JP3735088B2 - 冬用タイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雪上走行性能を向上しうる冬用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
冬期に雪路、氷路で使用される空気入りタイヤ(以下、「冬用タイヤ」という)にあっては、特に滑りやすい氷路での走行性能に重点が置かれている。具体的には、例えばトレッド面のランド(陸)比を高め接地面積を増大させる方法や、接地面においてタイヤ周方向の接地長さが大となるトレッド中央部に、サイピングを配したリブ状の陸部を形成することが行われている。しかしながら、これらの方法はいずれも雪上走行性能、とりわけ深雪路における走行性能の低下をもたらしやすい。
【0003】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、氷路での走行性能の悪化を防止しつつ雪上走行性能、とりわけ深雪路における走行性能を向上しうる冬用タイヤを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1に係る発明は、トレッド面に、タイヤ赤道上をタイヤ周方向に連続してのびる中央の縦溝を設け、かつこの中央の縦溝の両側にサイピングを有ししかもタイヤ周方向に区分されることなくタイヤ周方向に連続してのびるリブ状部を形成するとともに、
前記中央の縦溝は、その両側の各溝壁面とトレッド面とが交わる両側の各溝縁線が、タイヤ周方向に対して傾く傾斜成分を含みかつタイヤ軸方向最外側の起点から最もタイヤ赤道側の終端までのびる主部と、
この主部よりもタイヤ周方向長さが小かつ前記終端から、前記起点を通るタイヤ周方向線上にのびる副部とからなる基準ピッチをタイヤ周方向に繰り返すとともに、
前記主部のタイヤ周方向長さを前記基準ピッチのタイヤ周方向長さの60%以上とすることを特徴とする冬用タイヤである。
【0005】
又請求項2の発明は、前記副部が、タイヤ軸方向にのびる軸方向成分のみからなることにより前記溝縁線が鋸歯状をなし、かつ請求項3は、前記副部が、主部とは逆向きかつタイヤ軸方向及びタイヤ周方向のいずれに対しても傾いて直線状、又は曲線状にのびること、請求項4は、前記リブ状部のタイヤ軸方向の巾が、タイヤ呼び巾の0.05〜0.20倍であること、請求項5の発明は、前記トレッド面が、前記リブ状部の各外側に縦溝を隔てかつ横溝により区分されたブロックからなるブロック列を有し、かつ前記リブ状部とブロックとに、タイヤ周方向に隔てて形成されるサイピングをそれぞれ形成するとともに、
リブ状部のサイピング配設ピッチL1を、ブロックのサイピング配設ピッチL2よりも小であって比(L2/L1)を1.1〜1.2としたことを特徴としている。
【0006】
さらに請求項6の発明は、前記リブ状体が、そのタイヤ軸方向外縁を直線状としたこと、請求項7は、前記主部がタイヤ周方向に対して傾いてのびる傾斜成分と、タイヤ周方向にのびる周方向成分とからなること、請求項8は、前記両側の溝縁線が、基準ピッチのタイヤ周方向長さを同一かつ前記主部がタイヤ周方向に対して同じ向きに傾くとともに、前記基準ピッチの位相をタイヤ周方向に位置ずれさせることにより、
タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に向き合う副部間がなす溝幅広部と、
タイヤ赤道の両側の前記主部間に形成される溝幅狭部とがタイヤ周方向で交互に繰り返されるともに、
この溝巾狭部の最小溝幅が、タイヤの呼び幅の2〜7%とすることを特徴とし、しかも請求項9に係る発明は、前記両側の溝縁線が、基準ピッチのタイヤ周方向長さを同一かつ前記主部がタイヤ周方向に対して同じ向きに傾くとともに、前記基準ピッチの位相をタイヤ周方向に位置ずれさせることにより、
タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に向き合う副部間がなす溝幅広部と、
タイヤ赤道の両側の前記主部間に形成される溝幅狭部とがタイヤ周方向で交互に繰り返されるともに、
前記溝幅広部の最大溝幅は、前記溝幅狭部の最小溝幅の1.5〜2.5倍であることを特徴とし、さらに請求項10の発明は、前記溝幅広部のタイヤ周方向の長さが前記基準ピッチのタイヤ周方向長さの0.2〜0.7倍であることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態の冬用タイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)のトレッド面の展開図を示す。トレッド面2には、タイヤ赤道C上をタイヤ周方向に連続してのびる中央の縦溝3が形成され、またこの中央の縦溝3の両外側には、それぞれ中の縦溝4と側の縦溝5とが形成されたものを例示する。
