JP3747104B2 - 排水桝 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地面に埋設されて、家庭用排水等を溜めるための排水桝に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、底部及び側壁からなる合成樹脂で一体成形された排水桝が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上述した排水桝の側壁に、ホールソー等を用いて、排水管接続用の円形孔を穿設することが行われているが、排水桝の側壁に目印がないために、所定の位置に円形孔を穿設するための寸法出しに時間がかかるなど、円形孔の穿設作業性が悪いという問題があった。
【0004】
また、排水桝の側壁と底部とにより形成される隅部に形成されているアールが小さいために、この部分に溜まった泥やゴミ等の清掃がしにくいという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の排水桝が有する課題を解決するとともに、排水管の他にU字溝等が接続可能な排水桝を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、上部が開口された箱型の排水桝において、第1には、前記排水桝の側壁の外面に、上部水平リブと、一対の垂直リブと、下半分の半円形状リブと、該下半分の半円形状リブの両端部に連結された一対の中間水平リブと、前記下半分の半円形状リブの両端部と前記垂直リブとを連結する傾斜連結リブとを突設することにより、前記側壁の外面には、前記一対の垂直リブと前記傾斜連結リブと前記一対の中間水平リブを結ぶ水平線とにより、略U字状の輪郭が形成されているとともに、前記上部水平リブと前記下半分の半円形状リブとの間に位置する前記側壁の外面に、前記側壁の外面の垂直中心線上に、一定の間隔で、位置決め用窪みを形成したものであり、第2には、前記側壁の外面に突起を突設し、該突起の先端部に、位置決め用窪みを形成したものであり、第3には、位置決め用窪みを、側壁の外面に、直に、形成したものである。
【0007】
以下に、本発明の排水桝及び蓋の斜視図である図1、本発明の排水桝の側壁の垂直中心線に沿った断面図である図2、図2の一点鎖線で囲まれた部分の拡大図である図3、本発明の排水桝の正面図である図4、同じく本発明の排水桝の正面図である図5及び本発明の別の実施例の排水桝の図3と同様の拡大図である図6を用いて、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0008】
【実施例】
Dは、平面形状が略矩形状で、上部が開口された箱型の排水桝である。1は、4辺に沿った周縁部1aが上方に湾曲してアールが形成された排水桝Dの底部であり、底部1の上方に湾曲した周縁部1aの上端1bからは、上方に向かうにしたがって外側に傾斜した側壁2が立設されている。湾曲した周縁部1aのアールは、この部分の清掃作業性を考慮すると、排水桝Dの大きさにもよるが、20mm以上が好ましく、より好まし範囲は、70〜90mmである。3は、排水桝Dの上端部から外側に水平に延在するフランジであり、フランジ3の下部には、側壁2の外面から水平に突設された上部水平リブ4が形成されており、フランジ3と上部水平リブ4との間には、垂直連結リブ5が、適当な間隔で形成されている。6は、排水桝Dの下端部付近の側壁2の外面から水平に突設された下部水平リブである。
【0009】
7は、排水桝Dの4つの角部を、それぞれ挟むように、側壁2の外面から突設された一対の垂直リブであり、上部水平リブ4の下面から排水桝Dの下端部まで延びている。8は、側壁2の略中程に、側壁2の外面から水平方向に突設された下半分の半円形状リブであり、9は、各側壁2に形成された半円形状リブ8の両端部を連結する中間水平リブである。10は、半円形状リブ8の両端部と垂直リブ7の適当な位置を連結する傾斜連結リブであり、11は、排水桝Dの4つの角部を、それぞれ挟むように突設された一対の垂直リブ7を連結する水平連結リブである。12は、半円形状リブ8の下面から、排水桝Dの下端部まで延びる一対の垂直リブである。
【0010】
13は、各側壁2の垂直中心線(図4において、一点鎖線Lで示されている。)上で、半円形状リブ8と上部水平リブ4との間の側壁2の外面から略水平方向に突設された、複数個の突起であり、突起は、一定の間隔、例えば、20mm間隔で所定数形成されている。突起13の先端部には、位置決め用のすり鉢状に凹んだ窪み13aが形成されている。突起13は、円柱、角柱、円錐台、角錐台等の種々の形状とすることができる。なお、Rは、排水桝Dの開口部を被蓋するための公知の蓋である。
【0011】
排水桝Dに、塩化ビニール製等の所望の径を有する排水管を連結するために、側壁2に円形孔を穿設する際には、円筒状カッターの中心に位置決めピンを有する公知のホールソーを使用し、該ホールソーの位置決めピンの先端を、突起13に形成された位置決め用窪み13aに挿入することにより、ホールソーの位置決めピンが、側壁2の表面上を滑って移動することなく安定し、正確な円形孔を迅速に穿設することができる。
【0012】
各側壁2の垂直中心線に沿って、一定の間隔で位置決め用窪み13aが形成された突起13を配設したので、目視でもって、側壁2に穿設される円形孔の位置及び径を、正確に特定することができるので、円形孔の穿設作業性が向上する。例えば、突起13が、側壁2の垂直中心線上に20mm間隔で形成された排水桝Dに、直径が80mmの円形孔を穿設する場合には、図4に示されている一番下の突起13’の位置決め用窪み13aにホールソーの位置決めピンを差し込めば、下から3番目の突起13まで円形孔が達することが目視で分かるとともに、側壁2の垂直中心線を挟んで対称に正確な円形孔を穿設することができるので、従来のように、物差しを用いて、いちいち、側壁2の垂直中心線を探し出す必要がない。また、例えば、200mmの円形孔を穿設する場合にも、下から6番目の突起13”の位置決め用窪み13aにホールソーの位置決めピンを差し込めばよく、同様に、側壁2の垂直中心線を探し出す必要もない。
