JP3737872B2 - 磁気抵抗ヘッドからの熱抵抗信号に基づく衝撃検出機構を備えたディスク・ドライブ - Google Patents
磁気抵抗ヘッドからの熱抵抗信号に基づく衝撃検出機構を備えたディスク・ドライブ Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの読取り用に磁気抵抗(MR)読取りセンサまたはヘッドを利用する磁気記録ディスク・ドライブに関し、より詳細には、衝撃検出または振動検出を利用して、データの読み取りまたは書き込みを抑制するなどドライブのある一定の動作を修正するディスク・ドライブに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク・ドライブは、ディスク・ファイルとも呼ばれ、情報を格納する同心データ・トラックを有する回転式ディスクと、様々なトラックにデータを書き込みトラックからデータを読み取るヘッドまたは変換器と、キャリアに接続されヘッドを所望のトラックに移動させて読取りおよび書込み動作中にトラックの中心線上に維持するアクチュエータとを使用する情報記憶装置である。アクチュエータの最も一般的な形は、ヘッド・キャリアをディスクを横切って非直線的な一般に弓形の経路で移動させる、回転ボイス・コイル・モータ(VCM)アクチュエータである。一般に、ハブ上に取り付けられ、ディスク・ドライブ・モータによって回転されるいくつかのディスクと、アクチュエータに接続され、ディスクの表面にアクセスするためのいくつかのヘッド・キャリアがある。ハウジングがドライブ・モータとヘッド・アクチュエータを支持し、ヘッドとディスクを取り囲んで実質上密封された環境を提供する。従来の磁気記録ディスク・ドライブにおいては、ヘッド・キャリアは、ディスクがその動作速度で回転しているときにディスク表面の上方の空気軸受けに乗る空気軸受けスライダである。スライダは、スライダをアクチュエータに接続するサスペンションからのバイアス力によってディスク表面の近くに維持される。ヘッド・キャリアが空気軸受けによって部分的にのみ支持され、読み書き動作中にディスクまたはディスク上の潤滑フィルムと常にまたは時々接触するような接触および準接触または「近接」ディスク・ドライブが提案された。このようなタイプのディスク・ドライブの例は、IBMの米国特許第5200867号、Conner Peripheralsに譲渡された米国特許第5097368号およびCenstor Corporationに譲渡された米国特許第5041932号に記載されている。
【0003】
データを読み書きするための最も一般的な型式のディスク・ドライブは、誘導型読み書き両用ヘッドである。近年、磁気抵抗(MR)読取りセンサまたはヘッドを誘導型書込み専用ヘッドと組み合わせて利用するMRディスク・ドライブが利用可能になった。MRヘッドは、ディスク上に記録された磁界によって生じる電気抵抗の変化により読取り信号を生成する。例を挙げると、IBMの米国特許第3908194号には、MR読取りヘッドを誘導型書込みヘッドと組み合わせた「ピギーバック式」薄膜ヘッドが記載されている。MR読取りヘッドと誘導型書込みヘッドを備える最初に市販された空気軸受け式剛性ディスク・ドライブは、1991年にIBMによって導入された。
【0004】
低空飛行または準接触のMRディスク・ドライブでは、ヘッドとディスクの間隔が極端に狭いため、ディスク基板の起伏およびスライダの飛行高度の変動によって、MRヘッド・リードバック・データ信号のベースライン信号に変調が生じることが発見された。MRヘッド内の検出素子は、磁界を抵抗の変化として検出できるように、センス電流またはバイアス電流でバイアスをかける必要がある。このバイアス電流は、ヘッドの温度を周囲温度よりも高くする。したがって、MR信号のベースライン変調は、温度上昇したMR素子がディスクによって冷却され、その温度変化が、ヘッドとディスクの間隔の変動に直接関係することによるものである。IBMの米国特許第5455730号には、MRリードバック・データ信号に対するこのベースライン変調の影響を最小限に抑えるいくつかの手段を含むMRディスク・ドライブが記載されている。
【0005】
ディスク・ドライブ、特に携帯型またはラップトップ型コンピュータで利用されるディスク・ドライブは、外部の衝撃や振動の影響を受けやすく、この衝撃や振動によって、ヘッドが、トラック・アクセスまたは「シーク」動作中に間違ったトラックに移動したり、読取りまたは書込み動作中にトラックから外れたりする恐れがある。間違ったトラックへのデータの書込みは、通常、上書きされたトラックのデータの損失をまねくため許容できない。ディスク・ドライブがより小さくなり、そのトラック密度(すなわち、半径方向1インチあたりのデータ・トラック数)が高くなるにつれて、外部の衝撃および振動の影響がより顕著になった。外部の力を感知しそれを補償するか、あるいはその力が除かれるまでディスク・ドライブの一部の動作を停止することによってこの問題に対処する様々な技術が提案されている。これらの技術は、一般に、通常の加速度計のような別個の電気機械式衝撃感知装置を利用するもので、この装置は、ディスク・ドライブのハウジングにまたはディスク・ドライブ電子回路を含むプリント回路基板に取り付けられる。たとえば、Hewlett-Packardに譲渡された米国特許第5299075号には、回転加速度計の出力をアクチュエータ・トラック制御部またはサーボ・システムへのフィードバックとして利用して、衝撃または振動によるトラッキング・エラーを補償するディスク・ドライブが記載されている。IBMの米国特許第5227929号には、3軸加速度計を備え、その出力を利用してヘッドを待機ゾーンに移動させディスク・ドライブ・モータの回転を止めるラップトップ・コンピュータが記載されている。Magnetic Peripheralsに譲渡された米国特許第4862298号と、MiniStor Peripheralsに譲渡された米国特許第5333138号には、過大な外部衝撃力があった場合にデータの書込みを抑制するための電気機械式衝撃センサを備えたディスク・ドライブが記載されている。
【0006】
ディスク・ドライブ内に衝撃センサを使用するにはいくつかの不都合がある。センサとそれに関連する電子回路のコストは数ドルに及ぶ。センサとその関連電子回路をプリント回路基板に実装する場合は、基板上の貴重なスペースを新たに確保しなければならない。たいていの衝撃センサは、ディスク・ドライブ・ハウジングの後側にあるドライブ・プリント回路基板に実装された振動ビーム圧電セラミック・デバイスである。この実装配置の限界は、ディスク・ドライブへの衝撃または振動が、対象となるヘッド・キャリア、すなわち衝撃を受けたときに書込みを行っているヘッドを支持するキャリアとは異なる形でセンサに作用することである。衝撃に対する書込みヘッドの応答はヘッド・サスペンションとディスクの振動モードに支配され、衝撃センサの応答はディスク・ドライブ・ベースの振動モードに支配されるため、衝撃時に行われた書込みがセンサで検出できない場合に、その衝撃によってソフトウェア上またはハードウェア上のデータ・エラーが生じる可能性がある。このような従来の衝撃センサのさらに他の限界は、振動ビームの限界共振周波数が約30kHzであるため、この共振周波数よりも十分に低い周波数まですなわち約5kHzまでしか衝撃を正確に測定できないことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は従来の衝撃センサを使用するディスク・ドライブの欠点をもたない衝撃感知能力を有するディスク・ドライブを提供することにあり、さらに詳細にはMRヘッド信号における熱抵抗効果を利用して外部衝撃を検出し、書込みを抑制する、磁気抵抗(MR)読取りヘッドを備えた磁気記録ディスク・ドライブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
MRヘッドは、バイアス電流によって加熱され、ヘッド・キャリア上でディスクの表面近くに支持される。ディスク・ドライブへの外部衝撃または振動によってキャリアとディスクの間隔が変化し、このために、ディスクによる加熱ヘッドの冷却によってヘッド温度の変動が起こる。この温度変動が、ベースライン電圧レベルの変調を含む熱抵抗信号として、MRヘッドからの信号に反映される。このディスク・ドライブは、この熱抵抗信号の正および負の偏移を所定のしきい値電圧レベルと比較する衝撃検出回路を含む。このしきい値を超えると、外部衝撃または振動が許容される限界値を超えたことを示し、データの書込みが抑制される。
【0009】
本発明の性質および利点をより良く理解するために、添付図面を参照して行う以下の詳細な説明を参照されたい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明を組み込んだディスク・ドライブを概略的に示す。
【0011】
磁気記録ディスク10が、「上面」11と「下面」12の磁気記録面を有し、スピンドル6上に支持され、駆動モータまたはスピンドル・モータ8によって回転される。各ディスク面11および12上の磁気記録媒体は、同心データ・トラック(図示せず)の環状パターンの形である。
【0012】
