アンプ回路6の回路例について図を用いて説明する。図2は、図1に示したアンプ回路6の回路例を示す図である。図2(a)に示すように、アンプ回路6は、複数のアンプ6a(増幅度は10倍)を多段に直列接続して受信信号を増幅させる構成となっている。また、各アンプ6aの出力段はそれぞれA−D変換器7に入力される。
また、図2(b)に示すようにアンプ回路6は、複数の増幅率の異なるアンプ6a〜eを並列接続して受信信号を増幅させる構成となっている。また、各アンプ6a〜eの出力はそれぞれA−D変換器7に入力される。
また、図2(c)に示すアンプ回路6は、高い増幅率のアンプ6eを単体で使用して受信信号を増幅させる構成となっている。また、アンプ6eの出力はA−D変換器7に入力される。
【0017】
次に、超音波発信器2が発信する超音波の波形例および、超音波受信器3が受信する超音波の波形例について図を用いて説明する。図3は、図1に示す超音波発信器2が発信する超音波の波形例および、超音波受信器3が受信する超音波の波形例を示す図である。図3においてt1は超音波を送信してから受信するまでの時間を示したものである。ここで、t1の算出方法を述べると、超音波発信器2と超音波受信器3の距離d[m]と、超音波の伝搬速度340[m/s]から時間t1=d/340[s]を求める。これにより、超音波発信器2から最後の超音波パルスが送信されてから、時間t=t1[s]後に、超音波受信器3で受信信号を受信する。
【0018】
以上に示したように、時間t[s]を紙1の搬送前に計算し、その時間tにおいて超音波受信器3の出力する超音波受信信号をA−D変換器7によりサンプリングすることによって、超音波信号強度の最大値付近を取得することが可能となる。尚、超音波信号を発信した後、装置の構成によっては紙1の搬送路内に超音波の残響が残り、上述した計算で求めた時間t[s]から少し遅れて、超音波信号強度の最大値をとる場合があるため、この場合は時間t[s]は超音波波形の半周期から1周期程度長く見積もる必要がある。
【0019】
また、図3のt2は超音波受信信号のサンプリングを行う範囲を示したものである。超音波受信器3が取得した超音波受信信号の波形情報に超音波信号の振幅における最大値と最小値が含まれている必要があるため、A−D変換器7は、超音波受信信号の1周期の範囲でサンプリングを行い、超音波受信信号を取得する。ここで、1周期をt2[s]とし、1周期から取得するサンプリングポイントをn[個]とすると、超音波受信器3でi番目のサンプリングポイントを受信する時間は、超音波信号を発信してからt=t1+(t2×i/n)[s]となる。
【0020】
また、超音波発信器2から発信された超音波信号以外に、超音波受信器3には外部機器からのノイズ信号が入ってしまうため、時間平均をしてノイズ信号を低減させる。上述した時間平均とは、例えば8回のサンプル値を取得して平均値を求めた値である。ただし、静電気などによるスパイクノイズを含めて時間平均してしまう状況を避けるため、同じサンプリングポイントで前回に取得した信号振幅と比較して、大幅に値が変動しているときには、その値を超音波信号の時間平均に含めないようにする。
【0021】
図3のt3は、超音波受信器3がノイズ信号波形の取得を行うタイミングを示したものである。図3のt3に示すように、超音波信号の減衰後であり、かつ、次の超音波パルスの発信前t=t3[s]間に超音波受信器3から信号情報を取得することで、超音波の影響の少ない状態でノイズ信号(ここでは超音波の発信が終わった後、紙搬送路に残響として残っている超音波信号)を取得することが可能である。以上により、超音波による重送検知装置10は、組み込まれた装置内の環境やアンプ回路6の増幅率などの変化に応じてノイズ信号のレベルを把握し、レベル判定方式による重送検知を行うことが可能となる。
【0022】
ここで、図1の制御回路4の機能について図を用いて説明する。
図4は、図1に示した制御回路4が具備する機能の概略を示すブロック図である。図4において、41は、情報保持タイミング生成部であり、位相判定方式で重送検知を行う際の位相の基準となる基本位相を取得するためのタイミング信号を生成する。具体的には、情報保持タイミング生成部41は、超音波受信器3が受信する超音波受信信号の振幅の減衰を監視して、所定の閾値以下の減衰(=紙1による超音波の遮蔽無し)であればタイミング信号を生成する。42は、基本位相情報保持部であり、情報保持タイミング生成部41の生成したタイミング信号に応じて超音波受信信号の減衰前に取得された位相情報を基本位相情報として保持する。43は、基本位相情報更新部であり、基本位相情報保持部42に保持されている基本位相情報の更新処理を行う。44は、レベル重送判定部であり、レベル判定方式で重送の検知を行う。45は、位相重送判定部であり、位相判定方式で重送の検知を行う。尚、図4に示した各処理部の詳細な動作については後述する。
【0023】
以上の構成により本発明の一実施形態である重送検知装置10は、従来のものと比べて以下に示す効果が得られる。
