JP3740088B2 - ガス濃度センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサに関し、特に、センサ内の停留液体の付着によるガス濃度の測定誤差や測定不能な状態を低減させるガス濃度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンへの燃料の供給系としては、燃料タンクからポンプで汲み上げた燃料を燃料配管を介してインジェクタに送る第1の供給系がある。また、これとは別に、燃料タンク内に発生する蒸発燃料をキャニスタで一時的に吸着し、このキャニスタに溜まった燃料をパージして、そのパージガスを吸気管に送る第2の供給系がある。
【0003】
前記第1及び第2の供給系を有するエンジンでは、インジェクタからの噴射燃料とは別に蒸発燃料等のパージガス(以下、単に「蒸発燃料」)をシリンダに供給し、燃焼を行なっている。この燃焼においては空燃比と理論空燃比とのズレに伴う燃焼排出ガス中のCO、HC、NOx等の有害ガスの発生を抑制するため、空燃比の制御が極めて重要である。空燃比の制御は、蒸発燃料の濃度を高精度で測定し、その測定値に基づいて蒸発燃料及びインジェクタからの噴射燃料の供給量を制御することによって行なわれる。蒸発燃料の濃度を検出する手段としてガス濃度センサが用いられており、その一例として、超音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて蒸発燃料の濃度を検出することができる超音波ガス濃度センサの開発が進められている。
【0004】
このような超音波ガス濃度センサについて、例えば、特開平7−209259号公報を参照すると、燃料蒸気や水蒸気が車載用ガス密度センサの内部で液化しても、正確かつ効率よくガス密度を検出することができる車載用ガス密度センサの取り付け構造が提案されている。図10を参照すると、これは、ガス密度センサを車体やエンジンに取り付けた状態で、ガスを流入させ流出させるガス孔(流入孔15及び流出孔16)が、超音波を送受信する超音波送受信子11及び反射壁12の間の測定室13における最も低い部分に配された構造をしている。この例では、蒸発燃料ないし水蒸気がセンサの内部で液化することや、蒸発燃料や水蒸気がセンサの外部で液化して液体になりセンサに侵入することによる悪影響を減らすことができる、としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造を用いた場合、超音波送受信子11の外周部から容器壁面18にかけての角部や、反射壁12の外周部から容器壁面18にかけての角部や、測定室13を囲む容器壁面18の底面に蒸発燃料や水蒸気等が液化した液体が、その表面張力によって長時間にわたって付着しやすい状態となるといった問題がある。
【0006】
例えば、超音波送受信子11に停留液体14が付着すると、停留液体14が超音波の送受信の障害となって、超音波送受信子11における出力の低下や、受信感度の低下や、送受信効率の低下などを引き起こす原因となる。ここで、停留液体とは、センサの内部又は外部で液化した蒸発燃料や水蒸気等の液体であって、センサ外部に排出されずセンサ内部(測定室内部)に停留しているものをいう。
【0007】
また、反射壁12の外周部に停留液体14が付着すると、超音波送受信子11で受信した超音波は、反射壁12だけでなく、停留液体14の表面で反射した成分を含んでしまうため、超音波伝達距離が真の距離L1から短縮されて距離L2になってしまう。この状態では、音速が増加したような出力となるため、ガス濃度が真の値よりも小さく算出され、正確なガス濃度値が得られないといった問題が生じる。
【0008】
ところで、超音波を用いたガス濃度センサでは、超音波素子(超音波送受信子)で受信される受信波は、ガス濃度センサを構成しているセンサ筐体の材質、超音波が伝播する測定室の壁面や反射壁の表面形状、超音波の伝播距離、超音波の周波数、ガス圧力、ガス温度等の影響により減衰が起こる。そのため、受信波の一部を用いて、スレッショルドレベル(しきい値)を設定することで、受信波の振幅にあわせてスレッショルドレベルを変動させ、このスレッショルドレベルを利用して伝播時間を精度良く測定することが行なわれている。しかし、受信波の一部を用いてスレッショルドレベルを設定しようとするとき、正規の経路以外の異経路を伝播してきた異経路波が受信波に含まれていると、スレッショルドレベルが正規の値からずれてしまい、ガス濃度の測定に誤差を生じてしまうといった問題があった。
【0009】
本発明の目的は、正確かつ効率よくガス濃度を測定することができるガス濃度センサを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の視点においては、被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて配され、前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され、前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の視点においては、被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて水平に配され、前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され、前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の視点においては、被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて一定角度傾斜して配され、前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され、前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とする。