ヘッド・キャリア13は、ディスク10の上面11に位置決めされる。キャリア13は、ディスクに面する空気軸受け面(またはディスク側面20)と、後端22とを有する空気軸受けスライダである。ヘッド・キャリア13は、ディスク面11上の磁気媒体にデータを読み書きするために、その後端22で読み書き変換器21を支持する。変換器21は、誘導式書込みヘッド70とMR読取り素子またはセンサ60とを有するデュアル素子ヘッドである。キャリア13は、スライダの後端22に配置された空気軸受けスライダ変換器21である。キャリア13は、サスペンション15によってアクチュエータ・アーム14に取り付けられる。サスペンション15は、キャリア13をディスク面11の方にバイアスするわずかなばね力を提供する。第2のキャリア17は、やはり読み書き変換器を支持し、ディスク10の下面12に位置決めされ、サスペンション19によってアクチュエータ・アーム14に取り付けられる。
【0013】
アクチュエータ・アーム14は、回転式アクチュエータ27に取り付けられる。このアクチュエータは、通常、固定磁界内で動くコイルを含む回転ボイス・コイル・モータ(VCM)であり、コイルの運動の向きと速さは、コントローラ29から供給されるモータ電流信号によって制御される。ディスク10が回転するとき、回転式アクチュエータ27は、それぞれのディスク面11および12の上方で一般に弓形の経路で半径方向内方と外方にキャリア13および17を移動させ、それにより、読み書き変換器が、データを読取りまたは記録したいディスク面の様々な部分にアクセスすることができる。アクチュエータ27とスピンドル・モータ8は共に、ディスク・ドライブ・ハウジング9の一部分に取り付けられる。
【0014】
ディスク10の回転により、キャリア13とそれに関連するディスク面11との間に空気軸受けが生じる。ディスク・ドライブの動作中、空気軸受けは、サスペンション15のわずかなばね力とつり合い、キャリア13を、ディスク面11からほぼ一定の小さな間隔だけ離して支持する。本発明は、MR信号ベースラインの変調が発生するのに十分な小さなヘッド−ディスク間隔を有する空気軸受けディスク・ドライブ、ならびに読み書き動作中にヘッド・キャリアがディスクと常にまたは時々接触する接触および準接触記録ディスク・ドライブに適用することができる。
【0015】
ディスク・ドライブの様々な構成要素の動作は、マイクロコントローラ29によって生成される制御信号によって制御される。コントローラ29は、たとえば、論理制御回路、メモリ記憶機構、マイクロプロセッサを含む。コントローラ29は、線23上のスピンドル・モータ制御信号や、線28上のアクチュエータ27用のトラック追跡シーク制御信号など、様々なドライブ操作のための制御信号を生成する。
【0016】
線23上のスピンドル・モータ制御信号は、スピンドル・コントローラ30に送られ、このコントローラは、スピンドル・モータ8の電機子への電流を制御してドライブの動作中にモータを一定の回転速度で回転させる。また、スピンドル・コントローラ30は、マイクロコントローラ29に、状態信号、たとえばスピンドル・モータ8が運転速度に達したことを示す速度信号を提供する。
【0017】
ディスク面11からのデータは、MRセンサ60によって読み取られる。MR信号は、高域フィルタ36によって濾波され、増幅器37によって増幅される。フィルタ36、増幅器37およびその他の読取り信号処理回路、ならびにMRセンサ60へのセンス電流またはバイアス電流を生成する回路は、通常、アーム14上に配置された集積回路モジュール18の一部である。このモジュールは、相互接続をできるだけ短く維持するために読み書き変換器21の近くに配置され、そのためアーム電子回路(AE)モジュールと呼ばれる。AEモジュール18は、複数のたとえば図1ではただ2つの読み書き変換器に接続され、マルチプレクサを含む。このマルチプレクサは、フィルタ36および増幅器37を含む処理回路にどのMRセンサ信号を送るかを選択する。MR増幅器37からの出力は、読み書きデータ・チャネル25に送られ、そこで、MRセンサ60からのアナログ信号が処理されて、ディスク上に記録されるデータを表すデジタル信号となる。チャネル25は、通常、自動利得制御、アナログ−デジタル変換、およびデジタル・データ検出用の回路を含む。データは、読み書きデータ・チャネル25と書込み増幅器39とを介して誘導式書込みヘッド70に送られる書込み信号によってディスク面11に書き込まれる。書込み増幅器39は、一般にAEモジュール18内にある。
【0018】
線28上のトラック追跡シーク制御信号は、マイクロコントローラ29によって生成され、このコントローラは、入力ヘッド位置誤差信号(PES)に応答してサーボ制御アルゴリズムを実行する。MRセンサ60は、通常、ディスク上の、データ・セクタ間に埋め込まれた等しい角度間隔の環状サーボ・セクタに記録されたヘッド位置サーボ情報を読み取る。MR増幅器36からのこのアナログ・サーボ出力は、復調器38によって復調され、アナログ・デジタル(A/D)変換器40によってデジタルPESに変換される。線28上のトラック追跡シーク制御信号は、デジタル−アナログ変換器(DAC)32に送られ、ここでアナログ電圧信号に変換されてVCMドライバ34に出力される。次に、VCMドライバ34は、対応する電流パルスをVCMアクチュエータ27のコイルに送って、アーム14を半径方向の内方と外方に旋回させ、それぞれのディスク面11および12上の所望のデータ・トラックまでキャリア13および17を最適に移動して位置決めする。
【0019】
図1の上記構成要素およびその動作モードは、従来技術のMRディスク・ドライブの一部分を構成する。本発明は、従来のMRディスク・ドライブに、後で説明するベースライン変調(BLM)衝撃検出回路55およびそれに関連する制御論理回路を組み込むことである。しかし、まず図2を参照して、ヘッド−ディスク間隔の変動によるMR信号ベースラインの変調について説明する。
【0020】
図2は、ディスクの一部分10と、後縁22に薄膜ヘッドとして形成されたMR読取り/誘導式書込みヘッド21を備えたキャリア13の拡大部分を示す。MR読取りセンサ60と誘導式書込みヘッド70は、被膜を付着させるための基板として機能するキャリア13の後縁22に薄膜として形成される。MR読取りセンサ60は、端部61を有し、離間されたシールド62と63の間に配置される。MRセンサ60は、磁気抵抗材料の「ストライプ」としばしば呼ばれ(キャリア13のディスク側面20と平行な面で測定した)厚さと(ディスク面20と直角な方向で測定した)高さとを有する。誘導式書込みヘッド70は、コイル73(断面で示す)と記録ギャップ75を有する。記録ギャップ75は、2つの磁極端によって画定され、その一方は磁極端76であり、他方はMRシールド63としても働く。MR読取りセンサ60の端部61と誘導式書込みヘッド70のギャップ75は共に、データを読み書きするためにディスク10の表面11に向き、キャリア13のディスク側面20から引っ込んでいる。MRセンサ60の端部61は、ディスク面11から公称間隔X0を有する。ただし、この間隔は、キャリア13の飛翔高度の変動、ディスク面11の固有の起伏やその他の表面の凹凸のために変動する。
【0021】
図2に示したように、MRセンサ60は公称温度Tsにあり、この温度は、MRセンサ60に供給されるバイアス電流によって生じるジュール熱のために、ディスク10の温度Tdよりも高い。温度Tsは、MRセンサ60内で放散される電力I2R(Iはバイアス電流、RはMRセンサ60の抵抗)と、MRセンサからその周囲への熱伝導率によって決まる。熱の多くは、MRセンサ60からキャリア13の本体内部に伝わる。しかし、MRセンサ60とディスク10の間の間隔が小さい場合、熱は、ヘッドとディスクの間隔、すなわちMRセンサ60とディスク10を距てる距離X0を介してディスク10にも伝わる。ヘッドとディスクの間隔の変動により、MRセンサ60とディスク10の間の熱伝導率が変化する。そのため、ディスクによるMRセンサの冷却の度合が変化し、したがってMRセンサの温度が変化する。MRセンサの温度の変動は、それに対応する抵抗の変動を引き起こし、これにより、バイアス電流が一定のときMRセンサからのベースライン信号の変調が生じる。磁気抵抗効果によるMRセンサからのリードバック・データ信号と違い、このベースライン信号の変調は、熱抵抗効果によるものである。したがって、MRセンサからの信号は、磁気抵抗信号と熱抵抗信号の両方を含む。
【0022】
本発明では、外部衝撃に応じたヘッド−ディスク間隔の素早い変化によって生じるMRセンサのベースライン信号の変調が、外部衝撃センサとして利用される。図1に示したように、MRセンサ60からのDC結合信号が、ベースライン変調(BLM)検出回路55に送られる。ディスク・ドライブへの衝撃または振動は、読み書きヘッド21(書込みヘッド70とMR読取りセンサ60の両方)のキャリア13とディスク10との間隔を変化させる。このヘッド−ディスク間隔の変化は、ディスク・ドライブの1つまたは複数の構成要素、たとえばサスペンション15、ディスク10、スピンドル・シャフト6に作用する衝撃または振動の結果であることもある。この間隔変調の結果、MRセンサ60がディスク10に近づきまたそれから遠ざかるときにMRセンサ60の温度が変化する(図2)。これにより、MRセンサ60の抵抗が変化し、その結果、電圧が変化してそれがBLM衝撃検出回路55によって検出される。
【0023】
