JP3748647B2

JP3748647B2 - Building wall structure using building boards

Info

Publication number: JP3748647B2
Application number: JP33270496A
Authority: JP
Inventors: 吉平佐藤; 昌隆田村; 敬一郎善; 裕松井
Original assignee: 佐藤興業株式会社; ロックペイント株式会社
Priority date: 1996-11-27
Filing date: 1996-11-27
Publication date: 2006-02-22
Anticipated expiration: 2016-11-27
Also published as: JPH10159292A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本願発明は、建築用ボードを用いた建築壁面の構造に関する。さらに詳しくは、建築用ボードを用いた建築壁面の仕上げに関して、従来の建築塗装に際するパテ施工の持つ技術的課題を解決し、塗装工程及び作業時間の大幅な短縮、作業労力の軽減並びに環境汚染源の大幅な削減を実現した建築壁面の構造を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般住宅や集合住宅及び中高層ビル等の所謂ドライウォール工法における建築用ボードを用いた壁面の仕上げ作業は、通常、次の１０工程で行われている。この作業工程の各段階の断面の状態を模式図で示した図１乃至図５を参照して、その工程の概要を説明する。
【０００３】
〔工程(1) 〕
珪酸カルシウム板又はプラスターボード（石膏ボード）等の建築用ボードｂ，ｂを建築骨組（図示せず）へ取り付ける（図１）。
〔工程(2) 〕
これらのボードｂ，ｂの継ぎ目にグラスファイバー製等の目の粗い（１辺が数mm程度の目の）ジョイントテープ１を当て、その上から、例えば石膏ボード用目地処理材（下塗りパテ）２をヘラを用いて塗装し、下地処理を行う（図１）。
〔工程(3) 〕
下塗りパテの乾燥後、やせ部分（パテの水分が蒸発してやせた部分）２１に対してさらにパテ処理３を行う（図２）。
〔工程(4) 〕
上記の処理を施した継ぎ目部分を平滑になすために、サンドペーパーで研磨を行う。
〔工程(5) 〕
上記の下塗りパテは塗面が粗いため、中塗りパテ４をヘラで塗装する（図３）。
〔工程(6) 〕
中塗りパテ４の塗面調整のために、サンドペーパーで研磨を行う。
〔工程(7) 〕
継ぎ目部分の中塗りパテ４を含むボードの全面に、上塗りパテ５をヘラで塗装する（図４）。
〔工程(8) 〕
乾燥後、サンドペーパーで研磨を行う。この研磨は、上塗りパテ５を約半分の厚さまで研磨する。図４の６は、研磨後の上塗りパテの表面を示す。
〔工程(9) 〕
上塗り塗料の吸い込みを防ぎ且つ上塗りパテとの密着性を良くするために、上塗りパテ上にシーラー塗装７を行う（図５）。
〔工程(10)〕
最後に上塗り塗装８を行う（図５）。
【０００４】
以上の工程について、さらに詳しく説明すると、工程(7) で、従来使われてきた上塗りパテは、合成樹脂エマルジョンパテで、その主な組成は酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニルとアクリルとの共重合エマルジョンで、固形分６０重量％以上、粘度２０万ｃｐ、Ｐ／Ｂが１，０００／１００以上であるのが一般的である。これは、ペースト状であるためヘラを用いて、普通約０．５mmの厚みに塗装して塗面の窪みや凹凸を埋めるものである。このヘラ塗装は、多くの労力を必要とし、特に、工程(7) では、ボード全体にヘラ塗りを行うため、多大の労力を必要とする。また、乾燥には、約４時間以上を要している。
【０００５】
乾燥後、工程(8) では、サンドペーパーで全面研磨を行い、表面を平滑にするが、この場合には、上塗りパテの厚みの約１／２まで研磨される。その所要時間は、壁面積１００ｍ²当たり作業者１人当たり約２〜３時間を要している。また、この上塗りパテの厚みは、上記のように０．５mm厚で塗装されるが、その約半分の厚み（約０．２５mm厚み）分の上塗りパテ固形分が研磨される。その比重を２．８とすると、壁面積１００ｍ²当たり約７０kgの上塗りパテ固形分が作業場周辺に粉塵として拡散されることとなる。これは、周囲の環境を著しく損ない、また作業者の健康にも悪影響を及ぼすであろう。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の工法では、上記の上塗りパテに関する工程(7) (8) に、多くの作業時間と手間が費やされ、加うるに大量の粉塵の発生によって環境汚染を引き起こしている。しかして、本願発明は、上塗りパテに関する作業時間と手間をなくし、環境汚染の問題も生ずることのない建築用ボードを用いた建築壁面の構造を提供せんとする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の工程の内、工程(1) 〜(4) は不可避の工程であるが、上塗りパテに関する工程(7) (8) 、より望ましくは中塗りパテ及び上塗りパテに関する工程(5) (6) (7) (8) を省略することができれば、パテ塗装及び研磨に関する多くの課題を解決できることとなる。本願発明者らは、この点に着目し、鋭意研究を重ねた結果、本願発明を完成させたもので、下記の建築用ボードを用いた建築壁面を提供する。
本願の請求項１に係る発明は、建築用のボードを複数枚配列することにより形成された建築壁面の構造において、この壁面が、ボードとボードとの間の継ぎ目部分に対してパテを付与することにより形成されたパテ処理部分と、このパテ処理が施されていないボード中央における非パテ処理部分とを備え、パテ処理部分は、ボードとボートとの間の継ぎ目における両ボードの上面間に配位されたジョイントテープと、ジョイントテープよりも広くボードの上面にも塗布された下塗りパテとを含むものであり、非パテ処理部分には、パテ塗り及びパテ研磨が施されていないものであり、このパテ塗り及びパテ研磨が施されていない非パテ処理部分であるボード表面上と上記のパテ処理部分のパテ表面上とに、下地調整塗料による下地層が形成され、この下地層の上に上塗り用塗料による上塗り層が形成されたものであり、下地調整塗料による下地層は、粒子径が０．１〜１μの合成樹脂エマルジョンを含有する塗料組成物であって、この合成樹脂エマルジョンの粘度が１００〜１００，０００ｃｐであり、一回の塗布によって乾燥時の膜厚が０．１ mm 以上である厚付け可能な下地調整塗料により、膜厚０．１ mm 以上の塗膜を形成したものであることを特徴とする建築用ボードを用いた建築壁面を提供する。