【0008】
本例では中央の縦溝3と中の縦溝4との間に、サイピングS…を有しかつタイヤ周方向に連続してのびるリブ状部6a、6bが形成される。リブ状部6a、6bが、タイヤ周方向に連続するとは、図2(A)に示す如く、陸部をタイヤ軸方向に連続して区分する細溝G2を含まないことをいう。さらに、図2(B)に示すように、陸部を区分する手前で終端し実質的にリブ状部6a,6bを切断する途切れ状の細溝G2を含まないことをいう
【0009】
このようなリブ状部6a、6bは、接地長さが大となるトレッド面の中央部でタイヤ周方向に広範囲で接地面積を確保することができる。これは氷路での走行性能の向上に役立つ。リブ状部6a、6bそれぞれのタイヤ軸方向の幅は、例えばタイヤの呼び幅の0.05〜0.2倍、より好ましくは0.07〜0.16倍程度とする。リブ状部6a、6bの幅は、タイヤ周方向で変化する場合があるが、その場合には平均の幅として定められる。また「タイヤの呼び幅」とは、タイヤサイズの表記が例えば「195/65R15」である場合、195mmを意味する。またリブ状部6a、6bの各外側には、例えば横溝10によって区分されたブロックbからなるブロック列7、9が形成されたものを示すが、特にこの態様には限定されるものではない。
【0010】
本実施形態のタイヤ1は、氷路、雪路での走行性能をともに向上するために、ランド比を0.65以上、より好ましくは0.65〜0.75程度に設定したものを示す。ランド比とは、接地領域(トレッド接地巾×タイヤ平均周長)の全面積に対する陸部分(ブロック、リブ状部)の合計面積の比である。ランド比が0.65未満では、溝面積が増し雪路での走行性能には有利となるが、氷路での摩擦力が小さくなって走行性能が低下する傾向がある。逆にランド比が、0.75を超える場合、陸部の面積が増し氷路での走行性能には有利となるが雪路での走行性能が低下する傾向がある。
【0011】
前記サイピングSは、本例ではタイヤ軸方向成分を有し、例えば波状或いはジグザグ状に屈曲する屈曲部を有するものがエッジ効果を最大限に高め氷路での走行性能を向上できる点で好ましい。またこのようなサイピングSは、本例ではリブ状部6a、6bのみならず、ブロックbにも形成されたものを示す。サイピングSのタイヤ周方向の配設ピッチは、特に限定はされないが、例えば3.5〜7.0mm程度が好適である。特に好ましくは接地圧が大となるリブ状部6a、6bのサイピング配設ピッチL1を、ブロックbのサイピング配設ピッチL2よりも小、より好ましくは比(L2/L1)を1.1〜1.2とし、リブ状部6a、6bの周方向剛性を下げるときには、ブロックbの周方向剛性とのバランスが向上し偏摩耗にも有利となる点で好ましい。
【0012】
前記中央の縦溝3は、図1、図3(A)に示す如く、その両側の溝壁面Ga、Gaとトレッド面2aとが交わる溝縁線3Eは、タイヤ周方向に対して傾く傾斜成分を含みかつタイヤ軸方向最外側の起点N1から最もタイヤ赤道側の終端N2までのびる主部3aと、この主部3aよりもタイヤ周方向長さが小かつ前記終端N2から、前記起点N1を通るタイヤ周方向線F上にのびる副部3bとからなる基準ピッチPをタイヤ周方向に繰り返して形成されるとともに、主部3aのタイヤ周方向長さLaを基準ピッチPのタイヤ周方向長さPaの60%以上としている。なお図3(B)に示すように、トレッド面2aと溝壁面Gaとが円弧部Rを介して交わるときには、その円弧の中間位置で溝縁線3Eを特定する。
【0013】
一般に、車両のハンドルを切ったとき(タイヤにスリップ角が与えられたとき)の初期応答性の良否には、トレッド面2の接地圧が高くかつ接地長が大となるリブ状部6a、6bの挙動が大きく関係している。摩擦係数μが比較的高い乾燥アスファルト路面では、リブ状部6a、6bは、スリップ角によって路面との間で捻られると同時に、この捻りを元に戻そうとする復元力により横力を発生させ前記初期応答性を向上させ得る。
【0014】
一方、雪路、氷路といった摩擦係数μが低い路面では、リブ状部6a、6bと路面との摩擦力が小さいため、該リブ状部6a、6bの剛性が大であると、スリップ角が与えられたときには該リブ状部6a、6bが十分に捻り変形する前に先にスリップしてしまい、初期応答性がむしろ悪くなる。そこで、本発明では中央の縦溝3の基準ピッチPを上述のように構成すること、またリブ状部6a、6bにサイピングSを設けることを基本として、リブ状部6a、6bの剛性を氷雪路に合わせて適度に低下させ、雪路、氷路におけるハンドル操作時の初期応答性を向上しうる。
