JP3738063B2 - 給湯器 - Google Patents

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯熱交換器を通る水量調節用の水量制御弁を備えた給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3には、一般的な給湯器のシステム構成が示されている。同図において、給湯熱交換器2の入口側には給水通路の給水管3が接続されており、この給水管3には入水温を検出するサーミスタ等の入水温度センサ10と、入水量(給湯熱交換器の通水量)を検出する流量センサ9とが設けられている。給湯熱交換器2の出口側には給湯通路の給湯管4が接続され、この給湯管4の出口側には給湯栓1が設けられている。さらに、給湯管4には、給湯熱交換器2を通る水量を調節する水量制御弁16と、出湯温を検出するサーミスタ等の出湯温度センサ11とが設けられている。
【0003】
給湯熱交換器2の下方には給湯熱交換器2の加熱燃焼を行う給湯バーナ7、給湯バーナ7の点着火を行うイグナイタ電極18、着火を検知するフレームロッド電極19、および給湯バーナ7への燃焼空気の供給や排気を行う燃焼ファン5が配設されており、燃焼ファン5の回転数を検出するファン回転センサ21が設けられている。給湯バーナ7のガス導入口にはガスノズルをガス導入口に対向させてノズルホルダ6が配置され、このノズルホルダ6に通じるガス管8にはガス供給量を開弁量によって制御する比例制御弁13と、ガス管路の開閉を行う元電磁弁12とが介設されている。
【0004】
この給湯器においては、給湯バーナ7は複数段(3段)の燃焼面切り換え方式の多段能力式の給湯バーナと成しており、電磁弁20a,20b,20cを切り換えることにより、A面燃焼、AB面燃焼、ABC面(全面)燃焼のいずれかに切り換えてバーナ燃焼が行われる。
【0005】
なお、前記給湯バーナ7は、かつては、図9に示すように、複数のブンゼンバーナ34を配列配置することによって形成されていたが、このようなブンゼンバーナ34を用いたバーナ装置は、火炎温度が高くなり、バーナ燃焼によって、窒素酸化物(NOX )が生成するという問題が生じ、最近においては、窒素酸化物の生成の少ないクリーンな燃焼を達成するために、例えば図8に示すような淡バーナ35と濃バーナ36を隣り合わせに配列配置してなる全一次空気燃焼式のバーナ装置が採用されるようになってきている。前記淡バーナ35は空気量が理論空気量よりも高い予混合ガス(空気と燃料ガスとの混合ガス)を噴出する構成となっており、また、濃バーナ36は空気量が理論空気量よりも低い高濃度の予混合ガスを噴出する構成となっている。
【0006】
この濃淡バーナ36,35のバーナ装置を燃焼させたときには、淡バーナ35から噴出する低濃度予混合ガスは隣りの高濃度予混合ガスの高温の熱をもらって燃焼し、濃バーナ36から噴出する高濃度予混合ガスは隣りの淡バーナから噴出する低濃度予混合ガス中の空気をもらって燃焼するが、淡バーナ35から噴出する低濃度予混合ガスの量が濃バーナ36から噴出する高濃度予混合ガスの量よりも遥かに多く、このため、バーナ装置の燃焼面は殆ど低濃度予混合ガスの低温火炎で占められる結果、低温燃焼が達成され、これにより、窒素酸化物の生成の少ないクリーンな燃焼が達成されるようになっている。
【0007】
図3に示すように、この種の給湯器には制御装置14が備えられており、この制御装置14にはリモコン15が接続され、このリモコン15には、図示されていない運転ボタンや給湯温度を設定するボタンや給湯設定温度の設定温度表示部が設けられている。制御装置14には燃焼制御部(図3には図示せず)が設けられており、シーケンスプログラムを用いて給湯器の給湯動作を制御している。給湯栓1が開けられると、流量センサ9が入水量を検出して、その入水量がある一定以上(最低作動流量以上)になったなら、燃焼ファン5をオンとする。そして、燃焼ファン5の回転が所定の回転領域に入ったときに、元電磁弁12、電磁弁20a(又は20a,20b又は20a,20b,20c)および比例制御弁13を開けて給湯バーナ7へガスの供給を行い、イグナイタ電極18により点着火する動作を行う。
