JP3749790B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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    • H01L2924/01322Eutectic Alloys, i.e. obtained by a liquid transforming into two solid phases

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、CSP(Chip Size Package)において低コスト化および封止性の向上を図る半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下に説明する技術は、本発明を研究、完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。
【0003】
薄形および小形化を図る半導体装置の一例として、チップサイズの半導体装置であるCSPが知られており、このCSPは、携帯用電子機器などに組み込まれるプリント配線基板に実装されることが多い。
【0004】
ここで、CSPの一般的な構造を説明すると、外部端子であるバンプ電極を搭載しかつ半導体チップの電極パッドと電気的に接続するリードが設けられた薄膜配線基板と、半導体チップと薄膜配線基板との間に配置されかつ薄膜配線基板とほぼ同じ大きさに形成されたエラストマ(弾性構造体)と、半導体チップの電極パッドとこれに接続した薄膜配線基板のリードとを封止樹脂によって封止する封止部とからなる。
【0005】
また、比較例として本発明者によって検討されたCSPの構造については、例えば、日経BP社、1997年4月1日発行、「日経マイクロデバイス1997年4月1日号・NO.142」、44〜53頁に記載され、特に、48頁の図6に次世代型CSP(比較例)が紹介されている。
【0006】
このCSPは、主面に電極パッドが形成された半導体チップを有し、かつ半導体チップの内方に外部端子であるバンプ電極が配置された構造のものであるとともに、半導体チップの外方に外形リングが設けられているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記した技術における一般的な構造のCSPでは、封止樹脂が半導体チップの側面に溢れ易く、その結果、CSPの外形サイズの精度が悪く、ソケットに入らない場合がある。
【0008】
すなわち、CSPの外形形状が安定しないことが問題とされる。
【0009】
さらに、この問題の対策として封止の際の封止樹脂の量を減らすと、薄膜配線基板のリードが露出することがあり、これにより、封止部の封止性が不充分となり、その結果、耐湿信頼性の面で劣ることが問題とされる。
【0010】
また、前記比較例のCSPにおいては、外形リングを独立構造とすると、製造コストが高くなることが問題とされる。
【0011】
なお、一般的な構造のCSPにおいては、バンプ電極を形成する際のはんだリフロー時に、エラストマ中の水分および気体の膨張によって内部圧力が大きくなり、その結果、封止部などが破壊されるポップコーン現象を引き起こすことが問題とされる。
【0012】
本発明の目的は、低コスト化および封止性の向上を図るチップサイズの半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
また、本発明のその他の目的は、ポップコーン現象を防止する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0016】
すなわち、本発明の半導体装置は、主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズのものであり、前記接続端子を露出させて前記半導体チップの主面上に配置された弾性構造体と、一端がリードを介して前記接続端子と電気的に接続されかつ他端が外部端子であるバンプ電極と電気的に接続される配線が設けられた基板本体部を備えるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられ、かつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する基板突出部を備えた薄膜配線基板と、前記半導体チップの前記接続端子および前記薄膜配線基板の前記リードを封止する封止部とを有し、前記薄膜配線基板における前記基板本体部と前記基板突出部とが一体に形成されているものである。
【0017】
これにより、基板突出部を基板本体部から独立した構造とせずに両者を一体で形成しているため、基板突出部を高価な材料によって形成しなくても済む。
【0018】
その結果、半導体装置の製造コストの低コスト化を図ることができる。
【0019】
さらに、本発明の半導体装置は、主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズのものであり、前記半導体チップの主面上に配置されるとともに前記接続端子を露出させる開口部が設けられかつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する弾性体突出部を備えた弾性構造体と、一端がリードを介して前記接続端子と電気的に接続されかつ他端が外部端子であるバンプ電極と電気的に接続される配線が設けられた基板本体部を備えるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられ、かつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する基板突出部を備えた薄膜配線基板と、前記半導体チップの前記接続端子および前記薄膜配線基板の前記リードを封止する封止部とを有し、前記薄膜配線基板における前記基板本体部と前記基板突出部とが一体に形成され、かつ前記薄膜配線基板と前記弾性構造体との外形形状がほぼ同じ大きさに形成されているものである。
【0020】
なお、本発明の半導体装置は、主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズのものであり、前記接続端子を露出させて前記半導体チップの主面上に配置されかつ外方に露出する露出部を備えた弾性構造体と、一端がリードを介して前記接続端子と電気的に接続されかつ他端が外部端子であるバンプ電極と電気的に接続される配線が設けられた基板本体部を備えるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられた薄膜配線基板と、前記半導体チップの前記接続端子および前記薄膜配線基板の前記リードを封止する封止部とを有するものである。
【0021】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置のものであり、配線を有した基板本体部を備えるとともに、前記配線に接続されたリードを配置する開口部の外方に突出して前記基板本体部と一体に形成された基板突出部を備えた薄膜配線基板を準備する工程と、前記薄膜配線基板の前記基板本体部と弾性構造体とを接合する工程と、前記半導体チップの前記接続端子を前記薄膜配線基板の前記開口部に露出させて、前記半導体チップの前記主面と前記弾性構造体とを接合する工程と、前記半導体チップの前記接続端子とこれに対応した前記薄膜配線基板の前記リードとを電気的に接続する工程と、低シリカ材からなる封止樹脂を用いて前記半導体チップの前記接続端子と前記薄膜配線基板の前記リードとを封止して封止部を形成する工程と、前記基板本体部の配線と電気的に接続させてバンプ電極を形成する工程と、前記基板突出部とこれに形成された前記封止部とを同時に所望の外形サイズに切断する工程とを有するものである。
【0022】
さらに、本発明の半導体装置の製造方法は、主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置のものであり、配線を有する基板本体部に接合した弾性構造体を備えるとともに、前記配線に接続されたリードを配置する開口部が形成され、かつ前記基板本体部が前記弾性構造体の支持部により基板枠部に支持された薄膜配線基板を準備する工程と、前記半導体チップの前記接続端子を前記薄膜配線基板の前記開口部に露出させて、前記半導体チップの前記主面と前記弾性構造体とを接合する工程と、前記半導体チップの前記接続端子とこれに対応した前記薄膜配線基板の前記リードとを電気的に接続する工程と、前記半導体チップの前記接続端子と前記薄膜配線基板の前記リードとを樹脂封止して封止部を形成する工程と、前記基板本体部の配線と電気的に接続させてバンプ電極を形成する工程と、前記弾性構造体の支持部を切断して前記基板本体部を前記基板枠部から分離するとともに、前記弾性構造体の露出部を露出させる工程とを有するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図2は図1に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図1のA−A断面を示す断面図、(b) は図1のB−B断面を示す断面図、(c)は図1のC−C断面を示す断面図、図3は図1に示す半導体装置に用いられる各部材の仕様の一例を示す仕様説明図、図4は図1に示す半導体装置の製造プロセスの一例を示す製造手順図、図5は図4に示す製造プロセスの各処理における処理条件の一例を示す処理条件説明図、図6、図7および図8は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す部分平面図、図9は本発明の実施の形態1における半導体装置(CSP)の製造方法の一例を示す図であり、(a) はエラストマ張り付けを示す部分平面図、(b) は半導体チップ張り付けを示す部分平面図、図10は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法における切断位置の一例を示す部分平面図、図11(a),(b)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるリード切断方法の一例を示す斜視図、図12(a),(b),(c)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるエラストマの張り付け状態の一例を示す斜視図、図13(a),(b) は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるリードのボンディング方法の一例を示す斜視図、図27は図8に示す薄膜配線基板の詳細構造を示す拡大部分平面図である。
【0025】
図1および図2に示す本実施の形態1の半導体装置(CSP11)は、パッケージサイズがチップサイズに近似した小形のものであり、複数の半導体素子が形成された主面1aとその主面1aの外周部に電極パッド1b(接続端子)が形成された半導体チップ1を有するとともに、半導体チップ1の内方に外部端子であるバンプ電極2が配置された周辺パッドタイプのファンインCSPである。
【0026】
したがって、CSP11は、外部端子がバンプ電極2であるため、ボール・グリッド・アレイでもある。
【0027】
前記CSP11の構造について説明すると、電極パッド1bを露出させて半導体チップ1の主面1a上に配置されたエラストマ3(弾性構造体)と、一端がリード4cを介して半導体チップ1の電極パッド1bと電気的に接続されかつ他端がバンプ電極2と電気的に接続される配線4dが設けられた基板本体部4aを備えるとともに、電極パッド1bを露出させる開口部4eが設けられ、かつ開口部4eおよび半導体チップ1の外方に突出する基板突出部4bを備えた薄膜配線基板4と、半導体チップ1の電極パッド1bおよび薄膜配線基板4のリード4cを封止する封止部5とからなり、薄膜配線基板4における基板本体部4aと基板突出部4bとが一体に形成されているものである。
【0028】
なお、図1に示すCSP11の平面図は、半導体チップ1の電極パッド1bや薄膜配線基板4のリード4cを表すために、図2に示す封止部5を透過して表したものである。
【0029】
したがって、図1に示すCSP11の平面図では、前記封止部5の記載が省略されているが、図1に示すCSP11の薄膜配線基板4の開口部4e内には、本来、図2に示すような封止部5が形成されている(以降、実施の形態2〜実施の形態20についても同様である)。
【0030】
ここで、本実施の形態1は、長方形の半導体チップ1の主面1aにおいて、この主面1aの長手方向に直角な方向(以降、短辺方向と呼ぶ)の対向する2辺の外周部にのみそれぞれ複数個(ここでは、片側6個)の電極パッド1bが設けられている場合であり、これにより、半導体チップ1の内方に12個の外部端子であるバンプ電極2が格子状に配置されている。
【0031】
したがって、薄膜配線基板4において、半導体チップ1の主面1aの前記短辺方向の対向する外周端部に対応した箇所に、1つずつ長方形の開口部4eが形成されている。
【0032】
これにより、半導体チップ1をエラストマ3に取り付けた際には、半導体チップ1の前記短辺方向に対向して設置された多数の電極パッド1bが、これに対応する位置に設けられた薄膜配線基板4の開口部4eから露出する。
【0033】
ここで、本実施の形態1のCSP11における薄膜配線基板4は、配線4dを有した基板本体部4aと、2つの開口部4eと、基板本体部4aおよび2つの開口部4eの外方周囲に突出して(張り出して)形成された基板突出部4bとからなる。
【0034】
なお、半導体チップ1をエラストマ3に取り付けた際には、基板本体部4aとエラストマ3と半導体チップ1とが積層配置され、薄膜配線基板4の基板突出部4bが半導体チップ1の外方周囲に鍔状に突出した状態となる。
【0035】
さらに、基板本体部4aには、配線4dと電気的に接続されかつバンプ電極2を搭載する12個のバンプランド4f(図8(a)参照)が設けられている。
【0036】
また、エラストマ3は、半導体チップ1を支持する絶縁性の弾性部材であり、薄膜配線基板4と半導体チップ1との間に配置される。なお、本実施の形態1におけるエラストマ3は、半導体チップ1の外方に突出するエラストマ突出部3b(弾性体突出部)を備えるとともに、CSP11の組み立て後、エラストマ3の所定の側面3a(ここでは、半導体チップ1の長手方向と同じ方向の対向する2つの側面3a)が外部に露出している。
【0037】
つまり、図1または図2(c)に示すように、薄膜配線基板4にエラストマ3を張り付けた際に、エラストマ3において半導体チップ1より外方に突出したエラストマ突出部3bは、薄膜配線基板4の基板突出部4bに重なって配置される。
【0038】
また、封止部5は、半導体チップ1の電極パッド1bおよびこれに接続されたリード4cと、半導体チップ1の前記短辺方向の対向する2つの側面1c全体と、半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1cにおけるそれぞれの両端部付近とを封止樹脂によって封止して形成されるものであり、半導体チップ1の外方近傍に薄膜配線基板4の基板突出部4bが配置されているため、基板突出部4bと半導体チップ1との間に封止樹脂が跨がった(ブリッジした)状態で封止部5を形成できる。
【0039】
ここで、図3を用いて、前記CSP11に用いられる各部材の仕様(材料、大きさまたは厚さなど)について説明する。ただし、ここに挙げる各部材の仕様は、一例であり、必ずしもこの仕様に限定されるものではない。
【0040】
まず、薄膜配線基板4は、その基材となるテープが、ポリイミド樹脂によって形成され、その厚さは25〜75μm程度である。さらに、薄膜配線基板4に設けられた配線4d(リード4cおよびバンプランド4fを含む)は、厚さ18〜25μm程度の銅箔である。なお、この配線4dを被覆するめっきは、1.5μm厚の両面Auめっきか、または、電極パッド1b側とバンプ電極2側とでその厚さを変えたAu/Niめっきなどである。
【0041】
ここで、本実施の形態1で用いる薄膜配線基板4は、図2(a)に示すように、配線4dが1層のもので、かつその配線4dが基材となるテープ(図6(a)に示すテープ基材4gのこと)の裏側のみに形成されたいわゆる1層裏配線のものである。
【0042】
また、エラストマ3は、表裏両面に接着層3eを有した基層(骨格層3dでありコア層ともいう)からなる3層構造(図47参照)のものであり、その適用例としては、図3に示した仕様例▲1▼または仕様例▲2▼などがある。なお、仕様例▲1▼については特願平9−149106号に、また、仕様例▲2▼については特願平8−136159号にその詳細が記載されている。
【0043】
さらに、本実施の形態1で用いるエラストマ3は、無着色のものである。したがって、本実施の形態1のエラストマ3は、光を透過させるほぼ透明なものである。
【0044】
ただし、エラストマ3は、その基層(骨格層3d)が通気性や撥水性などの面から多孔質フッ素樹脂によって形成されていることが好ましい。すなわち、前記仕様例▲1▼のものを用いることが好ましい。
【0045】
ここで、多孔質フッ素樹脂によって形成されるエラストマ3は、3次元的網目構造体により構成された骨格層3dを有しているものである。
【0046】
なお、前記3次元的網目構造体は、繊維状化合物が3次元的絡み合いにより形成された不織布からなるものである。
【0047】
また、封止部5を形成する封止材である封止樹脂については、図3に示した仕様例▲1▼または仕様例▲2▼などがある。
【0048】
ここで、溶剤型液状樹脂は、封止後のキュアベーク時に、溶剤が揮発する際に、ボイドが発生し易い。したがって、前記仕様例▲1▼のものを用いることが好ましい。
【0049】
なお、本実施の形態1のCSP11で使用する封止樹脂は、比較的粘度の高いものであるが、塗布時のポッティングノズル(図示せず)の移動時間を長くして塗布に時間を掛けたり(例えば、半導体チップ1の片側の6つの電極パッド1bに塗布を行うのに30秒程度)、封止樹脂を加熱するなどして、粘度の高い封止樹脂を用いることを可能にしており、これにより、基板突出部4bと半導体チップ1との間で前記封止樹脂をブリッジ状態にすることができる。
【0050】
さらに、前記封止樹脂としては、封止キュア時の収縮による残留応力を小さくするために、シリカを含有した樹脂を用いることが好ましく、その際、シリカを50重量%以上含有したものを用いることがより好ましい。
【0051】
また、バンプ電極2の材料は、Sn/Pbの共晶半田やその他の高融点半田、あるいは、Auめっき付きNiなどであり、その直径は、0.3〜0.6mm程度である。
【0052】
本実施の形態1のCSP11(半導体装置)によれば、以下のような作用効果が得られる。
【0053】
すなわち、薄膜配線基板4における基板本体部4aと基板突出部4bとが一体に形成されていることにより、基板突出部4bを基板本体部4aから独立した構造としないため、基板突出部4bを高価な材料によって形成しなくて済む。
【0054】
その結果、CSP11(半導体装置)の製造コストの低コスト化を図ることができる。
