JP3737113B2 - 気体中の粒子状物質の測定方法および装置 - Google Patents

気体中の粒子状物質の測定方法および装置 Download PDF

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Description

背景技術
本発明は、周囲の環境のサンプリング等の目的のために行う気体中の粒子状物質の測定方法に関するものである。
米国および外国における疫学的研究により、死亡率、疾病率と人間が周囲の粒子状物質に対してさらされていることとの間に相関関係があることが示されている(Schwartz andDocekry,Am.Rev.Resp.Dis.145:600−604 1992;Pope et al.,Am.Rev.Resp.Dis.144:668,1992)。今日に至るまで、このような健康上の問題の原因となる粒子状物質の物理的または化学的な特性に関しては、わずかの知見しか得られていない。粒子状物質が未知の毒物の代位物であろうと、粒子状物質それ自体が確認されている健康上の問題を引き起こす原因物質であろうと、近い将来において、粒子状物質の正確な測定を開発するという要求が高まってくるのは確実である。現在においては、それぞれの機関は、周囲の粒子について許諾された範囲しか受けとっていない。大きさのカットオフおよび濃度の基準のパラメーターに関する新たな基準の形式については何らの決定もなされていないが、参照例またはそれと同等の方法を使用することが義務付けられている。
現在行われている粒子の質量測定方法の大部分は、大きさに関する選択的入口を使用して、一定の大きさ、通常、直径10μm(PM10)以上の粒子を取り除くことにより行われている。各種の方法で大きな食い違いが生じている。それは、入口の性能に及ぼす風速の影響によるものである。空気動力学的直径が2.5ないし10μmを有する粗粒子の場合には、その影響は多大なものである。したがって、粒子の大きさを小さくするように基準が改訂されれば、この問題を最小限にすることができる。PM10およびPM2.5に関する利用可能なデータの殆どのものは、重量法(gravinetric method)を使用して得られたものである。通常は、テフロンフィルター上に集められた粒子は、所定の一定の温度とおよび相対湿度の下で、微量天秤を使用して重量が測定される。重量法は、24時間以内にサンプルを測定することができるほど感度が高くない。更に、巨大な監視ネットワークにより、日常的に周囲の粒子の濃度をより頻繁に得ようとする試みは、現在のところ費用的に難しく、実用的ではない。したがって、粒子の質量濃度の時間的、空気的な変位に関する情報を費用効果的様式で提供する包括的監視ネットワークを樹立するためには、連続的に粒子を監視できるモニターを開発することが重要な意味を有している。
現在までのところ、数種類の直読計器が開発されている。これらの計器に関しては、Swift,Air Sampling Instuments,S.V.Hering編集、American Conference of Governmental Industrial Hygienists,Inc.,Cincinnati,OH(1989))によりすぐれた検討が加えられている。しかしながら、これらの装置が提供できるデータの信頼度に関しては、いくつもの問題点がある。いくつかの方法は、周囲の粒子の質量を測定するのに、粒子の光学的特性を利用している(例えば、ミニRAM装置、ネフェロメーター、HAZE係数測定装置等)。しかし、経時的および空間的な相違に伴い、粒子の化学的組成および大きさは多大な相違を有するので、粒子の質量と吸光係数との定常的相関関係を樹立するのは困難である。これらの方法は、例えば、粒子の組成に大きな相違がないと予測される場所の細かいエアロゾルの研究等の限定された用途にしか用いることはできない。これらの方法のいくつかの方法では、フィルター媒体上に粒子を収集する必要がないという利点がある。フィルター媒体上の粒子同士、気体化する粒子同士およびフィルター媒体上の粒子と気体化する粒子の相互作用により、粒子の質量著しく過大または過小に評価されうる。この問題は、媒体上に粒子を収集する連続的方法および集積的方法のいずれにも当てはまるものである。
もう一つの連続的な粒子の質量測定方法は、β線厚さ計である(Macias and Husar,Fine Particles, B.Y.H. Liu編集、Academic Press, New York, 1976)。フィルターを通して継続的に通過するβ線の減衰は、フィルター上に収集された粒子の質量に比例する。しかし、質量とエネルギー吸収との関係は、粒子の組成にある程度依存する。更に、エネルギー源として放射性物質が必要とされる。したがって、β線厚計は、将来的に選ばれて行く方法ではないだろう。
水晶ピエゾバランスは、振動する水晶表面上の粒子の衝突(impaction)を通して、直接的に質量を測定する(Lundgren et al.in Fine Particles,edited by B.Y.H. Liu, Academic Press, New York,( 1976))。より詳細に述べれば、水晶板は電気回路において高度に安定した共鳴振動で振動し、この共鳴振動はセンサー上に衝突して接着する粒子の質量に直接的に比例して減少する。このような装置は、エアロゾルの質量濃度を直接的に測定することに成功し、利用されて来ているが、潜在的には、幾つかの欠点がある。第1に、水晶の高振動周波数により、飽和効果が生じうる。第2に、インパクトを利用して、粒子の収集を図るということは、収集における不確実性につながる。数人の研究者は(Daley and Ludgren,”The performance of piezoelectric crystal sensors used to determine aerosol mass concentration”Am Ind.Hyg.Assos.J.36:518,(1975),Lundgren Am.Ind.Hyg.Assoc.J.38:580−588,(1977))、センサー上に加えられる一定の質量の増加による周波数の変化は、センサーが負荷されるのに応じて、一定していないことを見出している。これは、時間の経過にしたがって、粒子の収集パターンが変化することによる。CaCO3のようなエアロゾルの場合、当初はセンサー上に均一的に置かれるが、負荷量が増加するにしたがって、恐らくは収集された表面の電気伝導率の変化のために、新たに置かれた粒子がセンサーの中心部分に集まる傾向がある。Fe23のようなその他の種類のエアロゾルの場合、当初はセンサー上に均一的に置かれているが、負荷量が増加するにしたがって、衝突する粒子は表面に接着しなくなってしまう。その結果、同一の質量が加えられた場合に、負荷されている水晶の振動数は清浄な水晶の振動数ほどに変化せず、したがって、負荷された水晶は本当の値よりも低い濃度を感知する。更に、非常に小さい一次粒子の安定した長い鎖により構成される炭素質粒子からなる粒子は、ピエゾバランスでは測定することはできない。鎖の集合体は2ないし3点でセンサーと接触し、粒子の質量の大部分はセンサー表面の上で波動している。この現象は、ピエゾバランス上に収集される試験エアロゾルとして黒色炭素粒子を使用した実験により確認されている。実験開始後数分以内に装置の応答が非線形になった。