【0008】
次に、フレームロッド電極19により、給湯バーナ7の着火を確認して、フィードフォワード制御(出湯温度センサ10で出湯温度を検出することなく、予め設定したガス量供給パターンに従って燃焼を行わせる制御方式)からPID演算等によるフィードバック制御(出湯温度センサ10により出湯温度を検出し、出湯温度が設定温度に近づくようにPID演算によりガス供給量、つまり、比例制御弁13の開弁量を制御する方式)へ移行する動作を行う。
【0009】
湯の使用が終了して、給湯栓1が閉められると、流量センサ9により通水停止が検出され、この通水停止の検出信号を受けて、制御装置14は元電磁弁12を遮断して給湯バーナ7の燃焼を停止する。
【0010】
ところで、この種の給湯器において、給湯燃焼停止以降に、給湯熱交換器2の本体等に保有していた熱が給湯熱交換器2に残留している湯に徐々に伝搬していき、残留湯温が給湯設定温度よりもやや高くなるが、その後自然冷却されていく。そのため、給湯燃焼停止時から再出湯開始までの待機時間が長くなると、給湯熱交換器2内の残留湯温が徐々に低下していき、この状態で、再出湯が行われ、このとき給湯栓1が全開状態であり、給湯熱交換器2に多量の冷たい水が入り込むと、図5の(a)に示すように、給湯熱交換器内湯温が急激に低下することになる。しかも、この多量の水を設定温度まで加熱するには給湯バーナ7の火力が追いつかず、そのため、設定温度よりかなり低いぬるいアンダーシュートの湯が出るという現象が起こり、湯の使用者に不快感を与えるという問題があった。
【0011】
このような問題を解決するために、最近では、例えば前記待機時間が予め定めた設定時間(水量制御弁絞り量の切り換え時間)に達したときには、水量制御弁16を一定量に絞った状態で次の出湯に備えて待機させる方式のものが考えられている。この場合には、水量制御弁16が絞った状態であるので給湯熱交換器2には少量の水が入り込むため、図5の(b)に示すように、給湯熱交換器2への入水による湯温の低下が緩やかになり、給湯熱交換器2内の湯温が設定温度以下となるまでの時間TA が長くなり、しかも、この少量の水は給湯栓1が開けられてから給湯熱交換器2を出るまでの間にフィードバック制御によって十分に設定温度まで加熱されることとなり、湯の使用者は不快感を感ずることなく、気持ち良く湯の使用ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の燃焼面切り換え方式の給湯バーナ7を備えた給湯器においては、制御装置14内の前記燃焼制御部に、例えば図6に示すような、給湯バーナ7の各燃焼段ごとに給湯バーナ7の燃焼熱量の制御を行うための燃焼制御線が与えられており、燃焼制御部は、着火時の要求燃焼熱量の大きさによって選択される燃焼制御線上にて着火してバーナ燃焼を行うようになっている。この燃焼熱量は、リモコン15等によって設定される給湯設定温度と、給湯熱交換器2への入水量および入水温によって、例えば次式(1)で求められるものである。
【0013】
P=Q(T0 −Tin)・・・・・(1)
【0014】
なお、式(1)において、Pは要求燃焼熱量、Qは給湯熱交換器2への入水量、T0 は給湯設定温度、Tinは給湯熱交換器2への入水温である。
【0015】
そのため、給湯熱交換器2への入水温が低いときには、前記のように入水量を絞った状態で待機して再出湯を行った場合でも、要求燃焼熱量が大きくなることから、例えば図6の(a)に示すように、燃焼制御部は3つの燃焼制御線のうちの最高段の燃焼制御線、すなわち、ABCの全面燃焼の燃焼制御線上にて着火を行い、バーナ燃焼を行う。一方、給湯熱交換器2への入水温Tinが高い場合には、入水量を絞った状態で待機して再出湯を行うと、着火時(図7の着火判断時)の要求燃焼熱量Pが小さくなるために、例えば図6の(b)に示すように、燃焼制御部は2段目のAB面燃焼の燃焼制御線上にて着火してバーナ燃焼を行う。
【0016】
