JP3730597B2 - 印刷配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷配線板の製造方法に係り、高密度な配線および実装が可能な信頼性の高い印刷配線板を、歩留まり良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷配線板においては、支持基板に張られた銅箔上にフォトレジストを塗布してマスクパターニングし、そのパターニング面をエッチング液によりエッチングして所期の印刷配線板を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなエッチングによるパターニングは、上記エッチング液による等方性エッチングの他、反応性プラズマエッチングのような異方性エッチングがあるが、銅箔のような厚い金属板のエッチングを大量生産するにはコスト面からエッチング液による等方性エッチングを採用される。このエッチング方法による特徴は、図6に示すようにフォトレジスト102でマスクされずに液に露出する銅箔100の被エッチング面101が矢印に示すように等しくエッチングされることで、例えば所定の厚さtの銅箔に複数の平行な配線パターンを形成する場合、厚みよりも狭い間隙sで配線を並列させることは難しい。一般的には箔厚に等しい線幅(半値幅)wの配線を並べると、配線間の間隙s(半値幅)を線幅wの3倍以上にしないと所期の配線回路が得られない。
【0004】
このように、配線密度が銅箔の厚みやエッチングの制約を受けるため、従来の製造方法によって得られる印刷配線板は、高密度配線や高密度実装により回路装置を小型にし、電子機器類を小形化するという要望に十分に対応できず、前記コスト面を考慮しつつより高密度の印刷配線板の製造方法がが得られることが望まれる。
【0005】
本発明はこのような不都合をなくして配線の高密度化をはかることができる印刷配線板の製造方法を得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持基板の少なくとも一表面に複数の第1の配線層を第1の間隙を介して配置し第1の基板を形成する工程と、
支持基板の一表面に複数の第2の配線層を第2の間隙を介して配置し第2の基板を形成する工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板の前記各一表面を対向させて前記第1の配線層と前記第2の間隙を対応させ、前記第2の配線層と前記第1の間隙を対応させ前記第1の基板と前記第2の基板間に熱可塑性樹脂の絶縁層を配置する工程と、前記両基板を前記絶縁層が融ける温度で熱圧着し前記第1の配線層と前記第2の配線層を前記絶縁層の間にほぼ同一層に配置する工程と、
前記第1または第2基板の支持基板を剥離し、前記第1の配線層と前記第2の配線層を同一面上に露出する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法にある。
【0007】
この場合、熱可塑性樹脂は支持基板よりも低融点の材料を選ぶことにより、熱圧着時に熱可塑性樹脂のみが溶融する。
【0008】
第1及び第2の基板を銅張積層板とし、支持基板を熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂で形成することができる。銅張積層板をエッチング液によりパターニングして例えば複数の配線を配線幅に対して間隙の間隔をそれ以上にした基板を形成し、これらを張りあわせることにより、密度が2倍以上の配線板を得ることができる。
【0009】
また、第1および第2の基板の導電体配線の厚みを異ならせることができる。等方性エッチングではエッチングだれが生じるため、配線層は支持基板面側に幅が大となる。一方の配線層の厚みを薄くすることにより、一側の配線層のエッチングだれまで他側の配線層が届かず、接触による短絡を防いで、さらに高密度化することができる。
【0010】
さらに本発明は、支持基板の両面に配線を配置する両面型印刷配線に適用することができる。第1の基板を両面型のコア基板とし、第2の基板をその両面に適用して、高密度印刷配線板を得ることができる。
【0011】
さらに本発明は、コア支持基板の両面のそれぞれに配線間間隙を介して複数のコア配線層が形成されたコア基板を形成する工程と、
前記コア基板の両面に、前記コア配線層に対して間隙が対向し、前記配線間間隙に対して付加配線層が対向するように、複数の付加配線層と前記間隙を設けた剥離基板を有する当て板基板を前記コア支持基板および前記剥離基板よりも低融点の熱可塑性樹脂の絶縁層を介して対向させる工程と、
前記コア基板、その両面に配置された絶縁層および当て板基板を熱圧接して前記絶縁層を溶融し前記コア配線層と前記付加配線層が同層に配置されるように相互に熱融着する工程と、
前記コア基板の少なくとも一方の面側の前記剥離基板を剥離し、露出した面にビルドアップ配線層を形成する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法を得るものである。
【0012】
ビルドアップ配線層は、前記絶縁層よりも低融点の熱可塑性樹脂でてきた第2絶縁層と所定位置に例えばバンプの導電体突起を形成した導体箔とを前記剥離面に積層して、コア基板とともに熱圧着することにより得ることが望ましい。
