JP3737921B2 - 内燃エンジンのバルブ関連障害状態を検出するシステムおよび方法 - Google Patents

内燃エンジンのバルブ関連障害状態を検出するシステムおよび方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃エンジンにおける障害状態(fault conditions)即ち故障(failure)の検出に関する。特に、本発明は、エンジン・バルブによって生ずるエンジン障害およびバルブ関連故障を検出するシステムおよび方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
典型的な内燃エンジンは、バルブの構成に基づいてガスのエンジン・シリンダへの吸入およびエンジン・シリンダからの排出を制御する。典型的な構成では、バルブはエンジン・ブロック即ちヘッド内部にばねで取り付けてある。バルブの移動、即ち、開閉は、典型的にロッカ・アセンブリ(roker assembly)によって制御する。ロッカ・アセンブリは、エンジン・クランクシャフトによって駆動し、カムの構成を利用して、各シリンダにおけるバルブのストロークのタイミングを制御する。
【0003】
内燃エンジンは、シリンダ毎に少なくとも1つのバルブを含む。単一バルブ・シリンダの場合、バルブは、吸気のために1回開放し、2度目の開放で燃焼ガスを排出する。別の形式のエンジンでは、このようなバルブを2つ備え、1つを吸気用に、1つを排気用としている。
【0004】
空気は、マニフォルドの構成を介して、エンジン・シリンダに供給する。図1に、標準的なV字構成で8つのシリンダを利用するエンジンの一形式を示す。このように、エンジン10は、左シリンダ・バンク11および右シリンダ・バンク12を含む。この場合、エンジン10を4つのシリンダ部即ち四分領域(quadrant)に分割し、各四分領域には別個の吸気マニフォルドによって供給するとみなすことができる。例えば、図の左上にある2つのシリンダには、左前吸気マニフォルド15を介して空気を供給する。同様に、エンジン10の右前四分領域には右前吸気マニフォルド16を介して供給し、左後四分領域には左後吸気マニフォルド17を介して供給し、右後四分領域には右後ろ吸気マニフォルド18を介して供給する。
【0005】
前述のように、各シリンダにはアレイ状に1つ以上のバルブを備えてある。典型的なバルブ・アセンブリ30を図2に示す。バルブ・アセンブリ30は、エンジン・ヘッド31内部に取り付ける。吸気バルブでは、吸気口32とエンジン・シリンダ室33との間にバルブ・アセンブリを配置し、吸気口およびマニフォルドからシリンダに引き込まれる空気の流れを制御する。
【0006】
バルブ・アセンブリは、バルブ・ヘッド36内で終端するバルブ・ステム35を含む。バルブ・ヘッド36は、吸気口32とシリンダ室33との間に配してあるバルブ・シート37を密閉するように構成してある。適正に動作している場合、バルブ・ヘッド36をバルブ・シート37から離脱させ、空気をシリンダ室33内に導入し、続いてバルブ・シート37を密閉する。
【0007】
エンジン・ヘッド31は、バルブ・ガイド39を支持し、これを貫通してバルブ・ステム35が往復運動を行う。ばね、即ち、外側ばね40および内側ばね41の構成が、バルブ・ステム35に上方力を与える。この実施形態では、ばねワッシャ42をバルブ・ステムの端部に係合し、ばね40,41をワッシャとバルブ・ガイド39との間に捕捉する。ばね40,41は適切な戻り力を与え、エンジン・サイクルの適切な時点に、バルブ・ヘッド36をバルブ・シート37との密閉係合に引き戻すように設計してある。
【0008】
バルブ・ステム35の下方移動、およびその結果生ずるバルブ・ヘッド36の下方移動は、ロッカ・アセンブリ45によって調節(govern)する。ロッカ・アセンブリの一端にあるタペット(tappet)44が、バルブ・ステム35の上端を押下し、バルブ・ヘッド36をバルブ・シート37から解放する。タペット44を引っ込めると、ばね40,41は、バルブ・ヘッドをシート37との係合状態の引き戻すように動作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
いずれの機械的機材の場合と同様、バルブ・アセンブリ30は、エンジンの苛酷な環境においては故障する虞れがある。バルブ・アセンブリの故障は、たいしたことのないものから厳しいものにまで及ぶ。たいしたことのない問題は、バルブ・シート37内部におけるバルブ・ヘッド36の座着障害による洩れによって始まる場合がある。この座着障害は、バルブ、バルブ・シートまたはバルブ・ガイドの狂いに起因する可能性がある。バルブ洩れの量が増大するに連れて、問題は重大となり、バルブの過熱や究極的には完全な故障を含む虞れがある。他のバルブ・アセンブリの故障形態には、バルブ・ステムまたはバルブ・シートの焼き付きおよび/または破損が含まれる。加えて、バルブのばねが疲労によって切れる場合もある。
【0010】
