JP3736096B2 - 照明用点灯装置及びこれを用いたランプ - Google Patents

照明用点灯装置及びこれを用いたランプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放電管の点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放電管(例えば、蛍光灯)では、インバータを用いた点灯回路により直流電圧を高周波交流電圧に変換して放電管を含む共振負荷回路に印加する方式が増えている。共振負荷回路には共振周波数を設定する共振用インダクタ及び共振用キャパシタが含まれている。こうした点灯回路は、直流電源の正負極間にハーフブリッジ構造に接続された2つのパワー半導体スイッチング素子からなるインバータ回路で、上記の高周波交流電圧を共振負荷回路の両端に印加する。共振負荷回路に流れる電流(以後、共振電流と呼ぶ)の波形は、インダクタとキャパシタによって共振し、正弦波状となる。この共振電流はインバータの動作周波数を変えることによって制御する。
【0003】
スイッチング素子の駆動周波数を安定化させる従来例として、特開平8−45685号に開示される安定回路がある。この回路は、放電ランプを含む共振負荷回路に交流電圧を供給するハーフブリッジ回路を備え、共振電流の一部をキャパシタンスと帰還トランスに分流し、この帰還トランスの二次側電圧に応じてハーフブリッジ回路のハイサイドとローサイドのスイッチング素子に制御信号を与える。この従来例は、通常の蛍光ランプと異なり、フィラメントを備えず、励起コイルから放出する磁力線でプラズマを発生させる無電極蛍光ランプの点灯装置について述べている。無電極ランプは、ソレノイド形状の励起コイルに数MHzの高周波電流を供給し磁力線を放出させ、バルブ内部に誘導放電で発生したイオンを磁力線からの電磁結合で閉ループ状の放電電流(プラズマ)に形成する。プラズマ中の水銀蒸気は誘導電界によって励起させ、紫外線を放射し、管内面に塗布された蛍光体に当てて可視光に変換する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例は、共振電流と同じ周波数の制御信号が帰還トランスによってハーフブリッジ回路に供給される。すなわち、外部から信号を与えなくてもハーフブリッジ回路の動作が持続する自励型の回路であり、特に高周波の動作に適している。しかしながら、帰還トランスには自己インダクタンスが存在するため、制御信号と共振電流の間に位相差が生じる他、制御信号の周波数が適正値からずれることも有りうる。この位相差や周波数が適正値からずれると、ハーフブリッジ回路に貫通電流が流れて損失の増加を招く恐れがある。そこで、本発明が解決する第一の課題は、高周波動作において安定な点灯回路手段を提供することである。
また、従来例が制御対象とした無電極蛍光ランプは励起コイルを備えており、この励起コイルを共振用のインダクタとして使用できれば、部品コストを削減し、回路の小型化にも効果的である。しかしながら、励起コイルの等価インダクタンスはプラズマの影響を受け、ランプの発光状態に応じてその値が異なる。そこで、本発明の第二の課題は、無電極蛍光ランプの励起コイルを共振用のインダクタとして使用できる点灯回路を実現することである。
【0005】
このように、本発明の目的は放電管の点灯装置において、高周波においても動作が安定し、かつ小型で安価な点灯装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決は、ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子のスイッチングに応じて、インダクタ、及びキャパシタを備えた共振手段に交流電圧を印加し、前記インダクタ、或いはキャパシタのいずれか一方に接続された放電管に交流電流を供給する照明用点灯装置において、前記ブリッジの入出力端子に、前記共振手段と第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を、逆位相の信号として、前記2つのパワー半導体素子の制御端子に印加することにより達成できる。
【0007】
また、無電極蛍光ランプの励起コイルを共振用のインダクタとして使用する課題は、2つのパワー半導体素子を備えたブリッジ回路と、該ブリッジ回路の入出力端子間に、キャパシタと、前記励起コイルと、第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を第1,第2の位相シフト手段を介し、逆位相の信号として、前記2つのパワー半導体素子の制御端子に印加することにより達成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、放電管16に交流電流を供給するための点灯回路である。放電管16は、主に無電極蛍光ランプを対象としている。電圧源15は、放電管16の点灯回路に直流電圧を供給する。通常、電圧源15は、交流電圧をダイオードブリッジで構成される整流回路で整流し、直流電圧を発生する。一対の直列に接続されたスイッチング素子Q1,Q2は電圧源15の正電極と負電極間に接続され、それらのスイッチの接続点をOとし、Q2と電圧源15の負電極の接続点をNとする。O点とN点の間には電圧降下手段Z1,Z2,共振用インダクタLr,共振用キャパシタCrを直列に接続し、Crには並列に負荷として放電管(或いは蛍光ランプ)16を備える。これらは共振負荷回路を構成しており、共振負荷回路の電流の周波数は各々の値によって決まる。共振負荷回路には、スイッチング素子であるQ1,Q2の交互スイッチング動作によって双方向電流を流し、放電管を点灯させる。スイッチング素子Q1,Q2は例えばnチャネルのMOSFETであり、電流を入力するドレイン端子,電流を出力するソース端子、及び制御電圧を印加或いは除去されるゲート端子を備え、ゲ−ト端子に制御電圧を印加或いは除去されることによりドレイン,ソース間に流れる電流を通流、或いは遮断する。 MOSFETはソース端子からドレイン端子に向かう方向にダイオードを内蔵しており、以後Q1が内蔵するダイオードをQD1,Q2が内蔵するダイオードをQD2とする。図1において、スイッチング素子Q1,Q2のゲート回路は共振負荷回路のそれぞれ電圧降下手段Z1,Z2であり、Z1,Z2に共振負荷回路の電流が流れることによって生じる電圧をゲートに印加し、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作を制御する。共振負荷回路の電流によって生じる電圧降下手段Z1,Z2の電圧は、それぞれO点とN点を基準にすると逆極性であるので、スイッチング素子Q1,Q2は交互スイッチング動作を行う。これにより、共振負荷回路の電流の周波数に同期した自励駆動が持続される。
【0009】
図1の回路で、スイッチング素子Q1,Q2のオン,オフのタイミングは電圧降下手段Z1,Z2によって決まり、放電管の明るさを調整するには、Z1,Z2の値を選定する方法がとられる。ここで、放電管の明るさを調整するには、共振電流ILの大きさを変えることで達成できる。点灯回路のスイッチング周波数fが共振用インダクタと共振用キャパシタで決まる共振周波数foに対して高周波になるほど、電流ILは減少する。この原理に基づき、点灯装置ではスイッチング周波数fを制御して調光を行っている。たとえば、電流ILを小さくするには、スイッチング素子の導通期間を短くし、スイッチング周波数が高くなるように設定すればよい。前述のように図1では電圧降下手段で放電管の明るさを調整するが、更に調整手段を備えた点灯回路を図2に示す。図1と図2で、同様の部品については、図1で前述しており、ここでの説明は省略する。図1でスイッチング素子Q1,Q2のゲート回路は共振負荷回路のそれぞれ電圧降下手段Z1,Z2であったが、図2において、スイッチング素子Q1,Q2のゲート端子とそれぞれ電圧降下手段Z1,Z2の間には、それぞれ位相シフト手段Z3,Z4を備えている。この位相シフト手段は電圧降下手段の電圧をQ1,Q2のゲート,ソース間に印加する際に位相遅れ又は進みを与える役割を果たす。このような方法で、Q1,Q2のオン,オフのタイミングを任意に調整することができ、調光が可能になる。
【0010】
