JP3737280B2 - 電力系統監視装置及び電力系統監視方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統のセキュリティを監視してセキュリティ評価結果を運転員に提示し、また運転員に予防制御方策を提示することにより信頼性の高い電力供給の実施を支援するための電力系統監視装置及び電力系統監視方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力系統監視装置としては、例えば潮流計算結果に基づき、電圧値の運用制限違反や送電線の過負荷など事故が発生する以前の系統状態に対する静的なセキュリティを監視するものや、オフラインで潮流状態を仮定しておいて想定事故を発生させて安定度計算を行い、系統が安定/不安定かを判別し、あらかじめ不安定な事故ケースを抽出したり、事故発生時の制御量を事前に求めておいたりするものがあった。また、電力系統の状態をオンラインで観測し、系統のエネルギー関数や定常時の潮流状態に対する感度行列を用いて事故の厳しさを評価したりするものがあった。その他、例えば特開平6−38375号公報開示の発明のように、安定な事故ケースの場合、その安定度の度合いをエネルギー関数によるエネルギーで定量的に求めるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力系統監視装置及び電力系統監視方法は以上のように構成されているので、電力系統では供給信頼性を確保するために、さまざまな制約を考慮したセキュリティリミット内での運用が行なわれ、こうしたセキュリティリミットは、オフラインでさまざまな事態を考慮して、シミュレーションにより決定されていることが多かった。したがって、実際の系統状態を反映した適切なセキュリティリミットとは言えず、当然重大な事態を想定した厳しい設定となり、過度に安定余裕を設定しすぎていることが少なくなかった。また、近年の電力系統はますます大規模・複雑化し、堅調な電力需要の増加を背景として、厳しい条件での運用が求められ、電力系統の運転員は、安定で効率的な電力供給に向けて、現在の系統でどこで発生する事故が危険であるか、そしてどの程度安定であるのかを把握し、事前に事故の影響をできるだけ小さくするか、または事故を回避する制御方策を知ることが重要なことであった。さらに、電力系統への導入が進んでいる電力用半導体素子を用いた系統制御機器は、従来主に事故後の事故波及防止のための緊急制御として使用されているが、事故前に系統のセキュリティを向上するための手段として積極的に利用することもできるが、上記従来技術では、系統のセキュリティを物理的に捉えやすく、客観的基準に照らして安定/不安定の判断が容易な臨界故障除去時間を用いたセキュリティ評価と、運転員が安定/不安定のイメージが掴みやすく制御可能な潮流余裕を用いたセキュリティ評価を行ない、運転員の系統運用支援を行い、上記のセキュリティ評価装置の結果を受けて、電力用半導体素子を用いた系統制御機器を利用した予防制御量を提示するものではなかったなどの課題があった。
【0004】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、運転員にとって物理的に分かりやすく、客観的に評価しやすい臨界故障除去時間を安定度計算に基づいて計算し、また運転員の制御により変更可能な潮流値を用いて安定度の余裕を測り、その評価結果を系統の運転員に提示する電力系統監視装置及び電力系統監視方法を得ることを目的とする。
【0005】
また、この発明は、電力用半導体素子を用いた系統制御機器を含めて系統のセキュリティを高めるような予防制御方策を提示するような電力系統監視装置及び電力系統監視方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力系統監視装置は、電力用半導体素子を用いた系統制御機器を有する電力系統の現在の系統状態を観測する系統状態観測手段と、該系統状態観測手段により観測した結果に基づいて前記電力系統のモデル化した系統状態を推定する系統状態推定手段と、該系統状態推定手段により推定された前記モデル化した系統状態に対して想定事故を設定する想定事故設定手段と、該想定事故設定手段により想定した想定事故を前記モデル化した系統状態に対して仮想的に発生させて安定度計算を行って臨界故障除去時間を求める臨界故障除去時間計算手段と、前記想定事故設定手段により想定した前記想定事故を前記モデル化した系統状態に対して仮想的に発生させて安定度計算を行って潮流余裕値を求める潮流余裕値計算手段と、前記臨界故障除去時間計算手段及び前記潮流余裕値計算手段で計算した評価結果を提示する評価結果提示手段と、前記評価結果提示手段により提示された前記評価結果により前記電力用半導体素子を用いた系統制御機器を用いた予防制御量を求める予防制御量計算手段とを備え、予防制御量計算手段が、事故後の緊急制御における制御量をも考慮して予防制御量を求めるものである。
【0009】
この発明に係る電力系統監視装置は、臨界故障除去時間計算手段により計算された臨界故障除去時間による評価結果をもとに事故ケースを選択する想定事故選択手段を更に備え、潮流余裕値計算手段が、前記想定事故選択手段により選択された事故ケースに対して潮流余裕量を求めるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電力系統監視装置を示す構成図である。図において、1は電力系統、2は電力系統1に接続された電力用半導体素子を用いた系統制御機器、G1〜G5は電力系統1に並列運転している発電機である。
【0019】