バルブ・アセンブリ30のようなバルブ・アセンブリの故障は、検出が困難である。バルブに関連する故障が検出されないでいると、急速に悪化し、程なく重大なエンジン損傷に至る可能性がある。故障の性質にもよるが、エンジンに対する厳しい損傷が5分未満に生ずる可能性がある。場合によっては、ピストン、シリンダのライナおよびシリンダ・ヘッド、ならびに燃料噴射器や連接ロッドが、故障したバルブ・アセンブリの影響によって、修理不能の損傷を受ける可能性がある。勿論、この程度の故障は、かなりのエンジン・ダウンタイムを招くことになる。採鉱の操業のような多くの用途では、エンジンは、毎日24時間、1週間に7日動作することが期待される。このような用途では、少しでもダウンタイムがあると、その結果車両所有者/運転手に経済的な打撃が加わることになる。
【0011】
近年のエンジンは、エンジン制御システムを含み、エンジン速度、油圧および油温、冷却材圧力および温度等のような、数種類のエンジン動作状態を連続的に監視する。エンジン問題の中には、これらの状態を監視することによって、問題が悪化する前に車両運転手に適宜警告を発するようにしたものもある。しかしながら、バルブに関連する故障の場合、エンジン動作状態を通常に監視していても、厳しい故障や破壊的なエンジンの故障であってもその発生前に適当な警報を発することができない。したがって、バルブ関連故障を精度高くかつ適切なタイミングで検出し、エンジンに対する更に一段と重大な損傷を回避するのに十分間に合うように車両運転手に通知することが可能なシステムおよび方法が求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃エンジンにおける障害状態を検出するシステムおよび方法に関し、更に特定すれば、バルブ関連の障害検出に関する。本発明の方法は、複数のエンジン・シリンダ部の各々における吸気温度を利用する。複数のエンジン吸気温度の平均値を、個々の温度の各々と個別の時間増分刻みで比較する。各吸気温度の平均温度値に対する変化率を評価し、障害状態が発生したか否かについて判定を行う。
【0013】
本発明のある種の形態によれば、温度センサは、各吸気マニフォルド内部に配置する。各センサからの出力をエンジン制御モジュールに供給し、温度情報を評価する一連のステップを実施する。一実施形態では、エンジン制御モジュールは、一連のソフトウエア命令を実行するように構成したマイクロプロセッサを含む。この実施形態では、シリンダ部に対応する各吸気マニフォルドにおける温度値を読み取り、平均値を生成する。一方、各吸気温度値を平均値と比較して、ルーチン動作の各時間増分刻み毎に、差分値を生成する。
【0014】
各シリンダ部毎に差分値を分析し、経時的な値の変化率を判定する。特定のシリンダ部に対する変化率が所定のスレシホルド値を超過する場合、そのシリンダ部には障害があるとして、フラグを立てる。
【0015】
本システムおよび方法の更に別の構造では、問題シリンダ部(affected cylinder section)に対する温度差情報を評価し、障害がバルブに関連する故障による可能性が高いか否かについて判定を行う。一実施形態では、数個の時間増分刻みにわたって、複数の温度差値を微分する。得られた複数の微分値をその時間期間で積分または加算し、その結果を、バルブに関する故障を示すスレシホルド値と比較する。この積分の結果がスレシホルド値を超過する場合、問題シリンダにはバルブに関連する障害があるとして、更にフラグを立てる。積分結果がスレシホルドを超過しない場合、バルブに関連する故障は起きていないと結論付ける。
【0016】
本発明の主要な目的の1つは、より重大な結果を来す前に、故障を精度高くかつ迅速に確認することが可能なシステムおよび方法を提供することである。バルブに関連する故障が原因で発生するエンジンの故障検出を可能にする本発明の形態によって、別の目的が得られる。その他の目的は、既存のエンジン状態センサまたは容易に検知できるエンジン動作状態を基準にすることができる障害検出システムを提供することである。
【0017】
本発明の利点の1つは、重大な損傷がエンジンに発生し得る前に、障害指示を発生可能なことである。更に別の利点は、本システムおよび方法は、エンジン・バルブに関連する故障と関連しない故障との間で区別できることである。
【0018】
本発明の更に他の利点は、バルブに関連する故障によって影響を受けるシリンダ部またはエンジン四分領域の指示を与え、エンジン修理プロセスを簡便化することである。本発明のその他の目的および利点は、以下に記載した説明および添付図面の検討によって明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の原理の理解を促進する目的のために、これより図面に示す好適な実施形態を参照し、具体的な言葉を用いてこれを説明する。しかしながら、これによって本発明の範囲を限定することを意図するわけではなく、図示する実施形態における変形や更なる変更、およびここに例示する本発明の原理の更に別の用途等は、本発明が関連する技術分野における当業者には通常に想起するものとすることは理解されよう。
【0020】
本発明は、バルブ関連故障を検出し、車両運転手に警報を発するシステムおよび方法を提供する。好適な実施形態では、本発明は、吸気温度を評価し、当該温度における異常を検出し、その異常を評価することによって、それらがバルブの故障に関連するか否かについて判定を行う。