【0055】
さらに、薄膜配線基板4においてその開口部4eの外方に基板突出部4bが設けられていることにより、前記封止樹脂を開口部4eを介して塗布した際に、基板突出部4bと半導体チップ1との間でブリッジさせた状態で封止部5を形成できる。
【0056】
これにより、安定した封止を行えるため、封止性を向上でき、その結果、封止部5における耐湿信頼性の向上を図ることができる。
【0057】
なお、前記封止樹脂として、シリカを50重量%以上含有したものを用いることにより、封止キュア時の収縮による残留応力を小さくすることができる。
【0058】
その結果、封止部5の信頼性を向上できる。
【0059】
また、弾性構造体であるエラストマ3の基層が、多孔質フッ素樹脂によって形成され、かつ、エラストマ3における半導体チップ1の長手方向と同じ方向の対向する2つの側面3aが外部に露出しているため、前記リフロー時の吸湿成分の発生蒸気を外部に逃がすことができ、その結果、耐リフロー性を向上できるとともに、多孔質フッ素樹脂のフッ素が有する撥水性によってCSP11内への水分の進入を防ぐことができる。
【0060】
その結果、CSP11の電気的特性の劣化を低減できる。
【0061】
次に、本実施の形態1によるCSP11(半導体装置)の製造方法を、その製造の際に得られる作用効果と合わせて説明する。
【0062】
その際、図4に示す製造手順に沿って、かつ、図5に示す処理条件と照らし合わせながら説明していく。
【0063】
また、図9、図10、図12および図13に示すエラストマ3は、開口部3cを有するものであり、後述の実施の形態6または7におけるCSP16,17の製造方法を説明する図であるが、基本的な製造方法については、本実施の形態1も同じであるため、本実施の形態1においても図9、図10、図12および図13はそのまま用いて説明する。
【0064】
まず、配線4dを有した基板本体部4aを備えるとともに、配線4dに接続されたリード4cを配置する開口部4eの外方に突出して基板本体部4aと一体に形成された基板突出部4bを備えた薄膜配線基板4を準備する。
【0065】
ここで、図6〜図8を用いて薄膜配線基板4の製造方法について説明する。
【0066】
まず、図6(a)に示すポリイミド樹脂からなるテープ基材4gを準備する。なお、このテープ基材4gの表裏面には図7(b)に示す銅箔4hを張り付けるための接着剤が塗布されている。
【0067】
続いて、図6(b)に示すように、テープ基材4gの両側部にテープ送り用の基準孔4iをほぼ等間隔に形成する。
【0068】
その後、図7(a)に示すように、打ち抜き加工によって、12個のバンプ用開口部4jとその両側に2つの配線接合用の開口部4eとを形成し、続いて、図7(b)に示すように、テープ基材4gに銅箔4hを積層して張り付ける。
【0069】
さらに、図8(a)に示すように、エッチング加工によって銅箔4hを所望の形状に加工し、これにより、配線パターンを形成する。
【0070】
その結果、銅箔4hによるバンプランド4fと、給電ライン4kとを形成する。
【0071】
なお、この給電ライン4kは、銅箔4hに金めっきを施した後、前記金めっきを電気反応させるために、隣接する給電ライン4k同士が連結されていなければならない。
【0072】
さらに、前記銅箔4hをエッチング加工して配線パターンを形成した後、銅箔4hに金めっき加工を行う。この際の金めっきの仕様は、図3に示す配線めっきの仕様であり、厚さ1.5μmの金めっき(図3に示す配線めっきの▲1▼のもの)であっても、金とニッケルとの差厚めっき(図3に示す配線めっきの▲2▼のもの)であってもよく、また、それ以外のめっきであってもよい。
【0073】
その後、図11(a)に示す切断型6の打ち抜き型6aを用いて、図8(a)に示す連結された配線リードを切断加工し、これにより、図8(b)に示すように、個々のリード4cに分離する。
【0074】
その際、前記打ち抜き型6aの切断刃の幅が、50〜200μm、好ましくは、100〜150μm程度の小形の前記切断刃を用いることにより、切断後のリード4cの形状を図11(b)に示すようなビーム形状4lに形成できる。
【0075】
さらに、125μm程度の小形の前記切断刃を用いることにより、リード4cを切断加工した箇所の寸法を125μm程度に形成することができ、その結果、半導体チップ1(図1参照)を搭載した際の半導体チップ1と基板突出部4bとの距離を短くすることができる。
【0076】
これにより、封止部5を形成する際の封止領域を狭くできるため、封止性を向上できる。
【0077】
また、半導体チップ1と基板突出部4bとの前記距離を短くすることができるため、CSP11の外形の小形化を図ることができる。
【0078】
前記切断加工して個々のリード4cを図11(b)に示すようなビーム形状4lに形成したことにより、図8(b)に示すような薄膜配線基板4を準備できる。
【0079】
ここで、本実施の形態1で使用する薄膜配線基板4の詳細構造を図8および図27を用いて説明する。
【0080】
図27に示すように、基板本体部4aの周囲には、その4辺にほぼ対応して4つの長孔4qが形成されている。
【0081】
この長孔4qは、基板本体部4aを切断分離させる際の切断面積を少なくして切断の容易性を向上させるためのものであるとともに、細長いテープ状の薄膜配線基板4の巻き取り時や切断時などに発生する歪みを緩和するためのものである。
【0082】
また、基板本体部4aの上下の長孔4qの外側には、切断時に位置決めを行う位置決め孔4pが設けられている(本実施の形態1では、上側に1個と下側に2個とで合計3個が設けられているが、この位置決め孔4pは、長孔4qの上下両外側に設けられていれば、その数は限定されるものではない)。
【0083】
さらに、基板本体部4aの上下の長孔4qのそれぞれの孔端部には配線パターンと同じ銅箔によって形成された認識パターン4nが設けられている。
【0084】
この認識パターン4nは、切断時などにカメラによって薄膜配線基板4の位置を割り出す際に認識されるものであり、ボンディング時などに薄膜配線基板4の反対側(前記配線パターンが形成されていない側)からも認識可能なように、すなわち、薄膜配線基板4の表裏両面側から認識できるように長孔4q内の端部においてブリッジさせた状態で設けられている。
【0085】
なお、図27に示す薄膜配線基板4は、その送り方向に対して基板本体部4aが1列に横並びに複数設けられた場合であるが、基板本体部4aが多列(例えば、2列)に横並びに設けられたものであってもよい。
【0086】
その場合には、CSP11の製造の効率を向上できる。
【0087】
その後、図4に示す薄膜配線基板供給20とエラストマ供給21とを行い、エラストマ張り付け22を行う。
【0088】
なお、エラストマ3の張り付けは、図5に一例を示したエラストマ張り付け条件に基づいて、図9(a)に示すように、薄膜配線基板4の基板本体部4aとエラストマ3とを接合する。
【0089】
これにより、エラストマ3を張り付けた薄膜配線基板4を形成できる。
【0090】
ここで、エラストマ3を張り付けた際のエラストマ3と基板本体部4aとの両者の端部での位置関係は、図12(a),(b),(c)に示すように、3通り考えられる。
【0091】
まず、図12(a)は、基板本体部4aの端部がエラストマ3より突出した場合であり、その突出量をPとする。
【0092】
さらに、図12(b)は、基板本体部4aの端部とエラストマ3の端部とが揃った場合であり、また、図12(c)は、基板本体部4aの端部がエラストマ3より引っ込んだ場合であり、その引っ込み量をQとする。
【0093】
一般に、封止材(ここでは、封止樹脂)の塗布後、加熱硬化時には、前記封止材中の揮発成分が揮発ガスとなって発生する。その際、前記揮発ガスの比重は前記封止材に比べて小さいため、発生した前記揮発ガスは前記封止材の上部から外部に抜ける。
【0094】
しかし、後述のP値所定範囲を越えてエラストマ3の端部が基板本体部4aの端部より内側(P>300μm)にあると、この基板本体部4aの端部より内側の奥で発生した前記揮発ガスは、この上部が基板本体部4aの端部によって塞がれているため、前記封止材の外部に抜けることができず、前記封止材の内部に気泡として溜まる。
【0095】
また、この気泡の内部の前記揮発ガスの成分の一部は、封止材の加熱硬化後、徐々に封止材中の微細な隙間(分子間)を通って外部に抜けることによって、気泡の内圧は解放される。
【0096】
この結果、前記気泡の存在した箇所は、前記封止材の内部に空孔(ボイド)として形成されることになる。
【0097】
この封止材の内部の前記ボイドは、本来、前記封止材によって充填されているべき領域の一部に未充填空間を形成するので、半導体装置の耐湿信頼性および温度サイクル信頼性に対して悪影響を及ぼす。
【0098】
したがって、前記Pの値を、例えば、0≦P≦300μm、好ましくは、0≦P≦100μmのP値所定範囲とすることにより、基板本体部4aによって揮発ガスの抜け道が塞がられることがなく、その結果、発生した前記揮発ガスは効率良く前記封止材の外部に放出される。
【0099】
これにより、前記封止材の内部にボイドが形成されることはない。
【0100】
一方、後述のQ値所定範囲を越えてエラストマ3の端部が基板本体部4aの端部より外側(Q>100μm)にあると、リード4cの一部がエラストマ3によって固定されるため、リード4cのボンディング時に、適正な配線形状を形成できない。
【0101】
その結果、温度サイクル信頼性に対して悪影響を及ぼす。
【0102】
したがって、基板本体部4aの端部に対するエラストマ3の端部の位置を、例えば、0≦Q≦100μm、好ましくは、0≦Q≦50μmのQ値所定範囲とすることにより、適正なリード4cのボンディングを行うことができる。
【0103】
これにより、前記Pと前記Qの値を前記所定範囲とすることにより、封止材内でのボイド発生を無くし、かつ、リード4cの適正なボンディングを行った信頼性の高いCSP11の構造を得ることができる。
【0104】
その後、図2(a)に示すような主面1aの外周部に電極パッド1bが設けられた半導体チップ1を供給するチップ供給23(図4参照)を行い、これにより、図5に示すチップ張り付け条件に基づいて、図4に示すチップ張り付け24を行う。
【0105】
ここで、チップ張り付け24は、図1に示すように、半導体チップ1の電極パッド1bを薄膜配線基板4の開口部4eに露出させて、図2(a)に示すように、半導体チップ1の主面1aとエラストマ3とを接合する。
【0106】
つまり、図9(b)に示すように、エラストマ3上に半導体チップ1を張り付ける。
【0107】
その後、図5に示すチップ張り付け後キュア条件に基づいて、図4に示すエラストマキュアベーク25を行い、エラストマ3と半導体チップ1との接合強度を高める。
【0108】
続いて、図5に示すインナリード接続条件に基づいて、図4に示すインナリード接続26を行う。なお、図5に示す前記インナリード接続条件としては、条件▲1▼の場合と条件▲2▼の場合との2通りを紹介しているが、前記インナリード接続条件はこれに限定されるものではない。
【0109】
まず、図13(a)に示すように、ボンディングツール7を所定位置で下降させ、その後、図13(b)に示すように、半導体チップ1の電極パッド1bとこれに対応した薄膜配線基板4のリード4cとにボンディングツール7を押し付けてリード4cと電極パッド1bとを電気的に接続する。
【0110】
なお、本実施の形態1によるボンディング方法は、シングルポイントボンディングである。
【0111】
ここで、ボンディング後、ボンディングツール7によって、リード4cを電極パッド1b直上で押し上げる動作を行った際に、リード4cのテーパ形状の先端部で発生する応力をリード4cの基板本体部4aの端部で発生する応力によって割った値を曲げ応力比αと定義すると、前記曲げ応力比αは、テーパ形状を特徴としたリード4cの寸法から次式によって表される。
【0112】
α=L×(K−J)/(M×K)、(図13(a)参照)
したがって、前記曲げ応力比αが1.0〜1.75となるように、リード4cの寸法および形状を設計することが好ましい。
【0113】
その後、図4に示すように、封止材である封止樹脂の供給すなわち封止材供給27を行う。
【0114】
すなわち、図3の封止材仕様に示す封止材(封止樹脂)を用いて、図4に示す樹脂封止28を行う。
【0115】
その際、図示しないポッティングノズルを用いたポッティング方法によって、図1に示す薄膜配線基板4の開口部4eから前記封止樹脂を滴下し、半導体チップ1の電極パッド1bと薄膜配線基板4のリード4cとを封止して封止部5を形成する。なお、滴下時間は、片側の開口部4eに対して、例えば、30秒程度である。
【0116】
本実施の形態1のCSP11においては、基板突出部4bと半導体チップ1との間で、ブリッジさせた状態で封止が行えるため、安定した樹脂封止28を行うことができ、その結果、封止部5の耐湿信頼性を向上できる。
【0117】
続いて、図5に示す封止後キュア条件に基づいて、図4に示す封止材キュアベーク29を行い、封止部5を固める。
【0118】
さらに、図3のバンプ用ボール仕様に示すバンプ用のボール材を基板本体部4aのバンプ用開口部4j(図7(a)参照)に供給するボール供給30(図4参照)を行う。
【0119】
その後、図5に示すバンプ形成時リフロー条件に基づいて、図4に示すバンプ形成31を行う。
【0120】
この際、基板本体部4aのバンプ用開口部4jに前記ボール材を供給したものを図示しないリフロー炉に通してバンプ形成31を行う。
【0121】
これにより、図1および図2に示すように、基板本体部4aの配線4dとバンプ電極2とが電気的に接続される。
【0122】
なお、本実施の形態1においては、バンプ電極2を形成する際に、吸湿した状態のCSP11をリフローしても、エラストマ3における所定方向の側面3a(ここでは、半導体チップ1の長手方向と同じ方向の対向する2つの側面3a)が外部に露出しているため、リフロー時の発生蒸気をエラストマ3を通過させて外部に発散できる。
【0123】
その結果、耐リフロー性を向上できる。
【0124】
その後、製品(CSP11)の型番などのマークを付すマーク32(図4参照)を行う。
【0125】
続いて、図10に示す切断位置8で図4に示す切断33を行って、所望サイズの個々のCSP11を取得する。
【0126】
(実施の形態2)
図14は本発明の実施の形態2による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図15は図14に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図14のA−A断面を示す断面図、(b) は図14のB−B断面を示す断面図、(c)は図14のC−C断面を示す断面図である。
【0127】
本実施の形態2のCSP12(半導体装置)は、図1に示す実施の形態1のCSP11と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP11とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態1のCSP11に対しての変更箇所は、図4に示すバンプ形成31後の切断33の工程で、基板突出部4bに形成された封止部5の領域において、基板突出部4bとこれに形成された封止部5とを同時に所望の外形サイズに切断加工することであり、これにより、CSP12は図1に示すCSP11と比べて、さらに小形化を図ったものである。
【0128】
これを実現するためには、図4に示す樹脂封止28の工程において、封止樹脂として、シリカの割合が少ない低シリカ材からなる封止樹脂を用いる必要がある。
【0129】
つまり、封止樹脂中のシリカ(フィラー)の含有率を0〜50重量%以下、好ましくは0重量%とする。
【0130】
ここで、前記シリカは、非常に硬質であるが、図4に示す封止材キュアベーク29の際に、前記封止樹脂の在留応力を低減できるものでもある。
【0131】
なお、本実施の形態2のCSP12におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態1のCSP11のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0132】
本実施の形態2のCSP12およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0133】
まず、基板突出部4bに形成された封止部5の領域において、基板突出部4bと封止部5とを同時に所望の外形サイズに切断加工することにより、基板突出部4bにおける前記封止樹脂の広がり度合い(基板突出部4bに形成された封止部5の大きさ)に係わらず外形切断を行うため、CSP12の小形化を実現できる。
【0134】
さらに、封止樹脂中に含まれる前記シリカの割合が少ないため、前記封止樹脂が固まった後の封止部5の硬さを緩和でき、その結果、基板突出部4bと封止部5とを切断加工する際に用いる切断金型の寿命を延ばすことができる。
【0135】
なお、本実施の形態2のCSP12およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態1のCSP11のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0136】
(実施の形態3)
図16は本発明の実施の形態3による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図17は図16に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図16のA−A断面を示す断面図、(b) は図16のB−B断面を示す断面図、(c)は図16のC−C断面を示す断面図である。
【0137】
本実施の形態3のCSP13(半導体装置)は、図14および図15に示す実施の形態2のCSP12と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP12とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態2のCSP12に対しての変更箇所は、図4に示す樹脂封止28の工程において、実施の形態1で行った樹脂封止28と合わせて、図17(c)に示すように、半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1cに対しても樹脂封止28を行うものである。
【0138】
なお、前記半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1cに対して樹脂封止28を行う際には、実施の形態1における封止材キュアベーク29を行った後、一度、CSP13を表裏反転させる。
【0139】
その後、半導体チップ1の裏面(主面1aと反対側の面)側から半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1cおよびこれに近接する基板突出部4bに対して封止樹脂を塗布して樹脂封止28を再度行う。
