JP3738635B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は商用電源を入力として放電灯を高周波点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(従来例1)
従来例1の回路図を図31に示す。この従来例は、交流電源に接続されるフィルタ回路(コンデンサC1、フィルタトランスT1、フィルタチョークL1、コンデンサC2)、整流回路(ダイオードD1〜D4)、インバータ回路(スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC3〜C5、リーケージトランスT2、ダイオードD6、駆動トランスT3、抵抗R1、R2、放電灯負荷la、ツェナーダイオードZD1〜ZD4)、平滑コンデンサC0、予熱始動回路(抵抗R18〜R20、ダイオードD16〜D20、コンデンサC12、C13、トランジスタQ5、Q6)、起動回路(抵抗R8、R9、コンデンサC7、トリガーダイオードTD1、抵抗R10、ダイオードD9)、エミレス検出回路(ダイオードD0、D12〜D14、抵抗R12〜R17、R21、コンデンサC8〜C11、ツェナーダイオードZD5)から構成されている。リーケージトランスT2と放電灯負荷laと共振用コンデンサC5は共振負荷回路を構成している。
【0003】
以下、この従来例の動作について説明する。インバータ回路は自励駆動式であり、駆動トランスT3の2次側で発生した信号をスイッチング素子Q1、Q2に供給し、スイッチング素子Q1、Q2を交互にオン・オフさせるものである。以下に一連の動作を説明する。
【0004】
まず、電源投入されると、起動回路にて抵抗R8、R9を介して、コンデンサC7を充電し、コンデンサC7の電圧Vc7がトリガーダイオードTD1のトリガー電圧を越えると、スイッチング素子Q2に駆動信号が入力され、発振開始する。発振が開始されると、コンデンサC7の電荷はスイッチング素子Q2のオン時に抵抗R10、ダイオードD9を介して放電されるので、コンデンサC7の電圧Vc7はトリガーダイオードTD1のトリガー電圧以下になり、コンデンサC7から駆動信号は入力されない。
【0005】
スイッチング素子Q2がオン(スイッチング素子Q1がオフ)のときには、コンデンサC0からコンデンサC4→コンデンサC3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で共振電流が流れ、コンデンサC4の電圧と整流回路の出力電圧との和がコンデンサC0の電圧と釣り合うと、入力側よりダイオードD5→コンデンサC3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で共振電流が流れ、また同時に入力電流が流れ込むこととなる。
【0006】
スイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)のときは、回生電流モードとなり、リーケージトランスT2から回生電流が駆動トランスT3→スイッチング素子Q1の寄生ダイオード→コンデンサC0→整流回路→ダイオードD5→コンデンサC3の経路で流れる。この時も入力電流が流れることとなる。
【0007】
スイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)で回生電流が流れ終わると、コンデンサC3よりコンデンサC4→スイッチング素子Q1→駆動トランスT3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)の経路で共振電流が流れ、スイッチング素子Q2がオン時にコンデンサC4に蓄えられた電荷を放出し、コンデンサC4の電荷が0になると、コンデンサC3よりダイオードD6→スイッチング素子Q1→駆動トランスT3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)の経路で共振電流が流れる。
【0008】
スイッチング素子Q2がオン(スイッチング素子Q1がオフ)のときは、回生電流モードとなり、リーケージトランスT2からコンデンサC3→ダイオードD6→コンデンサC0→スイッチング素子Q2の寄生ダイオード→駆動トランスT3の経路で回生電流が流れる。
【0009】
これらの一連の動作を繰り返すことにより、負荷に高周波電力を供給する。また同時に、上記動作モードの一部において、交流電源からの入力電圧に比例した入力電流を流すことにより、この電流をフィルタ回路にて波形整形して、正弦波状の入力電流を得ることができる。よって、入力力率の改善と、入力電流歪みの改善を可能としている。
【0010】
スイッチング素子Q2のゲート回路には、予熱始動回路が接続されている。発振開始すると、スイッチング素子Q2のゲート電圧を、抵抗R18→ダイオードD16→コンデンサC12→コンデンサC13の経路で積分し、抵抗R18とコンデンサC13の時定数で決まる所定の時間後にトランジスタQ5がオンすることにより、トランジスタQ6がオンして、スイッチング素子Q2のゲート信号を引き抜くものである。ここで、コンデンサC13の電荷はスイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)のときに、駆動トランスT3の逆方向電圧により、コンデンサC13、ダイオードD17、抵抗R18、抵抗R2、駆動トランスT3の2次巻線、グランドラインの経路で放電される。コンデンサC13の電圧が0になると、ダイオードD18がオンするから、コンデンサC13の電圧は0に保持される。したがって、コンデンサC13はスイッチング素子Q2のゲート駆動信号が発生した時点から再び抵抗R18を介して充電され、コンデンサC13の電圧が所定の電圧に達すると、トランジスタQ5、Q6がオンして、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号を強制的に引き抜く。これにより、スイッチング素子Q2は自励駆動でありながら、そのオン時間が抵抗R18とコンデンサC13の時定数回路により制限される、いわゆる自励・他制方式となっている。電源投入後の時間が経過するにつれて、徐々にコンデンサC12には電荷が蓄えられ、その直流電圧を保持するため、コンデンサC13の充電速度は徐々に遅くなり、通常点灯時には予熱始動回路は動作しなくなる。つまり、電源投入され、コンデンサC12に所定の電圧が蓄えられるまでの間、スイッチング素子Q2のオン幅は徐々に広がるスイープ方式で負荷を予熱始動制御している。
【0011】
次に、エミレス検出回路の動作を説明する。リーケージトランスT2の2次側に接続された検出巻線により、放電灯負荷laのランプ電圧に比例した電圧を検出する。そして、この電圧をダイオードD0で整流し、抵抗R16、R17、コンデンサC11で分圧と平滑を行うことにより直流電圧に変換し、エミレス状態を検出する。放電灯負荷laがエミレス状態となると、コンデンサC11の電位が上昇し、ツェナーダイオードZD5の電圧を越えると、コンデンサC11より、ツェナーダイオードZD5を介して、トランジスタQ3をオンさせる。そうすると、コンデンサC11よりダイオードD12→抵抗R14→トランジスタQ4のエミッタ・ベース→トランジスタQ3のコレクタを介して電流が流れ、それと同時にコンデンサC11→トランジスタQ4のエミッタ・コレクタ→トランジスタQ3のベースの経路で電流が流れる。このため、トランジスタQ4、Q3のいずれもオン状態となり、ダイオードD13、D14を介して予熱始動回路のコンデンサC12の電荷やスイッチング素子Q2のゲート駆動信号を引き抜くため、インバータ回路は発振停止する。コンデンサC7からの起動信号は継続して発生しているが、ダイオードD14を介してトランジスタQ6のベース電位が低く設定されているので、起動信号はトランジスタQ6により短絡されることになり、スイッチング素子Q2はオンしない。インバータ回路の発振停止により、コンデンサC11の電荷が徐々に減少し、トランジスタQ3、Q4の駆動電源がなくなり、トランジスタQ3、Q4がオフすると、再びコンデンサC7からの起動信号によりスイッチング素子Q2がオンし、発振開始する。つまり、負荷がエミレス状態になった場合には、間欠発振制御するものである。
【0012】
本従来例では、間欠発振モードで発振停止している際、コンデンサC7からの起動信号は絶えずスイッチング素子Q2に入力されており、その起動信号はエミレス検出回路で引き抜かれていた。また、エミレス検出回路におけるトランジスタQ3、Q4からなるラッチ回路の駆動電源は、エミレス検出電圧であるコンデンサC11から供給されており、コンデンサC11の電荷が減少し、トランジスタQ3、Q4の自己保持動作が停止する直前には、ドライブ能力不足モードが必ず存在し、トランジスタQ3、Q4には起動信号が重畳され、再起動前に異常発振する課題があった。この課題を克服するために第1のコンデンサC8が接続されており、適切な容量を接続することで、ドライブ能力不足モードが解決されていた。
