JP3750191B2 - ハニカム成形用金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,セラミック製のハニカム構造体の成形型,特にその構造に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,セラミック製のハニカム構造体は,例えば,内燃機関の排ガス浄化装置におけるフィルターとして用いられている。
かかるフィルターとしては,例えば図11(a)に示すごとく,四角柱状及び三角柱状のハニカム構造体を複数組み合わせて構成されているフィルター99がある。
【0003】
上記フィルター99を構成する四角柱状のハニカム構造体8は,図11(b)に示すごとく,互いに直交する内壁82よりなる本体部81と,該本体部81の外周に設けた最外壁85とよりなる。そして,本体部81には,上記内壁82により囲まれ前後に延びた排ガス通路820が多数形成されている。
【0004】
このハニカム構造体8を製造するに当たっては,通常,セラミック粉末とバインダーとよりなる混練物をハニカム成形用金型を用いて押出すことにより成形する。
従来のハニカム成形用金型9は,図12,図13に示すごとく,上記ハニカム構造体8の内壁81及び最外壁85を成形するためのスリット型10と,該スリット型10に上記混練物を圧入するためのキリ穴91(図13)を有する圧入ダイス90とよりなる。
【0005】
尚,ハニカム成形用金型9は,外型901と中型902とを組み合わせて構成してある。符号19は,これらの2つの型901,902を固定するためのボルト穴であり,符号18は,ハニカム成形用金型9を別途設けたスクリュー押出機等に固定するためのボルト穴である。
【0006】
そして,上記構成のハニカム成形用金型9を用いて,実際にハニカム構造体8を成形するに当たっては,圧入ダイス90に対して,混練物をスクリュー押出機等によって送り込む。
これにより,混練物は,圧入ダイス90のキリ穴91を介してスリット型10に押出され,スリット形状に沿ってハニカム構造体8が成形される。成形されたハニカム構造体8は,その後所望の長さに切断されると共に乾燥され,製品化される。
【0007】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のハニカム成形用金型及びハニカム構造体の成形方法においては,次の問題がある。
即ち,後述する図10に示すごとく,上記ハニカム成形用金型9により成形した従来のハニカム構造体89は,乾燥後に変形することがある。具体的には,例えば所望の外形が正方形である場合に,スリットの外形の形状を正方形に設けてあっても,ハニカム構造体を押出して乾燥処理することにより,正方形の各辺の中央部分852が内方へ凹み,頂点部851が突出したような形に変形する。
【0008】
このように,ハニカム構造体の外形が変形し,所望の形状が得られなかった場合には,上記フィルター99作製等の段階において,組付け不良等の様々な問題が生じる。そのため,外形が大きく変形したハニカム構造体は,製品として使用することができない。
【0009】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,押出し成形後乾燥時における変形を防止することができる,ハニカム構造体の成形用金型を提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,セラミック粉末とバインダーとよりなる混練物をハニカム構造体に押出成形するためのハニカム成形用金型において,
該ハニカム成形用金型は,上記ハニカム構造体の内壁を成形するための格子状スリットと,該ハニカム構造体の最外壁を成形するための外周スリットとを有するスリット型と,
上記格子状スリットに上記混練物を圧入する格子用キリ穴と,上記外周スリットに上記混練物を圧入する外周用キリ穴とを有する圧入ダイスとよりなり,
上記格子状スリットの開口面積Gに対する,該格子状スリットに対応する格子用キリ穴の押出面積Hの比率(H/G),及び上記外周スリットの開口面積Pに対する,該外周スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Qの比率(Q/P)は,(Q/P)/(H/G)が0.9〜1.1の範囲内にある関係を有することを特徴とするハニカム成形用金型にある。
【0011】
本発明において最も注目すべきことは,上記(Q/P)/(H/G)が0.9〜1.1の範囲内にあることである。即ち,上記比率(H/G)と比率(Q/P)とは,その差が10%以内であってほぼ同等の関係にあることである。
