JP3741413B2 - 吸音構造体 - Google Patents
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Description
【本発明の属する技術分野】
本発明は多孔質体材からなる吸音構造体に関し、特に防音カバーに用いられる吸音構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続気泡のフォーム材および繊維質成型体などの空隙が連通している多孔質体は、良好な吸音特性を有することが一般的に知られている。そのため、例えば自動車から放射される騒音低減を目的として、自動車のエンジンカバーの内部やボンネットの内部などの吸音処理に用いられている。しかし、これらの多孔質体は中低音域の吸音率を高くするためには吸音材を厚くする必要があるが、エンジンカバーやボンネットの内側はスペースが限られているために厚い吸音材を設置できない場合が多く、従来の空隙が連数している多孔質体で形成された吸音材では十分な吸音効果が得られないといった欠点がある。
【0003】
また、連続気泡と独立気泡との混成の気泡構造を有するフォーム材や皮膜付きの連続気泡ウレタンフォームも吸音材として使用されている。しかしこれらフォーム材は比較的低周波側に吸音のピークを有するが、そのピーク値自体は十分に高いとはいえない。また、厚いものほど低周波側にピークがシフトするが、そのピーク自体の周波数の幅が狭いため、特定の単一周波数もしくはその極く近傍の周波数の音源に対してのみそれらの周波数に対応した厚さの材料を用いることである程度の吸音効果が得られる場合がある。
しかし、例えば、エンジンカバーの内部やボンネットの内部などでは構造の制約上、フォーム材の厚さを自由に変更することができない場合が多い。また、自動車のエンジンルームの騒音は、通常ある程度の周波数の幅を持つため、吸音率のピークの周波数幅が狭く、しかもこのピークを示す周波数が厚さに依存する混成気泡構造を有するフォーム材では、十分な吸音効果が得られない。
【0004】
また、独立気泡のみからなる気泡構造を有するフォーム材も使用されているが、全周波数域において吸音率が低く、それ自体ほとんど吸音効果を示さない。
【0005】
また、貫通穴を設けた硬質ボードの背後に空気層を設けた共鳴型吸音構造体である穴開き板も使用されているが、通常の穴開き板は単一の周波数域においてはやや高い吸音特性を示すものの、全体的には低い吸音特性しか示さない。穴開き板の背後空気層にウレタンの連続気泡フォームやグラスウールを配置することで吸音特性が向上することが知られているが、吸音特性は十分ではない。
例えば、特開平9-13943号公報には吸音基材と穴を開けた表皮材を複合させた吸音構造体が、特開昭56-157347号公報にはフォーム材と穴の開いたフィルムを複合させた吸音構造体が、特開昭56-157346号公報には多孔質材料と空気室を設けた軟質系樹脂シートを複合させた吸音構造体がそれぞれ開示されている。しかしながら、これら吸音構造体は特定の周波数域にのみ高い吸音効果を有し、実際に放射されている騒音の周波数域と吸音効果の発現する周波数域が一致した場合にのみ騒音が低減されるが、吸音効果の発現する周波数域を任意にコントロールすることが出来ないため、多くの場合は騒音を低減することが出来ないといった問題がある。また、これら吸音構造体の吸音効果を高めるためには、吸音構造体を厚くする必要があるが、スペースの制約上の問題で厚い吸音構造体を設置できない場合はさらに騒音が低減しなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、広い周波数域において良好な吸音特性を有し、さらに目的等に応じて所望の周波数域での吸音特性を高くすることが可能な吸音構造体および防音カバーを提供することを目的とするものである
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、空隙が連通している多孔質体の少なくとも音源と対向する側の面に皮膜を設け、さらに皮膜と多孔質をと連通する貫通穴を設け、貫通穴の開口面積を調整することにより、容易に所望の周波数域における吸音特性を高くすることが可能となり、その吸音特性を任意に制御することが可能であること、さらにこの吸音構造体を積層することにより、広い周波数域において高い吸音特性を示すものとなり、従来のフォーム材や繊維質成型体からなる吸音材と比較して、その厚さが半分以下であっても同等以上の吸音特性を示すことを見出した。さらにこの様な吸音構造体をカバーに装着することで防音性能に優れた防音カバーとなることを見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
【0008】
即ち、本発明は、下記の吸音構造体及び防音カバーを提供する。
(1)少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、空隙が連通している多孔質体からなる第1の層の前記皮膜上に、空隙が連通している多孔質体の少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、さらに皮膜と多孔質体とを連通する貫通穴が設けられた第2の層を皮膜が音源と対向するように積層してなることを特徴とする吸音構造体。