【0140】
さらに、図4に示す切断33の工程において、基板突出部4bと、エラストマ3のエラストマ突出部3bと、これに形成された封止部5とを同時に所望の外形サイズに切断加工する。
【0141】
その結果、図17に示すように、本実施の形態3のCSP13においては、半導体チップ1の4つの側面1c全てに対して樹脂封止28が行われ、これにより、半導体チップ1の4つの全ての側面1cに封止部5が形成されている。
【0142】
なお、本実施の形態3のCSP13におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0143】
本実施の形態3のCSP13およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0144】
CSP13によれば、半導体チップ1の4つの全ての側面1cが封止樹脂によって覆われているため、半導体チップ1の封止性(ここでは、耐湿信頼性)を向上できる。
【0145】
その結果、小形でかつ信頼性の高いCSP13を実現できる。
【0146】
なお、本実施の形態3のCSP13およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0147】
(実施の形態4)
図18は本発明の実施の形態4による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図19は図18に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図18のA−A断面を示す断面図、(b) は図18のB−B断面を示す断面図、(c)は図18のC−C断面を示す断面図である。
【0148】
本実施の形態4のCSP14(半導体装置)は、図16および図17に示す実施の形態3のCSP13と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP13とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態3のCSP13に対しての変更箇所は、図18に示すように、エラストマ3が薄膜配線基板4の基板本体部4aとほぼ同じ大きさに形成されていることである。
【0149】
すなわち、本実施の形態4のCSP14におけるエラストマ3は、実施の形態1〜3に示したエラストマ突出部3bを有していない。
【0150】
したがって、実施の形態3で説明した樹脂封止28の方法と同様の方法で樹脂封止28を行った際に、半導体チップ1の4つの全ての側面1cが封止樹脂によって覆われることに合わせて、エラストマ3の4つの全ての側面3aも前記封止樹脂によって覆われる。
【0151】
これにより、半導体チップ1とエラストマ3との外周全ての側面1c,3aを一体に覆った封止部5を形成でき、かつ前記外周全ての側面1c,3aを一体に覆った前記封止部5が薄膜配線基板4の基板突出部4bに対しても直接接合している。
【0152】
また、CSP14は、エラストマ3における全ての面が、封止部5と基板本体部4aと半導体チップ1とによって覆われた構造となっている。
【0153】
なお、本実施の形態4のCSP14におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態3のCSP13のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0154】
本実施の形態4のCSP14およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0155】
CSP14によれば、エラストマ3の全ての面が覆われているため、エラストマ3の側面3aを露出させた際の作用効果を得ることはできないが、これに対して、半導体チップ1とエラストマ3との外周全ての側面1c,3aを一体に覆って封止部5を形成でき、かつ前記外周全ての前記封止部5が薄膜配線基板4の基板突出部4bに対しても直接接合しているため、半導体チップ1の封止性(耐湿信頼性)をさらに向上できる。
【0156】
なお、本実施の形態4のCSP14およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態3のCSP13のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0157】
(実施の形態5)
図20は本発明の実施の形態5による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図21は図20に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図20のA−A断面を示す断面図、(b) は図20のB−B断面を示す断面図、(c)は図20のC−C断面を示す断面図である。
【0158】
本実施の形態5のCSP15(半導体装置)は、図18および図19に示す実施の形態4のCSP14と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP14とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態4のCSP14に対しての変更箇所は、図20に示すように、薄膜配線基板4の基板突出部4bに、電極パッド1bを露出させる開口部4eとは別に、半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1c(図21(c)参照)に対応した箇所に封止用開口部4mが設けられていることである。
【0159】
すなわち、本実施の形態4のCSP14における薄膜配線基板4には、半導体チップ1の両側の電極パッド1bを露出させる位置に設けられた対向する2つの開口部4eと、これと直角を成す方向で対向する位置に設けられた2つの封止用開口部4mとが設けられている。
【0160】
これにより、図4に示す樹脂封止28を行う際には、薄膜配線基板4の表面側からこの開口部4eと封止用開口部4mとを介して封止樹脂を塗布できる。
【0161】
したがって、このポッティング方法で、半導体チップ1の4つの側面1cを封止樹脂によって覆うことができる。
【0162】
なお、本実施の形態5のCSP15におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態4のCSP14のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0163】
本実施の形態5のCSP15およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0164】
CSP15によれば、薄膜配線基板4の表面側(一方側)からこの開口部4eと封止用開口部4mとを介して封止樹脂を塗布して樹脂封止28を行えるため、樹脂封止28の際に、CSP15を反転させる必要がないため、生産効率の向上を図ることができる。
【0165】
なお、本実施の形態5のCSP15およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態4のCSP14のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0166】
(実施の形態6)
図22は本発明の実施の形態6による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図23は図22に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図22のA−A断面を示す断面図、(b) は図22のB−B断面を示す断面図、(c)は図22のC−C断面を示す断面図である。
【0167】
本実施の形態6のCSP16(半導体装置)は、図14および図15に示す実施の形態2のCSP12と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP12とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態2のCSP12に対しての変更箇所は、図22に示すように、エラストマ3も薄膜配線基板4と同様の半導体チップ1の電極パッド1bを露出させる開口部3cを有していることである。
【0168】
すなわち、CSP16におけるエラストマ3は、電極パッド1bを露出させる2つの開口部3cが設けられ、かつこの開口部3cおよび半導体チップ1の外方に突出するエラストマ突出部3b(弾性体突出部)を備えているものである。
【0169】
これにより、薄膜配線基板4にエラストマ3を張り付ける際には、それぞれの部材の2つの開口部4eと開口部3cとの位置を合わせて張り付ける。
【0170】
なお、本実施の形態6のエラストマ突出部3bは、エラストマ3の外周全体に亘って設けられている。
【0171】
また、本実施の形態6のCSP16における樹脂封止28(図4参照)は、実施の形態2における樹脂封止28と同様である。
【0172】
その際、エラストマ3においてもその開口部3cの外方にエラストマ突出部3bが設けられているため、図23(b)に示すように、開口部3cの外方周囲のエラストマ突出部3bが封止樹脂の流れを阻止するダムの機能も兼ね備えている。
【0173】
したがって、本実施の形態6のCSP16においては、図4に示す切断33を行う際に、薄膜配線基板4の基板突出部4bとこれに積層したエラストマ突出部3bとを同時に切断加工して小形化を図るものである。
【0174】
すなわち、切断33によって薄膜配線基板4とエラストマ3との外形形状をほぼ同じ大きさに形成する。
【0175】
また、CSP16においては、樹脂封止28によって形成された封止部5を、切断33の際に切断加工しないため、封止材である封止樹脂として、シリカの含有率が50重量%以上の前記封止樹脂を用いることが可能になる。
【0176】
なお、本実施の形態6のCSP16におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0177】
本実施の形態6のCSP16およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0178】
CSP16によれば、エラストマ3に設けられたエラストマ突出部3bによって樹脂封止28の際の封止樹脂の流れ出しを防止できる。
【0179】
その際、エラストマ突出部3bがエラストマ3の外周全体に亘って設けられているため、薄膜配線基板4の基板突出部4bの全体に亘って前記封止樹脂の流出を防止できる。
【0180】
これにより、切断33の際に、前記封止樹脂を切断加工することなく、かつ、CSP16の外形の小形化を図ることができる。
【0181】
さらに、切断33の際に、前記封止樹脂を切断加工することがないため、前記封止樹脂として、シリカの含有率が50重量%以上のものを用いることが可能になる。
【0182】
これにより、図4に示す封止材キュアベーク29の際の封止樹脂の収縮率を小さくすることが可能になり、前記封止樹脂が有する在留応力を低減できる。
【0183】
なお、本実施の形態6のCSP16およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0184】
(実施の形態7)
図24は本発明の実施の形態7による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図25は図24に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図24のA−A断面を示す断面図、(b) は図24のB−B断面を示す断面図、(c)は図24のC−C断面を示す断面図、(d) は図24の正面図、(e) は図24の側面図、図26は図24に示す半導体装置の裏面側の構造を示す底面図である。
【0185】
本実施の形態7のCSP17(半導体装置)は、図22および図23に示す実施の形態6のCSP16と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP16とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態6のCSP16に対しての変更箇所は、図25(a),(b),(c)に示すように、CSP17を組み立てた際に、エラストマ3のエラストマ突出部3bによって半導体チップ1の4つの側面1cが囲まれる程度に、エラストマ3の厚さを厚くしていることである。
【0186】
なお、CSP17においては、エラストマ3の厚さを厚く形成するために、多孔質フッ素樹脂によって形成されたエラストマ3を用いる。
【0187】
これにより、本実施の形態7のCSP17においては、図25(c)に示すように、半導体チップ1が、その外周の側面1cがエラストマ3のエラストマ突出部3b(弾性体突出部)によって囲まれて取り付けられている。
【0188】
また、図26は、CSP17の内部において配線4dのレイアウト(引き回し)を示したものである。
【0189】
ここで、図25(c)に示す半導体チップ1の張り付け(固定)方法について説明する。
【0190】
図4に示すチップ張り付け24を行う際に、エラストマ3が多孔質フッ素樹脂であることを利用して、エラストマ3に対して半導体チップ1を押し込むようにして張り付ける。
【0191】
その際、エラストマ3は多孔質フッ素樹脂であるため、比較的小さな荷重で容易に凹ませることができる。
【0192】
これにより、半導体チップ1の直下のエラストマ3の厚さを半導体チップ1の外周の厚さより充分に薄くすることができる。
【0193】
その結果、半導体チップ1を、その外周の側面1cが外周全体のエラストマ突出部3bによって囲まれた状態に取り付けた構造とすることができる。
【0194】
その後、薄膜配線基板4の開口部4eおよびエラストマ3の開口部3cを介して封止樹脂を塗布し、半導体チップ1の両端部における封止部5を形成する。
【0195】
ここで、CSP17においては、半導体チップ1の長手方向の対向する側面1cの中央部付近は、図25(c)に示すように、前記封止樹脂による封止が行われずに、半導体チップ1をエラストマ3に押し込んで取り付けたことにより、エラストマ3のエラストマ突出部3bのみによって覆われた構造となる。
【0196】
なお、本実施の形態7のCSP17におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態6のCSP16のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0197】
本実施の形態7のCSP17およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0198】
CSP17によれば、エラストマ3が多孔質フッ素樹脂であり、かつ半導体チップ1の直下のエラストマ3の厚さを半導体チップ1の外周の厚さより充分に薄くすることができるため、半導体チップ1の外周の側面1cをエラストマ突出部3bによって囲んだ状態に取り付けることができる。
【0199】
したがって、図4に示す樹脂封止28の際に、このエラストマ突出部3bによって外側への封止樹脂の流出を防止でき、その結果、封止樹脂を切断加工する必要がないため、CSP17の小形化を図ることができる。
【0200】
なお、本実施の形態7のCSP17およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態6のCSP16のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0201】
(実施の形態8)
図28は本発明の実施の形態8による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図29は図28に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図28のA−A断面を示す断面図、(b) は図28のB−B断面を示す断面図、(c)は図28のC−C断面を示す断面図である。
【0202】
本実施の形態8のCSP18(半導体装置)は、図14に示す実施の形態2のCSP12と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP12とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態2のCSP12に対しての変更箇所は、薄膜配線基板4の基板突出部4bのチップ搭載側の面における開口部4eの周囲に、樹脂封止28(図4参照)の際の封止樹脂の流出を阻止するコ字形状のダム部材34が設けられていることである。
【0203】
なお、このダム部材34は、例えば、エポキシ系の塗布樹脂などを固めて形成したものである。
【0204】
また、CSP18においては、樹脂封止28によって形成された封止部5を、切断33(図4参照)の際に切断加工しないことにより、封止材である封止樹脂として、シリカの含有率が50重量%以上の前記封止樹脂を用いることが可能になる。
【0205】
なお、本実施の形態8のCSP18においては、半導体チップ1の長手方向に平行な方向の対向する2つの側面1cは封止されずに露出している。
【0206】
ここで、本実施の形態8のCSP18におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0207】
本実施の形態8のCSP18およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0208】
まず、薄膜配線基板4の基板突出部4bに樹脂封止28の際の前記封止樹脂の流出を阻止するダム部材34が設けられていることにより、切断33の際に、前記封止樹脂を切断加工することなく、かつ、CSP18の外形の小形化を図ることができる。
【0209】
さらに、切断33の際に、前記封止樹脂を切断加工しないため、前記封止樹脂として、シリカの含有率が50重量%以上のものを用いることが可能になる。
【0210】
これにより、図4に示す封止材キュアベーク29の際の封止樹脂の収縮率を小さくすることが可能になり、前記封止樹脂が有する在留応力を低減できる。
【0211】
なお、本実施の形態8のCSP18およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態2のCSP12のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0212】
(実施の形態9)
図30は本発明の実施の形態9による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図31は図30に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図30のA−A断面を示す断面図、(b) は図30のB−B断面を示す断面図、(c)は図30のC−C断面を示す断面図である。
【0213】
