JP3736719B2 - 低圧ブラスト処理方法と装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラスト材を低圧のブラストエアーとともに吹きつけて処理対象物の被処理面をブラスト処理する低圧ブラスト処理方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラスト処理装置は永年工業上用いられてきた。金属表面の研磨や硬化の加工、金属やガラス表面の梨地化加工に広く用いられている。ブラスト材は一般に高圧のエアによってノズルから吹き出し、処理対象物の被処理面に衝突させることによりブラスト処理している。
【0003】
ブラスト処理装置は、その工業的な用途や高圧エアを取り扱うと言ったことから、大がかりな据え付け型の設備としてしか用いられていない。従って、処理対象物は可搬物である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで本発明者は、ブラスト材の吹き出しがエアの吹き出し流量に大きく依存していることを知見し、従来用いられてきたノズルの口径を大きくして必要量のブラスト材をエアにて無理なく吹き出させてブラスト処理できる装置を先に提案している。その用い方は従来装置と変わらない。
【0005】
その後も本発明者等は低圧ブラスト処理について研究を重ねている中、低圧の故にブラストエアの種々な利用や管理ができることを知見している。
【0006】
本発明の目的は、その知見に基づき、ブラスト材のリサイクル利用が簡単で、連続したブラスト処理もできる低圧ブラスト処理方法とその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の低圧ブラスト処理方法は、ブラストエア源から延び、かつブラストタンクからブラスト材が供給されるブラストエアラインの先端に設けられた吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともにブラスト室内に吹き出させてそこにある処理対象物に向け吹き付けてその被処理面をブラスト処理するのに、2kg/cm2 以下の低圧のブラストエアを用いて、ブラストエアラインおよびブラストタンクに供給する一方、集塵装置へ吸引排気されるブラスト材回収用のサイクロンにブラスト室に吹き出されたブラスト材を吸引回収するとともに、ブラストタンクの上に中間室およびサイクロンを順次配して、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋ぎ、サイクロンと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロンと中間室だけを落下通路で通じさせてサイクロンから中間室に負圧系下で回収ブラスト材を落下させることと、ブラストタンクと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンクと中間室だけを落下通路で通じさせて中間室からブラストタンクに回収ブラスト材を落下させることとを、交互に繰り返し行いながら、前記ブラスト処理を行うことを1つの特徴としている。
【0008】
低圧、特に2kg/cm2 以下のブラストエアを用いると、ブラストエア源であるファン類やこれの駆動モータが小容量化し、ブラストタンク等の容器類が圧力容器としての取り扱い基準外のものになるなど、全体の小型化および軽量化が図れる。特に、ブラスト室を集塵装置へ吸引排気されるサイクロンに接続して、ブラスト室でブラスト処理したブラスト材およびブラストエアをサイクロンに吸引しブラスト材をエアから分離回収するので、ブラスト材をリサイクル使用することができる。
【0009】
この際、ブラスト室では吹き出し筒から吹き出される低圧のブラストエアの正圧と、サイクロンからの吸引による負圧との相殺によってブラスト室が閉じられていなくても、問題になるほどエアが外部に吹き出すことはなく、作業しやすい。
【0010】
これに伴い、必要に応じて、処理対象物を搬送コンベアによってブラスト室に順次搬入、搬出しながら、ブラスト室を通過していく処理対象物に対し定位置にある吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともに吹き付けて連続的にブラスト処理を行うことができ、ブラスト処理能率が向上する。
【0011】