従来のレベル判定方式による重送検知では、正常な搬送状態での受信強度と比較して、重送が発生した場合では、超音波受信信号が大きく減衰することを利用して、重送発生時の超音波受信強度にある一定の値を加えたものを閾値として設定し、受信した超音波強度が閾値以下になれば重送として判断していた。しかし、外的要因が変化したり、構成する電気部品の性能のバラツキによりアンプ回路6の増幅率が変化したりして受信強度に変動が生じるため、重送検知の精度が低下するおそれがあった。これに対して、本発明のレベル判定方式では、レベル重送判定部44が、超音波信号の最大受信強度での振幅値Sと、ノイズ信号(ここでは、超音波信号減衰後の超音波の残響)の振幅値Nの比(SN比)を求め、その値(S/N)が1.5以下になった場合、重送と判断する。これにより、外的要因や増幅率の変動が生じても、SN比に影響を与えないため重送検知の精度が低下しないという効果が得られる。尚、SN比を求める際に、ノイズ信号の振幅を定数倍してもよい。
【0024】
次に、本実施形態の重送検知装置10における位相判定方式について説明する。
重送した紙を透過した超音波信号の位相は、基本位相と比較して大きく差異が生じるため、レベル判定方式で検出できなかった紙の重送や、静電気・接着剤等でぴったり張り付いたまま搬送される紙の重送検知に、位相判定方式が使用される。本実施形態における重送検知装置10は、上述したレベル判定方式に加え、位相判定方式を使用することで、重送検知の精度を更に向上させ、重送検知漏れを防止することができる。
【0025】
図5は、位相判定方式により重送を検知する際に基本位相固定に使われる、増幅途中(飽和前)と増幅後(飽和後)の超音波受信信号の波形例を示す図である。図5の波形Aは、超音波発信器2より発信された超音波パルスの波形を示している。図5の波形Bは、超音波受信器3からアンプ回路6に入力され、増幅途中の段階の超音波受信信号を示す波形である。図5の波形Cは、超音波受信器3からアンプ回路6に入力され、飽和するまで増幅された超音波受信信号を示す波形である。
【0026】
位相判定方式による重送検知で使用される基本位相情報は、超音波を紙(シート状部材)1が遮り始めた時の超音波信号の位相情報を用いる。しかし、図5の波形Cのように波形が飽和状態になるまで増幅した超音波受信信号では紙(シート状部材)1の遮り始めを捉えることができない。そこで、図5の波形Bに示すように紙(シート状部材)1の遮り始めに敏感に反応する増幅途中の、受信信号が飽和していない段階の信号を使用することにより、紙(シート状部材)1の先端部分の遮り始めを捉えることが可能となる。
【0027】
尚、周囲温度・湿度・気圧の変化や、紙1の搬送による振動、ユニット開閉動作により環境の変化が生じるため、基本位相(超音波送信器2と超音波受信器3の間に紙が存在しない状態で取得した超音波受信信号の位相)は紙搬送毎に更新する。
【0028】
図6は、アンプ回路6が図2(c)に示すように、高い増幅率を持つ単体のアンプで構成されている場合の情報保持タイミングを示す図であり、図5の波形Cに示したように飽和するまでアンプ回路6で増幅させた超音波受信信号を監視して、基本位相情報を取得する手法を示す図である。紙1が超音波発信器2と超音波受信器3の間(以下、超音波センサ間とする)にかかり始めると、受信強度が減衰し図6の波形Dのように図5の波形Cの飽和部分に比べて振幅が小さくなる。更に、紙1が移動して超音波を遮ると、図6の波形Eに示すように、波形に飽和状態ではない部分が生じる。本実施形態では、情報保持タイミング生成部41は、8個のサンプリングポイントのうち4個が飽和状態から抜けた、図6の波形Eの時点で、タイミング信号を発信する。これにより、基本位相情報更新部43は、超音波受信信号の減衰前に取得した位相情報を基本位相情報として基本位相情報保持部42に保持させる。但し、本実施形態の記載は信号強度変更手段の制御や各設定値を記載したものに限定することを意味するものではない。
【0029】
図7は、アンプ回路6が図2(a)、(b)に示すように、複数の増幅率を持つ複数のアンプで構成されている場合の情報保持タイミングを示す図であり、図5の波形Bに示すようにアンプ回路6で途中段階まで増幅させた超音波受信信号を監視して、基本位相情報を取得する手法を示す図である。図7の波形Fに示すように受信振幅の大きい受信波形は、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)がまったくない状態であり、図7の波形Gに示すように受信振幅の小さい受信波形は、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)がかかり始めたものである。
【0030】
情報保持タイミング生成部41は、図6の波形Dの飽和したサンプリングポイントの数を監視して、8個のサンプリングポイントのうち4個が飽和状態から抜けた段階(図6の波形E)で、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)がかかり始めたと判断してタイミング信号を生成する。