本実施の形態9のCSP19(半導体装置)は、図28に示す実施の形態8のCSP18と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP18とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態8のCSP18に対しての変更箇所は、薄膜配線基板4の基板突出部4bのチップ搭載側の面に設けられたダム部材34が、基板突出部4bの外周全体に亘って枠状に形成されていることである。
【0214】
したがって、本実施の形態9のCSP19におけるエラストマ3は、エラストマ突出部3b(図28参照)を有していない形状である。
【0215】
なお、ダム部材34が、基板突出部4bの外周全体に亘って枠状に形成されているため、本実施の形態9のCSP19では、半導体チップ1の4つの側面1c全てに亘って樹脂封止28を行っている。
【0216】
ここで、本実施の形態9のCSP19におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態8のCSP18のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0217】
本実施の形態9のCSP19およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0218】
CSP19によれば、エラストマ3の全ての面が覆われているため、エラストマ3の側面3aを露出させた際の作用効果を得ることはできないが、これに対して、半導体チップ1とエラストマ3との外周全ての側面1c,3aを一体に覆って封止部5を形成でき、かつ前記外周全ての封止部5が薄膜配線基板4の基板突出部4bに対しても直接接合しているため、半導体チップ1の封止性(耐湿信頼性)を向上できる。
【0219】
なお、本実施の形態9のCSP19およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態8のCSP18のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0220】
(実施の形態10)
図32は本発明の実施の形態10による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図33は図32に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図32のA−A断面を示す断面図、(b) は図32のB−B断面を示す断面図、(c)は図32のC−C断面を示す断面図である。
【0221】
本実施の形態10のCSP40(半導体装置)は、図22に示す実施の形態6のCSP16と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP16とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態6のCSP16に対しての変更箇所は、図32に示すように、薄膜配線基板4の基板突出部4bとエラストマ3のエラストマ突出部3bとに、電極パッド1bを露出させる開口部4e、開口部3cとは別に、半導体チップ1の長手方向の対向する2つの側面1c(図33(c)参照)に対応した箇所に封止用開口部4m,3fが設けられていることである。
【0222】
すなわち、本実施の形態10のCSP40における薄膜配線基板4とエラストマ3とには、半導体チップ1の両側の電極パッド1bを露出させる位置に設けられた対向する2つの開口部4e,3cと、これと直角を成す方向で対向する位置に設けられた2つの封止用開口部4m,3fとが設けられており、薄膜配線基板4とエラストマ3とがほぼ同じ形状のものである。
【0223】
これにより、図4に示す樹脂封止28を行う際には、薄膜配線基板4の表面側からこの開口部4e,開口部3cと封止用開口部4m,封止用開口部3fとをそれぞれ介して封止樹脂を塗布できる。
【0224】
したがって、このポッティング方法で、半導体チップ1の4つの側面1cを封止樹脂によって覆うことができる。
【0225】
また、エラストマ3が、半導体チップ1の4辺の外方に突出したエラストマ突出部3bを有しているため、半導体チップ1の4つの側面1c全てに亘って樹脂封止28を行っている。
【0226】
なお、本実施の形態10のCSP40におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態6のCSP16のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0227】
本実施の形態10のCSP40およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0228】
CSP40によれば、半導体チップ1の4つの側面1cが封止されているため、半導体チップ1の封止性(耐湿信頼性)を向上できる。
【0229】
さらに、エラストマ突出部3bによって樹脂封止28の際の前記封止樹脂の流れ出しを防ぐことができるため、切断33の際に、前記封止樹脂を切断加工することなく、かつ、CSP40の外形の小形化を図ることができる。
【0230】
また、開口部3c,4e,封止用開口部3f,封止用開口部4mの4箇所全て同一の方向から封止樹脂の塗布を行えるため、封止工程の作業性を向上できるとともに、生産効率を向上できる。
【0231】
なお、本実施の形態10のCSP40およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態10のCSP40のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0232】
(実施の形態11)
図34は本発明の実施の形態11による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図35は図34に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図34のA−A断面を示す断面図、(b) は図34のB−B断面を示す断面図、(c)は図34のC−C断面を示す断面図である。
【0233】
本実施の形態11のCSP41(半導体装置)は、図32に示す実施の形態10のCSP40と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP40とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態10のCSP40に対しての変更箇所は、図35に示すように、CSP41を組み立てた際に、エラストマ3のエラストマ突出部3bによって半導体チップ1の4つの側面1cが封止部5を介して囲まれる程度に、エラストマ3の厚さをCSP40のエラストマ3の厚さより厚くしていることである。
【0234】
なお、CSP41においては、エラストマ3の厚さを厚く形成するために、多孔質フッ素樹脂によって形成されたエラストマ3を用いる。
【0235】
これにより、本実施の形態11のCSP41においては、図35(c)に示すように、半導体チップ1が、その外周の側面1cが封止部5を介してエラストマ3のエラストマ突出部3bによって囲まれて取り付けられている。
【0236】
ここで、図35(c)に示す半導体チップ1の張り付け(固定)方法について説明する。
【0237】
図4に示すチップ張り付け24を行う際に、エラストマ3が多孔質フッ素樹脂であることを利用して、エラストマ3に対して半導体チップ1を押し込むようにして張り付ける。
【0238】
その際、エラストマ3は多孔質フッ素樹脂であるため、比較的小さな荷重で容易に凹ませることができる。
【0239】
これにより、半導体チップ1の直下のエラストマ3の厚さを半導体チップ1の外周の厚さより充分に薄くすることができる。
【0240】
その結果、半導体チップ1を、その外周の側面1cが外周全体のエラストマ突出部3bによって囲まれた状態に取り付けた構造とすることができる。
【0241】
その後、薄膜配線基板4の開口部4eおよびエラストマ3の開口部3c、さらに、薄膜配線基板4の封止用開口部4mおよびエラストマ3の封止用開口部3fを介して封止樹脂を塗布する。
【0242】
これにより、半導体チップ1の主面1aの外周部と4つの側面1cとを、基板突出部4bおよびエラストマ突出部3bと半導体チップ1との間で封止部5をブリッジさせた状態で形成できる。
【0243】
なお、本実施の形態11のCSP41におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態10のCSP40のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0244】
本実施の形態11のCSP41およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0245】
CSP41によれば、エラストマ3が多孔質フッ素樹脂であり、かつ半導体チップ1の直下のエラストマ3の厚さを半導体チップ1の外周のエラストマ突出部3bの厚さより充分に薄くすることができるため、半導体チップ1の外周の側面1cをエラストマ突出部3bによって囲んだ状態に取り付けることができる。
【0246】
したがって、図4に示す樹脂封止28の際に、このエラストマ突出部3bによって外側への封止樹脂の流出を防止でき、その結果、封止樹脂を切断加工する必要がないため、CSP41の小形化を図ることができる。
【0247】
なお、本実施の形態11のCSP41およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態11のCSP41のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0248】
(実施の形態12)
図36は本発明の実施の形態12による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図37は図36に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図36のA−A断面を示す断面図、(b) は図36のB−B断面を示す断面図、(c)は図36のC−C断面を示す断面図である。
【0249】
本実施の形態12のCSP42(半導体装置)は、図32に示す実施の形態10のCSP40と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP40とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態10のCSP40に対しての変更箇所は、図36に示すように、半導体チップ1の主面1aの4辺の外周部に電極パッド1bが設けられていることである。
【0250】
したがって、薄膜配線基板4とエラストマ3とに、それぞれ4つの開口部4eおよび開口部3cが設けられ、それぞれの開口部4e,3cが対応して同じ箇所に形成されたことにより、各々の開口部4e,3cにおいて半導体チップ1の4辺の電極パッド1bを露出させることができる。
【0251】
さらに、この4つの開口部4e,3cを介して封止樹脂を塗布し、これにより、樹脂封止28を行って前記4つの開口部4e,3cに封止部5が形成されている。
【0252】
なお、本実施の形態12のCSP42におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態10のCSP40のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0253】
本実施の形態12のCSP42およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0254】
CSP42によれば、半導体チップ1が、その主面1aの4辺の外周部に電極パッド1bが設けられている場合においても、薄膜配線基板4とエラストマ3とに、それぞれ4つの開口部4e,3cを形成して、この4つの開口部4e,3cを介して樹脂封止28を行うことにより、耐湿信頼性を向上させた小形のCSP42を実現できる。
【0255】
なお、本実施の形態12のCSP42およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態10のCSP40のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0256】
(実施の形態13)
図38は本発明の実施の形態13による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図、図39は図38に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図38のA−A断面を示す断面図、(b) は図38のB−B断面を示す断面図、(c)は図38のC−C断面を示す断面図である。
【0257】
本実施の形態13のCSP43(半導体装置)は、図24に示す実施の形態7のCSP17と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP17とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態7のCSP17に対しての変更箇所は、実施の形態12のCSP42と同様に、図38に示すように、半導体チップ1の主面1aの4辺の外周部に電極パッド1bが設けられていることである。
【0258】
したがって、薄膜配線基板4とエラストマ3とに、それぞれ4つの開口部4eおよび開口部3cが設けられ、それぞれの開口部4e,3cが対応して同じ箇所に形成されたことにより、各々の開口部4e,3cにおいて半導体チップ1の4辺の電極パッド1bを露出させることができる。
【0259】
さらに、この4つの開口部4e,3cを介して封止樹脂を塗布し、これにより、樹脂封止28を行って前記4つの開口部4e,3cに封止部5が形成されている。
【0260】
なお、本実施の形態13のCSP43におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態7のCSP17のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0261】
本実施の形態13のCSP43およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0262】
CSP43によれば、半導体チップ1が、その主面1aの4辺の外周部に電極パッド1bが設けられている場合であっても薄膜配線基板4とエラストマ3とに、それぞれ4つの開口部4e,3cを形成することにより、耐湿信頼性を向上させた小形のCSP43を実現できる。
【0263】
さらに、樹脂封止28の際に、4つの開口部4e,3cの4箇所全て同一の方向から封止樹脂の塗布を行えるため、封止工程の作業性を向上できるとともに、生産効率を向上できる。
【0264】
また、半導体チップ1の4つの側面1cがエラストマ突出部3bもしくは封止部5によって封止されているため、半導体チップ1の封止性(耐湿信頼性)を向上できる。
【0265】
なお、本実施の形態13のCSP43およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態7のCSP17のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0266】
(実施の形態14)
図40は本発明の実施の形態14における半導体装置の非結線リードの構造の一例を示す図であり、(a)は非結線リードを変形させる場合の断面図、(b) および(c)は非結線リードを変形させない場合の断面図である。
【0267】
本実施の形態14は、実施の形態1〜13に示す半導体装置(CSP)において、前記半導体装置が非結線リード35(半導体チップ1の電極パッド1bと結線を行わないリード4cのこと)を有する場合を説明するものであり、非結線リード35の使用目的と、その変形の有無について説明するものである。
【0268】
なお、非結線リード35とは、CSPにおいてモードの切り換え、すなわち機能の切り換えのために行うものであり、同一の配線パターンの個々のリード4cの結線または非結線を選択して目的に合った配線4dを形成するものである。
【0269】
したがって、非結線を選択したリード4cつまり非結線リード35については、ボンディング工程においてボンディングツール7(図13参照)による接続処理を一切行わない。
【0270】
ここで、図40に示す非結線リード35について、実施の形態7で説明したCSP17をその代表例として用いて説明する。
【0271】
ただし、実施の形態7以外の実施の形態1〜13についても、適用可能であることは言うまでもない。
【0272】
図40(a)に示すCSP17においては、非結線リード35が半導体チップ1の電極パッド1bに近づく方向に変形されている。
【0273】
これは、ボンディング工程においてボンディングツール7による接続処理は行わないものの、ボンディングツール7を用いて電極パッド1bに接触しない程度に下方(半導体チップ1の主面1aの方向)にリード4cを押し下げるものである。
【0274】
なお、図40(b)および(c)は、両者とも非結線リード35を変形させない場合である。
【0275】
図40(b)に示すCSP17は、変形をさせなかった非結線リード35が封止部5内に収まった状態を表すものである。
【0276】
また、図40(c)に示すCSP17は、変形をさせなかった非結線リード35の先端が封止部5から突出した状態を表すものであり、これは、封止樹脂が固まった際に封止部5の表面が多少凹んだ形状になるため、これにより、非結線リード35が突出したものである。
【0277】
なお、半導体装置(CSP)が非結線リード35を有する場合、封止性を考慮して、図40(a)に示すように、非結線リード35を半導体チップ1の主面1aの方向に変形させることが好ましいが、必ずしも変形させるものではなく、図40(b)および(c)に示すように、変形させなくてもよい。
【0278】
本実施の形態14の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜13に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0279】
なお、本実施の形態14で説明した非結線リード35は、CSPが必ずしも有するものではなく、CSPの機能に応じて適用するものである。
【0280】
その際、実施の形態7以外の実施の形態1〜13についても、適用可能であることは言うまでもない。
【0281】
ここで、本実施の形態14の半導体装置(CSP)によって得られる作用効果について説明する。
【0282】
CSPにおいて、製品ごとに個別に配線パターンを準備することなく、共通パターンを用いてリード4cの結線/非結線を選択することにより、所望の回路を構成することができる。
【0283】
これにより、共通部材の使用が可能となり、その結果、CSPの製造コストを安価にできる。