本願の請求項２に係る発明は、下地調整塗料は、１０〜９０重量％のアクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレン／アクリル共重合エマルジョン又はアクリル／酢酸ビニル共重合エマルジョンを含有し、ＰＶＣが４０〜８０重量％、Ｐ／Ｂが１００／１００〜１，０００／１００であり、乾燥時の膜厚が０．２ mm 以上を示す厚付性を有するものであることを特徴とする請求項１記載の建築用ボードを用いた建築壁面を提供する。
【０００８】
本願発明に係る建築用ボードを用いた建築壁面の構造あっては、ボードとボードとの間の継ぎ目部分については、パテを付与することにより形成されたパテ処理部分が設けられている反面、ボードの中央においては、何らのパテ処理も施されていない非パテ処理部分となっている。そして、上記のパテ処理部分と非パテ処理部分とを含む壁面の全面上に、下地調整塗料による下地層が形成され、この下地層の上に上塗り用塗料による上塗り層が形成されたものであるため、ボードの全面に上塗りパテをへらで塗装し、これを乾燥させた後、このパテを研磨すると言った上記の工程(7) (8) を不要とすることができるものである。さらに望ましくは上記の工程(5) (6) (7) (8) を不要とすることにより、多大の作業時間、労力及び塗装コストの低減を図り、且つ、研磨による粉塵の発生を防止することができたものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
ここで、本願発明に係る建築用ボードを用いた建築壁面の構造を図を参照しつつ説明する。図６は、本願発明に係る建築用ボードを用いた建築壁面の構造を示す断面図であり、図７はその壁面の全体図である。
【００１０】
この建築用ボードを用いた建築壁面の構造にあっては、図６、図７に示すように、珪酸カルシウム板、プラスターボード（石膏ボード）及び合板等の建築用ボードｂ，ｂが、互いにその周縁部を突き合わせた状態で、建築骨組（図示せず）へ取り付けられている。これらのボードｂ，ｂの継ぎ目には、グラスファイバー製等のジョイントテープ１が当てられ、その上から、例えば石膏ボード用目地処理材（下塗りパテ）２が塗装されている。この下塗りパテ２は、ジョイントテープ１の編み目を通って建築用ボードｂ，ｂの周縁部の突き合わせ箇所に、塗り込まれていると共に、ジョイントテープ１よりも少し広い目に建築用ボードｂ，ｂの上面にも塗布されている。図中の２１は、下塗りパテが乾燥する際、パテが収縮して凹んだやせ部分を示すものであり、このやせ部分２１は、同種の下塗りパテ３によって、埋められている。この下塗りパテ２，３の表面は、サンドペーパーで研磨が行われ平滑にされ、その上に、中塗りパテ４がヘラで塗装されている。この中塗りパテ４の表面も、塗面調整のために、サンドペーパーで研磨が行われている。この中塗りパテ４は、必要に応じて塗布すれば良く、これを省略して、下塗りパテ２，３のみを形成するものであっても良い。しかして、この中塗りパテ４又は下塗りパテ２，３が付与された部分が、パテ処理部分ｐであり、他の部分（ボードの中央部分）は、ボードのままでパテ処理が行われていない非パテ処理部分ｑである。そして、このパテ処理部分ｐと非パテ処理部分ｑとのボードの全表面に、下地調整塗料が刷毛、ローラー、吹き付け等の塗料の塗装方法で塗装され、下地層１０１が形成されている。さらに、この下地層１０１の表面に、上塗り用塗料が刷毛、ローラー、吹き付け等の塗料の塗装方法で塗装され、上塗り層８が形成されたものである。尚、下塗りパテ２，３及び中塗りパテ４は、従来のものと同様のものを用いればよい。
【００１１】
上記の下地調整塗料は、粒子径が０．１〜１μの合成樹脂エマルジョンを含有する塗料組成物であって、この合成樹脂エマルジョンの粘度が１００〜１００，０００ｃｐであり、乾燥時の膜厚が０．１mm以上を示す厚付性を有するものを用いる。ここで、乾燥時の膜厚が０．１mm以上を示す厚付性とは、一回の塗布によって、乾燥時の膜厚が０．１mm以上である塗膜を形成することができる性質を意味する。
【００１２】
さらに、下地調整塗料は、１０〜９０重量％のアクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレン／アクリル共重合エマルジョン又はアクリル／酢酸ビニル共重合エマルジョンを含有し、ＰＶＣが４０〜８０重量％、Ｐ／Ｂが１００／１００〜１，０００／１００であり、乾燥時の膜厚が０．２mm以上を示す厚付性を有するものであることが、望ましい。ここで、乾燥時の膜厚が０．２mm以上を示す厚付性とは、一回の塗布によって、乾燥時の膜厚が０．２mm以上である塗膜を形成することができる性質を意味する。
【００１３】
さらに望ましくは、上記の下地調整塗料組成物が、１０〜９０重量％のアクリルエマルジョン、スチレン／アクリル共重合エマルジョン又はアクリル／酢酸ビニル共重合エマルジョンを含有し、固定分が６０重量％以上、ＰＶＣが４５〜７０重量％、Ｐ／Ｂが２００／１００〜７００／１００とする。
【００１４】
即ち、上記の物性を有する下地調整塗料組成物は、０．１mm厚以上、好ましくは０．２mm厚以上の厚付けが可能であり、且つ、その塗膜表面の平滑性が従来のシーラー塗装と同等の平滑性を備えたものとすることができる。その結果、上塗りパテ、より望ましくは中塗りパテと上塗りパテの双方の施工を行わずに、下地調整塗料を刷毛、ローラー、吹き付け等の塗料の塗装方法で塗装するだけで、従来の上塗りパテの塗装状態と同等の下地調整を行うことができるものである。
【００１５】
この下地調整塗料組成物に用いられるエマルジョン樹脂としては、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレン／アクリル共重合エマルジョン又はアクリル／酢酸ビニル共重合エマルジョン等の各種エマルジョン樹脂を用いることができる。特に、アクリルエマルジョン、スチレン／アクリル共重合エマルジョン又はアクリル／酢酸ビニル共重合エマルジョンが好ましい。
【００１６】
これらのエマルジョン樹脂に使用されるラジカル重合性モノマーとしては、例えばメチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アクリレート、ブチル（メタ）アクリレート、２−エチルヘキシル（メタ）アクリレート、シクロヘキシル（メタ）アクリレート、アクリロニトリル、２−ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、ジビニルベンゼン、スチレン、メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸等を挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
【００１７】
