JP3741508B2 - X線画像診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線検出系で変換出力した光学画像を画像モニタに表示するためのガンマ補正係数計算部を具備するX線画像診断装置に係り、特に前記ガンマ補正係数計算部をリアルタイムで略適正値に調整できるように改良したX線画像診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線画像診断装置は、被検体にX線を曝射するX線発生系と、前記被検体を透過したX線を検出し光学画像に変換して出力するX線検出系と、前記X線発生系と前記X線検出系を対向位置になるように支持するアーム部と、このアーム部を任意角度で回転自在に支持する支持器と、前記光学画像を画像モニタに表示するためのガンマ補正係数を計算するガンマ補正係数計算部を備えている。
【0003】
前記X線発生系にはX線管が、前記X線検出系にはイメージ・インテンシファイア(以下「I.I.」と略す)が多く用いられている。
この種のX線画像診断装置では、前記光学画像を画像モニタに表示するためのガンマ補正係数は、X線管に印加する電圧(以下「管電圧」という)に基づいて計算されている。
また、特開平8−11818号公報にも、管電圧によって階調変換特性を変化させていることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、上述した管電圧を用いてガンマ補正係数を計算する方法では、実際のX線撮影において診断しやすい適正なガンマ補正係数としての概算値しか計算されない場合が多く、一部例外の撮影モード(例えば消化管検査用撮影など)を除いては、操作者(「術者」ともいう)の目視による実際に画像を表示しての階調調整が必要であって、その調整は実際の画像表示を見ながら確認しなければならず、かつ撮影モード毎にその調整量が異なるので、かかる操作は煩雑であるという問題があった。
【0005】
また、上記調整をする際に患者(被検体)にX線を照射しつづけなければならず、被検体にとってX線被曝線量を増やしてしまうおそれがあるという問題があった。
本発明は、これらの問題点の少なくとも一つを解決するものであり、その目的は、実際のX線撮影において適正なガンマ補正係数を計算して、術者による階調調整をできるだけ行わないで、診断に供するために略適正なガンマ補正係数を半自動的に設定できるX線画像診断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、被検体にX線を曝射するX線発生系と、前記被検体を透過したX線を検出し光学画像に変換して出力するX線検出系と、前記X線発生系と前記X線検出系を対向位置になるように支持するアーム部と、このアーム部を任意角度で回転自在に支持する支持器と、前記光学画像を画像モニタに表示するためのガンマ補正係数を計算するガンマ補正係数計算部を備えたX線画像診断装置において、前記ガンマ補正係数計算部は、前記X線発生系に印加する電圧パラメータと、前記X線発生系と前記X線検出系の実効距離パラメータ、前記アーム部と前記支持器とのなす角度パラメータおよび前記X線検出系のX線受光面積の大きさパラメータの各パラメータの少なくとも一つとの組み合わせからガンマ補正係数を計算することを特徴とするX線画像診断装置によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のX線画像診断装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は本発明のX線画像診断装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の階調演算部の構成例を示すブロック図である。
【0008】
本発明のX線画像診断装置は、図1に示すように、X線管球1とテーブル2とI.I.4とディストリビュータ5とTVカメラ6とA/D変換器7と演算部8と階調演算部9とD/A変換部10とTVモニタ11と高電圧発生装置12とX線制御器13とテーブル制御部14と支持器制御部15とシステムコントローラ16と操作卓17とアーム部18と支持器19を備えている。
【0009】