一方,上記(Q/P)/(H/G)の値が上記特定の範囲内にない場合には,ハニカム構造体が成型後の乾燥によって変形するおそれがある。
【0012】
上記混練物を構成するセラミック粉末としては,例えばSiC(炭化ケイ素)等を用いる。また上記バインダーは乾燥時に上記セラミック粉末を結着させるものである。
【0013】
上記ハニカム成形用金型の上記スリット型は,前記のごとく,上記格子状スリットと上記外周スリットとを有する。そして,上記格子状スリットは,得ようとするハニカム構造体の内壁と同形状にしてあり,一方上記外周スリットは,得ようとするハニカム構造体の最外壁と同形状にしてある。勿論,成形後の乾燥による寸法縮まり分は考慮してある。
【0014】
上記ハニカム成形用金型の上記圧入ダイスは,前記のごとく,上記格子用キリ穴と外周用キリ穴とを有する。これらのキリ穴は,それぞれ上記スリット型における各スリットにつながるように設けてある。即ち,上記各格子用キリ穴はそれぞれ格子状スリットの一部に連通し,また上記各外周用キリ穴はそれぞれ外周スリットの一部に連通している。従って,各キリ穴の上流側から供給された上記混練物は,各キリ穴を通ってそのキリ穴に対応するスリットにそれぞれ押出される。
【0015】
そして,上記比率(H/G)は,各格子用キリ穴と,その格子用キリ穴に対応する格子状スリットとにおける,それぞれの混練物の通過断面積を対比させて求める。即ち,比率(H/G)は,上記のごとく,上記格子状スリットの開口面積Gに対する,該格子状スリットに対応する格子用キリ穴の押出面積Hの比率である。
【0016】
なお,上記比率(H/G)は,格子状スリットと格子用キリ穴における,混練物の進行速度の比率を示しているともいえる。
即ち,上記比率(H/G)=1の場合には,格子用キリ穴を通過する混練物の進行速度と格子状スリットを通過する混練物の進行速度が等しいことを意味する。また,上記比率(H/G)が1未満の場合には,格子用キリ穴よりも格子状スリットを通過する混練物の進行速度の方が遅いことを意味し,一方,上記比率(H/G)が1を超える場合には,その逆であることを意味する。
【0017】
一方,上記比率(Q/P)も上記と同様に,各外周用キリ穴と,その外周用キリ穴に対応する外周スリットとにおける,それぞれの混練物の通過断面積を対比させて求める。即ち,比率(Q/P)は,上記のごとく,上記外周スリットの開口面積Pに対する,該外周スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Qの比率である。
なお,この場合も,上記比率(Q/P)は,外周スリットと外周用キリ穴における,混練物の進行速度の比率を示しているともいえる。
【0018】
次に,本発明における作用につき説明する。
本発明のハニカム成形用金型においては,上記(Q/P)/(H/G)の値が上記特定の範囲内に収まっている。即ち,上記比率(H/G)と比率(Q/P)との差が10%以内に収まっており,ほぼ同等である。
【0019】
このことは,上述したごとく,各キリ穴における混練物の進行速度と該キリ穴に対応するスリットにおける混練物の進行速度の比率が,各場所においてほぼ同等であることを意味する。そのため,上記圧入ダイスに対して一定の速度で送りこまれた混練物は,格子状スリット部分と外周スリット部分とにおいてもほぼ同じ速度で押出される。
【0020】
即ち,成形されてくるハニカム構造体の最外壁と内壁とは,ほぼ同等の速度でバランス良く成形される。そのため,ハニカム構造体の各部に局部的に内部応力,密度差等が発生することはない。それ故,乾燥後においても局部的に変形することがなく,所望の外形形状が得られる。
【0021】
なお,従来においては,上記比率(H/G),(Q/P)を何ら規制していなかった。そのため,例えば上記格子用キリ穴と外周用キリ穴とを全て同一径で構成した場合等には,上記比率(H/G)及び(Q/P)が大きく異なっていた。そのため,各部の押出速度の相違により,成形後のハニカム構造体に内部応力等が発生し,これが乾燥時に開放されて上記変形に結びついていたと考えられる。
したがって,本発明によれば,上記比率(H/G)及び(Q/P)を上記特定範囲に限定することによって,従来の不具合を確実に解決することができる。
【0022】
次に,請求項2の発明のように,上記ハニカム構造体は,互いに直交する内壁よりなる本体部と,該本体部の外周に設けた最外壁とよりなり,上記外周スリットは,T字状スリットとL字状スリットとよりなり,上記T字状スリットの開口面積Tに対する,該T字状スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Q1 の比率(Q1 /T),及び上記L字状スリットの開口面積Lに対する,該L字状スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Q2 の比率(Q2 /L)は,(Q1 /T)/(H/G)及び(Q2 /L)/(H/G)が共に0.9〜1.1の範囲内にある関係を有するようにすることができる。