或いは、情報保持タイミング生成部41は、図7の波形Fの信号振幅が変化するか監視して、変化した場合は、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)のない条件での超音波受信信号(図7の波形F)の振幅と比較する。本実施形態では情報保持タイミング生成部41は、超音波受信信号の振幅が波形Fの70%まで減衰した段階(図7の波形G)で、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)がかかり始めたと判断してタイミング信号を生成する。
また、基本位相情報更新部43は、生成されたタイミング信号に応じて、図6の波形Dに示すアンプ回路6により、超音波センサ間に遮蔽物(紙1)がかかり始める以前に取得した、増幅後(飽和後)の超音波受信信号の波形の位相情報を基本位相情報保持部42に保持する。ここで保持した位相情報が、基本位相情報となる。但し、本実施形態の記載は信号強度変更手段の制御および各設定値について記載したものに限定することを意味するものではない。
【0031】
図8は、本実施形態における基本位相の波形例と、正常搬送時および重送時の波形例を示す図である。図8の波形Hは、基本位相情報取得時の超音波受信信号の波形を示す。図8の波形Iは、正常搬送時(紙1が1枚で搬送時)の超音波受信信号の波形を示す。図8の波形Jは、重送時の超音波受信信号の波形を示す。図8に示すように、紙1の正常搬送時の波形(図8の波形I)は、波形Hと比べて信号強度の減衰・位相変化ともに小さく、紙1の重送時の波形(図8の波形J)は、波形Hと比べて信号強度の減衰・位相変化ともに大きくなる。
【0032】
本実施形態では、図8の波形上の○印に示すように、超音波受信信号の1周期において8個のサンプリングポイントがあり、それぞれのサンプリングポイントに対して+または−の符号が付与されている。位相重送判定部45は、この符号の内、4個以上の符号が基本位相と比べて変化したら、位相情報の変化により紙が重送していると判断する。但し、本実施形態の記載は各設定値を記載したものに限定することを意味するものではない。
【0033】
次に、図1に示した重送検知装置10の動作について説明する。
図9は、図1に示した重送検知装置10の超音波信号の発信から、信号の受信、信号の増幅、信号の変換までの動作を示したフロー図である。図9に示すように、ステップS801において、超音波発信器2より超音波を発信する直前にノイズ信号(前回発信した超音波の減衰波)を超音波受信器3が取得する。次に、ステップS802において、超音波発信器2が超音波を発信する。次に、ステップS803において、超音波受信器3は、超音波の発信から一定時間(超音波発信器2と超音波受信器3の距離dより算出した時間t1)後に超音波を受信する。
【0034】
次に、超音波受信器3が受信した超音波は空間の伝播または紙1を透過している影響から減衰しているため超音波受信信号の振幅が十分でなく、ステップS804において、アンプ回路6が信号増幅を行う。次に、アンプ回路6の各増幅段から出力されたアナログ信号がA−D変換器7に入力され、ステップS805において、A−D変換器7は、入力されたアナログ信号(増幅された超音波受信信号)をサンプリングして制御回路4が処理できるデジタル信号に変換する。また、ステップS805の処理が終わるとステップS801に戻る。以上により、重送検知装置10は、超音波受信器3が受信した超音波受信信号のデジタル信号を制御回路4で処理することにより、紙1が重送されているか否かを検知する。
【0035】
次に、上述したようにA−D変換器7で変換後のデジタル信号を基に、制御回路4において行う重送判定処理について説明する。
図10は、制御回路4が、位相による重送判定に使用する基本位相情報を基本位相情報保持部42に更新・保持する処理を示したフロー図である。図10に示すように、まず、ステップS901において、制御回路4の情報保持タイミング生成部41は、超音波受信信号の振幅の減衰を監視する。具体的には、情報保持タイミング生成部41は、図6の波形Dから波形Eへ減衰する変化や、図7の波形Fから波形Gへ振幅が減衰する変化を検出する。
【0036】
ここで、超音波受信信号が減衰していない場合(ステップS902のNo)には、ステップS903において、基本位相情報更新部43は、図6の波形Dに示すような飽和状態の超音波受信信号の波形を位相情報として取得する。また、超音波受信信号の減衰を検出した場合(ステップS902のYes)には、ステップS904において、超音波受信信号の減衰前に取得した位相情報を基本位相情報として基本位相情報保持部42に保持させる。次に、ステップS905において、保持されている基本位相情報を用いて重送検知動作を行う。超音波受信信号の振幅が減衰したままである場合(ステップS906のYes)には、再びステップS905において重送検知動作を行う。尚、上述したステップS903およびステップS906のNoを終えると、ステップS901に戻る。
【0037】
