JP3742599B2 - 壁紙及びその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁紙及びその製造方法に関する。更に詳しくは、通気性基材と裏打ち紙を貼り合わせた、通気性があり、耐熱接着力、接着力及び耐水接着力に優れた壁紙、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁紙として、裏打ち紙に塩化ビニルを塗工してエンボス加工を施した塩化ビニル壁紙が広く利用されている。しかし、塩化ビニルは焼却処理においてダイオキシン類を発生する可能性が指摘されていることから、近年、塩化ビニル壁紙の使用を控える傾向が強くなってきている。塩化ビニルを使用しない壁紙としては、嵩高くエンボス適性がよく、そのものの質感が好ましい不織布等の通気性基材を用い、裏打ち紙と接着剤で貼り合わせて通気性基材表面にエンボス加工を施した壁紙が用いられている。
壁紙は、一般に、壁、天井等に貼る場合、水溶性あるいは水分散性の接着剤で糊付けが行われる。そのため、貼り合わせ壁紙の接着剤としては、耐水接着力が要求される。
【0003】
かかる壁紙としては、例えば、特開平10−100323号公報に開示されているごとく、溶剤系接着剤を使用したドライラミネート法が知られている。ドライラミネート法は接着剤が均一な皮膜となるために通気性基材と裏打ち紙の接着力が強く、かつ耐水接着力も優れている。しかしながら、壁紙の接着剤層に有機溶剤が残留し人体への悪影響が懸念されること、接着剤が均一な被膜層となるために通気性に乏しく、壁紙に結露が発生しやすく、そのためにカビによる汚れあるいはダニの発生原因となる、という欠点があった。
【0004】
一方、有機溶剤を使用しない壁紙も報告されており、例えば特開平3−19999号公報には、疎水性単量体を主成分とする乾燥皮膜の透湿度が低い共重合体エマルジョンを接着剤として使用した織物壁紙が開示されている。しかしながら、被膜の透湿度を小さくすることから、通気性に乏しく結露が発生しやすくなり、通気性の改善のため接着剤の塗工量を低下させると耐水接着力に劣る、という欠点を有していた。
【0005】
また、熱可塑性樹脂を用いた押出ラミネーション法による不織布壁紙も報告されているが(特開平11−227086号公報)、熱ラミネート法ではドライラミネート法と同様通気性に乏しくなるという問題があり、筋ラミネート法では通気性は得られるものの熱可塑性樹脂のない部分は不織布と裏打ち紙が接着されないために接着力に乏しいという問題があった。
【0006】
本発明者らは、先に、これら従来の壁紙の持つ欠点を克服した、アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂を接着剤として用い、ウェトラミネート方式で通気性基材と裏打ち紙とを貼り合わせた、通気性がよく、接着力及び耐水接着力が優れた壁紙を提案した(特願2001−61022号)。
しかしながら、耐熱接着力が十分といえない場合があり、通気性基材表面にエンボス加工を施す際に、条件によっては、エンボス加工の熱により通気性基材と裏打ち紙が剥がれる場合があるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、従来の通気性基材と裏打ち紙を貼り合わせた壁紙の問題点を解消し、通気性が良好であり、接着力及び耐水接着性に優れると共に、耐熱接着力に優れた壁紙及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討の結果、特定の接着剤を用い、ウェットラミネート方式で通気性基材と裏打ち紙とを貼り合わせることにより、通気性がよく、接着力、耐水接着力、更には耐熱接着力が優れた壁紙が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂とメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂からなる混合物であって、該混合物のメルトインデックスが200g/10min以下である混合物を接着剤として、乾燥後2〜15g/m の塗工量で、通気性基材と裏打ち紙とを貼り合わせた、透気度100秒以下の壁紙、
(2)混合物が、アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂80〜20重量部及びメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂20〜80重量部の混合物である、上記(1)記載の壁紙、
(3)アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂中のカルボキシル基含有モノマーが5〜50重量%である、上記(1)乃至(2)記載の壁紙、
(4)通気性基材と裏打ち紙とを、アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂とメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂の混合物であって該混合物のメルトインデックスが200g/10min以下である混合物を接着剤として、乾燥後2〜15g/m の塗工量で、ウェットラミネート方式により貼り合わせることを特徴とする、透気度100秒以下の壁紙の製造方法、