【0021】
図1を参照すると、既に説明したエンジン10は、各吸気マニフォルド毎に1つずつ、ある数の吸気温度センサ20〜23を含む。即ち、左前マニフォルド15にはセンサ20を備え、右前マニフォルド16にはセンサ21を配し、左後マニフォルド17にはセンサ22を関連付け、右後マニフォルド18はセンサ23を有する。温度センサは、熱電対またはサーミスタ・センサのように、マニフォルドの各々を通過する空気の温度を精度高くかつ迅速に検知するのに適した種々の公知の構成のものとすることができる。
【0022】
センサからの信号は、信号配線24に沿ってエンジン制御モジュール25に達する。エンジン制御モジュール25は、従来の設計のものとすることができる。即ち、種々のエンジン状態センサから入力を受け入れ、種々のエンジン構成部品に出力信号を生成し、エンジンの動作および挙動を制御する。本発明の目的のために、エンジン制御モジュールは、信号配線24に沿って受け取ったセンサ出力値を読み取りかつ評価するソフトウエアを実行する手段を含むことができる。好ましくは、エンジン制御モジュール25は、一連のソフトウエア命令を実行するようにプログラムしてあるマイクロプロセッサを含む。
【0023】
本実施形態は、シリンダ部即ち四分領域に分割可能なエンジン10のようなエンジンを対象とする。各四分領域に、マニフォルド15〜18のようなそれ自体の吸気マニフォルドを通じて空気を供給する。その結果、対応する吸気温度センサ20〜23は、各四分領域内の1対のシリンダに引き込まれた空気の温度に関して、出力信号値を与える。
【0024】
本発明では、シリンダのどの四分領域が異常値即ち障害値を含むのか特定することができる。各四分領域が2つ以上のシリンダを含む場合、どのシリンダが障害値を有するのか正確に区別することは不可能である。しかしながら、本発明は、問題の発生源を、少なくともエンジン四分円の1つに分離する手段を備える。勿論、各四分領域が1つのシリンダしか含まない場合、問題に対して容易に単一のシリンダを指摘することができる。一方、各四分領域が2つ以上のシリンダを含む場合、オーバーホール手順における検査によって、障害バルブ・アセンブリを容易に突き止めることができる。
【0025】
本実施形態のエンジン10では、4つの温度信号を制御モジュール25に供給する。図3に示すように、4つの信号とはTLF,TLR,TRF,TRRである。これらの温度は、左前センサ20、左後センサ22、右前センサ21、および右後センサ23からの出力値にそれぞれ対応する。図3のグラフは、バルブのばね破断が生じたエンジン四分領域について、吸気温度に対する影響を示す。グラフに現れているように、各センサの温度、したがって各四分領域毎の吸気マニフォルドにおける空気温度は、通常のエンジン動作期間中ほぼ均一で安定している。
【0026】
しかしながら、バルブのばね破断時に、対応する四分領域、この場合左後四分領域の吸気温度が突然上昇する。左後四分領域への吸気の温度の急激な上昇から認められるように、バルブ関連故障の後破壊的なエンジン故障が間髪を入れずに発生する可能性がある。したがって、迅速な検出および介入が不可欠である。本発明は、故障後短時間の内にこれを検出し、警報を発生することができるシステムおよび方法を提供する。特定の場合によっては、故障アラームはバルブ関連故障後10秒以内に発生することもある。
【0027】
他のエンジン状態値は、タイムリーにバルブ関連故障を反映しない。例えば、図4を見ると、クランクケース圧力の時間に対するグラフが示されている。クランクケースの圧力は、バルブ故障の発生以後もかなりの間安定である。この特定例では、故障後100秒以上経過するまで、クランクケース圧力に大きな乱れは生じなかった。即ち、クランクケース圧力は、故障後200秒以上、即ち、3分以上経過するまで、大きな反応を示さなかった。場合によっては、クランクケース圧力が劇的に上昇する時点までに、問題シリンダには既に重大な損傷が生じていることもある。
【0028】
別のバルブ故障形態を図5にグラフで示す。この場合、シリンダ部即ち四分領域の各々について、吸気温度を経時的に示している。この場合、バルブ・シートの破損が発生し、その後、本発明のシステムおよび方法によって50秒未満の後に検出した。この場合、問題シリンダの吸気温度は、図3のグラフにおけるバルブのばね破断の場合のように劇的には上昇しなかった。しかしながら、吸気温度は、傾斜の緩い温度上昇の前に、特徴的でない上昇、僅かな低下、次いで急速な上昇を呈している。図4に示す温度変化の大きさは図3における程劇的ではないが、このバルブ関連故障の結果はエンジンには厳しい可能性がある。この場合、エンジン温度の特性が目立たないため、検出プロセスは多少困難で時間がかかることになる。
【0029】
本発明によれば、温度センサ20〜23およびエンジン制御モジュール25を含むシステムは、図6のフローチャートに示す多数のステップにしたがって動作することができる。尚、好適な実施形態では、これらのステップは「背景」ルーチンとして実行することは理解されよう。これは、一連のステップが所定の時間間隔で、他のエンジン関連ルーチンが動作している間に繰り返されることを意味する。近年のマイクロプロセッサの速度であれば、背景ルーチンは例えば100ミリ秒間隔で動作することができ、エンジン制御モジュールの他の重要な機能を乱すことはない。