図2において、電圧降下手段Z1,Z2及び位相シフト手段Z3,Z4は例えばキャパシタ,インダクタ,抵抗、又はこれらを組み合わせた構成であり、図3に電圧降下手段Z1,Z2と位相シフト手段Z3,Z4に受動素子を用いた具体的な点灯回路の実施例を示す。この実施例では、電圧降下手段であるキャパシタC1を接続点Oと共振用インダクタLrの間に備えると共に、キャパシタC2を共振用キャパシタCrと接続点Nの間にそれぞれ設けている。C1とC2にはそれぞれ並列に抵抗R1,R2が接続されており、C1,C2の電圧に重畳する直流成分を決め、抵抗値を小さく選ぶ程、キャパシタの電圧は零ボルトを基準に同じ振幅で変化する。キャパシタC1の一端とQ1のゲート端子間には位相シフト手段としてインダクタL1と抵抗Rd1を直列に備え、同様に、電圧降下手段C2の一端とQ2のゲート端子間にはインダクタL2と抵抗Rd2を直列に接続した位相シフト手段を備える。L1とRd1は、C1の電圧がQ1のゲート,ソース間に印加される際に位相遅れを与える。同様にL2とRd2もC2の電圧がQ2のゲート,ソース間に印加される際に位相遅れを与える。Q1のゲート,ソース間には、直列に反対方向で結合されたツェナーダイオードZD5,ZD6を並列に設けている。同様にQ2のゲート,ソース間にも、ツェナーダイオードZD7,ZD8を並列に設けている。これらはゲート,ソース間に過電圧が印加された場合、スイッチング素子の破壊を防ぐ働きをする。MOSFETには既にゲート過電圧保護用のツェナーダイオードが内蔵されているものもあり、このようなスイッチング素子を選んだ場合は、前述のツェナーダイオードを外した構成でもよい。
【0011】
図3でQ1,Q2が交互スイッチング動作を行うには、動作を開始するための回路が必要であり、次に始動回路について説明する。始動回路は、電圧源15の正電極と負電極間に抵抗Rs1,Rs2及び始動用キャパシタCsを直列に接続し、Rs1とRs2の接続点はQ1,Q2の接続点Oと接続される。キャパシタCsは電圧源15から抵抗Rs1,Rs2を通して始動電圧に充電される。Rs2とCsの接続点とQ2のゲート端子間にはブレークオーバ電圧形のスイッチとして、例えば“SIDAC”(Silicon Diode for Alternating Current)と呼ばれる2方向(bi-directional)のサイリスタ17を備える。これらの始動回路において、始動用キャパシタCsの電圧がSIDAC17 のブレークオーバ電圧以下では、SIDAC17 はオフ状態にあり、共振用キャパシタCrは電圧源15から抵抗Rs1を介して充電される。始動用キャパシタCsの電圧がSIDAC17 のブレークオーバ電圧に達すると、SIDAC17がオン状態に変わり、Csの蓄積電荷はSIDAC17を介してQ2のゲート,ソース間容量に移動する。これにより、Q2がオンし、共振用キャパシタCrの充電電圧によって負荷共振回路に電流が流れ、Q1,Q2は交互にスイッチング動作を始める。ここで、定常動作状態では、始動回路の働きを抑えるため、始動用キャパシタCsの電圧をSIDAC17 のブレークオーバ電圧以下にする必要がある。定常動作状態において、Q1,Q2の接続点Oの電圧は、電圧源15の正電極と負電極を交互に繰り返すので、Csの電圧がSIDAC17 のブレークオーバ電圧以下になるように、抵抗Rs2とCsの時定数を設定する。
【0012】
次にゲート回路について詳細に説明する。ここではハイサイド側のゲート回路を用いることにする。ゲート回路を等価的に表すと、それぞれスイッチング素子に接続されているツェナーダイオードの状態によって区別される。図4は、ツェナーダイオードがオンしている場合の等価回路であり、ツェナーダイオードの内部抵抗をRzとすると位相シフト手段L1,Rd1と直列に接続された構成になる。図4において、Rzと位相シフト手段Rd1,L1の合成インピーダンスZgは誘導性である。この場合、接続点Oを基準にしたキャパシタC1の電圧Vc1に対し、L1,Rd1,Rzの経路で流れる電流igは、遅れ位相になる。これに対し、ツェナーダイオードがオフしている場合は図5のような等価回路であり、Q1の入力容量をCissとするとCissは位相シフト手段L1,Rd1と直列接続された構成になる。図5で、Ciss,L1,Rd1の合成インピーダンスZgは、CissとL1の大きさ及び周波数の関係から容量性又は誘導性、もしくはCissとL1のリアクタンスが同じ値になった場合は、抵抗分だけになる。したがって、Ciss,L1,Rd1からなるインピーダンスZgに流れる電流igは、接続点Oを基準にしたC1の電圧Vc1に対し、進み又は遅れ、もしくは同相の位相になる。
【0013】
ここで、図3のような点灯回路では放電管16の点灯状態によって負荷共振回路に流れる電流の最大値が異なる。放電管が点灯していない状態においては、回路に流れる電流は大きくなるため、キャパシタC1,C2の電圧Vc1,Vc2は増加する。Q1に接続されたツェナーダイオードのツェナー電圧をVzとし、Vc1がVzを超えるとツェナーダイオードはオン状態となり、ゲート回路は図4のような等価回路になる。放電管が点灯後は回路に流れる電流は小さくなるため、キャパシタC1,C2の電圧Vc1,Vc2は減少する。Vc1,Vc2がVz以下であれば、ゲート回路は図5のような等価回路になる。ここで、Cissの電圧はQ1のゲート,ソース間電圧であり、L1,Rd1,Cissの経路で流れる電流よりもπ/2[rad] 遅れた波形になる。次に共振負荷回路に流れる電流をiLとし、C1の電圧をvc、ゲート,ソース間電圧vgを式で表すと以下のようになる。
【0014】
【数1】
Figure 0003736096
【0015】
ここで、図5の合成インピーダンスはZ、図5のCiss,L1,Rd1からなるインピーダンスはZgで表しており、iLとvcの位相差をφz,iLとvgの位相差をφgとしている。φzは電圧降下手段Z1,Z2及び位相シフト手段Z3,Z4のインピーダンスによって異なる。また、φgも前述のようにゲート回路のCiss,L1,Rd1からなるインピーダンスZgの特性によって正又は負の値となる。
【0016】
次に、図3の回路の動作を図6を用いて説明する。図6は図3の実施例における各部の波形を表す。放電管16は、Q1,Q2とLr,Crを用いた共振負荷回路によって高周波の電流が供給される。負荷共振回路の電流ILを図3でO点から流れ出る方向を正として定義すると、電流ILの1周期の間にはQ1,Q2、及びQD1,QD2に関わる動作モードが4つあり、これらの期間を図6にt1からt4として示す。以後、各動作モードを説明する。
【0017】
モード1(t1期間):Q1がオンするとキャパシタ15からQ1,C1,Lr,Cr,C2の経路で電流ILが流れる。電流ILはCrを充電すると共に、一部が放電管16に分流して流れる。また、ILによってキャパシタC1は充電されるが、以後、C1の電圧をVc1と表す。モード1においてQ1のゲート,ソース間に印加される電圧は、Vc1に位相遅れを与えた実線で示す電圧波形になる。これにより、Q1のゲート電圧がしきい値を下回るまでの時間、即ちオフするまでの時間が長くなる。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以下になると、Q1はオフする。
【0018】
一方、キャパシタC2はILによって充電され、C2の電圧をVc2と現わすと、N点を基準にした破線で示すキャパシタ電圧Vc2は増加する。Q2のゲート,ソース間に印加される電圧は、Vc2に位相遅れを与えた実線で示す電圧波形になる。これにより、QQ2のゲート電圧がしきい値を下回るまでの時間、即ちオフするまでの時間が長くなる。電流ILはLrとCrによって正弦波状の波形になり、Vc1の電圧に応じてQ1をオフする本方式は、電流ILの極性が正の期間中にQ1がオフすることが特徴である。電圧降下手段C1とC2の値が同じであれば、これらに流れる電流ILによって生じるVc1,Vc2は、大きさは等しいが、それぞれO点とN点を基準にすると逆極性の波形になる。
【0019】
モード2(t2期間):Q1がオフした時点では電流ILは正の極性で値を有しており、この電流はLr,Cr,C2,QD2,C1の経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0020】
電流ILはC2を充電するように作用し、N点を基準にVc2は増加し、Q2のゲート電圧も増加する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以上になると、Q2はオンする。また、モード2期間中の電流極性はQ2にとって逆方向であり、図6に示すようにゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD2を流れ続ける。電流ILの極性が負に変化するまでの期間がモード2であり、この期間中、C1の電圧Vc1は更に減少する。これにより、Q1のゲート電圧はVc1電圧がソース,ゲート間に逆バイアスとして印加されるため、ノイズなどによって再度Q1が瞬間的にオンするようなことはなく、安定なオフを確保できる。