テーパードエレメントオシレーティングマイクロバランス(TEOM▲R▼)は、最近開発された方法であるが、当初は大変有望な方法であると思われた(Patashnick and Rupprecht,”Continuous PM−10 Measurements Using Tapered Element Ocillating Microbalance” J. Air Waste Manage.Assoc. 41;1079−1083(1991))。この方法によると、湿気を取り除くために、空気のサンプルを50℃まで加熱し、その後、粒子を、金属のロッドの頂点で振動するテフロン▲R▼フィルターの上に収集する。フィルター上に収集された粒子の質量の増加に応じて、振動の振幅が減少する。この方法は、感度の高いものであるが、その測定は幾つかの妨害条件となるものに影響される。幾つかの地域では粒子状物質の全体の比較的大きな部分を占める半揮発性の有機化合物および無機化合物に対しては、重大なロスが生じる。この問題は、硝酸アンモニウムエアロゾルおよび炭素質エアロゾルのような不安定な化合物を含んでいるPM2.5ではより明白である。カリフォルニアや巨大な都市環境を有する地域では、この方法によると、粒子の質量濃度が著しく過小評価されるであろう。また、空気サンプルの組成の変化に伴い、空気汚染物質の気体と粒子の相の間の分配が変化し、したがってフィルター上で吸着および/または脱着が起こりうる(空気サンプルの汚染がより多くなるかまたはより少なくなるかによる)。この方法の感度の良さにより、これらの現象は、負または正のアルチファクトを引き起こしうる。フィルター上の質量の増加または減少は深刻な問題であり、これは、TEOM▲R▼だけの問題ではなく、フィルター上に粒子を長期間(数日単位)収集するすべての方法において問題となる。TEOM▲R▼の場合、フィルター媒体は、通常1週間暴露される。更に、この方法は、応答における振動を示し、これは多数の測定値を加えて長時間の濃度評価を決定する場合には相殺されるが、より短い間隔では、この振動による測定値の誤差が20−30%を越えうる。
粒子の濃度を直接的に測定するその他の方法としては、光学的カウンターおよび電気的カウンターがある。光学的カウンターは、光と粒子との相互作用を利用している。エアロゾルの光学的な挙動の理論およびその理論の粒子の測定に対する応用に関する検討は、Willeke およびLiu(”Single Particle Optical Counters: Principle and Applications” Fine Particles,edited by B.Y.H. Liu Academic Press,New York, (1976))において議論されている。大部分の光学的システムにおいては、強度に照明を加えられたゾーンを通って1個ずつ流れている粒子から散乱する光線パルスを係数する。この方法の制限として挙げられるのは、サンプリング流速が低いことおよび最小の計測可能な粒子が約0.3μmという点にある。微細な周囲粒子質量の主要部分が0.3μmよりも小さい粒子に関連している可能性があるので、光学的カウンターは、大気中の粒子の全体の範囲の測定には不適切である。
電気的カウンターは、サンプルのエアロゾルに電荷をかけ、粒子が電界を横切る能力を測定するものである。このカウンターの大部分のものは、単極性または双極性に荷電した多数のイオンを通過した粒子を引きつけるものであり、それぞれの粒子は、大きさに単純に比例した量の電荷を獲得する。その後、輻射形相称の電界に粒子を引き込み、そこで、電界の強さに応じて、一定の大きさ以下の粒子を収集装置の盤の上に収集する。電界の電圧を変化させることにより、粒子の大きさの分布を得ることができる(Liu and Pui”Unipolar Charging of Aerosol Particles in the Continuum Regime”,J.AerosolSci.,6:249(1975),Whitby,”Electrical Measurement of Aerosols”Fine Particles,B.Y.H.Liu編集,Academic Press,New York,(1976))。この範疇に入る装置の内で、最も広く用いられているものは、TSI社(ミネソタ州セントポール)により製造されている微分型電気移動度測定装置である。この技術は、0.01μm−1.0μmの大きさの範囲のエアロゾルの単分散を作成するのに有益であるということが立証されている。しかし、この装置では、直径が約1.0μmよりも大きい粒子については、粒子の電荷と粒子の大きさの関係が単一の関係ではないので、正確な測定ができない。
光学的カウンターと伴に、微分型電気移動度測定装置を用いれば、より広い範囲の大気中の粒子の測定が可能となる。しかしながら、その場合であっても、光学的カウンターと電気的カウンターとの組み合わせは、2つの欠点がある。第1の欠点は、これらのカウンターは、粒子の数の分布を測定し、その後これを体積分布に転換することから生じる。質量の分布を測定するには、粒子の密度を知る必要があるが、それは、サンプルを採取した場所および時期(たとえば、夏か冬か)により、相違することが知られている。第2の欠点は、数の分布を体積の分布に転換することに内在するものである。周囲の粒子の数の分布は、主として0.01−0.1μmの範囲の大きさの超微粒子により占められている。粒子が荒ければ荒いほど濃度数は、小さくなる。しかし、数を体積の分布に転換するとき、1.0μmの粒子は、103個の0.1μmの粒子および106個の0.01μmの粒子と同じ重さが与えられる。その結果として、粗い粒子の低いバックグラウンド濃度(これは、装置のノイズの範囲内にしか過ぎないものである)を体積の分布の重要な部分として転換するであろうため、この転換により計数誤差が生ずる。
以上から分かる通り、連続的に粒子の質量を測定する装置を開発する多大な必要性がある。観測されている死亡率および疾病率の原因となる粒子状物質の化学的組成または物理的特性が、健康に対する影響の研究により明らかにされない限り、すべての個々の成分を粒子の測定において含めなければならない。連続的な質量測定方法は、安定的な物質(例えば、硫酸塩およびほこり)だけではなく、不安定な物質(硝酸アンモニウム、塩化物およびSVOC)も含めて測定し得るものでなければならない。更に、粒子の質量の測定に対する相対湿度および温度の影響も考慮しなければならない。
以下に論述する通り、水蒸気による干渉を最小限にするためには、粒子は、(周囲のRHが40%を超える場合には)好ましくは40%RHの条件にするべきである。不安定な化合物が容易に蒸発して粒子の質量が過小評価されないように、空気サンプルは、好ましくは加熱すべきではない。粒子の干渉、吸着および脱着の問題を免れることができるので、その場でのエアゾル測定が非常に望ましい。しかし、フィルター媒体を使用しなければならない場合には、フィルターの質量の増加または減少の問題を避けるために、好ましくは、収集表面は20−30分以上使用すべきではない。連続的な方法においては、各測定毎に収集表面を再生するか、新たな表面を使用すべきである。
本発明の目的は、上記に述べたすべての特性を兼ね備えた連続的な質量測定方法を提供することである。質量濃度の測定は、多孔性膜フィルター(ないしその同等物)を通過する際の圧力降下を一定期間観測することに基づく。以下に論述するように、この圧力降下は、サンプル空気中の粒子の質量濃度の一次関数である。
発明の概要
本発明は、気体中の粒子状記物質の量を実時間測定する装置を提供するものである。測定する気体中の粒子状物質の量に応じて、かかる情報は、連続的ないし、少なくとも、1時間ごとに提供することができる。このことは、上述した装置がかかる情報を1日ごと、ないしそれよりも少ない回数しか提供できないのと対照的である。既存の装置に対するこのような改良は、対照(リファレンス)フィルターと試験(テスト)フィルターの圧力の差を測定して、これを使用することによる。粒子状物質がフィルター上にある場合には、フィルターが清浄である時に比べて、気体を通過させるフィルターの能力が減少することを利用する。粒子状物質の量は、フィルターを通過する気体流の減少と直接的に関連している。
第1の観点においては、本発明は、気体中の粒子状物質の量を測定する装置を特徴とする。本装置は、気体供給部(単なる入口であってもよく、より複雑なソーシング(sourcing)手段であってもよい)、気体供給部の下流にあり、気体供給部と直接的に気体連通する第1の粒子状物質収集装置、および該第1の粒子状物質収集装置と平行して気体供給部の下流にあり、気体供給部と直接的に気体連通する第2の粒子状物質収集装置を含む。気体供給部から第2の粒子状物質収集装置に至る気体は、粒子除去装置を通過し、これにより、気体供給部からの気体が第2の粒子状物質収集装置と接触する前に粒子状物質が除去される。第1の粒子状物質収集装置と第2の粒子状物質収集装置との間の圧力の差を測定するために圧力センサーが設けられている。また、少なくとも1個のポンプが設けられており、これにより、気体供給部から第1の粒子状物質収集装置および第2の粒子状物質収集装置に気体が送られる。