BLM衝撃検出回路55は、MRセンサ60からの入力信号を処理し、処理した信号が所定のしきい値を超えるとき線57上に出力を提供する。したがって、回路55の感度は、このしきい値によって決まる。図1に示したように、衝撃に対する回路55の感度は、コントローラ29からのしきい値制御信号によって制御される。DAC90は、この信号をアナログBLMしきい値制御電圧信号56に変換し、それがBLM回路55のしいき値制御入力に送られる。DAC90からのしきい値制御信号56は、BLM衝撃検出回路55が応答する衝撃の大きさを制御する。コントローラ29からのしきい値制御信号の値は、一定レベルの加速度に対応し、それはディスク・ドライブの組立て時に較正される。BLM衝撃検出回路55が衝撃を検出すると、その出力線57の状態が低レベルから高レベルに変化して衝撃信号を生成する。コントローラ29は、BLM衝撃検出回路55の出力線57を監視し、衝撃信号を検出すると、書込み抑制信号58をチャネル25に送って、書込みヘッド70によるディスク11へのデータの書込みを中止させる。この結果、コントローラ29は、BLM衝撃検出回路55からの線57上の衝撃信号が高レベルの間あるいはある所定の期間だけ、読み書きチャネル25に書込みヘッド70によるデータの記録を抑制させる。また、書込み抑制を所定時間だけアクティブに維持してから衝撃センサ出力の状態を照会して書込み抑制を延長または終了する、代替アルゴリズムも考えられる。
【0024】
単一のしきい値をすべてのヘッド・キャリアに使用することができる。しかし、ディスク・ドライブ内の様々なヘッド・キャリアとMRセンサの間の衝撃感度の違いを較正の段階で考慮して、各MRセンサに別々のしきい値制御信号値を使用することもできる。これらの別々の値は、コントローラ29からアクセス可能なメモリに記憶される。AEモジュール18内のマルチプレクサがどのMRセンサを選択したかに応じて、適切なしきい値制御信号値が検出回路55に送られる。
【0025】
磁気記録ディスク・ドライブにおいて、外部衝撃および振動に関する主な心配はトラック外書き込みであり、すなわち衝撃または振動によって書込みヘッドがトラック外に動かされ、データがデータ・トラック上の間違った位置または間違ったデータ・トラックに書き込まれる恐れがある。本発明は、2つの方法で衝撃を検出する。好ましい実施形態では、衝撃は書き込みを行っている書込みヘッドを支持するのと同じキャリア上にあるMRセンサによって検出される。たとえば、MRセンサ60が、書込みヘッド70の衝撃センサとして働く。多数の読み書きヘッドとヘッド・キャリアを有する通常のMRディスク・ドライブの動作においては、書込みヘッドによって書き込みが行われているとき、バイアス電流は、書き込みを行っている書込みヘッドを支持するキャリア上に配置された対応するMRセンサの読取りレベルに維持される。したがって、本発明のこの好ましい実施形態においては、MRセンサの信号は、BLM検出回路55に入力するためにAEモジュールが直接使用できる。本発明の一代替実施形態は、書き込み中の書込みヘッドを支持するキャリアとは異なるキャリア上にあるMRセンサで衝撃を検出するものである。たとえば、キャリア17上のMRセンサは、キャリア13上の書込みヘッド70が書き込んでいる間に衝撃センサとして働くことができる。この方式の利点は、キャリア17に取り付けたMRセンサとキャリア13上の書込みヘッド70の間にクロストークがないことである。この代替実施形態においては、衝撃センサとして使用しているMRセンサからの信号をBLM検出回路55に送ることができるように、第2の線出力を提供するためにAEモジュール内のマルチプレクサを修正する必要がある。
【0026】
図3は、BLM衝撃検出回路55の構成要素を示す。MRセンサ60からのDC結合入力が、まず、10kHzの標準カットオフ周波数をもつ低域フィルタ50によって濾波される。これにより、高周波磁気データ信号(約20MHzの周波数における公称MRセンサ・ベースライン電圧レベル近くの一連の正と負のアナログ電圧パルス)と、ディスクの立体形状の短い変動によって引き起こされる高周波成分が除去される。低域フィルタ50は、また、書込みヘッド70からMRセンサ60へのクロストークによる増幅器52の飽和を防ぐ。次に、この信号が、標準カットオフ周波数が約100Hzの高域フィルタ51によって濾波される。これにより、直流成分およびディスク表面の長い起伏やモータ雑音によって生じる成分が除去される。高域フィルタ51の出力は増幅器52に送られる。増幅器52の出力は、外部の衝撃および振動に対するMRセンサの応答であるMRセンサ・ベースライン信号の変調だけを含む。増幅器52からの増幅された信号は、比較器53に送られる。比較器53は、入力信号を検査して、信号の正と負の偏移がコントローラ29によって設定されたしきい値を超えるかどうかを調べる。しきい値を超えた場合は、比較器53の出力は状態を変化させ、衝撃信号を線57上でコントローラ29の書込み抑制入力に送る。線57が高レベルのとき、コントローラ29は、信号58を送って、読み書きチャネル25を抑制してディスク面11上にデータを記録しないようにする。線57が高レベルになると、信号58は、所定の抑制時間だけ読み書きチャネル25を抑制し、その後コントローラ29が信号58を終了する。この抑制時間は、ヘッド・キャリアの振動がやむかあるいは書込みを安全に実行できるレベルに戻るまでの時間に基づいて実験的に決定される。書込みが抑制された後、読み書きチャネル25は、書込みが再開できるまでディスクが最低1回転するのを待たなければならない。当技術分野で周知のように、比較器53はコントローラ29または内部クロックによってリセットされる。追加の安全措置として、コントローラ29は、信号58を終了する前に、線57上の衝撃信号が低レベルであることを確認することができる。
【0027】
図1および図3に、DAC90を介してコントローラ29によって設定される比較器53のしきい値を示す。ただし、固定された所定のしきい値電圧を、ディスク・ドライブ電圧源などの電源から比較器53に直接供給することもできる。こうすると、DAC90が不要になり、すべてのヘッド・キャリアが、この固定したしきい値電圧値によって決定される衝撃感度をもつことなる。
【0028】
図3に示した回路は、アーム14上のAEモジュール18中、あるいはコントローラ29を含むディスク・ドライブ回路基板上に組み込むことができる。
【0029】
図4は、ディスク10の平面に垂直な方向に加えられた外部衝撃に対して増幅器52の出力で採取したベースラインMR信号の応答を、ディスク・ドライブ・ハウジング(図1のベース9)に取り付けた通常の加速度計の対応する信号と比較したものである。この例では、図5および図6の後の例と同じように、MRセンサ60へのバイアス電流は、11.25ミリアンペアで一定である。加速度計の目盛は、縦の1目盛が1/2Gである(1Gは、重力加速度すなわち9.8m/sec2である)。したがって、ピーク・ピーク衝撃は約1Gである。図4は、BLM衝撃検出器の応答が外部衝撃に対して極めて敏感であり、加速度計の出力が終った後も出力を続けることを示す。これは、BLM衝撃検出器の極めて重要な利点であり、すなわち、従来の加速度計が応答を提供し終わった後もヘッド・キャリアの動きを監視し続ける。このことは、それがトラック外書込みを防ぐために監視すべき書込みヘッドの実際の動きであるため重要である。
【0030】
図5は、ディスク10の面における横方向の衝撃に対する応答を示す。ディスク面内で測定したピーク・ピーク衝撃は、約1.75Gである。ディスク10に垂直な方向の衝撃の場合と同様、ヘッド・キャリアは、加速度計が衝撃の減衰を示した後もずっと動き続ける。
【0031】
図6は、純粋な回転衝撃に対する応答を示す。この例では、ディスク・ドライブは、ディスク10の平面内でのみ自由に回転するように回転式マウントに取り付けられている。この場合に、外部衝撃がドライブに加えられ、図6に示した応答が生じた。ピーク・ピーク衝撃は、平面内で測定して2Gであり、BLM衝撃検出器の応答は、垂直方向の衝撃(図4)および水平方向の衝撃(図5)とよく似た強い信号であった。衝撃が純粋に回転的なものであっても、やはりBLM衝撃検出器の応答は生じる。理論的には、BLM衝撃検出器は、信号の変調がヘッド−ディスク間隔の高周波変動だけによるので、回転衝撃によってMRセンサの横方向の動きだけが生じた場合は、出力は提供しないはずである。しかし、図6は、純粋な回転衝撃が、MRセンサの上下のヘッド−ディスク間隔の変化によく結びつくことを示す。これは、ディスク・ドライブが、外部の回転衝撃によって回転エネルギーをヘッド・キャリアの垂直方向の動きに結びつける振動モードが生じる、複雑な機械的構造であるためである。
【0032】
図4ないし図6にBLM検出回路55の増幅器52から出力される信号によって示したように、様々な方向の外部衝撃に対するベースラインMR信号の3つの応答は、明らかに、すべてのタイプの外部衝撃がヘッド−ディスク間隔の変動に結びつくことを立証している。BLM衝撃検出器は、図4ないし図6に示したように、加速度計の出力を使って実験的に較正することができる。したがって、実験データから、特定のディスク・ドライブがトラック外書込みを引き起こす衝撃のGレベルが分かる。図4ないし図6から、このGレベルに対応する増幅器52の出力(0.1mV単位で示した)を利用して、線56上で比較器53に印加されるしきい値信号のレベルを選択することができる。あるいは、既知の外部衝撃を加え、サーボ制御システムからの位置誤差信号(PES)と増幅器52の出力を測定し比較する実験によって、BLM衝撃検出器を直接較正して、しきい値レベルを選択することもできる。また、前述のように、ディスク・ドライブ内の各ヘッド・キャリアに対応する別々のしきい値を記憶することもできる。
【0033】
本発明の好ましい実施例を詳細に例示したが、併記の特許請求の範囲に記載した本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明に対する修正および改良を行うことができることは明らかである。
【0034】
まとめとして、本発明の構成に関して以下の事項を開示する。
【0035】