【0015】
前記主部3aは、本例ではタイヤ周方向に対して傾く傾斜成分のみからなるものを示す。主部の起点N1は、タイヤ軸方向最外側をなし、その終端N2は最もタイヤ赤道側にある。また主部3aは、タイヤ周方向に対して傾く傾斜成分を有し前記起点N1、終端N2を継ぐものであれば、その形状は特に問わない。また本例のように主部3aが直線状をなす場合、そのタイヤ周方向に対する傾き角度αは、特に限定はされないが、例えば5〜20゜、より好ましくは10〜15゜程度とするのが望ましい。なお主部3aが、非直線状で構成されるとき、前記起点N1と終端N2とを結ぶ直線を上記角度αに設定するのが良い。前記主部3aの前記角度αが5゜未満になると、リブ状部6a、6bの剛性が大となる傾向があり、氷雪路での旋回走行時における初期応答性が低下し易い。逆に20゜を超える場合、リブ状部6a、6bの剛性が過度に低下しやすく、偏摩耗が生じたり、また操縦安定性が悪化するおそれがある。
【0016】
また前記副部3bは、主部3aよりもタイヤ周方向長さが小かつ前記終端N2から、前記起点N1を通るタイヤ周方向線F上にのびる。本例の副部3bは、タイヤ軸方向に沿ってのびる軸方向成分のみからなる。このため、タイヤ周方向成分を実質的に有していない。副部3aも、前記終端N2から、前記起点N1を通るタイヤ周方向線F上にのびるものであれば、種々の直線、曲線、或いはこれらの組合せによって構成しうる。また副部3bのタイヤ軸方向長さは、主部3aの軸方向成分の長さと実質的に等しくなる。これにより、本実施形態の溝縁線3Eは全体として見たときにいわゆる鋸歯状をなし、リブ状部6a、6bの剛性を特に最適化しうる。なおリブ状部6a、6bのタイヤ軸方向外縁は、例示の直線状のみならず種々の形状で構成しうるのは言うまでもない。
【0017】
また本発明では、前記主部3aのタイヤ周方向長さLaは、前記基準ピッチPのタイヤ周方向長さPaの60%以上に限定されるが、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%とすることが望ましく、本実施形態では実質的に100%となるものを示す。主部3aのタイヤ周方向長さLaが、基準ピッチPのタイヤ周方向長さPaの60%未満であると、摩擦係数が低い路面におけるリブ状部6a、6bの剛性変化が大きくなり、捻り変形性能が悪化してトレッド面の路面追従性が低下する。
【0018】
また本実施形態では、中央の縦溝3は、その左右の溝縁線3E、3Eは、基準ピッチPのタイヤ周方向長さPaをともに同一かつ主部3aがタイヤ周方向に対して同じ向きに傾くとともに、前記基準ピッチPの位相をタイヤ周方向に位置ずれさせたものを示す。これにより、中央の縦溝3は、タイヤ赤道Cの両側でタイヤ周方向に向き合う副部3b、3b間がなす溝幅広部12と、タイヤ赤道Cの両側の前記主部3a、3a間に形成される溝幅狭部13とがタイヤ周方向で交互に繰り返される。
【0019】
このような中央の縦溝3は、雪路の走行に際して、溝幅広部12において雪を押し固めることで大きな雪柱を形成でき、かつこれを副部3bにてせん断しながら走行しうる。このとき、雪柱が大きいほどせん断力も大きくなるため、本実施形態のタイヤは雪路での駆動力ないし制動力を増大できる。なお前記主部3aのタイヤ周方向長さLaが、基準ピッチPのタイヤ周方向長さの60%未満であると、溝幅広部12、狭巾部13によって形成される各雪柱の差が小さくなる傾向があり、大きな雪柱せん断効果が得られない。
【0020】
前記溝幅狭部13の最小溝幅W2は、特に限定はされないが、タイヤの呼び幅の2〜7%、より好ましくは3〜5%とすることが望ましい。溝幅狭部13の最小溝巾W2が、タイヤの呼び幅の2%未満では、溝幅狭部13において駆動向上のための雪柱の形成が困難となり、駆動力の向上に寄与し得ない傾向がある。逆に溝幅狭部13の最小溝巾W2がタイヤの呼び幅の7%を超えると、ランド比が小さくなるため、氷路での走行性能の悪化を招き易いという不具合がある。中央の縦溝3において、溝幅狭部13は溝幅が小であるため最も雪柱が形成し難いが、この部分の溝幅を規制することにより、さらに効果的に雪路での駆動力を向上できる。
【0021】