【0013】
しかしながら、本従来例では以下の問題があった。電源投入され、発振開始してから或る時間はスイッチング素子Q2の駆動信号が、トランジスタQ6のエミッタ→ベース→ダイオードD14→コンデンサC8の経路で流れて、コンデンサC8を充電するモードが発生する。このとき、トランジスタQ6のエミッタ・コレクタ間のインピーダンスが下がると、ゲート抵抗R2との分圧比で決まるスイッチング素子Q2のゲート電位が下がるから、コンデンサC8への充電電流となるトランジスタQ6のベース電流も低下することになり、したがって、トランジスタQ6には負帰還がかかって完全にはオンせず、不飽和領域で導通することになる。このため、起動時には、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号の振幅そのものが低くなるため、抵抗R18を介してコンデンサC13を充電する速度が遅くなる。また、本来、抵抗R18、ダイオードD16を介してコンデンサC13を充電するべき電荷の一部が、抵抗R21、ダイオードD13を介してコンデンサC8に流入するので、この点でも、コンデンサC13を充電する速度が遅くなる。したがって、コンデンサC8に電荷が蓄えられるまで、本来の先行予熱のスイッチング素子Q2のゲート・パルス幅より瞬間的に予熱始動回路の時定数が大きくなり、広いスイッチング素子Q2のゲートパルスが発生してしまう。この結果、最初の幅の広いスイッチング素子Q2のゲートパルスが発生したときに放電灯負荷laが一瞬閃光するという問題が有った。また、一瞬閃光する際、入出力のバランスが崩れ、コンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスを与えるといった問題があった。
【0014】
(従来例2)
従来例2の回路図を図32に示す。本従来例では、図31に示した従来例1において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。この谷埋め電源回路では、スイッチング素子Q2のオン時には、電源より、コンデンサC0→ダイオードD7→リーケージトランスT2→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で電流が流れて、コンデンサC0が充電され、整流回路の出力のピーク値より低い電圧で平滑される。また、整流出力電圧がコンデンサC0の電圧より低くなる期間では、コンデンサC0よりダイオードD8を介してインバータ回路に電力供給を行う。
【0015】
この従来例では、起動時に平滑コンデンサC0の電荷は無いので、コンデンサC0→ダイオードD7→リーケージトランスT2→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で過大な電流が流れるのを、予熱始動回路によりスイッチング素子Q2のオン幅を狭くすることにより抑えていた。しかし、従来例1で述べたように、コンデンサC8を充電するモードが発生するため、スイッチング素子Q2のオン幅が絞り切れずに、電源よりコンデンサC0→ダイオードD7→リーケージトランスT2→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で起動時に過大な充電電流が流れ、スイッチング素子Q2にストレスが加わるという問題があった。また、従来例1と同様の問題も有している。
【0016】
(従来例3)
従来例3の回路図を図33に示す。本従来例では、図32に示した従来例2において、谷埋め電源回路のコンデンサC0と直列にインダクタL2を挿入したものである。また、ダイオードD7のカソード側端子が、図32ではコンデンサC3とリーケージトランスT2の接続点に接続されているのに対して、図33ではリーケージトランスT2と駆動トランスT3の接続点に接続されている点が異なる。本従来例の谷埋め電源回路では、スイッチング素子Q2のオン時には、電源より、コンデンサC0→インダクタL2→ダイオードD7→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で電流が流れて、コンデンサC0が充電され、整流回路の出力のピーク値より低い電圧で平滑される。また、整流出力電圧がコンデンサC0の電圧より低くなる期間では、コンデンサC0よりダイオードD8を介してインバータ回路に電力供給を行う。
【0017】
この従来例では、起動時に平滑コンデンサC0の電荷は無いので、コンデンサC0→インダクタL2→ダイオードD7→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で過大な電流が流れるのを、予熱始動回路によりスイッチング素子Q2のオン幅を狭くすることにより抑えていた。しかし、従来例1で述べたように、コンデンサC8を充電するモードが発生するため、スイッチング素子Q2のオン幅が絞り切れずに、電源よりコンデンサC0→インダクタL2→ダイオードD7→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で起動時に過大な充電電流が流れ、スイッチング素子Q2にストレスが加わるという問題があった。また、従来例1と同様の問題も有している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入力電流歪み改善機能を有する自励駆動のインバータ回路に先行予熱時のオン幅制限手段を設けた放電灯点灯装置において、電源投入時の負荷の一瞬閃光を防止し、また、インバータ電源電圧のオーバーシュートを防止し、さらにまた、インバータのスイッチング素子への過電流によるストレスを低減することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、交流電源に接続された整流回路(ダイオードD1〜D4)と、整流回路の出力側に配置されて直流電圧を充電される平滑コンデンサC0と、直流電圧を高周波電圧に変換するように交互にオン・オフされるスイッチング素子Q1、Q2の直列回路と、放電灯負荷laとLC共振回路(リーケージトランスT2、コンデンサC5)を含みスイッチングによる高周波電流の一部を交流電源入力側に帰還するように整流回路の出力に接続された負荷回路と、スイッチング素子Q1、Q2を自励駆動する手段(駆動トランスT3)と、ランプ電圧の上昇を検出して放電灯負荷laのエミレス状態を検出するエミレス検出回路と、電源投入後の放電灯負荷laの予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子Q2の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段(予熱始動回路)とを備えるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置であって、前記エミレス検出回路は、放電灯のエミレス状態の検出時に導通状態に保持される自己保持回路(トランジスタQ3,Q4)と、この自己保持回路に並列に接続された第1のコンデンサC8を含み、前記他制手段(予熱始動回路)は、スイッチング素子Q2の駆動信号により充電される時定数回路(抵抗R18及びコンデンサC13)と、この時定数回路で設定された時間後に駆動信号を強制的に短絡させるスイッチQ6とを含み、第1のコンデンサC8の電圧低下時に前記他制手段の駆動信号短絡用のスイッチQ6が導通するように、前記他制手段の駆動信号短絡用スイッチQ6の制御端子はダイオードD14を介して第1のコンデンサC8に接続されており、第1のコンデンサC8を電源投入直後に充電するプリチャージ手段(抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11)を設けたことを特徴とするものである。また、プリチャージ手段に代えて、図13に示すように、コンデンサC8を切り離すスイッチ素子Q7を設けても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の実施形態1の回路図を図1に示す。この実施形態は、交流電源に接続されるフィルタ回路(コンデンサC1、フィルタトランスT1、フィルタチョークL1、コンデンサC2)、整流回路(ダイオードD1〜D4)、インバータ回路(スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC3〜C5、リーケージトランスT2、ダイオードD6、駆動トランスT3、抵抗R1、R2、放電灯負荷la、ツェナーダイオードZD1〜ZD4)、平滑コンデンサC0、予熱始動回路(抵抗R18〜R20、ダイオードD16〜D20、コンデンサC12、C13、トランジスタQ5、Q6)、エミレス検出回路(ダイオードD0、D12〜D14、抵抗R12〜R17、R21、コンデンサC8〜C11、ツェナーダイオードZD5)から構成されている。リーケージトランスT2と放電灯負荷laとコンデンサC5とで共振負荷回路を構成している。
