JP3749648B2 - 炭酸化硬化体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低圧又は常圧で炭酸化可能な活性粉体を炭酸化して得られる組織安定性に優れた炭酸化硬化体に関する。
【0002】
【従来の技術】
セメント材料よりなる成形体の耐久性や強度を向上させる方法の一つとして、セメント材料を炭酸化する手法が検討されている。例えば、成形体の養生を炭酸ガス雰囲気下で行うことにより炭酸化させる方法が検討されている(特開平6−263562号公報)。
【0003】
しかし、上記の方法では、炭酸ガス雰囲気下での養生に長時間を必要とし、生産性が良くないという問題が残されているほか、材料に含有される水分量によっては、水分の存在が炭酸ガスの拡散を阻害して内部まで炭酸化が進行しないという問題が残されている。セメント炭酸化物の硬化体において、内部に未反応の材料が残存した場合、長期における材料変質の要因となることが予想されるので、より高いレベルの安定性を有する硬化体が望まれている。
【0004】
一方、ALC粉砕物とウォラストナイトとを炭酸化し、ウォラストナイトの炭酸化硬化体の硬度を利用して安定性を高めることが特開平8−80522号公報に提案されている。ここで、発明者らはウォラストナイト自体の安定性と炭酸化硬化体の物性に着目し、ウォラストナイトの炭酸化硬化体が耐久性に優れた部材として活用することができると考え検討した。この結果、一定比表面積以上のウォラストナイトを高い圧力条件下で炭酸化処理することで、短時間で目的の硬化体が得られることが解った。
しかしながら、この方法によると、炭酸化処理に高圧が必要であるので大型の高圧設備が必要であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、低圧又は常圧で炭酸化可能な活性粉体を炭酸化して得られる組織安定性に優れた炭酸化硬化体とを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ウォラストナイトを活性化してなり、29Si−NMR測定において、−88.0ppm以上にピークを有する活性粉体を賦形してなる構造体を、炭酸化処理してなることを特徴とする炭酸化硬化体が提供される。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明においてウォラストナイト(珪灰石)とは、CaSiO3 で表されるカルシウム珪酸塩鉱物をいい、これらは白色の繊維状又は塊状物として天然に産出される。上記ウォラストナイトは、繊維状の形状を有するので、一般にアスベスト代替等の補強部材として利用される。
本発明で用いるウォラストナイトとしては特に限定されず、繊維状である必要はなく、アスペクト比の小さいものであってもよく、補強材として用いるために一般に繊維状に粉砕する際に発生する残留物を用いてもよい。
【0008】
本発明で用いるウォラストナイトとしては粉体状のウォラストナイト粉体であるのが好ましい。
上記ウォラストナイト粉体としては、機械的エネルギーの有効利用の観点から平均粒径(短径)が0.1〜100μmであることが好ましい。
【0009】
本発明で用いられる活性粉体は上記ウォラストナイトを活性化することにより得られる。本発明の活性粉体は、ウォラストナイトを活性化することで、ウォラストナイトの連鎖珪酸塩構造を変化させることにより得られる。このような構造の変化は、例えば、ウォラストナイト粉体をメカノケミカル処理することによって成し遂げられる。
本発明の活性粉体は、好ましくは、ウォラストナイト粉体に機械的エネルギーを与えることにより得られる。上記機械的エネルギーとしては特に限定されず、例えば、圧縮力、剪断力、衝撃力、摩擦力等によるエネルギーが挙げられる。
【0010】
上記機械的エネルギーは、0.01〜30kWh/kgであるのが好ましい。0.01kWh/kg未満であると得られる粉体の構造変化が少なくなり、炭酸化活性、即ち、粉体の炭酸化のしやすさが低下する。30kWh/kgを超えると粉砕装置への負荷の増大、粉砕用媒体としてのボールや粉砕用容器が激しく摩耗することによる処理粉体へのコンタミネーション、処理粉体の凝集による粗大粒子化、コスト等の生産性の面での不利益等の問題が生じやすくなる。より好ましくは0.1〜5kWh/kgである。
【0011】
上記機械的エネルギーは、上記ウォラストナイト粉体と粉砕媒体とを粉砕装置中に投入して粉砕装置を運転したときに粉砕装置が消費する全電力量から、粉砕装置自体を同条件で空運転させたときに消費する電力量を差し引いた値を、処理に供したウォラストナイト粉体の重量(kg)で除することにより算出される。
【0012】
上記機械的エネルギーを作用させる方法としては特に限定されず、例えば、粉砕を目的として一般に使用されている粉砕装置を用いて行うことができる。