(1)磁気的に記録されたデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに接続され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの一方の表面の近くに維持され、前記ディスク上に磁気的に記録されたデータに応答して信号を生成し、バイアス電流によって加熱され、ディスクとの間隔の変化に応じて温度が変化し温度の変化に伴い電気抵抗が変化する磁気抵抗センサと、
前記センサに結合され、前記センサからの信号を処理して、前記ディスク上に磁気的に記録されたデータを表すデジタル信号にするデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合され、前記センサからの信号を処理して、磁気記録ディスク・ドライブへの外部衝撃に応答した前記センサと前記ディスクとの間隔の変化を表す信号にする衝撃検出回路と
を含む磁気記録ディスク・ドライブ。
(2)前記データ・チャネル回路に接続されたディスク上にデータを記録するための書込みヘッドをさらに含み、前記衝撃検出回路が、前記センサと前記ディスクとの間隔の変化を表す検出信号が所定の衝撃しきい値を超えたときに前記書込みヘッドのディスク上へのデータの記録を抑制する衝撃信号を生成する回路を含むことを特徴とする、上記(1)に記載のディスク・ドライブ。
(3)前記衝撃検出回路とデータ・チャネルとに結合され、前記衝撃検出回路から前記衝撃信号を受け取ったのに応答して前記データ・チャネル回路への書込み抑制信号を生成するコントローラをさらに含むことを特徴とする、上記(2)に記載のディスク・ドライブ。
(4)前記コントローラに結合され前記所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含むことを特徴とする、上記(3)に記載のディスク・ドライブ。
(5)前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする、上記(4)に記載のディスク・ドライブ。
(6)磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含む上記(1)に記載のディスク・ドライブ。
(7)磁気的に記録されたデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに接続され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの表面近くに維持され、ベースライン電圧レベルの近くに一般に固定された振幅の正と負のアナログ電圧パルスを有するベースライン電圧レベルを含む信号を生成し、前記パルスがディスク上に磁気的に記録されたデータを表し、前記ベースライン電圧レベルがセンサとディスクの間の間隔の変化に応答して変化する磁気抵抗センサと、
前記ディスクの表面近くに維持され、前記ディスク上にデータを記録するための書込みヘッドと、
前記センサと前記書込みヘッドに結合され、前記センサからの信号中の前記ディスク上に磁気的に記録されたデータを表す前記アナログ・パルスを処理してデジタル信号にし、前記ディスク上に記録されるデジタル・データを書込みヘッドに導く読み書きデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合されて、磁気記録ディスク・ドライブに対する外部衝撃によるセンサとディスクの間の間隔の変化によって生じる前記信号ベースライン電圧の変調を検出し、ベースライン電圧の変調が所定の衝撃しきい値を超えるときに衝撃信号を生成する衝撃検出回路と、
前記衝撃検出回路と前記読み書きデータ・チャネル回路とに結合され、前記衝撃検出回路から前記衝撃信号を受け取ったのに応答して前記データ・チャネル回路に書込み抑制信号を生成し、それにより、前記ディスク・ドライブに外部衝撃があるときにディスク上へのデータの書込みを抑制するコントローラと
を含むことを特徴とする磁気記録ディスク・ドライブ。
(8)前記コントローラに結合され、所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含み、前記コントローラが、前記記憶された衝撃しきい値を表す衝撃しきい値制御信号を前記衝撃検出回路に提供することを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
(9)前記衝撃検出回路が、前記コントローラから衝撃しきい値制御信号を受け取るためのしきい値制御入力を有する比較器を含み、この比較器が、前記ベースライン変調信号の正と負の偏移を前記衝撃しきい値と比較することを特徴とする、上記(8)に記載のディスク・ドライブ。
(10)前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする、上記(8)に記載のディスク・ドライブ。
(11)前記衝撃検出回路が、磁気的に記録されたデータを表す前記アナログ・パルスを濾波するフィルタと、前記フィルタからの信号を増幅する増幅器とを含むことを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
(12)前記磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含むことを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベースライン変調衝撃検出回路を組み込んだ磁気記録ディスク・ドライブのブロック図である。
【図2】MRセンサとディスクの間の間隔の変動を示す、ヘッド・キャリア端部およびディスクの拡大断面図である。
【図3】ベースライン変調衝撃検出回路を構成する構成要素のブロック図である。
【図4】ディスクに対して垂直方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【図5】ディスク平面内で水平方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【図6】ディスク平面内で回転方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【符号の説明】
6 スピンドル
8 スピンドル・モータ
9 ディスク・ドライブ・ハウジング
10 磁気記録ディスク
11 磁気記録面の上面
12 磁気記録面の下面
13 ヘッド・キャリア
14 アクチュエータ・アーム
15 サスペンション
17 ヘッド・キャリア
18 集積回路モジュール
19 サスペンション
21 読み書き変換器
22 後縁
23 線
25 読み書きデータ・チャネル
27 回転式アクチュエータ
28 線
29 コントローラ
32 デジタル・アナログ変換器
36 フィルタ
37 増幅器
39 書込み増幅器
40 アナログ・デジタル変換器
55 ベースライン変調(BLM)衝撃検出回路
60 MR読取り素子またはセンサ
70 誘導式書込みヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの読取り用に磁気抵抗(MR)読取りセンサまたはヘッドを利用する磁気記録ディスク・ドライブに関し、より詳細には、衝撃検出または振動検出を利用して、データの読み取りまたは書き込みを抑制するなどドライブのある一定の動作を修正するディスク・ドライブに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク・ドライブは、ディスク・ファイルとも呼ばれ、情報を格納する同心データ・トラックを有する回転式ディスクと、様々なトラックにデータを書き込みトラックからデータを読み取るヘッドまたは変換器と、キャリアに接続されヘッドを所望のトラックに移動させて読取りおよび書込み動作中にトラックの中心線上に維持するアクチュエータとを使用する情報記憶装置である。アクチュエータの最も一般的な形は、ヘッド・キャリアをディスクを横切って非直線的な一般に弓形の経路で移動させる、回転ボイス・コイル・モータ(VCM)アクチュエータである。一般に、ハブ上に取り付けられ、ディスク・ドライブ・モータによって回転されるいくつかのディスクと、アクチュエータに接続され、ディスクの表面にアクセスするためのいくつかのヘッド・キャリアがある。ハウジングがドライブ・モータとヘッド・アクチュエータを支持し、ヘッドとディスクを取り囲んで実質上密封された環境を提供する。従来の磁気記録ディスク・ドライブにおいては、ヘッド・キャリアは、ディスクがその動作速度で回転しているときにディスク表面の上方の空気軸受けに乗る空気軸受けスライダである。スライダは、スライダをアクチュエータに接続するサスペンションからのバイアス力によってディスク表面の近くに維持される。ヘッド・キャリアが空気軸受けによって部分的にのみ支持され、読み書き動作中にディスクまたはディスク上の潤滑フィルムと常にまたは時々接触するような接触および準接触または「近接」ディスク・ドライブが提案された。このようなタイプのディスク・ドライブの例は、IBMの米国特許第5200867号、Conner Peripheralsに譲渡された米国特許第5097368号およびCenstor Corporationに譲渡された米国特許第5041932号に記載されている。
【0003】
データを読み書きするための最も一般的な型式のディスク・ドライブは、誘導型読み書き両用ヘッドである。近年、磁気抵抗(MR)読取りセンサまたはヘッドを誘導型書込み専用ヘッドと組み合わせて利用するMRディスク・ドライブが利用可能になった。MRヘッドは、ディスク上に記録された磁界によって生じる電気抵抗の変化により読取り信号を生成する。例を挙げると、IBMの米国特許第3908194号には、MR読取りヘッドを誘導型書込みヘッドと組み合わせた「ピギーバック式」薄膜ヘッドが記載されている。MR読取りヘッドと誘導型書込みヘッドを備える最初に市販された空気軸受け式剛性ディスク・ドライブは、1991年にIBMによって導入された。