(2)空隙が連通している多孔質体の少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、さらに皮膜と多孔質体とを連通する貫通穴が設けられた層を2層以上、音源に最も近い側に位置する層の貫通穴の開口面積の合計が最も大きく、音源から離間するのに従って貫通穴の開口面積の合計が順次減少し、かつ貫通穴同士が同一中心を持つように積層してなることを特徴とする吸音構造体。
(3)皮膜が設けられた面における貫通穴の開口面積が占める割合が、 1% 以上で 70% 以下であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の吸音構造体。
(4)多孔質体の主成分がウレタンフォームまたは繊維質成型体であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一項に記載の吸音構造体。
(5)多孔質体の主成分が吸水率 0.2g/c m 2 以上のウレタンフォームであることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一項に記載の吸音構造体。
(6)上記(1)〜(5)の何れか一項に記載の吸音構造体を用いたことを特徴とする防 音カバー。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明で使用する空隙が連通している多孔質体としては連続気泡フォームまたは繊維質成型体が上げられるが、これらに限定されない。
但し、本発明で連続気泡フォームを使用する場合は、フォーム材の吸水率は好ましくは0.2g/cm3以上、より好ましくは0.3 g/cm3以上、さらに好ましくは0.4g/cm3以上とするのが良い。この吸水率のフォーム材を用いることにより吸音特性の良好な吸音構造体を得ることができる。
この吸水率は、JIS K6767のB法によって測定される。
【0010】
また、連続気泡フォーム材の主成分としてはゴムまたはエラストマーまたは熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂など各種高分子材料を使用することが出来る。これら高分子材料としては天然ゴム、CR(クロロプレンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(ニトリル・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどの各種ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質ウレタン等の各種エラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂、硬質ウレタン、フェノール樹脂などの各種熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。特に軟質ウレタンを主成分とするフォーム材は安価であり、強度が高いため防音カバー用としては好ましい。また、このようなフォーム材として、例えばクッション材として市販されている軟質ウレタンのフォーム材シートを使用してもよい。
【0011】
本発明で多孔質体として使用する繊維質成型体の主成分としては有機繊維成型体、無機繊維成型体など、各種の繊維質成型体を使用することが出来る。これら繊維質成型体としては、たとえばポリエステルフェルト、木綿フェルト、ナイロン繊維不織布などの有機繊維成型体、グラスウール、ロックウールなどの無機繊維成型体が挙げられるが、これらに限定されない。特にグラスウールは、安価であり耐熱性に優れるため、防音カバー用吸音材としては好ましい。
また、この様な繊維質成型体として、建築用の吸音材や断熱材として市販されているグラスウールを使用してもよい。
【0012】
本発明において上記多孔質体に設ける皮膜の主成分としては、各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることが出来る。
皮膜としては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
これらのフィルムは少なくとも音源面の全面を覆うように設けられるが、その際に接着剤、粘着剤、粘着テープなど各種の粘着手段を用いることが出来る。また、フィルムを接着せずにステープル留め、縫製などの手段によって複合しても良い。また、フィルムと多孔質体とを熱プレスにより直接溶着することも可能である。
【0013】
また、前記フィルムを用いずに多孔質体の表面をアイロンなどで熱融解させて皮膜を形成することも可能であるが、皮膜の形成方法はこれらに限定されない。
【0014】
本発明においては、少なくとも片方の面に皮膜を設けた多孔質体を含む積層体として吸音構造体を構成する。このとき、各層(皮膜を設けた多孔質体)はそれぞれ皮膜を設けた面が音源側となるように配置する必要がある。また、少なくとも最も音源に近い層に貫通穴を設ける必要があり、音源から最も遠い層には、貫通穴を設けても貫通穴を設けなくて も良い。更に、最も音源に近い層の全開口面積が最大で、音源から離間するのに従って全開口面積が順次小さくなるようにする。
【0015】
このような積層構造の吸音構造体を図1及び図2に例示する。尚、上面図において紙面手前側、AA断面図において上方側を音源とする。
図1に示すように、多孔質体1の片方の面に皮膜2を設け、円形で互いに同じ大きさの複数の貫通穴3を等間隔の格子の各交点に形成してなる第1の層Aと、多孔質体1aの片方の面に皮膜2aを設けてなる第2の層Bとを、それぞれの皮膜2,2aを共に音源側に向け、かつ第1の層Aを音源に近い側に積層して吸音構造体を形成することができる。
