JP3743916B2 - 空容器潰し機 - Google Patents

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Description

本発明は、使用済みの18リットル缶等の大容量の空容器を潰し、扁平に圧縮変形する潰し機に関する。
従来の空容器潰し機には、図8に示すように、梃子構造の加圧レバー12の自由端側に鋭角な加圧ブロック13を使用し、一次加圧で空容器の天板及び底板を含む胴板を軸線上において加圧変形した後に、変形した該空容器を上記加圧レバー12の基端側に移動して、同基端側に設けた扁平な加圧ブロック14を使用し、二次加圧で扁平状に圧潰せんとするものがある(例えば、特許文献1参照)。
又、図9に示すように、上下の扁平状のブロック15,16で空容器の胴部を軸線と交差する方向に加圧し圧縮変形して、天板と底板がフランジ状に張り出したH字形状に変形する空容器潰し機がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−197994 特開2000−202695
上記に述べた特許文献1の空容器潰し機では、一次加圧の時空容器が18リットル缶の場合、天板及び底板の周りのエッジ部は胴板との接合のために巻き締め結合という構造上強固な形状を形成しており、且つ該18リットル缶を横置することで上記天板と底板が立った状態になる為、該エッジ部の抗力は大きくなり、加圧するには強力な力を要し、又構造上、上記一次加圧の加圧点が支点より離れた位置で加圧するので、人力で加圧するには更に強力な力を要することになる。
又、二次加圧に移行するとき空容器を基軸側に、移し変えの移動作業を行わねばならない。又、レバー上に2つの加圧ブロックを設けねばならず、レバー長が長くなる。
又、特許文献2の空容器潰し機は、上記の加圧により天板と底板が直角に張り出し、天板と底板の中央部から胴板が垂直に延びた剛構造となり、従って、作業員の足踏圧により上記H字形状に変形された空容器の天板又は底板を床面に設置し、該空容器を垂直上方より天板又は底板を加圧して扁平圧潰する作業を強いられる。
本発明は上記の問題点を解決する空容器潰し機を提供する。本空容器潰し機は、下方に受圧ブロックを配設し、該受圧ブロックに対向して上方に加圧ブロックを配設し、該加圧ブロックを下降することにより、該受圧ブロック上に横置した角型又は、丸型の空容器の天板及び底板間の胴部を該受圧ブロックと加圧ブロック間にて挟み圧縮変形する空容器潰し機において、上記加圧ブロックを加圧方向と交差する方向に揺動可に支持し、該加圧ブロックは上記空容器の胴部の側面に加圧力を与えて胴部軸線と交差する方向に一次圧縮変形する第1加圧部と、上記空容器の天板又は底板に加圧力を与えて上記一次圧縮変形した空容器の軸線方向に二次圧縮変形する第2加圧部を備え、上記加圧ブロックを該第1加圧 該第2加圧部の各加圧位置に揺動する操作手段を備える構成にした。
これにより、第1加圧部と第2加圧部を有する一つの加圧ブロックを以って空容器の扁平化作業を能率よく遂行することができる。
即ち加圧ブロックを揺動操作手段を以って揺動し、第1加圧部による一次加圧で空容器の胴部を胴部軸線と交差する方向に圧縮変形し後、該加圧ブロックを揺動操作手段を以って加圧方向と交差する方向に揺動し、第2加圧部による二次加圧で先の一次加圧において変形した空容器を更に軸線方向に加圧することで上記扁平化目的が有効に達成できる。又空容器を移し変える作業をなくした。
又、一次加圧及び二次加圧の工程を一つの加圧ブロックで遂行することにより、空容器潰し機本体の容積を小さくすることを可能にした。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
図2に示すように、下方に前後方向に延在した方形の受圧ブロック1を配設し、該受圧ブロック1に対向して上方に前後方向に延在した加圧ブロック2を配設し、該加圧ブロック2はブラケット3に揺動可に支持されている。