この下地調整塗料組成物に用いられる乳化剤としては、アニオン性、ノニオン性、アニオン性とノニオン性の組み合わせ、カチオン性、両性等の乳化剤を用いることができる。アニオン性の乳化剤としては、例えば、高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩等が挙げられる。ノニオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等を挙げることができ、カチオン性乳化剤としては、例えば、アルキルピリジニルクロライド、アルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。また、反応性乳化剤等を用いてもよい。乳化剤の使用量は、重合性モノマー１００重量部に対して０．０１〜１０重量部が用いられる。
【００１８】
この下地調整塗料組成物に用いられる重合開始剤としては、水溶性の過硫酸塩、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が用いられる。それ以外に、油溶性の重合開始剤として、例えば、２，２’−アゾビスイソブチロニトリル、２，２’−アゾビス（４−メトキシ−２，４−ジメチルバレロニトリル）等のアゾ系重合開始剤、過酸化ベンゾイル、過酸化ブチル等の有機系酸化重合開始剤等を用いることができる。
【００１９】
また、この下地調整塗料組成物に用いられる体質顔料としては、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、ケイ酸、ケイ酸塩、炭酸マグネシウム等及びこれらの組み合わせたものが用いられる。また、着色顔料として、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック及び各種有機顔料が用いられる。
【００２０】
また、場合によっては、釘等の防錆のために、安息香酸ソーダ等の一次防錆剤や防錆顔料として、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、リン酸アルミニウム、メタホウ酸バリウム等及びこれらの組み合わせたものを用いることもできる。
また、この下地調整塗料組成物には上記のほかに、消泡剤、増粘剤、分散剤、凍結防止剤、造膜助剤、防腐剤、防カビ剤等を使用することができる。
【００２１】
ここで、本願発明に係る建築用ボードを用いた建築壁面の構造を得るための施工方法を説明しておくが、尚、従来と同様の工程については、前述の従来の技術にて説明した図をそのまま参照する。
【００２２】
〔工程(1) 〕
珪酸カルシウム板、プラスターボード（石膏ボード）及び合板等の建築用ボードｂ，ｂを建築骨組（図示せず）へ取り付ける（図１）。
〔工程(2) 〕
これらのボードｂ，ｂの継ぎ目にグラスファイバー製等のジョイントテープ１を当て、その上から、例えば石膏ボード用目地処理材（下塗りパテ）２をヘラを用いて塗装し、下地処理を行う（図１）。
〔工程(3) 〕
下塗りパテの乾燥後、やせ部分２１（パテの水分が蒸発してやせた部分）に対してさらにパテ処理３を行う（図２）。
〔工程(4) 〕
上記の処理を施した継ぎ目部分を平滑になすために、サンドペーパーで研磨を行う。
〔工程(5) 〕
上記の下塗りパテは塗面が粗いため、中塗りパテ４をヘラで塗装する（図３）。
〔工程(6) 〕
中塗りパテ４の塗面調整のために、サンドペーパーで研磨を行う。
【００２３】
以上の工程は、従来の工程と同様であり、次に、本願発明の特有の工程として、上記の下地調整塗料１０１を刷毛、ローラー、吹き付け等の塗料の塗装方法で塗装する（図６）。これにより、後述の実施例に示すように、約０．２５mm厚の従来の上塗りパテとシーラー塗装との両者の膜厚に匹敵する塗膜を得ることができ、且つ、シーラー塗装と同等の平滑性を備えたものを得ることができたものである。
【００２４】
最後に、従来の工程(10)と同様に、上塗り塗装８を行うことによって、本願発明に係る建築用ボードを用いた建築壁面の構造が完了するものである（図６）。尚、上記の例では、工程(5) (6) の中塗りパテに関する工程を行った後に、下地調整塗料を塗布したが、工程(5) (6) の中塗りパテに関する工程を省略して下塗りパテ上に下地調整塗料を塗布することも可能である。
【００２５】
【試験方法】
本願発明による下地調整塗料組成物は、上記の発明の実施の形態等にて説明した方法によって塗装することによって、既に述べたように、ヘラによるパテ付け施行とその研磨工程を省略しようとするものである。
従って、この塗料組成物では、その塗膜は１００μ以上の厚付が必須であり、より好ましくは２００μ以上の厚付けが望ましいだけでなく、塗面の状態が平滑で且つムラのないものであらねばならない。尚、塗膜の上限としては、特に限定はされないが、４００μ程度を越える必要はない。
また、建築現場での下地調整施行に適応した性能が要求される所から、次のような普通には行われていなかった試験項目を挙げて試験を行い、その適性を比較評価することにした。
【００２６】
▲１▼「ローラー肌試験」
これは、塗装後のレベリング性、平滑性を見ようとするもので、ローラー塗装後の塗り上がり状態を観察し、その程度によって○△×の順に評価する。以下、評価手順は同じ。
【００２７】
▲２▼「素地吸込試験」
プラスターボードの目地部分の下地パテは吸い込み性が強いので、塗装後、壁面のこの部分にムラが生じる。これの出具合を観察して評価する。
これは、Ｐ／Ｂと膜厚の影響をうけており、Ｐ／Ｂが小さいと吸い込みにくくなるが、小さすぎると膜厚がつかなくなる。
【００２８】
▲３▼「塗装作業性試験」
ローラー、ハケで塗装する際、塗料がローラー、ハケに多く含まれる程、一度に広面積の塗装ができて塗装作業性が良いとされる。
これは塗料のチキソ性に依存しており、チキソ係数が高すぎるとローラー、ハケに含まれる塗料の量が減る。また低すぎても不可となる。
【００２９】
▲４▼「下地のケバ立ち試験」
プラスターボードの場合、石膏面の表面に紙がはってある。目地部分のパテの研磨時に紙がささくれ状になるがこの上に塗った塗料の膜厚が小さいとケバ立ちがそのまま残る。このケバ立ちの有無を観察する。
【００３０】
▲５▼「膜厚」
Ｐ／Ｂに依存し、Ｐ／Ｂ値が大きい程膜厚の大きな塗面となるが、同時にレベリング性が落ちる傾向にある。評価において、○は乾燥時において２００μ以上の膜厚が得られたこと、△は乾燥時において１００μ以上２００μ未満の膜厚が得られたこと、×は塗膜形成が出来なかったもの或いは１００μ未満の膜厚が得られたことを意味する。
【００３１】
【実施例】
表１に下地調整塗料に用いた合成樹脂エマルジョンＡ〜Ｆのモノマー組成比を示す。実施例の説明において、部又は％は、特に断りのない限り、重量部又は重量％を示す。また、各表における配合量の数値の単位は、重量部である。尚、表１の合成樹脂エマルジョンＡ〜Ｆは、何れも固形分５０％、エマルジョンの平均粒子径０．１〜１μである。
【００３２】
【表１】