【0014】
また、前記ガス濃度センサにおいて、前記流出孔又は前記流入孔は、前記凹部の最も低い位置を含む領域に配されることが好ましい。
【0015】
また、前記ガス濃度センサにおいて、前記凹部の底面は、前記反射壁の表面に対して一定角度傾斜して配されることが好ましい。
【0016】
また、前記ガス濃度センサにおいて、前記音波送受信子の外周部に前記送受信面の裏面方向に向かって凹んだ第2の凹部を有することが好ましい。
【0017】
また、前記ガス濃度センサにおいて、前記特定ガスには、内燃機関用エンジンの蒸発燃料を用いることが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室(図1の3)と、前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔(図1の6)及び流入孔(図1の5)と、前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁(図1の2)と、前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面(図1の1’)を有する音波送受信子(図1の1)と、を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面(図1の1’)は、下方に向けて配され、前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部(図1の7)が配され、前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配される。これにより、蒸発燃料や水蒸気の液化しセンサ内部に停留している液体(停留液体;図1の4)が音波送受信子や反射壁に付着する量を最小限に抑えられると共に、正規の受信波に対する異経路波の影響を抑えることができる。従って、音波送受信子の出力低下、受信感度低下、音波伝達距離が変動することによるガス濃度の測定誤差等を最小限に抑えることができる。
【0019】
【実施例】
本発明の実施例1について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るガス濃度センサの構成を模式的に示した断面図であり、(A)は長軸方向の断面、(B)は短軸方向(X−X´間)の断面である。なお、停留液体4は、ガス濃度センサの構成の一部ではない(以下、同様)。
【0020】
このガス濃度センサは、音波の送信時から受信時までの伝播時間(音速)に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するセンサであり、超音波送受信子1と、反射壁2と、測定室3と、流入孔5と、流出孔6と、凹部7と、容器8と、を有する。矢印gは、重力の方向を示している。
【0021】
超音波送受信子1は、測定室3における反射壁2と対向する他の端面に配され、反射壁2に向けて超音波を送信し反射した超音波を受信するとともに、水平面に置かれた所定の部材にガス濃度センサを取り付けたときに、送受信面1’を下方(地面側)に向けて水平に容器8の上端部に取り付けられ、測定室3中のガスがリークしないように容器8との接続部分が密閉される。
【0022】
反射壁2は、超音波送受信子1の送受信面1’と対向する容器8底部の中央近傍に配され、その内壁面は平坦であるとともに送受信面1’と略平行であり、超音波送受信子1から送信された超音波を反射する。
【0023】
測定室3は、容器8に囲まれるとともに超音波送受信子1及び反射壁2の間で被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための空間である。
【0024】
流入孔5は、容器8側端面における超音波送受信子1より低く、かつ、反射壁2の内壁面より高い所定の位置に配されるとともに、測定室3に被測定ガスを流入させるための流通孔である。
【0025】
流出孔6は、容器8側端面における超音波送受信子1より低く、かつ、反射壁2の内壁面より高い所定の位置に配されるとともに、測定室3から被測定ガスを流出させるための流通孔である。
【0026】
凹部7は、反射壁2の外周部に反射壁2の裏面方向に向かって凹んだ凹状部分である。
【0027】
容器8は、略円筒状の容器部材である。
【0028】
実施例1の構成によれば、超音波送受信子1の送受信面1’を下方へ向けて水平になるようにして、ガス濃度センサを例えばエンジンや車体などの所定部材に設置させることにより、送受信面1’の外周部のエッジ近傍に表面張力によって付着している停留液体4は、大半が重力によって測定室3の下部へ流れ落ち、超音波送受信子1の外周部に大量に停留するおそれがない。
【0029】