【0004】
低空飛行または準接触のMRディスク・ドライブでは、ヘッドとディスクの間隔が極端に狭いため、ディスク基板の起伏およびスライダの飛行高度の変動によって、MRヘッド・リードバック・データ信号のベースライン信号に変調が生じることが発見された。MRヘッド内の検出素子は、磁界を抵抗の変化として検出できるように、センス電流またはバイアス電流でバイアスをかける必要がある。このバイアス電流は、ヘッドの温度を周囲温度よりも高くする。したがって、MR信号のベースライン変調は、温度上昇したMR素子がディスクによって冷却され、その温度変化が、ヘッドとディスクの間隔の変動に直接関係することによるものである。IBMの米国特許第5455730号には、MRリードバック・データ信号に対するこのベースライン変調の影響を最小限に抑えるいくつかの手段を含むMRディスク・ドライブが記載されている。
【0005】
ディスク・ドライブ、特に携帯型またはラップトップ型コンピュータで利用されるディスク・ドライブは、外部の衝撃や振動の影響を受けやすく、この衝撃や振動によって、ヘッドが、トラック・アクセスまたは「シーク」動作中に間違ったトラックに移動したり、読取りまたは書込み動作中にトラックから外れたりする恐れがある。間違ったトラックへのデータの書込みは、通常、上書きされたトラックのデータの損失をまねくため許容できない。ディスク・ドライブがより小さくなり、そのトラック密度(すなわち、半径方向1インチあたりのデータ・トラック数)が高くなるにつれて、外部の衝撃および振動の影響がより顕著になった。外部の力を感知しそれを補償するか、あるいはその力が除かれるまでディスク・ドライブの一部の動作を停止することによってこの問題に対処する様々な技術が提案されている。これらの技術は、一般に、通常の加速度計のような別個の電気機械式衝撃感知装置を利用するもので、この装置は、ディスク・ドライブのハウジングにまたはディスク・ドライブ電子回路を含むプリント回路基板に取り付けられる。たとえば、Hewlett-Packardに譲渡された米国特許第5299075号には、回転加速度計の出力をアクチュエータ・トラック制御部またはサーボ・システムへのフィードバックとして利用して、衝撃または振動によるトラッキング・エラーを補償するディスク・ドライブが記載されている。IBMの米国特許第5227929号には、3軸加速度計を備え、その出力を利用してヘッドを待機ゾーンに移動させディスク・ドライブ・モータの回転を止めるラップトップ・コンピュータが記載されている。Magnetic Peripheralsに譲渡された米国特許第4862298号と、MiniStor Peripheralsに譲渡された米国特許第5333138号には、過大な外部衝撃力があった場合にデータの書込みを抑制するための電気機械式衝撃センサを備えたディスク・ドライブが記載されている。
【0006】
ディスク・ドライブ内に衝撃センサを使用するにはいくつかの不都合がある。センサとそれに関連する電子回路のコストは数ドルに及ぶ。センサとその関連電子回路をプリント回路基板に実装する場合は、基板上の貴重なスペースを新たに確保しなければならない。たいていの衝撃センサは、ディスク・ドライブ・ハウジングの後側にあるドライブ・プリント回路基板に実装された振動ビーム圧電セラミック・デバイスである。この実装配置の限界は、ディスク・ドライブへの衝撃または振動が、対象となるヘッド・キャリア、すなわち衝撃を受けたときに書込みを行っているヘッドを支持するキャリアとは異なる形でセンサに作用することである。衝撃に対する書込みヘッドの応答はヘッド・サスペンションとディスクの振動モードに支配され、衝撃センサの応答はディスク・ドライブ・ベースの振動モードに支配されるため、衝撃時に行われた書込みがセンサで検出できない場合に、その衝撃によってソフトウェア上またはハードウェア上のデータ・エラーが生じる可能性がある。このような従来の衝撃センサのさらに他の限界は、振動ビームの限界共振周波数が約30kHzであるため、この共振周波数よりも十分に低い周波数まですなわち約5kHzまでしか衝撃を正確に測定できないことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は従来の衝撃センサを使用するディスク・ドライブの欠点をもたない衝撃感知能力を有するディスク・ドライブを提供することにあり、さらに詳細にはMRヘッド信号における熱抵抗効果を利用して外部衝撃を検出し、書込みを抑制する、磁気抵抗(MR)読取りヘッドを備えた磁気記録ディスク・ドライブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
MRヘッドは、バイアス電流によって加熱され、ヘッド・キャリア上でディスクの表面近くに支持される。ディスク・ドライブへの外部衝撃または振動によってキャリアとディスクの間隔が変化し、このために、ディスクによる加熱ヘッドの冷却によってヘッド温度の変動が起こる。この温度変動が、ベースライン電圧レベルの変調を含む熱抵抗信号として、MRヘッドからの信号に反映される。このディスク・ドライブは、この熱抵抗信号の正および負の偏移を所定のしきい値電圧レベルと比較する衝撃検出回路を含む。このしきい値を超えると、外部衝撃または振動が許容される限界値を超えたことを示し、データの書込みが抑制される。
【0009】
本発明の性質および利点をより良く理解するために、添付図面を参照して行う以下の詳細な説明を参照されたい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明を組み込んだディスク・ドライブを概略的に示す。
【0011】
磁気記録ディスク10が、「上面」11と「下面」12の磁気記録面を有し、スピンドル6上に支持され、駆動モータまたはスピンドル・モータ8によって回転される。各ディスク面11および12上の磁気記録媒体は、同心データ・トラック(図示せず)の環状パターンの形である。
【0012】
ヘッド・キャリア13は、ディスク10の上面11に位置決めされる。キャリア13は、ディスクに面する空気軸受け面(またはディスク側面20)と、後端22とを有する空気軸受けスライダである。ヘッド・キャリア13は、ディスク面11上の磁気媒体にデータを読み書きするために、その後端22で読み書き変換器21を支持する。変換器21は、誘導式書込みヘッド70とMR読取り素子またはセンサ60とを有するデュアル素子ヘッドである。キャリア13は、スライダの後端22に配置された空気軸受けスライダ変換器21である。キャリア13は、サスペンション15によってアクチュエータ・アーム14に取り付けられる。サスペンション15は、キャリア13をディスク面11の方にバイアスするわずかなばね力を提供する。第2のキャリア17は、やはり読み書き変換器を支持し、ディスク10の下面12に位置決めされ、サスペンション19によってアクチュエータ・アーム14に取り付けられる。
【0013】
アクチュエータ・アーム14は、回転式アクチュエータ27に取り付けられる。このアクチュエータは、通常、固定磁界内で動くコイルを含む回転ボイス・コイル・モータ(VCM)であり、コイルの運動の向きと速さは、コントローラ29から供給されるモータ電流信号によって制御される。ディスク10が回転するとき、回転式アクチュエータ27は、それぞれのディスク面11および12の上方で一般に弓形の経路で半径方向内方と外方にキャリア13および17を移動させ、それにより、読み書き変換器が、データを読取りまたは記録したいディスク面の様々な部分にアクセスすることができる。アクチュエータ27とスピンドル・モータ8は共に、ディスク・ドライブ・ハウジング9の一部分に取り付けられる。
【0014】
ディスク10の回転により、キャリア13とそれに関連するディスク面11との間に空気軸受けが生じる。ディスク・ドライブの動作中、空気軸受けは、サスペンション15のわずかなばね力とつり合い、キャリア13を、ディスク面11からほぼ一定の小さな間隔だけ離して支持する。本発明は、MR信号ベースラインの変調が発生するのに十分な小さなヘッド−ディスク間隔を有する空気軸受けディスク・ドライブ、ならびに読み書き動作中にヘッド・キャリアがディスクと常にまたは時々接触する接触および準接触記録ディスク・ドライブに適用することができる。
【0015】
ディスク・ドライブの様々な構成要素の動作は、マイクロコントローラ29によって生成される制御信号によって制御される。コントローラ29は、たとえば、論理制御回路、メモリ記憶機構、マイクロプロセッサを含む。コントローラ29は、線23上のスピンドル・モータ制御信号や、線28上のアクチュエータ27用のトラック追跡シーク制御信号など、様々なドライブ操作のための制御信号を生成する。
【0016】
線23上のスピンドル・モータ制御信号は、スピンドル・コントローラ30に送られ、このコントローラは、スピンドル・モータ8の電機子への電流を制御してドライブの動作中にモータを一定の回転速度で回転させる。また、スピンドル・コントローラ30は、マイクロコントローラ29に、状態信号、たとえばスピンドル・モータ8が運転速度に達したことを示す速度信号を提供する。
【0017】