また、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋いだ、ブラストタンクとその上の中間室、およびこの中間室とその上のサイクロンとにつき、サイクロンと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロンと中間室だけを落下通路で通じさせてサイクロンから中間室に負圧系下で回収ブラスト材を落下させることにより、サイクロンでの吸引回収機能を継続させつつ、サイクロンに回収しているブラスト材を圧力差なく中間室内に移し換えることができ、ブラストタンクと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンクと中間室だけを落下通路で通じさせて中間室からブラストタンクに回収ブラスト材を落下させることにより、ブラストタンクでのブラストエア供給による正圧でのブラスト材のブラストエアラインへの供給機能を継続させつつ、中間室に移し換えられているブラスト材を圧力差なくブラストタンクへ戻してリサイクル使用されるようにすることができ、これらを交互に繰り返し行いながら前記ブラスト処理すると、ブラスト材を自動的に繰り返し使用しながらブラスト処理を連続して行うことができる。
【0012】
前記ブラスト室からサイクロンへの吸引回収ラインの途中の負圧系部分に接続した補給タンクからブラスト材の補給を行うと、ブラスト材の繰り返し使用においてブラスト材の100%の回収ができず減量していく場合でも、前記補給によってそれを補うので、連続的なブラスト処理を必要な間続けることができる。
【0013】
吸引回収ラインのブラスト材補給位置よりも上流側で、不足空気を外気から吸引するようにすると、サイクロンでのブラスト室からのブラストエアの吸引量が不足しても外気を吸引して補えるので、ブラスト室でのブラスト処理やブラスト室からサイクロンへのブラスト処理後のブラスト材の吸引回収に支障がない。
【0014】
本発明のブラスト装置は、ブラストエア源から延び、かつブラストタンクからブラスト材が供給されるブラストエアラインの先端に設けられてブラスト材をブラストエアとともに吹き出させる吹き出し筒を備えたブラスト処理装置において、ブラストエア源は2kg/cm2以下の低圧のブラストエアを、ブラストエアラインおよびブラストタンクに供給するように接続される一方、吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともに吹き出させてブラスト処理するブラスト室と集塵装置へ吸引排気されるブラスト材回収用のサイクロンとを、ブラスト室に吹き出されたブラスト材サイクロンに吸引回収する吸引回収ラインで接続し、ブラストタンクの上に中間室およびサイクロンを順次配して、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋いでそれら各落下通路およびバイパス路に電磁弁を設け、サイクロンと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロンと中間室だけを落下通路で通じさせてサイクロンから中間室に負圧系下で回収ブラスト材を落下させることと、ブラストタンクと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンクと中間室だけを落下通路で通じさせて中間室からブラストタンクに回収ブラスト材を落下させることとを、交互に繰り返し行わせるように前記各電磁弁を、ブラストエア源を駆動している間制御する制御手段を設けたことを1つの特徴とし、ブラスト材を回収、リサイクル使用しながらの連続したブラスト処理を、ブラストエア源の駆動に伴う各電磁弁の適時的な制御によって確実に達成することができる。
【0015】
ブラスト室が、処理対象物を搬入、搬出する搬送コンベアを有し、吹き出し筒は搬送コンベアによって搬送され通過して行く処理対象物に向けて設置されていると、連続したブラスト処理を搬送しながらの処理対象物に順次に施し、多数の処理対象物に対するブラスト処理能率が向上する。
【0016】
この際、吹き出し筒が複数設けられ、処理対象物に複数の方向から向けられていると、搬送され通過していく処理対象物の必要な部分にそれに適した方向からブラスト処理を安定して施すことができる。
【0017】
吹き出し筒は向きおよび位置の調節部を有してブラスト室内に支持してあると、搬送され通過していく処理対象物の種類によって適正なブラスト方向およびブラスト位置が異なるような場合にも、前記調節部での向きおよび位置の調節により対応することができる。
【0018】
ブラストタンクは横断面形状が四角形で、その供給口はブラストタンクの前記四角形の一辺と平行に複数配設され、各供給口を各吹き出し筒へのブラストエアラインに個別に接続したものであると、ブラストエアは前記のような低圧であることにより圧力容器を構成しなくてよいので形状上の問題なく、前記形状によって複数の供給口を並べ設けるための、ブラストタンクの漏斗状底部における前記四角形の一辺と平行なライン状に形成されなどした最低位部が得られやすい。
【0019】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。これら本発明の各特徴は、可能な範囲で個別に、あるいは互いに複合して適用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の代表的な実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