【0013】
ここに融点は樹脂が溶融する温度(m.p.(℃))である。
【0014】
この積層を絶縁層の融点を選択することにより複数回行うことができ、ビルドアップされた高密度の多層型印刷配線板が容易に得られる。
【0015】
さらに本発明は、ビアホールの径が配線幅よりも大きい配線板に適用しても高密度配線を得ることができる。ビアホール周辺の配線間隙を狭めることができ、高密度化が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態の工程図を示す。(b)に示すように製品としての基板となる第1の基板11は第1の支持基板12の一表面に所定の間隙s1を置いて複数の第1の配線層13が形成される。配線層パターンは(a)に示すように支持基板12に張りつけられた銅箔13aを、フォトレジストのマスクを用いてエッチング液でエッチングして得る。第2の基板14は当て板であり、第1の基板11側に転写付加される第2の配線層16を、第1の基板とおなじくフォトレジストのマスクを用いて、第2の支持基板15に張り付けられている銅箔16aをエッチング液でエッチングして形成する。第2の配線層16は、第1の配線層パターンの配線間隙s1に対応して配置されており、第2の配線層の間隙s2が第1の配線層13の配置に対応する。
【0017】
第1および第2の配線層13、16は厚みと幅をほぼ同じとし、配線間隙の間隔幅をその3倍としている。銅箔厚に例えば18μmを用いると、配線幅は18μm、間隙は54μmである。基板の厚みを減らしたい場合は、箔厚の範囲は12〜35μmであることが望ましい。
【0018】
第1の支持基板12には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられ、第2の支持基板15には柔軟性であることが望ましい熱可塑性樹脂が用いられる。例えば第1の支持基板および第2の支持基板に厚さ25μmの熱可塑性樹脂である液晶性ポリマーフィルムを用いる。
【0019】
熱可塑性樹脂としてサーモトロピック液晶ポリエステルなどの液晶性ポリマーの他例えばポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、テトラフロロエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
【0020】
また、熱硬化性樹脂として硬化前状態でガラス布やアラミド不織布に含浸してシート状(プリプレーグ)に保持されるエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。本発明における融点は、熱硬化性樹脂については硬化後の融点を指す。
【0021】
次に、工程(c)で、熱可塑性樹脂の絶縁シート17aを挟んで、第1の基板11と第2の基板14を対向、積層する。絶縁シート17aはそれぞれの支持基板の融点よりも低い融点の材料が選択される。シートの厚みは配線層の厚みよりやや薄く形成する。これは後工程で配線層がシート中に埋入されたときの肉余りをなくすためである。
【0022】
続いて、工程(d)で、積層体を加熱しプレスにより熱圧着する。加熱温度を絶縁シート17aの融点温度に設定すると、絶縁シートが融け、第1および第2の配線層13、16が絶縁シートの融けた絶縁層17中に埋め込まれ、第1と第2の基板が絶縁層17を介して密着する。すなわち、第1の基板の第1の配線層13間に第2の配線層16が同層で配置される。
【0023】
次に、絶縁層を冷却により固化した後、第2の基板の支持基板15を剥がして、第1の配線層13と第2の配線層16を露出させる。これらの配線層は絶縁層17によって所定間隙を維持され絶縁が確保される。支持基板12上に形成される最終の配線層(13、16の組合せ)の配線密度は工程(b)における第1の基板の2倍となり、配線間隙の間隔は配線幅と等しくなる。これにより、エッチング液による等方性エッチングを利用しながら従来技術では得られない高密度配線が可能になる。配線間隙の間隔は埋め込み後の配線相互が接触しない程度に任意に設定することができ、高密度配線の設計の自由度を向上させることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図2に示すように、本実施形態は第1の実施形態と同様の製造工程で印刷板を製造するが、第1の実施形態との相違は第1の基板の銅箔と第2の基板の銅箔の厚さを異ならしめたものである。なお、図1と同符号は同様部分を示す。
【0025】
第1の基板11の銅箔13aの厚さに対して、第2の基板14の銅箔16aの厚さを小さくする。これによりエッチングで得られる第1の基板11の配線層13の厚さは第2の基板14の配線層16の厚さよりも大きくなる。例えば配線層13を25μm、配線層16の厚さを18μmに選ぶと、図示のように、絶縁層17に埋め込まれる第2の配線層16は支持基板12に達しない。このため、エッチングによって形成される第1の配線層13の裾のエッチングだれ13bから第2の配線層16が離れることになり、絶縁度が向上し、品質を高めることができる。しかも、隣接する配線層との間隙を狭めてさらに高密度化することが可能になる。