尚、第1の層Aと第2の層Bにおいて、同一の多孔質体及び皮膜を用いてもよいし、材質や厚さ、物性が相違する多孔質体及び皮膜を用いてもよい。
【0016】
また、図2に示すように、多孔質体1の片方の面に皮膜2を設け、円形で互いに同じ大きさの複数の貫通穴3を等間隔の格子の各交点に形成してなる第1の層Aと、多孔質体1cの片方の面に皮膜2cを設け、第1の層Aの貫通穴3よりも小径の円形で、互いに同じ大きさの複数の貫通穴3cを、第1の層Aと同一の格子の各交点に形成してなる第3の層Cとを、それぞれの皮膜2,2cを共に音源側に向け、かつ第1の層Aを音源に近い側に積層して吸音構造体を形成することができる。
尚、第1の層Aと第3の層Cにおいて、同一の多孔質体及び皮膜を用いてもよいし、材質や厚さ、物性が相違する多孔質体及び皮膜を用いてもよい。
【0017】
更には、図示は省略するが、音源側より順に、上記第1の層A、第3の層C、第2の層Bを積層して3層構造の吸音構造体とすることもできる。
【0018】
皮膜を設けた面において、貫通穴の開口面積の合計(以下、全開口面積と呼ぶ)がこの皮膜を設けた面の面積に対して小さすぎる場合は、十分に高い吸音特性を示さない。また、皮膜を設けた面における貫通穴の全開口面積の割合が大きすぎる場合は逆に貫通穴を設けない場合より吸音率が低下する。
従って、本発明においては皮膜を設けた面における全開口面積の割合をある特定の範囲に規定することが好ましく、好ましくは 1% 以上 70% 以下、より好ましくは 3% 以上 50% 以下、さらに好ましくは 5% 以上 40% 以下とするのがよい。貫通穴の全開口面積の割合がこの範囲にある吸音構造体は、吸音特性の向上効果が特に大きい。
【0019】
また、貫通穴3の径を大きくするか、または単位面積あたりの貫通穴3の数を多くする、すなわち格子の間隔を小さくすると、高周波側の吸音率が向上する。また逆に貫通穴3の径を小さくするか、または単位面積あたりの貫通穴3の数を多くする、すなわち格子の間隔を大きくすることで低周波側の吸音率が向上する。よって、目的とする周波数域の吸音率を高くするためには貫通穴3の大きさまたは格子の間隔を適当な値に設定すればよい。
【0020】
また、貫通穴3の大きさおよび配置が一定の場合は、吸音構造体の厚さ(多孔質体1と皮膜2との合計厚さ)が厚いものほど低周波側の吸音率が良好となり、吸音構造体の厚さが薄いものは高周波側の吸音率が良好となり、厚さにより吸音効果の大きい周波数域が異なる。しかしながら、吸音構造体の厚さにより貫通穴3の大きさや形状や配置を適宜変更することで、ある一定の範囲の周波数の吸音率を高めることが可能であり、所望の周波数域の騒音レベルを低減することが出来る。
このように、本発明の吸音構造体では、容易に特性周波数域の吸音特性を向上させることが可能である。
【0021】
上記のような積層により広い周波数域での吸音特性が向上する理由として、本発明者らは次の様に推察している。
すなわち、貫通穴を設けた皮膜付き多孔質体は、一層毎に単一の周波数に対する吸音特性を向上させる。そこで、互いに貫通穴の大きさ及び/または配置が異なり、その周波数特性も相違する複数種の皮膜付き多孔質体を積層して一体化することより、各層がそれぞれ特有の周波数での吸音特性を向上させ、それらが重なり合って全体として広い周波数域にわたり吸音特性が高くなるものと推察される。
【0022】
本発明の吸音構造体は種々の変更が可能である。
例えば、貫通穴の開口形状を円形の他にも三角形、矩形、多角形、楕円、更に場合によっては無定形とすることもできる。また、貫通穴の平面配列は、碁盤目状の格子状配置の他、ランダム配置とすることもできる。
【0023】
本発明の吸音構造体は特定の理論により限定されるものではない。本発明の吸音構造体の構造上の特徴としては穴の開いた硬質ボードの背後に空気層を設けた共鳴型吸音構造体である穴開き板と類似の構造となっていることから、作用する吸音機構の一つとして穴開き板と同様の共鳴による吸音機構が作用していることが考えられる。
また、本発明の吸音構造体の構造上の特徴としては、樹脂フィルムなどの軟質な膜状物質の背後に空気層を設けた膜振動型吸音構造体とも類似の構造となっていることから、膜振動による吸音機構も作用しているものと考えられる。
すなわち、本発明の吸音構造体は、共鳴型吸音機構と膜振動型吸音機構との両者があいまって、広い周波数にわたり高い吸音特性を示しているものと考えられる。
【0024】
硬質ボードを用いた穴開き板や樹脂フィルムを用いた膜振動型吸音構造体は、一般的に単一の周波数域においてはやや高い吸音特性を示すものの、全体的には低い吸音特性しか示さない。穴開き板や膜状物質の背後空気層に軟質ウレタンなど連続気泡フォームやグラスウールなどを配置することで吸音特性が向上することが知られているが、吸音特性は十分ではない。
これに対して本発明の吸音構造体は、従来の硬質ボードを用いた穴開き板や樹脂フィルムを用いた膜振動型吸音構造体と比較して、著しく高い吸音特性を示す。また、本発明で使用するフォーム材単体や繊維質成型体単体と比較しても、非常に高い吸音特性を示す。これは予想されない現象である。
このように、本発明の吸音構造体は広い周波数域において良好な吸音特性を有し、さらに目的等に応じて所望の周波数域での吸音特性を高くすることが可能である。
【0025】
また、上記した各吸音構造体を、防音カバーの内面(音源側)に配置することで、防音効果の発現する周波数帯を任意にコントロールすることが可能な防音カバーとなる。本発明は、このような防音カバーも包含するものである。
