JP3735084B2 - 歯付ベルト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯付ベルト本体のベルト歯側表面が補強布で被覆された歯付ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
OA(オフィスオートメーション)機器等の精密機器には、ゴム製の小ピッチの歯付ベルトが使用されている。そして、かかる歯付ベルトとして、クロロプレンゴム製のものが最も広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、脱ハロゲン等の環境に対する負荷の小さい製品に対する要求が高まってきており、歯付ベルトについても、分子内にハロゲンである塩素原子を含有するクロロプレンゴム製のものから非ハロゲンポリマーゴム製のものに変更することが望まれている。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環境に対する負荷の小さい歯付ベルトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、歯付ベルト本体と補強布の歯付ベルト本体側表面に付着させるゴム糊とをいずれもエチレン・プロピレンゴムとしたものである。
【0006】
具体的には、本発明は、エチレン・プロピレンゴムで形成された歯付ベルト本体のベルト歯側表面が補強布で被覆された歯付ベルトであって、
上記補強布は、上記歯付ベルト本体側に対応する表面にエチレン・プロピレンゴムからなるゴム糊がコートされた後に乾燥させる処理が施された布で構成されており、
上記補強布を構成する布は、上記ゴム糊による処理の前に、ラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスであるレゾルシン・ホルマリン・ラテックス(以下「RFL」 という)水溶液に浸漬された後に加熱される処理が施されていることを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、歯付ベルト本体がエチレン・プロピレンゴムで形成されていると共に、補強布を構成する布の歯付ベルト本体側に対応する表面にコートされたゴム糊もエチレン・プロピレンゴム製であり、いずれも同種のエチレン・プロピレンゴムであるので歯付ベルト本体と補強布との接着性が優れ、しかも、少なくとも歯付ベルト本体及びゴム糊で脱ハロゲン化が図られるので環境に対する負荷が小さい。
【0008】
また、RFL水溶液のラテックスとしてポリエチレン成分を有するエポキシ化ポリエチレンラテックスが用いられており、ポリエチレン成分が極性の低いエチレン・プロピレンゴムとの相溶性に富み、エポキシ成分がゴム薬品等と反応しやすいので、歯付ベルト本体と補強布との接着性をより高いものとすることができる。
【0009】
ここで、エチレンプロピレンゴムとは、エチレンとプロピレンとの共重合体ゴムであり、具体的にはEPDM、EPMである。
【0010】
また、ゴム糊とは、所定配合のエチレン・プロピレンゴム組成物をトルエンやメチルエチルケトン(MEK)等の溶剤に溶解させたものをいう。
【0011】
本発明は、上記ゴム糊が白色系乃至淡色系のものであってもよい。
【0012】
精密機器用途では、周辺を汚すという悪いイメージのため、補強布の布目から染み出した黒いゴムがゴム粉となって脱落することが嫌われるが、上記の構成によれば、基本的には、補強布を構成する布に付着させるゴム糊によりゴムの染み出しが抑えられ、仮に、布目からゴムが染み出すとしても主として白色系乃至淡色系のものであるため、それがゴム粉として脱落しても周辺を汚すという悪いイメージを与えない。
【0013】
本発明は、上記RFL水溶液の固形分濃度が10質量%以上40質量%以下であるものであってもよい。
【0014】
上記の構成によれば、補強布を構成する布に対して、歯付ベルト本体と補強布との高い接着力を得るのに十分なRFLの付着量を得ることができる。ここで、固形分濃度が10質量%より低いと、補強布を構成する布へのRFLの付着量が少なく、歯付ベルト本体と補強布との接着力がやや劣ることとなる。固形分濃度が40質量%より高いと、補強布を構成する布へのRFLの付着量が多すぎて硬くなり、ベルト成形時に、布をゴムで押圧することによるベルト歯の形成が困難になると共に、その際に布目からゴムが染み出し易くなる。
【0015】
また、本発明の歯付ベルトは、上記補強布を構成するゴム糊及びレゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液による処理が施された布は、100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が布幅3cm当たり5N以下であるものであってもよい。
【0016】
上記の構成によれば、ベルト成形時にベルト歯を形成する際、補強布となる布がベルト長手方向に容易に伸長するので、ゴムの押圧に対する抵抗が小さく、ベルト歯の成形性が優れると共に、布目からのゴムの染み出しを有効に抑えることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、歯付ベルト本体も補強布を構成する布の歯付ベルト本体側に対応する表面に付着されるゴム糊もエチレン・プロピレンゴム製であるので歯付ベルト本体と補強布との接着性が優れ、しかも、少なくとも歯付ベルト本体及びゴム糊で脱ハロゲン化が図られるので環境に対する負荷が小さい。