【0026】
(第3の実施形態)
図3に本発明を両面型印刷配線板に適用した本実施形態の製造工程を示す。工程(b)に示すようにコア基板となる第1の基板21は第1の支持基板22の両表面に所定の間隙s1を置いて複数の第1の配線層23が形成される。配線層パターンは工程(a)に示すように支持基板22の両面に張られた銅箔23aを、フォトレジストのマスクパターンを用いてエッチング液でエッチングして形成する。第2の基板24は当て板基板であり、第1の基板21側に転写付加される第2の配線層26を、第1の基板と同様にフォトレジストのマスクを用いて、支持基板25に張られている銅箔26aをエッチング液でエッチングして形成する。この第2の基板24を2枚用意する。銅箔26aは剥離容易層を介して支持基板25に張り付けてもよい。第2の配線層26は、第1の配線層パターンの配線間隙s1に対応して形成されており、第2の配線層の間隙s2が第1の配線層23の配置に対向する。
【0027】
第1および第2の配線層23、26は厚みと幅をほぼ同じとし、配線間隙の間隔幅をその3倍としている。銅箔の厚さに例えば18μmを用いるとき、配線幅も18μmとする。高密度化のために箔厚の範囲は12〜35μmであることが望ましい。もちろん配線幅は任意であり、間隙幅も間挿される配線の幅より大であればよく任意に設定することができるものである。
【0028】
コア基板となる第1の支持基板22には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられ、ピーリングにより取り除く第2の支持基板25には柔軟性のある熱可塑性樹脂が用いられる。例えば第1の支持基板および第2の支持基板ともに厚さ25μmの熱可塑性樹脂である液晶性ポリマーフィルムを用いることができる。
【0029】
次に、工程(c)で、熱可塑性樹脂の絶縁シート27aを挟んで、第1の基板21と第2の基板24を対向、積層する。絶縁シート27aはそれぞれの支持基板の融点よりも低い融点の材料が選択される。シートの厚みは配線層の厚みよりやや薄く形成する。これは後工程で配線層がシート中に埋入されたときの肉余りをなくすためである。
【0030】
ここで、絶縁シートに用いた熱可塑性樹脂と第1および第2の支持基板に用いた熱可塑性樹脂の融点差は約40℃である。
【0031】
続いて、工程(d)で、積層体を加熱しプレスにより熱圧着する。加熱温度を絶縁シート27aの融点温度に設定すると、絶縁シートが融け、第1および第2の配線層23、26が絶縁シートの融けた絶縁層27中に埋め込まれ、第1と第2の基板が絶縁層27を介して密着する。これにより、第1の基板の第1の配線層23間に第2の配線層26が同層で配置される。
【0032】
次に、工程(e)で絶縁層27を冷却により固化した後、両面の第2の基板の支持基板25を剥がして、第1の基板21上に第1の配線層23と第2の配線層26を露出させる。配線層26は絶縁層27中に底辺および側辺を確固に固着されるので、第2の支持基板25をピーリング手段によって剥がしても、第1の基板側から剥がれることはない。これらの配線層はコア基板となる第1の基板上に、絶縁層27によって所定間隙を維持され絶縁が確保される。
【0033】
支持基板22上に形成される配線層23、26の配線密度は工程(b)における第1の基板の2倍となり、例えば各基板の間隙幅を配線幅の3倍としたときに配線間隙の間隔は配線幅と等しくなる。これにより、エッチング液による等方性エッチングを利用して従来技術では得られない高密度配線が可能になる。配線間隙の間隔は埋め込み後の配線相互が接触しない程度に任意に設定することができるので、高密度配線の設計の自由度を向上させることができる。
【0034】
なお、本実施形態において、第2の実施形態と同様に配線層23と配線層26の厚みを変えることが可能である。
【0035】
(第4の実施形態)
本実施形態は、本発明をマイクロストリップ・フレキシブル配線基板に適用したもので、以下図4を参照して説明する。
【0036】
図4(a)に示すように、本実施形態の配線基板30は、回路素子ディスクを搭載した2個の回路基板31、32間を電気的に接続しており、両端に図4(b)に示すように一表面側にコネクタ端子33を備えた長方形のフレキシブルシートの基板34を有している。基板表面に複数の配線用ライン35と地導体ライン36のストリップラインが交互に基板長手方向に延在しており、各配線用ライン35はコネクタ端子33に、各地導体ライン36は終端36aで基板裏面側から表面に貫挿されたビアホール37に接続される。ビアホール径はストリップライン線幅に比べてかなり大きく、ラインパターンはビアホール付近を曲線状に形成される。
【0037】
図4(d)に示すように、基板34裏面に銅箔のべた導電層が接地シールド層38として張り付けられ、配線用ライン35を側面および下面からシールドして、配線用ライン間のクロストークを防いでいる。
【0038】
図4(c)、(d)は本実施形態の製造工程を説明するもので、表面に地導体ライン36およびそのディスク状終端36aを液体エッチングで形成し、裏面に、べた導体層38を張り付けた、液晶性ポリマーの熱可塑性樹脂シートでできたフレキシブルの第1の支持基板34を用意する。一方で配線用ライン35を形成した熱可塑性樹脂シートの第2の支持基板39を用意する。配線用ライン35は基板上の地導体ライン36間の間隙を臨む位置関係にパターニングされ、液体エッチングにより形成される。