防音カバー本体の材質としては鉄、アルミニウム、ステンレスなどの各種金属、ナイロン、ポリプロピレン、不飽和ポリエステルなどの各種樹脂を用いることが出来る。また、各種樹脂に充填剤および/または繊維を添加することも可能である。特にナイロンに充填材および/または繊維を添加した材料は軽量であり耐熱性、強度特性に優れるため、防音カバー本体として好ましい。
【0026】
吸音構造体を防音カバーの内面に固定する方法は特に制限されるものではないが、例えば図3に示すように、吸音構造体の皮膜2を音源に向け、多孔質体1と防音カバー本体10との界面を接着剤、粘着剤、粘着テープなどの接着手段11によって固定しても良い。
また、図4に示すように吸音構造体の皮膜2が設けられた面を網12で覆って支持してもよく、図5に示すように吸音構造体の多孔質体1を、本体カバー10の内面に突設したピン13により固定しても良い。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例にてさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0028】
尚、実施例1〜2および比較例1〜3、7〜13においては、JIS A1405に準じて剛壁密着の条件で垂直入射吸音率を測定した。
また、実施例3〜4および比較例4〜6、14〜20においては、図6に示す測定装置を用いた。即ち、底面部形状が長方形で大きさ435mm×330mm、深さ35mmのステンレス製の容器を防音カバー本体20として用い、この防音カバー本体20の内側に、435mm×330mmの大きさの吸音構造体21を粘着剤を用いて固定した。そして、アルミニウム製で断面形状が長方形で大きさ20mm×50mm、高さ70mmの足22を介して防音カバー本体20を吸音構造体21がスピーカ23と対向するようにアルミニウム製プレート24に粘着テープで固定して設置した。測定に際して、スピーカ23からホワイトノイズを放射し、防音カバー本体20の直上50mmの位置に設置したマイクロホン25にて騒音レベルを測定した。騒音レベルは1/3オクターブバンドの分解能にて、250から5000Hzの周波数域にて測定を行った。また、吸音構造体21を配置せず、防音カバー本体20そのものについても同様の騒音測定を行った。そして、この防音カバー本体20の単体での騒音レベルから吸音構造体21を配置した時の騒音レベルを差し引いて、吸音構造体21の防音効果とした。吸音構造体21の防音効果は値の大きいものほど、騒音低減に有効であることを示している。
【0029】
(比較例1)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シート(連続気泡、以下同様)と、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ5の貫通穴を20mmピッチの格子の各交点上に設けて吸音構造体を作製した。ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように吸音構造体を設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0030】
(比較例2)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートと、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ10の貫通穴を20mmピッチの格子の各交点上に設けて吸音構造体を作製した。ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように吸音構造体を設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0031】
(比較例3)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートと、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ13の貫通穴を20mmピッチの格子の各交点上に設けて吸音構造体を作製した。ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように吸音構造体を設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0032】
(実施例1)
軟質ウレタン製で厚さ 10mm 、嵩密度 25 kg/m 3 、吸水率 0.76 g/cm 3 のフォーム材シートと、厚さ 0.05mm のポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ 10 の貫通穴を 20mm ピッチの格子の各交点上に設けて第1の吸音構造体を作製した。また、軟質ウレタン製で厚さ 10mm 、嵩密度 25 kg/m 3 、吸水率 0.76 g/cm 3 のフォーム材シートと、厚さ 0.05mm のポリエチレンフィルムとを接着剤で接着して第2の吸音構造体を作製した。そして、第2の吸音構造体のポリエチレンフィルム面の上に第1の吸音構造体のポリエチレンフィルムを接着していない面を接着剤で接着して吸音構造体とした。第2の吸音構造体が剛壁側となるように設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0033】