【0030】
好適な実施形態では、一旦ルーチンがステップ50において開始したなら、全ての吸気センサの値Tiを読み取る。ここで値「i」はシリンダ部の番号に対応する。図示の実施形態では、4組のシリンダ部即ち四分領域があるので、このような値4つT1,T2,T3,T4を読み取り、エンジン制御モジュール25で処理する。勿論、モジュール25は、温度センサ20〜23が発生した信号を使用可能なフォーマットに変換するために、適切なハードウエアおよび/またはソフトウエアを含む。
【0031】
次のステップ52において、吸気温度の平均を計算する。この平均値は、Tバーで示すことができる。この平均吸気温度値は、多くの方法で導き出すことができる。勿論、算術的な平均を計算することができ、その場合、温度値Tiの各々を加算し、シリンダ部の数で除算する。あるいは、最高温度値および最低温度値を除外し、残りの温度を平均して、平均吸気温度Tバーを計算することも可能である。更に別の代替案では、平均計算プロセスに含ませる前に、最高温度値および最低温度値を修正または調整(proportion)することができる。これら最後の2つの手法では、温度ノルム(temperature norm)に対する温度極値の影響を最小に抑える。結果が全四分領域に対する吸気温度のノルムを表わす値となるのであれば、値Tバーを計算するための他の手法も考えられる。
【0032】
一旦平均吸気温度Tバーを計算したなら、ステップ56においてこの値を吸気温度Ti全てと比較する。このステップの結果、新たな値Δiが得られる。これは、特定の四分領域の温度と四分領域全ての間の平均即ちノルム温度との間の差を表わす。
【0033】
この手法を用いると、他の四分領域に対して劇的に温度が変動する四分領域を容易に特定することができる。しかしながら、四分領域の吸気温度における瞬時的または短期間の異常(aberration)は、必ずしもバルブ関連故障を示すとは限らない。したがって、ステップ58において、エンジン四分領域の各々について、値Δiの変化率に関して判定を行う。この変化率の値をRiで示すことができる。温度差の変化率を計算しているので、数回の離散時間にわたって温度値を蓄積しなければならない。したがって、エンジン制御モジュール内部のメモリに、Ti、Tバー、ΔiおよびRiの値のアレイを維持しておき、所定の時間間隔で新たな値を格納することを想定する。この値Riの計算を実行するサブルーチンは、図7および図8に示してあり、以下で更に詳しく説明する。
【0034】
バルブ関連故障が当該シリンダ部において発生したか否か判定するために用いるのは、各エンジン四分領域毎の変化率値Riである。即ち、ステップ60において、各シリンダの変化率値Riをスレシホルド値RLIMと比較する。スレシホルド値RLIMの大きさは予め決めてあり、エンジン制御モジュール25内部のメモリに保持しておくことが好ましい。この値は、特定のエンジンについて、経験的に導出することができる。本発明のこの特徴によれば、変化率値Riがスレシホルド値を超過していなければ、故障とはみなさない。この場合、エンジン制御モジュール内において他のエンジン障害検出ルーチンが監視していれば、他のエンジン・センサが他のエンジンの問題を明らかにする場合もある。
【0035】
ステップ62において、特定の四分領域に対する変化率値が限度値RLIMを超過する場合、そのシリンダ部即ち四分領域は障害を有するとして、フラグを立てる。次に、プログラム・フローはステップ64に進み、エンジン制御モジュール25は後続のステップを実行する。好適な実施形態では、シリンダ部テーブルをメモリに維持することができる。このテーブルは、シリンダ部の良好な動作状態(health)の基準を、ステップ62における検査で障害と判定した各四分領域毎にセットする障害フラグと共に保持することができる。
【0036】
ここで図7および図8を参照して、変化率値Riを判定する2つの手法を開示する。図7の最初の実施形態では、一旦主ルーチンがステップ58に達したなら、サブルーチンがステップ70にて開始する。サブルーチンのステップ72において、シリンダ部即ち四分領域に対して時点TにおけるΔiの値を計算する。次のステップ74において、同様の差分値を時点(T+a)について計算する。ここで、「a」は所定間隔に対応する。既に説明したように、図6に示した主ルーチンのステップは、10ミリ秒毎というように、所定の時間間隔でエンジン制御モジュールによって実行することができる。したがって、ステップ50〜64を通過する各サイクル毎に、時点(T+a)において更新したΔiの最新値を発生し、格納することができる。
【0037】