本実施の形態のブラスト処理方法は、図1に示すようにブラスト材1をブラストエア2とともに、搬送コンベア3により搬送されてブラスト室5を通過する処理対象物4に吹き付けてブラスト処理を連続で行いながら、吹き付けた後のブラスト材1はこれを回収してリサイクル使用し前記連続なブラスト処理に供するようにしたものである。しかし、本発明はこれに限られることはないのは勿論であり、種々に実施され得る。
【0022】
図1に示す本実施の形態のブラスト処理装置を参照しながら説明すると、ブラストエア源11から延び、かつブラストタンク12からブラスト材1が供給されるブラストエアライン13の先端に設けられた口径の大きなノズルである吹き出し筒14からブラスト材1をブラストエア2とともにブラスト室5内に吹き出させてそこにある処理対象物4に向け吹き付けてその被処理面をブラスト処理する。このとき2kg/cm2 以下の低圧のブラストエア2を用いて、ブラストエアライン13およびブラストタンク12に供給する。ブラストタンク12へのエア2の供給はブラストエア源11から独立して延びるエアライン15を通じて行っているが、ブラストエアライン13からの分岐エアラインを通じて行うこともできる。
【0023】
一方、集塵装置16へ吸引排気ライン17により吸引排気されるブラスト材回収用のサイクロン18にブラスト室5に吹き出されたブラスト材1を吸引回収するとともに、ブラストタンク12の上に中間室19およびサイクロン18を順次配して、相互の間をブラスト材1の落下通路22、23と、エア2のバイパス路24、25で繋ぎ、サイクロン18と中間室19だけをバイパス路25で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロン18と中間室19だけを落下通路23で通じさせてサイクロン18から中間室19に負圧系下で回収ブラスト材1を落下させることと、ブラストタンク12と中間室19だけをバイパス路24で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンク12と中間室19だけを落下通路22で通じさせて中間室19からブラストタンク12に回収ブラスト材1を落下させることとを、交互に繰り返し行いながら、前記ブラスト処理を行う。
【0024】
低圧、特に2kg/cm2 以下のブラストエアを用いると、ブラストエア源11であるファン類やこれの駆動モータが小容量化し、ブラスト室5やブラストタンク12等の容器類、あるいは各種エアラインが圧力容器、圧力機器、圧力器具としての取り扱い基準外のものになるなど、全体の小型化および軽量化が図れる。例えば、ブラストエアライン13に用いる引回しや、屈曲ができる可撓性のチューブが、従来用いている高圧用の耐圧ホースの1/3〜1/4と軽量になるので、設備の設置や吹き出し筒14の支持および向きや位置の調節などが楽に行える。例えば、吹き出し筒14が移動しながらの、あるいは、ブラスト室5が吹き出し筒14とともに移動しながらのブラスト処理にも容易に対応することができる。
【0025】
因みに、一例を示すと、従来の耐圧、耐摩性の高圧ホースはゴム性で内面に黒色耐摩材層が設けられたもので、内径が25.4mm、外形が43.2mm、重量が1.23kg/mであるのに対し、本発明で用いることができる耐摩ホースは、ゴム性で内面に黒色耐摩材層が設けられ外周にピアノ線や鋼線がスパイラルに巻かれて折れ曲がり防止が図られ、その外周に保護層が設けられていて、内径が25.4mm、外形が33.9mm、重量が0.35kg/mである。
【0026】
また、ブラスト室5を集塵装置16へ吸引排気されるサイクロン18に接続して、ブラスト室5でブラスト処理したブラスト材1およびブラストエア2をサイクロン18に吸引しブラスト材1をエア2から分離回収するので、ブラスト材1をリサイクル使用することができる。
【0027】
この際、ブラスト室5では吹き出し筒14から吹き出される低圧のブラストエア2の正圧と、サイクロン18からの吸引による負圧との相殺によってブラスト室5が閉じられていなくても、問題になるほどエア2が外部に吹き出すことはなく、作業しやすい。
【0028】
これに伴い、前記したように処理対象物4を搬送コンベア3によってブラスト室5に順次搬入、搬出しながら、ブラスト室5を通過していく処理対象物4に対し定位置にある吹き出し筒14からブラスト材1をブラストエア2とともに吹き付けて連続的にブラスト処理を行うことができ、ブラスト処理能率が向上する。
【0029】
しかし、これは必要に応じて行えばよい。
【0030】
また、相互の間をブラスト材1の落下通路22、23と、エア2のバイパス路24、25で繋いだ、ブラストタンク12とその上の中間室19、およびこの中間室19とその上のサイクロン18とにつき、サイクロン18と中間室19だけをバイパス路25で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロン18と中間室19だけを落下通路23で通じさせてサイクロン18から中間室19に負圧系下で回収ブラスト材1を落下させることにより、サイクロン18でのブラスト材1の吸引回収機能を継続させつつ、サイクロン18に回収しているブラスト材1を圧力差なく中間室19内に移し換えることができる。