ディスク面11からのデータは、MRセンサ60によって読み取られる。MR信号は、高域フィルタ36によって濾波され、増幅器37によって増幅される。フィルタ36、増幅器37およびその他の読取り信号処理回路、ならびにMRセンサ60へのセンス電流またはバイアス電流を生成する回路は、通常、アーム14上に配置された集積回路モジュール18の一部である。このモジュールは、相互接続をできるだけ短く維持するために読み書き変換器21の近くに配置され、そのためアーム電子回路(AE)モジュールと呼ばれる。AEモジュール18は、複数のたとえば図1ではただ2つの読み書き変換器に接続され、マルチプレクサを含む。このマルチプレクサは、フィルタ36および増幅器37を含む処理回路にどのMRセンサ信号を送るかを選択する。MR増幅器37からの出力は、読み書きデータ・チャネル25に送られ、そこで、MRセンサ60からのアナログ信号が処理されて、ディスク上に記録されるデータを表すデジタル信号となる。チャネル25は、通常、自動利得制御、アナログ−デジタル変換、およびデジタル・データ検出用の回路を含む。データは、読み書きデータ・チャネル25と書込み増幅器39とを介して誘導式書込みヘッド70に送られる書込み信号によってディスク面11に書き込まれる。書込み増幅器39は、一般にAEモジュール18内にある。
【0018】
線28上のトラック追跡シーク制御信号は、マイクロコントローラ29によって生成され、このコントローラは、入力ヘッド位置誤差信号(PES)に応答してサーボ制御アルゴリズムを実行する。MRセンサ60は、通常、ディスク上の、データ・セクタ間に埋め込まれた等しい角度間隔の環状サーボ・セクタに記録されたヘッド位置サーボ情報を読み取る。MR増幅器36からのこのアナログ・サーボ出力は、復調器38によって復調され、アナログ・デジタル(A/D)変換器40によってデジタルPESに変換される。線28上のトラック追跡シーク制御信号は、デジタル−アナログ変換器(DAC)32に送られ、ここでアナログ電圧信号に変換されてVCMドライバ34に出力される。次に、VCMドライバ34は、対応する電流パルスをVCMアクチュエータ27のコイルに送って、アーム14を半径方向の内方と外方に旋回させ、それぞれのディスク面11および12上の所望のデータ・トラックまでキャリア13および17を最適に移動して位置決めする。
【0019】
図1の上記構成要素およびその動作モードは、従来技術のMRディスク・ドライブの一部分を構成する。本発明は、従来のMRディスク・ドライブに、後で説明するベースライン変調(BLM)衝撃検出回路55およびそれに関連する制御論理回路を組み込むことである。しかし、まず図2を参照して、ヘッド−ディスク間隔の変動によるMR信号ベースラインの変調について説明する。
【0020】
図2は、ディスクの一部分10と、後縁22に薄膜ヘッドとして形成されたMR読取り/誘導式書込みヘッド21を備えたキャリア13の拡大部分を示す。MR読取りセンサ60と誘導式書込みヘッド70は、被膜を付着させるための基板として機能するキャリア13の後縁22に薄膜として形成される。MR読取りセンサ60は、端部61を有し、離間されたシールド62と63の間に配置される。MRセンサ60は、磁気抵抗材料の「ストライプ」としばしば呼ばれ(キャリア13のディスク側面20と平行な面で測定した)厚さと(ディスク面20と直角な方向で測定した)高さとを有する。誘導式書込みヘッド70は、コイル73(断面で示す)と記録ギャップ75を有する。記録ギャップ75は、2つの磁極端によって画定され、その一方は磁極端76であり、他方はMRシールド63としても働く。MR読取りセンサ60の端部61と誘導式書込みヘッド70のギャップ75は共に、データを読み書きするためにディスク10の表面11に向き、キャリア13のディスク側面20から引っ込んでいる。MRセンサ60の端部61は、ディスク面11から公称間隔X0を有する。ただし、この間隔は、キャリア13の飛翔高度の変動、ディスク面11の固有の起伏やその他の表面の凹凸のために変動する。
【0021】
図2に示したように、MRセンサ60は公称温度Tsにあり、この温度は、MRセンサ60に供給されるバイアス電流によって生じるジュール熱のために、ディスク10の温度Tdよりも高い。温度Tsは、MRセンサ60内で放散される電力I2R(Iはバイアス電流、RはMRセンサ60の抵抗)と、MRセンサからその周囲への熱伝導率によって決まる。熱の多くは、MRセンサ60からキャリア13の本体内部に伝わる。しかし、MRセンサ60とディスク10の間の間隔が小さい場合、熱は、ヘッドとディスクの間隔、すなわちMRセンサ60とディスク10を距てる距離X0を介してディスク10にも伝わる。ヘッドとディスクの間隔の変動により、MRセンサ60とディスク10の間の熱伝導率が変化する。そのため、ディスクによるMRセンサの冷却の度合が変化し、したがってMRセンサの温度が変化する。MRセンサの温度の変動は、それに対応する抵抗の変動を引き起こし、これにより、バイアス電流が一定のときMRセンサからのベースライン信号の変調が生じる。磁気抵抗効果によるMRセンサからのリードバック・データ信号と違い、このベースライン信号の変調は、熱抵抗効果によるものである。したがって、MRセンサからの信号は、磁気抵抗信号と熱抵抗信号の両方を含む。
【0022】
本発明では、外部衝撃に応じたヘッド−ディスク間隔の素早い変化によって生じるMRセンサのベースライン信号の変調が、外部衝撃センサとして利用される。図1に示したように、MRセンサ60からのDC結合信号が、ベースライン変調(BLM)検出回路55に送られる。ディスク・ドライブへの衝撃または振動は、読み書きヘッド21(書込みヘッド70とMR読取りセンサ60の両方)のキャリア13とディスク10との間隔を変化させる。このヘッド−ディスク間隔の変化は、ディスク・ドライブの1つまたは複数の構成要素、たとえばサスペンション15、ディスク10、スピンドル・シャフト6に作用する衝撃または振動の結果であることもある。この間隔変調の結果、MRセンサ60がディスク10に近づきまたそれから遠ざかるときにMRセンサ60の温度が変化する(図2)。これにより、MRセンサ60の抵抗が変化し、その結果、電圧が変化してそれがBLM衝撃検出回路55によって検出される。
【0023】
BLM衝撃検出回路55は、MRセンサ60からの入力信号を処理し、処理した信号が所定のしきい値を超えるとき線57上に出力を提供する。したがって、回路55の感度は、このしきい値によって決まる。図1に示したように、衝撃に対する回路55の感度は、コントローラ29からのしきい値制御信号によって制御される。DAC90は、この信号をアナログBLMしきい値制御電圧信号56に変換し、それがBLM回路55のしいき値制御入力に送られる。DAC90からのしきい値制御信号56は、BLM衝撃検出回路55が応答する衝撃の大きさを制御する。コントローラ29からのしきい値制御信号の値は、一定レベルの加速度に対応し、それはディスク・ドライブの組立て時に較正される。BLM衝撃検出回路55が衝撃を検出すると、その出力線57の状態が低レベルから高レベルに変化して衝撃信号を生成する。コントローラ29は、BLM衝撃検出回路55の出力線57を監視し、衝撃信号を検出すると、書込み抑制信号58をチャネル25に送って、書込みヘッド70によるディスク11へのデータの書込みを中止させる。この結果、コントローラ29は、BLM衝撃検出回路55からの線57上の衝撃信号が高レベルの間あるいはある所定の期間だけ、読み書きチャネル25に書込みヘッド70によるデータの記録を抑制させる。また、書込み抑制を所定時間だけアクティブに維持してから衝撃センサ出力の状態を照会して書込み抑制を延長または終了する、代替アルゴリズムも考えられる。
【0024】
単一のしきい値をすべてのヘッド・キャリアに使用することができる。しかし、ディスク・ドライブ内の様々なヘッド・キャリアとMRセンサの間の衝撃感度の違いを較正の段階で考慮して、各MRセンサに別々のしきい値制御信号値を使用することもできる。これらの別々の値は、コントローラ29からアクセス可能なメモリに記憶される。AEモジュール18内のマルチプレクサがどのMRセンサを選択したかに応じて、適切なしきい値制御信号値が検出回路55に送られる。
【0025】
磁気記録ディスク・ドライブにおいて、外部衝撃および振動に関する主な心配はトラック外書き込みであり、すなわち衝撃または振動によって書込みヘッドがトラック外に動かされ、データがデータ・トラック上の間違った位置または間違ったデータ・トラックに書き込まれる恐れがある。本発明は、2つの方法で衝撃を検出する。好ましい実施形態では、衝撃は書き込みを行っている書込みヘッドを支持するのと同じキャリア上にあるMRセンサによって検出される。たとえば、MRセンサ60が、書込みヘッド70の衝撃センサとして働く。多数の読み書きヘッドとヘッド・キャリアを有する通常のMRディスク・ドライブの動作においては、書込みヘッドによって書き込みが行われているとき、バイアス電流は、書き込みを行っている書込みヘッドを支持するキャリア上に配置された対応するMRセンサの読取りレベルに維持される。したがって、本発明のこの好ましい実施形態においては、MRセンサの信号は、BLM検出回路55に入力するためにAEモジュールが直接使用できる。本発明の一代替実施形態は、書き込み中の書込みヘッドを支持するキャリアとは異なるキャリア上にあるMRセンサで衝撃を検出するものである。たとえば、キャリア17上のMRセンサは、キャリア13上の書込みヘッド70が書き込んでいる間に衝撃センサとして働くことができる。この方式の利点は、キャリア17に取り付けたMRセンサとキャリア13上の書込みヘッド70の間にクロストークがないことである。この代替実施形態においては、衝撃センサとして使用しているMRセンサからの信号をBLM検出回路55に送ることができるように、第2の線出力を提供するためにAEモジュール内のマルチプレクサを修正する必要がある。
【0026】