次に、A−D変換器7より入力されるデジタル化した超音波受信信号を基に、制御回路4が重送検知を行う動作について説明する。
図11は、図1に示した制御回路4が重送検知を行う動作を示すフロー図である。図11に示すように、まず、ステップS1001において、レベル重送判定部44は、図3のt2のタイミングで取得した超音波受信信号の振幅を算出する。次に、ステップS1002において、レベル重送判定部44は、図3のt3のタイミングで取得したノイズ信号の振幅を算出する。次に、ステップS1003において、レベル重送判定部44は、ステップS1001で求めた超音波受信信号の振幅とノイズ信号の振幅を基に、レベル判定方式によりSN比(超音波受信信号とノイズ信号の振幅の比)を求める。
【0038】
次に、ステップS1004において、レベル重送判定部44は、求めたSN比の値と規定値(本実施形態では1.5)を比較する。ここで、SN比の値が規定値未満の場合(ステップS1004のNo)には、ステップS1005に進み、レベル重送判定部44は重送であると判断し、紙1の重送を検知した旨を出力する。また、SN比の値が規定値以上(=レベル判定方式により重送と判定されなかった)の場合(ステップS1004のYes)には、ステップS1006へ進み、位相重送判定部45が、位相判定方式により基本位相と取得した超音波受信信号の位相を比較する。
【0039】
この比較の結果、基本位相と超音波受信信号の位相の位相差が許容範囲外である場合(ステップS1007のNo)には、ステップS1008に進み、位相重送判定部45は、重送であると判定し、紙1の重送を検知した旨を出力する。尚、本実施形態においては、図8で説明したように、1周期のサンプリング数のうち、規定数以上(図8ではサンプリング数8で規定数4)の符号が異なる場合に、位相差が許容範囲外であるとする。また、基本位相と超音波受信信号の位相の位相差が許容範囲内である場合(ステップS1007のYes)には、ステップS1001に戻る。
【0040】
以上に示すように、本実施形態の重送検知装置10によれば、例えば紙1が薄いため、重送であってもレベル判定方式により重送と判定できなかった場合でも、位相判定方式を用いて精度よい重送検知を行うことができる。また、レベル判定方式においても、本実施形態の重送検知装置10によれば、超音波受信信号の振幅とノイズ信号の振幅の比であるSN比を用いているので、センサ間の距離、シート状部材の厚さ、周囲の温度、湿度、気圧などの外的要因が変化しても精度良く重送を検知することができる。
【0041】
また、図4に示した各処理部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部は制御回路4内のメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各処理部の機能を実現する為のプログラムをメモリに読み込んで実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、上記メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されるものとする。
【0042】
また、図4において各種処理を行う処理部の機能を実現する為のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを制御回路4内のCPUに読み込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。
【0043】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなる制御回路4内のCPU内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0044】
また、上記プログラムは、このプログラムをメモリ等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により制御回路4内のメモリに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前述した機能を制御回路4内のメモリに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0045】
また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0046】
また、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0047】
[実施態様1] シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、