上記粉砕装置としては特に限定されず、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミル、媒体攪拌型ミル等の衝撃、圧縮、剪断が結合したボール媒体ミルや、ジェット粉砕装置等が挙げられる。なかでも、機構的に上記ウォラストナイト粉体に有効に上記機械的エネルギーを付与することができる点で、ボール媒体型のミルが好ましい。
【0013】
本発明の活性粉体は、29Si−NMR測定において、−88.0ppm以上にピークを有する。一般にウォラストナイトは一次元の連鎖珪酸塩よりなり、29Si−NMR測定において−89.0ppm付近に連鎖珪酸塩由来の鋭いピーク(Q2)を有する。ウォラストナイトを活性化することで、この連鎖珪酸塩構造が変化し、−89.0ppm付近のピークが低磁場側に移動して、低磁場側にピークを有するようになる。
炭酸化等によりウォラストナイトの珪酸塩の重合度が増大すると、29Si−NMR測定におけるピークは−89.0ppmより高磁場側へ移動するが、このような変化は活性粉体としては好ましくない。
【0014】
本発明の活性粉体の29Si−NMR測定におけるピークとしては、少なくとも−88.0ppm以上にピークがあればよく、−89.0ppm付近にピークが残存していても良い。この場合、−88.0ppm以上の低磁場側のピークは−89.0ppm付近のピークのショルダーとして現れる場合もある。
【0015】
本発明の活性粉体は、X線回折測定において、結晶格子面間隔2.97Åに由来するピークの強度が結晶格子面間隔3.31Åに由来するピークの強度以上であることが好ましい。
上記結晶格子面間隔約2.97Åに由来するピークの強度とは、およそ2.965〜2.985Å程度の範囲内に存在する面間隔に由来するX線回折測定ピークの強度値(A)であり、上記結晶格子面間隔約3.31Åに由来するピークの強度とは、およそ3.300〜3.320Å程度の範囲内に存在する面間隔に由来するX線回折測定ピークの強度値(B)である。本発明の活性粉体は、(A)/(B)が1以上であることが好ましい。(A)が(B)より小さいと、構造変化が不充分であり、活性が低い粉体となる。
【0016】
本発明の活性粉体を賦形してなる構造体を、炭酸化処理することにより炭酸化硬化体を得ることができる。上記炭酸化硬化体もまた本発明の1つである。
本発明の活性粉体を賦形する方法としては特に限定されず、例えば、本発明の活性粉体と、必要に応じて水や他のセメント、骨材等の成分とを所定の比率で混合し、従来公知の装置により混練した後、例えば、圧縮成形法(脱水プレス等)、押出成形法等の従来公知の方法により所定の形状に賦形される。
本発明の活性粉体と他の成分とを混合する際には、賦形に最適な流動性を得ることができる配合を選ぶことができる。
【0017】
本発明の活性粉体の賦形は、本発明の活性粉体と水とを混合して行うのが好ましい。即ち、上記構造体は、本発明の活性粉体と水との混合物を賦形してなるのが好ましい。
水分量としては、賦形の際には適当な流動性があり、炭酸化処理にも適した量であるのが好ましい。炭酸化処理に適切な水分量は、活性粉体の比表面積、形状、その他の添加物の種類、量によって大きく変化するが、他の成分を混合せず活性粉体単体と水とを混合する場合、活性粉体重量の10〜100重量%であることが好ましい。炭酸化処理時の水分量が活性粉体重量の10重量%未満であると二酸化炭素との反応が充分に起こらず炭酸化反応の効率が低下するが、適当な湿度下で炭酸化する場合は10重量%未満でもよい。水分量が多すぎて、粒子間が水分で充填されるほどであると炭酸化の進行が阻害されるが、このような場合は、賦形後に加圧、又は、吸引することによって炭酸化処理時の水分量を適当にすることができる。
【0018】
上記炭酸化処理としては、例えば、気体、超臨界状態の二酸化炭素(以下、炭酸ガスともいう)を利用する方法等が挙げられる。炭酸ガスの濃度は任意の濃度であってよいが、100%に近い濃度で処理することが効率的である。
【0019】
上記炭酸化処理の条件としては、処理温度が30〜200℃であり、かつ、圧力が大気圧〜5MPaであるのが好ましい。加温温度が30℃未満であると炭酸化反応が充分に起こるには長時間を要し、200℃を超えると炭酸化反応は迅速になるものの大きなエネルギーが必要になる。また、加温温度が200℃を超えると硬化体中の骨材等の添加物に有機系の強化繊維等が含まれる場合には、強化繊維等が熱劣化を起こしやすくなるという危険性がある。
【0020】
上記炭酸化処理時の圧力が5MPaを超えても炭酸化反応は進行するが、大きなエネルギーが必要となり工業生産性や設備の大型化という観点から好ましくない。一方、加圧圧力が大気圧未満であるとエネルギー消費や炭酸化反応の進行の両面で効率的でない。なお、本発明において圧力とは絶対圧力でなくゲージ圧をいう。