【0021】
以下、インバータ回路の構成について説明する。整流回路(ダイオードD1〜D4のブリッジ回路)の正出力端子には、ダイオードD5のアノード・カソード間を介してダイオードD6のアノードとコンデンサC3の一端が接続されている。コンデンサC3の他端はリーケージトランスT2と駆動トランスT3の各1次巻線を介してスイッチング素子Q1とQ2の接続点に接続されている。ダイオードD6の両端には、コンデンサC4が並列接続されている。ダイオードD6のカソードと、整流回路の負出力端子の間には、スイッチング素子Q1、Q2の直列回路と平滑コンデンサC0が並列に接続されている。各スイッチング素子Q1、Q2は寄生の逆並列ダイオードを内蔵したMOSFETよりなり、そのゲート・ソース間には、駆動トランスT3の2次巻線がそれぞれ抵抗R1,R2を介して接続されると共に、過電圧防止用のツェナーダイオードZD1、ZD2の逆直列回路と、ZD3、ZD4の逆直列回路がそれぞれ並列接続されている。
【0022】
リーケージトランスT2の2次巻線出力には放電灯laが接続されており、2灯の放電灯laのフィラメントの非電源側端子間には共振用コンデンサC5が並列接続されている。リーケージトランスT2の2次側に設けられたエミレス検出用の巻線は、一端がグランドラインに接続され、他端はダイオードD0を介してエミレス検出回路に入力されている。
【0023】
次に、エミレス検出回路について説明する。前記ダイオードD0のカソード側端子とグランドラインの間には、抵抗R16とR17の直列回路が接続されている。抵抗R17にはコンデンサC11が並列接続されている。コンデンサC11の両端にはダイオードD12、抵抗R14を介してトランジスタQ4と抵抗R13の直列回路が接続されている。この回路にはコンデンサC8が並列接続されると共に、抵抗R12とトランジスタQ3の直列回路が並列接続されている。抵抗R12とR13は、それぞれトランジスタQ4とQ3のベース・エミッタ間に接続されると共に、それぞれコンデンサC9とC10を並列接続されている。コンデンサC10はツェナーダイオードZD5を介してコンデンサC11に並列接続されている。コンデンサC9にはダイオードD11がトランジスタQ4の逆バイアス方向に並列接続されている。
【0024】
整流回路の正負出力端子間には、抵抗R7、R8、R9の直列回路が接続されており、抵抗R9の両端にはコンデンサC7が並列接続されている。コンデンサC7の高電位側の端子はダイオードD10のアノード・カソード間を介してトランジスタQ3のコレクタおよびトランジスタQ4のベースに接続されている。すなわち、整流回路の正出力端子から抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11、コンデンサC8、整流回路の負出力端子を通る経路でコンデンサC8を充電する経路が設けられている。
【0025】
次に、予熱始動回路について説明する。スイッチング素子Q2のゲート・ソース間には、抵抗R18、ダイオードD16、コンデンサC12、C13の直列回路が接続されている。ダイオードD16とコンデンサC12の直列回路にはダイオードD17が逆方向に並列接続されており、コンデンサC13の両端にはダイオードD18がコンデンサC13の充電方向とは逆方向に並列接続されている。コンデンサC13の電圧は、抵抗R19を介してトランジスタQ5のベース・エミッタ間に印加されている。スイッチング素子Q2のゲート・ソース間には、さらに、トランジスタQ6とダイオードD20の直列回路が並列接続されると共に、抵抗R20とダイオードD19とトランジスタQ5の直列回路が並列接続されている。抵抗R20とダイオードD19の接続点はトランジスタQ6のベースに接続されている。
【0026】
以下、この実施形態の動作について説明する。インバータ回路は自励駆動式であり、駆動トランスT3の2次側で発生した信号をスイッチング素子Q1、Q2に供給し、スイッチング素子Q1、Q2を交互にオン・オフさせるものである。以下に一連の動作を説明する。なお、起動回路の構成および動作については図示および説明を省略する。
【0027】
スイッチング素子Q2がオン(スイッチング素子Q1がオフ)のときには、コンデンサC0からコンデンサC4→コンデンサC3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で共振電流が流れ、コンデンサC4の電圧と整流回路の出力電圧との和が平滑コンデンサC0の電圧と釣り合うと、入力側よりダイオードD5→コンデンサC3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で共振電流が流れ、また同時に入力電流が流れ込むこととなる。
【0028】
スイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)のときは、回生電流モードとなり、リーケージトランスT2から回生電流が駆動トランスT3→スイッチング素子Q1の寄生ダイオード→コンデンサC0→整流回路→ダイオードD5→コンデンサC3の経路で流れる。この時も入力電流が流れることとなる。
【0029】
スイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)で回生電流が流れ終わると、コンデンサC3よりコンデンサC4→スイッチング素子Q1→駆動トランスT3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)の経路で共振電流が流れ、スイッチング素子Q2がオン時にコンデンサC4に蓄えられた電荷を放出し、コンデンサC4の電荷が0になると、コンデンサC3よりダイオードD6→スイッチング素子Q1→駆動トランスT3→共振負荷回路(リーケージトランスT2、放電灯負荷la、コンデンサC5)の経路で共振電流が流れる。
【0030】
スイッチング素子Q2がオン(スイッチング素子Q1がオフ)のときは、回生電流モードとなり、リーケージトランスT2からコンデンサC3→ダイオードD6→コンデンサC0→スイッチング素子Q2の寄生ダイオード→駆動トランスT3の経路で回生電流が流れる。
【0031】
これらの一連の動作を繰り返すことにより、負荷に高周波電力を供給する。また同時に、上記動作モードの一部において、交流電源からの入力電圧に比例した入力電流を流すことにより、この電流をフィルタ回路にて波形整形して、正弦波状の入力電流を得ることができる。これによって、入力力率の改善と、入力電流歪みの改善を可能としている。
【0032】
スイッチング素子Q2のゲート回路には、予熱始動回路が接続されている。発振開始すると、スイッチング素子Q2のゲート電圧を、抵抗R18→ダイオードD16→コンデンサC12→コンデンサC13の経路で積分し、抵抗R18とコンデンサC13の時定数で決まる所定の時間後にトランジスタQ5がオンすることにより、トランジスタQ6がオンして、スイッチング素子Q2のゲート信号を引き抜くものである。ここで、コンデンサC13の電荷はスイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1がオン)のときに、駆動トランスT3の逆方向電圧により、コンデンサC13、ダイオードD17、抵抗R18、抵抗R2、駆動トランスT3の2次巻線、グランドラインの経路で放電される。コンデンサC13の電圧が0になると、ダイオードD18がオンするから、コンデンサC13の電圧は0に保持される。したがって、コンデンサC13はスイッチング素子Q2のゲート駆動信号が発生した時点から再び抵抗R18を介して充電され、コンデンサC13の電圧が所定の電圧に達すると、トランジスタQ5、Q6がオンして、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号を強制的に引き抜く。これにより、スイッチング素子Q2は自励駆動でありながら、そのオン時間が抵抗R18とコンデンサC13の時定数回路により制限される、いわゆる自励・他制方式となっている。電源投入後の時間が経過するにつれて、徐々にコンデンサC12には電荷が蓄えられ、その直流電圧を保持するため、コンデンサC13の充電速度は徐々に遅くなり、通常点灯時には予熱始動回路は動作しなくなる。つまり、電源投入され、コンデンサC12に所定の電圧が蓄えられるまでの間、スイッチング素子Q2のオン幅は徐々に広がるスイープ方式で負荷を予熱始動制御している。
【0033】
