JP3735688B2 - 水壁管内面欠陥検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、管内面に発生する欠陥を非破壊で検出する、超音波探傷を用いた欠陥検出装置に係り、特に水壁管内面に発生する腐食疲労欠陥の検出を行うに好適な水壁管内面欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電用ボイラ伝熱管内面の腐食や腐食割れは、給水中の不純物の低減、溶存酸素濃度やpHの緻密かつ徹底した管理によって防止されている。
【0003】
しかしながら近年、十数年運転されたボイラの水壁管内面で腐食に関連した綿状亀裂が見いだされるようになり、この亀裂は、図10,図11に示すように主に付着金物10と水壁管21の溶接部の管内面側に見られること及びその形態から、起動停止時の熱応力の繰り返しと腐食作用の組み合わせによって生じた腐食疲労欠陥と考えられている。図10,図11では各種形状の付着金物の代表例として「クリップ」を図示したが、いずれの金具形状でも同様であり、以下「クリップ」を代表例として図示に用いる。
【0004】
この腐食疲労欠陥は、図12に示すように、付着金物10と水壁管21の溶接部の真裏に位置する管内面部において最も発生が激しいという特徴を持つ。この欠陥を放置しておくと運転時間の増加とボイラ起動停止回数の増加に伴い亀裂が進展し、ついには水壁管の噴破に至る。
【0005】
従来、この腐食疲労欠陥の検出には、放射線透過検査、漏洩磁束法検査、超音波探傷検査等の非破壊検査及び抜管による管内面検査(破壊検査)が用いられてきた。
【0006】
放射線透過検査は、図13に示すように、検査対象部位(水壁管21)をはさみ込む位置に線源15とフィルム16を配置し、線源15から放射した放射線を、検査対象部位に透過させた後、フィルム16に感光させ、透過厚さに応じた濃淡画像を得、この濃淡から欠陥の有無及び欠陥の概略の深さを検出するものである。従って水壁管の炉内側面21aと炉外側面21bを重ねて写すこととなり、片側づつの観察はできない。また、最も腐食疲労欠陥の発生が激しい金物付着部では放射線透過厚が付着金物10のために大きくなるため、鮮明な画像が得にくくなる。一般的に線源15にはエックス線あるいはガンマ線が用いられる。
【0007】
漏洩磁束法検査は、図14に示すように、励磁装置18によって駆動される磁化装置17によって水壁管21を磁化し、管内面に発生している腐食疲労欠陥14による漏洩磁束を漏洩磁束検出センサ27で検出し、これを電圧として出力し、信号処理装置19で、前記出力電圧と、調査部位と同一の試験片で作成した欠陥深さ−出力電圧値の検量線を対比して、出力電圧値に相当する腐食疲労欠陥の深さを検出するものである。欠陥深さ−出力電圧値の検量線を表示装置20の画面に表示し、検出された電圧値を同一画面に表示して比較する。検査結果は記録装置28に記録される。
【0008】
図15に検量線の例を示す。このように、腐食疲労欠陥の検査を行おうとする側に装置を設置する必要がある為、最も腐食疲労欠陥の発生が激しい、付着金物の真裏の部位は検査することができない。
【0009】
超音波探傷検査は、図16に示すように水壁管21表面から超音波探触子25により超音波を入射させ、管内面に発生した欠陥からの反射波29aと管内面からの反射波29bを識別することで腐食疲労欠陥の検出を行うものである。この方法では漏洩磁束法検査と同様、最も腐食疲労欠陥の発生が激しい、付着金物の真裏の部位は、付着金物10に邪魔されて超音波探触子25が当てられないので検査することができない。この為、図17に示すように、水壁管21内に水23を満たし、付着金物取り付け部と対向する位置から超音波を入射させ、超音波の減衰量から欠陥を検出する方法(特開平4−6462号公報)及び図18に示すように管内に超音波探触子25を挿入し、管内側から欠陥を検出する方法(実開平6−18961号公報、特開平6−148145号公報等)も提案されているが、検査時期の制約を受ける、多大な付帯作業が必要になる等の問題がある。
【0010】
以上の非破壊検査に対し、抜管による管内面検査(破壊検査)は最も確実な方法であるが、非常に多大な付帯作業を伴う為、費用、工期の面から検査部位が限定されるというのが実状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、下記の問題点を有しているしている。
【0012】
まず、抜管による管内面検査(破壊検査)は最も確実な方法であるが、炉内外での作業用仮足場の組立、炉外保温剤の撤去・復旧、缶水の放出、水壁管切断・復旧溶接、復旧溶接部の検査等非常に多大な付帯作業が必要であり、この為、費用、工期の点から検査部位を限定せざるを得ず、十分な検査が実施できない。
【0013】