この実施形態によれば、変化率値Riを得るには、2つのΔi値を比較するだけでよい。勿論、シリンダ部即ちエンジン四分領域の各々に、更に特定すれば各温度値Ti毎に、同じプロセス・ステップ72〜76を実行して値Riを得る。サブルーチンはステップ78において主ルーチンにおける次のステップ、即ち、ステップ60に進む。この実施形態では、ある四分領域に対する温度差値が動的な即ち実質的に瞬時の変化を呈すると、障害フラグをトリガする。このような変化率は、図3および図5のグラフにおいて明白である。図3の温度グラフは、図6のルーチンを2サイクル繰り返す間に検出する可能性が高い、このような急激な変化率を示す。図5では、急激な変化率は、バルブ故障の開始時、および温度信号における後の摂動時に発生している。
【0038】
代替実施形態では、サブルーチンはステップ70において開始し、ステップ73に移り、多数の時点tに対してΔi値のアレイを計算する。ステップ75において、特定の時間期間において、この値Δiのアレイを所定の時間間隔「a」数回分にわたって積分する。具体的な実施形態の1つでは、この時間間隔を1.0秒とすれば、図6の主ルーチンを100ミリ秒毎に実行する場合、このようなΔiの値を10個積分のために得ることができる。そして、この積分の結果が、変化率値Riとなる。この場合もサブルーチンは、ステップ78において、主ルーチンのステップ60に進み、新たに発生した値Riをスレシホルド値と比較する。
【0039】
スレシホルド値RLIMは、図7および図8の2種類のサブルーチンを実行する相対的な時間期間を考慮するように調節しなければならないことを注記しておく。例えば、図7のサブルーチンは、短い時間期間即ち少い回数のルーチン・サイクルを利用し、その間に差分値の変化を評価する。変化率値Riは、2回の連続するサイクルからのデータのみを用いて判定するので、この値の大きさは、それよりも長い時間幅(time span)でデータを収集する場合よりも必然的に小さくなる。一方、図8のサブルーチンの方が長い期間にわたって実行する。即ち、実行する主ルーチンのサイクル回数が多い。このサブルーチンが発生する変化率値は、図7のサブルーチンに対する同じ値よりも大きくなることが予想される。RLIMの適切な大きさは、Ri値を計算するために用いるサブルーチンの性質に基づいて設定しなければならない。
【0040】
好適な実施形態では、エンジン10は、4つのシリンダ部即ち四分領域を含み、各四分領域が2つのシリンダを含む。また好適な実施形態では、4つの吸気温度センサを20〜23において利用する。本発明の適合化には、単一の吸気温度センサを有するエンジンで本発明による方法を実施するように構成するものもある。この場合、エンジン制御モジュール25は、他のエンジン状態センサからの出力値に基づいて、吸気温度のリアルタイム・モデルを生成するソフトウエアを含む。例えば、吸気温度モデルは、エンジン速度値、周囲温度および/またはブースト圧力を利用して、理想化した吸気温度を推定することができる。
【0041】
一旦この値を得たなら、図6のフローチャートに示す方法のステップ54で計算した平均吸気温度Tバーと置換する。次に、この基準温度値を、ルーチンの残りのステップ全体において用いる。例えば、ステップ56では、実際の吸気温度と、リアルタイム・モデルを用いて計算した基準温度との比較を行う。この変更実施形態では、単一の温度差値Δ、および単一の変化率値Rを計算する。
【0042】
同様に、図7および図8に示すサブルーチンは、エンジンの単一吸気温度センサに対応して、1回だけ実行すればよい。この場合、エンジンが1シリンダのみを有するのではない場合、本発明のシステムおよび方法は、バルブ関連故障の存在を検出するようにのみ動作する。多シリンダ・エンジンに単一の吸気温度センサを利用する場合、本システムは、問題シリンダの分離を、前述のエンジン10の実施形態と同様には行うことはできない。
【0043】
平均温度Tバーに対する温度Tiの差の変化率が限度値RLIMを超過したと判定した場合、ある種の異常、恐らくは故障の存在を判定したことになる。典型的に、検出した故障がバルブ装置に起因する可能性があるのは、その内のある割合のみである。特定の四分領域即ちシリンダ部が障害を有するとしてフラグが立った場合、恐らくトラブルシューティング・プロセスで障害の発生源を判定することができる。しかしながら、図6におけるステップのシーケンスで検出した障害は、特定のバルブ装置に帰することができない場合もある。この場合、トラブルシューティング・プロセスは、診断的分析(exploratory surgery)の形態を強め、必然的に時間がかかるものとなる。したがって、本発明は、バルブ・アセンブリが原因で発生した故障またはバルブに関連する故障を指摘するシステムおよび方法も想定する。
【0044】
本発明のこの追加実施形態は、問題シリンダ部に対する、吸気温度のある特性に基づくものである。図9aおよび図9bを参照して、吸気温度の時間に対するグラフを示す。図9aの第1のグラフでは、特定のシリンダTiが、全てのシリンダの中で、平均温度に対して劇的な温度急上昇を呈している。この場合、劇的な温度上昇は、直接バルブ装置の故障に帰することができる。同様に、図9bに示すグラフでは、吸気温度Tiは、鋭い発振状摂動、およびその後の緩やかになった上昇を呈する。ここでも、この吸気温度の痕跡がバルブ関連故障に対応することを、経験的データが示している。
【0045】
