JP3740343B2 - 記録装置 - Google Patents

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  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置に関し、詳しくは、プリンタ、複写機、ワープロ、あるいはコンピュータ等の情報処理機器に用いられる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の記録素子、例えばインク滴を個々に吐出可能なインク吐出口および液路と吐出エネルギ発生素子とからなる吐出素子を所定の精細な密度で記録ヘッドに設け、かかる記録ヘッドをキャリッジに搭載して主走査方向に移動させながらインク吐出口から選択的に吐出させたインク滴により記録媒体上に吐出口の配列長さに対応する記録を行い、主走査方向とは直交する副走査方向に記録媒体をシート送りすることの繰返しにより記録が行われる記録装置が知られている。
【0003】
近年、カラーインクジェット記録装置の画質の向上はめざましく、「写真画質」と呼ばれるほどの高画質化が要求されるようになってきた。高画質化のために高解像度化の要求も高まり、シリアル式のカラーインクジェット記録装置においては、数年前に360dpi程度であった紙送り方向の解像度が、現在では720dpiの解像度の製品も商品化されるようになってきている。
【0004】
360dpiの解像度では70.6μm(=25.4mm/360)であった隣接ドットの間隔は、720dpiでは35.3μm(=25.4mm/720)と狭くなっており、異なる色のインク滴を所定の領域内に打ち込んで色を表現するインクジェット記録方式において、紙送り精度に求められる性能は「ミクロンオーダー」にまで高まっている。
【0005】
一方、パソコン初心者も購入するようになったカラーインクジェット記録装置のめざましい普及、および多くのメーカーの参入によって、価格競争は激しさを増し、これまでより一層のコストダウンが求められている。
【0006】
従来の記録装置の紙送り機構における、改行精度向上の工夫について、3つの方法について述べる。
【0007】
第1の方法は、特開平7−304222号公報にて提案された方法で、搬送ローラ軸上にロータリーエンコーダを取り付け、そこから得られる情報を制御回路にフィードバックして停止位置制御の精度を向上させる方法である。
【0008】
第2の方法は、特開平8−025735号公報にて提案された方法で、搬送ローラの外周長を基本改行量のN倍に設定し、さらに搬送ローラの紙送り開始位置を検出する基準位置検出器を設け、搬送ローラの偏心分に相当するN改行分の補正値を記憶しておき、紙送りを始めるときは、必ず前記搬送ローラの紙送り開始位置から始めるように制御する方法である。
【0009】
第3の方法は、特開平9−070959号公報にて提案された方法で、紙送り精度に関わる部品の精度を上げたうえで、さらに一部の部品精度が改行精度に影響しないように工夫するものである。
【0010】
従来の技術として、第3の方法について、少し詳しく述べる。
【0011】
図23は従来例の記録装置の搬送機構の斜視図である。
【0012】
ステッピングモータである搬送モータ209を駆動源として用い、ダブルギアであるスローダウンギア210と搬送ローラ211に直結した搬送ローラギア215を有する。
【0013】
図24は、従来例の記録装置の搬送機構のメカ精度表である。記録ヘッドの解像度は720dpiで各色160ノズル有している。ファイン印刷は4パスで記録するので基本改行量は40/720inchとなる。搬送モータ209に直結した搬送モータギア216から搬送ローラギア215への減速比は1/24で、1/3と1/8の2段減速を行う。搬送ローラ211の外径を調整し、搬送モータギア216が1回転すると、搬送ローラ211が40/720inchの基本改行量を送る構成となっている。
【0014】
上述した構成で、搬送モータギア216のかみ合い誤差と搬送モータ209の停止角度誤差については、改行量に影響を与えないように工夫している。また、スローダウンギア210、搬送ローラギア215の等級にはJGMAの1級を選び、搬送ローラ211の直径寸法の許容誤差には±10μm、振れ量許容値には10μmを設定している。
【0015】
図25は、従来例の記録装置の紙送り量誤差の計算値を示すグラフである。図24で示した部品精度の許容誤差の最悪値をもとに計算している。最大でも10μm以下の誤差に入っている。ただしこのグラフには、搬送ローラ211の振れによる誤差は入っているが、直径誤差による平均的な紙送り量の増大、減少については入っていない。平均的な送り量は理想的であるとして計算してある。
【0016】
図26は、従来例の記録装置の40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。ここでは、搬送ローラ211の直径誤差による平均的な送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+10μmで計算し、40/720inch改行で見込まれる平均的な紙送り増大量+1.31μmを加えている。その結果、40/720inch送りでは、紙送りピッチ誤差は6μm以下に抑えられている。