そうすると、特に、図8に示したような全一次空気燃焼式のバーナ装置等のように、各燃焼段の燃焼制御線のガス比例弁制御範囲が狭い、いわゆるターンダウンの小さいバーナ等においては、図6の(b)に示すように、AB面の燃焼制御線上にて着火した後に、図7に示すように、水量制御弁16の絞り量を小さくして給湯熱交換器2への入水量を多くすると、要求燃焼熱量が大きくなって燃焼制御線が1段上の燃焼制御線に移り、AB面の燃焼から全面燃焼への面切り換えが着火直後に起こることになる。
【0017】
そうすると、AB面燃焼のときには燃焼が行われずに、温められていなかったC面燃焼がAB面燃焼に加えて行われるために、図7に示すように、一次的に出湯湯温が下がり、その後、出湯湯温の低下を補うために多くのガスが給湯バーナ7に供給されることから、給湯設定温度よりもかなり高めのオーバーシュートの湯が出湯されることになり、この面切り換えによる湯温の変動が使用者に不快感を与えるといった問題が生じた。
【0018】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、たとえ給湯熱交換器への入水温が高い場合にも、再出湯時に給湯バーナの燃焼面切り換えによる湯温の変動が生じることのない給湯器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成により課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナを複数段の燃焼面切り換え方式の多段能力式の給湯バーナと成し、各燃焼段ごとに給湯バーナの燃焼熱量の制御を行うための燃焼制御線が与えられて着火時の要求燃焼熱量の大きさによって選択された燃焼制御線上にて着火してバーナ燃焼を行う燃焼制御部と、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、該水量制御弁の絞り量を予め定めた設定絞り量として待機して再出湯を行うタイプの給湯器において、前記複数の燃焼制御線のうち最高段以外の各段の燃焼制御線上には燃焼段不変更部が与えられており、前記給湯熱交換器への入水温を取り込んでこの入水温と給湯設定温度と前記水量制御弁の前記予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量が前記燃焼段不変更部よりも大となったときにはその一段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように前記水量制御弁の絞り量を小さく修正する水量制御弁絞り量修正手段が設けられていることを特徴として構成されている。
【0020】
また、前記最高段以外の各段の燃焼制御線上には燃焼段不変更部の代わりに燃焼段飛び越し領域が与えられており、前記給湯熱交換器への入水温を取り込んでこの入水温と給湯設定温度と前記水量制御弁の予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量が前記燃焼段飛び越し領域に入ったときにはその一段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように前記水量制御弁の絞り量を小さく修正する水量制御弁絞り量修正手段が設けられていることも本発明の特徴的な構成とされている。
【0021】
上記構成の本発明において、水量制御弁絞り量修正手段によって、給湯熱交換器への入水温が取り込まれ、この入水温と給湯設定温度と水量制御弁の予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量が、燃焼制御部に与えられた各段の複数の燃焼制御線のうち最高段以外の各段の燃焼制御線上に与えられた燃焼段不変更部よりも大となったとき、あるいは、与えられた燃焼段飛び越し領域に入ったときには、その一段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量になるように、再出湯開始までの待機時間中に、水量制御弁の絞り量が小さく修正される。
【0022】