(実施例2)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートと、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ10の貫通穴を20mmピッチの格子の各交点上に設けて第1の吸音構造体を作製した。また、軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートと、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着し、さらにφ 5 の貫通穴を 20mm ピッチの格子の各交点上に設けて第2の吸音構造体を作製した。そして、第1の吸音構造体と第2の吸音構造体とを両方の貫通穴が同心円状になるように配置し、第2の吸音構造体のポリエチレンフィルム面の上に第1の吸音構造体のポリエチレンフィルムを接着していない面を接着剤で接着して吸音構造体とした。第2の吸音構造体が剛壁側となるように設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0034】
(比較例4)
比較例1の吸音構造体を使用し、ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように吸音構造体を設置して防音効果を測定した。
【0035】
(比較例5)
比較例2の吸音構造体を使用し、ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように設置して防音効果を測定した。
【0036】
(比較例6)
比較例3の吸音構造体を使用し、ポリエチレンフィルムを接着していない面を剛壁側となるように設置して吸音構造体の防音効果を測定した。
【0037】
(実施例3)
実施例1の吸音構造体を使用し、第2の吸音構造体が剛壁側となるように設置して防音効果を測定した。
【0038】
(実施例4)
実施例2の吸音構造体を使用し、第2の吸音構造体が剛壁側となるように設置して防音効果を測定した。
【0039】
(比較例7)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シート一枚からなる吸音構造体の垂直入射吸音率を測定した。
【0040】
(比較例8)
軟質ウレタン製で厚さ20mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シート一枚からなる吸音構造体の垂直入射吸音率を測定した。
【0041】
(比較例9)
EPDM製で厚さ10mm、嵩密度100kg/m3、吸水率0.071 g/cm3のフォーム材シート(半独立気泡)一枚を吸音構造体の垂直入射吸音率を測定した。
【0042】
(比較例10)
EPDM製で厚さ10mm、嵩密度460kg/m3、吸水率0.0028 g/cm3のフォーム材シート(独立気泡)一枚からなる吸音構造体の垂直入射吸音率を測定した。
【0043】
(比較例11)
厚さ10mm、嵩密度48kg/m3のグラスウールシート一枚からなる吸音構造体の垂直入射吸音率を測定した。
【0044】
(比較例12)
軟質ウレタン製で厚さ10mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートと、厚さ0.05mmのポリエチレンフィルムとを接着剤で接着して吸音構造体を作製した。ポリエチレンフィルムを接着していない面が剛壁側となるように吸音構造体を設置して垂直入射吸音率を測定した。
【0045】
(比較例13)
厚さ5mmのアルミニウム板にφ5の貫通穴を20mmピッチの格子の各交点上に設け、その上に軟質ウレタン製で厚さ5mm、嵩密度25 kg/m3、吸水率0.76 g/cm3のフォーム材シートを粘着剤で接着して積層し吸音構造体を作製した。軟質ウレタン製フォーム材を剛壁側として垂直入射吸音率を測定した。
【0046】
(比較例14)
比較例7の吸音構造体を使用し、図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0047】
(比較例15)
比較例8の吸音構造体を使用し、図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0048】
(比較例16)
比較例9の吸音構造体を使用し、図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0049】
(比較例17)
比較例10の吸音構造体を使用し、図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0050】
(比較例18)
比較例11の吸音構造体を使用し、図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0051】
(比較例19)
比較例12の吸音構造体を使用し、ポリエチレンフィルムを接着していない面を図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0052】
(比較例20)
比較例13の吸音構造体を使用し、軟質ウレタン製フォーム材を図6に示す防音カバー本体20に粘着剤で接着して防音効果を測定した。
【0053】
表1及び表2に上記の各実施例及び各比較例の吸音構造体の材質、構成及び物性をまとめて示す。また、図7〜図18に各吸音構造体の吸音率または防音効果の測定結果を示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