【００３３】
重合方法（その１）
表１のエマルジョンＡ〜Ｄについては、次の方法で重合反応を行った。
四つ口フラスコに攪拌機、温度計を取りつけ、水５０部ドデジベンゼンスルフォン酸ナトリウム０．２部ポリオキシエチレンノニルフェルエーテル０．８部、過硫酸カリ０．３部を仕込み、Ｎ₂ガス気流下、８０°Ｃで攪拌しながら加熱し、表１に示したモノマーをそれぞれの組成比で且つ反応終了後の固形分が５０％になる量を３時間かけて８０°Ｃで滴下反応させる。滴下終了後８０°Ｃで更に２時間加熱熟成させる。冷却してからアンモニア水０．１部を加え２００メッシュ金網でろ過して平均粒径が約０．３μのエマルジョンを得た。
【００３４】
重合方法（その２）
表１のエマルジョンＥ，Ｆは上記と同じ条件下に反応させるが保護コロイドとしてヒドロキシエチルセルローズを０．５部加えた。反応は上記の通り遂行し、平均粒径約０．５μのエマルジョンを得た。
【００３５】
下地調整塗料
表２に上記のエマルジョンＡ〜Ｆを用い、これに顔料及び各種添加剤等を加えてつくった下地調整塗料の組成を示す。また、樹脂組成による下地調整塗料の性能に及ぼす影響を比較した表３には、顔料の種類を変えた場合の性能試験結果を示す。表４には、Ｐ／Ｂ及びＰＶＣ値と性能試験結果の関係を示す。
【００３６】
表２乃至表４に示す組成の下地調整塗料（実施例１〜１３、比較例１〜６）を、前述の発明の実施の形態にて示した工程(6) （中塗りパテ４の塗面調整のためのサンドペーパーによる研磨）を行った中塗りパテ４表面を含む建築用ボード（プラスターボード）全面に、ローラーによって、塗装した。尚、表３及び表４の増粘剤から消泡剤は、表２の増粘剤から消泡剤と同じものを用いた、表２の増粘剤から消泡剤まので各欄に記載のアデカノールＵＨ−４６２は旭電化製品、ハイメトローズ６５−ＳＨ−４０００は信越化学製品、デモールＥＰは花王製品、ＳＴＰは三井化学製品、スラオフ７２Ｎは武田薬品製品、テキサノールはイーストマンケミカル製品、ノプコ８０３４はサンノプコ製品である。
【００３７】
【表２】