前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置され前記超音波発信手段の発信する前記超音波を受信して超音波受信信号を出力する超音波受信手段と、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出し、前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出し、算出した前記超音波受信信号の振幅と前記ノイズ信号の振幅の変化を基に重送であるか否かを判定する第1の重送判定手段と、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第2の重送判定手段と
を具備することを特徴とする重送検知装置。
【0048】
[実施態様2] 前記超音波発信手段から前記超音波受信手段までの距離と、超音波の伝搬速度から、前記超音波受信信号の振幅が最大となるタイミングを予測し、前記予測したタイミングで前記超音波受信信号を複数個サンプリングするサンプリング手段を更に具備し、
前記第1の重送判定手段および前記第2の重送判定手段は、前記サンプリング手段がサンプリング後の超音波受信信号を処理することを特徴とする実施態様1に記載の重送検知装置。
【0049】
[実施態様3] 前記第1の重送判定手段は、前記超音波発信手段が前記超音波を発信する直前における前記ノイズ信号の振幅を算出することを特徴とする実施態様1または実施態様2に記載の重送検知装置。
【0050】
[実施態様4] 前記サンプリング手段は、前記超音波受信信号のサンプリングを複数回実行し、サンプリングした超音波受信信号の複数回分のデータをサンプリングポイント別に平均することを特徴とする実施態様1から実施態様3のいずれか1つに記載の重送検知装置。
【0051】
[実施態様5] 前記超音波受信手段の出力する前記超音波受信信号の振幅が最大となる状態で前記超音波受信信号の位相の情報を取得する位相情報取得手段と、
前記超音波受信手段が前記超音波発信手段から直接前記超音波を受信した際に前記位相情報取得手段が取得した前記超音波受信信号の位相を基本位相として前記基本位相の情報を保持記憶する基本位相情報保持手段とを更に具備し、
前記第2の重送判定手段は、前記超音波発信手段から前記超音波受信手段が前記シート状部材を透過した前記超音波を受信した際に前記位相情報取得手段が取得した超音波受信信号の位相である比較用位相と、前記基本位相情報保持手段が保持する前記基本位相とを比較することで重送であるか否かを判定すること
を特徴とする実施態様1から実施態様4のいずれか1つに記載の重送検知装置。
【0052】
[実施態様6] 前記基本位相情報保持手段は、前記シート状部材の搬送毎に前記基本位相の情報を更新することを特徴とする実施態様4に記載の重送検知装置。
【0053】
[実施態様7] 前記超音波受信手段の出力する前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅する信号増幅手段と、
前記信号増幅手段が前記超音波受信信号を飽和しない範囲で増幅した第1の増幅後超音波受信信号の変化を基に、前記位相情報取得手段が前記基本位相の情報を取得するタイミングを制御するためのタイミング信号を生成する情報保持タイミング生成手段と
を更に具備し、
前記位相情報取得手段は、前記タイミング信号に応じて、前記信号増幅手段が前記超音波受信信号を飽和するよう増幅した第2の増幅後超音波受信信号より前記基本位相の情報を取得し、
前記第2の重送判定手段は、前記基本位相と前記前記信号増幅手段が増幅した前記第2の増幅後超音波受信信号の前記比較用位相とを比較することで重送の判定を行うこと
を特徴とする実施態様6に記載の重送検知装置。
【0054】
[実施態様8] 前記信号増幅手段は、複数の信号増幅回路を直列に接続し各接続点を出力する構成により、前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅することを特徴とする実施態様7に記載の重送検知装置。
【0055】
[実施態様9] 前記信号増幅手段は、複数種類の増幅率の信号増幅回路を並列に接続し各信号増幅回路より出力する構成により、前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅することを特徴とする実施態様7に記載の重送検知装置。
【0056】
[実施態様10] シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置され前記超音波発信手段の発信する前記超音波を受信して超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置を用いた重送検知方法であって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
を有することを特徴とする重送検知方法。
【0057】
[実施態様11] シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置され前記超音波発信手段の発信する前記超音波を受信して超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムを記録した記録媒体であって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステップで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0058】