図3は、BLM衝撃検出回路55の構成要素を示す。MRセンサ60からのDC結合入力が、まず、10kHzの標準カットオフ周波数をもつ低域フィルタ50によって濾波される。これにより、高周波磁気データ信号(約20MHzの周波数における公称MRセンサ・ベースライン電圧レベル近くの一連の正と負のアナログ電圧パルス)と、ディスクの立体形状の短い変動によって引き起こされる高周波成分が除去される。低域フィルタ50は、また、書込みヘッド70からMRセンサ60へのクロストークによる増幅器52の飽和を防ぐ。次に、この信号が、標準カットオフ周波数が約100Hzの高域フィルタ51によって濾波される。これにより、直流成分およびディスク表面の長い起伏やモータ雑音によって生じる成分が除去される。高域フィルタ51の出力は増幅器52に送られる。増幅器52の出力は、外部の衝撃および振動に対するMRセンサの応答であるMRセンサ・ベースライン信号の変調だけを含む。増幅器52からの増幅された信号は、比較器53に送られる。比較器53は、入力信号を検査して、信号の正と負の偏移がコントローラ29によって設定されたしきい値を超えるかどうかを調べる。しきい値を超えた場合は、比較器53の出力は状態を変化させ、衝撃信号を線57上でコントローラ29の書込み抑制入力に送る。線57が高レベルのとき、コントローラ29は、信号58を送って、読み書きチャネル25を抑制してディスク面11上にデータを記録しないようにする。線57が高レベルになると、信号58は、所定の抑制時間だけ読み書きチャネル25を抑制し、その後コントローラ29が信号58を終了する。この抑制時間は、ヘッド・キャリアの振動がやむかあるいは書込みを安全に実行できるレベルに戻るまでの時間に基づいて実験的に決定される。書込みが抑制された後、読み書きチャネル25は、書込みが再開できるまでディスクが最低1回転するのを待たなければならない。当技術分野で周知のように、比較器53はコントローラ29または内部クロックによってリセットされる。追加の安全措置として、コントローラ29は、信号58を終了する前に、線57上の衝撃信号が低レベルであることを確認することができる。
【0027】
図1および図3に、DAC90を介してコントローラ29によって設定される比較器53のしきい値を示す。ただし、固定された所定のしきい値電圧を、ディスク・ドライブ電圧源などの電源から比較器53に直接供給することもできる。こうすると、DAC90が不要になり、すべてのヘッド・キャリアが、この固定したしきい値電圧値によって決定される衝撃感度をもつことなる。
【0028】
図3に示した回路は、アーム14上のAEモジュール18中、あるいはコントローラ29を含むディスク・ドライブ回路基板上に組み込むことができる。
【0029】
図4は、ディスク10の平面に垂直な方向に加えられた外部衝撃に対して増幅器52の出力で採取したベースラインMR信号の応答を、ディスク・ドライブ・ハウジング(図1のベース9)に取り付けた通常の加速度計の対応する信号と比較したものである。この例では、図5および図6の後の例と同じように、MRセンサ60へのバイアス電流は、11.25ミリアンペアで一定である。加速度計の目盛は、縦の1目盛が1/2Gである(1Gは、重力加速度すなわち9.8m/sec2である)。したがって、ピーク・ピーク衝撃は約1Gである。図4は、BLM衝撃検出器の応答が外部衝撃に対して極めて敏感であり、加速度計の出力が終った後も出力を続けることを示す。これは、BLM衝撃検出器の極めて重要な利点であり、すなわち、従来の加速度計が応答を提供し終わった後もヘッド・キャリアの動きを監視し続ける。このことは、それがトラック外書込みを防ぐために監視すべき書込みヘッドの実際の動きであるため重要である。
【0030】
図5は、ディスク10の面における横方向の衝撃に対する応答を示す。ディスク面内で測定したピーク・ピーク衝撃は、約1.75Gである。ディスク10に垂直な方向の衝撃の場合と同様、ヘッド・キャリアは、加速度計が衝撃の減衰を示した後もずっと動き続ける。
【0031】
図6は、純粋な回転衝撃に対する応答を示す。この例では、ディスク・ドライブは、ディスク10の平面内でのみ自由に回転するように回転式マウントに取り付けられている。この場合に、外部衝撃がドライブに加えられ、図6に示した応答が生じた。ピーク・ピーク衝撃は、平面内で測定して2Gであり、BLM衝撃検出器の応答は、垂直方向の衝撃(図4)および水平方向の衝撃(図5)とよく似た強い信号であった。衝撃が純粋に回転的なものであっても、やはりBLM衝撃検出器の応答は生じる。理論的には、BLM衝撃検出器は、信号の変調がヘッド−ディスク間隔の高周波変動だけによるので、回転衝撃によってMRセンサの横方向の動きだけが生じた場合は、出力は提供しないはずである。しかし、図6は、純粋な回転衝撃が、MRセンサの上下のヘッド−ディスク間隔の変化によく結びつくことを示す。これは、ディスク・ドライブが、外部の回転衝撃によって回転エネルギーをヘッド・キャリアの垂直方向の動きに結びつける振動モードが生じる、複雑な機械的構造であるためである。
【0032】
図4ないし図6にBLM検出回路55の増幅器52から出力される信号によって示したように、様々な方向の外部衝撃に対するベースラインMR信号の3つの応答は、明らかに、すべてのタイプの外部衝撃がヘッド−ディスク間隔の変動に結びつくことを立証している。BLM衝撃検出器は、図4ないし図6に示したように、加速度計の出力を使って実験的に較正することができる。したがって、実験データから、特定のディスク・ドライブがトラック外書込みを引き起こす衝撃のGレベルが分かる。図4ないし図6から、このGレベルに対応する増幅器52の出力(0.1mV単位で示した)を利用して、線56上で比較器53に印加されるしきい値信号のレベルを選択することができる。あるいは、既知の外部衝撃を加え、サーボ制御システムからの位置誤差信号(PES)と増幅器52の出力を測定し比較する実験によって、BLM衝撃検出器を直接較正して、しきい値レベルを選択することもできる。また、前述のように、ディスク・ドライブ内の各ヘッド・キャリアに対応する別々のしきい値を記憶することもできる。
【0033】
本発明の好ましい実施例を詳細に例示したが、併記の特許請求の範囲に記載した本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明に対する修正および改良を行うことができることは明らかである。
【0034】
まとめとして、本発明の構成に関して以下の事項を開示する。
【0035】
(1)磁気的に記録されたデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに接続され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの一方の表面の近くに維持され、前記ディスク上に磁気的に記録されたデータに応答して信号を生成し、バイアス電流によって加熱され、ディスクとの間隔の変化に応じて温度が変化し温度の変化に伴い電気抵抗が変化する磁気抵抗センサと、
前記センサに結合され、前記センサからの信号を処理して、前記ディスク上に磁気的に記録されたデータを表すデジタル信号にするデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合され、前記センサからの信号を処理して、磁気記録ディスク・ドライブへの外部衝撃に応答した前記センサと前記ディスクとの間隔の変化を表す信号にする衝撃検出回路と
を含む磁気記録ディスク・ドライブ。
(2)前記データ・チャネル回路に接続されたディスク上にデータを記録するための書込みヘッドをさらに含み、前記衝撃検出回路が、前記センサと前記ディスクとの間隔の変化を表す検出信号が所定の衝撃しきい値を超えたときに前記書込みヘッドのディスク上へのデータの記録を抑制する衝撃信号を生成する回路を含むことを特徴とする、上記(1)に記載のディスク・ドライブ。
(3)前記衝撃検出回路とデータ・チャネルとに結合され、前記衝撃検出回路から前記衝撃信号を受け取ったのに応答して前記データ・チャネル回路への書込み抑制信号を生成するコントローラをさらに含むことを特徴とする、上記(2)に記載のディスク・ドライブ。
(4)前記コントローラに結合され前記所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含むことを特徴とする、上記(3)に記載のディスク・ドライブ。
(5)前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする、上記(4)に記載のディスク・ドライブ。
(6)磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含む上記(1)に記載のディスク・ドライブ。
(7)磁気的に記録されたデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに接続され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの表面近くに維持され、ベースライン電圧レベルの近くに一般に固定された振幅の正と負のアナログ電圧パルスを有するベースライン電圧レベルを含む信号を生成し、前記パルスがディスク上に磁気的に記録されたデータを表し、前記ベースライン電圧レベルがセンサとディスクの間の間隔の変化に応答して変化する磁気抵抗センサと、
前記ディスクの表面近くに維持され、前記ディスク上にデータを記録するための書込みヘッドと、