【００３８】
【表３】

【００３９】
【表４】

【００４０】
これらの試験の結果から、各実施例の塗料組成物は、１００μ以上の塗膜形成が可能であり、何れも、本願発明の下地調整塗料組成物として用いることができるものである。中でも、アクリル系エマルジョンを用いるものは２００μ以上の塗膜形成が可能であり、特に、スチレン／アクリル共重合エマルジョンを含有し、ＰＶＣが４５〜７０％、Ｐ／Ｂが２００／１００〜７００／１００であることが好ましいことが確認された。即ち、上記の実施例の建築用ボードを用いた建築壁面の構造では、何れも、従来と遜色のない壁面表面の仕上げを実現しつつ、上塗りパテに関する多大な作業時間と手間とを省略することができ、作業環境の改善をも実現することができたものである。
【００４１】
【発明の効果】
以上、本願発明は、従来と遜色のない壁面表面の仕上げを実現しつつ、上塗りパテに関する作業時間と手間をなくし、環境汚染の問題も生ずることのない建築用ボードを用いた建築壁面の構造を提供することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来の建築壁面の形成方法の工程(1) (2) を示す模式図である。
【図２】従来の建築壁面の形成方法の工程(3) (4) を示す模式図である。
【図３】従来の建築壁面の形成方法の工程(5) (6) を示す模式図である。
【図４】従来の建築壁面の形成方法の工程(7) (8) を示す模式図である。
【図５】従来の建築壁面の形成方法の工程(9) (10)を示す模式図である。
【図６】本願発明に係る建築壁面の形成方法の要部を示す模式図である。
【図７】本願発明に係る建築壁面の全体図である。
【符号の説明】
１ジョイントテープ
２，３下塗りパテ
４中塗りパテ
５上塗りパテ
７シーラー塗装
８上塗り塗装
１０１下地調整塗料
ｂ建築用ボード
ｐパテ処理部分
ｑ非パテ処理部分[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a structure of a building wall surface using a building board. More specifically, regarding the finishing of building walls using building boards, it solves the technical problems of conventional putty construction for building painting, drastically shortens the painting process and work time, reduces labor and environment. It provides the structure of the building wall that achieves a significant reduction in pollution sources.
[0002]
[Prior art]
The finishing work of the wall surface using the building board in the so-called dry wall method such as general houses, apartment houses, and high-rise buildings is usually performed in the following 10 steps. The outline of the process will be described with reference to FIGS. 1 to 5 schematically showing the state of the cross section of each stage of the work process.
[0003]
[Process (1)]
Building boards b and b such as calcium silicate board or plaster board (gypsum board) are attached to an architectural framework (not shown) (FIG. 1).
[Process (2)]
A joint tape 1 made of glass fiber or the like (with a side of about several mm) is applied to the joint between the boards b and b, and, for example, a joint treatment material (undercoat putty) 2 for gypsum board is applied thereon. Is painted with a spatula and the substrate is treated (FIG. 1).
[Process (3)]
After drying the undercoat putty, putty processing 3 is further performed on the thinned portion (the portion where the moisture of the putty has evaporated) 21 (FIG. 2).
[Process (4)]
In order to make the joint portion subjected to the above treatment smooth, polishing is performed with sandpaper.
[Process (5)]
Since the undercoat putty has a rough coating surface, the intermediate coat putty 4 is coated with a spatula (FIG. 3).
[Process (6)]
In order to adjust the coating surface of the intermediate coating putty 4, polishing is performed with sandpaper.
[Process (7)]
The top coat putty 5 is coated with a spatula on the entire surface of the board including the intermediate coat putty 4 at the seam (FIG. 4).
[Process (8)]
After drying, polishing with sandpaper. In this polishing, the top coat putty 5 is polished to about half the thickness. 4 in FIG. 4 shows the surface of the top coat putty after polishing.
[Process (9)]
Sealer coating 7 is applied on the top coat putty to prevent the top coat paint from being sucked and to improve the adhesion with the top coat putty (FIG. 5).
(Process (10))
Finally, top coating 8 is performed (FIG. 5).
[0004]
The above process will be described in more detail. In step (7), the top coat putty conventionally used is a synthetic resin emulsion putty, and its main composition is a vinyl acetate emulsion, a copolymer emulsion of vinyl acetate and acrylic. In general, the solid content is 60% by weight or more, the viscosity is 200,000 cp, and the P / B is 1,000 / 100 or more. Since this is a paste, it is usually applied to a thickness of about 0.5 mm using a spatula to fill in the depressions and irregularities on the coating surface. This spatula coating requires a lot of labor. In particular, in the step (7), the entire board is spatally coated, so that a great deal of labor is required. Also, drying takes about 4 hours or more.
[0005]
After drying, in step (8), the entire surface is polished with sandpaper to smooth the surface. In this case, the surface is polished to about ½ of the thickness of the top coat putty. The time required is about 2 to 3 hours per worker per 100 m ^{2 of} wall area. The top coat putty is coated with a thickness of 0.5 mm as described above, but the top coat putty solid content of about half the thickness (about 0.25 mm thickness) is polished. When the specific gravity is 2.8, about 70 kg of top coat putty solid content per 100 m ^{2 of} the wall area is diffused as dust around the work area. This will significantly harm the surrounding environment and will also adversely affect the health of the worker.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, in the conventional construction method, much work time and labor are spent on the steps (7) and (8) relating to the above-mentioned top coat putty, and in addition, the generation of a large amount of dust causes environmental pollution. Therefore, the present invention is intended to provide a structure of a building wall using a building board that eliminates the work time and labor associated with the top coat putty and does not cause the problem of environmental pollution.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Among the above steps, the steps (1) to (4) are inevitable steps, but the steps (7) and (8) related to the top coat putty, more preferably the steps (5) and (6) related to the intermediate coat putty and the top coat putty. (7) If (8) can be omitted, many problems related to putty painting and polishing can be solved. The inventors of the present application pay attention to this point and, as a result of intensive studies, have completed the present invention and provide a building wall surface using the following building board.
In the invention according to claim 1 of the present application, in the structure of the building wall surface formed by arranging a plurality of building boards, this wall surface gives putty to the joint portion between the board and the board. And a non-putty-processed part at the center of the board that is not subjected to the putty process. The putty-processed part is arranged between the upper surfaces of the boards at the joint between the board and the boat. The joint tape and the undercoat putty applied to the upper surface of the board wider than the joint tape, and the non-putty treated part is not putty-coated and putty-polished, An undercoat layer is formed on the board surface, which is a non-putty-treated part that has not been putty-coated and putty-polished, and on the putty-treated part of the putty-treated part. An overcoating layer is formed on the undercoating layer by using an overcoating paint, and the undercoating layer by the undercoating preparation is a coating composition containing a synthetic resin emulsion having a particle size of 0.1 to 1 μm. the viscosity of the synthetic resin emulsion is 100～100,000Cp, by a single thick layer can base adjustment paint film thickness after drying of not less than 0.1 mm by coating, thickness 0.1 mm or more An architectural wall surface using an architectural board is provided, which is characterized in that a coating film is formed.
In the invention according to claim 2 of the present application, the base preparation paint contains 10 to 90% by weight of an acrylic emulsion, a vinyl acetate emulsion, a styrene / acrylic copolymer emulsion or an acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion, and the PVC is 40 to 40%. 2. The composition according to claim 1 , wherein 80% by weight, P / B is 100/100 to 1,000 / 100, and the film thickness at the time of drying is 0.2 mm or more. The building wall surface using the building board is provided.
[0008]
In the structure of the building wall surface using the building board according to the present invention, the joint portion between the boards is provided with a putty processing portion formed by applying putty, on the board In the center of this is a non-putty-treated portion where no putty treatment is applied. Then, an undercoat layer is formed on the entire surface of the wall surface including the putty-treated portion and the non-putty-treated portion, and an overcoat layer is formed on the undercoat layer with an overcoat paint. Therefore, the above-described steps (7) and (8) in which the top coat putty is applied to the entire surface of the board with a spatula, dried, and then the putty is polished can be eliminated. More preferably, by eliminating the above steps (5), (6), (7), and (8), it is possible to reduce a lot of work time, labor, and coating costs, and to prevent generation of dust due to polishing. Was made.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Here, the structure of the building wall surface using the building board according to the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 6 is a sectional view showing the structure of a building wall surface using the building board according to the present invention, and FIG. 7 is an overall view of the wall surface.
[0010]
In the structure of the building wall using this building board, as shown in FIG. 6 and FIG. 7, building boards b and b such as calcium silicate board, plaster board (plywood board) and plywood are peripheral to each other. It is attached to an architectural framework (not shown) in a state where the parts are butted. A joint tape 1 made of glass fiber or the like is applied to the joint between the boards b and b, and a joint treatment material (undercoat putty) 2 for gypsum board is applied thereon. The undercoat putty 2 passes through the stitches of the joint tape 1 and is applied to the abutting portions of the peripheral portions of the building boards b and b, and the building boards b and b are slightly wider than the joint tape 1. It is also applied to the upper surface of the. In the figure, reference numeral 21 denotes a thinned portion that is recessed when the undercoat putty is dried, and this thinned portion 21 is filled with the same type of undercoat putty 3. The surface of the