を提供するものである。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる通気性基材は特に制限はないが、絹、毛、綿、麻等の天然繊維、レーヨン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル等の再生繊維・合成繊維などを、単独あるいは組み合わせて公知の方法により製造された不織布、織物、編物、毛、あるいは紙等を挙げることができる。これら通気性基材のうち、嵩高くエンボス適性がよく、質感が好ましい不織布が望ましい。
【0010】
本発明で使用する裏打ち紙は、通気性を有するシート状のものであればよく、例えば、紙、織布等が挙げられるが、通常、一般的に壁紙の裏打ち紙として用いられている原紙が好ましく、壁紙を剥がすときのピール性(紙層間剥離力)、強度等の特性を満足することができる。更に、難燃剤を添加した原紙、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の無機質割合の高い無機質紙のごとき難燃処理された原紙、着色された原紙も使用できる。
裏打ち紙の透気度は50秒以下のものが好ましい。
また、通気性基材を貼り合わせた壁紙は塩化ビニル壁紙と比較して不透明性が低いため、不透明度が85%以上の裏打ち紙を用いることが好ましい。
【0011】
本発明で使用されるアンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するオレフィン系樹脂(以下、中和カルボキシル基含有オレフィン系樹脂ともいう。)は、カルボキシル基を含有するモノマーとオレフィンとの共重合体をアンモニアで中和した、ポリオレフィン系樹脂である。
カルボキシル基(酸無水基を含む)を含有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられ、一方、オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、オクテン、ヘキセン等が挙げられ、これらは、それぞれ、単独あるいは2種以上が併用されてもよい。これら共重合体(樹脂)の内、エチレン−アクリル酸共重合体が好ましい。
これら樹脂中のカルボキシル基は、アンモニアにより中和されている必要があり、その中和度は、カルボキシル基の35〜100%、好ましくは40〜70%である。中和度が35%未満であると分散性が劣り、水性分散液を得ることが難しい。中和方法は任意であるが、カルボキシル基を含有したポリオレフィン共重合体を水中でアンモニアとともに加熱撹拌する方法が簡便で望ましい。
中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂中の各モノマーの組成は任意であるが、通気性、耐水接着性を両立するために、カルボキシル基含有モノマーが、全モノマー中、5〜50重量%であることが好ましい。
【0012】
本発明で使用されるメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂(以下、低メルトインデックスポリオレフィン系樹脂ともいう。)は、カルボキシル基(酸無水基を含む)を含有するモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等、と、オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、オクテン、ヘキセン等、を、共重合したもので、単独あるいは2種以上が併用されてもよい。これら共重合体(樹脂)のち、エチレン−アクリル酸共重合体が好ましい。
これら樹脂中の各モノマーの組成は任意であるが、通気性、耐水接着性を両立するために、カルボキシル基含有モノマーが、全モノマー中、5〜50重量%であることが好ましい。
低メルトインデックスポリオレフィン系樹脂のメルトインデックスは、150g/10min以下の範囲であることが必要で、好ましくは0.1〜150g/10min、更に好ましくは0.1〜50g/10minが望ましい。
メルトインデックスが150g/10minを超えると、中和カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂との混合物のメルトインデックスを200g/10min以下にすることが困難となる。
【0013】
本発明において、接着剤として、中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂と低メルトインデックスポリオレフィン系樹脂の混合物が用いられる。
混合比率は任意であるが、中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂:低メルトインデックスポリオレフィン系樹脂=8:2〜2:8が好ましい。中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂の割合が少なすぎると、耐水接着力が悪くなり、多すぎると耐熱接着性が劣り、好ましくない。
【0014】
本発明で使用する接着剤は、上記混合物のメルトインデックスが200g/10min以下のものである。メルトインデックスが200g/10minを超えると、エンボス加工時にかかる熱により、通気性基材と裏打ち紙が剥がれる問題が生じる。
【0015】
接着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−1−ブテンコポリマー、エチレン−1−オクテンコポリマー、エチレン−1−ヘキサンコポリマー等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のオレフィンと他のモノマーとの共重合体、等を併用することができる。