また溝幅広部12の最大溝幅W1も特に限定はされないが、大きな雪柱を形成し効果的に雪路での駆動力を得るために、好ましくは前記溝幅狭部13の最小溝幅W2の1.5〜2.5倍、より好ましくは1.8〜2.2倍とするのが望ましい。なお溝幅広部12のタイヤ周方向の長さKは、両側の溝縁線3E、3Eにおける基準ピッチPの位相のずれ量と等しく、上記の観点より基準ピッチPのタイヤ周方向長さLaの例えば20〜70%、より好ましくは20〜40%とするのが望ましい。また中央の縦溝3の溝深さは、特に限定はされないが例えば8〜12mm程度、より好ましくは9〜11mm程度に設定するのが望ましい。
【0022】
また前記基準ピッチPのタイヤ周方向長さLaは、例えばタイヤ1周上において溝幅広部12が50個以上形成されるように、或いはタイヤの接地面内に、該基準ピッチPが各溝縁線3Eにおいて3個以上存在するように定めるのが望ましい。
【0023】
図4には、本発明の他の実施形態を示す。
この例においては、前記主部3aが、起点N1からタイヤ周方向に対して直線状かつ傾いてのびる傾斜成分3a1と、この傾斜成分3a1の他端からタイヤ周方向に沿って終端N2までのびる周方向成分3a2とからなる。このように、溝縁線3Eにおいて、最もタイヤ赤道側をなす部分がタイヤ周方向に連続するとき、終端N2は、起点N1から最も隔たる点とする。このように、主部3aは、タイヤ周方向に対する角度が異なる2以上の成分で構成することもできる。
【0024】
また図5には、本発明のさらに他の実施形態を示す。この例においては、基準ピッチPは、副部3bが、主部3aとは逆向きかつタイヤ軸方向及びタイヤ周方向のいずれに対しても傾く傾斜成分からなるものが例示される。
【0025】
また図6には、本発明のさらに他の実施形態を示す。この例においては、溝縁線3Eにおいて、主部3a、副部3bが、いずれも円弧状の曲線からなるものが示される。
【0026】
また図7、図8には本発明のさらに他の実施形態を示す。図7のものは、左右の溝縁線3E、3Eにおいて、主部3aの傾きを逆としたものを示す。また図8のものは、左右の溝縁線3E、3Eにおいて、基準ピッチPのタイヤ周方向長さを違えたものを示す。
【0027】
【実施例】
タイヤサイズが195/65R15の冬用タイヤを表1の仕様(パターン以外の構成は共通)にて試作するとともに、排気量2000ccの国産FR乗用車の全輪に装着し、雪上周回テストコースにて走行テストを行った。テストは、発進、加速時の状況、制動状況、コーナリング時の応答性、深雪での走破性の各項目について、10点法によるドライバーの官能評価を行った。なお使用リムは6・1/2JJ、内圧は200kPaとした。
【0028】
実施例1〜3のタイヤは、それぞれ図1、図4、図5のパターンをそれぞれ採用している。他方、比較例1〜3は、図9、図10のパターンをそれぞれ採用している。テストの結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003735088
【0030】
テストの結果、実施例1〜3のタイヤは、比較例のタイヤに比べて優位性が確認できた。次に実施例1のタイヤを基本として、溝幅狭部の最小溝幅を変化させたタイヤを種々試作し、同様のテストを行った。テストの結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003735088
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ赤道上をタイヤ周方向に連続してのびる中央の縦溝の両側に、サイピングを有しかつ実質的にタイヤ周方向に連続してのびるリブ状部を形成している。このようなリブ状部は、接地圧の高いトレッド面中央部においてタイヤ周方向に長い接触部分を形成でき、氷路での走行性能を維持できる。また中央の縦溝の溝縁線の形状を限定したことにより、該リブ状部の剛性を氷雪路において適度に低下させることができ、スリップ角が与えられたときでも路面との間での捻り変形に対する追従性が向上し、早期のすべりが防止できる。
【0033】
また請求項2記載の発明のように、前記副部をタイヤ軸方向にのびる軸方向成分のみから構成したときには、前記溝縁線が鋸歯状をなし前記効果をより向上しうる。
【0034】
また請求項3〜10に係る発明において、中央の縦溝は、溝幅広部と、溝幅狭部とがタイヤ周方向に交互に設けられるが協働して、雪路の走行に際して、溝幅広部において雪を押し固め大きな雪柱を形成でき、かつこれを溝幅狭部等でせん断しながら走行しうる結果、雪路での駆動力を増大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図2】(A)、(B)は、リブ状部の他の形態を示す部分拡大図である。