望ましい実施態様においては、該装置は複数のポンプ(最低2ないし3)を有し、ここで少なくとも1個のポンプは気体供給部から第1の粒子状物質収集装置に気体を送るように形状化されかつ配置されており、もう1個のポンプは気体供給部から第2の粒子状物質収集装置に気体を送るよう設計されており、第1の粒子状物質収集装置および/または第2の粒子状物質収集装置は、例えば、ヌクレオポアフィルター(nucleopore filter)のようなフィルターである。更に、該装置は、ドライヤー(例えば、拡散ドライヤーないしエアドライヤー)を有し、これにより、気体供給部から第1の粒子状物質収集装置および/または第2の粒子状物質収集装置に送られる気体の湿度を、例えば約40%の相対湿度に調節する。第1の粒子状物質収集装置は可動であり、第1の粒子状物質収集装置の取り替えに応じて、自動的に複数回取り替えられるように形状化されかつ配置されており、第2の粒子状物質収集装置は可動であり、第2の粒子状物質収集装置の取り替えに応じて、自動的に複数回取り替えられるように形状化されかつ配置されている。例えば、第1の粒子状物質収集装置および/または第2の粒子状物質収集装置は、ストリーカー(streaker)として提供される。気体供給部からの気体は、例えば、インパクターにより、前濾過されることができ、10ないし2.5ミクロンよりも大きな粒子状物質を第1ないし第2の粒子状物質収集装置に接触する以前に除去する。該装置は、さらに、第1および第2の粒子状物質収集装置の間の圧力の差を連続的ないし断続的に記録することができるように形状化されかつ配置されているコンピューターシステムを有する。
第2の観点においては、本発明は、上述した装置を提供し、気体供給部から第1および第2の粒子状物質収集装置に気体を送り、第1および第2の粒子状物質収集装置の間の圧力の差を気体中の粒子状物質の量を指示するものとして測定することにより、気体中の粒子状物質の量を測定する方法を特徴とする。
好ましい実施態様においては、該方法は少なくとも毎時間1回実施され、1ないし24時間毎に第1の粒子状物質収集装置を取り替える。
その他の本発明の特徴および利点は、以下に述べる本発明の好ましい実施例の説明および請求項から明らかであろう。
好ましい実施態様の説明
まず、図面に関して簡単に説明する。
図面
第1図は、本発明の装置により測定した圧力と粒子の濃度との関係を示すグラフである。
第2図は、本発明の有用性を示す装置の概略図である。
第3図は、以下の記載にしたがって運転されるサンプリング装置の収集効率を示すグラフである。
第4a,b図は、サンプラーの概略図である。第4a図は、CAMMシステムの多様な構成を概略的に示すものである。第4b図は、第4a図の装置のストリカー部分のより詳細な略図である。
以下は、粒子の収集媒体としてヌクレオポアフィルターを使用した本発明の一例である。これは、単に本発明の有用な収集装置の一例にしか過ぎない。当業者は、以下の記載にしたがって他の収集装置を使用することができること、およびこれらが本発明の範囲内ものであることを認識するであろう。
ヌクレオポアフィルター
ヌクレオポアフィルターは、薄い(6−12μm)の非吸湿性のポリカーボネートの膜であり、表面に垂直な円形の穴を有する。穴は、表面の全体に無規則に分布しており、大きさは極めて均一である(幾何学的基準偏差(geometric standard deviation)は、1.1である。Heiam,”Review: Aerosol Fractionation by Sequential Filtration with Nuclepore Filters, Atmos. Environ. 15(6):891−904,(1981))。これらのフィルターの粒子収集効率に関する理論的予測は、同じ大きさの穴が均一に配置されたことを前提とするモデルに基づいている(Pich,”Impaction of Aerosol Particles in the Neighborhood of a Circular Hole”, Colln. Czech. Chem. Commun. 29:2223−2227 (1964); Spurny et al., ”Aerosol Filtration by Means of Nuclepore Filters: Structural and Filtration Properties”, Environ. Sci. and Tech. 3(5):453−468 (1969))。それらの穴の体積はより小さいが、ヌクレオポアフィルターは、同等の穴の大きさの膜フィルターとほぼ同一の流速−圧力降下の関係を有する。更に、それらは、非吸湿性であり、これにより、高感度の重量分析に使用することができる。それらはまた光線透過率の分析に使用でき、また、フィルターの部分は切り取って顕微鏡で見ることができる。
粒子の捕捉に影響を与える主たるメカニズム(Spurny et al.,”Aerosol Filtration by Means of Nuclepore Filters: Structural and Filtation Properties”,Environ.Sci.and Tech.3(5):453−468(1969))は、1)空気の流線の歪みによるフィルター表面上への大きな粒子の衝突、2)穴の大きさに匹敵する大きさの粒子の遮断(interception)、3)小さな粒子の穴の壁に向かっての拡散、4)穴よりも大きな粒子の保持(ふるい効果(seive effect)および5)静電効果である。静電効果は、完全に研究されていない唯一のメカニズムである。しかし、静電効果は、Smith and Philips,”Inertial Collection of Aerosol Particles at Circular Aperture”,Environ.Sci.and Technol.9:564−568(1975)によれば、実用的には重要性を有しないものである。
SpurnyおよびPichは、最初、個々の保持メカニズムの累積的な効率を検討した。衝突、遮断および拡散の3つの主たる捕捉のメカニズムは、それぞれ独立していると想定された。
Pichのパイオニア的な研究、”Impaction of aerosol particles in the neighborhood of acircular hole”,Colln.Czech.Chem.Commun.29:2223−2227,(1964)以来、数人の著作者により、粒子の大きさ、およびフィルターのデザインおよび運転パラメータ(例えば、穴の大きさ、長さ、面速度、フィルターの多孔率)の観点から異なる収集のメカニズムを記述する式を導き出そうと試みられている。
衝突を原因とした収集効率は、Pich(上掲、1964)により、フィルターの穴の近傍における粒子の運動に関するナビエールストークス(Navier−Stokes)等式を解くことにより与えられている。ストークス数値は、初期の論文には、頻繁に使用されている(Spurny et al.,”Aerosol Filtration by Means of Nuclepore Filters:Aerosol Sampling and Measurement”,Environ.Sci.and Technol.3:464−468(1969);Spurny and Madeleine,”Analytical Methods for Determination of Aerosols by Means of Membrane Filters.XIX.Efficiency Measurement of Nuclear Pore Filters by Means of Latex Aerosols”,Colln.Czech.Chem.Commun.36:2857−2866(1971);Melo and Philips,”Aerosol Size Spectra by Means of Nuclepore Filters”,Environ.Sci.and Technol.9:560−564(1974))。しかし、ストークスの等式は、放物速度のプロファイルおよび流体速度の軸方向成分は一定であるとすることに関して、誤った仮定に基づくものである。実際は、流体が合流し穴に入るにしたがい、軸方向成分には実質的な増加がある。流線の合流の効果により、穴の間の表面上への粒子の衝突は実質的に減少するであろう。