[実施態様12] シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置され前記超音波発信手段の発信する前記超音波を受信して超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムであって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0059】
また、上述した各実施態様において以下の効果が得られる。
【0060】
上述した実施態様2の構成により、超音波発信手段から発信される超音波の速度と、装置固有の超音波発信手段と超音波受信手段との間の距離によって、超音波の出力から超音波受信信号を取得するまでのタイミングを導出して、そのタイミングに応じて超音波受信信号をサンプリングすることで、効率的に超音波受信信号の信号振幅と位相情報を取得することができる。特に、超音波発信手段が発信する超音波は、一度の発信において複数回のパルス発信(バースト波)を行うため、超音波受信信号は最後に発信された超音波パルスが超音波受信手段に到達した時間に信号振幅の最大値を取る。このため、最後に発信された超音波パルスによる最大値の超音波受信信号をサンプリングできるタイミングを設定することで、効率的に信号の振幅が高い状態の超音波受信信号をサンプリングすることができる。
【0061】
上述した実施態様3の構成により、ノイズ信号を、超音波パルスの発信前に取得することにより、直前に発信された超音波の残響の最も少ない状態で、超音波受信手段に対する外部機器からのノイズ信号を取得することができる。これにより、超音波による重送検知装置が組み込まれた装置毎の環境の違いに拘わらず、レベル判定方式による重送検知を行うことができる。
【0062】
上述した実施態様4の構成により、超音波受信信号のサンプリングを複数回実行し、取得した超音波信号を時間平均することにより、超音波受信信号に印加された、超音波受信手段自身及び外部機器からのノイズ信号を低減し、超音波受信信号の信号振幅と位相情報を正確に取得することが可能となる。更には、上述した平均の処理により超音波信号1波長分の信号波形を得ることができるので、従来のように煩雑なアナログ信号比較を行う専用ICや高機能な制御回路を必要とせず、低価格な制御回路の構成で位相比較の機能を実現することが可能となる。
【0063】
上述した実施態様5の構成により、超音波発信器、超音波受信器は非常に精密な機器であるために、外的要因によって基本位相は微妙に変化してしまい、重送検知精度が低下するのを、シート状部材の搬送毎に基本位相の更新を行うことで防ぐことができる。
更には、実施態様1と実施態様5の組み合わせにより第1の重送判定手段は、超音波受信信号とノイズ信号との比によって重送を判定し、更に、第2の重送判定手段は、シート状部材の搬送毎に基本位相を更新して重送を判定するため、超音波発信手段と超音波受信手段との距離が、周囲温度の変化や、ユニット製造時のバラツキ誤差、シート状部材搬送による振動、ユニット開閉によって変動しても重送検知の精度が劣化することを防ぐことができる。
【0064】
上述した実施態様6の構成により、シート状部材の搬送毎に基本位相の更新を行うため、外的要因の変化に関わらず、位相による重送検知を行うことができる。この効果について、更に説明すると、位相による重送検知は、基本位相(超音波送信手段と超音波受信手段の間に、遮蔽物が存在しない状態で取得した、超音波信号の位相)と、重送時に取得した超音波信号の位相には、大きな位相差が生じる点を検知することで重送検知する手法である。このとき、シート状部材が重送していない状態でも基本位相と位相差は生じるが、重送時の位相差よりも小さい。すなわち、基本位相との位相差の大きさにより重送検知が可能となる。しかし、超音波発信手段や超音波受信手段は非常に精密な機器であるために、外的要因によって基本位相は微妙に変化してしまい、位相による重送検知の精度が低下する場合があり、実施態様6に示した構成のようにシート状部材の搬送毎に基本位相を更新することで、この問題を解決できる。
【0065】
上述した実施態様7の構成により、異なる複数の増幅率で増幅された超音波受信信号の中より、信号振幅が飽和しない範囲で増幅した超音波受信信号を監視して、例えば、複数個のサンプリングポイントでの信号振幅のうち、半数以上の信号振幅が所定値未満に変化した場合に、情報保持タイミング生成手段がタイミング信号を発信することで、タイミング信号に応じて超音波受信信号の減衰以前に取得した位相情報を基本位相情報として位相情報保持部に保持する。これにより、信号振幅が増幅により飽和した超音波受信信号を監視してタイミング信号を生成するよりも、シート状部材が超音波発信器と超音波受信器の間の搬送路を遮り始めるポイントを、敏感に捉えることが可能となる。