【0021】
モード3(t3期間):電流ILの極性が正から負に変わると、モード2でゲート電圧が充電されたQ2にILが流れる。即ち、ILはCrの放電電流としてQ2,C2,Cr,Lr,C1の経路で流れ、C2はILによって充電される。ILによってVc2が減少し、ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以下になると、Q2はオフする。モード3においてもモード1と同様に、電流ILの極性が負の期間中にQ2がオフする。一方、C1の電圧は、O点を基準に増加する。
【0022】
モード4(t4期間):Q2がオフした時点では電流ILは負の極性で値を有しており、Lrに蓄積された電磁エネルギーによって、電流ILはLr,C1,Q1,電圧源15,C2,Cr,Lrの経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0023】
電流ILはC1を充電し、Vc1の増加に伴って、Q1のゲート電圧が増加する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以上になると、Q1はオンする。但し、モード4期間中の電流極性はQ1にとって逆方向であり、ゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD1を流れ続ける。電流ILの極性が正に変化するまでの期間がモード4であり、この期間中、C2の電圧Vc2は減少する。
【0024】
以上のように、電流ILの1周期の間にモード1からモード4の動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。
【0025】
図3において、位相シフト手段であるゲートインダクタL1,L2の値をパラメータとし、共振負荷電流ILとQ1,Q2のゲート,ソース間電圧の位相差をφg、点灯回路の動作周波数をfsとすると図7のような特性となる。図5を用いて説明すると、Ciss,Rd1,L1から構成される直列回路において、CissのリアクタンスがL1のリアクタンスより大きい場合、即ち容量性の場合、L1の増加によって直列回路のインピーダンスは誘導性に近づく。これは直列回路に流れる電流遅れとなり、Cissの電圧であるゲート電圧も遅れる。従って、共振負荷電流に対するゲート電圧の位相差φgは小さくなり、スイッチング素子の導通期間は長くなるため、スイッチング周波数は低くなる。このように、位相シフト手段を設けたことにより、Q1,Q2のオン,オフのタイミングを任意に調整し、動作周波数を変えることができる。
【0026】
これまでの実施例は電圧降下手段の電圧をスイッチング素子に印加して交互スイッチング動作をさせる回路構成であった。これに対し、電圧降下手段を共振電流の検出手段として利用した点灯回路を図8に示す。共振負荷回路の構成は図1と同様であるため、説明を省略する。図8で、まず、Q1を駆動するハイサイド側の駆動回路11を説明する。11の電源はQ1,Q2の接続点Oを基準とするキャパシタ13であり、Q2をオンさせてN点を基準とするキャパシタC14の電圧からダイオードD1を介して充電する。この方法はブートストラップ方式と呼ばれ、米国特許USP4,316,243号に記載されている。キャパシタ13の正電極と負電極の間には素子1と2からなるCMOSインバータを供え、その出力をQ1のゲートに接続する。CMOSインバータは素子1がオンすると(この時2はオフ)Q1のゲート端子に電圧を印加させる電流を流し、素子2がオンすると(この時1はオフ)Q1のゲート端子に充電された電荷を放電させる電流を流す。1と2からなるCMOSインバータの制御端子にはNAND回路5から信号を与える。キャパシタC1の電圧は、比較器6によって接続点Oを基準とする基準電圧Vref1と比較され、比較器6の出力をNAND回路5に入力する。比較器6には正の電源を15から供給する。また、キャパシタ13の両端子間には、抵抗R3とスイッチS1を直列接続した起動停止手段を備え、R3とS1の接続点からNAND回路5の入力に接続する。図8ではS1をオフにすれば起動であり、S1をオンにすれば停止にあたる。
【0027】
次にローサイド側の駆動回路12を説明する。駆動回路12は、ハイサイド側の駆動回路11と同様な構成であり、12の電源はN点を基準とするキャパシタ14であり、キャパシタ14の正電極と負電極の間には素子3と4からなるCMOSインバータを供えその出力をQ2のゲートに接続する。3と4からなるCMOSインバータの制御端子にはNAND回路7から信号を与える。キャパシタC2の電圧は、比較器8によってN点を基準とする基準電圧Vref2と比較され、比較器8の出力をNAND回路7に入力する。尚、ハイサイドの基準電圧Vref1とローサイドの基準電圧Vref2は、等しい電圧値が望ましい。キャパシタ14の両端子間には、抵抗R4とスイッチS2を直列接続した起動停止手段を備え、R4とS2の接続点からNAND回路7の入力に接続する。S1と同様にS2をオフにすれば起動であり、S2をオンにすれば停止にあたる。
【0028】
次に、この点灯回路の動作を図9を用いて説明する。図9は図8の実施例における各部の波形を表す。以後、図9を用いて各動作モードを説明する。
【0029】
モード1(t1期間):Q1がオンすると電圧源15からQ1,C1,Lr,Cr,C2の経路で電流ILが流れる。ILによってキャパシタC1は充電されO点を基準にVc1は減少する。Vc1は比較器6によって基準電圧Vref1(VHL)と比較される。Vc1がVref1を下回ると、比較器6の出力はHighからLow に変化する。この出力をNAND回路5で受けて、CMOSインバータの素子2がオンしてQ1のゲート電圧を放電し、Q1はオフする。
【0030】
ここまでの動作がモード1であり、キャパシタC2はILによって充電され、Vc2は増加するが、基準電圧Vref2(VLH)に達しない為、Q2はオフを維持する。
【0031】
モード2(t2期間):Q1がオフした時点では電流ILは正の極性で値を有しており、この電流はLr,Cr,C2,QD2,C1の経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0032】
電流ILはC2を充電し、N点を基準にVc2は増加する。Vc2がVref2(VLH)に達すると、比較器8の出力はLow からHighに変化し、この出力をNAND回路7で受けて、CMOSインバータの素子3がオンしてQ2のゲート電圧を充電する。また、モード2期間中の電流極性はQ2にとって逆方向であり、図8に示すようにゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD2を流れ続ける。電流ILの極性が負に変化するまでの期間がモード2であり、この期間中、C2の電圧Vc2は増加し続け、また、C1の電圧Vc1は更に減少する。
【0033】
モード3(t3期間):電流ILの極性が正から負に変わると、モード2でゲート電圧が充電されたQ2にILが流れる。即ち、ILはCrの放電電流としてQ2,C2,Cr,Lr,C1の経路で流れ、ILによってVc2が減少する。Vc2は比較器8によってVref2(VHL)と比較される。Vc2がVref2以下になると、比較器8の出力はHighからLow に変化し、この出力をNAND回路7で受けて、CMOSインバータの素子4がオンしてQ2のゲート電圧を放電し、Q2はオフする。
【0034】
ここまでの動作がモード3であり、キャパシタC1はILによって充電され、Vc1は増加するが、基準電圧Vref1(VLH)に達しない為、Q1はオフを維持する。
【0035】
モード4(t4期間):Q2がオフした時点では電流ILは負の極性で値を有しており、Lrに蓄積された電磁エネルギーによって、電流ILはLr,C1,QD1,電圧源15,C2,Cr,Lrの経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0036】
電流ILはC1を充電しVc1が増加して、Vref1(VLH)の値を超えると、比較器6の出力はLow からHighに変化し、この出力をNAND回路5で受けて、CMOSインバータの素子1がオンしてQ1のゲート電圧を充電する。但し、モード4期間中の電流極性はQ1にとって逆方向であり、ゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD1を流れ続ける。電流ILの極性が正に変化するまでの期間がモード4であり、この期間中、C1の電圧Vc1は増加し続け、また、C2の電圧Vc2は更に減少する。