放射線透過検査は、準備が大がかりとなるうえ、放射線の被爆を避ける為、検査中は広範囲にわたり立入禁止区域を設ける必要がある。この為他作業との平行作業を行なう事ができず、検査期間に大きな制約を受ける事となる。また、炉内側と炉外側の欠陥を重ねて写すことによる画像の不鮮明化、特に最も腐食疲労欠陥の発生が激しい金物付着部では放射線透過厚が大きくなる為鮮明な画像が得にくく、定量的な検出が困難である。
【0014】
漏洩磁束法検査及び従来の超音波探傷検査は、装置設備の物理的な制約から、最も腐食疲労欠陥の発生が激しい、付着金物の真裏の部位は検査することができず、近傍部位の検査結果で推定しているのが現状である。
【0015】
以上の非破壊検査法により炉外側の検査を実施するには、炉外の保温材をいったん撤去し、検査後再び復旧しなければならず、多大な付帯作業、しかも3K作業が必要となる。
【0016】
また、付着金物取り付け部と対向する位置から超音波を入射させる方法及び管内に超音波探触子を挿入する方法では、上記部位の検査は可能になるものの、水壁管に水を張る必要がある為、定検期間中の検査可能時期に非常に大きな制約を受け、更に超音波探触子を管内に挿入する為にいったん管を切断する必要がある為、非常に多大な付帯作業が必要となる。
【0017】
この問題点を解決する為、筆者らは既に炉内側から、炉内側及び炉外側の水壁管内面の欠陥を検出する方法を特許出願している(特願平9−140376号)。この方法によれば上記の問題点を解決し、付帯作業(3K作業)の削減と検査可能範囲拡大による信頼性向上を図る事ができる。しかし、本方法で水壁管軸方向の探傷と同時に、水壁管周方向の探傷を行なう場合、機械的な水壁管周方向の走査(探触子の揺動走査)が必要となり、従来法に比べると高速化できているものの、時間を要してしまう。近年のコストダウンの要求により、更なる検査の高速化、高精度化が求められている。
【0018】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、付帯作業(3K作業)の削減と検査可能範囲拡大による信頼性向上を可能としつつ、検査を高速化、高精度化する方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の手段により達成する事ができる。
【0020】
(1)メンブレンバーと水壁管との溶接部から超音波探触子により縦波超音波を入射させ、超音波入射点に対向する側の水壁管のある限定された範囲内で反射させ、その際モード変換により発生する横波により、超音波入射点に対向した水壁管内面に発生する欠陥の検出を行う炉外側管内面欠陥の検出法、及び水壁管表面から管中心に向かい超音波を垂直に入射させ、超音波入射点側の水壁管内面に発生する欠陥の検出を行う炉内側管内面欠陥の検出法において、アレイ型探触子を使用し、電子的に超音波ビーム方向を変化させ、水壁管内周面の超音波到達点を変化させる事により水壁管周方向の探傷を行う。
【0021】
(2)センサ部を、炉内側の水壁管内面欠陥検出用と炉外側の水壁管内面欠陥検出用の2つのアレイ型探触子で構成し、このセンサ部を水壁管に一定押し付け力で当接させつつ、水壁管軸方向に移動させる移動機構に搭載した装置を構築する。
【0022】
具体的には、炉の壁面を構成する水壁管内周面の欠陥を、超音波を用いて非破壊的に検査する水壁管内面欠陥検査装置に、炉内側の水壁管内周面と炉外側の水壁管内周面を同時に検査するセンサ部を設ける。
【0023】
前記センサ部は、超音波探触子にアレイ型探触子を用いて水壁管内周面の超音波到達点を変化させ、炉内側の水壁管内周面と炉外側の水壁管内周面の欠陥の水壁管周方向の検査範囲を走査するように構成することができる。
【0024】
前記アレイ型探触子は、炉内側の水壁管内面欠陥検出用アレイ型探触子と炉外側の水壁管内面欠陥検出用アレイ型探触子の少なくとも2個のアレイ型探触子とする必要がある。
【0025】
また、前記アレイ型探触子を構成する複数の振動子それぞれの発振のタイミングを変化させる制御手段と、センサ部を水壁管に一定押し付け力で当接させつつ水壁管軸方向に移動させる為の移動機構と、センサ部の水壁管軸方向の位置を検出する位置検出装置を含んで水壁管内面欠陥検査装置を構成し、1回の走査で炉内側および炉外側の水壁管内面を同時に検査するようにしてもよい。
【0026】
すなわち、上記方法により機械的な水壁管周方向の走査(揺動走査)なしで、炉内側から炉外側及び炉内側の水壁管内面に発生する腐食疲労欠陥の軸方向及び周方向の検査が同時に可能となる為、検査の高速化、高精度化が達成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図5によりアレイ型探触子の動作原理について説明する。図5は例として振動子11を円弧状に配置したものを示す。この他数種類の配置のものがあるが基本的には同様である。
【0028】