また、壁紙への機能を付与するため撥水剤、難燃剤、抗菌剤、無機填料等を添加することもできる。
【0016】
接着剤は、乾燥後の塗工量として、2〜15g/m 、好ましくは3〜12g/m の範囲で使用される。
塗工量がこれより少ないと接着力が低下し、一方、多すぎると通気性が乏しくなり、コスト的にも不利になる。
【0017】
本発明の壁紙は、通気性基材と裏打ち紙を、ウェットラミネート方式で貼り合わせることにより製造される。
接着剤の塗工方法としては、ロールコート、グラビアコート、ワイヤーバーコート、ダイコート等の公知の塗工方法が使用できる。
【0018】
本発明の壁紙は、JIS−P8117紙及び板紙の透気度試験方法での透気度が100秒以下のものである。
透気度がこれより高いと通気性に劣り、壁紙に結露が発生しやすくなり、カビによる汚れ、ダニの発生原因になりやすい。
【0019】
本発明の壁紙は、通気性基材側表面に印刷及びエンボス加工を施すことができる。
また、通気性を損なわない範囲で、通気性基材表面に、防汚処理、撥水処理、抗菌処理等を行ってもよい。
【0020】
本発明の特徴は、接着剤に用いる樹脂として、界面活性剤を全く使用しない、中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂と低メルトインデックスポリオレフィン系樹脂を併用する点にある。ウェットラミネート方式では、接着剤が液状のうちに通気性基材と裏打ち紙を貼り合わせるために、通気性基材や裏打ち紙に接着剤がしみ込みやすく、接着界面で接着剤が均一皮膜になりにくく、通気性が付与される。しかしながら、接着剤の一部が基材中にしみ込むことから、接着に有効な接着剤量は限られる。中和カルボキシル基含有ポリオレフィン系樹脂が、少ない有効接着剤量で、十分な接着力、特に耐水接着力が得られたことは、アンモニアが乾燥時に揮発し容易に除去されるため、皮膜の造膜性が向上すると共に、皮膜の親水性が失われるためであり、低メルトインデックスポリオレフィン樹脂を併用することにより耐加熱接着性が向上したことは、加熱時に接着剤の流動性を制御できたためと、本発明者らは推察している。
【0021】
【実施例】
以下実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
尚、本例の評価は以下の方法によった。
A.メルトインデックス
JIS K7210に準拠して測定した。
B.耐熱接着力
横5cm×縦10cmにカットした不織布壁紙を190℃環境下に1分間放置した後、190℃環境下にて不織布と裏打ち紙とを手で剥がした時の剥離状態を観察した。
○:接着剤層で剥離せず、裏打ち紙の紙間層で剥離する。
△:接着剤層で剥離するが、容易ではない。
×:接着剤層で容易に剥離する。
C.透気度
JIS−P8117に準拠し、王研式透気度平滑度試験機KY−5にて測定した。
D.壁紙表面の結露状態
横30cm×縦30cm×厚さ2cmの木板に、JIS−A6922適合壁紙施工用でん粉系接着剤と水とを1:2の割合で混合した糊で、壁紙を貼り付けた。このものを、30℃90%RH条件下に1日置いた後に、壁紙表面状態を観察した。
E.接着力
横5cm×縦10cmにカットした不織布壁紙の、不織布と裏打ち紙とを手で剥がした時の剥離状態を観察した。
○:接着剤層で剥離せず、裏打ち紙の紙間層で剥離する。
△:接着剤層で剥離するが、容易ではない。
×:接着剤層で容易に剥離する。
F.耐水接着力
横5cm×縦10cmにカットした不織布壁紙を1時間水に浸漬後、不織布と裏打ち紙とを手で剥がした時の剥離状態を観察した。
○:接着剤層で剥離せず、裏打ち紙の紙間層で剥離する。
△:接着剤層で剥離するが、容易ではない。
×:接着剤層で容易に剥離する。
【0022】
実施例1
メルトインデックスが1.1g/10minであるエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンNC、住友精化(株)製)と、メルトインデックスが342g/10minであるアンモニアで中和されたエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンAC、住友精化(株)製)を固形分比率6対4でブレンドした。ブレンドした樹脂のメルトインデックスは152g/10minであった。この樹脂を乾燥後2g/m になるように、坪量110g/m の壁紙用裏打ち紙(商品名:WK−6110TK、(株)興人製)に塗工して、レーヨン繊維からなる不織布(商品名:ピロスPXB0040、オーミケンシ(株)製、坪量40g/m )を貼り合わせた後、乾燥して本発明の壁紙を作製した。
得られた壁紙は、透気度6秒であり、耐熱接着力、接着力、耐水接着力共に良好であった。
結果を表1に示す。
【0023】
実施例2
メルトインデックスが1.1g/10minであるエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンNC、住友精化(株)製)と、メルトインデックスが342g/10minであるアンモニアで中和されたエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンAC、住友精化(株)製)を固形分比率8対2にブレンドした。ブレンドした樹脂のメルトインデックスは95g/10minであった。この樹脂を乾燥後5g/m になるように塗工した以外は、実施例1と同様に実施することにより、本発明の壁紙を作製した。
得られた壁紙は、透気度12秒であり、耐熱接着力、接着力、耐水接着力共に良好であった。
結果を表1に示す。
【0024】
実施例3