【0037】
電流ILの1周期の間にモード1からモード4の動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。
【0038】
次に、放電管の明るさを調整する方法について説明する。たとえば、電流ILを小さくするには、スイッチング素子Q1,Q2の導通期間を短くすればよい。
本発明によれば、キャパシタC1又はC2の電圧が基準電圧Vref(VHL)を下回るまでの時間が短くなるように基準電圧を制御する。図8において、ローサイド側の駆動回路でキャパシタC2の電圧を基準電圧Vref2と比較しNAND回路7に信号を出力する比較器8がある。この比較器8の基準電圧Vref2(VHL)を任意のタイミングで与える調光信号によって通常点灯時のVHLより高くすることにより、Q2の導通期間を短くすることができる。このような方法でローサイド側の基準電圧Vref2を変更すれば、調光が可能になる。
【0039】
前述の点灯回路の負荷共振回路は共振用インダクタLrとキャパシタCrを備えた電流共振型である。放電管16が無電極ランプの場合、励起コイルに数MHzの高周波電流を供給する為、MHzの高周波回路で用いられるインダクタLrは高価な部品になる。励起コイルは、磁性体にソレノイド形状の巻線を有する構造であり、等価的にはインダクタとなる。無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成の点灯回路を図10に示す。放電管16は、磁性体に巻線を備えた無電極ランプであり、図中のLcは巻線の等価インダクタを示す。無電極ランプは、IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS VOL.12,NO.3,pp.507−516,1997に記載されているように、励起コイルの巻線と放電管内に発生したプラズマを図11に示すようなトランスとして置換えることができる。図11において、トランスの一次巻線は励起コイルの巻線であり、プラズマは等価インダクタをLa、等価抵抗をRaとした二次巻線に相当する。
【0040】
このように、トランス結合された無電極ランプの等価回路は、点灯前後で異なる。図12は点灯前の等価回路を示しており、放電管内にプラズマが発生していない為、図中のインダクタLcは磁性体に巻いたコイルの純粋なインダクタになる。一方、点灯後はプラズマの等価インダクタンス及び抵抗が存在する為、図13に示すようなインダクタLs,抵抗Rsが直列に接続された等価回路になる。インダクタLsはプラズマの等価インダクタLaによって図12のインダクタLcとは異なった値となる。従って、共振負荷回路の共振周波数は点灯前後でそれぞれ異なる。図14に共振負荷回路の共振曲線を示す。図より、点灯後の励起コイルの等価インダクタンスが点灯前より小さい為、点灯後の共振周波数fr2は点灯前の共振周波数fr1より高くなる。
【0041】
電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成の点灯回路では、前述のように励起コイルの等価インダクタンスはランプの点灯状態によって変化する為、共振用インダクタLrがある場合に比べて、共振負荷回路の共振周波数の変化は大きくなる。従って、点灯回路は負荷の変動に同期して自励駆動を持続しなければならない。
【0042】
図15に、無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成の点灯回路を示す。図15において、接続点OとN点間には電圧降下手段C1,C2,共振用キャパシタCr,放電管16の励起コイル兼共振用インダクタLcが直列に接続されている。スイッチング素子Q1,Q2のゲート回路は前述の図3の回路と同じ構成であり、等価回路は図5と同様である。次に負荷の変動に同期した自励駆動について説明する。図16は負荷共振回路の共振周波数が変化した場合の共振電流とゲート電圧との位相差φgを示している。図より、共振周波数が高くなると位相差φgは小さくなっている。これは、図5のCiss,Rd1,L1から構成される直列回路のインピーダンスZgが容量性の場合、周波数の増加によってZgは誘導性に近づくからである。これにより、直列回路に流れる電流が遅れ、Cissの電圧であるゲート電圧も遅れる。従って、共振負荷電流に対するゲート電圧の位相差φgは小さくなる。このように、負荷の変動による共振周波数の変化に対し、ゲート回路は共振電流とゲート電圧の位相差を自動調整し、自励駆動を持続するように働く。即ち、ゲート回路に位相シフト手段を備えたことにより、
1)Q1,Q2のオン,オフのタイミングを任意に調整し、動作周波数を変えることができる。
【0043】
2)負荷の変動による共振条件が異なった場合においても、追従して駆動することができる。
【0044】
本方式において、スイッチング素子Q1,Q2のゲート電圧が何れもQ1,Q2のしきい値電圧付近になった際、上下の短絡を招く恐れがある。又、Q1,Q2がオンする際、Q1,Q2のドレイン,ソース間電圧が完全に零電位まで下がる前にゲート電圧がオンすると、Q1,Q2は発熱することがある。後者の現象をハイサイド側のゲート回路のドレイン,ソース間電圧Vds、ゲート電圧Vg及び共振電流ILの波形を用いて図示すると図17のようになる。図より、ゲート電圧Vgが破線で示すような波形になると、前述のように素子は発熱する。一方、ゲート電圧Vgのオンを遅らせて実線で示すような波形にすると、発熱を防ぐことができる。このように、Q1,Q2がオンする際に、ゲート電圧波形にディレー時間を持たせることによって上下短絡及び発熱を抑えることが可能である。
【0045】
図18はゲート電圧にディレー期間を設けたハイサイド側のゲート回路である。ローサイド側のゲート回路も同様の構成となる為、図は省略する。図18において、電圧降下手段はキャパシタとし、位相シフト手段はインダクタと抵抗を直列に接続している。ここまでの構成は図15と同様であるが、Q1のゲート端子とドレイン端子間にはキャパシタCd1を備えている。次に動作を説明する。
【0046】
Q2がオフするとQ1の内蔵ダイオードQD1を共振電流が環流してQ1のドレイン,ソース間の電圧Vdsが減少する。この間にゲート,ソース間容量を充電する電流が流れてきた場合、ゲート電流はキャパシタCd1をバイパスして流れる為、ゲート電圧の上昇は抑えられディレー期間が設けられる。
【0047】
又、図19は図18と同じようにゲート電圧にディレー期間を設けたハイサイド側のゲート回路である。図19において、電圧降下手段,位相シフト手段は図15と同様であるが、ダイオードDg1が抵抗Rd1に並列に接続されている。Dg1の向きはアノード端子がQ1のゲート端子に、カソード端子は抵抗Rd1とL1の接続点に接続されている。ダイオードDg1はL1に並列に接続された構成でも良い。この場合、Dg1の向きはアノード端子が抵抗Rd1とL1の接続点に、カソード端子はL1とC1の接続点に接続される。図19において、ゲート,ソース間容量が充電される場合、ゲート電流は位相シフト手段L1,Rd1の経路で流れる。一方、ゲート,ソース間容量の電荷が放電する場合はダイオードDg1,L1の経路で電流が流れる。このように、ゲート,ソース間容量を充放電する際の電流経路がそれぞれ異なる、即ちゲート回路のインピーダンスを切替えることによって、ゲート電圧の極性が反転する際にディレーを設けることができる。
【0048】
図20の点灯回路は、Q1,Q2のゲート端子とキャパシタC1,C2の一端にツェナーダイオードZD2,ZD3を備え、上下スイッチング素子のオン,オフ時にデッドタイム期間を設けている。このようなゲート回路の場合、共振電流とゲート電圧の位相差は固定値になる為、負荷共振回路には共振用インダクタLrを備え、負荷変動に対しても共振周波数が変化しない構成が望ましい。図20において、Q1のゲート,ソース間に印加される電圧はキャパシタC1の電圧Vc1とZD2のツェナ電圧の差電圧となる。同様に、Q2のゲート,ソース間に印加される電圧はVc2の電圧とZD3のツェナ電圧の差電圧となる。これにより、Q1,Q2のどちらか一方がオンしている場合には、他方のゲート端子に接続されているツェナーダイオードのツェナ電圧によってオフしているスイッチング素子のゲート電圧を下げ、Q1,Q2のオンとオフにデッドタイムを挿入する。
【0049】
前述までの実施例は、電圧降下手段Z1,Z2をキャパシタC1,C2としたが、インダクタ,抵抗、又はこれらを組み合わせた構成でも良い。図21は電圧降下手段Z1,Z2として抵抗R7,R8を用いた点灯回路である。ここで、共振負荷回路に直列に抵抗を接続した場合、回路を流れる電流の最大値が小さくなる為、抵抗は小さい値に設定することが望ましい。位相シフト手段L1,Rd1は図15と同じ構成あるが、Q1のCiss,L1,Rd1の合成インピーダンスは異なる。