アレイ型探触子は単一の振動子11を複数個並べた構造のものであり、それぞれの遅延回路12を経てそれぞれ個別のパルサー13、レシーバに接続され駆動される(あるいは切替使用でもよいが振動子11とパルサ13、レシーバは常に1対1の対応となる)。振動子11それぞれの遅延回路12に設定された遅延時間が同一であれば、通常の探触子と全く同一の超音波発生形態となり、入射した超音波は、振動子11が円弧状に配置された曲率(外周面)a−a’に応じた点Aで焦点を結ぶ。ここで例えば両端の遅延時間を長く、中央の遅延時間を短く設定すると、見掛け上円弧の曲率(外周面)がb−b’になったのと同じとなり、入射した超音波は曲率(外周面)b−b’に応じた点Bで焦点を結ぶ。受信時には発信時に加えた遅延時間に応じた遅延時間でそれぞれの振動子11の波形を合成する。また、左右両端の遅延時間の与え方を変える事により焦点位置を左右に移動させる事もできる。このように通常探触子では固定であった焦点位置(超音波到達点ともいう)、焦点距離、入射角度を、アレイ型探触子では遅延時間を電子的に制御する事により任意に変える事が可能となる。
【0029】
このような特性を持つアレイ型探触子を炉内側欠陥探傷に適用した場合を図6に示す。図7に示すように、通常型探触子25で水壁管周方向の探傷を行なう場合には、通常型探触子25自体を水壁管周方向に動かし、走査しなければならない。しかし、アレイ型探触子23を用いれば、励振させる振動子エレメント群を順次切り替えながら遅延時間を電子的に制御することで超音波入射点を連続的に変化させることができるので、探触子を周方向に機械的に動かすことなく、水壁管周方向の探傷が可能となる。
【0030】
通常型探触子で炉外側欠陥の水壁管周方向の探傷を行なう場合には、図8に示すように、通常型探触子25及びシュー24に対向する側の水壁管外表面での超音波反射点26を周方向に移動させる必要がある為、探触子25自体をシュー24中心で回転させる必要があった。しかし、アレイ型探触子23では、図9に示すように、遅延時間を電子的に制御し、超音波入射角を変化させることができる為、機械的な走査は不要となる。
【0031】
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1に本発明による検査装置の一実施例のシステム構成を示す。図示の検査装置は、探傷位置に配置される検査機構部と、この検査機構部に電線を介して接続された制御部で構成されている。
【0032】
検査機構部は、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3とセンサ部位置検出用の位置検出装置4を含んでなるセンサ部1と、センサ部1を水壁管外表面に押し当てる定圧押付機構5と、定圧押付機構5及びセンサ部1を水壁管管軸方向に移動させる移動機構6と、移動機構6を水壁管に固定するオン/オフ式マグネット7と、を含んで構成されている。制御部は、前記炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3と位置検出装置4に電線で接続され、それらを駆動するアレイ探傷装置8と、前記アレイ探触子2,アレイ探触子3の探傷条件を設定するアレイ制御装置9と、を含んで構成されている。ここでいう探傷条件は、探触子から放射される超音波の焦点位置、焦点距離、入射角度をいい、先に述べたように、アレイ型探触子では遅延時間を電子的に制御することにより、これら探傷条件を任意に変えることが可能となっている。前記移動機構6もアレイ探傷装置8により制御される。
【0033】
センサ部1は定圧押付機構5を介して移動機構6に取り付けられる。移動機構6はその上下端に磁力オン/オフ式マグネット7を有しており、これにより水壁管の所定の位置に設定される。炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3は、アレイ探傷装置8により、それぞれの探傷に必要な探傷条件で同時に駆動される。各アレイ探触子に個別にアレイ探傷装置を設けた構成としてもよい。それぞれのアレイ探触子の探傷条件はあらかじめアレイ制御装置9により、各アレイ探触子の各チャンネル毎に入射角、焦点位置等の探傷に必要となるデータを設定しておく。各アレイ探触子を構成する複数の振動子は、管内面のある点に超音波が焦点を結ぶようにそれぞれ発振のタイミングをずらせて超音波を発振し、反射される超音波を受信する。超音波発振後、反射される超音波を受信するのに必要な時間が経過したら、発振される超音波が焦点を結ぶ管内周面位置が前回発振時と所定の距離だけ離れた位置となるように各振動子の発振のタイミングを前回と変化させて超音波を発振する。これを繰り返して、アレイ探触子自体を動かすことなく、管内周面に沿っての走査を行う。
【0034】