一方、特定の四分領域に対して吸気温度が全て上昇した場合、必ずしもバルブ装置が関与するとは限らない。したがって、図10aないし図10cに示すように、種々の吸気温度の痕跡が、他の種類の故障または正常なエンジン動作とも対応することが分かっている。例えば、図10aのグラフでは、特定のシリンダTiの温度が徐々に上昇しているが、この上昇は、平均吸気温度における上昇と並行している。この場合、1つのシリンダの温度が全体として比例的に高くなる場合があるが、全シリンダ部において同様の温度上昇が生じている。この場合も、経験的データは、この種の温度曲線がバルブ関連故障を示すのではないことを示している。
【0046】
同様に、図10Bのグラフを見ると、あるシリンダ部の温度が徐々に上昇する。この温度は、平均吸気温度Tバーの上昇より高い率で上昇する。この場合も、経験的データは、この温度変化がバルブ関連故障を示すのではないことを示唆する。最後に図10cでは、あるエンジン四分領域の温度痕跡に一時的なスパイクが見られるが、全体的には平均吸気温度Tバーと平行である。スパイクの持続期間が短く、正常な温度痕跡がそれに続く場合、故障があったとしても、バルブ装置に関連する故障として指摘することは通常できない。この種の信号は、間欠的なセンサ回路の故障の典型である。
【0047】
結果的に、最も効果的な故障検出システムおよび方法とは、図9aおよび図9bの吸気温度痕跡、および図10aないし図10cの温度痕跡において区別することができるものであろう。エンジン制御モジュールは、図11のフローチャートに示すような代わりのルーチンを含むことができる。このルーチンの開始ステップ80は、図6に示すフローチャートの継続ステップ64において開始することができるが、主ルーチンと全体的に同時に走ることが最も好ましい。したがって、一旦あるシリンダ部が障害を有するとしてフラグが立った場合、プログラム・フローは、図11に示すステップ80〜96に回り道することができる。ステップ82において、条件(conditional)を評価し、障害としてフラグが立っているシリンダ部があるか否かについて判定を行う。ない場合、ルーチンは戻りステップ96にて主ルーチンに戻る。
【0048】
特定のシリンダ部即ち四分領域に故障フラグがセットされている場合、ステップのシーケンスはステップ84に進み、問題シリンダの値Δiをある数だけ、時間間隔Nにわたって蓄積する。値の数は、図11のフローチャートのステップを実行するための時間増分刻み、および時間期間Nによって異なる。しかしながら、特定の時間期間に5つ以上のこのような値Δiを蓄積することが考えられる。
【0049】
一旦所定数の値Δiを蓄積しメモリに格納したなら、ステップ86においてこれらの値を各々微分する。即ち、直前の隣接値に関してこれらを微分する。言い換えると、Δi(t)−Δi(t−1)によって微分値を計算する。これらの微分値を再びエンジン制御モジュール25内部のメモリに格納する。この微分ステップは、初回を除いて、図11のサブルーチンを通過する各サイクル毎に、差分値の蓄積と時を同じくして実行可能であることは理解されよう。あるいは、時間期間N全体にわたり問題四分領域に対してΔi値をサブルーチンが蓄積し終えた後に、ステップ86を実行することも可能である。
【0050】
これら蓄積した微分値をステップ88において積分する。この積分は種々の方法で行うことができる。好適な実施形態では、時間期間Nにわたって微分値を加算する。これらステップ86,88における微分および積分は、以下の式で表わすことができる。
【0051】
【数1】
Figure 0003737921
【0052】
問題四分領域に対して吸気温度の大幅なシフトが生ずると、SUMiの値は大きな正の値となる。この積分の結果SUMiを条件判定ステップ90において評価し、これが所定の限度を超過するか否かについて判定を行う。超過する場合、プログラムはステップ92に進み、以前にフラグを立てた問題シリンダ部に対して、更にバルブ関連障害を有するとしてフラグを立てる。あるいは、条件判定ステップ90の結果が偽、即ち、「超過しない」である場合、プログラムは分岐路94に沿って連続ステップ96に進む。
【0053】
図6のフローチャートにおける連続ステップ64または図11のフローチャートにおける戻りステップ96に続いて、エンジン制御モジュールは種々の障害関連ルーチンを実行することができる。即ち、ある種の障害警報を車両運転手に発し、破壊的なエンジンの故障の潜在的な可能性が差し迫っていることを運転手に警告する。一手法では、最上位の警報を発し、車両運転手にエンジンを停止する機会を与える。あるいは、エンジン制御モジュールがエンジンの制御を引き受け、エンジンを完全に停止できるまで徐々にエンジンを安全なレベルに落としていく(derate)ことができる。
【0054】
診断技師がエンジンを評価する場合、シリンダ部の障害フラグを検討することができる。エンジン制御モジュールが、先に論じたシリンダ部テーブルのように、障害フラグの記憶場所をメモリ内に含むことができると考えられる。後に、通信ポートを有する従来からのエンジン制御モジュール用診断ツールを用いて、障害フラグ情報をダウンロードすることができる。こうして、エンジン技師は、障害フラグを利用し、問題エンジン四分領域即ちシリンダ部を判定し、障害の原因の少なくとも暫定的な理解を得ることができる。