【0023】
即ち,本発明におけるハニカム構造体は,その最外壁がT字状部とL字状部とにより構成されており,これを成形するスリット型の外周スリットも,上記T字状スリットとL字状スリットとにより構成されている。そして,上記比率(Q1 /T)及び比率(Q2 /L)は,いずれも上記比率(H/G)に対して上記特定の範囲内にあり,その差が10%以内に収まっている。
【0024】
これにより,上記外周スリットによって成形されるハニカム構造体の最外壁は,T字状部もL字状部も,上記格子状スリットに押出される内壁とほぼ同等の成形速度で成形される。そのため,最外壁が上記のごとくT字状部分とL字状部分とにより構成されている場合においても,成形された最外壁に残留応力等が殆ど発生せず,成型後の乾燥時における最外壁の変形を防止することができる。
【0025】
また,上記請求項1,2記載のハニカム構造体は,互いに直交する内壁よりなる本体部と,該本体部の外周に設けた四角形状の最外壁とより構成することができる。即ち,最外壁の形状が従来変形がおこりやすかった四角形状であっても,その変形を確実に防止することができる。
【0026】
また,ハニカム構造体の内壁を成形するための格子状スリットと,該格子状スリットの最外壁を成形するための外周スリットとを有するスリット型と,上記格子状スリットにセラミック粉末とバインダーとよりなる混練物を圧入する格子用キリ穴と,上記外周スリットに上記混練物を圧入する外周用キリ穴とを有する圧入ダイスとよりなるハニカム成形用金型を用い,上記混練物を上記圧入ダイスよりスリット型へ押し出した際に,上記格子用キリ穴及び外周用キリ穴より押し出されるハニカム構造体の各部分における押出速度の差は±10%の範囲内にあることを特徴とするハニカム構造体の成形方法もまた新規かつ有用な技術である。
【0027】
上記製造方法において最も注目すべきことは,上記混練物を上記圧入ダイスよりスリット型へ押し出した際に,上記格子用キリ穴及び外周用キリ穴より押し出されるハニカム構造体の各部分における押出速度の差が±10%の範囲内にあることである。
【0028】
これにより,成形されるハニカム構造体の各部が均一にバランス良く成形され,成形後の局部的に大きな残留応力等が発生することが殆どない。そのため,乾燥時における変形を防止することができる。
この方法を極めて容易に実施するハニカム成形用金型として,上記請求項1,2の発明にかかるハニカム成形用金型がある。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかるハニカム成形用金型,及びハニカム構造体の成形方法につき,図1〜図8を用いて説明する。
本例において成形するハニカム構造体8は,前述した図11(b)に示すごとく,互いに直交する内壁82よりなる本体部81と,該本体部81の外周に設けた四角形状の最外壁85とよりなる四角柱状のものである。
【0030】
このハニカム構造体8を成形するハニカム成形用金型1は,図1〜図3に示すごとく,ハニカム構造体8の内壁82(図11(b))を成形するための格子状スリット11と,ハニカム構造体8の最外壁85(図11(b))を成形するための外周スリット12とを有するスリット型10を有する。
上記外周スリット12は,図1に示すごとく,T字状スリット121とL字状スリット122とよりなる。
【0031】
また,ハニカム成形用金型1は,図1,図3に示すごとく,上記格子状スリット11に混練物を圧入する格子用キリ穴21と,外周スリット12に混練物を圧入する外周用キリ穴22とを有する圧入ダイス2を有する。
【0032】
具体的には,本例におけるハニカム成形用金型1は,図2,図3に示すごとく,外型101と中型102とを組み合わせて構成してある。そして,上記スリット型10は,図2〜図6に示すごとく,中型102の中央部に突出させてこれに直接格子状スリット11を設けると共に(図4,図5),上記外型101と組み合わせることによって外周スリット12を形成している(図6)。尚,図2〜図4における符号18はハニカム成形用金型1を別途設けたスクリュー押出機に連結するためのボルト穴であり,符号19は,外型101と中型102とを連結固定するためのボルト穴である。
【0033】