【0018】
また、RFL水溶液のラテックスとしてポリエチレン成分を有するエポキシ化ポリエチレンラテックスが用いられており、ポリエチレン成分が極性の低いエチレン・プロピレンゴムとの相溶性に富み、エポキシ成分がゴム薬品等と反応しやすいので、歯付ベルト本体と補強布との接着性をより高いものとすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る歯付ベルト10を示す。この歯付ベルト10は、精密機器に組み込まれるベルト幅5mm程度及びベルト周長250mm程度の小型のものである。
【0021】
この歯付ベルト10は、歯付ベルト本体11が、ベルト内側に長手方向に所定ピッチで設けられたベルト歯を形成する歯ゴム部11aと、ベルト外側の背ゴム部11bと、が一体となって構成されている。また、歯付ベルト本体11の歯ゴム部11aと背ゴム部11bとの間には、心線12が略ベルト長手方向に延びるようにベルト幅方向にピッチを形成して螺旋状に設けられている。さらに、歯付ベルト本体11のベルト内周側であるベルト歯側には、ゴム糊層13aを介してその表面を被覆する補強布13が設けられている。
【0022】
歯付ベルト本体11は、カーボンブラック等のゴム薬品が混合されたエチレン・プロピレンゴム(EPM、EDDM)で形成されている。
【0023】
心線12は、ガラス繊維束に対しラテックス成分が非ハロゲン系のものであるRFL水溶液に浸漬された後に加熱される処理が施されたストランドを複数本集め、それらを撚り合わせたもので構成されている。
【0024】
補強布13は、綾織物で構成されている。この綾織物は、ベルト長手方向に延びる糸がウレタン繊維等の伸縮性繊維に6,6−ナイロン繊維等を巻き付けた伸縮糸で、ベルト幅方向に延びる糸が6,6−ナイロン繊維等の撚糸であり、ベルト長手方向に対応する方向に伸性を有するものである。また、この綾織物は、ラテックスがエポキシ化ポリエチレンラテックスで且つ固形分濃度が10〜40質量%であるRFL水溶液に浸漬された後に加熱される処理が施され、また、その処理の後に、歯付ベルト本体11側表面にエチレン・プロピレンゴムからなる白色系乃至淡色系のゴム糊がコートされた後に乾燥される処理が施されてゴム糊の層が形成されたものである。これらの処理が施された綾織物は、100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が布幅3cm当たり5N以下のものである。
【0025】
次に、上記歯付ベルト10の製造方法について説明する。
【0026】
まず、歯付ベルト本体11となるエチレン・プロピレンゴムの未加硫ゴムシート、心線12及び補強布13となる綾織物を準備する。ここで、上記のように、心線12は、ガラス繊維束に対しRFL水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施したストランドを複数本集め、それらを撚り合わせることにより作製される。また、綾織物には、ラテックスがエポキシ化ポリエチレンラテックスで且つ固形分濃度が10〜40質量%であるRFL水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施し、その処理の後に、歯付ベルト本体11側となる表面にエチレン・プロピレンゴムからなる白色系乃至淡色系のゴム糊をコートした後に乾燥させる処理を施す。
【0027】
次いで、金型周面に軸方向に延びる凹溝が周方向に等間隔をおいて形成された円筒金型を綾織物で被覆する。このとき、綾織物の伸び方向が円筒金型の周方向(ベルト長手方向)に一致するようにする。
【0028】
次いで、円筒金型上の綾織物の上に心線12を螺旋状に巻き付け、さらにその上に未加硫ゴムシートを巻き付ける。
【0029】
続いて、綾織物、心線12及び未加硫ゴムシートをセットした円筒状金型を加硫釜に入れて加熱及び加圧する。このとき、加熱及び加圧によりゴムが円筒金型側に流動し、特に凹溝部分では、ゴムの押圧により綾織物が凹溝表面に沿うように伸長されてベルト歯が形成される。また、歯付ベルト本体11が形成されると共にそれと心線12及び綾織物(補強布13)とが一体化した円筒状のスラブが成形される。綾織物は、その表面に形成されたゴム糊の層が歯付ベルト本体11を形成するゴムと界面で相互拡散し、歯付ベルト本体11と補強布13との間にゴム糊層13aを形成する。
【0030】
そして、加硫釜から円筒金型を取り出し、円筒金型からスラブを取り外す。
【0031】
最後に、スラブの背面を研磨して厚さを均等にした後、所定幅に輪切りする。
【0032】
上記構成の歯付ベルト10によれば、歯付ベルト本体11がエチレン・プロピレンゴムで形成されていると共に、補強布13を構成する綾織物の歯付ベルト本体11側に対応した表面にコートされるゴム糊により形成されたゴム糊層13aもエチレン・プロピレンゴムで形成されており、また、心線12が非ハロゲン系のラテックスのRFL水溶液で処理されたものであり、ベルト全体として脱ハロゲン化が図られているので環境に対する負荷が極めて小さい。