遮断による収集効率をモデル化するためには、第1近似として、穴のプラグ流(”plug”flow)が仮定された。例えば、単位面積当たりの粒子の流れは、すべての穴の領域にわたって均一であると考えた。しかし、数人の著作者は、穴の入口近くの流れのプロファイルは、チューブの中の層流のそれと非常に近似しており、これは、穴の壁付近にはほとんど流れがなく、そのため、遮断はプラグ流の予測よりも小さいことを含意している主張した(Heidam,”Review: Aerosol Fractionation by Sequential Filtration of Nuclepore Filters”Atmos.Environ.15(6):891−904(1981))。プラグ流の効率は、「適切な」係数を乗じることにより修正するいくつかの表見が示唆されてきた。(例えば、Spurny and Madeleine,(上掲)(1971)を参照されたい)。
粒子の収集に関する良い理解と予測の試みにおいて、粒子と流体流の場について数的な解が幾つかの研究により提供されている(Smith and Philips,(上掲), 1975;Manton, ”The Impaction of Aerosols on a Nuclepore Filter”, Atmos. Environ. 12:1669−1675 (1978))。前者の論文においては、慣性と遮断の組み合わせのメカニズムにより効率の表現が導き出されている。特に興味深いのは、約10以下のストークス数値を有する粒子については、粒子の衝突は穴の間の領域ではなく穴の縁において発生しているという知見である。このような粒子については、収集効率は、同じ大きさの範囲においては、ほぼ一次関数であると思われる。John et al.”Anomalous Filtration of Solid Particles by Nuclepore Filters”,Atmos.Environ.12:1555−1557(1978)による実験的研究において、Smith and Philips,(上掲)(1975)による促進された衝突−遮断理論のさらなる支持が提供されている。穴の大きさが8μmのヌクレオポアフィルター、面速度が約6cm/sにおいて、大きい粒子(大きさの範囲2−8μm)をサンプリングした。上記の粒子およびフィルター条件において、ストークス数値は0.9から15の範囲であり、収集効率は修正された遮断モデルとうまく適合した。
John et al.(上掲)(1978)は、顕微鏡を用いて、フィルター上の沈着パターンを調査したところ、粒子は、大部分が穴の周辺に沈着していたことを見いだした。すなわち、Pich,(上掲)(1964)の最初の分析によれば、サンプリングされた粒子はフィルター表面上に衝突するには十分な大きさであったが、遮断が捕捉のメカニズムにおける主たる要因であると思われた。
拡散を原因とする収集効率は、拡散収集の係数の値に応じて、2つの異なる数式により計算された。例えば、Twomey Observ. Puv. Dome. 10:173−180, (1962)を参照されたい。
ヌクレオポアフィルターの粒子収集効率をモデル化しようとする多様な理論的試みにおいては、全て意見の一致が得られていない。その主たる要因は、各研究において、空気の流れの場についてのナビエールストークス等式を解くために使用する近似が異なること、ならびに、拡散メカニズムに関する仮定が異なることである。しかし、質的な面においては、これらの研究は、収集効率に関して、種々のフィルターのデザインおよび運転パラメータの重要性を非常によく記述している。重要な結論の1つとして、面速度を増加させると、衝突分離がより鋭敏となり、それに加え、より小さい粒子の効率が増大する。しかし、ヌクレオポアフィルターのすべての研究で認められる最も重要な特徴は、収集効率対粒子の大きさのカーブにおいて、中心極小が存在することである。そこでは、粒子の捕捉に衝突も拡散も影響を与えていない。この知見に基づき、Spurny et al,”Aerosol Filtration by Means of Nuclepore Filters:Aerosol Sampling and Measurement”Environ.Sci.and Technol.3:464−468(1969)は、ヌクレオポアフィルターを連続的に用いると、このような連続したフィルターにより多分散エアロゾル流からほぼ単分散流が得られるので、単体として用いる場合よりもより細かな分別ができると述べている。これは、連続的濾過(sequential filtration)と呼ばれるサンプリング技術をもたらした(Cahill et al.,”Analysis of Respirable Fractions in Atmospheric Particulates Via Sequential Filtration”,J.Air Pollut.Control Assoc.,27:675−678(1977))。2、3の研究においては、連続的濾過を使用して粒子を不連続な大きさの範囲に分類する試みがなされているが(Melo and Philips,(上掲),1975;Parker and Buzzard,”A Filtration Model for Large Pore Nuclepore Filters”Aerosol Sci.9:7−16,(1978))、この方法は頻繁に用いられていない。その理由は、恐らく、収集効率のカーブが高分解粒子分類を行う程急勾配にはなっていないことによる。
ヌクレオポアフィルターにおける圧力降下
フィルターにおける圧力降下は、フィルターの性能を評価する基準を提供するため重要な条件である。有用なフィルターは、最小の圧力降下で最高の収集効率を与えるものである。圧力降下に対する粒子の負荷(loading)質量の効果に関しては、既に、ファイバーフィルター(例えば、Rudnick and First,”Specific Resistance (K2)of Filter Dust Cakes:Comparison of Theory and Experiments”,Third Sympm on Fabric Filters for Particulate Collection,EPA600/7−789−087,(1978);Novick et al.,”The Effect of Solid Particle Mass Loading on the Pressure Drop of HEPA Filters”J.Aerosol Sci.23:657−665,(1992);Japuntich et al.,”Experimental Results of Solid Monodisperse Particle Clogging of Fibrous Filters”,J.Aerosol.Sci.25(2):385−393(1994))、および穴の開いた膜フィルター(Rubow,”Submicrometer Aerosol Filtration Characteristics of Membrane Filters”Ph.D.Dissertration Univ.of Minnesota(1981))の研究において、調査されている。これらの研究は、フィルターを透過する圧力降下と負荷質量との間の線形関係を明確に示した。更に、これらの研究は、圧力降下−負荷カーブの勾配は収集した粒子の大きさに依存することを示した。より厳密に述べると、この勾配は粒子の大きさと反比例する。