undercoat putty

2 and 3 is polished and smoothed with sandpaper, and the intermediate coat putty 4 is coated with a spatula thereon. The surface of the intermediate coating putty 4 is also polished with sandpaper to adjust the coating surface. The intermediate coating putty 4 may be applied as necessary, and this may be omitted and only the

undercoat putty

2 and 3 may be formed. Thus, the portion to which the intermediate coat putty 4 or the undercoat putties 2 and 3 are applied is the putty processing portion p, and the other portions (the center portion of the board) are left on the board and the putty processing is not performed. This is a non-putty processing portion q. Then, the base adjustment paint is applied to the entire surface of the board of the putty-treated portion p and the non-putty-treated portion q by a paint coating method such as brush, roller, spraying, etc., and the base layer 101 is formed. Furthermore, a top coating layer 8 is formed on the surface of the base layer 101 by applying a top coating material by a coating method such as brush, roller, spraying or the like. The

undercoat putty

2 and 3 and the intermediate coat putty 4 may be the same as conventional ones.
[0011]
The above-mentioned base preparation coating material is a coating composition containing a synthetic resin emulsion having a particle size of 0.1 to 1 μm. The viscosity of the synthetic resin emulsion is 100 to 100,000 cp, and the film thickness when dried is A material having a thickness of 0.1 mm or more is used. Here, the stickiness indicating that the film thickness when dried is 0.1 mm or more means the property that a coating film having a film thickness when dried is 0.1 mm or more can be formed by a single application. To do.
[0012]
Furthermore, the base preparation paint contains 10 to 90% by weight of acrylic emulsion, vinyl acetate emulsion, styrene / acrylic copolymer emulsion or acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion, PVC is 40 to 80% by weight, and P / B is It is desirable that the thickness is 100/100 to 1,000 / 100, and that the film thickness at the time of drying is 0.2 mm or more. Here, the stickiness that indicates a thickness of 0.2 mm or more when dried means that a coating film having a thickness of 0.2 mm or more can be formed by a single application. To do.
[0013]
More preferably, the above-mentioned base preparation coating composition contains 10 to 90% by weight of acrylic emulsion, styrene / acrylic copolymer emulsion or acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion, the fixed part is 60% by weight or more, and the PVC is 45 to 70% by weight and P / B is 200/100 to 700/100.
[0014]
That is, the base preparation coating composition having the above physical properties can be thickened by 0.1 mm thickness or more, preferably 0.2 mm thickness or more, and the smoothness of the coating film surface is the same as that of the conventional sealer coating. Equivalent smoothness can be provided. As a result, without applying the top coat putty, more preferably both the intermediate coat putty and the top coat putty, the base coat paint is simply applied by a paint coating method such as brush, roller, spraying, etc. It is possible to perform groundwork adjustment equivalent to the painted state.
[0015]
As the emulsion resin used in the base preparation coating composition, various emulsion resins such as an acrylic emulsion, a vinyl acetate emulsion, a styrene / acrylic copolymer emulsion or an acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion can be used. In particular, an acrylic emulsion, a styrene / acrylic copolymer emulsion, or an acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion is preferred.
[0016]
Examples of radical polymerizable monomers used in these emulsion resins include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, acrylonitrile, Examples thereof include, but are not limited to, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, divinylbenzene, styrene, methylstyrene, vinyl chloride, vinyl acetate, acrylic acid, and methacrylic acid.
[0017]
As an emulsifier used in the base preparation coating composition, an anionic, nonionic, a combination of anionic and nonionic, cationic, amphoteric, and the like can be used. Examples of the anionic emulsifier include higher alcohol sulfate sodium salt, alkylbenzene sulfonic acid sodium salt, succinic acid dialkyl ester sulfonic acid sodium salt, and alkyl diphenyl ether disulfonate. Examples of the nonionic emulsifier include polyoxyethylene alkyl allyl ether, and examples of the cationic emulsifier include alkyl pyridinyl chloride and alkyl ammonium chloride. Moreover, you may use a reactive emulsifier etc. The used amount of the emulsifier is 0.01 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymerizable monomer.
[0018]
As a polymerization initiator used in the base preparation coating composition, a water-soluble persulfate such as potassium persulfate, sodium persulfate, ammonium persulfate, or the like is used. In addition, as an oil-soluble polymerization initiator, for example, azo-based polymerization such as 2,2′-azobisisobutyronitrile, 2,2′-azobis (4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile), etc. An initiator, organic oxidative polymerization initiators such as benzoyl peroxide and butyl peroxide can be used.
[0019]
In addition, as extender pigments used in this base preparation coating composition, calcium carbonate, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, barium sulfate, mica, talc, kaolin, silicic acid, silicate, magnesium carbonate, etc., and combinations thereof Is used. Further, titanium oxide, iron oxide, carbon black, and various organic pigments are used as the color pigment.
[0020]
In some cases, zinc chromate, strontium chromate, aluminum phosphate, barium metaborate, etc., and combinations thereof, as primary rust preventives and rust preventive pigments such as sodium benzoate for rust prevention of nails, etc. Can also be used.