【0055】
図6および図11に示す方法のステップは、エンジン制御モジュールのマイクロプロセッサ内部に格納してあるソフトウエア・ルーチンによって実施することが考えられる。したがって、種々のスレシホルド値および限界値もメモリ内に格納し、図示したシーケンスにおける適切なステップにおいて比較のためにアクセスすることができる。
【0056】
好適な実施形態ではソフトウエアを基本とした手法を想定しているが、本発明は、ソフトウエア以外でも実施可能である。即ち、アナログの算術演算装置を用いて吸気センサ各々の値を読み取り、平均値を判定し、平均値とセンサ温度値とを比較することができる。この手法では、値の各々は電圧レベルで表わされ、ルーチンの各々からの最終出力も、同様の電圧レベルで表わすことになる。このようにして得られた電圧レベルは、エンジン制御モジュールのソフトウエアに基づくルーチンのために、適宜ディジタル信号に変換することができる。
【0057】
以上本発明を図面および説明において詳細に図示しかつ記載したが、これはその性質上限定ではなく例示とみなすべきであり、その好適な実施形態を示しかつ記載したに過ぎず、本発明の精神に該当する変更や修正は全て保護対象となることを望むことは理解されよう。
【0058】
例えば、本発明のシステムは、前述のように理想的な吸気温度のモデリングを行うことなく、単一の吸気マニフォルドおよび単一の温度センサを有するエンジンと共に用いるように修正することができる。即ち、図7のサブルーチンのステップ72または図8のサブルーチンのステップ73において計算した差分値Δ(t)は、時点tにおける現温度と時点t−aにおける温度との差に対応することができる。ここで、「a」は、先に論じた所定の時間間隔である。同様に、図7におけるルーチンのステップ74において、差分値Δ(t+a)は、T(t+a)−T(t)に対応する。この置換を用い、図6ないし図8および図11におけるアルゴリズムの残りのステップは、前述のように進めることができる。
【0059】
図7のサブルーチンに関する更に別の代替案として、Δ(t)およびΔ(t+a)の値は、単に、時点tおよびt+1におけるセンサからの温度値にそれぞれ対応することができる。この場合も、ルーチンの残りのステップは、同様に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムおよび方法と共に用いる内燃エンジンを示す平面概略図である。
【図2】図1に示すエンジンと共に典型的に用いるバルブ・アセンブリの拡大部分断面図である。
【図3】バルブのばねの破断前、その最中およびその後の、時間に対する吸気マニフォルドの温度を示すグラフである。
【図4】図3にグラフで示したバルブのばねの破断を生じた同じエンジンについて、クランクケースの圧力を示すグラフである。
【図5】バルブ・シートの破損を生じた他のエンジンについての、時間に対する吸気温度を示すグラフである。
【図6】本発明の方法にしたがって、エンジン制御モジュールによって実施するステップのフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートに示す方法のステップによってアクセスするサブルーチンのフローチャートである。
【図8】図6のフローチャートに示す方法のステップによってアクセスする別のサブルーチンのフローチャートである。
【図9】aおよびbは、2つのバルブ関連故障形態についての、吸気温度対時間の関係を示すグラフである。
【図10】aないしcは、バルブ関連故障が存在しない場合の吸気温度対時間の関係を示すグラフである。
【図11】バルブ関連故障を非バルブ関連故障間と区別する方法のステップを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン
15 左前マニフォルド
16 右前マニフォルド
17 左後マニフォルド
18 右後マニフォルド
42 信号配線
20〜23 吸気温度センサ
25 エンジン制御モジュール
11 左シリンダ・バンク
12 右シリンダ・バンク
30 バルブ・アセンブリ
31 エンジン・ヘッド
32 吸気口
33 エンジン・シリンダ室
35 バルブ・ステム
36 バルブ・ヘッド
37 バルブ・シート
39 バルブ・ガイド
40 外側ばね
41 内側ばね
42 ばねワッシャ
44 タペット
45 ロッカ・アセンブリ

Claims (12)

  1. 内燃エンジンにおける障害状態を検出する方法であって、前記エンジンが、ある数の吸気マニフォルドであって対応する数のエンジン・シリンダ部に空気を供給する前記ある数の吸気マニフォルドと、前記マニフォルドの各々に温度センサとを有し、
    前記吸気マニフォルドの各々において、前記温度センサの出力値を読み取るステップと、
    前記吸気マニフォルド全ての間の平均吸気温度を示す平均値を発生するステップと、
    各吸気マニフォルドについて、前記平均値に対する各温度センサの出力の変化率値を判定するステップと、