X線管球1は被検体3にX線を照射する。テーブル2は被検体3を寝載する。I.I.4はX線管球1と対向配置され被検体3を透過したX線を検出し光学画像に変換して出力する。ディストリビュータ5は前記光学画像をTVカメラ6に適正な光量で入力できるようにフォトマルで検出する成分とTVカメラ6に入力する成分を分光して出力する。このフォトマルはX線制御器13に接続されてX線発生系に伝達されフィード・バック制御ができるようになっている。TVカメラ6はディストリビュータ5からのTVカメラ6に入力する成分の光学画像を入力し第1のアナログ信号に変換されて出力する。A/D変換器7は前記第1のアナログ信号を第1のデジタル信号に変換して出力する。演算部8は前記第1のデジタル信号にフィルタ処理等をして診断しやすい画像を表示できるように画像処理し第2のデジタル信号を出力する。階調演算部9は例えば画像のビット深さが16ビットであると65536階調の前記第2のデジタル信号をTVモニタ11で表示できる256階調へ階調変換し第3のデジタル信号として出力するとともに、X線管球1の実効焦点とI.I.4までの実効距離(一般に”Source Image Distance ”、以下「SID」と略す)、アーム部18と支持器19の成す角度及びI.I.4のX線受光面積の大きさの各パラメータと管電圧パラメータと前記フォトマルからの入力画像データを組み合わせて前記階調変換に係るガンマ補正係数を計算する。D/A変換部10は前記第3のデジタル信号を第2のビデオ信号に変換して出力する。TVモニタ11は前記第2のビデオ信号をX線画像として表示する。高電圧発生器12は、X線管球1に高電圧(数十〜数百キロボルトオーダー)と電流(数〜数百ミリアンペアオーダー)を供給する電源である。X線制御器13は、高電圧発生12の電圧および電流を調整して、X線管球1のX線エネルギー量を調整する。テーブル制御部14は詳細には図示しないがテーブル2の装置設置床面との高さ方向と被検体3の身長方向および身長と垂直方向の少なくとも一方向に移動できるように制御する。支持器制御部15は支持器19に対してアーム部18を回転制御するとともに、両者の角度を検出する。システムコントローラ16は、テーブル制御部14と支持器制御部15に制御量を与える。操作卓17は術者によってシステムコントローラ16へ前記制御量のもととなる撮影モードに必要な各種パラメータを入力される。アーム部18は、X線管球1とI.I.4を対向位置に配置させるとともに、詳細に図示しないがSIDを調整すべき機構が備えられている。支持器19は、アーム部18を支持するとともに、詳細に図示しないがアーム部18と支持器19が任意の角度を成せるように自在に回転できるようになっている。
【0010】
次に、階調演算部9の構成について、図2を用いて説明する。
階調演算部9は、ラッチ25と中央演算装置(CPU)26と階調変換処理部27から構成される。
【0011】
ラッチ25は、入力画像データが収集された時のタイミング信号によって記憶される管電圧値の情報(管電圧情報),SIDの距離の情報(SID情報),アーム部18と支持器19の成す角度の情報(角度情報)及びI.I.4のX線受光面積の大きさの情報(I.I.サイズ情報)の各種パラメータを記憶する。CPU26は、各種パラメータから階調変換値を演算するためのガンマ補正係数を計算する。階調変換処理部27は、CPU26に計算されたガンマ補正係数に基づき前記第2のデジタル信号を階調変換して第3のデジタル信号を出力する。
【0012】
次に、発明者が導き出した上記ガンマ補正係数の計算の原理について説明する。 I.I.4から出力される光学画像は、管電圧を高く設定するときに被検体を透過するX線の量が多くなるので、全体的に高輝度となり、前記光学画像のコントラストが不足する。この不足したコントラストを補うべく、不足部分の輝度値領域を強調するようなガンマ補正係数を設定する。この設定時にはハレーション現象として顕現する輝度領域が多くなるので、ハレーション現象の起こりそうな高輝度領域部(透過X線が多いところ)のガンマ補正係数の輝度値に対する増加を抑制している。
【0013】
その主な原因としては、被検体の厚さが増えることに伴い被検体のX線吸収量が増える、あるいは骨などのX線を多く吸収する高吸収体が被検体内部にあって呼吸などの体動によってX線の照射野に突然に入ったりする、などが考えられる。この場合の管電圧は、前記照射野の光量を検出するセンサとしてフォトマルを設け、このフォトマルの検出光量に基づいて上昇設定するように制御されるが、被写体厚が変わらなくてもX線管装置からのX線をそれぞれ受ける被検体及びI.I.の位置関係によって大きく変動してしまうことを発明者は検証した。
【0014】
例えば被検体3とI.I.4を密着させた状態では高精細画像を得るのに対して、被検体とX線管を近づけた状態では被検体の拡大画像を得るという、それぞれの撮影モードがある。このうちの拡大画像を得る場合では、管電圧をある値に設定しても、被検体3に照射されたX線の散乱成分がI.I.4に入射することにより実際に印加した管電圧より低いものと等価となる。また、SIDを変化させて相対的に被検体3からX線管球1を離して拡大画像を得ることもできる。このときには、I.I.4に入射する単位面積当たりのX線の受光量が減少するので、管電圧が上昇するように設定制御している。このような場合は、I.I.4のX線受光面に前記高吸収体が入る入らないにも拘わらず管電圧を上昇設定しなければならない。