【0017】
図27は、従来例の記録装置の40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。4パス印刷では、4改行後の印刷とのインク着弾位置ずれまで問題になるので、この値も重要である。ここでは、搬送ローラ211の直径誤差による平均的な送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+10μmで計算し、40/720inch×4行で見込まれる平均的な紙送り増大量+5.24μmを加えている。その結果、40/720inch×4行送りでは、16μm程度の紙送りピッチ誤差が生じることが予想される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録装置においては、以下の問題点を有していた。
【0019】
第1の従来例では、搬送ローラの振れ量に起因する改行ピッチ誤差については解決していないという問題点を有していた。また装置ごとにロータリーエンコーダを具備する必要があり、コストアップを招くという問題点を有していた。
【0020】
第2の実施例では、搬送モータの停止角度誤差、搬送モータギア、スローダウンギア、搬送ローラギア、搬送ローラのかみ合い誤差に起因する改行ピッチ誤差については解決していないという問題点を有していた。また紙送り開始時には搬送ローラを開始基準位置に戻す必要があり、制御が複雑になり、記録速度向上に不利であるという問題点を有していた。
【0021】
第3の従来例では、スローダウンギア、搬送ギア、搬送ローラに高精度を求めており、コストアップを招くという問題点を有していた。
【0022】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、コストアップ無しに、記録紙の改行ピッチ精度を向上した記録装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る記録装置の一態様は、
記録手段により記録媒体に記録を行う記録装置において、前記記録媒体を搬送する搬送手段を有し、前記搬送手段は搬送モータ、搬送ローラを含む駆動要素の組合せによって構成され、前記搬送ローラが1周すると、その他の駆動要素が初期状態になるように設定され、前記搬送ローラにこの搬送ローラの基準位置を示す検出部を設けるとともに、この検出部を検出して検出信号を出力する基準位置検出器を配設し、前記搬送ローラにこの搬送ローラの回転角度を測定する回転角度測定器を着脱可能に構成し、前記回転角度測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ記憶させておく記憶装置を配設し、前記記憶装置に記憶された補正駆動パルス数に基づいて、前記搬送モータを駆動制御する制御装置を配設したことを特徴とする。
【0024】
また、前記搬送ローラにこの搬送ローラの表面高さを測定する表面高さ測定器を着脱可能に構成し、前記回転角度測定器および前記表面高さ測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの回転量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ前記記憶装置に記憶させ、前記記憶装置に記憶された駆動補正パルス数に基づいて、前記搬送モータを駆動制御することを特徴とする。
【0025】
また、前記搬送モータはステッピングモータであることを特徴とする。
【0026】
また、前記搬送モータ、搬送ローラを含む前記駆動要素が、前記搬送ローラの基準位置検出手段の回転位置を一義的に決定する位置決め手段を有することを特徴とする。
【0027】
また、前記回転角度測定器および前記表面高さ測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ前記記憶装置に記憶させる、工程を自動的に行う調整システムを準備したことを特徴とする。
【0028】
また、前記記録手段が、インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とする。
【0029】
また、前記インクジェット記録ヘッドが、熱エネルギによって形成されるインク液滴により前記画像を記録することを特徴とする。
【0030】
以上の構成によれば、コストアップ無しに、記録紙の改行ピッチ精度を向上した記録装置を提供することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
<第1の実施の形態>
図1〜図3は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドをキャリッジに搭載し、これをシリアルスキャンすることによって記録媒体であるところの用紙に記録を行う記録装置である。
【0033】
図1〜図3において、図1は記録装置の全体構成を示す外観斜視図、図2は記録装置の内部斜視図、図3は記録装置の断面図である。
【0034】
図1において、1は、用紙を記録部に給紙する自動給紙装置である。2は、自動給紙装置1に積載された用紙がまっすぐに給紙されるように用紙の左側に突き当てるサイドガイドである。4は排出口で、記録の終了した用紙が排出される場所である。5は、排出された用紙を保持する排紙トレイである。6は操作パネルで、電源ボタン、オンラインボタンなどを配列している。7は、記録ヘッドの交換時やジャムした用紙を取り除くときに開閉するフロントカバーである。