【0066】
また、上述した実施態様7の構成により、シート状部材を透過した非常に微弱な超音波受信信号を高い増幅率で、信号解析可能な信号レベルまで増幅することができる。
また、上述した実施態様8および9の構成のように、超音波受信手段には複数のアンプを多段接続した信号増幅回路を使用することにより、安価に高い増幅率の超音波受信信号を生成でき、また、信号増幅回路の出力段を選択・変更することで安易に増幅率を変更することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の重送検知装置及び重送検知方法においては、シート状部材を透過して超音波受信手段により取得した超音波受信信号の振幅と、ノイズ信号の振幅を比較することで第1の重送の検知を行い、更に、信号振幅の比較によって重送と判断されなかった場合でも、超音波受信信号の位相の変化を検出することによって、シート状部材に対して第2の重送の検知を行うことができる。第1の重送の検知では、ノイズ信号の変化を考慮することでセンサ間の距離、周囲の温度、湿度、気圧などの外的要因の変化にかかわらず、確実なシート状部材の重送検知を実現できる。また、第2の重送の検知では、シート状部材の厚さが薄く超音波受信信号の振幅では重送を検知しにくい場合でも、確実なシート状部材の重送検知を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における重送検知装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したアンプ回路6の回路例を示す図である。
【図3】図1に示す超音波発信器2が発信する超音波の波形例および、超音波受信器3が受信する超音波の波形例を示す図である。
【図4】図1に示した制御回路4が具備する機能の概略を示すブロック図である。
【図5】位相判定方式により重送を検知する際に基本位相固定に使われる、増幅途中(飽和前)と増幅後(飽和後)の超音波受信信号の波形例を示す図である。
【図6】図5の波形Cに示したように飽和するまでアンプ回路6で増幅させた超音波受信信号を監視して、基本位相情報を取得する手法を示す図である。
【図7】図5の波形Bに示すようにアンプ回路6で途中段階まで増幅させた超音波受信信号を監視して、基本位相情報を取得する手法を示す図である。
【図8】本実施形態における基本位相の波形例と、正常搬送時および重送時の波形例を示す図である。
【図9】図1に示した重送検知装置10の超音波信号の発信から、信号の受信、信号の増幅、信号の変換までの動作を示したフロー図である。
【図10】制御回路4が、位相による重送判定に使用する基本位相情報を基本位相情報保持部42に更新・保持する処理を示したフロー図である。
【図11】図1に示した制御回路4が重送検知を行う動作を示すフロー図である。
【図12】従来の紙幣の重送検知装置の概要を示した図である。
【符号の説明】
1 紙(シート状部材)
2 超音波発信器
3 超音波受信器
4 制御回路
5 駆動回路
6 アンプ回路
6a〜e アンプ(10倍、100倍、1000倍、…、100000倍)
7 A−D変換器
10 重送検知装置
41 情報保持タイミング生成部
42 基本位相情報保持部
43 基本位相情報更新部
44 レベル重送判定部
45 位相重送判定部
Claims (13)
- シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、
前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された、超音波受信信号を出力する超音波受信手段と、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信する直前に、前記超音波受信手段の出力値をノイズ信号として取得保持するノイズ信号保持手段を有し、
前記超音波受信手段から出力された前記超音波受信信号の振幅と、前記ノイズ信号保持手段に保持されたノイズ信号の振幅を比較し、重送であるか否かを判定する第1の重送判定手段と、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第2の重送判定手段と
を具備することを特徴とする重送検知装置。 - 複数段接続された信号増幅回路にて構成され、増幅率の異なる超音波受信信号を出力する出力端子を有する信号増幅回路と、
低増幅段の信号出力端子の出力値変化から、位相情報の保持タイミングを生成する、位相情報保持タイミング生成部と、
前記位相情報保持タイミング生成部からの保持タイミング信号により、高増幅段の信号出力端子の超音波出力波形から位相情報を重送判定基準位相情報として取得保持する、位相情報保持手段と、
高増幅段の信号出力端子における超音波出力波形の位相情報と、前述重送判定基準位相情報を比較検討し、重送を判定する重送判定部と
を具備することを特徴とする重送検知装置。 - 前記超音波発信手段から前記超音波受信手段までの距離と、超音波の伝搬速度から、前記超音波受信信号の振幅が最大となるタイミングを予測し、前記予測したタイミングで前記超音波受信信号を複数個サンプリングするサンプリング手段を更に具備し、