また,図3,図6,図7に示すごとく,上記圧入ダイス2は,上記中型102の上流側に設けてあり,多数のキリ穴21,22を配置してある。キリ穴21,22の配置は,図7に示すごとく,規則正しく碁盤目状に配列し,最外周に配置したものが外周用キリ穴22であって,これに囲まれる多数のキリ穴は格子用キリ穴21である。そして,外周用キリ穴22のうち,頂点部に位置する外周用キリ穴22(L)がL字状スリット122に対応するものであり,最外周部の辺部のものがT字状スリット121に対応するものである。
【0034】
そして,図1に示すごとく,上記格子状スリット11の開口面積Gに対する,該格子状スリット11に対応する格子用キリ穴21の押出面積Hの比率(H/G),及び上記外周スリット12の開口面積Pに対する,該外周スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Qの比率(Q/P),T字状スリット122の開口面積Tに対する,該T字状スリット122に対応する外周用キリ穴22の押出面積Q1 の比率(Q1 /T),及び上記L字状スリット121の開口面積Lに対する,該L字状スリット121に対応する外周用キリ穴22(L)の押出面積Q2 の比率(Q2 /L)は,次の関係になるように設定してある。
【0035】
即ち,(Q1 /T)/(H/G),(Q2 /L)/(H/G),(Q1 /T)/(Q2 /L)の全ての値が,0.9〜1.1の範囲に収まるように設定した。つまり,上記3つの比率(H/G),(Q1 /T),(Q2 /L)の差が全て10%以内に収まるよう,ほぼ同等の値にした。
【0036】
次に,上記構成のハニカム成形用金型1を用いてハニカム構造体8を成形するに当たっては,まずセラミック粉末としてのSiC(炭化ケイ素)と,バインダーとを混練した混練物を準備する。そして,この混練物をスクリュー式押出し機(図示略)により上記圧入ダイス2の上流から各キリ穴21,22に送りこむ。
【0037】
各キリ穴21,22に送り込まれた混練物は,順次上記スリット型10の格子状スリット11及び外周スリット12に押出され,それぞれハニカム構造体8の内壁82及び最外壁85となってハニカム構造体8が成形されていく。
【0038】
次に,本例における作用につき説明する。
本例のハニカム成形用金型1は,上記のごとく,上記3つの比率(H/G),(Q1 /T),(Q2 /L)が,全て10%の誤差範囲内に収まる関係になるよう,上記スリット型10及び圧入ダイス2を構成してある。このことは,各キリ穴21,22を通過する混練物の進行速度とこれに対応するスリットを通過する混練物の進行速度の比率がほぼ同等であり,±10%以内の誤差範囲内に収まっていることを意味する。そのため,上記圧入ダイス2の各キリ穴21,22に一定速度で送りこまれた混練物は,全て上記わずかな誤差範囲内のほぼ一定の速度で各スリット11,121,122より押出される。
【0039】
即ち,成形されるハニカム構造体8の各部分における押出し速度がほぼ同じである。そのため,成形されたハニカム構造体8の各部分において局部的に残留応力が残っていたり,密度が高くなっていたりすることが殆どない。そのため,図8に示すごとく,ハニカム構造体8を成形後乾燥させた場合に,大きな変形を引き起こすことなく,四角形状の外形が保たれる。
【0040】
実施形態例2
本例においては,実施形態例1に示したハニカム成形用金型1と従来のハニカム成形用金型9とを用いて,成形したハニカム構造体8の形状を比較した具体例を示す。
【0041】
本例のハニカム成形用金型1における,格子状スリット,T字状スリット,L字状スリットの各開口面積G,T,Lと,これらにそれぞれ対応するキリ穴の押出面積H,Q1 ,Q2 と,これらの比率(H/G),(Q1 /T),(Q1 /T)の値等を表1に示す。同様に,従来のハニカム成形用金型9における各寸法等も表1に示す。
【0042】
表1及び前述した図1に示すごとく,本例のハニカム成形用金型1においては,上記3つの比率を全て同じにし,1.47に統一した。つまり,各スリットの開口面積G,T,Lに対応させて各キリ穴の押出面積H,Q1 ,Q2 を変化させた。
【0043】
一方,従来のハニカム成形用金型9は,表1及び図7に示すごとく,全てのキリ穴の押出面積Rを全て同じにし,1.76mm2 に統一した。その結果,上記3つの比率は,1.4〜2.3の範囲で大きくばらついている。
また,3つの比率の差異を格子状スリット部の位置っを基準(1.0)として考えると,表1に示すごとく,本例の場合は全て同じであり,一方比較例の場合は1.21〜1.54,つまり約20〜50%の誤差範囲でばらついている。
【0044】
このような構成のハニカム成形用金型1及びハニカム成形用金型9を用いて押出したハニカム構造体8の乾燥後の外形形状は,それぞれ次のようになった。