次に、エミレス検出回路の動作を説明する。リーケージトランスT2の2次側に接続された検出巻線により、放電灯負荷laのランプ電圧に比例した電圧を検出する。そして、この電圧をダイオードD0で整流し、抵抗R16、R17、コンデンサC11で分圧と平滑を行うことにより直流電圧に変換し、エミレス状態を検出する。放電灯負荷laがエミレス状態となると、コンデンサC11の電位が上昇し、ツェナーダイオードZD5の電圧を越えると、コンデンサC11よりツェナーダイオードZD5を介して、トランジスタQ3をオンさせる。そうすると、コンデンサC11よりダイオードD12→抵抗R14→トランジスタQ4のエミッタ・ベース間→トランジスタQ3のコレクタ・エミッタ間を介して電流が流れ、それと同時にコンデンサC11→ダイオードD12→抵抗R14→トランジスタQ4のエミッタ・コレクタ間→トランジスタQ3のベース・エミッタ間の経路で電流が流れる。このため、トランジスタQ4、Q3のいずれもオン状態となり、予熱始動回路のコンデンサC12やスイッチング素子Q2のゲート駆動信号起動信号を引き抜くため、インバータ回路は発振停止する。そして、コンデンサC11の電荷が徐々に減少し、トランジスタQ3、Q4の駆動電源がなくなり、トランジスタQ3、Q4がオフすると、再起動信号によりスイッチング素子Q2がオンし、発振開始する。つまり、負荷がエミレス状態のときは間欠発振制御を行う。
【0034】
また、本実施形態では、整流回路の出力に抵抗R7〜R9の直列回路が接続されており、抵抗R9からダイオードD10、D11を介して、コンデンサC8に接続されており、電源投入がされると、抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11を介して、コンデンサC8には所定の電荷が充電されることになる。これにより、ダイオードD13、D14は確実にオフとなるから、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号のパルス幅の増大による放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れてコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。
【0035】
(実施形態2)
本発明の実施形態2の回路図を図2に示す。本実施形態では、図1に示した実施形態1において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。この谷埋め電源回路では、スイッチング素子Q2のオン時には、電源より、コンデンサC0→ダイオードD7→リーケージトランスT2→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で電流が流れて、コンデンサC0が充電され、整流回路の出力のピーク値より低い電圧で平滑される。また、整流出力電圧がコンデンサC0の電圧より低くなる期間では、コンデンサC0よりダイオードD8を介してインバータ回路に電力供給を行う。
【0036】
本実施形態においても、実施形態1と同様に、起動時の一瞬閃光の防止、コンデンサC0の電圧のオーバーシュート防止という効果が得られるほか、スイッチング素子Q2のオン幅が予熱始動回路により制限された所定のオン幅から発振開始するので、コンデンサC0を充電するための過大なパルス電流がスイッチング素子Q2に流れることを防止し、スイッチング素子Q2のストレスを抑えることができるという効果が加わる。
【0037】
(実施形態3)
本発明の実施形態3の回路図を図3に示す。本実施形態では、図2に示した実施形態2において、谷埋め電源回路のコンデンサC0と直列にインダクタL2を挿入したものである。また、ダイオードD7のカソード側端子が、図2ではコンデンサC3とリーケージトランスT2の接続点に接続されているのに対して、図3ではリーケージトランスT2と駆動トランスT3の接続点に接続されている点が異なる。本実施形態の谷埋め電源回路では、スイッチング素子Q2のオン時には、電源より、コンデンサC0→インダクタL2→ダイオードD7→駆動トランスT3→スイッチング素子Q2の経路で電流が流れて、コンデンサC0が充電され、整流回路の出力のピーク値より低い電圧で平滑される。また、整流出力電圧がコンデンサC0の電圧より低くなる期間では、コンデンサC0よりダイオードD8を介してインバータ回路に電力供給を行う。
【0038】
本実施形態においても、実施形態1と同様に、起動時の一瞬閃光の防止、コンデンサC0の電圧のオーバーシュート防止という効果が得られるほか、スイッチング素子Q2のオン幅が予熱始動回路により制限された所定のオン幅から発振開始するので、コンデンサC0を充電するための過大なパルス電流がスイッチング素子Q2に流れることを防止し、スイッチング素子Q2のストレスを抑えることができるという効果が加わる。
【0039】
(実施形態4)
本発明の実施形態4の回路図を図4に示す。本実施形態は、図1に示した実施形態1の回路において、整流回路の正負出力端子間に接続されていた抵抗R7、R8、R9の直列回路を、ダイオードD6のカソード側端子と整流回路の負出力端子との間に接続した点が異なる。電源が投入されると、整流回路の出力からダイオードD5、D6、抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11を介して、コンデンサC8に所定の電荷が充電されることになる。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
【0040】
(実施形態5)
本発明の実施形態5の回路図を図5に示す。本実施形態は、図2に示した実施形態2の回路において、整流回路の正負出力端子間に接続されていた抵抗R7、R8、R9の直列回路を、ダイオードD6のカソード側端子と整流回路の負出力端子との間に接続した点が異なる。電源が投入されると、整流回路の出力からダイオードD5、D6、抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11を介して、コンデンサC8に所定の電荷が充電されることになる。その他の構成及び動作については実施形態2と同様である。
【0041】
(実施形態6)
本発明の実施形態6の回路図を図6に示す。本実施形態は、図3に示した実施形態3の回路において、整流回路の正負出力端子間に接続されていた抵抗R7、R8、R9の直列回路を、ダイオードD6のカソード側端子と整流回路の負出力端子との間に接続した点が異なる。電源が投入されると、整流回路の出力からダイオードD5、D6、抵抗R7、R8、ダイオードD10、D11を介して、コンデンサC8に所定の電荷が充電されることになる。その他の構成及び動作については実施形態3と同様である。
【0042】
(実施形態7)
本発明の実施形態7の回路図を図7に示す。基本的な構成および動作については実施形態1と同じであるが、本実施形態では、起動回路のコンデンサC7に並列に、抵抗R11、ダイオードD10、D11を介してコンデンサC8が接続されている。したがって、起動回路のコンデンサC7の電圧上昇に追随してコンデンサC8がトリガーダイオードTD1のトリガー電圧まで充電されるので、発振開始直後に、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号の振幅低下による、放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。
【0043】
また、エミレス検出回路が働き、トランジスタQ3、Q4がオンし、発振停止している場合に、起動回路のコンデンサC7の電圧は、トランジスタQ3がオンすることで抵抗R8、R9とR11との分圧比によって、トリガーダイオードTD1のトリガー電圧以下にすることができるので、起動信号が出力されない。よって、コンデンサC8を削除、もしくは容量の設計範囲を拡大できる。
【0044】
以上のように、本実施形態によれば、起動時の一瞬閃光の防止、コンデンサC0の電圧のオーバーシュート防止という実施形態1の効果のほかに、エミレス検出時の発振停止時に起動信号の出力を停止できるという効果が得られる。
【0045】
(実施形態8)
本発明の実施形態8の回路図を図8に示す。基本的な構成および動作については実施形態2と同じであるが、本実施形態では、起動回路のコンデンサC7に並列に、抵抗R11、ダイオードD10、ダイオードD11を介してコンデンサC8が接続されている。したがって、起動回路のコンデンサC7の電圧上昇に追随してコンデンサC8がトリガーダイオードTD1のトリガー電圧まで充電されるので、発振開始直後に、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号の振幅低下による、放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。さらに、スイッチング素子Q2のオン幅が所定のオン幅から発振開始するので、コンデンサC0を充電するための過大なパルス電流がスイッチング素子Q2に流れることを防止できる。
【0046】