【0035】
図2において、8は自動給紙装置1に積載された用紙を1枚ずつ分離、給紙する給紙ローラである。11は、用紙を搬送する搬送ローラで、不図示の搬送モータ9の駆動力が、不図示のスローダウンギア10で減速された後に伝達することで回転する。12は、搬送ローラ11に従動回転するピンチローラである。給紙ローラ8で、搬送ローラ11とピンチローラ12の接した位置まで搬送された用紙は、そこからは搬送ローラ11の搬送力で送られる。13は、記録の終了した用紙を排紙トレイ5に排出する排紙ローラである。14は、用紙を排紙ローラ13に押し付ける拍車である。尚、ここで前記拍車とは用紙に対する接触面積が小さく、インク吐出によってインク像が記録された用紙面側に接触しても、該インク像を乱さない回転体をいう。
【0036】
19は、記録ヘッドとインクタンクを備えたユニットであるヘッドカートリッジである。151は、ヘッドカートリッジ19を搭載し、その着脱が容易であるように構成されたキャリッジである。20はガイドシャフト、21はガイドレールで、キャリッジ151の移動を案内する。
【0037】
152は、DCモータであるキャリッジモータである。155は、キャリッジモータ152に直結した駆動プーリ153と、アイドルプーリ154に張架されたキャリッジベルトである。キャリッジ151は、キャリッジベルト155に1ヶ所で固定されている。
【0038】
156はリニアエンコーダスケールで、360lpi(ライン・パー・インチ、=25.4mm/360=70.6μm)で等間隔にマークが印刷されており、キャリッジ151に固定されたエンコーダセンサ157で検出することで、キャリッジ151の位置を正確に求めることができる。また、キャリッジ151の移動時は、リニアエンコーダスケール156のマークの連続的な検出の時間間隔から、キャリッジ151の速度を算出することができる。以上の構成より、キャリッジモータ152の駆動力により、ヘッドカートリッジ19は記録動作を行う。
【0039】
22は回復系ユニットで、プリンタ非使用時に記録ヘッドの乾燥を防ぐキャップ23、キャップ23を介して記録ヘッドに負圧を与え、記録ヘッド内のインクを吸引するポンプ24、記録ヘッドのノズル面をワイピングするブレード25を備えている。
【0040】
図3を用いて、記録装置の動作を説明する。自動給紙装置1に積載された用紙は、給紙ローラ8が回転することにより記録部に送られる。給紙ローラ8に設けられた給紙ローラフラグが、制御基板111に実装されたフォトセンサである給紙ローラセンサ42を遮光することにより、給紙ローラ8の状態を検知する。記録部に送られた用紙は、搬送ローラ11とピンチローラ12により搬送される。44は伝達ローラで、搬送ローラ11の駆動力を排紙ローラ13に伝える。伝達ローラ44の上あたりにヘッドカートリッジ19が配置され、記録領域になっている。ヘッドカートリッジ19により記録が終了した用紙は、排紙ローラ13と拍車14により排出される。43は、搬送ローラ11の上流側に配置されたペーパーエンドフラグで、用紙があるときは制御基板111に実装されたペーパーエンドセンサ41を遮光し、用紙があることを認識する。ペーパーエンドフラグ43から用紙の後端が外れると、ペーパーエンドセンサ41からの情報により、制御基板111は、その時点から所定ラインの記録を実行すると、データの有無に関わらず強制的に用紙を排出する。
【0041】
図4は、記録装置のキャリッジの走査範囲を説明する図である。「全走査範囲」の大部分は「記録領域」になる。この範囲で、キャリッジは所定の速度で安定して走行し、一定の速度変動幅内で走査しながら、キャリッジに搭載した記録ヘッドからインク滴を吐出して記録動作を行う。
【0042】
「加減速領域」は、「記録領域」の両側にある。「記録領域」の全幅で印刷するときに、この「加減速領域」で所定の速度まで加速し、移動方向を反転するための減速を終了する。
【0043】
「ワイピング領域」は、回復系ユニットのブレード25と記録ヘッドのノズル面が当接して、ノズル面に付着したインク滴を除去する動作をする領域である。また予備吐出もこの領域で行われる。
【0044】
記録ヘッドは、回復系ユニットのキャップ23によって覆われ保護されるが、その時キャリッジ151は、図中右端の「ホーム位置」にある。また電源OFF時の終了動作後、キャリッジ151は「ホーム位置」にある。
【0045】
図5は、ヘッドカートリッジ19の外観図および部分拡大図である。図5Aはヘッドカートリッジ19の外観図、図5Bは記録ヘッド部拡大図である。ヘッドカートリッジ19は、インクタンク部19aと記録ヘッド部19bからなる。ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダの6色のインクタンクとノズル列を含み、フォトカラー印刷が可能なカートリッジである。記録ヘッド部19bには6本のノズル列19cが設けられている。ここからインク滴を吐出し、用紙に記録を行う。19dはノズルを形成しているヘッドフェイス面である。
【0046】