In addition to the above, an antifoaming agent, a thickening agent, a dispersant, an antifreezing agent, a film-forming aid, an antiseptic, an antifungal agent, and the like can be used in the base preparation coating composition.
[0021]
Here, although the construction method for obtaining the structure of the building wall surface using the building board according to the invention of the present application will be described, the steps similar to those in the prior art are described in the above-described conventional technology. Refer to as it is.
[0022]
[Process (1)]
Construction boards b, b such as calcium silicate board, plaster board (gypsum board) and plywood are attached to an architectural framework (not shown) (FIG. 1).
[Process (2)]
A joint tape 1 made of glass fiber or the like is applied to the joint between these boards b and b, and from there, for example, a joint treatment material for gypsum board (undercoat putty) 2 is applied with a spatula to perform a ground treatment (see FIG. 1).
[Process (3)]
After the undercoat putty is dried, the putty process 3 is further performed on the thinned portion 21 (the thinned portion where the moisture of the putty has evaporated) (FIG. 2).
[Process (4)]
In order to make the joint portion subjected to the above treatment smooth, polishing is performed with sandpaper.
[Process (5)]
Since the undercoat putty has a rough coating surface, the intermediate coat putty 4 is coated with a spatula (FIG. 3).
[Process (6)]
In order to adjust the coating surface of the intermediate coating putty 4, polishing is performed with sandpaper.
[0023]
The above process is the same as the conventional process. Next, as the process peculiar to the present invention, the base adjustment paint 101 is applied by a paint application method such as brush, roller, spraying, etc. (FIG. 6). As a result, a coating film comparable to the film thickness of both the conventional top coat putty and sealer coating of about 0.25 mm thickness can be obtained as shown in the examples described later, and the same smoothness as that of the sealer coating can be obtained. We were able to obtain something with the characteristics.
[0024]
Finally, similarly to the conventional step (10), by performing the top coating 8, the structure of the building wall surface using the building board according to the present invention is completed (FIG. 6). In the above example, after the step relating to the intermediate coat putty in step (5) (6) was applied, the base preparation paint was applied, but the step relating to the intermediate coat putty in step (5) (6) was omitted. It is also possible to apply a base preparation paint on the undercoat putty.
[0025]
【Test method】
The base preparation coating composition according to the present invention is applied by the method described in the embodiment of the present invention and the like, and as already stated, it is intended to omit the putting process with a spatula and its polishing process. It is.
Therefore, in this coating composition, it is essential that the coating film has a thickness of 100 μm or more, more preferably a coating thickness of 200 μm or more is desirable, and the coated surface is smooth and has no unevenness. I have to. The upper limit of the coating film is not particularly limited, but need not exceed about 400 μm.
In addition, from the point where performance that is suitable for groundwork adjustment enforcement at the construction site is required, we decided to conduct tests by listing the test items that were not normally performed, and to compare and evaluate their suitability. .
[0026]
(1) "Roller skin test"
This is intended to see the leveling properties and smoothness after painting, and the paint finish after roller painting is observed, and the grade is evaluated in the order of .DELTA..DELTA.x. Hereinafter, the evaluation procedure is the same.
[0027]
▲ 2 ▼ “Base material suction test”
Since the base putty of the joint part of the plaster board has a strong suction property, unevenness occurs in this part of the wall surface after painting. Observe and evaluate the appearance of this.
This is affected by P / B and the film thickness. When P / B is small, it is difficult to inhale, but when it is too small, the film thickness cannot be obtained.
[0028]
(3) “Coating workability test”
When painting with a roller or brush, the more paint is contained in the roller or brush, the larger the area can be painted at once, and the better the workability of painting.
This depends on the thixotropy of the paint. If the thixotropic coefficient is too high, the amount of paint contained in the roller and brush is reduced. If it is too low, it is impossible.
[0029]
▲ 4 ▼ “Underlying Standing Test”
In the case of plasterboard, paper is put on the surface of the plaster surface. When the putty at the joint is polished, the paper is turned upside down, but if the coating thickness applied on this is small, the texture will remain. Observe the presence or absence of this mark.
[0030]
▲ 5 ▼ "Film thickness"
Depending on P / B, the larger the P / B value, the larger the coating surface, but at the same time the leveling property tends to decrease. In the evaluation, ○ indicates that a film thickness of 200 μm or more was obtained during drying, Δ indicates that a film thickness of 100 μm or more and less than 200 μm was obtained during drying, and × indicates that a coating film could not be formed or less than 100 μm It means that the film thickness of was obtained.
[0031]
【Example】
Table 1 shows the monomer composition ratios of the synthetic resin emulsions A to F used in the base preparation paint. In the description of Examples, “part” or “%” means “part by weight” or “% by weight” unless otherwise specified. Moreover, the unit of the numerical value of the compounding quantity in each table | surface is a weight part. The synthetic resin emulsions A to F in Table 1 all have a solid content of 50% and an average particle size of the emulsion of 0.1 to 1 μm.
[0032]
[Table 1]