【0033】
また、歯付ベルト本体11も、ゴム糊層13aもエチレン・プロピレンゴムで形成されており、また、補強布13を構成する綾織物に対してラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスであるRFL水溶液に浸漬された後に加熱される処理が施され、ポリエチレン成分が極性の低いエチレン・プロピレンゴムとの相溶性に富み、エポキシ成分がゴム薬品等と反応しやすく、さらに、RFL水溶液の固形分濃度が10〜40質量%であり、綾織物に適度のRFLが付着することとなるので、歯付ベルト本体11と補強布13との間に極めて高い接着力を得ることができる。
【0034】
さらに、精密機器用途では、周辺を汚すという悪いイメージのため、補強布13の布目から染み出した黒いゴムがゴム粉となって脱落することが嫌われるが、ゴム糊として白色系乃至淡色系のものが用いられているので、基本的には、ゴム糊層13aによりゴムの染み出しが抑えられるが、仮に、布目からゴムが染み出すとしても主として白色系乃至淡色系のものであるため、それがゴム粉として脱落しても周辺を汚すという悪いイメージを与えない。
【0035】
また、補強布13を構成するゴム糊及びレゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液による処理が施された綾織物における100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が布幅3cm当たり5N以下であり、ベルト成形時にベルト歯を形成する際、補強布13となる綾織物がベルト長手方向に容易に伸長するので、ゴムの押圧に対する抵抗が小さく、ベルト歯の成形性が優れると共に、布目からのゴムの染み出しを有効に抑えることができる。
【0036】
なお、上記実施形態では、心線12をガラス繊維で構成されたものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、アラミド繊維心線やポリエステル繊維心線であってもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、補強布13となる布として綾織物を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、平織物等の他の織布や編物や不織布であってもよい。
【0038】
【実施例】
(接着性試験)
<試験サンプル>
−例1−
一方の方向に延びる糸がウレタン繊維に6,6−ナイロン繊維を巻き付けた伸縮糸であり他方の方向に延びる糸が6,6−ナイロン繊維の撚糸である綾織物に対し、ラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスで且つ固形分濃度が40質量%であるRFL水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施した後、これを未加硫のEPDMの表面に載置してプレス成形した幅2.54cmのブロック状の剥離試験用試験片を例1とした。
【0039】
−例2−
RFL水溶液の固形分濃度を10質量%としたことを除いて例1と同一構成のものを例2とした。
【0040】
−例3−
RFL水溶液の固形分濃度を5質量%としたことを除いて例1と同一構成のものを例3とした。
【0041】
−例4−
RFL水溶液のラテックス成分をビニルピリジン−スチレン・ブタジエンゴム(SBR)系のものとしたことを除いて例2と同一構成のものを例4とした。
【0042】
−例5−
一方の方向に延びる糸がウレタン繊維に6,6−ナイロン繊維を巻き付けた伸縮糸であり他方の方向に延びる糸が6,6−ナイロン繊維の撚糸である綾織物に対し、固形分濃度が2.6質量%であるレゾルシン・ホルマリン(RF)水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施した後、これを未加硫のクロロプレンゴム(CR)の表面に載置してプレス成形した幅2.54cmのブロック状の剥離試験用試験片を例5とした。
【0043】
−例6−
一方の方向に延びる糸がウレタン繊維に6,6−ナイロン繊維を巻き付けた伸縮糸であり他方の方向に延びる糸が6,6−ナイロン繊維の撚糸である綾織物に対し、固形分濃度が2.0質量%であるレゾルシン・ホルマリン(RF)水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施した後、これを未加硫のEPDMの表面に載置してプレス成形した幅2.54cmのブロック状の剥離試験用試験片を例6とした。
【0044】
<試験方法>
例1〜例6の剥離試験溶試験片について、室温下でゴムから織物を長手方向に剥離する際に要する力を測定した。
【0045】
<試験結果>
試験結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