図5Cに、6本のノズル列のうちの1本を拡大して示す。全部で160個のノズルがあり、その間隔は1/720inch=約35.3μmである。記録速度重視で、すべてのノズルを使って1パスで記録する場合は、1回の改行量は160/720inch=5.644mmになる。また、記録品位重視で、間引きして4パスで記録する場合は、1回の改行量は40/720inch=1.411mmになる。ヘッドカートリッジ19の吐出状態が悪化したときは、上記160×6個のノズルを1つのキャップ23で覆い、キャップ23内に負圧を発生させることで、すべてのノズルから同時にインクを吸引する。ヘッドフェイス面19dは略平坦であり、キャップ23をノズル列19cを覆うように圧接し密着させ、インクを吸引する。
【0047】
図6は、記録装置の回復系ユニット22の構成図である。図6Aは、回復系ユニット22の平面図である。23はキャップ、24はポンプである。26は、キャップ23を支持しているキャップホルダである。25はブレードで、キャリッジ151が回復系ユニット22上を走査すればワイピング動作が行われる。ブレード25は、図中矢印の方向にスライド動作可能で、ワイピング動作をしないときには、待避した位置にいる。31は、キャップ23の上下動作、ブレード25のスライド動作、ポンプ24の駆動源である回復系モータである。
【0048】
図6Bは、回復系ユニット22の断面図である。キャップ23は、ヘッドカートリッジ19の記録ヘッド部に圧接されている。キャップホルダ26は、支点を中心に回転自在に支持されている。27は、キャップ23に圧接力を与えるキャップバネである。28はキャップ解除カムで、図の状態から180°回転すると、キャップ23を押し下げる。29はチューブで、キャップホルダ26に設けた管部を介して、キャップ23に接続している。チューブ29は、ポンプ24内を通っており、一般にチューブポンプと言われるポンプを構成している。30はポンプコロで、キャップ23と記録ヘッド部が圧接した状態で、図中矢印d方向に回転すると、チューブ29をしごき、連結しているキャップ23内の気圧を下げ、ヘッドカートリッジ19内のインクを吸引する。
【0049】
図7は、記録装置の電気部の構成を示すブロック図である。111は、記録装置の各部の制御を行っている制御基板である。100は、各部から信号を受けて、その信号によって各部に制御信号を発し、記録装置全体の制御を行っているMPUである。101は、制御手順プログラムを格納したROMである。102は、制御実行時にワークエリアとして用いられるRAMである。103は、時間を計測するためのタイマーである。104は、紙送り量補正値、累積記録枚数、廃インク量等を記憶しておく不揮発性データ保持手段である。105は、コンピュータなどのホストと信号の交換を行うインターフェイス部である。106は、使用者に記録装置の状況を知らせるインジケータ部である。107は、電源スイッチ、オンラインスイッチ等を含む、使用者が記録装置に命令を与えるために操作するキースイッチである。108は、キャリッジモータ152を駆動するドライバで、ON/OFFのdutyを変化させて、状態に合ったパルス幅の電圧をモータに与える。109は、搬送モータ9を駆動するドライバである。リニアエンコーダセンサ157で検出された信号は、MPU100に渡され、キャリッジ157の位置や速度の情報に変換される。110は、記録ヘッドを駆動する記録ヘッドドライバである。112は、回復系モータ31を駆動する回復系ドライバである。
【0050】
本発明は、記録装置を組み立てる工場において、着脱自在のロータリーエンコーダと、変位センサと、により、搬送ローラ1周分の停止角度誤差と、搬送ローラの振れと、を測定し、それらから補正パルスを計算し、搬送量を補正するものである。まず、図8〜図10を用いて、本発明の第1の実施の形態の搬送機構について説明する。
【0051】
図8は、記録装置の搬送機構の斜視図である。搬送モータ9等の主要部品は回復系ユニット22と反対側の端に配置されている。搬送ローラ11は、前述のようにピンチローラ12と対になって、用紙をはさみ、回転することで搬送する。搬送ローラ12としては、中実あるいはパイプ状の金属軸に、摩擦係数を高める処理を施したもの、あるいは摩擦係数の高い塗料を塗布したもの、あるいはセラミック粒子等を塗着処理したものが好適である。搬送ローラ11の駆動源である搬送モータ9は、48ステップ/周のステッピングモータで、1ステップを16分割するマイクロステップ駆動制御を行う。15は搬送ローラギアで、モジュール0.4、歯数160で搬送ローラ11に直結している。10はスローダウンギアで、大径ギアがモジュール0.6、歯数60で、小径ギアがモジュール0.4、歯数20である。モジュール0.4、歯数20の搬送モータギア16の回転を、1/3、1/8の2段階で減速する。
【0052】
170は高解像度のロータリーエンコーダで、工場での組立時に、搬送ローラ11の停止角度誤差を測定するために、一時的に搬送ローラ11に直結される。本実施例では、4000パルス/周のレーザー式で考えている。
【0053】
171は高精度の変位計で、工場での組立時に、搬送ローラ11の表面の高さの変化、つまり振れ量を測定するためのものである。本実施例では、分解能1μmのレーザー式で考えている。ロータリーエンコーダ170、変位計171とも、測定が終了したら取り外す。
【0054】
17は搬送ローラHPセンサで、18は搬送ローラHPホイールである。これらにより、搬送ローラ11のホーム位置を検出することができる。