前記第1の重送判定手段および前記第2の重送判定手段は、前記サンプリング手段がサンプリング後の超音波受信信号を処理することを特徴とする請求項1に記載の重送検知装置。 - 前記第1の重送判定手段は、前記ノイズ信号保持手段に保持されたノイズ信号の振幅を算出することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の重送検知装置。
- 前記サンプリング手段は、前記超音波受信信号のサンプリングを複数回実行し、サンプリングした超音波受信信号の複数回分のデータをサンプリングポイント別に平均することを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一つに記載の重送検知装置。
- 前記超音波受信手段の出力する前記超音波受信信号の振幅が最大となる状態で前記超音波受信信号の位相の情報を取得する位相情報取得手段と、
前記超音波受信手段が前記超音波発信手段から直接前記超音波を受信した際に前記位相情報取得手段が取得した前記超音波受信信号の位相を基本位相として前記基本位相の情報を保持記憶する基本位相情報保持手段とを更に具備し、
前記第2の重送判定手段は、前記超音波発信手段から前記超音波受信手段が前記シート状部材を透過した前記超音波を受信した際に前記位相情報取得手段が取得した超音波受信信号の位相である比較用位相と、前記基本位相情報保持手段が保持する前記基本位相とを比較することで重送であるか否かを判定すること
を特徴とする請求項1、3〜5のいずれか一つに記載の重送検知装置。 - 前記基本位相情報保持手段は、前記シート状部材の搬送毎に前記基本位相の情報を更新することを特徴とする請求項5に記載の重送検知装置。
- 前記超音波受信手段の出力する前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅する信号増幅手段と、
前記信号増幅手段が前記超音波受信信号を飽和しない範囲で増幅した第1の増幅後超音波受信信号の変化を基に、前記位相情報取得手段が前記基本位相の情報を取得するタイミングを制御するためのタイミング信号を生成する情報保持タイミング生成手段と
を更に具備し、
前記位相情報取得手段は、前記タイミング信号に応じて、前記信号増幅手段が前記超音波受信信号を飽和するよう増幅した第2の増幅後超音波受信信号より前記基本位相の情報を取得し、
前記第2の重送判定手段は、前記基本位相と前記信号増幅手段が増幅した前記第2の増幅後超音波受信信号の前記比較用位相とを比較することで重送の判定を行うこと
を特徴とする請求項6または請求項7に記載の重送検知装置。 - 前記信号増幅手段は、複数の信号増幅回路を直列に接続し各接続点を出力する構成により、前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅することを特徴とする請求項8に記載の重送検知装置。
- 前記信号増幅手段は、複数種類の増幅率の信号増幅回路を並列に接続し各信号増幅回路より出力する構成により、前記超音波受信信号を複数種類の増幅率で増幅することを特徴とする請求項8に記載の重送検知装置。
- シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置を用いた重送検知方法であって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
を有することを特徴とする重送検知方法。 - シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムを記録した記録媒体であって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステップで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - シート状部材の搬送路を挟んだ一方に設置され前記シート状部材の方向へ超音波を発信する超音波発信手段と、前記シート状部材の搬送路を挟んだ他方に設置された超音波受信信号を出力する超音波受信手段とを具備する重送検知装置用のプログラムであって、
前記超音波受信手段が出力する前記超音波受信信号の振幅を算出する第1のステップと、
前記超音波発信手段が前記超音波を発信していない間に前記超音波受信手段が受信するノイズ信号の振幅を算出する第2のステップと、
前記第1のステップで算出した前記超音波受信信号の振幅の変化と、前記第2のステプで算出した前記ノイズ信号の振幅の変化とを基に重送であるか否かを判定する第3のステップと、
前記超音波受信信号の位相変化を検出し、検出した前記位相変化を基に重送であるか否かを判定する第4のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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