3は電力系統1の現在の諸量を観測する系統状態観測手段、4は系統状態観測手段3により観測した結果から電力系統1のモデル化した系統状態(以下、「系統モデル」と称する)を推定する系統状態推定手段、5は系統状態推定手段1により推定した系統モデルに対して想定事故を設定する想定事故設定手段、6は系統モデルに対して各想定事故を仮想的に発生させて安定度計算を行って臨界故障除去時間を求める臨界故障除去時間計算手段、7は想定事故設定手段5により想定した想定事故を系統モデルに対して仮想的に発生させて安定度計算を行って潮流余裕値を求める潮流余裕値計算手段、8は臨界故障除去時間計算手段6や潮流余裕値計算手段7で計算した評価結果を提示する評価結果提示手段、9は前記評価結果を受けて電力用半導体素子を用いた系統制御機器2を用いた予防制御量を求める予防制御量計算手段、10は予防制御量計算手段9の計算した予防制御量に基づいて予防制御方策を提示する方策提示手段である。
【0020】
次に動作について説明する。
系統状態観測手段3により、電力系統1の現在の系統状態の諸量を観測し観測データとして取得する。系統状態推定手段4により、前記観測データから観測できなかったデータや精度の悪いデータなどをデータの冗長性を利用して最も確からしいデータに推定して系統モデルを作成する。作成した系統モデルに想定事故設定手段5により、電力系統1の各設備に想定事故を設定する。系統モデルにおいて想定事故の条件のもとで、臨界故障除去時間計算手段6により臨界故障除去時間を求め、潮流余裕値計算手段7により潮流余裕値を求める。安定度計算としては時間領域シミュレーションや直接法などを用いることができる。臨界故障除去時間計算手段6により求めた臨界故障除去時間と潮流余裕値計算手段7により求めた潮流余裕値の2つの指標を評価結果表示手段8により表示することにより、安定度を多面的に評価でき、運転員は系統のセキュリティに対する情報量が増え、業務の遂行に当たってより総合的な判断を下すことができるようになる。
【0021】
次に、予防制御量を求める時に、主に電力用半導体素子を用いた系統制御機器2だけを制御対象として、セキュリティを増大させるための予防制御量を求める。例えば、発電機G1〜G5の出力を調整してセキュリティを増大させる予防制御量を求める場合、一般的には変数が多くなり制御量を求めるための計算時間がかかってしまう。しかし、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2のみを調整することによりセキュリティを増大させることができる場合、一般的に電力系統1内の電力用半導体素子を用いた系統制御機器2はそれほど数が多くないため、計算時間は小さくてすむ。また、例えば、セキュリティ評価の結果を受けて、運転員が要求するある特定の事故ケースのセキュリティを増大したりすることができる。電力用半導体素子を用いた系統制御機器2は従来主に緊急制御に用いられることが多かったが、このようにセキュリティ評価装置と統合して用いることにより積極的な予防制御機器として効果を発揮できる。このようにして予防制御量計算手段9で求めた電力用半導体素子を用いた系統制御機器2の予防制御量に基づいて、方策提示手段10によりセキュリティ確保のための方策を提示する。
【0022】
なお、予防制御と同時に事故後の緊急制御も考慮して、予防制御量を求めるようにしても良い。電力用半導体素子を用いた系統制御機器2による予防制御量を求める場合に、機器定格や電力系統1の運用制約を制約条件とすると、例えば最大出力となる場合がある。その場合、不安定な事故が全て回避されていれば問題はない。しかし、より安定な方向へ予防制御を実施したが、まだ不安定な事故ケースが残っている場合、事故後の制御量を残して予防制御量を求めるようにする。このような予防制御量を求めることにより、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2を予防制御と緊急制御のハイブリッドな安定化装置として機能させることができる。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、電力系統の安定度を多面的に評価でき、運転員は系統のセキュリティに対する情報量が増え、業務の遂行に当たってより総合的な判断を下すことができる効果が得られる。
【0024】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による電力系統監視装置を示す構成図である。図2において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図2において、11は臨界故障除去時間計算手段6と潮流余裕値計算手段7のどちらかを選択するセキュリティ評価指標選択手段である。
【0025】
次に動作について説明する。
セキュリティ評価指標選択手段11は、臨界故障除去時間でセキュリティ評価するのか、潮流余裕でセキュリティ評価するのかを選択する。
【0026】
以上のように、この実施の形態2によれば、電力系統に対してどのようなセキュリティ評価を行ないたいのかという運転員のニーズに即応した評価結果を得ることができる効果が得られる。
【0027】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による電力系統監視装置を示す構成図である。図3において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図3において、12は臨界故障除去時間による評価結果をもとに事故ケースを選択する想定事故選択手段である。
【0028】
次に動作について説明する。
臨界故障除去時間計算手段6により計算された臨界故障除去時間が評価結果提示手段8により提示されると、運転員は想定事故選択手段12により興味ある事故ケースだけを選択することができる。想定事故選択手段12により選択された事故ケースは潮流余裕値計算手段7に入力され、潮流余裕値計算手段7においてその事故ケースに対する潮流余裕値が求められる。
【0029】