【0055】
図9は、記録装置の搬送機構の減速ギア列を説明する図である。減速ギアの組合せは、それぞれ整数比に設定されており、搬送モータギア16が24回転すると、搬送ローラ11は1回転し、搬送機構は初期の回転位置関係に戻る。搬送モータ9は前述のように48ステップ/周なので、48×24=1152ステップの駆動周期で、初期状態に戻る。ロータリーエンコーダ170、変位計171で測定した停止角度誤差、および振れ量のデータは、紙送り補正値に換算されて、1152ステップに対応して、記録装置内の記憶領域、すなわち図7の不揮発性データ保持手段104に記憶される。
【0056】
16a,10c,10d,15aは、ギアの位相合わせの目印である。紙送り量の補正値は、ギアの噛み合わせが変わると不適切のものになってしまうため、メンテナンス等で分解した際に、元のかみ合わせに戻すために必要である。
【0057】
図10は、記録装置の搬送ローラのホームポジションセンス機構を説明する図である。搬送ローラHPホイール18に設けたスリット18aのエッジを、不図示のシャーシに固定された透過式のフォトセンサである搬送ローラHPセンサ17が検出することで、搬送ローラ11のホームポジションを検知する。搬送ローラ11、搬送ローラHPホイール18、搬送ギア15には、11a、18b、15bの位置決め形状が設けられており、回転位置は一義的に決められている。
【0058】
図11は、記録装置の搬送機構のメカ精度表である。従来例では、ギアの等級はJGMAの1級であったが、本実施形態ではJGMAの3級で計算している。搬送モータ9の停止角度誤差は、7.5°±5%で計算している。搬送ローラの振れは20μm(10μm)、直径寸法の許容公差は±20μm(±10μm)で計算している。括弧内の値は、従来例において部品精度を上げて紙送り精度を向上させたときの数値である。部品精度を下げると、部品コストの削減を期待できる。
【0059】
まず、搬送ローラの停止角度誤差について説明する。
【0060】
図12は、記録装置の搬送ローラの停止角度誤差の計算値を示すグラフである。図11に示した、部品精度の許容誤差の最悪値をもとに計算している。
【0061】
図13は、図12の停止角度誤差をロータリーエンコーダ170のパルス数に換算したものである。実際には、この値が測定値△θとなる。高解像度ロータリーエンコーダ170の分解能は40000パルス/周なので、2×π/40000=0.00015708(rad/パルス)になる。従って、停止角度誤差の最大値は△θ=±18パルスになる。
【0062】
次に、搬送ローラの振れについて説明する。
【0063】
図14は、記録装置の搬送ローラの振れ量の計算値を示すグラフである。図11に示した、振れ量の最悪値を示している。
【0064】
図15は、図14の振れ量を変位計171の分解能に換算したものである。実際には、この値が測定値△R(μm)となる。変位計171の分解能は1μmなので、実際の測定値は離散的なものになる。
【0065】
次に、搬送ローラの停止角度誤差と、搬送ローラの振れ量と、から補正パルスを計算する工程を説明する。
【0066】
図16は、記録装置の紙送りステップの補正パルスを示すグラフである。このグラフは、図13と図15で求めた測定値から計算したものである。図11より、搬送モータ9の1ステップの搬送量は0.0353mmである。16分割のマイクロステップ駆動をすると、1ステップは0.0353mm/16=2.205μmとなる。ここでマイクロステップ駆動とは、相と相の間を分割して駆動する駆動方法である。図13に示される停止角度誤差の測定値△θと、図15に示される振れ測定値△R(μm)と、より、搬送ローラの半径はR(=6468μm)であるから、16分割単位のマイクロステップの補正パルスaは、以下のように計算される。
【0067】
a=(R+△R)×△θ×2×π/40000/2.205 …(1)
改行制御を行う際は、この補正パルスaに従って制御される。
【0068】
まず、比較例として(1)式で導かれた補正パルスを用いないときの紙送り量の誤差を計算する。
【0069】
図17は、補正パルス無しの紙送り量誤差の計算値を示すグラフである。従来例の図25に相当する。図11で示した部品精度の許容誤差の最悪値をもとに計算している。最大では20μmの誤差が生じると予想される。ただしこのグラフには、搬送ローラ11の振れによる誤差は入っているが、直径誤差による平均的な紙送り量の増大、減少については入っていない。平均的な紙送り量は理想的であるとして計算してある。
【0070】
図18は、補正パルス無しの40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。従来例の図26に相当する。ここでは、搬送ローラ11の直径誤差による平均的な紙送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+20μmで計算し、40/720inch改行で見込まれる平均的な紙送り増大量+2.18μmを加えている。その結果、40/720inch改行時は、最悪16μm程度の紙送りピッチ誤差が生じると予想される。
【0071】