圧力降下対負荷質量が粒子の大きさの関数であると論文は、ヌクレオポアフィルターについてほど頻繁には見られない。Spurny et al.”Aerosol filtration by means of nuclepore filters:aerosol sampling and measurement.”Environ.Sci.and Technol.3:464−468,(1969)and Spurny and Madeleine G.”Analytical methods for determination of aerosols by means of membrane filters.XIX。ヌクレオポアフィルターにおける圧力降下の計時的な変化を研究し、目詰まりのメカニズムを解明しようと試みられた(Efficiency measurement of nuclear pore filters by means of latex aerosols.Colln.Czech.Chem.Commun.36:2857−2866.”(1971))。3つの異なる目詰まりの段階が明らかにされた。第1段階においては、粒子の沈着により穴の大きさが徐々に減少することにより、時間の経過とともに徐々に圧力降下が増大した。第2段階においては、穴が完全に塞がれて圧力降下が急激に増大した。最後の段階においては、空気が粒子の蓄積を通って濾過され、この粒子プラグの厚さは徐々に増大するため、圧力降下の増大はより緩やかである。しかし、この研究では、粒子の大きさに対する圧力降下対負荷質量の依存性を系統的に研究していない。粒子およびフィルターのパラメーターの関数として圧力降下を予測する理論的モデルが開発された。圧力降下は、ハーゲンポゼレ(Hagen−Poiseuille)等式を用いて説明された。固体状粒子は液状粒子と異なり、沈着により均一的に穴の壁を塞がず、それにより、粒子の層の厚さおよび幾何学的形状に影響するという事実を説明するため、固体状粒子の場合には、経験に基づく修正が施された。Spurny,et al.(上掲)(1969)を参照されたい。このような等式は、フィルターを通過する際の圧力降下の増大は、フィルターに近接して来る100%の粒子が原因となることを仮定している。これは、粒子収集効率が100%であるということを意味するばかりではなく、粒子が穴の内部においてのみ収集されることを意味する。フィルター上の穴の間の領域における衝突により収集される粒子は、フィルターを通過する際の圧力降下を増大させることができない。上記の等式から導き出される圧力降下の予測は、決して、実験的に確認されるものではない。
穴の目詰まりおよびその後の圧力降下の増大は、穴の壁に対する拡散による沈着または大きめの粒子の穴の縁での遮断によるものであると考えられてきた。しかし、既になされた研究においては、顕微鏡を用いて粒子の沈着パターンが調査され、これにより、沈着は、特に面速度が5cm/sよりも速い場合には、穴の内部ではなく主として穴の縁で起ることが示された(Spurny et al.,(上掲)(1969);Parker er al.,(上掲)(1978))。穴の縁上の粒子の局部的な蓄積により、クラスターが形成され、これは、既に蓄積されたクラスターの上への粒子の沈着をさらに増大する。最終的には、このクラスターは穴を塞ぎ、この段階後、粒子は、穴の上に積層して沈着する。その結果、沈着メカニズムとしての拡散は、ヌクレオポアフィルターにおける圧力の形成に遮断ほどの影響を与えていない。
負荷にともなうヌクレオポアフィルターの圧力降下の増大、特に濾過の第1段階に関して、その主たるメカニズムを予測しこれを説明するために別の理論を適用することができる。圧力降下の増大の主たる原因を穴の管全体の沈着に求める、Spurny et al.(上掲)(1969)により展開された理論と異なり、新しい理論は穴の縁で発生する現象のみを圧力降下の原因であると考える。
流れに関しては、粒子の沈着による障害物を有する管を通過する流れとしてモデル化することができる。典型的には、流れの障害物は、部分的に開かれたバルブを通過する流れおよび圧力降下のモデルとして利用されてきた(International Organization for Standardization,”Measurement of Fluid Flow by Means of Orifice Plates,Nozzles,and Venturi Tubes Inserted in Circular Cross−Section Conduits Running Full”,ISO Report DIS−5167,Geneva,Switzerland,(1976))。図1に示したような、障害物を通過する際の圧力降下は、下記の等式で示される。
ΔP=K/Re V2 (1)
ここで、Reは、管の妨害された部分のレイノルズ数(Re=V dρ/μ)、dは、管の妨害された部分の直径、ρおよびμは、空気の密度および粘度、そしてVは、妨害されていない管の部分の速度である(例えば、穴の速度)。係数Kの値は、特定の形態および流れの条件に依拠し、実験的にデータに適合するように決定することができる。穴の速度は、以下の等式により与えられる。
Figure 0003737113
ここで、Uは、フィルターの表面速度であり、Dは、このフィルターの穴の名目(nominal)直径である。穴の妨害されている部分の直径は、時間の経過に伴う粒子の沈着による、管の利用できる表面の全体的な減少を考慮して計算することができる。所与の粒子の大きさの下では、穴の利用できる開放表面は、下記の式で表すことができる。
πd2/4=π(D2/4)−npπ(dP 2/4) (3)
ここで、npは、穴の壁に沈着した粒子の数であり、dpは、その直径である。一定時間内に沈着した粒子の数、tは、下記の通り計算される。
p=not(Q/Nf)η (4)
ここで、noはサンプリングされた空気中の粒子の濃度数(個数/cm3)であり、Nfはフィルターの穴の数であり、Qはサンプリングの流れの速度であり、ηは、収集効率因数であり、これは穴の表面が減少することによる圧力降下の増大の原因が穴の縁に沈着する粒子のみであるという事実に基づいて説明される。穴の間の領域の衝突または穴の内側の拡散領域ではなく、遮断に基づく粒子の沈着が圧力降下の増大を招くであろう。
エアロゾルの体積濃度cvは、下記の式の通り、その濃度数に関係している。
v=no(π/6)dp 3 (5)
等式(4)は、下記のように書き換えることができる。
p=6cv/(πdp 3)t(Q/Nf)η (6)
開放(または利用できる)穴の表面面積は、下記のように記述できる。
πd2/4=
π(D2/4)−(πdp 2/4)6cv/(πdp 3)t(Q/Nf)η (7)
等式2−7を組み合わせれば、ヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下を記述した等式(1)は、多種のフィルターおよび粒子のパラメーターの関数として、下記の通り記述することができる。
ΔP=K’/d3 (8)
ここで、K’は、パラメーターD,K,ρおよびμを含んだ定数である。
既に述べた通り、ηは、穴の縁に粒子を沈着させる遮断による収集効率である。粒子の大きさの関数として遮断効率を表す適切な理論が欠如しているという事実があるにもかかわらず、既になされている研究(Spurny et al.,(上掲)(1969);Smith and Philips,(上掲),(1975))においては、dp/D率が0.05から1.0の場合には遮断は粒子の大きさの擬似一次関数に近似することができることが示されている。したがって、収集効率は、下記の通り近似することができる。
ηR=η=B(dp/d) (9)
ここで、定数Bは、1から1.1の間の値を取る。等式(7)と(8)の組み合わせにより、下記の式が管の収縮した(contracted)部分の直径として得ることができる。
d=[D−1.5CvtQ/NfB/d]0.5 (10)