水壁管軸方向の探傷は、位置検出装置4の出力に探傷ピッチのトリガをかけて探傷を行なう。例えば水壁管軸方向の探傷ピッチを1mmと設定すると、センサ部1が1mm管軸方向に移動する毎にトリガがかかり、それぞれのアレイ探触子はあらかじめ設定された探傷条件で管内面を周方向に走査しつつ探傷する為の超音波を発信する。したがって、炉内側と炉外側の周方向の探傷範囲の、軸方向に1mmピッチの探傷を同時に行なうことができる。
【0035】
図2は、図1に示す検査装置の検査機構部の詳細構成の例を示す平面断面図である。図3は図2のA−A’線矢視図、図4は図2のB−B’線矢視図で、いずれも一部を断面で示してある。
【0036】
移動機構6は、上下両端部それぞれにオン/オフ式マグネット7を固定したスライド板6aと、該スライド板6aに連結材6dで上下端を結合されスライド板6aと軸線を平行させて配置されたスライド軸6bと、前記スライド板6aとスライド軸6bに摺動可能に嵌合された支持ブロック6cと、支持ブロック6cをスライド軸に固定する固定ハンドル6eと、を含んで構成され、支持ブロック6cは、手動で前記スライド板6aとスライド軸6bに沿って上下に移動する。
【0037】
位置検出装置4は、前記スライド軸6bと平行に配置され前記連結材6dに上下端を固定されたラック4bと、前記支持ブロック6cに搭載されラック4bにかみあって回転するピニオンを備えたロータリエンコーダ4aからなり、支持ブロックの上下移動量を回転角度に変えて発信する。前記炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3は、ロータリエンコーダ4aの出力を入力として前記アレイ探傷装置8により制御される。すなわち、センサ部1が水壁管軸方向に所定の距離、例えば1mm移動したことが位置検出装置4で検出されると、アレイ探傷装置8は、前記炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2を駆動して(遅延回路12を制御して発射される超音波の焦点位置を水壁管の炉外側内面に沿って周方向に移動させて)水壁管の炉外側内面を探傷するとともに、炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3を駆動して(遅延回路12を制御して発射される超音波の焦点位置を水壁管の炉内側内面に沿って周方向に移動させて)水壁管の炉外側内面を探傷する。
【0038】
炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3が装着されたセンサ部1は、上下2か所に配置された支持棒5aで前記支持ブロック6cに支持され、支持ブロック6cとともに、上下に移動する。支持棒5aは支持ブロック6cに支持棒5aの軸線方向に移動可能に支持されているが、末端に抜け止めが設けてある。支持棒5a外周にはコイルばね5bが嵌装され、センサ部1を支持ブロック6cから離れる方向に付勢しており、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3を、所定の力で検査対象の水壁管外周に押しつけるようになっている。なお、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3のセンサ部1内での設置位置は、水壁管の間隔の誤差を考慮し、調整可能としておくのが望ましい。
【0039】
また、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3をそれぞれ独立して押し付ける構造としてもよい。
【0040】
マグネット7の上面あるいは下面には、オン/オフ切り替え用のつまみ7aが配置されている。検査対象水壁管21の所定の範囲の探傷が終了したら、つまみをオフに切り替えてマグネットの磁力をなくして検査機構部を取外し、新たな検査位置に取り付けたのち、再びつまみ7aにより、マグネットの磁力を復帰させて水壁管21に検査機構部を固定する。なお、図2〜図4に示した例では、マグネット7は、水壁管2本にまたがって吸着するようになっているが、水壁管1本に吸着するようにしてもよいし、間に1本以上の水壁管をおいて離れた水壁管にそれぞれ吸着する複数のマグネットを横に並べてもよい。マグネット7の吸着部の形状、配置は、マグネット7を水壁管に吸着させたとき、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2と炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3の位置が検査対象水壁管に対して自動的に所定の位置、すなわち、炉外側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子2はメンブレンバーと水壁管との溶接部から超音波を水壁管に入射する位置に、炉内側水壁管内面欠陥検出用アレイ探触子3は水壁管の炉内側ほぼ中央部表面から水壁管内部に超音波を入射させる位置に、センサ部1の位置が決まるような形状、配置としてある。