例2と例4との比較によれば、被着ゴムがEPDMの場合、RFL水溶液のラテックス成分をエポキシ化ポリエチレンラテックスとした方が、RFL水溶液のラテックス成分をビニルピリジン−SBR系ラテックスとするよりも接着力が2倍以上高いことが分かる。これは、エポキシ化ポリエチレンラテックスのポリエチレン成分が極性の低いエチレン・プロピレンゴムとの相溶性に富み、エポキシ成分がゴム薬品等と反応しやすいためであると考えられる。
【0048】
例1〜3の比較によれば、ラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスであるRFL水溶液の固形分濃度が高くなるほど、つまり、綾織物へのRFLの付着量が多くなるほど接着力が高くなっているのが分かる。例5は、補強布となる綾織物をRF水溶液に浸漬して加熱する処理を施したものとし、歯付ベルト本体をCRで形成した従来の歯付ベルトを想定したものであるが、例5よりも高い接着力を得るためには、RFL水溶液の固形分濃度が10質量%以上あれば十分である。
【0049】
例5と例6との比較によれば、綾織物をRF水溶液に浸漬して加熱する処理を施しただけでは、被着ゴムをCRからEPDMに変更した場合、接着力が半分以下になってしまうということが分かる。
【0050】
(染み出し試験)
<試験サンプル>
一方の方向に延びる糸がウレタン繊維に6,6−ナイロン繊維を巻き付けた伸縮糸であり他方の方向に延びる糸が6,6−ナイロン繊維の撚糸である綾織物に対し、ラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスで且つ固形分濃度が10質量%であるRFL水溶液に浸漬した後に加熱する処理を施した後、ベルト本体側に対応する表面にエチレン・プロピレンゴムからなるゴム糊をコートしたものを4種準備した。4種の綾織物は、相互に処理条件等が異なり、100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が布幅3cm当たり、それぞれ、4.2N、5.3N、7.0N及び14.2Nである。
【0051】
各綾織物を用いて成形した歯付ベルトを順に例7〜10とした。
【0052】
<試験方法>
例7〜10の各歯付ベルトのベルト歯側表面のゴムの染み出しを目視にて評価した。評価は、「◎」が染み出しなし、「○」が染み出しが目立たない程度にあり、「△」が染み出しが肉眼で確実に確認できる程度にあり、「×」が染み出しが明らかに多数あり、とした。
【0053】
<試験結果>
試験結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
同表によれば、100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が小さいものほど染み出しが抑制されているのが分かる。これは、ベルト成形時にベルト歯を形成する際、補強布となる綾織物がゴムの流動に押圧されてベルト長手方向に容易に伸長するが、綾織物を伸長させるのに要する力が大きいと、ゴムが綾織物から抵抗を受けてゴムが布目から染み出そうとするのに対し、綾織物を伸長させるのに要する力が小さいと、ベルト成形時にベルト歯を形成する際、補強布となる綾織物がベルト長手方向に容易に伸長するので、ゴムの押圧に対する抵抗が小さく、それによって布目からのゴムの染み出しが有効に抑えられるためであると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る歯付ベルトの側面図である。
【符号の説明】
10 歯付ベルト
11 歯付ベルト本体
11a 歯ゴム部
11b 背ゴム部
12 心線
13 補強布
13a ゴム糊層
Claims (4)
- エチレン・プロピレンゴムで形成された歯付ベルト本体のベルト歯側表面が補強布で被覆された歯付ベルトであって、
上記補強布は、上記歯付ベルト本体側に対応する表面にエチレン・プロピレンゴムからなるゴム糊がコートされた後に乾燥させる処理が施された布で構成されており、
上記補強布を構成する布は、上記ゴム糊による処理の前に、ラテックス成分がエポキシ化ポリエチレンラテックスであるレゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液に浸漬された後に加熱される処理が施されたものであることを特徴とする歯付ベルト。 - 請求項1に記載された歯付ベルトにおいて、
上記ゴム糊は白色系乃至淡色系のものであることを特徴とする歯付ベルト。 - 請求項1に記載された歯付ベルトにおいて、
上記レゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液は、その固形分濃度が10〜40質量%であることを特徴とする歯付ベルト。 - 請求項1に記載された歯付ベルトにおいて、
上記補強布を構成するゴム糊及びレゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液による処理が施された布は、100℃雰囲気下でベルト長手方向に対応する方向に50%の引張り歪みを生じさせるのに要する力が布幅3cm当たり5N以下であることを特徴とする歯付ベルト。
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