【0284】
また、前記CSPが非結線リード35を有し、その際、この非結線リード35が半導体チップ1の電極パッド1bに近づく方向に変形されていることにより、樹脂封止後、封止部5の外方に非結線リード35が露出することを防げるため、耐湿信頼性を向上できる。
【0285】
さらに、非結線リード35を半導体チップ1の電極パッド1bに近づく方向に変形することにより、封止部5の表面が多少凹んだ形状になる場合であっても、非結線リード35を封止部5内に確実に収めることができる。
【0286】
これにより、封止樹脂の制約を減らすことができ、使用可能な封止樹脂の種類を増やすことができる。
【0287】
(実施の形態15)
図41(a),(b),(c)は本発明の実施の形態15の半導体装置において1層表配線の薄膜配線基板を用いた構造の一例を示す断面図、図42(a),(b),(c)は本発明の実施の形態15の半導体装置において2層配線の薄膜配線基板を用いた構造の一例を示す断面図である。
【0288】
ここで、実施の形態1〜14に示す半導体装置(CSP)における薄膜配線基板4の配線4dが、1層のものでかつその配線4dが基材となるテープの裏側にのみ形成されたいわゆる1層裏配線のものであるのに対し、本実施の形態15では、薄膜配線基板4が1層表配線の場合と2層配線の場合とについて、実施の形態1(CSP11)、実施の形態2(CSP12)および実施の形態7(CSP17)で説明した半導体装置をその代表例として用いて説明する。
【0289】
まず、図41は、薄膜配線基板4が1層表配線の場合であり、そのうち、図41(a)は、半導体装置の外形構造がテープ外形のもの(例えば、実施の形態1のCSP11)であり、また、図41(b)は、半導体装置の外形構造が封止外形のもの(例えば、実施の形態2のCSP12)であり、さらに、図41(c)は、半導体装置の外形構造がエラストマ外形のもの(例えば、実施の形態7のCSP17)である。
【0290】
ここで、1層表配線は、薄膜配線基板4のテープ基材4gの表側に配線4dが形成され、さらに、テープ基材4g上のバンプランド4f(図27参照)を除く箇所に厚さ10〜30μm程度の絶縁コーティングであるソルダレジスト4rが形成されている。
【0291】
この1層表配線を用いることにより、ソルダレジスト4rの厚さが10〜30μmと比較的薄いため、バンプ電極2のバンプランド接合部付近のはんだ食われ量を抑えることができ、これにより、バンプ電極2の取り付け高さのばらつきを低減できる。
【0292】
また、図42は、薄膜配線基板4が2層配線の場合であり、そのうち、図42(a)は、半導体装置の外形構造がテープ外形のもの(例えば、実施の形態1のCSP11)であり、また、図42(b)は、半導体装置の外形構造が封止外形のもの(例えば、実施の形態2のCSP12)であり、さらに、図42(c)は、半導体装置の外形構造がエラストマ外形のもの(例えば、実施の形態7のCSP17)である。
【0293】
ここで、2層配線は、薄膜配線基板4のテープ基材4gの表裏両面に配線4dが形成され、かつ、この表裏両面の配線4dがスルーホール4wによって電気的に接続され、さらに、テープ基材4gの表面側の前記バンプランド4fを除く箇所に厚さ10〜30μm程度の絶縁コーティングであるソルダレジスト4rが形成されている。
【0294】
なお、本実施の形態15の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜14に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0295】
さらに、本実施の形態15で説明した1層表配線と2層配線は、CSPが必ずしも有するものではなく、1層裏配線であってもよく、また、実施の形態1,2および7以外の実施の形態1〜14についても、適用可能であることは言うまでもない。
【0296】
本実施の形態15によれば、この2層配線を用いることにより、バンプ電極2の数が増えて複雑な配線4dの引き回しを行わなければならない場合であっても、テープ基材4gの表裏両面にスルーホール4wを介して配線4dを形成できるため、複雑な配線4dの引き回しにも対応できる。
【0297】
その結果、バンプ電極2の数が増えてもCSPを実現できる。
【0298】
(実施の形態16)
図43は本発明の実施の形態16の半導体装置の製造方法におけるリード先端処理の手順の一例を示す拡大部分断面図であり、(a)はボンディング前、(b)はボンディング時、(c)はボンディング後、(d)は封止後をそれぞれ示す図、図44および図45は図43に示すリード先端処理に対する比較例のリード先端処理の手順を示す拡大部分断面図であり、(a)はボンディング前、(b)はボンディング時、(c)は封止後をそれぞれ示す図である。
【0299】
本実施の形態16は、実施の形態1〜15に示す半導体装置(CSP)において、ボンディング時のリード4cの先端処理について説明するものである。
【0300】
なお、本実施の形態16では、実施の形態7で説明したCSP17をその代表例として用いて説明する。
【0301】
まず、図44に示す比較例は、図44(a)に示す距離Pが比較的長いため、図44(b)に示すように、ボンディングツール7を移動(下降)させてボンディングを行い、その後、リード4cの先端処理を行わずに図44(c)に示すように樹脂封止28(図4参照)を行って封止部5を形成したものである。
【0302】
この場合、図44(a)に示す距離Pが比較的長いため、ボンディング後のリード4cの先端が余ることなく、図44(c)に示すように封止部5内に収まった状態となる。
【0303】
また、図45に示す比較例は、図45(a)に示す距離Pが比較的短く、かつ、図45(b)に示すように、ボンディングツール7を移動(下降)させてボンディングを行い、その後、リード4cの先端処理を行わずに図45(c)に示すように前記樹脂封止28を行って封止部5を形成したものである。
【0304】
この場合、図45(a)に示す距離Pが比較的短く、かつ、図45(b)に示すように、ボンディング後のリード4cの先端処理を行っていないため、図45(c)に示すように、ボンディング後のリード4cの先端が封止部5から飛び出して露出した状態となっている。
【0305】
これに対して、図43に示す本実施の形態16のCSP17では、図43(b)に示すように、ボンディングツール7を半導体チップ1の電極パッド1bに向けて垂直降下させ、その後、ボンディングツール7の加圧動作を行って半導体チップ1の電極パッド1bと薄膜配線基板4のリード4cとを電気的に接続する。さらに、その後、図43(c)に示すように、ボンディングツール7を半導体チップ1の主面1aに対してほぼ平行に、かつリード4cの先端方向に移動(水平移動)させる。
【0306】
すなわち、ボンディング後、ボンディングツール7の加圧を除去し、かつボンディングツール7をリード4cの先端方向に所定量(例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm)水平移動させ、その後、前記樹脂封止28を行って、図43(d)に示すように封止部5を形成する。
【0307】
これにより、リード4cの先端付近の跳ね上げ角度を小さくできる。
【0308】
なお、リード4cの先端処理を行う際には、ボンディングツール7の加圧除去と同時にボンディングツール7を所定量(例えば、5〜100μm、好ましくは10〜60μm)上昇させた後、ボンディングツール7をリード4cの先端方向に前記所定量(例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm)水平移動させてもよい。
【0309】
また、リード4cの先端処理については、図43(a)に示す距離P,長さL,厚さEにおいて、少なくとも距離Pが、突出したリード4cの長さLとエラストマ3の厚さEとに対して相対的に短い(例えば、P≦L−E、好ましくはP≦L−E−100μm)場合にのみ、ボンディングツール7をリード4cの先端方向に前記所定量(例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm)水平移動させればよく、図43(a)に示す距離P,L,Eにおける前記条件が当てはまらない場合には、リード4cの先端処理を行わないようにしてもよい。
【0310】
なお、リード4cの先端処理については、図43(a)に示す距離P、長さL、厚さEに係わらず、特に行わなくてもよいことは言うまでもない。
【0311】
ここで、本実施の形態16の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜15に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0312】
さらに、本実施の形態16で説明したリード4cの先端処理は、CSPにおいて必ず行うものではなく、特に行わなくてもよい。
【0313】
また、実施の形態7以外の実施の形態1〜15についても、適用可能であることは言うまでもない。
【0314】
本実施の形態16によれば、半導体チップ1上の電極パッド1bの位置に係わらず、ボンディングに必要な長さより長いリード4cのボンディングを行う場合においても、リード4cの接続形状に関して、余分なリード4cの先端が半導体チップ1の表面(主面1a)から上方に必要以上に突出することを防ぐことができる。
【0315】
これにより、リード4cおよび電極パッド1bを樹脂封止28して封止部5を形成した後においても、リード4cの先端が封止部5から外方に露出することを防ぐことができ、その結果、半導体装置(CSP17)の耐湿信頼性を向上できる。
【0316】
(実施の形態17)
図46は本発明の実施の形態17の半導体装置(CSP)に用いるエラストマ(弾性構造体)の着色仕様の一例を示すエラストマ仕様図である。
【0317】
本実施の形態17は、実施の形態1〜16に示す半導体装置(CSP)において、着色させたエラストマ3を用いる場合について説明するものである。
【0318】
すなわち、実施の形態1〜16におけるCSPのエラストマ3は、無着色のものであり、光を透過させるほぼ透明なものである。
【0319】
これに対し、本実施の形態17によるエラストマ3(弾性構造体)は、図46に示すように、骨格層3d(後述の図47参照)の両面に形成された接着層3eに着色材を含有させたものである。
【0320】
なお、着色させたエラストマ3の仕様の具体例として示したものが、図46に示す着色エラストマ仕様例▲1▼または着色エラストマ仕様例▲2▼であり、ここで用いる着色材は、炭素である。
【0321】
ただし、図46に示す着色エラストマの仕様例▲1▼および仕様例▲2▼は、骨格層3dの両面の接着層3eに着色材を含有させたものであるが、これに限らず、何れか一方側の接着層3eにのみ着色材が含有されていてもよい。
【0322】
さらに、本実施の形態17の図46に示す仕様例▲1▼および仕様例▲2▼は、接着層3eに着色材を含有させたものであるが、骨格層3dである中間層材料に着色材を含有させてもよく、また、接着層3eと骨格層3dとの両者に着色材を含有させてもよい。
【0323】
すなわち、エラストマ3を構成する部材のうち、少なくとも1つの部材に着色材が含有されていればよい。
【0324】
なお、図46に示す仕様例▲1▼および仕様例▲2▼では、着色材を炭素の粒子としたが、前記着色材は、これに限らず、他の無機系顔料または有機系染料などであってもよい。
【0325】
さらに、図46に示す仕様例▲1▼および仕様例▲2▼では、着色材として、黒色の炭素を用いた場合を示したが、これに限らず、赤色、青色、緑色、桃色、黄色またはその他の色、あるいは、これらの中間色であってもよい。
【0326】
なお、本実施の形態17の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜16に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0327】
また、本実施の形態17で説明したエラストマ3に着色材を含有させることは、CSPにおいて必ず行うものではなく、特に行わなくてもよい。
【0328】
本実施の形態17によれば、エラストマ3に所定量の着色材を含有させることによって、エラストマ3の弾性率、熱膨張係数、難燃性および吸湿性などの基本物性に影響を及ぼすことなく、エラストマ3の透過率を下げることができる。
【0329】
これにより、半導体チップ1の回路に対する遮光性を得ることができる。
【0330】
その結果、半導体チップ1の誤動作を招くとされる紫外線などを遮断できるため、CSPの電気回路動作の安定性を向上できる。
【0331】
さらに、着色材として、炭素を用いることにより、少ない添加量で所望の遮光性を得ることができるため、エラストマ3の基本物性の劣化を最小限に抑えることができる。
【0332】
また、エラストマ3の骨格層3dでなく、少なくとも一方の接着層3eに着色材を含有することにより、安価にエラストマ3の着色を実現できる。
【0333】
(実施の形態18)
図47(a) 〜(h)は本発明の実施の形態18の半導体装置におけるエラストマの詳細組成の一例を示す組成概念図、図48(a) 〜(e)は本発明の実施の形態18の半導体装置におけるエラストマの詳細組成の一例を示す概念図であり、(a) 〜(d)は3層構造の組成概念図、(e)は5層構造の組成概念図である。
【0334】
本実施の形態18は、実施の形態1〜17に示す半導体装置(CSP)におけるエラストマ3の各構成部材の具体的材質について説明したものである。
【0335】
ここで、図47および図48(a)〜(d)は、エラストマ3が3層からなる場合を示したものであり、図48(e)は、エラストマ3が5層構造の場合である。
【0336】
なお、5層構造は、骨格層3dとその両外側(最外側)の接着層3eとの間のそれぞれの界面に他の接着層3eを薄く形成したものであり、本実施の形態18では、図48(e)に5層構造の1つの具体例を示したが、図47および図48において、骨格層3dの両面に塗布層ではなくフィルム層が形成されているエラストマ3については、前記5層構造を用いることが特に有効である。
【0337】
外側の上下層にフィルム層を形成するエラストマ3において、前記5層構造を用いることにより、前記フィルム層(接着層3e)の剛性をさらに小さくすることができる。
【0338】
その結果、エラストマ3としての剛性も小さくなるため、リード4cに倣い易くなり、これにより、エラストマ3の密着性を向上できる。
【0339】
ここで、エラストマ3の各構成部材の具体的材質については、図47および図48に示す本実施の形態18のものに限定されるものではなく、また、層数についても、3層や5層以外の多層構造であってもよい。
【0340】
ただし、骨格層3dには、3次元的網目構造体により構成された多孔質部材(この多孔質部材の詳細構造については実施の形態1を参照のこと)を用いることが好ましい。
【0341】
なお、本実施の形態18の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜17に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0342】
(実施の形態19)
図49(a),(b) は本発明の実施の形態19の半導体装置におけるエラストマの骨格層と接着層の厚さの一例を示す概念図である。
【0343】
本実施の形態19は、実施の形態1〜18に示す半導体装置(CSP)のエラストマ3(弾性構造体)において、接着層3e(図47および図48参照)と骨格層3dの厚さについて説明したものである。
【0344】
ここで、図49は、エラストマ3が3層からなる場合を示したものである。
【0345】
まず、エラストマ3において、テープ側接着層3gの厚さを、テープ基材4g上の配線4dの厚さより厚くする(例えば、1.2倍以上好ましくは1.5倍以上にする)。
【0346】
具体的には、例えば、配線4dの厚さが18μmの場合、テープ側接着層3gの厚さを、21.6μm以上好ましくは27μm以上とする。
【0347】
また、例えば、配線4dの厚さが25μmの場合、テープ側接着層3gの厚さを、30μm以上好ましくは37.5μm以上とする。
【0348】
ここで、図49(a)は、テープ側接着層3g(薄膜基板側接着層)とチップ側接着層3hが同じ厚さの場合であり、その一例として、両者の厚さが30μm、中間層である骨格層3dの厚さが100μmの場合である。
【0349】
その際、例えば、配線4dの厚さを18μmとすると、上下接着層3e(ここではテープ側接着層3gとチップ側接着層3hのこと)の厚さが30μmで、かつ、骨格層3dの厚さが100μmであり、その結果、エラストマ3の全体の厚さが160μmとなる。
【0350】
また、図49(b)は、テープ側接着層3gがチップ側接着層3hより厚く形成されている場合であり、その一例として、テープ側接着層3gの厚さが75μm、チップ側接着層3hの厚さが50μm、中間層である骨格層3dの厚さが25μmの場合である。
【0351】
その際、例えば、配線4dの厚さを18μmとすると、テープ側接着層3gの厚さが75μmで、かつチップ側接着層3hの厚さが50μm、さらに、骨格層3dの厚さが25μmであり、その結果、エラストマ3の全体の厚さが150μmとなる。
【0352】
なお、図49に記載された各層の厚さは、一例であり、これに限定されるものではない。
【0353】
ここで、本実施の形態19の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜18に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0354】
さらに、テープ側接着層3gとチップ側接着層3hの厚さは、同じであっても、異なっていてもよい。
【0355】
本実施の形態19によれば、テープ側接着層3gの厚さを配線4dの厚さより厚くする(例えば、1.2倍以上好ましくは1.5倍以上にする)ことにより、テープ基材4gの接着面の配線4dによる凹凸を埋め込むことができ、その結果、テープ側接着層3gの密着性を向上できる。
【0356】
これにより、信頼性の高いCSPを実現できる。
【0357】
また、テープ側接着層3gとチップ側接着層3hとを同じ厚さにすることにより、テープ基材4gおよび半導体チップ1との接着性を向上できるとともに、効率の良い安価なエラストマ3の製造が可能になる。
【0358】
さらに、テープ側接着層3gの厚さをチップ側接着層3hの厚さより厚く形成することにより、決められたエラストマ全体厚さの条件の中で、配線4dによるテープ側接着層3gの凹凸に対して、さらに最適な密着性を確保でき、その結果、良好な接着が行えるため、信頼性の高いCSPを実現できる。
【0359】
(実施の形態20)
図50は本発明の実施の形態20の半導体装置の裏面側の構造を示す底面図である。
【0360】
本実施の形態20は、実施の形態1〜19に示す半導体装置(CSP)において、薄膜配線基板4の配線4dの幅について説明するものである。
【0361】