【0031】
また、ブラストタンク12と中間室19だけをバイパス路24で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンク12と中間室19だけを落下通路22で通じさせて中間室19からブラストタンク12に回収ブラスト材1を落下させることにより、ブラストタンク12でのブラストエア2の供給による正圧でのブラスト材1のブラストエアライン13への供給機能を継続させつつ、中間室19に移し換えられているブラスト材1を圧力差なくブラストタンク12へ戻してリサイクル使用されるようにすることができる。
【0032】
これらの操作を交互に繰り返し行いながら前記ブラスト処理すると、ブラスト材1を自動的に繰り返し使用しながらブラスト処理を連続して行うことができる。ブラストタンク12からブラストエアライン13へのブラスト材1の供給口27に絞り弁26を設け、供給するブラスト材1の流量調節ができるようにしてあり、目的に応じた流量でブラスト材1が供給できる。絞り弁26を経たブラスト材1は図示しないが、ブラストエアライン13内に適量突出したノズルからブラストエアライン13での吸引作用も手伝ってブラスト材1をスムーズに供給できるようにする。
【0033】
なお、前記ブラスト室5からサイクロン18への吸引回収ライン31の途中の負圧系部分に接続した補給タンク32からブラスト材1の補給を行うと、ブラスト材1の繰り返し使用においてブラスト材1の100%の回収ができず減量していく場合でも、前記補給によってそれを補うので、連続的なブラスト処理を必要な間続けることができる。この補給が適時に行えるように補給タンク32の補給口33に電磁弁34を設けて、これを適時に開閉制御する。電磁弁34を経たブラスト材1は図示しないが吸引回収ライン31内に突出するノズルから、サイクロン18に吸引されるエア2の吸引の働きも手伝ってブラスト材1をスムーズに供給できるようにする。
【0034】
吸引回収ライン31のブラスト材補給位置よりも上流側で、外気導入弁35を通じて不足空気を外気から吸引するようにする。これにより、サイクロン18でのブラスト室5からのブラストエア2の吸引量が不足しても外気を吸引して補えるので、ブラスト室5でのブラスト処理やブラスト室5からサイクロン18へのブラスト処理後のブラスト材1の吸引回収に支障がない。
【0035】
前記のブラストエア源11に用いるファン類は、低圧、特に、2kg/cm2 以下の低圧のブラストエアを供給するために、ブロワ、スクリューポンプまたは低圧用のファンなどがある。特にブロワはルーツブロワであると、低圧で大きな流量を得やすいので、ブラスト材1を多量に吹きつけたい場合に好適であり、例えば市販されている20μm〜30μm程度の隙間のある非接触型のものであると、ファン効率の低下なく音が静かになり環境に好都合である。いずれにしても、これらファン類および外気導入弁35の吸引側にはエアフィルタを設けてブラストエア6に異物が入り込まないようにすることが好適である。
【0036】
本実施の形態のように、2kg/cm2 以下の低圧のブラストエア2を用いると、ブラスト材1の各部でのブリッジの防止が図れた。これは、吹き出し部のエア温度が80℃程度の高温になり、これがブラストタンク12内などのブラスト材1接触するときに湿気をも持ち運んで乾燥させるので、湿気による凝集を乾燥により分散させる働きをすることにより、ブラスト材1のブリッジをどのような環境下にも防止して安定した供給がなされるようにできる。また、このようなブリッジ防止の働きをした後のエア6は、前記のようなブラスト材1や湿気との熱交換によって常温ないしはそれに近い低温になっているので、環境に悪影響するようなことはない。
【0037】
本実施の形態のブラスト処理装置は上記のようなブラスト処理を行うのに、さらに、前記各落下通路22、23およびバイパス路24、25に電磁弁45〜48を設けて、これらを、ブラストエア源11、集塵装置16、電磁弁34などとともに、制御装置49により動作制御するようにしてある。これにより、ブラスト材1を回収、リサイクル使用しながらの連続したブラスト処理を、ブラストエア源11の駆動に伴う各電磁弁44の適時的な開閉制御などによって確実に達成することができる。
【0038】
本実施の形態のようにブラスト室5が、処理対象物2を搬入、搬出する搬送コンベア3を有し、吹き出し筒14は搬送コンベア3によって搬送され通過して行く処理対象物2に向けて設置されていると、前記した連続したブラスト処理を搬送しながらの処理対象物2に順次に施し、多数の処理対象物2に対するブラスト処理能率が向上する。
【0039】