前記センサと前記書込みヘッドに結合され、前記センサからの信号中の前記ディスク上に磁気的に記録されたデータを表す前記アナログ・パルスを処理してデジタル信号にし、前記ディスク上に記録されるデジタル・データを書込みヘッドに導く読み書きデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合されて、磁気記録ディスク・ドライブに対する外部衝撃によるセンサとディスクの間の間隔の変化によって生じる前記信号ベースライン電圧の変調を検出し、ベースライン電圧の変調が所定の衝撃しきい値を超えるときに衝撃信号を生成する衝撃検出回路と、
前記衝撃検出回路と前記読み書きデータ・チャネル回路とに結合され、前記衝撃検出回路から前記衝撃信号を受け取ったのに応答して前記データ・チャネル回路に書込み抑制信号を生成し、それにより、前記ディスク・ドライブに外部衝撃があるときにディスク上へのデータの書込みを抑制するコントローラと
を含むことを特徴とする磁気記録ディスク・ドライブ。
(8)前記コントローラに結合され、所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含み、前記コントローラが、前記記憶された衝撃しきい値を表す衝撃しきい値制御信号を前記衝撃検出回路に提供することを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
(9)前記衝撃検出回路が、前記コントローラから衝撃しきい値制御信号を受け取るためのしきい値制御入力を有する比較器を含み、この比較器が、前記ベースライン変調信号の正と負の偏移を前記衝撃しきい値と比較することを特徴とする、上記(8)に記載のディスク・ドライブ。
(10)前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする、上記(8)に記載のディスク・ドライブ。
(11)前記衝撃検出回路が、磁気的に記録されたデータを表す前記アナログ・パルスを濾波するフィルタと、前記フィルタからの信号を増幅する増幅器とを含むことを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
(12)前記磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含むことを特徴とする、上記(7)に記載のディスク・ドライブ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベースライン変調衝撃検出回路を組み込んだ磁気記録ディスク・ドライブのブロック図である。
【図2】MRセンサとディスクの間の間隔の変動を示す、ヘッド・キャリア端部およびディスクの拡大断面図である。
【図3】ベースライン変調衝撃検出回路を構成する構成要素のブロック図である。
【図4】ディスクに対して垂直方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【図5】ディスク平面内で水平方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【図6】ディスク平面内で回転方向に加えられた外部衝撃についてベースライン変調衝撃検出器の応答を加速度計の応答と比較したグラフである。
【符号の説明】
6 スピンドル
8 スピンドル・モータ
9 ディスク・ドライブ・ハウジング
10 磁気記録ディスク
11 磁気記録面の上面
12 磁気記録面の下面
13 ヘッド・キャリア
14 アクチュエータ・アーム
15 サスペンション
17 ヘッド・キャリア
18 集積回路モジュール
19 サスペンション
21 読み書き変換器
22 後縁
23 線
25 読み書きデータ・チャネル
27 回転式アクチュエータ
28 線
29 コントローラ
32 デジタル・アナログ変換器
36 フィルタ
37 増幅器
39 書込み増幅器
40 アナログ・デジタル変換器
55 ベースライン変調(BLM)衝撃検出回路
60 MR読取り素子またはセンサ
70 誘導式書込みヘッド
Claims (11)
- 磁気的に記録されるデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに接続され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの一方の表面の近くに維持され、前記磁気記録データを表わす高周波でベースライン電圧レベル近くの正負のアナログ電圧パルスから成る読取り信号をバイアス電流の印加の下に生成する磁気抵抗センサであって、前記ベースライン電圧レベルが、少なくとも、前記バイアス電流により加熱された前記センサおよびディスク間の間隔の変化に基づく前記センサの冷却度合いの変化に依存して変化する電気抵抗を表わす磁気抵抗センサと、
前記センサに結合され、前記センサからの前記読取り信号を処理して、前記磁気記録データを表わすデジタル信号に変換するデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合され、前記読取り信号から前記高周波アナログ電圧パルスを含む高周波成分を濾波して前記変化したベースライン電圧レベルを通過させるための低域フィルタと、その濾波済みベースライン電圧レベルを増幅する増幅器と、その増幅済みベースライン電圧レベル信号を所定の衝撃しきい値と比較する比較器とから成る衝撃検出回路であって、磁気記録ディスク・ドライブへの外部衝撃に応答して前記センサと前記ディスクとの間隔の増加又は減少を表わす衝撃信号を発生する衝撃検出回路と、
を含むことを特徴とする磁気記録ディスク・ドライブ。 - 前記データ・チャネル回路に接続されディスク上にデータを記録するための書込みヘッドと、
前記衝撃検出回路および前記データ・チャネルに結合され、前記衝撃信号の受信に応答して前記データ・チャネル回路への書込み抑制信号を生成するコントローラと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のディスク・ドライブ。 - 前記コントローラに結合され前記所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のディスク・ドライブ。
- 前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする請求項3に記載のディスク・ドライブ。
- 磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含む請求項1に記載のディスク・ドライブ。
- 磁気的に記録されるデータを記憶する磁気記録ディスクと、
前記ディスクに結合され前記ディスクを回転させるモータと、
前記ディスクの一方の表面の近くに維持され、前記磁気記録データを表わす高周波でベースライン電圧レベル近くの正負のアナログ電圧パルスから成る読取り信号を発生するための磁気抵抗センサであって、前記ベースライン電圧レベルが前記センサおよびディスクの間の間隔の変化に応答して変化する磁気抵抗センサと、
前記ディスクの表面近くに維持され、前記ディスク上にデータを記録するための書込みヘッドと、
前記センサおよび前記書込みヘッドに結合され、前記センサからの前記読取り信号中の前記アナログ・パルスを処理してデジタル信号に変換すると共に、前記ディスク上に記録すべきデジタル・データを書込みヘッドに導く読み書きデータ・チャネル回路と、
前記センサに結合され、低域フィルタにより、前記読取り信号から前記高周波アナログ電圧パルスを含む高周波成分を濾波して磁気記録ディスク・ドライブに対する外部衝撃によるセンサおよびディスクの間の間隔の変化によって生じる前記ベースライン電圧レベルの変調を検出し、そのベースライン電圧レベルの変調が所定の衝撃しきい値を超えるときに衝撃信号を発生する衝撃検出回路と、
前記衝撃検出回路および前記読み書きデータ・チャネル回路に結合され、前記衝撃信号の受信に応答して前記データ・チャネル回路へ書込み抑制信号を供給し、それにより、前記ディスク・ドライブに外部衝撃があるときにディスク上へのデータの書込みを抑制するコントローラと、
を含むことを特徴とする磁気記録ディスク・ドライブ。 - 前記コントローラに結合され、所定の衝撃しきい値を表す値を記憶するメモリ記憶機構をさらに含み、前記コントローラが、前記記憶衝撃しきい値を表わす衝撃しきい値制御信号を前記衝撃検出回路に提供することを特徴とする請求項6に記載のディスク・ドライブ。
- 前記衝撃検出回路が、前記コントローラから衝撃しきい値制御信号を受け取るためのしきい値制御入力を有する比較器を含み、この比較器が、前記ベースライン変調信号の正および負の偏移を前記衝撃しきい値と比較することを特徴とする請求項7に記載のディスク・ドライブ。
- 前記ディスク・ドライブが少なくとも2つの磁気抵抗センサを含み、前記メモリ記憶機構が2つのしきい値を記憶し、記憶されたそれぞれの値が2つのセンサのうちの一方と関連づけられることを特徴とする請求項7に記載のディスク・ドライブ。
- 前記衝撃検出回路が、磁気的に記録されたデータを表す前記アナログ・パルスを濾波するフィルタと、前記フィルタからの信号を増幅する増幅器とを含むことを特徴とする請求項6に記載のディスク・ドライブ。
- 前記磁気抵抗センサを前記ディスクの一方の表面近くで支持する第1のキャリアと、書込みヘッドを前記ディスクの他方の表面近くで支持する第2のキャリアと、前記第1および第2のキャリアに接続され前記キャリアをそれぞれのディスク面を横切って移動させるアクチュエータとをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のディスク・ドライブ。
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