又、上記ブラケット3は上下加圧源にて支持し、該加圧源により該ブラケット3を上下動し、且つ加圧ブロック2を上下動せしめる。例えば該ブラケット3の中央部に下向きのシリンダー4のシリンダーロッド5を結合し、該シリンダーロッド5の伸縮動により、上記加圧ブロック2をブラケット3と一緒に上下動せしめる。
又、図1に示すように、加圧ブロック2はV字形状の第1加圧部2A、平面状の加圧面から成る第2加圧部2B、及び平面状の第1抗圧面2C、円弧状又は平面状の第2抗圧面2Dを有し、図2に示すように該加圧ブロック2の前後面に軸7を配設し、前部の軸7に揺動操作レバー8の下端を支軸を以って枢支する。
上記第1加圧部2Aと第1抗圧面2Cは互いに対向した位置に配し、同様に上記第2加圧部2Bと第2抗圧面2Dは互いに対向した位置に配する。
又、加圧ブロック2は上記第1加圧部2AのV字形の一面と同一平面で上記第2加圧部2Bの平面から成る加圧面を形成する。又この第2加圧部2Bを成す加圧面の端部に上記第1抗圧面2Cを連設し、該第1抗圧面2Cの端部に上記第2抗圧面2Dを連設する。
又、上記ブラケット3下の前後に上記加圧ブロック2の軸7を支持し且つ同軸7及び加圧ブロック2の上下動を許容する支持ガイド6を配設し、該ブラケット3前面の左右に、即ち図1に示すように加圧軸線Pの左右に左レバー止め9と右レバー止め10を配設し、該左レバー止め9は図1に示すように、上記揺動操作レバー8を一方に揺動して加圧ブロック2を一方に揺動し、この状態で揺動操作レバー8を左レバー止め9に係止し、よって上記第1加圧部2Aを加圧軸線P上において上記受圧ブロック1に対向する位置に配向し、又上記右レバー止め10は図4に示すように他方に揺動して加圧ブロック2を他方に揺動し、この状態で揺動操作レバー8を右レバー止め10に係止し、よって上記第2加圧部2Bを加圧軸線P上において上記受圧ブロック1に対向する位置に配向する。
又、図1、図4に示すように、上記揺動操作レバー8は左右レバー止め9・10に対し、垂直方向の遊間隔bを存して遊係止され、上記ブラケット3の下面の第3抗圧面3Bと上記加圧ブロック2の第1抗圧面2C、第2抗圧面2Dとの間に一定の遊間隔aを設け、この遊間隔aと上記遊間隔bにより該加圧ブロック2の一定の上下動及び、左右の傾きを許容し、加圧ブロック2の上方移動により第1抗圧面2C、第2抗圧面2Dを上記第3抗圧面3Bに当接し、それ以上の上方への相対移動を阻止し、第1加圧部2A、第2加圧部2Bによる加圧力を生ぜしめる。上記抗圧面によって加圧力を受ける構成により、軸7に対する負荷を減殺する。然しながら加圧ブロック2を軸7を以って定点支持し、軸7に加圧力が加わる構成を排除するものではない。
又、図1に示すように、上記ブラケット3の左右に下向き傾斜面を有する上部加圧子3Aを突設し、上記受圧ブロック1の左右に上向き傾斜面を有する下部加圧子1Aを突設する。
図1に示すように該揺動操作レバー8を図中左方へ揺動して上記加圧ブロック2を加圧軸線Pと交差する方向に揺動し、上記第1加圧部2Aの尖った先端が加圧軸線P上において受圧ブロック1と対向する位置で左レバー止め9に係止する。
ついで、図1、図2に示すように上下加圧源、例えばシリンダーロッド5を収縮して加圧ブロック2を上方位置に保持し、上記受圧ブロック1上に空容器11の天板11A及び底板11B間の胴部を胴部軸線Sが水平且つ受圧ブロック1の延在方向と交差する姿勢に横置する。
受圧ブロック1は空容器11の胴部の中央を限定的に支持する巾の支持面を有し、胴部両端はこの支持面、即ち受圧ブロック1から左右へ張り出す。
上記受圧ブロック1の左右側方に一対のサイド定規17を立設し、該サイド定規17にて上記横置せる空容器11の天板11Aと底板11Bの外側面を規制し、該規制により空容器11の胴部の中央部を受圧ブロック1の受圧面へ適切に位置決め支持する。
ついで、一次加圧で上記シリンダーロッド5を伸長して、上記加圧ブロック2を下降し、上記空容器11の胴部を第1加圧部2Aと該受圧ブロック1間にて挟み加圧し圧縮変形する。即ち、図3に示すように第1加圧部2Aが空容器11の胴部を胴部軸線Sを交差して圧縮変形する。
上記一次加圧時、加圧ブロック2は遊間隔a・bの範囲で上方へ微小移動し、第1抗圧面2Cと第3抗圧面3Bとが当接し、V字形第1加圧部2Aの尖った先端を胴部に作用せしめる。