メルトインデックスが1.1g/10minであるエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンNC、住友精化(株)製)と、メルトインデックスが342g/10minであるアンモニアで中和されたエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンAC、住友精化(株)製)を固形分比率2対8にブレンドした。ブレンドした樹脂のメルトインデックスは187g/10minであった。この樹脂を乾燥後15g/m になるように塗工した以外は、実施例1と同様に実施することにより、本発明の壁紙を作製した。得られた壁紙は、透気度30秒であり、耐熱接着力、接着力、耐水接着力共に良好であった。
本壁紙は、30℃90%RH結露試験に於いて、結露が発生しなかった。
【0025】
比較例1
メルトインデックスが1.1g/10minであるエチレン−アクリル酸共重合体水性分散液(商品名:ザイクセンNC、住友精化(株)製)を、乾燥後5g/m になるように塗工した以外は、実施例1と同様に実施することにより、壁紙を作製した。
得られた壁紙は、透気度7秒であり、接着力、耐熱接着力共に良好であったが、耐水接着力が悪い結果であった。
結果を表1に示す。
【0026】
比較例2
実施例1で用いた裏打ち紙に、乾燥後2g/m になるように、溶剤系ウレタン樹脂(商品名:ニッポラン3126、日本ポリウレタン工業(株)製)を塗工し、乾燥機で溶剤の一部を蒸発させ、実施例1で用いた不織布を重ねて加熱加圧して貼り合わせたが、接着力が弱かったため、接着剤の塗工量を6g/m として壁紙を作製した。
得られた壁紙は、接着力、耐水接着力が良好であったが、透気度530秒と通気性に乏しい結果であった。
本壁紙は、30℃90%RH結露試験に於いて、結露が発生した。
結果を表1に示す。
【0027】
比較例3
実施例1で用いた裏打ち紙に、乾燥後50g/m になるように、溶剤系ポリエステル樹脂(商品名:バイロン20SS、東洋紡績(株)製)を塗工し、乾燥機で溶剤の一部を蒸発させ、実施例1で用いた不織布を重ねて加熱加圧して貼り合わせて壁紙を作製した。
得られた壁紙は、接着力、耐水接着力共に良好であったが、透気度は800秒と通気性に乏しい結果であった。
結果を表1に示す。
【0028】
比較例4
実施例1において、エチレン−アクリル酸共重合体水性分散液に代えてポリエステル系エマルジョン(商品名:バイオナールMD1245、東洋紡績(株)製)を、乾燥後2g/m となるように塗工した以外は、実施例1と同様に実施することにより、不織布壁紙を作製した。
得られた壁紙は、透気度5秒であったが、耐熱接着力、接着力、耐水接着力共に劣る結果であった。
結果を表1に示す。
【0029】
比較例5
実施例1において、エチレン−アクリル酸共重合体水性分散液に代えてエチレン系エマルジョン(商品名:スミカフレックス920、住友化学(株)製)を、乾燥後15g/m となるように塗工した以外は、実施例1と同様に実施することにより、不織布壁紙を作製した。
得られた壁紙は、透気度24秒であり、接着力も良好であったが、耐熱接着力、耐水接着力が劣る結果であった。
結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003742599
【0031】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によれば、通気性が良好で、接着力、耐水接着力、更に耐熱接着性に優れた、通気性基材と裏打ち紙を貼り合わせた壁紙が提供される。エンボス加工適正に優れてるとともに、優れた通気性のために、結露を防ぎ、カビによる汚れ、ダニの発生等のおそれが少ない。

Claims (4)

  1. アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂とメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂からなる混合物であって、該混合物のメルトインデックスが200g/10min以下である混合物を接着剤として、乾燥後2〜15g/m の塗工量で、通気性基材と裏打ち紙とを貼り合わせた、透気度100秒以下の壁紙。
  2. 混合物が、アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂80〜20重量部及びメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂20〜80重量部の混合物である、請求項1記載の壁紙。
  3. アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂中のカルボキシル基含有モノマーが5〜50重量%である、請求項1乃至2記載の壁紙。
  4. 通気性基材と裏打ち紙とを、アンモニアで中和されたカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂とメルトインデックスが150g/10min以下であるカルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂の混合物であって該混合物のメルトインデックスが200g/10min以下である混合物を接着剤として、乾燥後2〜15g/m の塗工量で、ウェットラミネート方式により貼り合わせることを特徴とする、透気度100秒以下の壁紙の製造方法。
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