また、エミレス検出回路が働き、トランジスタQ3、Q4がオンし、発振停止している場合に、起動回路のコンデンサC7の電圧は、トランジスタQ3がオンすることで抵抗R8、R9とR11との分圧比によって、トリガーダイオードTD1のトリガー電圧以下にすることができるので、起動信号が出力されない。よって、コンデンサC8を削除、もしくは容量の設計範囲を拡大できる。
【0047】
以上のように、本実施形態によれば、起動時の一瞬閃光の防止、コンデンサC0の電圧のオーバーシュート防止、スイッチング素子Q2の過電流の防止、という実施形態2の効果のほかに、エミレス検出時の発振停止時に起動信号の出力を停止できるという効果が得られる。
【0048】
(実施形態9)
本発明の実施形態9の回路図を図9に示す。基本的な構成および動作については実施形態3と同じであるが、本実施形態では、起動回路のコンデンサC7に並列に、抵抗R11、ダイオードD10、ダイオードD11を介してコンデンサC8が接続されている。したがって、起動回路のコンデンサC7の電圧上昇に追随してコンデンサC8がトリガーダイオードTD1のトリガー電圧まで充電されるので、発振開始直後に、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号の振幅低下による、放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。さらに、スイッチング素子Q2のオン幅が所定のオン幅から発振開始するので、コンデンサC0を充電するための過大なパルス電流がスイッチング素子Q2に流れることを防止できる。
【0049】
また、エミレス検出回路が働き、トランジスタQ3、Q4がオンし、発振停止している場合に、起動回路のコンデンサC7の電圧は、トランジスタQ3がオンすることで抵抗R8、R9とR11との分圧比によって、トリガーダイオードTD1のトリガー電圧以下にすることができるので、起動信号が出力されない。よって、コンデンサC8を削除、もしくは容量の設計範囲を拡大できる。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、起動時の一瞬閃光の防止、コンデンサC0の電圧のオーバーシュート防止、スイッチング素子Q2の過電流の防止、という実施形態3の効果のほかに、エミレス検出時の発振停止時に起動信号の出力を停止できるという効果が得られる。
【0051】
(実施形態10)
本発明の実施形態10の回路図を図10に示す。図7に示した実施形態7において、起動回路のコンデンサC7を充電するための抵抗R8、R9を共振コンデンサC5の一端に接続し、共振コンデンサC5の他端を抵抗R3、R4を介して整流回路の正出力端子に接続したものである。また、共振コンデンサC5に接続されないフィラメント端子間には抵抗R5〜R7の直列回路が接続されている。したがって、電源が投入されると、整流回路の出力から抵抗R3、R4、放電灯laの片側のフィラメント、抵抗R5〜R7、放電灯laの他側のフィラメント、抵抗R8、R9を介してコンデンサC7を充電する経路が形成される。
【0052】
このように、本実施形態では、実施形態7の起動回路を放電灯負荷laのフィラメントを介して構成したので、放電灯負荷laのいずれかのフィラメントが断線している場合、あるいは、放電灯負荷laが外れている場合には、電源投入してもインバータ回路の起動信号が出力されない。また、放電灯負荷laが正常に接続され、フィラメントが断線していないときには、実施形態7と同様の効果が得られる。
【0053】
(実施形態11)
本発明の実施形態11の回路図を図11に示す。図8に示した実施形態8において、起動回路のコンデンサC7を充電するための抵抗R8、R9を共振コンデンサC5の一端に接続し、共振コンデンサC5の他端を抵抗R3、R4を介して整流回路の正出力端子に接続したものである。また、共振コンデンサC5に接続されないフィラメント端子間には抵抗R5〜R7の直列回路が接続されている。したがって、電源が投入されると、整流回路の出力から抵抗R3、R4、放電灯laの片側のフィラメント、抵抗R5〜R7、放電灯laの他側のフィラメント、抵抗R8、R9を介してコンデンサC7を充電する経路が形成される。
【0054】
このように、本実施形態では、実施形態8の起動回路を放電灯負荷laのフィラメントを介して構成したので、放電灯負荷laのいずれかのフィラメントが断線している場合、あるいは、放電灯負荷laが外れている場合には、電源投入してもインバータ回路の起動信号が出力されない。また、放電灯負荷laが正常に接続され、フィラメントが断線していないときには、実施形態8と同様の効果が得られる。
【0055】
(実施形態12)
本発明の実施形態12の回路図を図12に示す。図9に示した実施形態9において、起動回路のコンデンサC7を充電するための抵抗R8、R9を共振コンデンサC5の一端に接続し、共振コンデンサC5の他端を抵抗R3、R4を介して整流回路の正出力端子に接続したものである。また、共振コンデンサC5に接続されないフィラメント端子間には抵抗R5〜R7の直列回路が接続されている。したがって、電源が投入されると、整流回路の出力から抵抗R3、R4、放電灯laの片側のフィラメント、抵抗R5〜R7、放電灯laの他側のフィラメント、抵抗R8、R9を介してコンデンサC7を充電する経路が形成される。
【0056】
このように、本実施形態では、実施形態9の起動回路を放電灯負荷laのフィラメントを介して構成したので、放電灯負荷laのいずれかのフィラメントが断線している場合、あるいは、放電灯負荷laが外れている場合には、電源投入してもインバータ回路の起動信号が出力されない。また、放電灯負荷laが正常に接続され、フィラメントが断線していないときには、実施形態9と同様の効果が得られる。
【0057】
(実施形態13)
本発明の実施形態13の回路図を図13に示す。この実施形態では、図1に示した実施形態1において、ダイオードD10とD11を除去し、コンデンサC7の電圧によりオンされるスイッチ素子Q7をコンデンサC8と直列に接続したものである。スイッチ素子Q7は逆並列ダイオードを内蔵したMOSFETよりなり、そのゲート・ソース間には過電圧防止用のツェナーダイオードZD6が並列に接続されている。コンデンサC7は比較的大容量のものが使用されており、これにより、電源投入後、一定時間経過後にスイッチ素子Q7をオンさせるタイマー回路が構成されている。
【0058】
このように、本実施形態では、エミレス検出回路のコンデンサC8と直列にスイッチ素子Q7を接続したものであり、電源が投入されてから、タイマー回路のコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまでは、スイッチ素子Q7はオフしており、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止している。
【0059】
これにより、インバータ起動開始直後のスイッチング素子Q2のゲート駆動信号の振幅低下による放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートして、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。
【0060】
(実施形態14)
本発明の実施形態14の回路図を図14に示す。本実施形態では、図13に示した実施形態13において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、タイマー回路のコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフすることにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態13と同じであり、実施形態13と同じ効果が得られる。また、実施形態2と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態2と同じ効果も得られる。
【0061】
(実施形態15)
本発明の実施形態15の回路図を図15に示す。本実施形態では、図13に示した実施形態13において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、インダクタL2、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、タイマー回路のコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフすることにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態13と同じであり、実施形態13と同じ効果が得られる。また、実施形態3と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態3と同じ効果も得られる。