給湯熱交換器への入水温が高いときには、従来の給湯器のように、水量制御弁の予め定めた絞り量に応じた入水量で再出湯を行うと、給湯バーナの要求燃焼熱量が小さく、例えば、第2段の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大の領域や燃焼段飛び越し領域内での着火が行われた後、入水量が増やされて、給湯バーナの要求燃焼熱量が大きくなり、燃焼制御線が切り換わるといったことが生じるが、本発明においては、このような再出湯直後の燃焼制御線切り換えが生じることはなく、前記の如く1段上の燃焼制御線である最高段の燃焼制御線上で着火が行われてその線上でバーナ燃焼も行われることから、再出湯時の給湯バーナ燃焼面切り換えによる再出湯湯温の変動が抑制される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。本実施形態例の給湯器は、図3に示した従来の給湯器とほぼ同様に構成されており、本実施形態例が従来例と異なる特徴的なことは、給湯燃焼停止以降の再出湯時に、給湯バーナ7の燃焼面切り換えが起こらないように、給湯熱交換器2への入水温に応じて水量制御弁16の絞り量を制御する特有な回路を制御装置14に設けたことである。
【0024】
この特有な回路は、図1に示すように、要求熱量算出部26、燃焼制御部24、弁絞り量制御手段28、待機時間計測部29、燃焼制御線メモリ31、水量制御弁絞り量修正手段30を有して構成されている。
【0025】
要求熱量算出部26は、入水温度センサ10によって検出される入水温と、リモコン15によって設定される給湯設定温度と、水量制御弁16の絞り量に応じた給湯熱交換器2への入水量とにより、前記式(1)によって、給湯バーナ7の着火時の要求燃焼熱量の値および給湯バーナ燃焼時の要求燃焼熱量の値を求める。なお、本実施形態例では、給湯燃焼停止以降の再出湯時の要求燃焼熱量Pは、給湯燃焼停止前の入水温Tinを用いて求めており、要求熱量算出部26は、この値を燃焼制御部24に加える。
【0026】
燃焼制御部24は、燃焼制御線メモリ31に予め与えられている、例えば図2に示すような各燃焼段ごとの燃焼制御線(本実施形態例においては燃焼制御直線であるが必ずしも直線とは限らない)のうち、要求熱量算出部26から加えられる着火時の要求燃焼熱量の大きさによっていずれかの燃焼制御線を選択し、この選択した燃焼制御線上にて着火して給湯バーナ7のバーナ燃焼を行うものであり、この燃焼制御動作は従来例とほぼ同様であるので、その重複説明は省略する。なお、燃焼制御部24は、給湯バーナ7の燃焼運転停止時に、燃焼停止信号を待機時間計測部29に加える。
【0027】
待機時間計測部29は、燃焼制御部24からの燃焼停止信号と流量センサ9からの入水信号を取り込み、給湯燃焼停止時から再出湯開始時までの待機時間、すなわち、燃焼制御部24からの燃焼停止信号が加えられてから流量センサ9からの入水信号が加えられるまでの時間を計測するものであり、この計測した待機時間の値を弁絞り量制御手段28に加える。
【0028】
弁絞り量制御手段28は、待機時間計測部29から加えられる待機時間の値を受けて、前記提案の給湯器と同様に、待機時間の長さに応じて水量制御弁16の絞り量を予め定めた設定絞り量として制御するものであるが、水量制御弁絞り量修正手段30からの弁絞り量修正信号が加えられたときには、この弁絞り量修正信号に応じて水量制御弁16の絞り量を修正して制御するものである。なお、前記設定絞り量は絞り量ゼロも含むものであり、待機時間に応じて、例えば、待機時間が水量制御弁絞り量の切り換え時間に達する前は設定絞り量がゼロとし、待機時間が水量制御弁絞り量切り換え時間に達した以降は、設定絞り量が予め定めた一定量(0よりも大きい量)とされる。
【0029】
水量制御弁絞り量修正手段30は、前記要求熱量算出部26により、給湯設定温度と、給湯燃焼停止前の入水温と、弁絞り量制御手段28によって定めた設定絞り量に対応する入水量とによって算出される給湯バーナ7の着火時の要求燃焼熱量の値を、燃焼制御線メモリ31に与えられている各燃焼段ごとの燃焼制御線と比較する。この各燃焼段の燃焼制御線には、本実施形態例では、例えば図2に示すように、最高段の燃焼制御線(ABC面燃焼制御線)以外の各段の燃焼制御線(AB面燃焼制御線およびA面燃焼制御線)上に、燃焼段不変更部としての燃焼段不変更領域が与えられている。この燃焼段不変更部を与えるに際し、同図に示すように、ある幅をもった燃焼段不変更領域を与えてもよいし、燃焼段の変更と不変更の判断基準となる基準点を与えてもよい。