また、反射壁2の周辺部に凹部7を配しているので、反射壁2表面に付着している停留液体4は、大半が重力によって周辺の凹部7へ流れ落ち、反射壁2の表面に大量に停留するおそれがない。
【0030】
さらに、反射壁2の周辺部に凹部7を形成することにより正規の受信波(反射壁2での反射波)と異経路の反射波(凹部7での反射波、異経路波ともいう)とが合成されることをなくすことができるため、その受信波と異経路の反射波をアナログスイッチ等により切り離すことにより、受信波と異経路の反射波とを分離することができる(図11参照)。
【0031】
次に、実施例2について図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例2に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。矢印gは、重力の方向を示している。
【0032】
このガス濃度センサは、流出孔6以外の構成は実施例1と同様である。ここで、流出孔6は、容器の凹部7の側端面における反射壁2表面よりも下側(低い)の所定の位置に配されている。
【0033】
実施例2によれば、流出孔6が反射壁2よりも下側に配置されるので、凹部7に大量に停留液体4が流れ込んだ場合でも、流出孔6を超える停留液体4については重力によって流出孔6へ流れることとなり、反射壁2の表面に停留液体4があふれた状態で停留するおそれがない。
【0034】
次に、実施例3について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施例3に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。矢印gは、重力の方向を示している。
【0035】
このガス濃度センサも、流出孔6以外の構成は実施例1と同様である。ここで、流出孔6は、容器の凹部7における底面を含む最も低い位置に配されている。
【0036】
実施例3によれば、流出孔6が凹部7の最も低い位置に配されるので、凹部7に溜まっている停留液体4は、大半が重力によって流出孔6へ流れることとなり、凹部7に大量に停留するおそれがない。
【0037】
次に、実施例4について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例4に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。矢印gは、重力の方向を示している。
【0038】
このガス濃度センサは、流出孔6及び凹部7以外の構成は実施例1と同様である。ここで、流出孔6は、容器の凹部7における底面を含む最も低い位置に配される。また、凹部7の底部7’は、反射壁2の内壁面と平行な面ではなく、最も低いところにある流出孔6に向かって傾斜する。
【0039】
実施例4によれば、凹部7の底部7’が流出孔6に向かって傾斜しているので、凹部7の底部7’に表面張力によって付着している停留液体4は、大半が重力によって流出孔6へ流れ集まることとなり、凹部7の底部7’に大量に停留するおそれがない。
【0040】
また、凹部7の底面7’を反射壁2の内壁面に対し斜めにすることにより、異経路の反射波を正規の受信波に比べて大きく減衰させる(若しくは超音波送受信子に実質的に反射してこないようにする)ことができるので、実質的に正規の受信波のみを検出することができる(図12参照)。
【0041】
次に、実施例5について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例5に係るガス濃度センサの構成を模式的に示した断面図である。図6は、本発明の実施例5に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。矢印gは、重力の方向を示している。
【0042】
このガス濃度センサの構成自体は、実施例4と同様であるが、ガス濃度センサの配置の仕方が異なる。ここでは、流出孔6が最も低い位置になるようにして、反射壁2の内壁面及び超音波送受信子1の送受信面1’をそれぞれ水平面にならないように傾斜させている。
【0043】
実施例5によれば、超音波送受信子1の送受信面1’の表面を水平にならないように傾斜させているので、送受信面1’の外周部付近に表面張力によって付着している停留液体(図示せず)は、大半が重力によって測定室3の下部へ流れ落ち、超音波送受信子1の外周部に大量に停留するおそれがない。
【0044】
また、反射壁2の内壁面を水平にならないように傾斜させているので、反射壁2の内壁面に表面張力によって付着している停留液体4は、大半が重力によって凹部7へ流れ落ち、反射壁2の内壁面に大量に停留するおそれがない。
【0045】
また、凹部7の底部7’が反射壁2に対し平行ではない面にて構成されているので、凹部7の底部7’に表面張力によって付着している停留液体4は、大半が重力によって流出孔6へ流れることとなり、凹部7の底部7’に大量に停留するおそれがない。
【0046】
さらに、流出孔6が凹部7の最も低い位置になるようにして配されるので、凹部7に溜まっている停留液体4は、大半が重力によって流出孔6へ流れることとなり、凹部7に大量に停留するおそれがない。
【0047】