【0062】
(実施形態16)
本発明の実施形態16の回路図を図16に示す。この実施形態は、図13に示した実施形態13において、コンデンサC8と直列に接続されたスイッチ素子Q7をオンさせるためのタイマー回路(抵抗R7、R8、コンデンサC7)を、予熱始動回路のコンデンサC12、C13の直列回路と並列に接続したものである。コンデンサC7は小容量のもので構わない。なぜなら、予熱始動回路のコンデンサC12が十分な容量を有しており、タイマー回路として機能しているからである。
【0063】
本実施形態によれば、実施形態13と同じ効果が得られるほか、タイマー回路として予熱始動回路のタイマー回路を利用しているので、コンデンサC7が小容量のもので済むほか、予熱期間が終了するタイミングで、エミレス検出回路のコンデンサC8と直列に接続されたスイッチ素子Q7をオンさせることができるという効果もある。
【0064】
(実施形態17)
本発明の実施形態17の回路図を図17に示す。本実施形態では、図16に示した実施形態16において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、予熱始動回路のタイマー回路を利用してコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフしておくことにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態16と同じであり、実施形態16と同じ効果が得られる。また、実施形態2と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態2と同じ効果も得られる。
【0065】
(実施形態18)
本発明の実施形態18の回路図を図18に示す。本実施形態では、図16に示した実施形態16において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、インダクタL2、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、予熱始動回路のタイマー回路を利用してコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフしておくことにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態16と同じであり、実施形態16と同じ効果が得られる。また、実施形態3と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態3と同じ効果も得られる。
【0066】
(実施形態19)
本発明の実施形態19の回路図を図19に示す。この実施形態は、図13に示した実施形態13において、コンデンサC8と直列に接続されたスイッチ素子Q7をオンさせるためのタイマー回路(抵抗R7、R8、コンデンサC7)を、エミレス検出回路のコンデンサC11と並列に接続したものである。コンデンサC7は小容量のもので構わない。なぜなら、エミレス検出回路のランプ電圧検出用のコンデンサC11が十分な容量を有しており、タイマー回路として機能しているからである。電源が投入され、エミレス検出回路のコンデンサC11の電位が所定のレベルに達するまではスイッチング素子Q7はオフしており、これにより起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止している。
【0067】
本実施形態によれば、実施形態13と同じ効果が得られるほか、タイマー回路としてエミレス検出回路のランプ電圧検出用の平滑回路を利用しているので、コンデンサC7が小容量のもので済むほか、エミレス検出回路が検出動作を開始するタイミングで、エミレス検出回路のコンデンサC8と直列に接続されたスイッチ素子Q7をオンさせることができるという効果もある。
【0068】
(実施形態20)
本発明の実施形態20の回路図を図20に示す。本実施形態では、図19に示した実施形態19において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、エミレス検出回路のランプ電圧検出用の平滑回路を利用してコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフしておくことにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態19と同じであり、実施形態19と同じ効果が得られる。また、実施形態2と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態2と同じ効果も得られる。
【0069】
(実施形態21)
本発明の実施形態21の回路図を図21に示す。本実施形態では、図19に示した実施形態19において、平滑コンデンサC0を谷埋め電源回路(平滑コンデンサC0、インダクタL2、ダイオードD7、D8、コンデンサC6)で置き換えたものである。電源が投入されてから、エミレス検出回路のランプ電圧検出用の平滑回路を利用してコンデンサC7の電圧が所定のレベルに達するまではスイッチ素子Q7をオフしておくことにより、起動開始直後のコンデンサC8への電荷の充電を阻止する動作については実施形態19と同じであり、実施形態19と同じ効果が得られる。また、実施形態3と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態3と同じ効果も得られる。
【0070】
(実施形態22)
本発明の実施形態22の回路図を図22に示す。この実施形態では、図31に示した従来例1において、予熱始動回路のコンデンサC13に、スイッチ素子Q7を介してコンデンサC7を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりスイッチ素子Q7をオンさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものである。
【0071】
本実施形態によれば、このように、エミレス検出回路のコンデンサC8に抵抗R7、R8が並列に接続されており、抵抗R8の電位により、予熱始動回路のコンデンサC13に並列接続されたコンデンサC7をスイッチ素子Q7で制御するものである。この手段により、電源が投入されて、インバータ回路が起動した際、コンデンサC8の電荷が所定のレベルになるまでの僅かな時間では、予熱始動回路の時定数を小さく設定するものである。これにより、所定の時間、フィラメントに供給する予熱電流の減少を最小限に抑えつつ、放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。
【0072】
(実施形態23)
本発明の実施形態23の回路図を図23に示す。この実施形態では、図32に示した従来例2において、予熱始動回路のコンデンサC13に、スイッチ素子Q7を介してコンデンサC7を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりスイッチ素子Q7をオンさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものであり、実施形態22と同じ効果が得られる。また、実施形態2と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態2と同じ効果も得られる。
【0073】
(実施形態24)
本発明の実施形態24の回路図を図24に示す。この実施形態では、図33に示した従来例3において、予熱始動回路のコンデンサC13に、スイッチ素子Q7を介してコンデンサC7を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりスイッチ素子Q7をオンさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものであり、実施形態22と同じ効果が得られる。また、実施形態3と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態3と同じ効果も得られる。
【0074】
(実施形態25)
本発明の実施形態25の回路図を図25に示す。この実施形態では、図31に示した従来例1において、予熱始動回路の抵抗R18に、トランジスタQ9を介して抵抗R22を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりトランジスタQ7をオン、トランジスタQ8、Q9をオフさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものである。
【0075】