【0030】
水量制御弁絞り量修正手段30は、要求熱量算出部26で前記のようにして求めた給湯バーナ7の着火時の要求燃焼熱量の大きさと、燃焼制御線メモリ31の各燃焼段の燃焼制御線とを比較し、要求燃焼熱量が燃焼段不変更部よりも大となったときには、その1段上の燃焼制御線上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように、弁絞り量制御手段28で予め定めた水量制御弁16の設定絞り量を、待機時間中に小さく修正するように、弁絞り量修正信号を加える。
【0031】
なお、本実施形態例では、図2に示すように、最高段の燃焼制御線上とAB燃焼面の燃焼制御線上およびAB燃焼面の燃焼制御線上に、それぞれ、着火位置R1 ,R2 が定められており、前記要求燃焼熱量がAB面燃焼の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大となったときには、最高段(ABC面燃焼)の燃焼制御直線上の着火位置R1 の要求燃焼熱量となるように、待機時間中に水量制御弁16の絞り量を小さく(水量制御弁16の開弁量を大きく)し、前記要求燃焼熱量がA面燃焼の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大となったときには、AB燃焼の燃焼制御線上の着火位置R2 の要求燃焼熱量となるように、待機時間中に水量制御弁16の絞り量を小さく(水量制御弁16の開弁量を大きく)修正する。
【0032】
本実施形態例は以上のように構成されており、本実施形態でも、従来例と同様に、燃焼制御部24による燃焼制御動作が行われて給湯バーナ7のバーナ燃焼が行われる。そして、前記提案の装置と同様に、給湯燃焼停止時から再出湯開始時までの待機時間の長さに基づいて、弁絞り量制御手段28により水量制御弁16の絞り量を設定絞り量に設定して待機して再出湯を行うが、本実施形態例では、給湯燃焼停止時に、要求熱量算出部26によって給湯燃焼停止前の入水温が入水温度センサ10から取り込まれ、この入水温と給湯設定温度と、弁絞り量制御手段28で定めた水量制御弁16の設定絞り量に応じた入水量とによって、給湯バーナ7の着火時の要求燃焼熱量が求めらる。この要求燃焼熱量は、水量制御弁絞り量修正手段30によって、燃焼制御線メモリ31に格納されている燃焼制御線と比較される。
【0033】
そして、入水温が高いために、前記弁絞り量制御手段28で定めた水量制御弁16の絞り量では要求燃焼熱量が小さくなり、この要求燃焼熱量が、例えば図2の(a)および(b)の点R0 に示すように、AB燃焼面の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大となったときには、着火直後に燃焼面切り換えが生じると判断されるため、1段上の最高段の燃焼制御線上の着火位置R1 にて着火される要求燃焼熱量となるように、前記弁絞り量制御手段28によって予め定めた水量制御弁16の絞り量が、待機時間中に小さく修正される。
【0034】
そして、この修正された絞り量で水量制御弁16が絞られ、この状態で待機して再出湯が行われることから、再出湯時には、この修正された水量制御弁16の絞り量に応じた要求燃焼熱量で、ABC燃焼面の燃焼制御線上にて着火が行われて、バーナ燃焼が行われる。
【0035】
本実施形態例によれば、給湯燃焼停止前の入水温の値が取り込まれ、この入水温に基づいて求められる着火時の給湯バーナ7の要求燃焼熱量がAB燃焼面およびA面燃焼面の燃焼制御線上に定められた燃焼段不変更部よりも大となり、燃焼面切り換えが起こり易いと判断されるときには、水量制御弁絞り制御手段30によって、待機時間中に水量制御弁16の絞り量が小さく修正され、それにより、着火が最高段の燃焼制御直線上にてバーナ燃焼が行われるために、例えば、図6の(b)に示した従来例のように、入水温が高いために、AB面での着火の直後にABC面燃焼への面切り換えが生じることはなく、着火直後の燃焼面切り換えに伴う再出湯湯温の変動を抑制することができる。
【0036】