[0033]
Polymerization method (1)
About emulsion A-D of Table 1, the polymerization reaction was performed with the following method.
A four-necked flask is equipped with a stirrer and a thermometer, charged with 50 parts of water, 0.2 parts of sodium dodedibenzenesulfonate, 0.8 parts of polyoxyethylene nonylferether, and 0.3 parts of potassium persulfate, and an N ₂ gas stream Then, the mixture is heated at 80 ° C. with stirring, and the monomers shown in Table 1 are dropped and reacted at 80 ° C. over 3 hours in the respective composition ratios and the solid content after the reaction is 50%. After completion of dropping, the mixture is further heated and aged at 80 ° C. for 2 hours. After cooling, 0.1 part of aqueous ammonia was added and filtered through a 200 mesh wire mesh to obtain an emulsion having an average particle size of about 0.3 μm.
[0034]
Polymerization method (2)
Emulsions E and F in Table 1 were reacted under the same conditions as above, but 0.5 parts of hydroxyethyl cellulose was added as a protective colloid. The reaction was carried out as described above to obtain an emulsion having an average particle size of about 0.5 μm.
[0035]
Table 2 shows the composition of the base preparation prepared by using the emulsions A to F described above and adding pigments and various additives to the emulsions A to F. Table 3 comparing the effects of the resin composition on the performance of the base preparation paint shows the results of performance tests when the types of pigments are changed. Table 4 shows the relationship between P / B and PVC values and performance test results.
[0036]
Step (6) (coating surface of intermediate coating putty 4) shown in the above-described embodiment of the base preparation (Examples 1 to 13 and Comparative Examples 1 to 6) having the compositions shown in Tables 2 to 4 The entire surface of the building board (plaster board) including the surface of the intermediate coating putty 4 subjected to the sandpaper for adjustment) was coated with a roller. In addition, the thickener to the defoamer in Table 3 and Table 4 are the same as the thickener in Table 2 to the defoamer. Adecanol UH-462 is Asahi Denki, Hi-Metros 65-SH-4000 is Shin-Etsu Chemical, Demole EP is Kao, STP is Mitsui Chemicals, Suraoff 72N is Takeda Pharmaceutical, Texanol is Eastman Chemical, Nopco 8034 is It is a San Nopco product.
[0037]
[Table 2]

[0038]
[Table 3]

[0039]
[Table 4]

[0040]
From the results of these tests, the coating composition of each example can form a coating film of 100 μm or more, and any of them can be used as the base preparation coating composition of the present invention. Among them, those using an acrylic emulsion can form a coating of 200 μm or more, and particularly contain a styrene / acrylic copolymer emulsion, PVC is 45 to 70%, and P / B is 200/100 to 700/100. It was confirmed that it was preferable. That is, in the structure of the building wall surface using the building board of the above embodiment, in all cases, the wall surface finish that is inferior to the conventional one is realized, and the great work time and labor related to the overcoat putty are omitted. It was possible to improve the working environment.
[0041]
【The invention's effect】
As described above, the present invention provides a structure of a building wall surface using a building board that realizes the finish of a wall surface comparable to the conventional one, eliminates work time and labor related to the top coat putty, and does not cause environmental pollution problems. It was possible to provide.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing steps (1) and (2) of a conventional method for forming a building wall surface.
FIG. 2 is a schematic view showing steps (3) and (4) of a conventional method for forming a building wall surface.
FIG. 3 is a schematic view showing steps (5) and (6) of a conventional method for forming a building wall surface.
FIG. 4 is a schematic diagram showing steps (7) and (8) of a conventional method for forming a building wall surface.
FIG. 5 is a schematic view showing steps (9) and (10) of a conventional method for forming a building wall surface.
FIG. 6 is a schematic view showing a main part of a method for forming a building wall according to the present invention.
FIG. 7 is an overall view of a building wall according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1

Joint tape

2, 3 Undercoat putty 4 Middle coat putty 5 Top coat putty 7 Sealer paint 8 Top coat 101 Base preparation paint b Building board p Putty treated part q Non-putty treated part

Claims

In the structure of the building wall formed by arranging multiple boards for building,
The wall surface includes a putty processing portion formed by applying putty to a joint portion between the boards, and a non-putty processing portion in the center of the board where the putty processing is not performed.
Putty processing portion, which comprises a joint tapes coordinated between the upper surface of the boards in the joint between the board and the boat, the undercoat putty was also applied to the upper surface of the wider board than joint tape,
The non-putty treated part is not putty-coated or putty-polished,
On the board surface, which is a non-putty-treated portion that has not been putty-coated and putty-polished, and on the putty surface of the putty-treated portion, a base layer is formed by a base-conditioning paint,
An overcoat layer is formed on the undercoat layer with a top coat,
The base layer made of the base preparation paint is a paint composition containing a synthetic resin emulsion having a particle size of 0.1 to 1 μm, and the viscosity of the synthetic resin emulsion is 100 to 100,000 cp. Building using a building board, characterized in that a coating film having a film thickness of 0.1 mm or more is formed by a paint film having a thickness of 0.1 mm or more formed by a paint that can be applied with a thickness that is 0.1 mm or more when dried. Wall surface.

The base preparation paint contains 10 to 90% by weight of acrylic emulsion, vinyl acetate emulsion, styrene / acrylic copolymer emulsion or acrylic / vinyl acetate copolymer emulsion, PVC is 40 to 80% by weight, P / B is 100 / 100 to 1,000 / 100, and the film thickness upon drying is 0.2. mm The building wall surface using the building board according to claim 1, wherein the building wall has a thickness property as described above.