図19は、補正パルス無しの40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。従来例の図27に相当する。4パス印刷では、4改行後の印刷との着弾位置ずれまで問題になるので、この値も重要である。ここでは、搬送ローラ11の直径誤差による平均的な紙送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+20μmで計算し、40/720inch×4改行で見込まれる平均的な紙送り増大量+8.73μmを加えている。その結果、40/720inch×4改行時は、最悪28μm程度の紙送りピッチ誤差が生じることが予想される。
【0072】
次に、(1)式で導かれた補正パルスを用いたときの紙送り量の誤差を計算する。
【0073】
図20は、補正パルス有りの紙送り量誤差を示すグラフである。図17で示した補正パルス無しの値に対して、図16の補正パルスで、補正したものである。補正によって、最大でも2μm以下の誤差に抑えられている。ただしこのグラフには、搬送ローラ11の振れによる誤差は入っているが、直径誤差による平均的な紙送り量の増大、減少については入っていない。平均的な紙送り量は理想的であるとして計算してある。
【0074】
図21は、補正パルス有りの40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。図18で示した補正パルス無しの値に対して、図16の補正パルスで補正したものである。ここでも、搬送ローラ11の直径誤差による平均的な紙送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+20μmで計算し、40/720inch改行で見込まれる平均的な紙送り増大量+2.18μmを加えている。その結果、40/720inch改行時は、最悪でも6μm以下の紙送りピッチ誤差に抑えられている。
【0075】
図22は、補正パルス有りの40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。図19で示した補正パルス無しの値に対して、図16の補正パルスで補正したものである。ここでも、搬送ローラ11の直径誤差による平均的な紙送り量増大が含まれている。直径の許容誤差の最大値+20μmで計算し、40/720inch×4改行で見込まれる平均的な紙送り増大量+8.73μmを加えている。その結果、40/720inch×4改行時は、最悪でも12μm以下の紙送りピッチ誤差に抑えられている。
【0076】
以上説明したように、搬送ローラが1周すると、搬送機構のその他の駆動要素が初期状態に戻るように設定し、搬送ローラの停止角度誤差と、搬送ローラの振れ量と、から算出した補正パルスに基づいて駆動したため、40/720inch改行時、40/720inch×4改行時のいずれにおいても、減速ギアの等級を下げたにも関わらず、従来例に比べて紙送りピッチ誤差を小さく抑えることができる。
【0077】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、スローダウンギア1個の構成で説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。複数個であっても、スローダウンギア無しでも構わない。
【0078】
<第3の実施の形態>
第1の実施の形態では、搬送ローラの回転基準位置を検出するローラ基準位置検出手段を、透過式フォトセンサの搬送ローラHPセンサと搬送ローラHPホイールとして説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。例えば、反射型フォトセンサであっても、磁気センサであっても構わない。
【0079】
<第4の実施の形態>
第1の実施の形態では、搬送ローラの停止角度誤差を測定するロータリーエンコーダの方式を、レーザー式として説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。他の方式であっても構わない。
【0080】
<第5の実施の形態>
第1の実施の形態では、搬送ローラの振れ量を測定する変位計の方式を、レーザー式として説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。例えば、渦電流式や超音波式であっても構わない。
【0081】
<第6の実施の形態>
第1の実施の形態では、搬送ローラ、搬送ローラギア、スローダウンギア、搬送モータギア、ローラ基準位置検出手段の回転位置の位置決め手段を、突起や凹みの目印、Dカットで説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。他の手法であっても構わない。
【0082】
<第7の実施の形態>
第1の実施の形態では、インクジェット記録装置として説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。熱転写方式、感熱方式、ドットインパクト方式であっても構わない。
【0083】
<その他>
なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0084】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インクまたは処理液)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インクまたは処理液)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インクまたは処理液)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インクまたは処理液)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0085】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、同第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力液を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
【0086】
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0087】
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0088】
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組合せを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出手段を挙げることができる。
【0089】
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものがあってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明には極めて有効である。
【0090】
さらに加えて、以上説明した本発明実施の形態においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0091】
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、記録手段により記録媒体に記録を行う記録装置において、記録媒体を搬送する搬送手段を有し、搬送手段は、搬送モータ、搬送ローラを含む駆動要素の組合せによって構成され、搬送ローラが1周すると、その他の駆動要素が初期状態に戻るように設定され、搬送ローラにこの搬送ローラの基準位置を示す検出部を設けるとともに、この検出部を検出して検出信号を出力する基準位置検出器を配設し、搬送ローラにこの搬送ローラの回転角度を測定する回転角度測定器を着脱可能に構成し、回転角度測定器の情報に基づいて、搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ記憶させておく記憶装置を配設し、記憶装置に記憶された補正駆動パルス数に基づいて、搬送モータを駆動制御する制御装置を配設したため、コストアップ無しに、記録紙の改行ピッチ精度を向上した記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の記録装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の記録装置の内部斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の記録装置の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の記録装置のキャリッジの走査範囲を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態のヘッドカートリッジの外観図および部分拡大図である。
【図6】本発明の実施の形態の記録装置の回復系ユニットの構成図である。
【図7】本発明の実施の形態の記録装置の電気部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態の記録装置の搬送機構の斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態の記録装置の搬送機構の減速ギア列を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態の記録装置の搬送ローラのホームポジションセンス機構を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態の記録装置の搬送機構のメカ精度表である。
【図12】本発明の実施形態の記録装置の搬送ローラの停止角度誤差の計算値を示すグラフである。
【図13】本発明の実施の形態の記録装置の搬送ローラの停止角度誤差の測定値を示すグラフである。
【図14】本発明の実施の形態の記録装置の搬送ローラの振れ量の計算値を示すグラフである。
【図15】本発明の実施の形態の記録装置の搬送ローラの振れ量の測定値を示すグラフである。
【図16】本発明の実施の形態の記録装置の紙送りステップの補正値パルス示すグラフである。
【図17】本発明の実施の形態の補正パルス無しの紙送り量誤差の計算値を示すグラフである。