【図3】(A)、(B)は溝縁線を説明する断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す冬用タイヤのトレッドパターン展開図である。
【図9】比較例1、2のタイヤのトレッドパターン展開図である。
【図10】比較例3のタイヤのトレッドパターン展開図である。
【符号の説明】
2 トレッド面
3 中央の縦溝
3E 溝縁線
3a 主部
3b 副部
6a、6b リブ状部
12 溝幅広部
13 溝幅狭部
S サイピング
N1 起点
N2 終端

Claims (10)

  1. トレッド面に、タイヤ赤道上をタイヤ周方向に連続してのびる中央の縦溝を設け、かつこの中央の縦溝の両側にサイピングを有ししかもタイヤ周方向に区分されることなくタイヤ周方向に連続してのびるリブ状部を形成するとともに、
    前記中央の縦溝は、その両側の各溝壁面とトレッド面とが交わる両側の各溝縁線が、タイヤ周方向に対して傾く傾斜成分を含みかつタイヤ軸方向最外側の起点から最もタイヤ赤道側の終端までのびる主部と、
    この主部よりもタイヤ周方向長さが小かつ前記終端から、前記起点を通るタイヤ周方向線上にのびる副部とからなる基準ピッチをタイヤ周方向に繰り返すとともに、
    前記主部のタイヤ周方向長さを前記基準ピッチのタイヤ周方向長さの60%以上とすることを特徴とする冬用タイヤ。
  2. 前記副部は、タイヤ軸方向にのびる軸方向成分のみからなることにより前記溝縁線が鋸歯状をなすことを特徴とする請求項1記載の冬用タイヤ。
  3. 前記副部は、主部とは逆向きかつタイヤ軸方向及びタイヤ周方向のいずれに対しても傾いて直線状、又は曲線状にのびることを特徴とする請求項1に記載の冬用タイヤ。
  4. 前記リブ状部のタイヤ軸方向の巾は、タイヤ呼び巾の0.05〜0.20倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  5. 前記トレッド面は、前記リブ状部の各外側に縦溝を隔てかつ横溝により区分されたブロックからなるブロック列を有し、かつ前記リブ状部とブロックとに、タイヤ周方向に隔てて形成されるサイピングをそれぞれ形成するとともに、
    リブ状部のサイピング配設ピッチL1を、ブロックのサイピング配設ピッチL2よりも小であって比(L2/L1)を1.1〜1.2としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  6. 前記リブ状体は、そのタイヤ軸方向外縁を直線状としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  7. 前記主部は、タイヤ周方向に対して傾いてのびる傾斜成分と、タイヤ周方向にのびる周方向成分とからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  8. 前記両側の溝縁線は、基準ピッチのタイヤ周方向長さを同一かつ前記主部がタイヤ周方向に対して同じ向きに傾くとともに、前記基準ピッチの位相をタイヤ周方向に位置ずれさせることにより、
    タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に向き合う副部間がなす溝幅広部と、
    タイヤ赤道の両側の前記主部間に形成される溝幅狭部とがタイヤ周方向で交互に繰り返されるともに、
    この溝巾狭部の最小溝幅が、タイヤの呼び幅の2〜7%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  9. 前記両側の溝縁線は、基準ピッチのタイヤ周方向長さを同一かつ前記主部がタイヤ周方向に対して同じ向きに傾くとともに、前記基準ピッチの位相をタイヤ周方向に位置ずれさせることにより、
    タイヤ赤道の両側でタイヤ周方向に向き合う副部間がなす溝幅広部と、
    タイヤ赤道の両側の前記主部間に形成される溝幅狭部とがタイヤ周方向で交互に繰り返されるともに、
    前記溝幅広部の最大溝幅は、前記溝幅狭部の最小溝幅の1.5〜2.5倍であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の冬用タイヤ。
  10. 前記溝幅広部のタイヤ周方向の長さが前記基準ピッチのタイヤ周方向長さの0.2〜0.7倍であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の冬用タイヤ。
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