実施例1は、ウレタンフォームの音源側に皮膜を設け、貫通穴を形成していない第1層上に、ウレタンフォームの音源側に皮膜を設け、貫通穴を形成した第2層を積層した本発明の吸音構造体である。実施例2は、ウレタンフォームの音源側に皮膜を設け、貫通穴を形成した第1層を上にし、ウレタンフォームの音源側に皮膜を設け、第1層よりも小径の貫通穴を形成した第2層を下にて積層した本発明の吸音構造体である。何れの吸音構造体も、比較例8のようにウレタンフォームの音源側に皮膜を設け、貫通穴を形成していない吸音構造体に比べても吸音特性に優れる(図15、図16参照)。
【0057】
以上の結果から、本発明による吸音構造体が優れた吸音特性を示すことは明らかである。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、広い周波数域において良好な吸音特性を有し、さらに目的等に応じて所望の周波数域での吸音特性を高くすることが可能な吸音構造体および防音カバーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸音構造体の一実施形態を示す上面図及びAA断面図である。
【図2】 本発明の吸音構造体の他の実施形態を示す上面図及びAA断面図である。
【図3】 本発明の防音カバーの一実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明の防音カバーの他の実施形態を示す断面図である。
【図5】 本発明の防音カバーの更に他の実施形態を示す断面図である。
【図6】 実施例3〜4および比較例4〜6、14〜20において吸音特性を測定するために使用した測定装置の構成を示す概略図である。
【図7】 比較例1、比較例7、比較例9の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図8】 比較例1、比較例10、比較例11の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図9】 比較例4、比較例14、比較例16の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【図10】 比較例4、比較例17、比較例18の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【図11】 比較例1、比較例12の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図12】 比較例4、比較例19の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【図13】 比較例1、比較例13の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図14】 比較例4、比較例20の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【図15】 実施例1、実施例2、比較例8の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図16】 実施例3、実施例4、比較例15の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【図17】 比較例1、比較例2、比較例3の吸音構造体の吸音率を測定した結果を示すグラフである。
【図18】 比較例4、比較例5、比較例6の吸音構造体の防音効果を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,1a,1c・・多孔質体
2 2a,2c・・皮膜
3,3c・・・・・貫通穴
10・・・・・・・防音カバー本体
11・・・・・・・接着手段
12・・・・・・・網
13・・・・・・・ピン
Claims (6)
- 少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、空隙が連通している多孔質体からなる第1の層の前記皮膜上に、空隙が連通している多孔質体の少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、さらに皮膜と多孔質体とを連通する貫通穴が設けられた第2の層を皮膜が音源と対向するように積層してなることを特徴とする吸音構造体。
- 空隙が連通している多孔質体の少なくとも音源と対向する側の面に皮膜が設けられ、さらに皮膜と多孔質体とを連通する貫通穴が設けられた層を2層以上、音源に最も近い側に位置する層の貫通穴の開口面積の合計が最も大きく、音源から離間するのに従って貫通穴の開口面積の合計が順次減少し、かつ貫通穴同士が同一中心を持つように積層してなることを特徴とする吸音構造体。
- 皮膜が設けられた面における貫通穴の開口面積が占める割合が、 1% 以上で 70% 以下であることを特徴とする請求項1または2記載の吸音構造体。
- 多孔質体の主成分がウレタンフォームまたは繊維質成型体であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の吸音構造体。
- 多孔質体の主成分が吸水率 0.2g/c m 2 以上のウレタンフォームであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の吸音構造体。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の吸音構造体を用いたことを特徴とする防音カバー。
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