次に、実施例5と従来例の比較について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例5に係るガス濃度センサについての出力復帰時間の流量依存性を示したグラフである。図8は、従来の一例に係るガス濃度センサについての出力復帰時間の流量依存性を示したグラフである。
【0048】
対比したガス濃度センサは、図5に示した実施例5のガス濃度センサと図10に示した従来例のガス濃度センサである。それぞれのガス濃度センサは、超音波送受信子及び容器の材質は同じものを用い、容器の短軸方向の管径と、超音波送受信子の送受信面から反射壁までの距離と、流入孔及び流出孔の孔の大きさと、は同じ条件である。
【0049】
試験内容は、各ガス濃度センサについての出力復帰時間の流量依存性である。ここでの出力復帰時間とは、センサ流路内部を一旦水で満たした状態にし、その状態から一定流量で窒素ガスを流入孔から流し込み、その窒素の流し込みを開始したときからセンサの出力レベルが回復するまで(センサ流路内部に水のない状態のときと同じ出力レベルになるまで)の時間をいう。各ガス濃度センサについて出力復帰時間[sec]を窒素の流量[L/min]に対してプロットしたものが図7と図8である。ここで、「L」は、リットルを示している。
【0050】
試験結果を説明すると、図8に係る従来例のガス濃度センサの結果では、特に低流量側(20[L/min]付近より低いところ)で出力復帰時間のばらつきが大きく、また、出力が延々と復帰しない場合がある。このとき、センサを分解して超音波送受信子11及び反射壁12の表面を観察したところ、大量の水が停留していることが確認された(図10参照)。
【0051】
一方、図7に係る実施例5のガス濃度センサの結果では、どの流量においても出力復帰時間のばらつきが少なく、また、センサを分解して超音波送受信子1及び反射壁2の表面を観察したところ、水の停留はほとんどなかった(図5参照)。
【0052】
以上のように、従来例のガス濃度センサと実施例5のガス濃度センサとでは、容器内部での水の停留量が大きく異なるため、例えば、エンジン始動の際のセンサが冷えている状態のときのようにセンサ内に蒸発燃料が液化した液体や水等が溜まりやすいときや、エンジンを止めて冷えてゆくときのようにセンサ内で水等が凝縮して溜まりやすいときにおいては、水の停留がほとんどない実施例5のガス濃度センサは、その性能を発揮するものと考えられる。
【0053】
また、実施例5のガス濃度センサは、例えば、エンジンを止めた状態のように全くガスの流量がない状態でも十分に蒸発燃料が液化した液体や水等を流出させることができるとともに、センサ内での水等の凍結を回避できるので、寒冷地仕様の自動車においてその性能を発揮するものと考えられる。
【0054】
次に、実施例6について図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例6に係るガス濃度センサの超音波送受信子付近の構成を模式的に示した部分断面図である。矢印gは、重力の方向を示している。
【0055】
このガス濃度センサの構成自体は、実施例1−5と同様であるが、超音波送受信子1の外周における容器8に、反射壁の外周に設けた凹部とは別に、送受信面の裏面方向に向かって凹んだ凹部9を設けた点が異なる。
【0056】
実施例6によれば、超音波送受信子1の外周にも凹部が配されているので、容器8の壁面と超音波送受信子1の送受信面1’とからなる角部がなくなり、送受信面1’の外周部に停留液体(図示せず)が付着しにくくなる。
【0057】
なお、以上の実施例について、送信され受信される音波は超音波であるとしたが、超音波以外の音波であってもよい。また、音波の送信及び受信を1つの素子で行なっているが、素子を2つ配置して音波の送信と受信を別々の素子で行なうようにしてもよい。また、前記のように定義した流入孔5と流出孔6の位置関係は反対であってもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、センサ内の停留液体がすみやかに流出され、且つ正規の受信波に対する異経路波の影響を抑えることができるので、音波送受信子の出力低下、受信感度低下、送受信効率低下という問題を生じることなく、かつ、音波伝達距離の変動による誤差を伴うことがない。従って、正確かつ効率よく被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るガス濃度センサの構成を模式的に示した断面図であり、(A)は長軸方向の断面、(B)は短軸方向(X−X´間)の断面である。
【図2】本発明の実施例2に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図3】本発明の実施例3に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図4】本発明の実施例4に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図5】本発明の実施例5に係るガス濃度センサの構成を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明の実施例5に係るガス濃度センサの底部付近の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図7】本発明の実施例5に係るガス濃度センサについての出力復帰時間の流量依存性を示したグラフである。