等式(10)における重要な点は、この等式が、管の妨害されている部分の直径d、したがって、ヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下ΔPが粒子の大きさに依存していないことを示していることである。フィルターの圧力降下の増大のメカニズムを考慮すれば、これは驚くべき結果ではない。同じエアロゾルの体積濃度(質量)においては、より小さい粒子は、より大きい粒子に比べて、はるかに大きな表面積を有している。しかし、他方では、より大きい粒子は、小さい粒子に比べて、フィルターによりより効率的に収集される。したがって、この2つの競合し合う効果により、粒子の大きさの効果は打ち消され、その結果、圧力降下の増大の原因となるパラメーターは、体積濃度およびサンプリング期間のみであるということを含意している。したがって、圧力降下がサンプリング期間および体積濃度に関数的に依存している関係にあるという知見により、フィルターを通過する際の圧力降下をサンプリング期間の関数としてモニターすることにより、エアロゾルの濃度を予測することができる。粒子密度が知られていれば、エアロゾルの質量濃度を決定することができる。この知見は、ヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下を測定することにより、連続的に質量をモニターする装置を開発するための基礎となるものである。
ΔP,Cv,およびtの関係を分析的に表現する場合の問題点は、妨害された管の直径dは、定数ではなく、サンプリング時間が増大するにつれて減少し、したがって遮断による収集効率もサンプリング時間に依拠する(収集効率は時間とともに増大する)ことから生じる。したがって、時間の経過にともなう圧力降下のプロファイルを決定することができるため、連続する微小段階ごとに積分し、等式(8)および(9)を数字として解く必要がある。時間t=0において、d=DおよびΔP=0とする。微小時間増分t(これは分のオーダーにすることができる)の経過後、dの新しい値を等式(10)により決定し、新しいdの値を等式(8)に代入して、ΔPの新しい値を決定することができる。同様の方法で続けて、時間の関数としてdおよびΔPの値を決定することができる。
ここで表され、および図1にしめされる結果から分かる通り、対照フィルターに対して試験フィルターを通過する際の圧力降下と試験される気体中の粒子状物質の濃度との間には、直線的な関係がある。これは、上記に述べたことに基づき、気体を2個の収集手段(例えば、ヌクレオポアフィルター)を通して、2個のフィルターの圧力差が気体中の粒子状物質の濃度を直接計測となる、比較的簡単な装置を開発することができることを示している。
実施例1 CAMM システム
本発明に有用なサンプラーの例を図4aおよび4bに概略的に示す。操作においては、空気をサンプル流の総和10リットル/分で、過剰な水分を除去して相対湿度を約40%に減少させる拡散ドライヤーに通して、装置に導入する(これに替る方法として、湿度コントロール装置を使用することができる)。その後、一定の大きさ以上に大きい粒子を除去するインパクター/入口に空気を通過させる。これは、2.5μmまたは10μmよりも大きい粒子を分離してこれらがシステムに導入されないようにする粒子分離装置であり、その寸法は、6.5cm(直径)x27cm(長さ)である。サンプリングされた空気の大部分は9.5リットル/分で、過剰空気として除去される。放電装置は、壁上の円柱形の管であり、8−10のポロニウム源が取り付けられて、粒子の電荷を中和する。湿度コントロール装置および湿度−温度検出装置(プローブ)は、外側カラムの中には乾燥した空気が入り内側カラムの中にはサンプリング空気が入る中空のカラムとして提供される。これらの間には、水分子を外側カラムへ拡散させ、乾燥した空気により運ばせる拡散膜がある。相対湿度検出装置は、RHおよび温度の監視に使用され、RHは乾燥空気の流速を制御することにより調節される。相対湿度は、約38%から40%に制御される。温度の信号は、シグナルプロセッサーに出力される。その寸法は、5cm(直径)x10cm(長さ)である。
残りの空気サンプル(サンプリング空気0.5リットル/分)は、2つの部分に分けられ、2つの平行したセクションを通して、それぞれ0.25リットル/分で吸引される。第1の部分は、図4bに詳細に示されるストリーカーサンプラーから成り、その表面は、ヌクレオポアフィルターと同一の多孔質膜物質から構成される。所定の時間、ストリーカーのほんの少しの部分だけ流れに開かれており、粒子の収集に利用可能である。ストリーカーのサンプリング部分は、吸引管およびシーリングOリングを通してポンプに繋がっている。サンプリングを行っている間、吸引管は定常的にゆっくりとねじきり(threaded)トラックの上を動き、これによりフィルター表面の新しい部分を流れに接触させる。典型的な円形フィルターではなく、このサンプリング方法を用いる理由は、目詰まりを回避することにより所望のサンプリング時間中にフィルターの能力を増大させるため、ならびにサンプリングが進むにつれて累積した物質の揮発による損失を回避するためである。揮発による損失は周囲温度または揮発性物質の濃度の変化により生じる。温度の増加または揮発性物質の周囲濃度の減少は、新たな平衡に達するまで収集された物質のフィルターからの揮発を引き起こしうる。フィルター上の濃度がその飽和値に達するまでは揮発することは出来ないので、清浄な収集面を空気流に接触させることにより、このような損失を実質的に減少させることができる。第2の部分は、すべての粒子を除去する低圧力降下の高能率粒子フィルター(HEPA)に通して(6cm直径x15cm長さ)、その後、ストリーカーの開放表面と穴の大きさおよび表面積が同一の13mmのヌクレオポアポリカーボネートフィルター(2cm直径x3cm長さ)を通して吸引される。ストリーカーと清浄な(粒子が含まれていない)ヌクレオポアフィルターの下流の圧力差を、シグナルプロセッサーに接続された高感度トランデューサーを用いて連続的にモニターする(レンジ0−1インチH2O、精度=0.25%FS)。これは、多チャンネルデジタルアナログコンバーターおよび1秒以内にすべてのシグナル入力を処理しすべてのメッセージを表示することができるシグナル表示装置である。ダンパーは、圧力パルスを平滑化しうるカラムとして備えられている(寸法:6cm(直径)x9cm(長さ))。
HEPAフィルターは、ストリーカーおよび対照ヌクレオポアフィルターの下流に置かれ、ヌクレオポアフィルターはそれぞれの平行セクションにおいてHEPAフィルターの下流に置かれる。ストリーカーと対照ヌクレオポアフィルターとの間の圧力差をモニターするために用いられるものと同一の圧力トランデューサーが、清浄空気をサンプリングするヌクレオポアフィルターのすぐ下流の圧力差を記録するために使用される。第1のトランデューサーにおける圧力差は、主として、ストリカー上に負荷された粒子によるものである。しかし、この差は、サンプラーのいずれかのセクションの流速の変動に影響される可能性がある。各セクションの空気サンプルのすべての粒子は、第2のヌクレオポアフィルターを通して吸引される前に除去されるので、第2のトランスデューサーにより記録されるすべての圧力差は、流れの変動に起因するものである。したがって、第1のトランデューサーの圧力読みから第2のトランデューサーの圧力読みを差し引くことにより、粒子負荷のみを原因とする、ストリーカーを通過する際の圧力降下の増加を測定することができる。双方のサンプリングセクションがパルスダンパーに接続されており、流れはサンプリング期間中安定した状態で保たれる。これらは、流れパルスを平滑化することのできるカラムである(寸法:6cm(直径)x9cm(長さ))。トランスデューサーは、0−2インチH2Oフルスケールおよび0.25%FSの解像度の圧力差トランスデューサーである。
両方のトランスデューサー、シグナルプロセッサーおよびポンプは温度調節されたコンテナーの中に置かれ、その温度が20℃に保持されることが保証される。TEOMの方法に対して、本発明のシステムが有利な点は、周囲濃度および一定の相対湿度の下で粒子の質量を測定し、これにより、収集された物から揮発し、或いは気体がこれに吸着するのを防止することができることである。
ヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下とエアロゾルの質量濃度の関係を実験室の実験において試験した。
実施例2 モデルシステム