この際、吹き出し筒14を図2、図3に示すように複数設けられ、処理対象物2に複数の方向から向けられていると、搬送され通過していく処理対象物2の必要な部分にそれに適した方向からブラスト処理を安定して施すことができる。吹き出し筒14は図2、図3に示すように向きおよび位置の調節部51、52を有してブラスト室5内に支持してあると、搬送され通過していく処理対象物2の種類によって適正なブラスト方向およびブラスト位置が異なるような場合にも、前記調節部での向きおよび位置の調節により対応することができる。向き調節部51は軸51のまわりの回動で向きを調節し、位置調節部52はシリンダ52aによる支持軸52bの進退によって調節できるようにする。もっとも、この進退はブラスト処理中繰り返し、あるいは適時に行ってもよい。このシリンダ52aの制御も前記制御装置49によって行うのが好適である。
【0040】
図4〜図6に示す実施例装置では、ブラストタンク12は横断面形状が四角形で、その供給口27はブラストタンク12の前記四角形の一辺12aと平行に複数配設され、各供給口27を各吹き出し筒14へのブラストエアライン13に個別に接続している。これにより、ブラストエア2が前記のような低圧であることにより圧力容器を構成しなくてよいので形状上の問題なく、前記形状によって複数の供給口27を並べ設けるための、ブラストタンク12の漏斗状底部12bにおける前記四角形の一辺12aと平行なライン状に形成されなどした最低位部12cが得られやすい。
【0041】
さらに、ブラストタンク12は図4、図5に示すように、モータ61により回転駆動される分散軸62が中間室19からの落下位置下に、ブラストタンク12の長手方向に横設されていて、中間室19から戻される回収ブラスト材1をスクリーブレード62aによってブラストタンク12の長手方向に分散させられるようにしている。従って、中間室19から戻されるブラスト材1が万一にも安息角に沿った山をなすような傾向があっても、ブラスト材1が中間室19からブラストタンク12に入った直ぐの位置で、その長手方向に分散されるので、前記傾向性にかかわらずブラスト材1はブラストタンク12内にほぼ平坦にならされる。
【0042】
もっとも、本発明者等の実験では前記のような分散軸62を働かさなくてもブラスト材1は平坦になった。これは、前記負圧系と正圧系との交互切換時のエア2の動きの影響によるものと思われる。ブラスト材1を平坦にならす手段は前記分散軸62以外の各種のものを採用して差し支えない。
【0043】
また、ブラストタンク12には点検扉63や、ブラスト材1のレベルを静電容量方式や光学方式で検出するセンサ64などが設けられ、ブラスト材1の過不足の管理や内部点検、補修に便利なようにしてある。また、各供給口27とブラストエアライン13との接続部には、それぞれ手動弁65と電磁弁66とが設けられ、手動弁65はブラストエアライン13ごとの長期的な使用、不使用に対応するのに用い、電磁弁66はブラスト処理中の処理の中断や断続的なブラスト処理に対応するのに用いる。
【0044】
【発明の効果】
本発明のブラスト処理方法および装置によれば、2kg/cm2 以下のブラストエアを用いて、ブラストエア源であるファン類やこれの駆動モータが小容量化し、ブラストタンク等の容器類が圧力容器としての取り扱い基準外のものになるなど、全体の小型化および軽量化が図れる。特に、ブラスト室でブラスト処理したブラスト材回収するので、ブラスト材をリサイクル使用することができる。ブラスト室では吹き出し筒から吹き出される低圧のブラストエアの正圧と、ブラスト材回収に伴う吸引による負圧との相殺によってブラスト室が閉じられていなくても、問題になるほどエアが外部に吹き出すことはなく、作業しやすい。
【0045】
これに伴い、処理対象物を搬送コンベアによってブラスト室に順次搬入、搬出しながら、ブラスト室を通過していく処理対象物に対し定位置にある吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともに吹き付けて連続的にブラスト処理を行うことができ、ブラスト処理能率が向上する。
【0046】
また、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋いだ、ブラストタンクとその上の中間室、およびこの中間室とその上のサイクロンとにつき、サイクロンと中間室を1つの負圧系として落下通路で通じさせることと、ブラストタンクと中間室を1つの正圧系として落下通路で通じさせることとを交互に繰り返し行いながら、前記ブラスト処理することにより、ブラスト材を自動的に繰り返し使用しながらブラスト処理を連続して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な1つの実施の形態としての、ブラスト処理方法およびその装置を示すブロック図である。
【図2】図1の装置のブラスト室の縦断面図である。
【図3】図2のブラスト室の異なった方向で見た縦断面図である。
【図4】図1の装置のブラストタンク、中間室、およびサイクロンの部分の実施例構造を示す側面図である。
【図5】図4の異なった方向から見た側面図である。