【0050】
次に、図21の回路の動作を図22を用いて説明する。図22は図21の実施例におけるハイサイド側のゲート回路の各部の波形を表す。図22において、共振負荷回路に流れる電流ILによって抵抗R7はO点を基準にILと逆相の電圧Vr7が生じる。位相シフト手段L1,Rd1に流れる電流Ig1はQ1のCiss,L1,Rd1の合成インピーダンスを誘導性にした場合、Vr7より遅れ位相の波形となる。Q1のゲート,ソース間に印加される電圧は、Ig1よりπ/2[rad] 位相が遅れた波形になる。一方、ローサイド側のゲート回路に関しては、抵抗R8の電圧が共振電流ILと同相になる為、ハイサイド側とは逆の動作が行われる。
【0051】
図23は電圧降下手段Z1,Z2としてインダクタL3,L4を用いた点灯回路である。ここで、共振負荷回路に直列にインダクタを接続した場合、負荷回路の共振周波数は電圧降下手段L3,L4を含んだ合成インダクタンスによって決まる。位相シフト手段L1,Rd1は図15と同様であるが、Q1のCiss,L1,Rd1の合成インピーダンスは異なる。
【0052】
次に、図23の回路の動作を図24を用いて説明する。図24は図23の実施例におけるハイサイド側のゲート回路の各部の波形を表す。図24において、共振負荷回路に電流ILが流れるとO点を基準に生じるインダクタL3の電圧VL3はILに対して遅れ位相の波形となる。位相シフト手段L1,Rd1に流れる電流Ig1はQ1のCiss,L1,Rd1からなるゲート回路の合成インピーダンスを誘導性にした場合、VL3より遅れ位相の波形となる。Q1のゲート,ソース間に印加される電圧は、Ig1よりπ/2[rad] 位相が遅れた波形になる。一方、ローサイド側のゲート回路に関しては、抵抗R8の電圧が共振電流ILと同相になる為、ハイサイド側とは逆の動作が行われる。
【0053】
図25は特開平8−45685 号に開示されているような従来の点灯回路に本発明を適用した実施例である。図25において、一対の直列に接続されたスイッチング素子Q1,Q2は電圧源15の正電極と負電極間に接続されている。それらのスイッチの接続点OとQ2と電圧源15の負電極の接続点Nとの間には共振用インダクタLrと共振用キャパシタCr,巻線T3が直列に接続されている。
【0054】
CrとT3には並列に負荷として放電管16を備える。Q1,Q2のゲート,ソース間には、それぞれ位相シフト手段Z3,Z4を介して巻線T1およびT2が接続されており、直列に反対方向で結合されたツェナーダイオードを並列に設けている。巻線T1とT2は、互いに逆極性になっており、巻線T3と磁気的に結合される。巻線T3は、共振負荷回路に流れる電流を検知し、これを巻線T1,T2に帰還して、Q1,Q2のスイッチング動作を行う。ここで、ゲート端子に接続した位相シフト手段Z3,Z4は例えばキャパシタ,インダクタ,抵抗、又はこれらを組み合わせたインピーダンスであり、この大きさを選定することによってQ1,Q2のオン,オフのタイミングを任意に調整し、動作周波数を変える。また、上下スイッチング素子のオンとオフにデッドタイムを設けるには、前述の図18,図19又は図20のようなゲート回路にすることが望ましい。
【0055】
図26は無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成の点灯回路に本発明を適用した実施例である。図26において、接続点OとN点間には共振用キャパシタCr,放電管16の励起コイル兼共振用インダクタLcが直列に接続されている。Crの両端には直列に接続されたキャパシタCt,巻線T3が接続されている。Q1,Q2のゲート回路に関しては図25と同じ構成であり説明を省略する。図26のような共振負荷回路では前述のように励起コイルの等価インダクタンスはランプの点灯状態によって変化する為、共振用インダクタLrがある場合に比べて、共振負荷回路の共振周波数の変化は大きくなる。このように負荷変動による共振条件が異なった場合、ゲート端子に接続された位相シフト手段Z3,Z4は、インピーダンスを変化させて自励駆動を持続するように働く。
【0056】
図27は無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成の点灯回路にハイサイド側をNチャンネルのスイッチング素子、ローサイド側をPチャンネルのスイッチング素子とした実施例である。接続点OとN点間には電圧降下手段Z1と共振用キャパシタCr,放電管16の励起コイル兼共振用インダクタLcが直列に接続されている。電圧降下手段Z1の一端とQ1,Q2のゲート端子間には位相シフト手段Z3,Z4が接続されており、Z1の電圧をZ3,Z4を介して、Q1,Q2のゲート端子に印加する。Q1,Q2のゲート,ソース間に過電圧が印加された場合、スイッチング素子の破壊を防ぐ為に、直列に反対方向で結合されたツェナーダイオードを設けても良い。このように、ローサイド側をPチャンネルのスイッチング素子にしコンプリメンタリ型の点灯回路にすることによって、共振負荷回路に接続される電圧降下手段は、上下スイッチング素子のゲート回路として共通に利用することが可能である。ローサイド側がNチャンネルのスイッチング素子と比較すると部品数は減るため、低コスト化の効果がある。また、共振負荷回路に2つの電圧降下手段Z1,Z2がある場合、これらの部品バラツキによって上下スイッチング動作のバランスが崩れることも考えられるが、電圧降下手段を1つにすることによって、このような問題点を解決できる。図27の共振負荷回路は無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成で図示しているが、共振用のインダクタを備えた構成でも良い。
【0057】
これまでの実施例は一対の直列に接続されたスイッチング素子Q1,Q2の交互スイッチング動作によって共振用インダクタLrとキャパシタCrを備えた電流共振型の負荷回路に交流電流を供給する点灯回路であった。これに対し、1つのスイッチング素子で共振負荷回路に電力を供給する点灯回路を図28に示す。図28の点灯回路は無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成であり、電圧源15の正電極と負電極間には直列に接続されたインダクタLrとキャパシタCpを備え、Cpの両端にはスイッチング素子Q1が接続されている。ここで、LrとCpの接続点をOとし、Q1と電圧源15の負電極の接続点をNとすると、O点とN点の間には電圧降下手段Z1,共振用キャパシタCr,放電管16の励起コイル兼共振用インダクタLcが直列に接続されている。図28において、スイッチング素子Q1のゲート端子と電圧降下手段Z1の間には、位相シフト手段Z3を備えている。この位相シフト手段は電圧降下手段の電圧をQ1のゲート,ソース間に印加する際に位相遅れ又は進みを与える役割を果たし、Q1のオン,オフのタイミングを任意に調整する。Q1のゲート,ソース間に過電圧が印加されスイッチング素子の破壊を防ぐ為に、直列に反対方向で結合されたツェナーダイオードを設けても良い。図28において、電圧降下手段Z1及び位相シフト手段Z3は例えばキャパシタ,インダクタ,抵抗、又はこれらを組み合わせた構成である。図28の共振負荷回路で共振用のインダクタを用いる場合は、O点とN点の間に電圧降下手段Z1,共振用インダクタLr,共振用キャパシタCrを直列に接続し、Crに並列に放電管16を備える。
【0058】
図28はNチャンネルのスイッチング素子を1つ用いた点灯回路であったが、図29はPチャンネルのスイッチング素子を用いた点灯回路である。図29において、電圧源15の正電極と負電極間には直列に接続されたキャパシタCpとスイッチング素子Q1を備え、Cpの両端には電圧降下手段Z1,共振用キャパシタCr,放電管16の励起コイル兼共振用インダクタLcが直列に接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子と電圧降下手段Z1の間には、位相シフト手段Z3を備えている。Q1のゲート,ソース間に直列に反対方向で結合されたツェナーダイオードを設けても良い。図29の共振負荷回路で共振用のインダクタを用いる場合は、Cpの両端に電圧降下手段Z1,共振用インダクタLr,共振用キャパシタCrを直列に接続し、Crに並列に放電管16を備える。
【0059】