図2に実験的な装置を示した。Sioutas et al.”Particle loss in glass honeycomb denuders”.Aerosol Science & Technology, 21(2):137−149, (1994)に記載された通り、蛍光性イエローグリーンラテックスの微粒子(Fluoresbrite,Polysciences,Warrington,PA)の2.5重量%の懸濁液をポケットネブライザー(Rerec X−70/N)で、20 psiで室内空気を使用して噴霧した。ネブライザーの体積流速は、約5.5LPMと概算され、出力は約0.25cc/minの蛍光性懸濁液であった。大量の蛍光性懸濁液(120ml)を噴霧するために、ネブライザーはシリンジポンプに接続した。更に、安定した噴霧過程を確実にするために、ネブライザーの出力は一定に保持された。直径0.06,0.15,0.22,0.45,0.77,1.1,1.9μmの7種類の異なる粒子の大きさが使用された。エアロゾルは、その後、ネブライザーで発生した過剰の水分を除去するために、拡散ドライヤーを通過さはせた。拡散ドライヤーは、それぞれ内径が2.54および15.24cm、長さ30.48cmの2個の同心円柱状の管から構成される。管の間の空間は水蒸気を捕捉するシリカゲルで充填される。エアロゾルがドライヤーの中を通過するにしたがい、水蒸気は小さい方の管の壁に粒子よりもはるかに速く拡散し、したがってシリカゲルで除去される。すなわち、ドライヤーを出るエアロゾルは完全に乾燥しており、粒子は本来の大きさを有している。
その後、エアロゾルを、相対湿度(RH)が調節された清浄(粒子のない)な空気と混合した。RHは、乾燥した空気流と湿った空気流の流速度を調節することにより調節される。混合室後、生成されたエアロゾルを1リットルの円柱状槽に通過させ、ここでは、10個のポロニウム210電離ユニット(Staticmaster,NRD Inc.)が置かれ、これにより、生成された粒子が帯びている静電荷をボルツマン平衡に至るまで減少させた。次に、エアロゾルは、これと接続した温度/相対湿度検出手段が備えられているディストリビューターを通過させ、エアロゾルの一部は対照TEFLON▲R▼フィルターを通過させ、入力エアロゾルの質量濃度を決定する。生成されたエアロゾルの残りはサンプラーの中を通過させた。
生成されたエアロゾルの単分散は、サンプルをTSI Scanning Mobility Particle Sizer(SPMS Model 3934,TSI Inc.,St.Paul,MN)を通過させることにより確認された。更に、ヌクレオポアフィルターの上流および下流の粒子濃度をモニターすることにより、既に述べた重量分析にもう1つの方法を加えることにより、その収集効率を粒子の大きさの関数として決定した。
ファイバーフィルターに関する既になされた研究では、サンプリング中の相対湿度とフィルターを通過する際の圧力降下の関係が示されていた
(Smith et al.,Presented at 21st DOE/NRC Nuclear Air Cleaning Conference,San Diego,August 1990,pp.366−375;Gupta et al.,”Effect of Humidity and Particle Hygroscopicity on the Mass Loading Capacity of High Efficiency Particulate Air (HEPA) Filters”,Aerosol Sci.and Technol.,19:94−107,(1993))。前者の研究は、相対湿度の増加によりフィルターを通過する際の圧力降下が増大したことを示した。これに対して、後者の研究では反対の結論であった。すなわち、湿度の減少は、HEPAフィルターを通過する際の圧力降下を劇的に増大させる。フィルターを通過する際の圧力降下に対する相対湿度の正確な影響は現在行われている研究の対象であるが、湿度の変化がフィルターを通過する際の圧力降下に影響を及ぼすことは明らかである。現時点においては、ヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下に対する相対湿度の影響は検討されていない。しかし、本発明の例の目的のためには、サンプルおよび対照空気流の双方の湿度を実験を通して40%という固定値に調節し、圧力読みがフィルター上の質量負荷の変化のみに起因することを保証した。
粒子の濃度の関数としての単位時間当たりの粒子サンプリングヌクレオポアフィルターを通過する際の圧力降下と大きさとの関係について、多様な穴の直径およびサンプリング流速において調査した。単分散の蛍光性粒子に加え、多分散の硫化アンモニウムのエアロゾルおよび室内空気も試験エアロゾルとして使用した。上述したネブライザー法と同一の方法で、硫化アンモニウムの粒子を生成した。
結果
研究を開始するにあたって、穴の直径が2μmのヌクレオポアフィルターを選択し、12cm/smの面速度で運転した。かかる穴の大きさの選択は、大気中のエアロゾルの微細(蓄積)モードを含む大きさの範囲0.1−2.0μmの粒子について、衝突/遮断による粒子収集効率が粒子の大きさに一次関数的に依存するように行った(Whitby and Svendrup ”California Aerosols: Their Physical and Chemical Characteristics”, Adv. Environ. Sci. and Technol., 10:477, (1980))。典型的には、蓄積モードは、直径0.3−0.8μmあたりを中心とし幾何学的標準偏差は約2である(Hinds, Aerosol Technology,John Wiley & Sons, New York, (1982))。より小さい穴の大きさ(例えば、D=0.4μm)を選択すると、細かい大気中の粒子の大部分についてのヌクレオポアフィルターの収集効率は、100%に近くなるはずである。更に、穴の大きさがより小さいと圧力降下の読みが増大するので、濃度測定の感度が増大するであろう。しかし、100%の効率で大部分の粒子を収集すると、フィルターを通過する際の圧力降下は粒子の大きさに反比例する。事実、この圧力降下と質量負荷の関係は、HEPAのような高い効率のフィルターにおいて観測された(Novick et al.,”The Effect of Solid Particle Mass Loading on the Pressure Drop of HEPA Filters”,J.Aerosol Sci.,23(6):657−665(1992);Japuntich et al.,(上掲)(1994))。但し、これらのフィルターにおいて圧力が増大する物理的メカニズムは、ヌクレオポアフィルターの場合と異なるものと推定される。多孔率の値を0.07に調節し、穴の大きさについて2μmを選択すると、少なくとも理論的には、大きさの範囲が0.1−1.6μmの粒子について、効率と粒子の大きさとの関係が1次関数になると予測できることが確実である。この範囲は細かい大気中の粒子の大部分を反映する。
ストリーカーにおける面速度は12cm/sを選択し、これは30分以内に低い濃度の測定を可能とするのに十分に高い速度と、p=0.07に調節し、粒子のストークス数を約5より小さく保持するのに十分に低い速度とを折衷したものである。粒子のストークス数を約5より小さく保持する理由は、圧力降下を増大させずにフィルターの粒子の収集効率を増大させる、穴の間の表面領域上の粒子の衝突を回避するためである。更に、拡散による損失は、粒子の大きさが0.1−2.0μmの範囲について、12cm/sであれば、有意ではないであろう。特定のフィルターおよび流れパラメーターについて、0.1μmの粒子の理論的拡散効率は4.2%であり、粒子の大きさとともに急激に減少する。したがって、粒子の沈着は、大きさの範囲が0.1−1.5μmの粒子の大部分においては、主として穴の壁の縁上で起るであろう。
大きさの範囲が0.1−1.8μmの粒子について、12cm/sの面速度で2μmのヌクレオポアストリカーサンプラーの収集効率を測定し、その結果を図3に示す。更に、実験結果を理論的予測と比較する。理論的収集効率は下記の等式により決定された。
ηtot=ηR+(1−ηR)(ηD) (11)