【図6】図1の実施例装置の全体を見た平面図である。
【符号の説明】
1 ブラスト材
2 ブラストエア
3 搬送コンベア
4 処理対象物
5 ブラスト室
11 ブラストエア源
12 ブラストタンク
12a 一辺
12b 漏斗状底部
12c 最低位部
13 ブラストエアライン
14 吹き出し筒
15 エアライン
16 集塵装置
17 吸引排気ライン
18 サイクロン
19 中間室
22、23 落下通路
24、25 バイパス路
27 供給口
31 吸引回収ライン
32 補給タンク
33 補給口
35 外気導入弁
34、45〜48 電磁弁
49 制御装置
51 向き調節部
52 位置調節部

Claims (9)

  1. ブラストエア源から延び、かつブラストタンクからブラスト材が供給されるブラストエアラインの先端に設けられた吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともにブラスト室内に吹き出させてそこにある処理対象物に向け吹き付けてその被処理面をブラスト処理するのに、2kg/cm2以下の低圧のブラストエアを用いて、ブラストエアラインおよびブラストタンクに供給する一方、集塵装置へ吸引排気されるブラスト材回収用のサイクロンにブラスト室に吹き出されたブラスト材を吸引回収するとともに、ブラストタンクの上に中間室およびサイクロンを順次配して、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋ぎ、サイクロンと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロンと中間室だけを落下通路で通じさせてサイクロンから中間室に負圧系下で回収ブラスト材を落下させることと、ブラストタンクと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンクと中間室だけを落下通路で通じさせて中間室からブラストタンクに回収ブラスト材を落下させることとを、交互に繰り返し行いながら、前記ブラスト処理を行うことを特徴とする低圧ブラスト処理方法。
  2. 前記ブラスト室からサイクロンへの吸引回収ラインの途中の負圧系部分に接続した補給タンクからブラスト材の補給を行う請求項1に記載の低圧ブラスト処理方法。
  3. 吸引回収ラインのブラスト材補給位置よりも上流側で、不足空気を外気から吸引する請求項2に記載の低圧ブラスト処理方法。
  4. ブラストエア源から延び、かつブラストタンクからブラスト材が供給されるブラストエアラインの先端に設けられてブラスト材をブラストエアとともに吹き出させる吹き出し筒を備えたブラスト処理装置において、ブラストエア源は2kg/cm2以下の低圧のブラストエアを、ブラストエアラインおよびブラストタンクに供給するように接続される一方、吹き出し筒からブラスト材をブラストエアとともに吹き出させてブラスト処理するブラスト室と集塵装置へ吸引排気されるブラスト材回収用のサイクロンとを、ブラスト室に吹き出されたブラスト材サイクロンに吸引回収する吸引回収ラインで接続し、ブラストタンクの上に中間室およびサイクロンを順次配して、相互の間をブラスト材の落下通路と、エアのバイパス路で繋いでそれら各落下通路およびバイパス路に電磁弁を設け、サイクロンと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を負圧系とした状態でサイクロンと中間室だけを落下通路で通じさせてサイクロンから中間室に負圧系下で回収ブラスト材を落下させることと、ブラストタンクと中間室だけをバイパス路で通じさせて双方を正圧系とした状態でブラストタンクと中間室だけを落下通路で通じさせて中間室からブラストタンクに回収ブラスト材を落下させることとを、交互に繰り返し行わせるように前記各電磁弁を、ブラストエア源を駆動している間制御する制御手段を設けたことを特徴とする低圧ブラスト処理装置。
  5. ブラスト室は、処理対象物を搬入、搬出する搬送コンベアを有し、吹き出し筒は搬送コンベアによって搬送され通過して行く処理対象物に向けて設置されている請求項4に記載の低圧ブラスト処理装置。
  6. 吹き出し筒は複数設けられ、処理対象物に複数の方向から向けられている請求項4、5のいずれか一項に記載の低圧ブラスト処理装置。
  7. 吹き出し筒は向きおよび位置の調節部を有してブラスト室内に支持してある請求項4〜6のいずれか一項に記載の低圧ブラスト処理装置。
  8. ブラストタンクは横断面形状が四角形で、その供給口はブラストタンクの前記四角形の一辺と平行に複数配設され、各供給口を各吹き出し筒へのブラストエアラインに個別に接続した請求項6に記載の低圧ブラスト処理装置。
  9. ブラストタンクの各供給口は、ブラストタンクの漏斗状底部における前記四角形の一辺と平行なライン状に形成された最低位部に設けられている請求項8に記載の低圧ブラスト処理装置。
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