ここまでの実施例は、負荷共振回路上に電圧降下手段を直列に接続し、共振電流によって生じた電圧に応じてスイッチング素子を駆動した。これに対し、上下スイッチング素子及び内蔵ダイオードが各々オンしている期間のみ、共振電流によって生じる電圧を用いて駆動する実施例を以下に説明する。
【0060】
図30の実施例において電圧源15は、交流電源ACをインダクタLfとCfからなるACフィルタを介し、ダイオードブリッジDBで構成される整流回路で整流し、直流電圧を発生する。Q1のドレイン端子は電圧源15の正電極と接続し、Q1のソース端子とQ2のドレイン端子間には電圧降下手段としてキャパシタC1を接続し、C1とQ2の接続点をOとする。キャパシタC1には並列に抵抗R1を接続する。また、Q2のソース端子と電圧源15の負電極の間にはキャパシタC2を接続し、Q2と電圧源15の負電極の接続点をNとする。C1と同様にキャパシタC2にも並列に、抵抗R2を接続する。接続点OとN点の間には共振用インダクタLr、共振用キャパシタCrを直列に接続し、Crには並列に放電管16を備える。放電管が無電極ランプの場合には、図30のLrは励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成でもよい。
【0061】
Q1のドレイン端子とソース端子の間には、キャパシタC3を並列に接続し、ゲート端子と出力Oの間にはゲート抵抗R5,キャパシタ13を直列に接続する。Q1と同じようにQ2のドレイン端子とソース端子の間にも、キャパシタC4を並列接続し、ゲート端子とNの間にはゲート抵抗R6,キャパシタ14を直列に接続する。キャパシタ14には並列にツェナーダイオードZD1を接続する。また、ダイオードZD1のカソードと直列に接続されたインダクタLf,Cfの接続点間には抵抗Rs3を接続する。ここで、キャパシタ14の電圧はQ2の駆動用電源であり、AC電圧の大きさに関係なくダイオードZD1のツェナ電圧を維持する。また、Q1を駆動する電源はキャパシタ13の電圧であり、Q2をオンさせてN点を基準とするキャパシタC14の電圧からダイオードD1を介して充電する。
【0062】
次に、この回路の動作を図31を用いて説明する。図31は図30の実施例における各部の波形を表す。共振回路の電流ILを図30でO点から流れ出る方向を正として定義すると、電流ILの1周期の間にはQ1,Q2、及びQD1,QD2に関わる動作モードが4つあり、これらの期間を図31にt1からt4として示す。以後、各動作モードを説明する。
【0063】
モード1(t1期間):Q1がオンすると電圧源15からQ1,C1,Lr,Crの経路で電流ILが流れる。電流ILはCrを充電すると共に、一部が放電管16に分流して流れる。また、ILによってキャパシタC1は充電される。モード1においてQ1のゲート,ソース間に印加される電圧はキャパシタ13の電圧とVc1の差電圧であり、Vc1が増加するほどQ1のゲート電圧が減少する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以下になると、Q1はオフする。
【0064】
この期間中、キャパシタC2は抵抗R2によって放電されている。C2の電圧Vc2は図31に示すように徐々に減少する。
【0065】
Q1がオフすると、Q1,Q2に並列に設けたC3,C4により、図9のように電流IL/2がC3を通って流れ、Q1のドレイン,ソース間の電圧上昇dV/dtはIL/2C3で制限される。同時にC4を放電する電流IL/2が流れ、Q2の電圧下降時のdV/dtもQ1と同様にIL/2C4で制限される。スイッチング時のdV/dtは伝導ノイズ,放射ノイズの原因になるが、本実施例のようにdV/dtを抑制するソフトスイッチングを行えば、こうした問題を軽減することができる。また、t1期間終了時のQ1の電流波形に丸印を示したが、この時刻ではQ1の電圧がほぼ零であり、Q1の電流と電圧が重なるスイッチング損失が無いことを示している。このように、ソフトスイッチングはスイッチング損失を低減する上でも効果がある。
【0066】
上記動作でC3の充電電流はC1を充電し、Q1のゲート電圧は更に減少するため、安定なオフを確保できる。一方、キャパシタC4の放電電流はC2を逆充電し、Vc2は更に減少する。
【0067】
モード2(t2期間):Q1がオフした時点では電流ILは正の極性で値を有しており、この電流はLr,Cr,C2,QD2の経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0068】
電流ILはC2を逆充電するように作用し、Vc2は減少する。Q2のゲート,ソース間に印加される電圧はQ1と同様にキャパシタ14の電圧とVc2の差電圧であり、Vc2が減少するほどQ2のゲート電圧が増加する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以上になると、Q2はオンする。また、モード2期間中の電流極性はQ2にとって逆方向であり、図31に示すようにゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD2を流れ続ける。電流ILの極性が負に変化するまでの期間がモード2であり、この期間中、C2の逆充電は続きVc2は減少する。
【0069】
キャパシタC1はモード2の期間中、抵抗R1によって放電されており、Vc1は徐々に減少する。
【0070】
モード3(t3期間):電流ILの極性が正から負に変わると、モード2でゲート電圧が充電されたQ2にILが流れる。即ち、ILはCrの放電電流としてQ2,C2,Cr,Lrの経路で流れ、C2はILによって充電される。ILによってVc2が増加し、ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以下になると、Q2はオフする。モード3においてもモード1と同様に、電流ILの極性が負の期間中にQ2がオフする。
【0071】
キャパシタC1はモード3の期間中、抵抗R1によって放電されており、Vc1は徐々に減少する。
【0072】
Q2がオフすると、Q1がオフした場合と同様に、Q1,Q2に並列に設けたC3,C4により、電流IL/2がC4を通って流れ、Q2のドレイン,ソース間の電圧上昇dV/dtはIL/2C4で制限される。同時にC3を放電する電流IL/2が流れ、Q1の電圧下降時のdV/dtもQ2と同様にIL/2C3で制限される。t3期間終了時のQ2の電流波形に丸印を示したが、この時刻ではQ2の電圧がほぼ零であり、Q2の電流と電圧が重なるスイッチング損失が無いことを示している。
【0073】
上記動作でC4の充電電流はC2を充電し、Q2のゲート電圧は更に減少するため、安定なオフを確保できる。C3の放電電流はC1を逆充電し、Vc1は減少する。
【0074】
モード4(t4期間):Q2がオフした時点では電流ILは負の極性で値を有しており、Lrに蓄積された電磁エネルギーによって、電流ILはLr,C1,QD1,電圧源15,Cr,Lrの経路で流れ続ける。尚、電流ILの一部は放電管16に分流して流れる。
【0075】
電流ILはC1を逆充電するように作用し、Vc1は減少し、Q1のゲート電圧が増加する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以上になると、Q1はオンする。但し、モード4期間中の電流極性はQ1にとって逆方向であり、ゲート電圧が充電されても電流の極性が変わらない限り、電流はQD1を流れ続ける。電流ILの極性が正に変化するまでの期間がモード4であり、この期間中、C1の逆充電は続きVc1は減少する。また、キャパシタC2はモード4の期間中、抵抗R2によって放電されており、Vc2は徐々に減少する。
【0076】
ここで、キャパシタC1,C2に並列接続した抵抗R1,R2は、キャパシタの電圧にバイアス電圧を与える。これは、MOSFETのゲート電圧を下げて、上下スイッチのオン,オフにデッドタイム期間を設ける役割を果たしている。また、スイッチがオフしている期間中にキャパシタの電圧を減少させることにより、上下スイッチのオン期間を調整している。
【0077】
以上のように、電流ILの1周期の間にモード1からモード4の動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。
【0078】
本方式は、キャパシタ電圧Vc1,Vc2の電圧に応じてQ1,Q2をオフするため、Q1,Q2のゲート電圧が減少し零に近づくほど、電流能力が低下する欠点がある。これは、オン抵抗の増加を意味し、特に駆動周波数が数十kHz程度の用途で、Q1,Q2のスイッチング損失よりも定常損失の方が大きい場合に対してはQ1,Q2のオン抵抗を増加させないよう十分なゲート電圧を印加する方が望まれる。そこで、このような問題点を解決する実施例を図32に示す。