なお、本実施形態例においては、上記動作により、水量制御弁16の絞り量修正が行われたときには、水量制御弁16の絞り量を小さくして待機するため、修正前の絞り量で水量制御弁16を絞って待機するときに比べて、再出湯直後の出湯量および、給湯熱交換器2を通る水の量が多くなることから、給湯熱交換器2内の湯温が冷め易くなるが、例えば図4の(a)に示すように、入水温が高いときの入水による給湯熱交換器2内の湯温の立ち下がりは、同図の(b)に示すような、入水温が低いときの入水による給湯熱交換器2内の湯温の立ち下がり特性に比べて湯温の下がり方が緩やかであり、入水量が多めであっても湯温が急激に下がってアンダーシュートの出湯となることはなく、給湯設定温度に近い湯温の出湯が行われる。
【0037】
本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、燃焼制御線メモリ31に与えらている各段の燃焼制御線のうち、最高段以外の各段の燃焼制御線上に燃焼段不変更部を設けたが、この燃焼段不変更部の代わりに、例えば図2の(b)に示すように、燃焼制御線上に燃焼段飛び越し領域Cを与え、水量制御弁16の予め定めた設定絞り量に応じた入水量および、入水温、設定温度に基づいて求められる給湯バーナ7の要求燃焼熱量が燃焼段飛び越し領域に入ったときには、水量制御弁絞り量修正手段30によって、その1段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように、水量制御弁16の絞り量を待機時間中に小さく修正するようにしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態例では、図2に示したように、要求熱量算出部26で求めた要求燃焼熱量がAB面燃焼の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大となったときに、ABC面燃焼の燃焼制御線上の着火位置R1 の要求燃焼熱量となるように水量制御弁16の絞り量を修正する例について述べたが、前記要求燃焼熱量がA面燃焼の燃焼制御線上の燃焼段不変更部よりも大となったときや燃焼段飛び越し領域内に入ったときには、その1段上のAB面燃焼の燃焼制御線上の着火位置R2 の要求燃焼熱量となるように、水量制御弁16の絞り量を修正するようにしてもよい。
【0039】
さらに、上記実施形態例では、給湯バーナ7は、A面燃焼、AB面燃焼、ABC面燃焼の3段階に燃焼面切り換えを行う給湯バーナとしたが、本発明の給湯器に用いられる給湯バーナは、複数段の燃焼面切り換え方式の多段能力式の給湯バーナであればよく、2段あるいは4段以上の多段能力式の給湯バーナとしてもよい。
【0040】
さらに、上記実施形態例では、要求熱量算出部26は、給湯燃焼停止前の入水温を取り込んで、この入水温を給湯熱交換器2への入水温として、この入水温に基づいて給湯バーナ7の要求燃焼熱量を求めるようにしたが、再出湯までの待機時間中に入水温度センサ10からの入水検出温度を逐次取り込んでこの検出入水温に基づいて給湯バーナ7の要求燃焼熱量を求めるようにしてもよい。
【0041】
さらに、本発明の給湯器に用いられる給湯バーナは、上記実施形態例のように必ずしも図8に示したような全一次空気燃焼式のバーナ装置とするとは限らず、例えば図9に示したような複数のブンゼンバーナ34を備えたバーナ装置としてもよい。
【0042】
さらに、上記実施形態例では、給湯バーナ7を備えた単機能の給湯器としたが、本発明の給湯器は、例えば給湯機能と追い焚き機能とを共に備えた複合給湯器としてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、給湯熱交換器への入水温を取り込んで、この入水温と給湯設定温度と水量制御弁の予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量を、給湯バーナの各燃焼段ごとの燃焼熱量制御線と比較し、予め与えた燃焼段不変更部よりも大となったとき、あるいは、予め与えた燃焼段飛び越し領域に入ったときには、その1段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように水量制御弁の絞り量を小さく修正するために、燃焼段不変更部よりも大となったところや、燃焼段飛び越し領域にて着火が行われることを抑制することができる。