【0013】
また、埋設される2つの排水桝Dに排水管を接続する際には、一方の排水桝Dから、もう一方の排水桝Dへの排水の流れをよくするために、排水管を幾分傾斜して配設することが行われている。このような場合にも、側壁2の垂直中心線に沿って、一定の間隔で位置決め用窪み13aが形成された突起13が配設されているので、例えば、一方の排水桝Dには、一番下の突起13を中心に円形孔を穿設し、もう一方の排水桝Dには、下から3番目の突起13を中心に円形孔を穿設すれば、簡単に、しかも、迅速に、2つの排水桝D間に傾斜して排水管を配設することができる。
【0014】
更に、図5に示されているように、同じ側壁2に形成された一対の垂直リブ7と、同じ側壁2に形成された一対の傾斜連結リブ10と、同じ側壁2に形成された一対の中間水平リブ9を結ぶ水平線14aとにより、略U字状の輪郭14が形成されているので、該輪郭14に沿って側壁2を切断すれば、U字溝用の孔を穿設することができ、従って、従来の排水桝のように、その側壁に、U字溝用の孔の寸法取りを行う必要がなく、U字溝用の孔の穿設作業性が向上する。
【0015】
更にまた、底部1の4辺に沿った周縁部1aには、上方に湾曲してアールが形成されているので、底部と側壁とにより略90度の隅部が形成されている従来の排水桝のように、この部分に溜まった泥等の清掃が困難となるようなことがなく、従って、排水桝Dの清掃作業性が向上する。
【0016】
上述したように、側壁2の外面から水平方向に突設された下半分の半円形状リブ8を形成したが、この半円形状リブ8の径を、頻繁に使用する排水管の径に一致させておけば、接続される排水管の下半分が、半円形状リブ8により補強されるという効果がある。なお、上述した位置決め用の窪み13aが形成された突起13は、必ずしも、全ての側壁2に配設する必要はない。
【0017】
図6に示されている実施例は、位置決め用のすり鉢状に凹んだ窪み13aが形成された突起13を、側壁2の外面に突設する代わりに、このような突起13を突設することなく、平らな側壁2の外面に、直に、位置決め用窪み13a’を形成したものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏することがきる。
【0019】
側壁の垂直中心線に沿って、一定の間隔で位置決め用窪みを形成したので、目視でもって、側壁に穿設される円形孔の位置及び径を、正確に見積もることができるので、円形孔の穿設作業性が向上する。また、埋設される2つの排水桝間に、傾斜して排水管を配設する際にも、簡単に、しかも、迅速に、配管作業を行うことができる。
【0020】
位置決め用窪みを形成したので、ホールソーの位置決めピンの先端が、側壁の表面上を滑って移動することなく安定し、正確な円形孔を迅速に穿設することができる。
【0021】
側壁に、略U字状の輪郭を形成したので、U字溝用の孔の穿設作業性が向上する。
【0022】
底部の4辺に沿った周縁部に、上方に湾曲してアールを形成したので、底部と側壁とにより形成される隅部に溜まった泥等の清掃が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の排水桝及び蓋の斜視図である。
【図2】図2は本発明の排水桝の側壁の垂直中心線に沿った断面図である。
【図3】図3は図2の一点鎖線で囲まれた部分の拡大図である。
【図4】図4は本発明の排水桝の正面図である。
【図5】図5は同じく本発明の排水桝の正面図である。
【図6】図6は本発明の別の実施例の排水桝の図3と同様の拡大図である。
【符号の説明】
D・・・・・・・・・・・排水桝
1・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・側壁
13a、13a’・・・・位置決め用窪み
Claims (3)
- 上部が開口された箱型の排水桝において、前記排水桝の側壁の外面に、上部水平リブと、一対の垂直リブと、下半分の半円形状リブと、該下半分の半円形状リブの両端部に連結された一対の中間水平リブと、前記下半分の半円形状リブの両端部と前記垂直リブとを連結する傾斜連結リブとを突設することにより、前記側壁の外面には、前記一対の垂直リブと前記傾斜連結リブと前記一対の中間水平リブを結ぶ水平線とにより、略U字状の輪郭が形成されているとともに、前記上部水平リブと前記下半分の半円形状リブとの間に位置する前記側壁の外面には、前記側壁の外面の垂直中心線上に、一定の間隔で、位置決め用窪みが形成されていることを特徴とする排水桝。
- 前記側壁の外面に突起を突設し、該突起の先端部に、位置決め用窪みを形成したことを特徴とする請求項1に記載の排水桝。
- 前記位置決め用窪みを、前記側壁の外面に、直に、形成したことを特徴とする請求項1に記載の排水桝。
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JP32357596A JP3747104B2 (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | 排水桝 |
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JPH10147972A JPH10147972A (ja) | 1998-06-02 |
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Families Citing this family (1)
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JP7316144B2 (ja) * | 2019-08-06 | 2023-07-27 | 積水化学工業株式会社 | 雨水マス及び雨水配管システム |
-
1996
- 1996-11-19 JP JP32357596A patent/JP3747104B2/ja not_active Expired - Fee Related
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