【0079】
図32の実施例で負荷共振回路の構成は図30と同様であるため、説明を省略する。図32より、Q1のゲート端子とMOSFET S3のドレイン端子を接続し、Q1のソース端子とS3のゲート端子間には抵抗R7を接続する。S3のソース端子は、O点に接続する。Q2の駆動回路もQ1と同様な構成であり、Q2のゲート端子とMOSFET S4のドレイン端子を接続し、Q2のソース端子とS4のゲート端子間には抵抗R8を接続する。S4のソース端子は、N点に接続する。
【0080】
次に、図32の実施例の動作を図33を用いて説明する。図33は図32の各部の波形を表す。
【0081】
始めに、Q1がオンすると電圧源15からQ1,C1,Lr,Crの経路で電流ILが流れる。ILによってキャパシタC1は充電され、Vc1がMOSFET S3のしきい値電圧を超えると、S3はオンする。これにより、Q1のゲート電圧はS3,C1の経路で放電され、Vc1がソース,ゲート間に逆バイアスとして印加されるため、ノイズなどによって再度Q1が瞬間的にオンするようなことはなく、安定なオフを確保できる。
【0082】
次に、Q1がオフすると、図30,図31で述べたモード2と同じ動作が開始される。この説明は前述の通りであり、ここでは説明を省略する。
【0083】
電流ILの極性が正から負に変わると、Q2にILが流れる。即ち、ILはCrの放電電流としてQ2,C2,Cr,Lrの経路で流れ、C2はILによって充電される。ILによってVc2が増加し、MOSFET S4のしきい値電圧を超えると、S4はオンする。これにより、Q2のゲート電圧はS4,C2の経路で放電され、Vc2の電圧がQ2のソース,ゲート間に逆バイアスとして印加され、Q2はオフする。この期間がモード3になる。
【0084】
Q2がオフすると、図30,図31で述べたモード4と同じ動作が始まる。この期間の動作説明は、前述の通りであり省略する。
【0085】
電流ILの1周期の間に以上のような動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。
【0086】
次に1つのスイッチング素子を用いた電圧共振型の点灯回路を図34に示す。図より、電圧源15の正電極とスイッチング素子Q2のドレイン端子間には共振用キャパシタCpを接続する。また、キャパシタCpの両端には、共振用インダクタLr,共振用キャパシタCrを直列に接続し、Crには並列に負荷として放電管16を備える。共振負荷回路は図34に図示した構成に限定せず、Lrは無電極ランプの励起コイルと共振用インダクタを兼ねた構成でもよい。Q2のソース端子と電圧源15の負電極間にはキャパシタC2を接続し、C2に並列に抵抗R2を接続する。また、Q2のドレイン,ソース端子間にはキャパシタC4を接続する。電圧源15の負電極をN点とすると、ゲート端子とN点の間にはゲート抵抗R6,キャパシタ14を直列に接続し、キャパシタ14には並列にツェナーダイオードZD1を接続する。また、ダイオードZD1のカソードと直列に接続されたインダクタLf,Cfの接続点間には抵抗Rs3を接続する。
【0087】
次に図34の動作を説明する。最初に、Q2がオンすると電圧源15から、Lr,Cr,Q2,C2の経路で電流ILが流れることによってキャパシタC2は充電される。この期間、Q2のゲート,ソース間に印加される電圧はキャパシタ14の電圧とVc2の差電圧であり、Vc2が増加するほどQ2のゲート電圧が減少する。ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以下になると、Q2はオフする。この期間中、キャパシタCpの電圧は電圧源15の電圧となる。
【0088】
Q2がオフすると、Q2に並列に設けたC4により、電流ILはCpとC4に分流しC4の電流をIc4とすると、Q2のドレイン,ソース間の電圧上昇dV/dtはIc4×C4で制限される。また、C4の充電電流はC2を充電し、Q2のゲート電圧は更に減少するため、安定なオフを確保できる。ここで、キャパシタC4を取り除いた場合においても、Q2のドレイン電圧の増加と共に、キャパシタC2の電圧も増加し、Q2のゲート電圧が減少する。これにより、Q2がオフした後、再びQ2がオンするようなことはない。Q2がオフした時刻では、電流ILがLr,Cr,Cpの共振経路で流れる為、キャパシタCpの電圧は徐々に減少する。また、Q2のドレイン,ソース間の電圧はほぼ零であり、Q2の電流と電圧が重なるスイッチング損失が無いことを示している。
【0089】
次に、Q2がオフした時点では電流ILはLr,Cr,Cpの経路で流れ続ける。この期間中、Lrに蓄積された電磁エネルギーによって電流ILが流れる為、極性が変わらない限り、電流はCpを流れ続け、Cpは逆充電される。一方、キャパシタC2は、抵抗R2によって放電されており、電圧は徐々に減少する。電流ILの極性が負に変化するまでのこの動作が続く。
【0090】
電流ILの極性が変わると、ILはCpの放電電流としてCp,Cr,Lrの経路で流れ、Cpの電圧が電圧源15の電圧に達するまで流れ続ける。一方、Q2のドレイン,ソース間電圧はキャパシタCpの電圧増加に伴い、徐々に減少する。
【0091】
キャパシタCpの電圧が電圧源15の電圧に達すると、電流ILはQ2に並列に設けたC4に流れる。C4の電流はC2を逆充電し、Q2のゲート電圧が増加する。続いて、Lrに蓄積された電磁エネルギーによってLr,電圧源15,C2,QD2,Crの経路で電流ILが流れ続ける。電流の極性が変わらない限り、C2は逆充電され、ゲート電圧がMOSFETのしきい値電圧以上になると、Q2はオンする。
【0092】
電流ILの1周期の間に以上のような動作が行われ、以後、この動作を繰り返す。
【0093】
また、図34の実施例において、Q2の駆動回路を図32のような構成にし、コンデンサ電圧Vc2の電圧増加に伴い、Q2のゲート電圧が減少し電流能力が低下するという問題を解決することが可能である。
【0094】
点灯回路を白熱電球の口金に内蔵する場合、放電管からの発熱により口金内部の温度は100℃付近の高温となるため、点灯回路は高温環境下でも正常な動作を維持しなければならない。本発明でスイッチング素子のゲート端子に接続した位相シフト手段は高温時において、インピーダンス値を変え、温度補償用のインピーダンスとして用いることも可能である。このように高温でも動作の安定化を図ることができる為、点灯回路を電球口金に内蔵した電球形の蛍光ランプに適している。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、照明用点灯装置において、放電管,共振用インダクタ及び共振コンデンサから構成される共振負荷の変動により、共振条件が変化した際にも負荷の共振周波数及び電流に同期した安定な共振動作を保証することが出来る。また、安価な部品で点灯回路を構成することができることから経済的にも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による点灯回路を示す第1の概略図。
【図2】本発明による点灯回路を示す第2の概略図。
【図3】本発明による点灯回路の第1の実施例。
【図4】図3のゲート回路の第1の等価回路。
【図5】図3のゲート回路の第2の等価回路。
【図6】図3の実施例の動作説明図。
【図7】ゲートインダクタに対する共振電流とゲート電圧の位相差及び動作周波数の関係。
【図8】本発明による点灯回路の第2の実施例。
【図9】図8の実施例の動作説明図。
【図10】本発明による点灯回路を示す第3の概略図。
【図11】無電極ランプの等価回路。
【図12】無電極ランプの点灯前の等価回路。
【図13】無電極ランプの点灯後の等価回路。
【図14】周波数と共振電流の関係。
【図15】本発明による点灯回路の第3の実施例。
【図16】負荷共振周波数に対する共振電流とゲート電圧の位相差の関係。
【図17】ゲート回路のドレイン電圧Vds,ゲート電圧Vg及び共振電流ILの波形。
【図18】ゲート回路の第1の実施例。
【図19】ゲート回路の第2の実施例。
【図20】本発明による点灯回路の第4の実施例。
【図21】本発明による点灯回路の第5の実施例。
【図22】図21の実施例の動作説明図。
【図23】本発明による点灯回路の第6の実施例。
【図24】図22の実施例の動作説明図。
【図25】本発明による点灯回路の第7の実施例。
【図26】本発明による点灯回路の第8の実施例。
【図27】本発明による点灯回路を示す第4の概略図。
【図28】本発明による点灯回路を示す第5の概略図。
【図29】本発明による点灯回路を示す第6の概略図。
【図30】本発明による点灯回路の第9の実施例。