本実施形態によれば、実施形態22と同様に、電源投入後、コンデンサC8の電圧が所定のレベルになるまでの僅かな時間では、予熱始動回路の時定数を小さく設定するものである。そのための手段として、コンデンサC8の電圧を抵抗R7、R8で検出し、トランジスタQ7〜Q9を制御する。起動直後は、コンデンサC8の電位は0であるので、トランジスタQ7がオフしており、スイッチング素子Q2のゲート駆動信号が発生すると、トランジスタQ8はバイアス抵抗R9によりオンとなり、これによりトランジスタQ9もオンとなるため、抵抗R18には抵抗R22が並列接続され、予熱始動回路の時定数は小さくなる。これにより、所定の時間フィラメントに供給する予熱電流の減少を最小限に抑えつつ、放電灯負荷laの一瞬閃光を防止することができる。また、入出力バランスが崩れることによりコンデンサC0の電圧がオーバーシュートし、スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC0等に過大なストレスが加わることを防止できる。
【0076】
(実施形態26)
本発明の実施形態26の回路図を図26に示す。この実施形態では、図32に示した従来例2において、予熱始動回路の抵抗R18に、トランジスタQ9を介して抵抗R22を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりトランジスタQ7をオン、トランジスタQ8、Q9をオフさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものであり、実施形態25と同じ効果が得られる。また、実施形態2と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態2と同じ効果も得られる。
【0077】
(実施形態27)
本発明の実施形態27の回路図を図27に示す。この実施形態では、図33に示した従来例において、予熱始動回路の抵抗R18に、トランジスタQ9を介して抵抗R22を並列接続し、エミレス検出回路のコンデンサC8の電圧が所定のレベルまで上昇したときに、抵抗R7、R8で分圧した電圧によりトランジスタQ7をオン、トランジスタQ8、Q9をオフさせて予熱始動回路の時定数を切り替えるようにしたものであり、実施形態25と同じ効果が得られる。また、実施形態3と同じ構成の谷埋め電源回路を用いた実施形態であるので、実施形態3と同じ効果も得られる。
【0078】
(実施形態28)
本発明の実施形態28の回路図を図28に示す。実施形態2と異なる点は、実施形態2では電源が投入されると、整流回路→抵抗R7→抵抗R8→ダイオードD10→ダイオードD11→コンデンサC8の経路でコンデンサC8が充電されて、一瞬閃光を防止していたのに対し、本実施形態では、整流回路→コンデンサC71→コンデンサC8の経路でコンデンサC8を充電するようにした点である。尚、コンデンサC8に並列接続されているツェナーダイオードZD71は過電圧の保護用である。このような回路構成にすることにより、寿命末期検出時にラッチ回路に保持電流を与えることなく間欠発振が可能な回路構成としながら、電源投入時にはコンデンサC8をプリチャージすることが可能で安価で容易に一瞬閃光を防止することができる。実施形態2の構成でコンデンサC8を充電すると、ひとたびラッチ回路が動作すると整流回路からラッチ回路に保持電流を与えることになるので、ラッチを解除せずに発振停止したままとなり、間欠動作しないことになる。
【0079】
(実施形態29)
本発明の実施形態29の回路図を図29に示す。実施形態28と異なる点は、整流回路の出力端に抵抗R71、R72の直列回路を接続し、抵抗R71、R72の接続点からコンデンサC71を介しコンデンサC8をプリチャージするようにした点である。このような回路構成にすることにより、コンデンサC71に大きなストレスをかけることなく、電源投入時にコンデンサC8をプリチャージすることで一瞬閃光を防止することができ、かつ、停電したような場合においては、ツェナーダイオードZD71→コンデンサC71→抵抗R72の経路でコンデンサC71の電荷を放電し、再度電源が投入された場合においても、一瞬閃光を防止することが可能となる。
【0080】
(実施形態30)
本発明の実施形態30の回路図を図30に示す。実施形態29と異なる点は、抵抗R71〜R78、コンデンサC72、C73、トランジスタQ71、Q72、ダイオードD71、D12で構成される電源リセット回路を設けた点に加えて、抵抗R71、R72の接続点とコンデンサC71の接続点から電源リセット回路の抵抗R78、トランジスタQ72を介し、コンデンサC71の放電路を形成した点にある。
【0081】
以下、動作を説明する。電源が投入されると、抵抗R71、R72を介しコンデンサC72を充電し、トランジスタQ71をオン状態に保つ(この間に、抵抗R74、R75を介してコンデンサC73が充電される)。この結果、トランジスタQ72はオフ状態を保つことになり、先に述べたように、コンデンサC71を介してコンデンサC8をプリチャージし、一瞬閃光を防止する。電源が瞬時停電した場合、コンデンサC72の電荷がトランジスタQ71のベース・エミッタを介して放電されると、コンデンサC73から抵抗R76を介してトランジスタQ72にベース電流を供給し、予熱始動回路のコンデンサC12をダイオードD18→コンデンサC12→抵抗R21→ダイオードD13→ダイオードD71(又はコンデンサC71)、抵抗R78→トランジスタQ72の経路で放電し、予熱始動回路のタイマー用のコンデンサC12を放電しつつ、コンデンサC71の電荷も引き抜く。また、エミレス検出回路のコンデンサC11はダイオードD73→ダイオードD12→抵抗R78→トランジスタQ72の経路で放電される。
【0082】
このような回路構成とすることで、電源が瞬時停電しても、再び放電灯負荷laが点灯するときには予熱モードから点灯するため、放電灯負荷laにストレスを与えることなく点灯させることができる。また、コンデンサC8をプリチャージさせるためのコンデンサC71も瞬時に放電させることが可能となるので、電源が瞬時停電した場合にも、一瞬閃光を防止することが可能となる。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、交流電源に接続された整流回路と、整流回路の出力側に配置されて直流電圧を充電される平滑コンデンサと、直流電圧を高周波電圧に変換するように交互にオン・オフされるスイッチング素子の直列回路と、放電灯負荷とLC共振回路を含みスイッチングによる高周波電流の一部を交流電源入力側に帰還するように整流回路の出力に接続された負荷回路と、スイッチング素子を自励駆動する手段と、ランプ電圧の上昇を検出して放電灯負荷のエミレス状態を検出するエミレス検出回路と、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段とを備えるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置であって、前記エミレス検出回路は、放電灯のエミレス状態の検出時に導通状態に保持される自己保持回路と、この自己保持回路に並列に接続された第1のコンデンサを含み、前記他制手段は、スイッチング素子の駆動信号により充電される時定数回路と、この時定数回路で設定された時間後に駆動信号を強制的に短絡させるスイッチとを含み、第1のコンデンサの電圧低下時に前記他制手段の駆動信号短絡用のスイッチが導通するように、前記他制手段の駆動信号短絡用スイッチの制御端子はダイオードを介して第1のコンデンサに接続されており、第1のコンデンサを電源投入直後に充電するプリチャージ手段を設けたから、第1のコンデンサの電圧が正常時のレベルとなった状態から動作を開始することができ、したがって、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段による放電灯の先行予熱動作が設計通りに行われることになり、起動時の一瞬閃光を防止できると共に、平滑コンデンサの電圧のオーバーシュートなども防止できる。また、前記プリチャージ手段に代えて、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は第1のコンデンサを他制手段から切り離すスイッチ手段を設けた場合にも同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】本発明の実施形態2の回路図である。
【図3】本発明の実施形態3の回路図である。
【図4】本発明の実施形態4の回路図である。
【図5】本発明の実施形態5の回路図である。
【図6】本発明の実施形態6の回路図である。
【図7】本発明の実施形態7の回路図である。
【図8】本発明の実施形態8の回路図である。
【図9】本発明の実施形態9の回路図である。
【図10】本発明の実施形態10の回路図である。
【図11】本発明の実施形態11の回路図である。
【図12】本発明の実施形態12の回路図である。