【図8】従来の一例に係るガス濃度センサについての出力復帰時間の流量依存性を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例6に係るガス濃度センサの超音波送受信子付近の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図10】従来の一例に係るガス濃度センサの構成を模式的に示した断面図である。
【図11】本発明の実施例1に係るガス濃度センサを用いたときの超音波波形を示したグラフである。
【図12】本発明の実施例4に係るガス濃度センサを用いたときの超音波波形を示したグラフである。
【符号の説明】
1、11 超音波送受信子
1’ 送受信面
2、12 反射壁
3、13 測定室
4、14 停留液体
5、15 流入孔
6、16 流出孔
7 凹部(反射壁側)
7’ 底部
8、18 容器
9 凹部(超音波送受信子側)

Claims (7)

  1. 被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、
    前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、
    前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、
    前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、
    を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、
    所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて配され、
    前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され
    前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とするガス濃度センサ。
  2. 被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、
    前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、
    前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、
    前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、
    を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、
    所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて水平に配され、
    前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され
    前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とするガス濃度センサ。
  3. 被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定するための測定室と、
    前記測定室に被測定ガスを流出入させる流出孔及び流入孔と、
    前記測定室の一の端面に配されるとともに音波を反射する反射壁と、
    前記測定室における前記反射壁と対向する他の端面に、前記反射壁に向けて音波を送信するとともに反射した音波を受信する送受信面を有する音波送受信子と、
    を備え、前記音波送受信子にて得られた音波の送信時から受信時までの伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガス濃度センサにおいて、
    所定の部材に前記ガス濃度センサを取り付けた状態で前記部材を水平面に置いたときに、前記送受信面は、下方に向けて一定角度傾斜して配され、
    前記反射壁の外周部に前記反射壁の裏面方向に向かって凹んだ凹部が配され
    前記流出孔又は前記流入孔は、前記反射壁の表面よりも低い前記凹部の所定の位置に配されることを特徴とするガス濃度センサ。
  4. 前記流出孔又は前記流入孔は、前記凹部の最も低い位置を含む領域に配されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載のガス濃度センサ。
  5. 前記凹部の底面は、前記反射壁の表面に対して一定角度傾斜して配されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載のガス濃度センサ。
  6. 前記音波送受信子の外周部に前記送受信面の裏面方向に向かって凹んだ第2の凹部を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載のガス濃度センサ。
  7. 前記特定ガスは、内燃機関用エンジンの蒸発燃料であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載のガス濃度センサ。
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