【0015】
次に、アーム部18と支持器19の成す角度を変えた場合を考察する。まず、被検体3をテーブル2に横臥させ、X線管球1を被検体3に対し鉛直上方にI.I.4を被検体3に対し鉛直下方にそれぞれ位置させて撮影する(「正面撮影」という)場合と、アーム部18と支持器19を回転することでX線管球1およびI.I.4を被検体3との位置関係が鉛直方向から変更していき、被検体3に対しX線管球1およびI.I.4を水平方向にそれぞれ位置させて撮影する(「ラテラル撮影」という)場合を考える。この場合は、正面撮影から角度を付けてラテラル撮影に移行するに従って被検体3の実効体厚が厚くなっていくので、管電圧を上昇設定していかなければならない。
【0016】
このように管電圧の設定が変動する主な原因としては、拡大率,散乱線,被写体厚がありそれぞれにおいてI.I.4から出力される光学画像の輝度分布が異なっている。
【0017】
さらに、ディストリビュータ5のフォトマルからの受光情報によっても大きく変動する要因もある。例えばと胸部をI.I.4の受光面の一辺が12インチ程度と比較的大視野で正面撮影する時は、該視野に背骨が殆ど含まれて撮影される。このような場合、背骨と胸骨に対してI.I.4からのフォトマルの採光野を得てしまい、該採光野が被検体3の背骨のある領域と重なっていることにより、フォトマルに入力される光量が少なくなるために、管電圧を上昇設定していかなければならない。
【0018】
一方、I.I.4の受光面の一辺が7インチ程度と比較的小視野で正面撮影する時は、採光野と被検体3の背骨が重なることは少ない。該採光野は胸骨とは重なるが、胸骨自体のX線吸収率が低いことと、胸骨間の間隔があることによりフォトマルの採光野が遮られることが少ないから、フォトマルに入射する光量がそれほど減少しないために、管電圧は上記大視野での撮影と比較してあまり上昇設定しないで済む。
【0019】
つまり、大視野での撮影で管電圧が上昇設定された画像と、小視野での撮影で拡大が加わったことにより管電圧が上昇設定された画像では、当然ながら診断に供する最適のガンマ補正係数は異なってくる。
そこで、上記検証した管電圧とともに変動してしまうパラメータについてガンマ補正係数をどのように設定すべきかを項目別に説明する。
【0020】
(1)I.I.の受光面に対する視野の大きさ
大視野の場合(I.I.4の受光面の一辺が16インチ、12インチなど)
このI.I.4の受光面積が広く、その結果として被検体からの透過X線を広範囲に受けるので、X線は個々にX線吸収率の異なる被検体の多くの臓器を透過するため、該臓器によってX線吸収係数の少ない箇所とX線吸収係数の多い箇所の光学画像のダイナミックレンジが大きくなるから、このダイナミックレンジの略全体に亘ってガンマ補正係数の勾配を平均的に設定する。
【0021】
小視野の場合(I.I.4の受光面の一辺が9インチ、7インチなど)
このI.I.4の受光面積が上記大視野と比較して狭く、その結果として被検体からの透過X線の範囲が狭いので、前記ダイナミックレンジが上記大視野と比較して圧縮されている場合が多く、また視野内に関心領域が多く含まれるため、表示階調を鮮明にすべくガンマ補正係数の勾配を急峻に設定する。
【0022】
(2)SIDの大きさ
SIDが大きい場合
このI.I.4のX線受光面の単位面積当たりのX線量は小さくなるので、I.I.4の光学画像の光量の不足する場合が多く、表示階調を鮮明にすべくガンマ補正係数の勾配を急峻に設定する。
【0023】
SIDが小さい場合
前記光量は不足しないので、画像の略全体に亘ってガンマ補正係数の勾配を平均的に設定する。
【0024】
(3)アーム部18と支持器19の成す角度(X線管球1およびI.I.4が被検体3に対し鉛直方向に位置する時を角度が0°とし、水平方向に位置する時を角度が90°とする。ここでいう角度の大小は、90°方向を大といい、0°方向を小とする)
【0025】
角度が大きい場合
被検体3の実効体厚が増えるから、X線の透過エネルギーを確保するため管電圧を上昇設定しなければならないとともに、表示階調を鮮明にすべくガンマ補正係数の勾配を急峻に設定する。
【0026】
角度が小さい場合
前記実効体厚はむしろ減る方向に推移するから、画像の略全体に亘ってガンマ補正係数の勾配を平均的に設定してよい。
【0027】
次に、フォトマルで検知して被検体に照射するX線量を制御する場合を考察する。
【0028】