【0041】
本実施例は炉内での取扱い性を重視し、小型軽量化を最優先としたものであり、センサ部1の上下移動は手動としているが、支持ブロック6cにモータ等のアクチュエータを内装し、上下移動を自動化してもよい。この場合は、アクチュエータの制御を、前記位置検出装置4の出力に基づいて行うことで、例えば1mmピッチの探傷を自動的に繰り返すように構成する。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、従来不可能であった最も腐食疲労欠陥の発生が激しい部位の検査が可能となる為、検査可能範囲拡大による検査信頼性の向上を図ることができ、さらに全ての検査部位を炉内側から検査する事が可能となる為、付帯作業(3K作業)の大幅な削減による検査期間の短縮及び検査費用の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水壁管内面欠陥検査装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の検査機構部の詳細を示す平面図である。
【図3】図2のA−A’線矢視正面図である。
【図4】図2のB−B’線矢視側面図である。
【図5】アレイ探触子の原理を示す説明図である。
【図6】本発明による炉内側水壁管内面欠陥検査を説明する断面図である。
【図7】通常型探触子による炉内側水壁管内面欠陥検査を説明する断面図である。
【図8】通常型探触子による炉外側水壁管内面欠陥検査を説明する断面図である。
【図9】本発明による炉外水壁管内面欠陥検査を説明する断面図である。
【図10】水壁管の付着金物の状態を示す斜視図である。
【図11】腐食疲労欠陥発生部位を示す、図10のC−C’線矢視断面図である。
【図12】腐食疲労欠陥発生状況を示す、図11のD−D’線矢視断面図である。
【図13】水壁管の放射線透過検査を説明する斜視図である。
【図14】管の漏洩磁束法検査を説明する概念図である。
【図15】漏洩磁束法検査の検量線例を示す概念図である。
【図16】従来の水壁管の超音波探傷検査を説明する断面図である。
【図17】従来の水壁管の超音波探傷検査の他の例を説明する断面図である。
【図18】従来の水壁管の超音波探傷検査のさらに他の例を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 センサ部
2 炉外側欠陥検出用アレイ探触子
3 炉内側欠陥検出用アレイ探触子
4 位置検出装置
4a ロータリエンコーダ
4b ラック
5 定圧押付機構
5a 支持棒
5b コイルばね
6 移動機構
6a スライド板
6b スライド軸
6c 支持ブロック
6d 連結材
6e 固定ハンドル
7 オン/オフマグネット
7a オン/オフ切替用のつまみ
8 アレイ探傷装置
9 アレイ制御装置
10 付着金物
11 振動子
12 遅延回路
13 パルサ
14 腐食疲労欠陥
15 線源
16 フィルム
17 磁化装置
18 励磁装置
19 信号処理装置
20 表示装置
21 水壁管
22 メンブレンバー
23 アレイ探触子
24 シュー
25 通常型探触子
26 超音波反射点
27 漏洩磁束検出センサ
28 記録装置
29a 欠陥からの反射波
29b 管内面からの反射波
30 ボイラ
40 火炉
50 水壁
60 水
Claims (1)
- 炉の壁面を構成する水壁管内周面の欠陥を、超音波を用いて非破壊的に検査する水壁管内面欠陥検査装置において、水壁管内周面の超音波到達点を変化させ、炉内側の水壁管内周面の水壁管周方向の検査範囲を走査する炉内側の水壁管内面欠陥検出用アレイ型探触子と同じく水壁管内周面の超音波到達点を変化させ、炉外側の水壁管内周面の水壁管周方向の検査範囲を走査する炉外側の水壁管内面欠陥検出用アレイ型探触子の少なくとも2個のアレイ型探触子で構成され、炉内側及び炉外側の水壁管内周面を同時に検査するセンサ部と、前記アレイ型探触子を構成する複数の振動子それぞれの発信のタイミングを変化させる制御手段と、センサ部を水壁管に一定押し付け力で当接させつつ水壁管軸方向に移動させるための移動機構と、センサ部の水壁管軸方向の位置を検出する位置検出装置を含んでなり、1回の走査で炉内側及び炉外側の水壁管内面を同時に検査するように構成されていることを特徴とする水壁管内面欠陥検査装置。
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JP23506498A JP3735688B2 (ja) | 1998-08-21 | 1998-08-21 | 水壁管内面欠陥検査装置 |
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