【0044】
そのため、前記燃焼段不変更部よりも大となったところや、燃焼段飛び越し領域にて着火が行われた後に水量制御弁が着火時よりも大きく開かれたときに、要求燃焼熱量が大きくなって着火した燃焼制御線上では制御しきれずに、着火直後にその1段上の燃焼制御線上にて燃焼熱量制御が行われて、燃焼面が切り換わるといったことを抑制することが可能となり、修正変更された水量制御弁の絞り量に応じた1段上の燃焼制御線上にて着火して、着火直後の燃焼面切り換えなしにバーナ燃焼を行うことが可能となり、着火直後の面切り換えによる再出湯湯温変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯器の一実施形態例の水量制御弁絞り量制御回路構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態例に与えられる給湯バーナの燃焼熱量制御線と着火位置変更動作を示す説明図である。
【図3】一般的な燃焼面切り換え方式の給湯バーナを備えた給湯器を示す構成図である。
【図4】給湯熱交換器への入水温の違いによる給湯熱交換器内湯温特性の違いを示すグラフである。
【図5】再出湯時の水量制御弁の絞り量制御による給湯熱交換器内湯温の降下抑制動作を示す説明図である。
【図6】予め定めた水量制御弁の絞り量にて再出湯を行ったときの入水温の違いによる燃焼制御線上の着火位置およびバーナ燃焼熱量制御方法の違いを示す説明図である。
【図7】給湯熱交換器への入水温が高いときに水量制御弁の絞り量を大きくして再出湯を行ったときの燃焼面切り換え動作に伴う出湯湯温変動を示すグラフである。
【図8】濃バーナと淡バーナとを隣合わせにした全一次空気燃焼式のバーナ装置を示す説明図である。
【図9】複数のブンゼンバーナを備えたバーナ装置を示す説明図である。
【符号の説明】
10 入水温度センサ
16 水量制御弁
23 燃焼制御部
26 要求熱量算出部
28 弁絞り量制御手段
29 待機時間計測部
30 水量制御弁絞り量修正手段
31 燃焼制御線メモリ

Claims (2)

  1. 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナを複数段の燃焼面切り換え方式の多段能力式の給湯バーナと成し、各燃焼段ごとに給湯バーナの燃焼熱量の制御を行うための燃焼制御線が与えられて着火時の要求燃焼熱量の大きさによって選択された燃焼制御線上にて着火してバーナ燃焼を行う燃焼制御部と、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、該水量制御弁の絞り量を予め定めた設定絞り量として待機して再出湯を行うタイプの給湯器において、前記複数の燃焼制御線のうち最高段以外の各段の燃焼制御線上には燃焼段不変更部が与えられており、前記給湯熱交換器への入水温を取り込んでこの入水温と給湯設定温度と前記水量制御弁の前記予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量が前記燃焼段不変更部よりも大となったときにはその一段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように前記水量制御弁の絞り量を小さく修正する水量制御弁絞り量修正手段が設けられていることを特徴とする給湯器。
  2. 最高段以外の各段の燃焼制御線上には燃焼段不変更部の代わりに燃焼段飛び越し領域が与えられており、前記給湯熱交換器への入水温を取り込んでこの入水温と給湯設定温度と前記水量制御弁の予め定めた設定絞り量に応じた入水量とによって求まる給湯バーナの要求燃焼熱量が前記燃焼段飛び越し領域に入ったときにはその一段上の予め定めた着火位置の要求燃焼熱量となるように前記水量制御弁の絞り量を小さく修正する水量制御弁絞り量修正手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の給湯器。
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