【図18】本発明の実施の形態の補正パルス無しの40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【図19】本発明の実施の形態の補正パルス無しの40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【図20】本発明の実施の形態の補正パルス有りの紙送り量誤差の計算値を示すグラフである。
【図21】本発明の実施の形態の補正パルス有りの40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【図22】本発明の実施の形態の記録装置の補正有りの40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【図23】従来例の記録装置の搬送機構の斜視図である。
【図24】従来例の記録装置の搬送機構のメカ精度表である。
【図25】従来例の記録装置の紙送り量誤差の計算値を示すグラフである。
【図26】従来例の記録装置の40/720inch改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【図27】従来例の記録装置の40/720inch×4改行時の紙送りピッチ誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 自動給紙装置
2 サイドガイド
4 排紙口
5 排紙トレイ
6 操作パネル
7 フロントカバー
8 給紙ローラ
9 搬送モータ
10 スローダウンギア
11 搬送ローラ
12 ピンチローラ
13 排紙ローラ
14 拍車
15 搬送ギア
16 搬送モータギア
17 搬送ローラHPセンサ
18 搬送ローラHPホイール
19 ヘッドカートリッジ
20 ガイドシャフト
21 ガイドレール
22 回復系ユニット
23 キャップ
24 ポンプ
25 ブレード
26 キャップホルダ
27 キャップバネ
28 キャップ解除カム
29 チューブ
30 ポンプコロ
41 ペーパーエンドセンサ
42 給紙ローラセンサ
43 ペーパーエンドフラグ
44 伝達ローラ
45 記録紙
100 MPU
101 ROM
102 RAM
103 タイマー
104 不揮発性データ保持手段
105 インターフェイス部
106 インジケータ部
107 キースイッチ
108 キャリッジモータドライバ
109 搬送モータドライバ
110 記録ヘッドドライバ
111 制御基板
112 回復系モータドライバ
151 キャリッジ
152 キャリッジモータ
153 駆動プーリ
154 アイドルプーリ
155 キャリッジベルト
156 リニアエンコーダスケール
157 リニアエンコーダセンサ
170 ロータリーエンコーダ
171 変位センサ

Claims (7)

  1. 記録手段により記録媒体に記録を行う記録装置において、
    前記記録媒体を搬送する搬送手段を有し、
    前記搬送手段は、搬送モータ、搬送ローラを含む駆動要素の組合せによって構成され、
    前記搬送ローラが1周すると、その他の駆動要素が初期状態になるように設定され、
    前記搬送ローラにこの搬送ローラの基準位置を示す検出部を設けるとともに、
    この検出部を検出して検出信号を出力する基準位置検出器を配設し、
    前記搬送ローラにこの搬送ローラの回転角度を測定する回転角度測定器を着脱可能に構成し、
    前記回転角度測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ記憶させておく記憶装置を配設し、
    前記記憶装置に記憶された補正駆動パルス数に基づいて、前記搬送モータを駆動制御する制御装置を配設したことを特徴とする記録装置。
  2. 前記搬送ローラにこの搬送ローラの表面高さを測定する表面高さ測定器を着脱可能に構成し、
    前記回転角度測定器および前記表面高さ測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ前記記憶装置に記憶させ、
    前記記憶装置に記憶された駆動補正パルス数に基づいて、前記搬送モータを駆動制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記搬送モータはステッピングモータであることを特徴とする請求項1ないし2に記載の記録装置。
  4. 前記搬送モータ、前記搬送ローラを含む前記駆動要素が、前記搬送ローラの基準位置検出手段の回転位置を一義的に決定する位置決め手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記回転角度測定器および前記表面高さ測定器の情報に基づいて、前記搬送ローラの搬送量が一定になるように補正された駆動パルス数を搬送ローラ1周分あらかじめ前記記憶装置に記憶させる、工程を自動的に行う調整システムを準備したことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  6. 前記記録手段が、インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記インクジェット記録ヘッドが、熱エネルギによって形成されるインク液滴により前記画像を記録することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
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