【0021】
上記炭酸化処理の時間としては、1〜120分であることが好ましい。処理時間が1分未満であると、炭酸化反応が充分に起こらず硬化体の機械的物性が低下する。120分を超えると炭酸化は進行するが効率的でない。
【0022】
ウォラストナイトに由来する本発明の活性粉体はそれ自体、水和性がほとんど見られないので、通常のセメント材料における残存未水和物と異なり、硬化体中に炭酸化せずに残存した部分がある場合でも長期にわたり耐久性に悪影響を与えない。しかしながら、活性粉体の炭酸化率を高めることで硬化体の機械物性を向上することが可能である。
【0023】
セメント材料を炭酸化する場合、100%炭酸化した材料を得ることは殆ど不可能であるが、本発明の活性粉体を用いれば、完全に炭酸化した硬化体組織を得ることも可能である。その際、使用する活性粉体としては窒素吸着比表面積が2m2 /g以上のものであるのが好ましく、得られた活性粉体の炭酸化処理は温度50℃以上、圧力0.1MPa以上の条件下で行うことが好ましい。
【0024】
本発明で用いられる活性粉体は、ウォラストナイトの構造を変化してなるので、炭酸化反応の進行が容易である。また、本発明の炭酸化硬化体は上記活性粉体を炭酸化して得られるので、低圧で形成可能であると共に、ウォラストナイトとその炭酸化物よりなるので、化学的に安定な構造を有する。
【0025】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
[活性粉体の評価]
実施例1〜3、比較例1
実施例1〜3
ウォラストナイト(積水化学工業社製、K−160)に対して、ウルトラファインミル(三菱重工業社製、AT−20)を用いて、それぞれ表1に示す機械的エネルギーを作用させて活性粉体を得て、以下に示した評価を行った。機械的エネルギーを作用させる際には、ボール媒体として、10mmφのジルコニアボールを使用した。また、ジルコニアボールの投入量は45kgであり、一回あたりのウォラストナイトの処理量を1.5kgとして、外筒回転速度及び内筒回転速度を100rpmとした。
【0027】
作用させた機械的エネルギーは下記式により算出した。
機械的エネルギー(kWh/kg)=Δ電力量(kWh)/処理粉体重量(kg)
上記式中、Δ電力量は以下のとおりである。
Δ電力量=(処理時の消費電力量)−(空転時の消費電力量)
【0028】
比較例1
ウォラストナイト(積水化学工業社製、K−160)をそのまま使用して実施例1と同様に粉体の評価を行った。
【0029】
得られた粉体に対して以下のような評価を行い、結果を表1に示した。
(1)29Si−NMR測定(固体NMR測定)におけるケミカルシフト
JML−LA500(JOEL社製)を使用し、MASGHD法によって、積算回数5000回の条件で29Si−NMRの測定を行った。−70〜−100ppm付近のピークのケミカルシフトを表1に示した。
【0030】
(2)X線回折測定
X線回折装置(理学社製、RINT1100)を使用して、以下の条件でX線回折測定を行った。測定後、結晶格子面間隔約2.97Åに由来するピーク強度(A)と結晶格子間隔約3.31Åに由来するピーク強度(B)の比(A)/(B)を算出し、表1に示した。
管球;Cu
走査速度;2°/min
フィルタ;Ni
【0031】
また、実施例1及び比較例1で得られた粉体の29Si−NMR測定チャートを図1及び図2に示し、実施例1及び比較例1で得られた粉体のX線回折測定チャートを図3及び図4に示した。
【0032】
(3)活性粉体の炭酸化活性評価
得られた粉体100重量部に対して水20重量部を添加して混合し、表1に示す条件で炭酸化処理を行った。炭酸化処理前後の粉体の重量増加率を測定し、結果を表1に示した。
なお、実施例2の活性粉体炭酸化処理物のX線回折測定を行ったところ、活性粉体に帰属されるピークはほぼ消滅し、ほぼ全てのピークが炭酸カルシウムに帰属した。
【0033】
【表1】
【0034】
[炭酸化硬化体の評価]
実施例4、比較例2〜3
実施例4
実施例1の活性粉体100重量部に対して、水20重量部を添加して混合し、25MPaでプレスを行い、直径15mm高さ30mmの円柱賦形体を得た。その後、100℃、1MPaで1時間炭酸化処理を行い、炭酸化硬化体を得た。
【0035】
比較例2
実施例4において活性粉体の代わりにウォラストナイト(積水化学工業社製、K−160)をそのまま使用した以外は同様にして炭酸化硬化体を作製した。
【0036】
比較例3
普通ポルトランドセメンド100重量部、水20重量部を混合し、25MPaでプレスを行い、直径15mm高さ30mmの円柱賦形体を得た。その後、室温で1週間養生し、硬化体を得た。
【0037】