背骨などのX線をよく吸収する高吸収体がフォトマルの採光野にかかった場合、フォトマルの受ける光量が減少し、X線透過量を増やすため管電圧が上昇設定され、この設定された管電圧に対応するエネルギーのX線が被検体に照射され、背骨などの画像の黒化は軽減されるが、背骨等の高吸収体を除くX線吸収量の少ない部分ではハレーション気味になってしまう傾向にある。また胸骨の間などに採光野が入った場合は、フォトマルの入射光量が増えるため、光学画像の階調が鮮明となるが、背骨などの高吸収体が黒化して表示される傾向にある。
【0029】
以上のように管電圧とI.I.の受光面に対する視野の大きさ、SIDの大きさおよびアーム部18と支持器19の成す角度を組み合わせてガンマ補正係数を計算する。
【0030】
次に、階調演算部9に入力するガンマ補正係数の特性曲線(以下「特性曲線」と略す)を具体的に当て嵌めた例を図3〜図7を用いて説明する。図3は管電圧上昇設定、I.I.のX線受光面積一定、所定SID、正面撮影時の代表的特性曲線の例を示すグラフ、図4は管電圧上昇設定、I.I.のX線受光面積一定、所定より増大したSID、正面撮影時の代表的特性曲線の例を示すグラフ、図5は管圧上昇設定、I.I.のX線受光面積一定、所定SID、ラテラル撮影時の代表的特性曲線の例を示すグラフ、図6は管電圧上昇設定、I.I.のX線受光面積が前記一定より大、所定SID、正面撮影時の代表的特性曲線の例を示すグラフ、図7は管電圧下降設定、I.I.のX線受光面積一定、所定SID、正面撮影時の代表的特性曲線の例を示すグラフである。
【0031】
管電圧が上昇設定され、I.I.のX線受光面積が一定で、SIDを所定の距離に設定して、正面撮影をした場合
この場合は、画像に骨等の高吸収体が採光野を遮ることが想像されるので、X線吸収の少ない肺野等でハレーション気味になることが予想されるから、図3に示すような高輝度部の出力データを抑制するような特性曲線を選択する。
【0032】
管電圧が上昇設定され、I.I.のX線受光面積が一定で、SIDを上記所定の距離から増加させ、正面撮影をした場合
この場合は、上記所定距離と比較してI.I.へのX線の入射線量が減るため、図4に示すような中間の輝度値を少し強調する程度の特性曲線を選択する。
【0033】
管電圧が上昇設定され、I.I.のX線受光面積が一定で、SIDを上記所定の距離に設定して、ラテラル撮影をした場合
アーム部と支持器の成す角度が増え被検体の実効体厚が増えた場合は、被検体を透過するX線量が不足するので、I.I.から低い輝度領域の光学画像が多く出力されるから、図5に示すような低輝度部を強調するような特性曲線を選択する。
【0034】
管電圧が上昇設定され、I.I.のX線受光面積が上記一定よりも大きく、SIDを所定の距離に設定して、正面撮影をした場合
この場合は、上記受光面積が大きくなったので、単位面積当たりのX線量は減少するから、低輝度領域が描出されにくく、被検体の実効体厚の薄い部分ではハレーション気味となるため、図6に示すような低輝度部を強調するような特性曲線を選択する。
【0035】
管電圧が下降設定され、I.I.のX線受光面積が一定で、SIDを所定の距離に設定して、正面撮影をした場合
この場合は、光学画像に低輝度部を多く含むので、図7に示すような低濃度部を明るくして背骨などが黒く表示されないような特性曲線を選択する。
【0036】
また、管電圧を下降設定した場合で上述したものを除く場合は、特殊な特性曲線を必要としない。
更に、実際には複数に要因が重なることがある。この例として、SIDおよび角度が増加する場合は、それぞれの特性曲線を合成計算する。具体的には、合成する特性曲線の低輝度域、中輝度域、高輝度域のそれぞれの特徴点を加味して計算すればよい。
【0037】
本実施形態ではX線情報,SID情報,角度情報,I.I.の受光面積の大きさ情報により診断に供する最適の特性曲線を求めるが、図8に示すように、入力画像データの画像特徴量も決定手段として取り入れてもよい。該画像特徴量としては、例えば、ハレーション検出やヒストグラムデータなどである。ヒストグラムデータなどの画像情報のみから診断に供する最適のガンマ補正係数を算出する方法もあるが、画像取り込んだ画像に基づきフィードバック制御をする際、この制御に時遅れが生じるからある時相の画像データ分布と次の時相の前記データ分布が大きく異なったとき、計算された特性曲線が現在表示されている該次時相の画像データと一致しない問題がある。このため、画像データ分布の変動の多い撮影では、画像毎のフィードバック制御よりは、この画像データ分布の変動を予測し、ある許容範囲を術者が操作卓に入力しておいて、おおまかにガンマ補正係数を制御した方が見やすい場合もある。
【0038】
次に、本発明のX線画像診断装置の動作について、図1〜図2を用いて説明する。
【0039】