このように、臨界故障除去時間を指標として用いることで、臨界故障除去時間を例えば主保護リレーの動作時間70msなどと比較することにより、運転員は客観的にセキュリティを評価することができる。
【0030】
以上のように、この実施の形態3によれば、臨界故障除去時間を使用して運転員の興味ある事故ケースだけを選択することにより、全体の処理にかかる時間を削減することができる効果が得られる。
【0031】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4による電力系統監視装置を示す構成図である。図4において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図4において、13は現在の潮流状態から将来の潮流状態等の系統状態を予測する将来系統設定手段である。
【0032】
次に動作について説明する。
系統状態推定手段で作成された系統モデルは将来系統設定手段13に入力される。将来系統設定手段13は、入力された系統モデルに基づき、例えば過去の系統データなどから需要予測を行ない、将来の系統状態を予測して設定し、設定した系統状態を想定事故設定手段5に入力する。想定事故設定手段5では、将来系統設定手段13により設定された系統状態に対して想定事故を設定する。
【0033】
以上のように、この実施の形態4によれば、将来系統設定手段により将来の系統状態を予測してセキュリティ評価と予防制御方策を立てることができ、運転員は将来系統に対する有益な知識をあらかじめ得ることができることにより、運転負荷の軽減が図れる効果が得られる。
【0034】
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5による電力系統監視装置を示す構成図である。図5において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図5において、14は運転員が特定の設備を選択した場合にその設備のセキュリティ評価を行うための設備選択手段である。
【0035】
次に動作について説明する。
設備選択手段14は、系統モデルから運転員が選択した設備に関する観測データを抽出して想定事故設定手段5に入力し、当該設備の想定事故を想定する。これにより、運転員がある特定の設備のセキュリティ評価を行ないたいと要求した場合に、当設備に関するセキュリティ評価を行うことが出来る。
【0036】
以上のように、この実施の形態5によれば、大規模で複雑な電力系統において、例えばある送電線を使用して独立発電事業者が発電した電力を送電する場合に、その送電線を使用して送電を行うことによる安定度への影響やどのくらいの量を送電できるかなどを素早く知ることができるようになる。また、その場合の予防制御方策をも予め知ることができる効果が得られる。
【0037】
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6による電力系統監視装置を示す構成図である。図6において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図6において、15は予防制御方策を求めた後にセキュリティ評価を行うためのセキュリティ評価手段、10aは予防制御量計算手段9で求めた制御方策とセキュリティ評価手段15で求めたセキュリティ評価結果とを表示する方策提示手段である。
【0038】
次に動作について説明する。
セキュリティ評価手段15は、予防制御量計算手段9で予防制御量を求めた後に、その制御方策を系統モデルに適用した系統状態を作成し、安定度計算を行ない、その結果に対して臨界故障除去時間計算手段6により臨界故障除去時間を求めてセキュリティ評価を行い、このセキュリティ評価結果は予防制御量と共に方策提示手段10aにより表示される。セキュリティ評価手段15は、セキュリティ評価時に静的なセキュリティ評価も同時に行なう。
【0039】
以上のように、この実施の形態6によれば、運転員は予防制御方策に従って系統状態を変更した場合に、どの程度電力系統1のセキュリティが向上するかを把握することができるようになり、運転員の意思決定に効果的である。また、例えば、ある送電線の潮流を増加させたために、他の送電線の事故ケースで不安定になるような場合も把握することができるようになる効果が得られる。
【0040】
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7による電力系統監視装置を示す構成図である。図7において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図7において、9aは評価結果から予防制御量を求めて電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御信号を出力する予防制御量計算手段である。
【0041】
次に動作について説明する。
予防制御量計算手段9aは、予防制御量を求めた後に、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御信号を出力し、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2の出力を調整し、その高速な制御速度により迅速に電力系統1のセキュリティを高めることができる。
【0042】
以上のように、この実施の形態7によれば、迅速に電力系統1のセキュリティを確保でき、例えば発電機G1〜G5の出力を変更する予防制御などに比べて高速に非常事態に対応でき、不安定な事故を回避したり、また事故の影響を軽減したりできる効果が得られる。
【0043】