こてで、ηDおよびηRは、それぞれ、拡散および遮断による部分的収集効率である。2つの捕捉メカニズムが独立しているものと仮定した。大きさの範囲が0.1−2μmの粒子について、特定のフィルターのパラメーターの下では、収集効率は下記の一次回帰等式で表すことができる(R2=0.991)。
ηtot=0.143+0.46dp (12)
ここで、dpは、マイクロメーター中の粒子の直径である。したがって、図3は、効率が粒子の大きさのほぼ完全な一次関数であることを示す。より小さな大きさの粒子において効率を増大する傾向にある回帰遮断は、これらの粒子の主たる捕捉メカニズムとしての拡散を反映する。図3は、理論的に予測された効率の値と実験結果との間の素晴らしい一致も示している。
各実験後、顕微鏡で、フィルターを調査したところ、捕捉のメカニズムの一つとしての固体フィルター表面上の衝突の不存在が確認された。穴の大きさに匹敵する大きい粒子(直径1.5μmないしそれより大きい粒子)も、穴の間の固体領域ではなく、フィルターの穴の縁上に沈着した。すべての大きさの粒子において、クラスターの形成は、Spurny et al. supura (1969)に記載されているのと極めて類似していた。したがって、流線が穴の中へと合流することにより、放射線状の粒子の運動が起こり、慣性による流線の浮動に抵抗するという以前の知見が確認された。すなわち、大多数の粒子は穴の縁の近くに沈着し、流体流の遮断を原因とする圧力降下を増大させる。
衝突の圧力降下に対する影響に関する我々の仮説を更に検討するために、穴の大きさを2μmに維持しながら、面速度を24cm/sに増加した。単分散PSL粒子(それぞれ、0.2,0.5,0.72,1.1,1.5μm)を使用して、単位時間当たりの圧力降下を粒子の質量濃度の関数としてその関係を検討した。所与の粒子の大きさについて、60−90分のサンプリング期間にわたる圧力降下が記録された。図2の構成と同様に、試験システムと平行的にサンプリングした対照TEFLON▲R▼フィルターの重量を計り、重量的に生成(入力)されたエアロゾルの質量濃度を測定した。この調査の結果と最初の結果との比較(例えば、面速度12cm/s)。最初の結果では、大きさの範囲が0.1から1.88μmの粒子のついては、単位時間当たりの圧力降下および質量濃度(Δp/Cmt)はほぼ一定である。恐らくは穴の間の領域上へのより大きな粒子の衝突の増加の効果により、(Δp/Cmt)の値は粒子の大きさに伴いやや減少する傾向にある。
図1に示されたように、粒子の大きさに関係なく、単位時間当たりの圧力降下は粒子の質量濃度の関数として直線的な関係がある。最初の結果では、量(Δp/Cmt)は、0.1−1.88μmの範囲の粒子についてほぼ一定であり、その平均値は0.0088(±0.0005)インチH2O/hr/(μg/m3)である。恐らくは、穴の間の領域上へのより大きな粒子の衝突の増加の効果により、(Δ/Cmt)の値は粒子の大きさに伴いやや減少する傾向にある。本発明の連続的質量モニタリング法は、約1時間で5μg/m3程度の少ないものでも検出することができる。
各回実験毎における測定濃度および回帰等式からの推定濃度が表1に示される。エアロゾルの質量濃度は、8.0から132.0μg/m3の範囲であった。表1に示されている通り、真の濃度と測定した圧力降下の読みからの推定値の相違は25%を超えない。予測された通り、この相対差は、より小さい濃度の値において誇大となる傾向がある。回帰の濃度推定における標準誤差は13.3%であり、これにより、ヌクレポアフィルターを通過する際の圧力降下をモニターすることによる決定された濃度値の不確実性の推定が与えられる。
Figure 0003737113
Figure 0003737113

Claims (19)

  1. 気体供給部と、
    前記気体供給部の下流にあり、前記気体供給部と直接的に気体連通する第1のフィルターと、
    前記第1のフィルターと平行して前記気体供給部の下流にあり、前記気体供給部と直接的に気体連通する第2のフィルターであって、前記気体供給部から第2のフィルターに至る気体は前記気体供給部からの気体が前記第2のフィルターに接触する前に、粒子除去装置を通過して粒子状物質が除去される第2のフィルターと、
    前記第1のフィルターと前記第2のフィルターの圧力差を測定する圧力センサーと、
    前記気体供給部から前記第1のフィルターおよび前記第2のフィルターへ気体を通過させる少なくとも1個のポンプとを含むことを特徴とする、
    気体中の粒子状物質の量を測定する装置。
  2. 複数のポンプを含み、前記ポンプの少なくとも1個は、前記気体供給部から前記第1のフィルターへ気体を送るように形状化されかつ配置されており、前記ポンプの他の1個は、前記気体供給部から前記第2のフィルターへ気体を送るように形状化されかつ配置されている、請求項1記載の装置。
  3. 前記フィルターがヌクレオポアフィルターである請求項1記載の装置。
  4. 前記気体供給部から前記第1のおよび/または前記第2のフィルターに至る気体の湿度を調節するドライヤーをさらに含む請求項1記載の装置。
  5. 前記ドライヤーが拡散ドライヤーである請求項4記載の装置。
  6. 前記ドライヤーが前記気体供給部からの気体の相対湿度を約40%の相対湿度に調節する請求項4記載の装置。
  7. 前記ドライヤーがエアードライヤーである請求項4記載の装置。
  8. 前記第1のフィルターが可動であり、第1のフィルターの交換に伴い自動的に交換されるように形状化されかつ配置されている、請求項1記載の装置。
  9. 前記第2のフィルターが可動であり、第2のフィルターの交換に伴い自動的に交換されるように形状化されかつ配置されている、請求項1記載の装置。
  10. 前記第1または第2のフィルターがストリーカーとして提供される、請求項8および9項に記載の装置。
  11. 前記気体供給部からの気体が、前記第1のまたは前記第2のフィルターに接触する前に、10ミクロンよりも大きい粒子状物質を除去するために前濾過される請求項1記載の装置。
  12. 前記気体供給部からの気体が、前記第1のまたは前記第2のフィルターに接触する前に、2.5ミクロンよりも大きい粒子状物質を除去するために前濾過される請求項1記載の装置。
  13. 前記粒子除去装置がインパクターである請求項1記載の装置。
  14. 前記第1のフィルターと前記第2のフィルターの圧力差を記録するように形状化されかつ配置されているコンピューターシステムをさらに含む、請求項1記載の装置。
  15. 前記第1のフィルターおよび前記第2のフィルターの下流に付加的フィルターをさらに含む請求項1記載の装置。
  16. 前記付加的フィルターの間の圧力差を測定するフィルター圧力センサーをさらに含む請求項15記載の装置。
  17. 気体中の粒子状物質の量を測定する方法であって、
    気体供給部と、
    前記気体供給部の下流にあり、前記気体供給部と直接的に気体連通する第1のフィルターと、
    前記第1のフィルターと平行して前記気体供給部の下流にあり、前記気体供給部と直接的に気体連通する第2のフィルターであって、前記気体供給部から第2のフィルターに至る気体は前記気体供給部からの気体が前記第2のフィルターに接触する前に、粒子除去装置を通過して粒子状物質が除去される第2のフィルターと、
    前記第1のフィルターと前記第2のフィルターの圧力差を測定する圧力センサーと、
    前記気体供給部から前記第1のフィルターおよび前記第2のフィルターへ気体を通過させる少なくとも1個のポンプ
    を含む装置を提供する工程と;、
    前記気体供給部からの気体を前記第1のおよび第2のフィルターを通過させる工程と;
    前記第1のフィルターと前記第2のフィルターとの圧力差を前記気体中の前記粒子状物質の量を指示するものとして測定する工程とを含む方法。
  18. 前記方法を少なくとも1時間に1回行う請求項17記載の方法。
  19. 前記第1のフィルターを1ないし24時間毎に1度交換する請求項17記載の方法。
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