    前記変化率値が所定のスレシホルドを超過した吸気マニフォルドを特定することにより、前記対応するシリンダ部における障害状態の存在を示すステップと、
    を備えた障害状態検出方法。
  2. 請求項1記載の障害状態検出方法において、平均値を判定する前記ステップが、
    前記吸気マニフォルド全てに対する前記温度センサの出力値の和をとるステップと、
    前記和を前記吸気マニフォルドの数で除算するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の障害状態検出方法において、平均値を判定する前記ステップが、最高出力値および最低出力値を有する前記センサを除いて、全ての前記温度センサの出力値の平均を判定するステップを含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項1記載の障害状態検出方法において、変化率値を判定する前記ステップが、
    前記出力値と前記平均値との間の差に基づいて、差分値を計算するステップと、
    前記差分値の時間に対する変化率を判定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の障害状態検出方法において、変化率値を判定する前記ステップが、所定の時間期間にわたって、前記吸気マニフォルドに対する前記温度センサの出力値と前記平均値との間の差を積分するステップを含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項1記載の障害状態検出方法において、変化率値を判定する前記ステップが、前記吸気マニフォルドに対する前記温度センサの出力値と前記平均値との第1時点における差を、第2時点における前記差と比較するステップを含むことを特徴とする方法。
  7. 請求項1記載の障害状態検出方法であって、更に、前記特定した吸気部分に対する障害状態の障害形態を区別するステップを含み、該ステップが、
    前記特定した吸気マニフォルドに対する前記変化率値を微分して、微分値を得るステップと、
    所定の時間間隔にわたって計算した微分値の和をとるステップと、
    前記微分値の和が所定の限度を超過する場合、特定の障害形態に該当するとして、前記特定した吸気マニフォルドに対応する前記エンジン・シリンダ部にフラグを立てるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1記載の障害状態検出方法において、前記エンジンが、1つのエンジン・シリンダ部に空気を供給する1つの吸気マニフォルドを有し、前記エンジンが、更に、エンジン動作状態センサからの信号を受け取るマイクロプロセッサを有し、平均値を判定する前記ステップが、推定吸気温度値を示す前記エンジン動作状態センサからの前記信号から平均値を発生するステップを含むことを特徴とする方法。
  9. ある数の吸気マニフォルドであって対応する数のエンジン・シリンダ部に空気を供給する前記ある数の吸気マニフォルドを有する内燃エンジンにおいて障害状態を検出するシステムであって、
    前記数の吸気マニフォルドの各々にあり、前記マニフォルド内の空気温度を示す出力値を与えるセンサと、
    前記吸気マニフォルド全ての間の平均空気温度を示す平均値を発生する手段と、
    前記数の吸気マニフォルドの各々における前記センサの前記出力値の前記平均値に対する変化率を示す変化率値を発生する手段と、
    前記数の吸気マニフォルドの各々に対する前記変化率を、所定のスレシホルド値と比較し、前記変化率値が前記スレシホルド値を超過するエンジン・シリンダ部を示す信号を与える手段と、
    を備えた障害状態検出システム。
  10. 請求項記載の障害状態検出システムであって、更に、
    マイクロプロセッサを有し、該マイクロプロセッサが前記出力値を示す前記センサからの信号を受け取る、エンジン制御デバイスを備え、
    平均値を発生する前記手段、変化率値を発生する前記手段、および前記比較する手段は、前記マイクロプロセッサが実行するソフトウエア命令を含むこと、を特徴とする障害状態検出システム。
  11. 請求項10記載の障害状態検出システムにおいて、前記エンジンが1つの吸気マニフォルドを含み、
    前記エンジン制御デバイスが、エンジン状態を検知する別のセンサを含み、
    平均値を発生する前記手段が、前記他のセンサからの値に基づいて、前記1つの吸気マニフォルドにおける吸気温度を推定する手段を含むこと、を特徴とする障害状態検出システム。
  12. 内燃エンジンのシリンダのバルブ装置における障害状態を検出する方法であって、前記エンジンが、前記シリンダに空気を供給する吸気マニフォルドを有し、
    前記吸気マニフォルド内の空気の温度について、所定の時間間隔で温度値を判定するステップと、
    少なくとも2回の時間間隔にわたって、前記温度値の変化を示す変化率値を判定するステップと、
    前記変化率値が所定のスレシホルドを超過する場合、前記バルブ装置における障害状態の存在を示すステップと、
    を備えた障害状態検出方法。
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