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8による電力系統監視装置を示す構成図である。図8において図1の実施の形態1の電力系統監視装置の構成要素と同一の構成要素には同一の番号を付けてその説明を省略する。図8において、9bは評価結果から電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御量のみを求めて電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御信号を出力する予防制御量計算手段(第1の予防制御量計算手段)、9cは電力用半導体素子を用いた系統制御機器2以外の制御可能な系統設備に対する予防制御量を計算する予防制御量計算手段(第2の予防制御量計算手段)、10bは予防制御量計算手段9bで計算した予防制御量に基づいて予防制御方策を提示する方策提示手段、10cは予防制御量計算手段9cで計算した予防制御量に基づいて予防制御方策を提示する方策提示手段である。
【0044】
次に動作について説明する。
予防制御量計算手段9bは、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御量のみを求めて電力用半導体素子を用いた系統制御機器2に対する予防制御信号を出力する。同時に方策提示手段10bに予防制御信号により実現される予防制御方策を提示する。このようにして迅速にセキュリティを高めておいて、予防制御量計算手段9cにより、他の制御可能な系統設備も変数にした予防制御量を求めて、この予防制御量に基づいた予防制御方策を方策提示手段10cに提示する。
【0045】
以上のように、この実施の形態8によれば、電力用半導体素子を用いた系統制御機器2の高速動作特性を活かすことができ、他の系統機器の運転状態を変更する予防制御方策を探索する間にも応急的にセキュリティを増大しておくことができる。また、従来主に緊急制御に用いられてきた電力用半導体素子を用いた系統制御機器2を予防制御手段として積極的に用いることにより稼働率を上げることができる効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、系統状態を観測し、観測データから系統モデルを推定し、系統モデルに対して想定事故を設定し、想定事故を系統モデルに対して仮想的に発生させ安定度を計算して臨界故障除去時間と潮流余裕値を求め、これらの評価結果を提示し、これらの評価結果から予防制御量を求めるように構成したので、電力系統の安定度を多面的に評価でき、運転員は系統のセキュリティに対する情報量が増え、業務の遂行に当たってより総合的な判断を下すことができる効果がある。
【0047】
この発明によれば、事故後の緊急制御における制御量をも考慮して予防制御量を求めるように構成したので、電力用半導体素子を用いた系統制御機器を予防制御と緊急制御のハイブリッドな安定化装置として機能させることができる効果がある。
【0049】
この発明によれば、臨界故障除去時間計算手段により計算された臨界故障除去時間による評価結果をもとに事故ケースを選択する想定事故選択手段を更に備えるように構成したので、臨界故障除去時間を使用して運転員の興味ある事故ケースだけを選択することにより、全体の処理にかかる時間を削減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態6による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態7による電力系統監視装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態8による電力系統監視装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 電力系統、2 電力用半導体素子を用いた系統制御機器、3 系統状態観測手段、4 系統状態推定手段、5 想定事故設定手段、6 臨界故障除去時間計算手段、7 潮流余裕値計算手段、8 評価結果提示手段、9,9a 予防制御量計算手段、9b 予防制御量計算手段(第1の予防制御量計算手段)、9c予防制御量計算手段(第2の予防制御量計算手段)、10,10a,10b,10c 方策提示手段、11 セキュリティ評価指標選択手段、12 想定事故選択手段、13 将来系統設定手段、14 設備選択手段、15 セキュリティ評価手段。
Claims (2)
- 電力用半導体素子を用いた系統制御機器を有する電力系統の現在の系統状態を観測する系統状態観測手段と、該系統状態観測手段により観測した結果に基づいて前記電力系統のモデル化した系統状態を推定する系統状態推定手段と、該系統状態推定手段により推定された前記モデル化した系統状態に対して想定事故を設定する想定事故設定手段と、該想定事故設定手段により想定した想定事故を前記モデル化した系統状態に対して仮想的に発生させて安定度計算を行って臨界故障除去時間を求める臨界故障除去時間計算手段と、前記想定事故設定手段により想定した前記想定事故を前記モデル化した系統状態に対して仮想的に発生させて安定度計算を行って潮流余裕値を求める潮流余裕値計算手段と、前記臨界故障除去時間計算手段及び前記潮流余裕値計算手段で計算した評価結果を提示する評価結果提示手段と、前記評価結果提示手段により提示された前記評価結果により前記電力用半導体素子を用いた系統制御機器を用いた予防制御量を求める予防制御量計算手段とを備え、
前記予防制御量計算手段が、事故後の緊急制御における制御量をも考慮して前記予防制御量を求めることを特徴とする電力系統監視装置。 - 臨界故障除去時間計算手段により計算された臨界故障除去時間による評価結果をもとに事故ケースを選択する想定事故選択手段を更に備え、潮流余裕値計算手段が、前記想定事故選択手段により選択された事故ケースに対して潮流余裕量を求めることを特徴とする請求項1記載の電力系統監視装置。
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