実施例4及び比較例2〜3で得られた円柱状硬化体について、以下のような評価を行い、結果を表2に示した。
(4)圧縮強度測定
JIS A 1108に準拠した圧縮試験を行い、圧縮強度を測定した。
【0038】
(5)組織溶解度測定
得られた円柱状硬化体を粒径100μm以下に粉砕したもの1gにイオン交換水100gを注入し、5分間振盪した後に24時間放置した水溶液中のカルシウムイオン濃度をICP(誘導結合プラズマ発光分析)によって測定した。
【0039】
(6)耐熱性試験
円柱状硬化体を600℃で30分加熱した後に、JIS A 1108に準拠した圧縮試験を行い、圧縮強度を測定した。
【0040】
【表2】
【0041】
表1から、実施例1〜3では使用した活性粉体の炭酸化が容易に進行したことがわかった。比較例1の通常のウォラストナイトでは、常圧条件下においては殆ど炭酸化が進行しないのに対して、実施例1では進行した。また、実施例2の活性粉体を用いた炭酸化処理では、1MPa以下の低圧処理条件下で完全に炭酸化することが確認された。
【0042】
表2には活性粉体を利用した炭酸化硬化体の安定性が示されているが、実施例1の活性粉体を利用した実施例4では、炭酸化による硬化反応が進行し、充分な初期強度を有する硬化体が得られるのに対して、比較例2に示すように、通常のウォラストナイトを使用した場合は、充分な初期強度が得られなかった。また、この炭酸化硬化体の安定性をセメントの水和硬化体と比較すると、比較例3の水和硬化体では、通常のセメントを使用しているので硬化体強度は充分に得られるものの、溶出カルシウムイオン濃度が大きかった。溶出カルシウムイオン濃度は硬化体の組織の水に対する安定性を示しており、ウォラストナイトを使用した組織(実施例4)では非常に小さく、水に対して安定であることが示された。
実施例4と比較例3との硬化体を使用した耐熱性試験では、ウォラストナイトを炭酸化して得られた組織と水和組織との耐熱安定性の違いが示された。実施例4の硬化体が耐熱性試験後も外観、圧縮強度ともに殆ど変化がなかったのに対して、比較例3の水和硬化体では耐熱性試験後の試料は直径が3%程度収縮して全体にクラックがみられ、圧縮強度も大幅に低下した。
【0043】
【発明の効果】
本発明で用いられる活性粉体はウォラストナイトの構造を変化してなるので、炭酸化反応の進行が容易であり、常圧〜低圧の炭酸化処理で短時間の内に炭酸化反応を進行させることができる。このことから炭酸化処理を利用したプロセスの低圧化や、二酸化炭素の固定化に利用することが容易である。
本発明の炭酸化硬化体は上記活性粉体を炭酸化して得られるので、低圧で形成可能であることから、多大な設備投資を必要とせずに得られ、工業的にも非常に有意義である。また、硬化体はウォラストナイトとその炭酸化物よりなる化学的に安定な構造であることから、水や二酸化炭素により組織の変化が殆どないので、耐久性に優れた組織である。また、通常の水和組織と異なり組織中に水を含まないので、高い耐熱性を有している。このような高い耐久性を活かし、例えば、住宅の外壁や瓦等の建築材料や土木建設材料のロングライフ化に寄与することができる。
更に、天然の鉱物に対して二酸化炭素を作用させて固定化し、硬化体として使用するので、二酸化酸素の固定化という点でも地球温暖化の阻止の一助となりうる材料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた粉体の29Si−NMR測定チャートを示す図である。
【図2】比較例1で得られた粉体の29Si−NMR測定チャートを示す図である。
【図3】実施例1で得られた粉体のX線回折測定チャートを示す図である。
【図4】比較例1で得られた粉体のX線回折測定チャートを示す図である。
Claims (4)
- ウォラストナイトを活性化してなり、
29Si−NMR測定において、−88.0ppm以上にピークを有する活性粉体を賦形してなる構造体を、炭酸化処理してなることを特徴とする炭酸化硬化体。 - 前記活性粉体が、ウォラストナイト粉体に0.01〜30kWh/kgの機械的エネルギーを作用させてなることを特徴とする請求項1記載の炭酸化硬化体。
- 前記活性粉体が、X線回折測定において、結晶格子面間隔2.97Åに由来するピークの強度が結晶格子面間隔3.31Åに由来するピークの強度以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の炭酸化硬化体。
- 構造体は、前記活性粉体と水との混合物を賦形してなり、
炭酸化処理は、温度が30〜200℃であり、かつ、圧力が大気圧〜5MPaである条件下で行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭酸化硬化体。
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