而して、上記一次加圧により図3に示すように、上記空容器11は圧縮変形に伴って相対方向に接近する天板11A及び底板11Bの上部の内面を左右の上部加圧子3Aが外方へ押し、又天板11A及び底板11Bの下部の内面を左右の下部加圧子1Aが外方へ押し、天板11Aと底板11Bを略平行に強制せしめ、空容器11の上胴板11Cを略V字形状に変形し、下胴板11Dを略台形状に変形する。
ついで、上記シリンダーロッド5を収縮して上記加圧ブロック2を上方位置に保持し、図4に示すように上記圧縮変形した空容器11を縦置し、即ち空容器の胴部軸線Sを縦向にし、天板11A又は、底板11Bを上記受圧ブロック1上に縦置する。
ついで、図4に示すように、上記揺動操作レバー8を左レバー止め9から解除して、図中右方へ揺動して上記加圧ブロック2を加圧軸線Pと交差する他方向に揺動し、上記第2加圧部2Bを受圧ブロック1に対向する位置で係止する。
ついで、二次加圧で上記シリンダーロッド5を伸長し、上記加圧ブロック2を下降し、上記第2加圧部2Bが天板11A又は、底板11Bを加圧し、即ち上記空容器11を胴部軸線S方向に加圧し、圧縮変形する。
上記二次加圧時、加圧ブロック2は遊間隔a・bの範囲で上方へ微小移動し、第2抗圧面2Dと第3抗圧面3Bとが当接し、第2加圧部の加圧面を天板11A又は底板11Bに作用せしめる。
而して、図5に示すように、上記加圧ブロック2は抗力の小さいV字形状に変形した上胴板11C側に一定角度傾斜し、更に下降するに伴い上胴板11CのV字形状の稜線部11Eが下胴板11Dの台形状の上辺11Fを加圧変形し、該下胴板11Dを略M字形状に変形する。
更に上記加圧ブロック2が下降して、上記の上胴板11C及び下胴板11Dが折り畳まれ、空容器11は図6、図7に示すように扁平になる。
尚、上記空容器11を加圧する方法は、シリンダー機構、梃子機構、ジャッキー機構等の上下加圧機構を採用しても良い。
本発明の空容器潰し機の正面図である。 本発明の空容器潰し機の側面図である。 一次加圧時の状態を表した本発明の空容器潰し機の正面図である。 一次加圧した空容器を縦置した、二次加圧前の状態を表した本発明の空容器潰し機の正面図である。 二次加圧時の加圧過程の状態を表した本発明の空容器潰し機の正面図である。 本発明の空容器潰し機により扁平に折り畳まれた空容器の平面図である。 本発明の空容器潰し機により扁平に折り畳まれた空容器の側面図である。 従来の空容器潰し機の正面図である。 他の従来の空容器潰し機の側面図である。
符号の説明
1−受圧ブロック 13−鋭角加圧ブロック
2−加圧ブロック 14−扁平加圧ブロック
3−ブラケット 15−扁平上部加圧ブロック
4−シリンダー 16−扁平下部加圧ブロック
5−シリンダーロッド 17−サイド定規
6−支持ガイド 1A−下部加圧子
7−軸 2A−第1加圧部
8−揺動操作レバー 2B−第2加圧部
9−左レバー止め 2C−第1抗圧面
10−右レバー止め 2D−第2抗圧面
11−空容器 3A−上部加圧子
12−加圧レバー 3B−第3抗圧面
11A−天板
11B−底板
11C−上胴板
11D−下胴板
11E−V字形状の稜線部
11F−上辺
P−加圧軸線
S−胴軸線
a−遊間隔
b−遊間隔

Claims (1)

  1. 下方に受圧ブロックを配設し、該受圧ブロックに対向して上方に加圧ブロックを配設し、該加圧ブロックを下降することにより、該受圧ブロック上に横置した角型又は、丸型の空容器の天板及び底板間の胴部を該受圧ブロックと加圧ブロック間にて挟み圧縮変形する空容器潰し機において、上記加圧ブロックを加圧方向と交差する方向に揺動可に支持し、該加圧ブロックは上記空容器の胴部の側面に加圧力を与えて胴部軸線と交差する方向に一次圧縮変形する第1加圧部と、上記空容器の天板又は底板に加圧力を与えて上記一次圧縮変形した空容器の軸線方向に二次圧縮変形する第2加圧部を備え、上記加圧ブロックを 第1加圧部該第2加圧部の各加圧位置に揺動する操作手段を備えることを特徴とした空容器潰し機。
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