まず,本例の上記3つの比率が一定のハニカム成形用金型1で押出したハニカム構造体8は,前述した図8と同様に,特に大きく変形することなく,きれいな四角形状が保たれていた。
【0045】
一方,図10に示すごとく,比較例の上記3つの比率が大きくばらついているハニカム成形用金型9を用いて成形したハニカム構造体89は,四角形の各頂点851が突出し,各辺の中央部852が凹んだような形状に変形した。
このことから,上記のごとく,キリ穴の押出面積とこれに対応するスリットの開口面積との比を一定にすることにより,ハニカム構造体の乾燥時の変形を十分に防止することができることがわかる。
【0046】
【表1】
Figure 0003750191
【0047】
【発明の効果】
上記のごとく,本発明によれば,押出し成形後乾燥時における変形を防止することができる,ハニカム構造体の成形用金型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1のハニカム成形用金型における,スリット形状とキリ穴径との関係を示す説明図。
【図2】実施形態例1のハニカム成形用金型の平面図。
【図3】実施形態例1のハニカム成形用金型の一部切欠き断面図。
【図4】実施形態例1のハニカム成形用金型にかかる,中型の平面図。
【図5】実施形態例1のハニカム成形用金型にかかる,中型の正面図。
【図6】実施形態例1のハニカム成形用金型にかかる,スリット及びキリ穴の構造を示す説明図。
【図7】実施形態例1のハニカム成形用金型にかかる,キリ穴の配列を示す,図6のA−A線矢視断面図。
【図8】実施形態例1における,ハニカム構造体の乾燥後の形状を示す説明図。
【図9】実施形態例2の比較例における,ハニカム成形用金型の,スリット形状とキリ穴径との関係を示す説明図。
【図10】実施形態例2の比較例における,のハニカム構造体の乾燥後の形状を示す説明図。
【図11】従来例における,(a)フィルターの外観,(b)ハニカム構造体,を示す説明図。
【図12】従来例のハニカム成形用金型の平面図。
【図13】従来例のハニカム成形用金型の一部切欠き断面図。
【符号の説明】
1...ハニカム成形用金型,
10...スリット型,
11...格子状スリット,
12...外周スリット,
121...L字状スリット,
122...T字状スリット,
2...圧入ダイス,
21...格子用キリ穴,
22...外周スリット,

Claims (5)

  1. セラミック粉末とバインダーとよりなる混練物をハニカム構造体に押出成形するためのハニカム成形用金型において,
    該ハニカム成形用金型は,上記ハニカム構造体の内壁を成形するための格子状スリットと,該ハニカム構造体の最外壁を成形するための外周スリットとを有するスリット型と,
    上記格子状スリットに上記混練物を圧入する格子用キリ穴と,上記外周スリットに上記混練物を圧入する外周用キリ穴とを有する圧入ダイスとよりなり,
    上記格子状スリットの開口面積Gに対する,該格子状スリットに対応する格子用キリ穴の押出面積Hの比率(H/G),及び上記外周スリットの開口面積Pに対する,該外周スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Qの比率(Q/P)は,(Q/P)/(H/G)が0.9〜1.1の範囲内にある関係を有することを特徴とするハニカム成形用金型。
  2. 請求項1において,上記ハニカム構造体は,互いに直交する内壁よりなる本体部と,該本体部の外周に設けた最外壁とよりなり,
    上記外周スリットは,T字状スリットとL字状スリットとよりなり,
    上記T字状スリットの開口面積Tに対する,該T字状スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Q1の比率(Q1/T),及び上記L字状スリットの開口面積Lに対する,該L字状スリットに対応する外周用キリ穴の押出面積Q2の比率(Q2/L)は,(Q1/T)/(H/G)及び(Q2/L)/(H/G)が共に0.9〜1.1の範囲内にある関係を有することを特徴とするハニカム成形用金型。
  3. 請求項1又は2に記載の上記ハニカム成形用金型を用いて押出成形することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  4. 請求項3において,上記押出成形を行った後,乾燥することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載のハニカム構造体の製造方法により得られた複数のハニカム構造体を組み合わせて構成することを特徴とするフィルタの製造方法。
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