なお、本実施の形態20では、実施の形態7で説明したCSP17をその代表例として用いて説明する。
【0362】
図50に示すCSP17は、薄膜配線基板4に形成された配線4dにおいてバンプランド4fとの接続部4sの配線幅が、この接続部4sから離れた箇所の配線4dの配線幅より広く形成され、かつ、接続部4sの配線幅がバンプランド4fから離れるにつれて徐々に狭くなるように形成されている。
【0363】
すなわち、テープ基材4g(図27参照)に形成されたバンプランド4fからリード4cに至る配線4dにおいて、バンプランド4fとの接続部4sの配線幅が、この接続部4sから離れた箇所の配線4dの配線幅より広く形成された幅広形状となっており、さらに、接続部4sの配線幅がバンプランド4fから離れるにつれて徐々に狭くなるようにテーパを有して形成されている。
【0364】
なお、図20に示すCSP17においては、12個の全ての接続部4sの配線幅が幅広形状に形成されるとともに、この幅広の接続部4sがバンプランド4fから離れるにつれて徐々に狭くなるように形成されている。
【0365】
ここで、本実施の形態20の半導体装置(CSP)におけるその他の構造については、実施の形態1〜19に示すCSPと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0366】
さらに、本実施の形態20で説明した幅広の接続部4sは、CSPにおいて必ず行うものではなく、特に行わなくてもよい。
【0367】
なお、前記テープ基材4g上に形成された配線4dのうち、リード4c側の直近に配置されたバンプランド4fに接続する接続部4sから延在する配線4dは、リード4cまでの距離が比較的短い。
【0368】
これにより、リード4cおよび配線4dに荷重がかかった際に、前記リード4c側の直近に配置されたバンプランド4fに接続する接続部4sに応力が集中し易い。
【0369】
したがって、幅広の接続部4sを形成する際に、少なくともリード4c側の直近に配置されたバンプランド4fに接続する接続部4sに対して幅広の接続部4sを形成することが望ましい。
【0370】
また、実施の形態7以外の実施の形態1〜19についても、適用可能であることは言うまでもない。
【0371】
本実施の形態20によれば、配線4dとバンプランド4fとの接続部4sが幅広形状に形成されているため、この接続部4sに応力集中が起こりにくい。
【0372】
これにより、温度サイクル環境下において、前記テープ基材4gとともに、配線4dが熱収縮・膨張によって変形しても、配線4dとバンプランド4fとの接続部4sで断線することを防止できる。
【0373】
(実施の形態21)
図51は本発明の実施の形態21による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は一部を破断して示す平面図、(d)は正面図、図52は図51に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図51のA−A断面を示す断面図、(b) は図51のB−B断面を示す断面図、(c)は図51のC−C断面を示す断面図、図53は図52に示す半導体装置の構造を示す拡大部分断面図であり、(a) は図52(b)のD部を示す図、(b) は図52(c)のE部を示す図、図54は本発明の実施の形態21の半導体装置に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す図であり、(a),(c),(e) は部分平面図、(b),(d),(f) は各々のA−A断面を示す断面図、図55は本発明の実施の形態21の半導体装置に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す図であり、(a),(c) は部分平面図、(b),(d) は各々のA−A断面を示す断面図、図56は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図、図57は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図、図58は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図である。
【0374】
本実施の形態21のCSP51(半導体装置)は、図24に示す実施の形態7のCSP17と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP17とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態7のCSP17に対しての変更箇所は、薄膜配線基板4が図24に示すような基板突出部4bを有していないことと、図51(b)に示すように、弾性構造体であるエラストマ3(図51(a)参照)が外方に露出する露出部3iを有していることである。
【0375】
つまり、実施の形態1〜20のCSPは、少なくとも薄膜配線基板4が半導体チップ1の外方周囲に突出する基板突出部4bを有した構造であったのに対し、本実施の形態21のCSP51は、薄膜配線基板4が基板突出部4bを有していない構造のものである。
【0376】
したがって、CSP51は、図24に示すCSP17のエラストマ3に設けられたエラストマ突出部3bも有していない。
【0377】
ここで、本実施の形態21によるCSP51の詳細構造について説明する。
【0378】
CSP51は、電極パッド1b(接続端子)を露出させて半導体チップ1の主面1a上に配置されかつ外方に露出する露出部3iを備えたエラストマ3(弾性構造体)と、一端がリード4cを介して電極パッド1bと電気的に接続されかつ他端がバンプ電極2(外部端子)と電気的に接続される配線4dが設けられた基板本体部4aを備えるとともに、電極パッド1bを露出させる開口部4eが設けられた薄膜配線基板4と、半導体チップ1の電極パッド1bおよび薄膜配線基板4のリード4cを封止する封止部5とからなる。
【0379】
なお、図51に示すCSP51は、20個のバンプ電極2が取り付けられているものである。
【0380】
また、CSP51は、図51(b)に示すように、長辺側の2つの側面51aに露出するエラストマ3(図51(a)参照)の露出部3iを有しており、CSP51の2つの側面51aにおいて各々4つの露出部3iが露出している。
【0381】
なお、本実施の形態21のCSP51におけるその他の構造については、実施の形態7のCSP17のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0382】
本実施の形態21によるCSP51の製造方法について説明する。
【0383】
まず、図54、図55に示すように、配線4dを有する基板本体部4aに接合したエラストマ3を備えるとともに、配線4dに接続されたリード4cを配置する開口部4eが形成され、かつ、基板本体部4aがエラストマ3の支持部3jにより基板枠部4tに支持された薄膜配線基板4(図55(c)参照)を準備する。
【0384】
ここで、図54および図55を用いて薄膜配線基板4の製造方法について説明する。
【0385】
まず、図54(a)に示すポリイミド樹脂からなるテープ基材4gを準備する。なお、このテープ基材4gの表面または裏面または表裏両面には図54(c)に示す銅箔4hを張り付けるための接着剤が塗布されている。
【0386】
続いて、テープ基材4gの両側部にテープ送り用の基準孔4iをほぼ等間隔に形成する。
【0387】
その後、打ち抜き加工によって、図54(a)に示すように、20個のバンプ用開口部4jとその両側に2つの配線接合用の開口部4eと2つの切断用の長孔4qとを形成し、続いて、図54(c),(d)に示すように、テープ基材4gに銅箔4hを積層して張り付ける。
【0388】
さらに、図54(e)に示すように、エッチング加工によって銅箔4hを所望の形状に加工し、これにより、配線パターンを形成する。
【0389】
続いて、図55(a),(b)に示すように、テープ基材4gにエラストマ3を張り付ける。
【0390】
なお、本実施の形態21で用いるエラストマ3は、図55(a)に示すように、片側に4個(両側で合計8個)の細長い支持部3jを有しており、この支持部3jは、薄膜配線基板4の長孔4qを跨がって、基板枠部4tに届く長さのものである。
【0391】
ただし、支持部3jの数は、8個に限定されるものではなく、何個であってもよい。
【0392】
この支持部3jの数が、CSP51の露出部3iの数に相当する。
【0393】
これにより、薄膜配線基板4にエラストマ3を張り付ける際には、薄膜配線基板4の基板本体部4aにエラストマ3の本体部を張り付けるとともに、エラストマ3の8個の支持部3jを薄膜配線基板4の長孔4qを跨がらせて基板枠部4tに張り付ける。
【0394】
その後、図55(a)に示す基板本体部4aを支持する4つの吊り部4uを切断して、基板本体部4aがエラストマ3の支持部3jによって基板枠部4tに支持された状態を形成する。
【0395】
つまり、図55(c)に示す薄膜配線基板4は、その基板本体部4aが、これに張り付けられたエラストマ3によって支持されている。
【0396】
その結果、図55(c),(d)および図56(a) 〜(c)に示すように、エラストマ3を張り付けた薄膜配線基板4を製造できる。
【0397】
その後、半導体チップ1の電極パッド1b(図51参照)を薄膜配線基板4の開口部4eに露出させて、半導体チップ1の主面1aとエラストマ3とを接合する。
【0398】
つまり、図56(d) 〜(f)に示すように、エラストマ3に半導体チップ1を張り付ける。
【0399】
その後、図57(a)に示すように、半導体チップ1の電極パッド1b(図51参照)とこれに対応した薄膜配線基板4のリード4cとを電気的に接続する。
【0400】
続いて、図57(d) 〜(f)に示すように、封止樹脂を用いたポッティング方法によって、半導体チップ1の前記電極パッド1bと薄膜配線基板4のリード4cとの樹脂封止28(図4参照)を行い、これにより、封止部5を形成する。
【0401】
なお、樹脂封止28は、トランスファモールド方法により行ってもよい。
【0402】
その後、基板本体部4aのバンプ用開口部4jにバンプ用のボール材を供給し、さらに、図示しないリフロー炉に通して、図58(a) 〜(c)に示すように、バンプ電極2の形成を行う。
【0403】
これにより、基板本体部4aの配線4d(図51または図52参照)とバンプ電極2とが電気的に接続される。
【0404】
その後、エラストマ3の支持部3jを切断して基板本体部4aを基板枠部4tから分離するとともに、切断された支持部3jによって形成されたエラストマ3の露出部3i(図58(e)参照)が露出する。
【0405】
これにより、図58(d) 〜(f)または図51に示すようなCSP51を製造できる。
【0406】
なお、CSP51のその他の製造方法については、実施の形態7のCSP17のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0407】
さらに、本実施の形態21のCSP51においても、前記実施の形態14〜20に記載された技術が適用可能であることは言うまでもない。
【0408】
本実施の形態21のCSP51およびその製造方法によれば、以下のような作用効果が得られる。
【0409】
すなわち、バンプ電極2を形成する際のはんだリフロー時などに、エラストマ3中の水分および気体の膨張によって内部圧力が大きくなった場合でも、図51(a)に示すように、エラストマ3の露出部3iから外方にガス抜き経路36を介してガス(気体)を逃がすことができる(8箇所の露出部3iのどこからでもガスを逃がすことができる)。
【0410】
つまり、エラストマ3の露出部3iによってガス抜きを行うことができる。
【0411】
これにより、封止部5などが破壊されるポップコーン現象の発生を防ぐことができる。
【0412】
その結果、CSP51の信頼性を向上できる。
【0413】
なお、本実施の形態21のCSP51およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態7のCSP17のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0414】
(実施の形態22)
図59は本発明の実施の形態22による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
【0415】
本実施の形態22のCSP52(半導体装置)は、図51に示す実施の形態21のCSP51と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP51とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態21のCSP51に対しての変更箇所は、図59に示すように、エラストマ3(図51参照)の側面全てがCSP52の側面52aに露出していることである。
【0416】
すなわち、CSP52においては、製造完了後に、図59(a)に示すように、エラストマ3の側面全体がそのまま露出部3iになる。
【0417】
なお、本実施の形態22のCSP52におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0418】
さらに、本実施の形態22のCSP52においても、前記実施の形態14〜20に記載された技術が適用可能であることは言うまでもない。
【0419】
本実施の形態22のCSP52およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0420】
CSP52によれば、エラストマ3の側面全体がそのまま露出部3iになるため、エラストマ3の露出面積を増やすことができる。
【0421】
これにより、エラストマ3の露出部3iによるガス抜きの効果をさらに向上できる。
【0422】
その結果、CSP52の信頼性をさらに向上できる。
【0423】
なお、本実施の形態22のCSP52およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態22のCSP52のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0424】
(実施の形態23)
図60は本発明の実施の形態23による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は正面図、図61は本発明の実施の形態23の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図、図62は図61(a)に示す平面図の各断面を示す図であり、(a)はA−A断面を示す断面図、(b)はB−B断面を示す断面図、(c)はC−C断面を示す断面図、図63は本発明の実施の形態23の半導体装置の製造方法における切断完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、図64は本発明の実施の形態23の半導体装置におけるガス抜きの状態の一例を示す概念図である。
【0425】
本実施の形態23のCSP53(半導体装置)は、図51に示す実施の形態21のCSP51と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP51とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態21のCSP51に対しての変更箇所は、図60(a)に示すように、封止部5が半導体チップ1の両端部付近にのみに形成され、これにより、図60(b),(c)に示すように、エラストマ3の側面全体に相当する露出部3iとその表裏面の外周部の左右中央付近が露出して形成された露出部3iとを有していることである。
【0426】
すなわち、CSP53においては、樹脂封止28が半導体チップ1の全側面1cに行われるのではなく、電極パッド1b(図51参照)付近のみに行われるものである。
【0427】
ここで、図61および図62は、CSP53の製造工程において、樹脂封止28が完了した時点の構造を示すものであり、図61(a)は平面図、(b)は裏面側から見た底面図である。
【0428】
図61(b)に示すように、封止部5は半導体チップ1の短辺の側面1cと、長辺の側面1cの両端部とに形成されており、側面1cの中央付近には形成されていないため、エラストマ3の表裏面の外周部の左右中央付近が露出した構造となる。
【0429】
また、本実施の形態23のCSP53では、図61に示すように、エラストマ3の形状をテープ基材4gの形状とほぼ同一に形成している。
【0430】
つまり、薄膜配線基板4の開口部4e、長孔4q、吊り部4uおよび基板枠部4tを含めて、エラストマ3の形状を薄膜配線基板4の形状にほぼ合わせたものとしている。
【0431】
また、図63は、樹脂封止後に、図61に示す薄膜配線基板4の吊り部4uとエラストマ3の吊り部3kとにおいて切断して基板本体部4aを基板枠部4tから分離した状態を示すものである。
【0432】
なお、本実施の形態23のCSP53におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0433】
さらに、本実施の形態23のCSP53においても、前記実施の形態14〜20に記載された技術が適用可能であることは言うまでもない。
【0434】
本実施の形態23のCSP53およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0435】
CSP53によれば、エラストマ3の表裏面の外周部の左右中央付近を露出させた構造とすることにより、切断箇所の露出部3iと合わせてエラストマ3の露出面積を増やせるため、図64に示すガス抜き経路36を介してガス抜きが行われる際に、ガス抜きの効果をさらに向上できる。
【0436】
また、エラストマ3の形状をテープ基材4gの形状とほぼ同一に形成したことにより、CSP53の製造工程において、薄膜配線基板4の強度を向上させることができ、その結果、CSP53の不良品を低減するとともに、歩留りの向上を図れる。
【0437】
なお、本実施の形態23のCSP53およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0438】
(実施の形態24)
図65は本発明の実施の形態24による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は正面図、(e)は(c)のC−C断面を示す断面図である。
【0439】
本実施の形態24のCSP54(半導体装置)は、図51に示す実施の形態21のCSP51と同様に周辺パッドタイプのファンインCSPであり、CSP51とほぼ同じ構造を有するものであるが、実施の形態21のCSP51に対しての変更箇所は、図65(c),(e)に示すように、薄膜配線基板4に、エラストマ3を露出させる開口孔4vが設けられていることであり、かつ、図65に示すように、開口孔4v以外では、エラストマ3を露出させる箇所が設けられていないことである。