【図31】図30の実施例の動作説明図。
【図32】本発明による点灯回路の第10の実施例。
【図33】図32の実施例の動作説明図。
【図34】本発明による点灯回路の第11の実施例。
【符号の説明】
Q1,Q2…パワーMOSFET、D1,QD1,QD2,Dg1…ダイオード、Z1,Z2…電圧降下手段、Z3,Z4…位相シフト手段、ZD1〜ZD8…ツェナーダイオード、Zg…インピーダンス、AC…交流電源、DB…整流回路、C1〜C4,Cs,Ct,Cf,Cr,Cd,Ciss,Cp,Cd1,13〜14…キャパシタ、L1〜L4,La,Ls,Lc,Lf,Lr…インダクタ、R1〜R8,Ra,Rs,Rd1,Rd2,Rz,Rs1〜Rs3…抵抗、S1,S2,17…スイッチ、T1〜T3…巻線、1〜4,S3,S4…半導体スイッチ素子、5,7…NAND回路、6,8…電圧比較器、11,12…駆動回路、15…電圧源、16…放電管。

Claims (15)

  1. ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子のスイッチングに応じて、共振手段に交流電圧を印加し、前記共振手段に接続された放電管に交流電流を供給する照明用点灯装置であって、
    前記パワー半導体素子からなるブリッジ回路の入出力端子に、前記共振手段と第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を、第1,第2の位相シフト手段を介して、前記2つのパワー半導体素子の制御端子に印加し、
    前記第1,第2の電圧降下手段が、キャパシタに抵抗を並列に接続したものであることを特徴とする照明用点灯装置。
  2. 請求項記載の照明用点灯装置において、前記ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子の正極と負極間の電圧が所定値以上になると、前記2つのパワー半導体素子の制御端子のいずれか一方に電圧を印加させる始動回路手段を備えたことを特徴とする照明用点灯装置。
  3. 請求項記載の照明用点灯装置において、前記第1,第2の位相シフト手段はそれぞれ、抵抗とインダクタンスを直列に接続した構成とすると共に、前記ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子にそれぞれ、制御端子の電圧を許容値以下に制限するクランプ手段を備えることを特徴とする照明用点灯装置。
  4. 請求項1に記載の照明用点灯装置において、前記ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子がMOSFETであることを特徴とする照明用点灯装置。
  5. 請求項3に記載の照明用点灯装置において、前記制御端子の電圧を許容値以下に制限するクランプ手段が直列に反対方向で接続したツェナーダイオードを備えていることを特徴とする照明用装置。
  6. ブリッジ接続された2つのパワー半導体素子のスイッチングに応じて、キャパシタを備えた共振手段に交流電圧を印加し、前記共振手段に接続された放電管に交流電流を供給する照明用点灯装置であって、
    前記パワー半導体素子からなるブリッジ回路の入出力端子に、前記共振手段と共に第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を検出する電圧検出手段と、該電圧検出手段の出力に応じて前記2つのパワー半導体素子に制御信号を供給する駆動回路手段を備え
    前記第1,第2の電圧降下手段が、キャパシタに抵抗を並列に接続したものであることを特徴とする照明用点灯装置。
  7. 励起コイルを流れる高周波交流電流が作る磁場でプラズマを発生させ、プラズマが出す紫外線を蛍光体で可視光に変える無電極蛍光ランプを用いる照明の、照明用点灯装置であって、
    2つのパワー半導体素子を備えたブリッジ回路と、該ブリッジ回路の入出力端子間に、キャパシタと、前記励起コイルと、いずれもキャパシタに抵抗を並列に接続した第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を第1,第2の位相シフト手段を介し、逆位相の信号として、前記2つのパワー半導体素子の制御端子に印加することを特徴とする照明用点灯装置。
  8. 請求項記載の照明用点灯装置において、前記ブリッジ回路の2つのパワー半導体素子の正極と負極間の電圧が所定値以上になると、前記2つのパワー半導体素子の制御端子のいずれか一方に電圧を印加させる始動回路手段を備えたことを特徴とする照明用点灯装置。
  9. 請求項記載の照明用点灯装置において、前記第1,第2の位相シフト手段はそれぞれ、抵抗とインダクタンスを直列に接続した構成とすると共に、前記ブリッジ回路の2つのパワー半導体素子にそれぞれ、制御端子の電圧を許容値以下に制限するクランプ手段を備えることを特徴とする照明用点灯装置。
  10. 請求項又は請求項の何れかに記載の照明用点灯装置において、前記パワー半導体素子の制御端子に供給する電流の極性に応じて、前記第1,第2の位相シフト手段の値を変化させることを特徴とする照明用点灯装置。
  11. 共振手段に交流電圧を印加し、前記共振手段に接続された放電管に交流電流を供給する照明用点灯装置であって、
    ハイサイド側にNチャンネルのパワー半導体素子を配置し、ローサイド側にPチャンネルのパワー半導体素子を配置したブリッジ回路と、
    該ブリッジ回路の入出力端子間に、前記放電ランプを接続した共振手段と、キャパシタに抵抗を並列に接続した第1の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1の電圧降下手段の電圧を第1の位相シフト手段と第2の位相シフト手段を介して、前記Nチャンネルのパワー半導体素子とPチャンネルのパワー半導体素子の制御端子に印加することを特徴とする照明用点灯装置。
  12. 励起コイルを流れる高周波交流電流が作る磁場でプラズマを発生させ、プラズマが出す紫外線を蛍光体で可視光に変える無電極蛍光ランプを用いる照明の、照明用点灯装置であって、
    ハイサイド側にNチャンネルのパワー半導体素子、ローサイド側にPチャンネルのパワー半導体素子を備えたブリッジ回路と、該ブリッジ回路の入出力端子間に、キャパシタと、前記励起コイルと、キャパシタに抵抗を並列に接続した第1の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1の電圧降下手段の電圧を第1の位相シフト手段と第2の位相シフト手段を介して、前記Nチャンネルのパワー半導体素子とPチャンネルのパワー半導体素子の制御端子に印加することを特徴とする照明用点灯装置。
  13. 励起コイルを流れる高周波交流電流が作る磁場でプラズマを発生させ、プラズマが出す紫外線を蛍光体で可視光に変える無電極蛍光ランプを用いる照明の、照明用点灯装置であって、
    電圧源に第1のキャパシタとPチャンネルのパワー半導体素子を直列に接続し、第のキャパシタと、前記励起コイル第3のキャパシタを抵抗に並列に接続した第1の電圧降下手段を備えた共振手段を前記第1のキャパシタに並列に接続すると共に、前記第1の電圧降下手段の電圧を第の位相シフト手段を介して、前記Pチャンネルのパワー半導体素子の制御端子に印加することを特徴とする照明用点灯装置。
  14. 電圧源にインダクタとNチャンネルのパワー半導体素子を直列に接続し、第1のキャパシタと放電管を備えた負荷手段を前記Nチャンネルのパワー半導体素子に並列に接続した照明用点灯装置であって、
    前記負荷手段に直列に、第3のキャパシタを抵抗に並列に接続した第1の電圧降下手段を接続し、該第1の電圧降下手段の電圧を第の位相シフト手段を介して、前記Nチャンネルのパワー半導体素子の制御端子に印加することを特徴とする照明用点灯装置。
  15. バルブ内部に励起コイルを具備し、該コイルを流れる高周波交流電流が作る磁場でプラズマを発生させ、プラズマが出す紫外線を蛍光体で可視光に変える無電極蛍光ランプであって、
    2つのパワー半導体素子を備えたブリッジ回路と、該ブリッジ回路の入出力端子間に、キャパシタと、前記励起コイルと、いずれもキャパシタに抵抗を並列に接続した第1,第2の電圧降下手段を直列に接続すると共に、前記第1,第2の電圧降下手段の電圧を第1,第2の位相シフト手段を介し、逆位相の信号として、前記2つのパワー半導体素子の制御端子に印加する照明用点灯装置を、前記無電極蛍光ランプの口金内部に備えることを特徴とする無電極蛍光ランプ。
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