【図13】本発明の実施形態13の回路図である。
【図14】本発明の実施形態14の回路図である。
【図15】本発明の実施形態15の回路図である。
【図16】本発明の実施形態16の回路図である。
【図17】本発明の実施形態17の回路図である。
【図18】本発明の実施形態18の回路図である。
【図19】本発明の実施形態19の回路図である。
【図20】本発明の実施形態20の回路図である。
【図21】本発明の実施形態21の回路図である。
【図22】本発明の実施形態22の回路図である。
【図23】本発明の実施形態23の回路図である。
【図24】本発明の実施形態24の回路図である。
【図25】本発明の実施形態25の回路図である。
【図26】本発明の実施形態26の回路図である。
【図27】本発明の実施形態27の回路図である。
【図28】本発明の実施形態28の回路図である。
【図29】本発明の実施形態29の回路図である。
【図30】本発明の実施形態30の回路図である。
【図31】従来例1の回路図である。
【図32】従来例2の回路図である。
【図33】従来例3の回路図である。
【符号の説明】
la 放電灯負荷
Q1 スイッチング素子
Q2 スイッチング素子
T3 駆動トランス
C5 共振用コンデンサ
C8 第1のコンデンサ

Claims (12)

  1. 交流電源に接続された整流回路と、整流回路の出力側に配置されて直流電圧を充電される平滑コンデンサと、直流電圧を高周波電圧に変換するように交互にオン・オフされるスイッチング素子の直列回路と、放電灯負荷とLC共振回路を含みスイッチングによる高周波電流の一部を交流電源入力側に帰還するように整流回路の出力に接続された負荷回路と、スイッチング素子を自励駆動する手段と、ランプ電圧の上昇を検出して放電灯負荷のエミレス状態を検出するエミレス検出回路と、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段とを備えるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置であって、
    前記エミレス検出回路は、放電灯のエミレス状態の検出時に導通状態に保持される自己保持回路と、この自己保持回路に並列に接続された第1のコンデンサを含み、
    前記他制手段は、スイッチング素子の駆動信号により充電される時定数回路と、この時定数回路で設定された時間後に駆動信号を強制的に短絡させるスイッチとを含み、
    第1のコンデンサの電圧低下時に前記他制手段の駆動信号短絡用のスイッチが導通するように、前記他制手段の駆動信号短絡用スイッチの制御端子はダイオードを介して第1のコンデンサに接続されており、
    第1のコンデンサを電源投入直後に充電するプリチャージ手段を設けたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記プリチャージ手段は、整流回路の出力から少なくとも抵抗を介して第1のコンデンサを充電する手段であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. インバータ回路の自励発振動作を開始させるための起動パルスを少なくとも一方のスイッチング素子に印加するための起動回路を備え、該起動回路の蓄積エネルギーにより第1のコンデンサを充電することを特徴とする請求項1又は2記載の放電灯点灯装置。
  4. 整流回路の出力から少なくとも放電灯のフィラメントと抵抗を介してフィラメント断線検出用のコンデンサを充電する経路を有し、このフィラメント断線検出用のコンデンサから第1のコンデンサを充電することを特徴とする請求項1又は2記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記プリチャージ手段は、整流回路の出力から少なくとも第2のコンデンサを介して第1のコンデンサを充電する手段であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 第2のコンデンサに蓄積された電荷を電源オフ時に放電せしめるリセット手段を備えることを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  7. 交流電源に接続された整流回路と、整流回路の出力側に配置されて直流電圧を充電される平滑コンデンサと、直流電圧を高周波電圧に変換するように交互にオン・オフされるスイッチング素子の直列回路と、放電灯負荷とLC共振回路を含みスイッチングによる高周波電流の一部を交流電源入力側に帰還するように整流回路の出力に接続された負荷回路と、スイッチング素子を自励駆動する手段と、ランプ電圧の上昇を検出して放電灯負荷のエミレス状態を検出するエミレス検出回路と、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段とを備えるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置であって、
    前記エミレス検出回路は、放電灯のエミレス状態の検出時に導通状態に保持される自己保持回路と、この自己保持回路に並列に接続された第1のコンデンサを含み、
    前記他制手段は、スイッチング素子の駆動信号により充電される時定数回路と、この時定数回路で設定された時間後に駆動信号を強制的に短絡させるスイッチとを含み、
    第1のコンデンサの電圧低下時に前記他制手段の駆動信号短絡用のスイッチが導通するように、前記他制手段の駆動信号短絡用スイッチの制御端子はダイオードを介して第1のコンデンサに接続されており、
    電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は第1のコンデンサを他制手段から切り離すスイッチ手段を設けたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  8. 整流回路の出力から抵抗を介して充電されるタイマー用のコンデンサを備え、このタイマー用のコンデンサの電圧が所定レベルに達したときにオンされるスイッチ手段を第1のコンデンサと他手段との間に直列に挿入したことを特徴とする請求項7記載の放電灯点灯装置。
  9. 前記他手段は、電源投入後に駆動信号のオン時間を短縮する方向へ制限する所定時間を計測するためのタイマー用のコンデンサを備え、このタイマー用のコンデンサの電圧が所定レベルに達したときにオンされるスイッチ手段を第1のコンデンサと他手段との間に直列に挿入したことを特徴とする請求項7記載の放電灯点灯装置。
  10. 放電灯のランプ電圧を検出するためのコンデンサを備え、このランプ電圧検出用のコンデンサの電圧が所定レベルに達したときにオンされるスイッチ手段を第1のコンデンサと他手段との間に直列に挿入したことを特徴とする請求項7記載の放電灯点灯装置。
  11. 交流電源に接続された整流回路と、整流回路の出力側に配置されて直流電圧を充電される平滑コンデンサと、直流電圧を高周波電圧に変換するように交互にオン・オフされるスイッチング素子の直列回路と、放電灯負荷とLC共振回路を含みスイッチングによる高周波電流の一部を交流電源入力側に帰還するように整流回路の出力に接続された負荷回路と、スイッチング素子を自励駆動する手段と、ランプ電圧の上昇を検出して放電灯負荷のエミレス状態を検出するエミレス検出回路と、電源投入後の放電灯負荷の予熱時間は少なくとも一方のスイッチング素子の駆動信号をオン時間が短縮される方向へ制限する他制手段とを備えるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置であって、
    前記エミレス検出回路は、放電灯のエミレス状態の検出時に導通状態に保持される自己保持回路と、この自己保持回路に並列に接続された第1のコンデンサを含み、
    前記他制手段は、スイッチング素子の駆動信号により充電される時定数回路と、この時定数回路で設定された時間後に駆動信号を強制的に短絡させるスイッチとを含み、
    第1のコンデンサの電圧低下時に前記他制手段の駆動信号短絡用のスイッチが導通するように、前記他制手段の駆動信号短絡用スイッチの制御端子はダイオードを介して第1のコンデンサに接続されており、
    前記他制手段は、電源投入後、第1のコンデンサの電圧が正常時の所定レベルに達するまでの一定時間は前記時定数を小さくする時定数切替手段を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  12. 前記時定数切替手段は、第1のコンデンサの電圧が正常時の所定レベルに達したときにオン又はオフされるスイッチ手段を介して時定数回路のコンデンサ又は抵抗を接続又は遮断するように構成されていることを特徴とする請求項11記載の放電灯点灯装置。
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