【0440】
すなわち、本実施の形態24のCSP54においては、薄膜配線基板4の基板本体部4aの内方に2つの開口孔4vが設けられている。
【0441】
これにより、CSP54を組み立てた際には、この開口孔4vを介してエラストマ3を露出させることができる。
【0442】
したがって、開口孔4vによりエラストマ3の露出部3iを形成できる。
【0443】
なお、CSP54においては、開口孔4v以外には、エラストマ3を露出させる箇所が設けられていない。
【0444】
つまり、図65(a),(b),(c),(d)に示すように、半導体チップ1の側面1cを露出させることなく全ての側面1cに亘って樹脂封止28を行ったものである。
【0445】
なお、本実施の形態24のCSP54において、開口孔4vの設置箇所は、薄膜配線基板4の基板本体部4aであり、かつ、CSP54の組立後にエラストマ3を露出可能な箇所であればどこに形成してもよい。
【0446】
また、開口孔4vの設置数についても、特に限定されるものではない。
【0447】
なお、本実施の形態24のCSP54におけるその他の構造とその他の製造方法とについては、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0448】
さらに、本実施の形態24のCSP54においても、前記実施の形態14〜20に記載された技術が適用可能であることは言うまでもない。
【0449】
本実施の形態24のCSP54およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0450】
CSP54によれば、半導体チップ1の側面1cをその全体に亘って樹脂封止28したことにより、半導体チップ1の封止性を向上できる。
【0451】
その結果、半導体チップ1の不良を低減できるとともに、CSP54の信頼性を向上できる。
【0452】
また、薄膜配線基板4に開口孔4vが設けられたことにより、半導体チップ1の側面1c全体を樹脂封止28した際にも、この開口孔4vを用いてガス抜きを行うことができる。
【0453】
したがって、半導体チップ1の封止性を向上しつつ、エラストマ3からのガス抜き効果も向上できる。
【0454】
なお、本実施の形態24のCSP54およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0455】
(実施の形態25)
図66は本発明の実施の形態25による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、図67は本発明の実施の形態25の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す部分平面図、図68は図67に示す部分平面図の各断面を示す図であり、(a)はA−A断面を示す断面図、(b)はB−B断面を示す断面図、図69は本発明の実施の形態25の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は半導体チップを取り外した状態の底面図、図70は本発明の実施の形態25の半導体装置におけるガス抜けの状態の一例を示す概念図である。
【0456】
本実施の形態25のCSP55(半導体装置)は、図66に示すように、周辺パッドタイプのファンイン・ファンアウトCSPである。したがって、実施の形態21のCSP51に対しての変更箇所は、半導体チップ1の主面1aの4辺の外周部に電極パッド1bが設けられていることと、薄膜配線基板4において、半導体チップ1の内方(基板本体部4a)および外方(基板突出部4b)に外部端子であるバンプ電極2が配置されていることである。
【0457】
ここで、CSP55の構成を説明すると、電極パッド1b(接続端子)を露出させて半導体チップ1の主面1a上に配置されかつ外方に露出する露出部3iを備えるとともに、半導体チップ1の周囲外方に突出したエラストマ突出部3b(弾性体突出部)を備えたエラストマ3と、一端がリード4c(図51参照)を介して電極パッド1bと電気的に接続されかつ他端がバンプ電極2と電気的に接続される配線4dが設けられた基板本体部4aを備えるとともに、電極パッド1b(図51参照)を露出させる開口部4eが設けられかつ開口部4eおよび半導体チップ1の外方に突出する基板突出部4bを備えた薄膜配線基板4と、半導体チップ1の電極パッド1bおよび薄膜配線基板4のリード4cを封止する封止部5とからなり、薄膜配線基板4とエラストマ3との外形形状がほぼ同じ大きさに形成され、かつ基板本体部4aおよび基板本体部4aにバンプ電極2が設けられている。
【0458】
したがって、CSP55においては、薄膜配線基板4が、基板本体部4aとこれの外方周囲に一体で形成された基板突出部4bとを有しており、この基板突出部4bに、半導体チップ1の外方に設けられるバンプ電極2が配置される。
【0459】
ここで、図67〜図69は、CSP55の製造工程において、樹脂封止28が完了した時点の構造を示すものであり、図67は平面図、図68は断面図、図69(a)は、裏面側から見た底面図、また、図69(b)は、半導体チップ1を透過させてテープ基材4gを裏面側から見た図である。
【0460】
なお、図67に示すように、薄膜配線基板4において、基板本体部4aと基板突出部4bとは、基板本体部4aの4つの角部の吊り部4uによって、かつ、基板本体部4aの外方周囲に形成された4つの開口部4e(図68(a)参照)を介して連結支持されている。
【0461】
さらに、基板突出部4bの外周周囲には、切断時に用いる4つの長孔4qが形成され、基板突出部4bもその4つの角部の吊り部4uによって基板枠部4tに支持されている。
【0462】
なお、図69(a)に示すように、本実施の形態25のエラストマ3は、図67に示す薄膜配線基板4における基板本体部4aと基板突出部4bとを合わせた形状とほぼ同一の形状である。
【0463】
したがって、エラストマ3には、吊り部3k(図69(b)参照)によって支持されかつ基板突出部4bとほぼ同じ形状のエラストマ突出部3bが設けられており、薄膜配線基板4の4つの開口部4eとほぼ等しい大きさの4つの開口部3cが設けられている。
【0464】
また、封止部5は、図68(a)に示すように、薄膜配線基板4の4つの開口部4eに対して、すなわち、半導体チップ1の電極パッド1b付近に対してのみ形成されている。
【0465】
したがって、CSP55は、ファンイン・ファンアウト構造であることも含めて、その組立て完了後には、図66(b),(c)に示すように、エラストマ3の裏面の半導体チップ1に覆われた箇所(エラストマ突出部3b)を除く箇所と全ての側面3aとが露出して露出部3iとなった構造である。
【0466】
ここで、図66は、樹脂封止後に、図67に示す薄膜配線基板4の基板突出部4bの角部の4つの吊り部4uで切断して、基板本体部4aと基板突出部4bとを基板枠部4tから分離した状態を示すものである。
【0467】
なお、本実施の形態25のCSP55におけるその他の構造については、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0468】
本実施の形態25のCSP55の製造方法について説明する。
【0469】
まず、配線4d(図51参照)を有する基板本体部4aとこれの外方周囲に形成された基板突出部4bとを備え、かつ基板突出部4bと基板本体部4aとを合わせた形状とほぼ同じ形状のエラストマ3が接合されるとともに、配線4dに接続されたリード4cを配置する開口部4eが形成された薄膜配線基板4を準備する。
【0470】
続いて、半導体チップ1の電極パッド1b(図51参照)を薄膜配線基板4の開口部4eに露出させて、半導体チップ1の主面1aとエラストマ3とを接合する。
【0471】
さらに、半導体チップ1の電極パッド1bとこれに対応した薄膜配線基板4のリード4cとを電気的に接続する。
【0472】
その後、半導体チップ1の電極パッド1bと薄膜配線基板4のリード4cとを樹脂封止28して封止部5を形成する。
【0473】
なお、封止完了の状態の図を図67、図68および図69に示す。
【0474】
その後、配線4dと電気的に接続させて基板本体部4aおよび基板突出部4bにバンプ電極2を形成する。
【0475】
さらに、図67に示す基板突出部4bの外側角部の4箇所の吊り部4uを切断して基板本体部4aおよび基板突出部4bを基板枠部4tから分離する。
【0476】
ここで、切断完了の状態の図を図66(a),(b),(c)に示す。
【0477】
なお、本実施の形態25のCSP55におけるその他の製造方法については、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0478】
さらに、本実施の形態21のCSP51においても、前記実施の形態14〜20に記載された技術が適用可能であることは言うまでもない。
【0479】
本実施の形態25のCSP55およびその製造方法によって得られる作用効果について説明する。
【0480】
CSP55によれば、ファンイン・ファンアウト構造においても、図70に示すように、エラストマ3においてこれに設けられた吊り部3k(図69(b)参照)を介し、これにより、ガス抜き経路36に通して外方にガス(気体)を逃がすことができる。
【0481】
これにより、封止部5などが破壊されるポップコーン現象の発生を防ぐことができ、その結果、CSP55の信頼性を向上できる。
【0482】
なお、本実施の形態25のCSP55およびその製造方法によって得られるその他の作用効果については、実施の形態21のCSP51のものと同様であるため、その重複説明は省略する。
【0483】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態1〜25に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態1〜25に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0484】
例えば、前記実施の形態1〜25において、図3に示した各部材の仕様と、図5に示した各処理条件は、最適なものの一例であり、必ずしも、図3および図5に示したものに限定されるものではない。
【0485】
また、前記実施の形態1〜25においては、半導体チップ1が長方形の場合について説明したが、半導体チップ1は正方形であってもよい。
【0486】
さらに、半導体チップ1に設けられる電極パッド1bの設置箇所についても、半導体チップ1の主面1aの外周部であれば、両端部に限らず、例えば、外周全体に設けられていてもよい。
【0487】
なお、その際の電極パッド1bの数およびバンプ電極2の数についても、12個あるいは20個に限定されるものではなく、12個以下、13〜19個、または、20個以上であってもよい。
【0488】
また、薄膜配線基板4の開口部4eおよびエラストマ3の開口部3cの形状についても、長方形に限定されるものではなく、半導体チップ1の電極パッド1bを露出可能な形状であれば、長方形以外の形状であってもよい。
【0489】
なお、前記実施の形態1〜25で説明した半導体装置(CSP)は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory) 、S(Syncronous) DRAM、S(Static)RAM、RAMBUS(ラムバス)、フラッシュメモリ、ASIC(Application Specific IC)、CPU(Central Processing Unit)、ゲートアレイなどに用いることができ、その応用製品としては、例えば、モジュールやカードなどである。
【0490】
ただし、前記モジュールやカード以外の製品に用いてもよいことは言うまでもない。
【0491】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0492】
(1).半導体装置(CSP)の薄膜配線基板における基板本体部と基板突出部とが一体に形成されていることにより、基板突出部を独立構造としないため、基板突出部を高価な材料によって形成しなくて済む。その結果、半導体装置の製造コストの低コスト化を図ることができる。
【0493】
(2).薄膜配線基板においてその開口部の外方に基板突出部が設けられていることにより、封止樹脂を前記開口部を介して塗布した際に、基板突出部と半導体チップとの間でブリッジさせた状態で封止部を形成できる。これにより、安定した封止を行えるため、封止性を向上でき、その結果、封止部における耐湿信頼性の向上を図ることができる。
【0494】
(3).バンプ電極を形成する際に、吸湿した状態の半導体装置をリフローしても、弾性構造体における所定方向の側面が外部に露出しているため、リフロー時の発生蒸気を弾性構造体を通過させて外部に発散できる。その結果、耐リフロー性を向上できる。
【0495】
(4).弾性構造体が多孔質フッ素樹脂によって形成されていることにより、前記リフロー時の発生蒸気を外部に逃がしつつ、かつフッ素が有する撥水性によって半導体装置内への水分の進入を防ぐことができる。その結果、半導体装置の電気的特性の劣化を低減できる。
【0496】
(5).弾性構造体に着色材を含有させることによって、弾性構造体の基本物性に影響を及ぼすことなく、弾性構造体の光の透過率を下げることができる。これにより、半導体チップの回路に対する遮光性を得ることができ、その結果、半導体チップの誤動作を招くとされる紫外線を遮断できるため、半導体装置の電気回路動作の安定性を向上できる。
【0497】
(6).薄膜配線基板において、配線とバンプランドとの接続部を幅広に形成することにより、この接続部に対しての応力集中を起こりにくくできる。これにより、温度サイクル環境下において、テープ基材とともに、配線が熱収縮・膨張によって変形しても、配線とバンプランドとの接続部4sで断線することを防止できる。
【0498】
(7).弾性構造体に露出部が形成されたことにより、リフロー時などに弾性構造体の内部圧力が大きくなった場合でも、弾性構造体の露出部から外方にガスを逃がすことができる。これにより、封止部などが破壊されるポップコーン現象の発生を防ぐことができ、その結果、半導体装置の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図1のA−A断面を示す断面図、(b) は図1のB−B断面を示す断面図、(c)は図1のC−C断面を示す断面図である。
【図3】図1に示す半導体装置に用いられる各部材の仕様の一例を示す仕様説明図である。
【図4】図1に示す半導体装置の製造プロセスの一例を示す製造手順図である。
【図5】図4に示す製造プロセスの各処理における処理条件の一例を示す処理条件説明図である。
【図6】(a),(b)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す部分平面図である。
【図7】(a),(b)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す部分平面図である。
【図8】(a),(b)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す部分平面図である。
【図9】本発明の実施の形態1における半導体装置(CSP)の製造方法の一例を示す図であり、(a) はエラストマ張り付けを示す部分平面図、(b) は半導体チップ張り付けを示す部分平面図である。
【図10】本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法における切断位置の一例を示す部分平面図である。
【図11】(a),(b)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるリード切断方法の一例を示す斜視図である。
【図12】(a),(b),(c)は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるエラストマの張り付け状態の一例を示す斜視図である。
【図13】(a),(b) は本発明の実施の形態1の半導体装置(CSP)の製造方法におけるリードのボンディング方法の一例を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態2による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図15】図14に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図14のA−A断面を示す断面図、(b) は図14のB−B断面を示す断面図、(c)は図14のC−C断面を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態3による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図17】図16に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図16のA−A断面を示す断面図、(b) は図16のB−B断面を示す断面図、(c)は図16のC−C断面を示す断面図である。
【図18】本発明の実施の形態4による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図19】図18に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図18のA−A断面を示す断面図、(b) は図18のB−B断面を示す断面図、(c)は図18のC−C断面を示す断面図である。
【図20】本発明の実施の形態5による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図21】図20に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図20のA−A断面を示す断面図、(b) は図20のB−B断面を示す断面図、(c)は図20のC−C断面を示す断面図である。
【図22】本発明の実施の形態6による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図23】図22に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図22のA−A断面を示す断面図、(b) は図22のB−B断面を示す断面図、(c)は図22のC−C断面を示す断面図である。
【図24】本発明の実施の形態7による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図25】図24に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図24のA−A断面を示す断面図、(b) は図24のB−B断面を示す断面図、(c)は図24のC−C断面を示す断面図、(d) は図24の正面図、(e) は図24の側面図である。
【図26】図24に示す半導体装置の裏面側の構造を示す底面図である。