アーム部18により支持されるX線管球1より照射されたX線は、テーブル2上の被検3を透過し対向配置されたI.I.4に入力される。I.I.4にてX線情報から光情報に変換されデストリビュータ5を経由してTVカメラ6により第1のビデオ信号に変換される。A/D変換器7は前記ビデオ信号をデジタル化し、演算部8において各種画像処理を行い、階調制御部9において表示階調処理を行った後にデジタル/アナログ変換してTVモニタ11に表示する。テーブル2及びアーム部18はそれぞれテーブル制御部14、支持器制御部15により制御され、それらは操作卓17から操作されるシステムコントローラ16が動作をそれぞれに指示する。また、X線発生条件設定はX線制御器13が高圧発生器12を制御して行い、デストリビュータ14に内蔵したフォトマルからの光量が一定の明るさになるようにリアルタイム制御を行っている。表示階調は階調演算部9において算出され、その出力がD/A変換器10に入力されてTVモニタ11に表示される。階調演算部9には、X線制御器13から管電圧、X線管球1に流れる電流(「管電流」という)、曝射時間等のX線情報が入力され、システムコントローラ16から、SID,I.I.のX線受光面積,角度の各情報などが入力される。
【0040】
また、階調演算部9は、図2に示すように、入力画像データは階調処理テーブル25に入力され、テーブルはCPU26より階調処理テーブル25に書き込まれる。X線情報,SID情報,角度情報,I.I.のX線受光面積はラッチ27を経由してCPU26に入力されて、最適ガンマカーブを算出する。
【0041】
また、CPUを用いずに複数の特性曲線を記憶したメモリ回路によって実施しても良い。複数の条件が重なった時を想定して大量の特性曲線に関するデータを作り、記憶しておかなければならないが、ハードウエアがほとんどメモリ回路から構成されるので単純な構成となり、上述した各パラメータと合致した特性曲線選択して読み出せばよいだけなので、ガンマ補正係数設定までの処理時間が逐次計算されるよりも処理速度を高速化できる。
【0042】
本実施の形態により、管電圧,管電流,曝射時間などのX線情報に加え、SID,角度情報,I.I.のX線受光面積の各情報を用いることによって診断に供する最適なガンマ補正係数がリアルタイムに制御できるから、術者は効率良く検査および治療を進められ、被検者の被曝も減らすことができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明のX線画像診断装置は、以上のような構成を有しており、これらの構成は上述したように作用するので、実際のX線撮影において適正なガンマ補正係数を計算して、術者による階調調整をできるだけ行わないで、診断に供するために略適正なガンマ補正係数を半自動的に設定できるX線画像診断装置を提供するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線画像診断装置の実施の一形態を示すブロック図。
【図2】図1の階調演算部を示すブロック図。
【図3】所定のSIDで正面撮影し管電圧を上昇設定したときのガンマ補正係数の特性曲線の例を示す図。
【図4】図3よりSIDを大きくし正面撮影したときのガンマ補正係数の特性曲線の例を示す図。
【図5】 所定のSIDでラテラル撮影したときのガンマ補正係数の特性曲線の例を示す図。
【図6】SIDが標準状態で管電圧が下がった場合のガンマカーブの例を示す図。
【図7】I.I.サイズが大きくなって管電圧が下がった場合のガンマカーブの例を示す図。
【図8】入力画像データの画像特徴量も決定手段として取り入れた例を示す図。
【符号の説明】
1 X線管球
2 テーブル
4 I.I.
9 階調演算部
13 X線制御器
14 テーブル制御部
15 支持器制御部
18 アーム部
19 支持器

Claims (2)

  1. 被検体にX線を曝射するX線発生系と、前記被検体を透過したX線を検出し光電変換して出力するX線検出系と、前記X線発生系と前記X線検出系を対向位置になるように支持するアーム部と、このアーム部を任意角度で回転自在に支持する支持器と、前記X線検出系から出力された電気信号を画像として画像モニタに表示するためのガンマ補正係数を計算するガンマ補正係数計算部とを備えたX線画像診断装置において、前記ガンマ補正係数計算部は、前記X線発生系に印加する電圧パラメータと、前記X線発生系と前記X線検出系の実効距離パラメータ、前記アーム部と前記支持器とのなす角度パラメータの各パラメータと前記X線検出系のX線受光面積の大きさパラメータの少なくとも一つとの組み合わせからガンマ補正係数を計算することを特徴とするX線画像診断装置。
  2. 前記X線検出系は、イメージ・インテンシファイアであることを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
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