【図27】図8に示す薄膜配線基板の詳細構造を示す拡大部分平面図である。
【図28】本発明の実施の形態8による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図29】図28に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図28のA−A断面を示す断面図、(b) は図28のB−B断面を示す断面図、(c)は図28のC−C断面を示す断面図である。
【図30】本発明の実施の形態9による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図31】図30に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図30のA−A断面を示す断面図、(b) は図30のB−B断面を示す断面図、(c)は図30のC−C断面を示す断面図である。
【図32】本発明の実施の形態10による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図33】図32に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図32のA−A断面を示す断面図、(b) は図32のB−B断面を示す断面図、(c)は図32のC−C断面を示す断面図である。
【図34】本発明の実施の形態11による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図35】図34に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図34のA−A断面を示す断面図、(b) は図34のB−B断面を示す断面図、(c)は図34のC−C断面を示す断面図である。
【図36】本発明の実施の形態12による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図37】図36に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図36のA−A断面を示す断面図、(b) は図36のB−B断面を示す断面図、(c)は図36のC−C断面を示す断面図である。
【図38】本発明の実施の形態13による半導体装置(CSP)の構造の一例を封止部を透過して示す平面図である。
【図39】図38に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図38のA−A断面を示す断面図、(b) は図38のB−B断面を示す断面図、(c)は図38のC−C断面を示す断面図である。
【図40】(a),(b),(c)は本発明の実施の形態14における半導体装置の非結線リードの構造の一例を示す図であり、(a)は非結線リードを変形させる場合の断面図、(b) および(c)は非結線リードを変形させない場合の断面図である。
【図41】(a),(b),(c)は本発明の実施の形態15の半導体装置において1層表配線の薄膜配線基板を用いた構造の一例を示す断面図である。
【図42】(a),(b),(c)は本発明の実施の形態15の半導体装置において2層配線の薄膜配線基板を用いた構造の一例を示す断面図である。
【図43】(a),(b),(c),(d)は本発明の実施の形態16の半導体装置の製造方法におけるリード先端処理の手順の一例を示す拡大部分断面図であり、(a)はボンディング前、(b)はボンディング時、(c)はボンディング後、(d)は封止後である。
【図44】(a),(b),(c) は図43に示すリード先端処理に対する比較例のリード先端処理の手順を示す拡大部分断面図であり、(a)はボンディング前、(b)はボンディング時、(c)は封止後である。
【図45】(a),(b),(c) は図43に示すリード先端処理に対する比較例のリード先端処理の手順を示す拡大部分断面図であり、(a)はボンディング前、(b)はボンディング時、(c)は封止後である。
【図46】本発明の実施の形態17の半導体装置(CSP)に用いるエラストマ(弾性構造体)の着色仕様の一例を示すエラストマ仕様図である。
【図47】(a) 〜(h)は本発明の実施の形態18の半導体装置におけるエラストマの詳細組成の一例を示す組成概念図である。
【図48】(a) 〜(e)は本発明の実施の形態18の半導体装置におけるエラストマの詳細組成の一例を示す概念図であり、(a) 〜(d)は3層構造の組成概念図、(e)は5層構造の組成概念図である。
【図49】(a),(b) は本発明の実施の形態19の半導体装置におけるエラストマの骨格層と接着層の厚さの一例を示す概念図である。
【図50】本発明の実施の形態20の半導体装置の裏面側の構造を示す底面図である。
【図51】(a),(b),(c),(d)は本発明の実施の形態21による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は一部を破断して示す平面図、(d)は正面図である。
【図52】(a),(b),(c) は図51に示す半導体装置の構造を示す図であり、(a) は図51のA−A断面を示す断面図、(b) は図51のB−B断面を示す断面図、(c)は図51のC−C断面を示す断面図である。
【図53】(a),(b) は図52に示す半導体装置の構造を示す拡大部分断面図であり、(a) は図52(b)のD部を示す図、(b) は図52(c)のE部を示す図である。
【図54】(a) 〜(f)は本発明の実施の形態21の半導体装置に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す図であり、(a),(c),(e) は部分平面図、(b),(d),(f) は各々のA−A断面を示す断面図である。
【図55】(a) 〜(d)は本発明の実施の形態21の半導体装置に用いられる薄膜配線基板の製造方法の一例を示す図であり、(a),(c) は部分平面図、(b),(d) は各々のA−A断面を示す断面図である。
【図56】(a) 〜(f)は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図である。
【図57】(a) 〜(f)は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図である。
【図58】(a) 〜(f)は本発明の実施の形態21による半導体装置の製造方法の一例を示す図であり、(a),(d) は部分平面図、(b),(e) は各々のA−A断面を示す断面図、(c),(f) は各々のB−B断面を示す断面図である。
【図59】(a),(b),(c) は本発明の実施の形態22による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
【図60】(a),(b),(c),(d)は本発明の実施の形態23による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は正面図である。
【図61】(a),(b) は本発明の実施の形態23の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図である。
【図62】(a),(b),(c)は図61(a)に示す平面図の各断面を示す図であり、(a)はA−A断面を示す断面図、(b)はB−B断面を示す断面図、(c)はC−C断面を示す断面図である。
【図63】(a),(b),(c) は本発明の実施の形態23の半導体装置の製造方法における切断完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【図64】本発明の実施の形態23の半導体装置におけるガス抜きの状態の一例を示す概念図である。
【図65】(a) 〜(e)は本発明の実施の形態24による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は正面図、(e)は(c)のC−C断面を示す断面図である。
【図66】(a),(b),(c) は本発明の実施の形態25による半導体装置の構造の一例を示す図であり、(a)平面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【図67】本発明の実施の形態25の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す部分平面図である。
【図68】(a),(b) は図67に示す部分平面図の各断面を示す図であり、(a)はA−A断面を示す断面図、(b)はB−B断面を示す断面図である。
【図69】(a),(b) は本発明の実施の形態25の半導体装置の製造方法における封止完了時の状態の一例を示す図であり、(a)は底面図、(b)は半導体チップを取り外した状態の底面図である。
【図70】本発明の実施の形態25の半導体装置におけるガス抜けの状態の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ
1a 主面
1b 電極パッド(接続端子)
1c 側面
2 バンプ電極(外部端子)
3 エラストマ(弾性構造体)
3a 側面
3b エラストマ突出部(弾性体突出部)
3c 開口部
3d 骨格層
3e 接続部
3f 封止用開口部
3g テープ側接着層(薄膜基板側接着層)
3h チップ側接着層
3i 露出部
3j 支持部
3k 吊り部
4 薄膜配線基板
4a 基板本体部
4b 基板突出部
4c リード
4d 配線
4e 開口部
4f バンプランド
4g テープ基材
4h 銅箔
4i 基準孔
4j バンプ用開口部
4k 給電ライン
4l ビーム形状
4m 封止用開口部
4n 認識パターン
4p 位置決め孔
4q 長孔
4r ソルダレジスト
4s 接続部
4t 基板枠部
4u 吊り部
4v 開口孔
4w スルーホール
5 封止部
6 切断型
6a 打ち抜き型
7 ボンディングツール
8 切断位置
11,12,13,14,15,16,17,18,19,40,41,42,43,51,52,53,54,55 CSP(半導体装置)
20 薄膜配線基板供給
21 エラストマ供給
22 エラストマ張り付け
23 チップ供給
24 チップ張り付け
25 エラストマキュアベーク
26 インナリード接続
27 封止材供給
28 樹脂封止
29 封止材キュアベーク
30 ボール供給
31 バンプ形成
32 マーク
33 切断
34 ダム部材
35 非結線リード
36 ガス抜き経路
51a,52a 側面

Claims (18)

  1. 主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置であって、
    前記接続端子を露出させて前記半導体チップの主面上に配置された弾性構造体と、
    一端がリードを介して前記接続端子と電気的に接続されかつ他端が外部端子であるバンプ電極と電気的に接続される配線が設けられた基板本体部を備えるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられ、かつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する基板突出部を備えた薄膜配線基板と、
    前記半導体チップの前記接続端子および前記薄膜配線基板の前記リードを封止する封止部とを有し、
    前記薄膜配線基板における前記基板本体部と前記基板突出部とが一体に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置であって、前記薄膜配線基板の前記基板突出部における前記半導体チップの側面に対応した箇所に封止用開口部が設けられていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2記載の半導体装置であって、前記封止部が封止樹脂によって形成され、かつ前記封止樹脂がこれに含まれるシリカの割合が少ない低シリカ材であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1,2または3記載の半導体装置であって、前記薄膜配線基板の前記開口部の周囲に、樹脂封止の際の封止樹脂の流出を阻止するダム部材が設けられていることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1,2,3または4記載の半導体装置であって、前記弾性構造体が前記半導体チップの外方に突出する弾性体突出部を備えるとともに、前記弾性構造体の所定側面が露出していることを特徴とする半導体装置。
  6. 主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置であって、
    前記半導体チップの主面上に配置されるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられ、かつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する弾性体突出部を備えた弾性構造体と、
    一端がリードを介して前記接続端子と電気的に接続されかつ他端が外部端子であるバンプ電極と電気的に接続される配線が設けられた基板本体部を備えるとともに、前記接続端子を露出させる開口部が設けられ、かつ前記開口部および前記半導体チップの外方に突出する基板突出部を備えた薄膜配線基板と、
    前記半導体チップの前記接続端子および前記薄膜配線基板の前記リードを封止する封止部とを有し、
    前記薄膜配線基板における前記基板本体部と前記基板突出部とが一体に形成され、かつ前記薄膜配線基板と前記弾性構造体との外形形状がほぼ同じ大きさに形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置であって、前記半導体チップが、その側面が前記弾性構造体の前記弾性体突出部によって囲まれて取り付けられていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項6または7記載の半導体装置であって、前記薄膜配線基板の前記基板突出部における前記半導体チップの側面に対応した箇所に封止用開口部が設けられていることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の半導体装置であって、前記リードにおいて前記半導体チップの前記接続端子と結線を行わない非結線リードを有し、かつこの非結線リードが前記接続端子に近づく方向に変形されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載の半導体装置であって、前記弾性構造体が、表裏両面に接着層を有した多孔質フッ素樹脂によって形成されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置であって、前記弾性構造体が、3次元的網目構造体により構成された骨格層を有していることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項10または11記載の半導体装置であって、前記弾性構造体における一方の前記接着層もしくは両方の前記接着層に着色材を含有させたことを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項10,11または12記載の半導体装置であって、前記弾性構造体において、薄膜基板側接着層がチップ側接着層より厚く形成されていることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13記載の半導体装置であって、前記薄膜配線基板に形成された配線におけるバンプランドとの接続部の配線幅が、この接続部から離れた箇所の配線の配線幅より広く形成され、かつ、前記接続部の配線幅が前記バンプランドから離れるにつれて徐々に狭くなるように形成されていることを特徴とする半導体装置。
  15. 主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置の製造方法であって、
    配線を有した基板本体部を備えるとともに、前記配線に接続されたリードを配置する開口部の外方に突出して前記基板本体部と一体に形成された基板突出部を備えた薄膜配線基板を準備する工程と、
    前記薄膜配線基板の前記基板本体部と弾性構造体とを接合する工程と、
    前記半導体チップの前記接続端子を前記薄膜配線基板の前記開口部に露出させて、前記半導体チップの前記主面と前記弾性構造体とを接合する工程と、
    前記半導体チップの前記接続端子とこれに対応した前記薄膜配線基板の前記リードとを電気的に接続する工程と、
    低シリカ材からなる封止樹脂を用いて前記半導体チップの前記接続端子と前記薄膜配線基板の前記リードとを封止して封止部を形成する工程と、
    前記基板本体部の配線と電気的に接続させてバンプ電極を形成する工程と、
    前記基板突出部とこれに形成された前記封止部とを同時に所望の外形サイズに切断する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の半導体装置の製造方法であって、前記半導体チップの前記接続端子とこれに対応した前記薄膜配線基板の前記リードとを電気的に接続する際に、ボンディングツールの加圧動作を行って前記半導体チップの前記接続端子と前記薄膜配線基板の前記リードとを接続した後、前記ボンディングツールを前記半導体チップの前記主面に対してほぼ平行にかつ前記リードの先端方向に移動させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 主面の外周部に接続端子が設けられた半導体チップを有するチップサイズの半導体装置の製造方法であって、
    配線を有する基板本体部とこれの外方周囲に形成された基板突出部とを備え、かつ前記基板突出部と前記基板本体部とを合わせた形状とほぼ同じ形状の弾性構造体が接合されるとともに、前記配線に接続されたリードを配置する開口部が形成された薄膜配線基板を準備する工程と、
    前記半導体チップの前記接続端子を前記薄膜配線基板の前記開口部に露出させて、前記半導体チップの前記主面と前記弾性構造体とを接合する工程と、
    前記半導体チップの前記接続端子とこれに対応した前記薄膜配線基板の前記リードとを電気的に接続する工程と、
    前記半導体チップの前記接続端子と前記薄膜配線基板の前記リードとを樹脂封止して封止部を形成する工程と、
    前記配線と電気的に接続させて前記基板本体部および前記基板突出部にバンプ電極を形成する工程と、
    前記基板本体部および前記基板突出部を基板枠部から分離する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項15,16または17記載の半導体装置の製造方法であって、封止樹脂を用いて封止を行う際に、前記半導体チップの側面を封止することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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