【0039】
次に(c)に示すように、両基板34、39をライン35、36を内側にして対向させ、熱可塑性樹脂の絶縁シート40aを挟んで熱プレスする。絶縁シートを基板34、39の融点よりも低い融点の材料に選び、熱プレスをこの融点温度に設定すると、絶縁シート40aが融け、(d)のように基板34、39間にライン35、36および絶縁シートの絶縁層40が同一層に形成される。すなわちライン35間にライン36が絶縁層を介して配置され、ライン間の間隙はライン線幅よりも狭くすることが可能である。基板39は配線用ライン35を製造工程の間、保持する当て板であり、最終工程で剥離除去する。しかし、必要に応じそのまま一体にしておくこともできる。例えば配線基板30の柔軟性がある程度確保できれば剥離の必要がない。
【0040】
(第5の実施形態)
図5により本実施形態を説明する。コア基板として第3の実施形態で得られた両面型印刷配線板21を用いて、その両面にビルドアップ配線層を形成する。なお、第3図と同符号の部分は同様部品を示す。
【0041】
(a)に示すように、両面型印刷配線板21は、コア支持基板22の両面に配線層23、26とその間隙に熱可塑性樹脂層27を充填した構造を有している。符号50で示す積層部品は銅箔51の所定個所に導体のバンプ突起52を形成した導体層で、配線板21の両面に熱可塑性樹脂シート53aを挟んで積層する。シート53aに熱可塑性樹脂層27の融点よりも低い融点の熱可塑性樹脂を使用する。積層体を熱プレスし、樹脂シート53aを融解状態(軟化状態)にすると、(b)に示すようにバンプ突起52がシートを貫挿して配線層23、26に達して電気的に接続される。シート53aはプレス後の温度低下により固化し配線層間に絶縁層53として充填される。銅箔51をフォトレジストでパターニングしエッチング液でエッチングしてビルドアップ配線層51aを形成し、多層印刷配線板を完成する。
【0042】
このビルドアップ配線層は複数層、積層することが可能であり、積層とともに既に形成された基板の絶縁層が保持されるように、使用する熱可塑性樹脂シートの融点温度が低い材料を選択する。
【0043】
なお、変形例として、積層部品50はビルドアップシートとして予め絶縁層54にビアホール導体を貫挿し、表面の箔をパターニングしたものを作製しておき、このシートをコア基板に積層することができる。
【0044】
バンプ突起は金属の他、導電性樹脂を使用することができる。また、ビルドアップ配線層を形成する銅箔の代わりに、銀、金、アルミニウムその他の金属箔を使用することができる。
【0045】
以上本発明を実施形態により説明したが、これらに限定されるものではなく、金属箔のエッチングに異方性エッチングを利用することができるものである。
【0046】
【発明の効果】
本発明は高密度印刷配線板の製造方法を得ることができる。とりわけ等方性エッチングにより製造する印刷配線板の配線密度を高めることができる印刷配線板の製造方法を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は本発明の第1の実施形態を説明する工程図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の断面図である。
【図3】(a)乃至(e)は本発明の第3の実施形態を説明する工程図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を説明するもので、(a)は使用状態の略図、(b)は一部平面図、(c)、(d)は(b)のA‐A線で切断して示す一部拡大断面図による工程図である。
【図5】(a)および(b)は本発明の第5の実施形態を説明する工程図である。
【図6】従来装置を説明する略図である。
【符号の説明】
11:第1の基板
12:第1の支持基板
13:第1の配線層
14:第2の基板
15:第2の支持基板
16:第2の配線層
16a:銅箔
17:絶縁層
17a:熱可塑性樹脂の絶縁シート
s1:第1の配線層パターンの配線間隙
s2:第2の配線層の間隙
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷配線板の製造方法に係り、高密度な配線および実装が可能な信頼性の高い印刷配線板を、歩留まり良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷配線板においては、支持基板に張られた銅箔上にフォトレジストを塗布してマスクパターニングし、そのパターニング面をエッチング液によりエッチングして所期の印刷配線板を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなエッチングによるパターニングは、上記エッチング液による等方性エッチングの他、反応性プラズマエッチングのような異方性エッチングがあるが、銅箔のような厚い金属板のエッチングを大量生産するにはコスト面からエッチング液による等方性エッチングを採用される。このエッチング方法による特徴は、図6に示すようにフォトレジスト102でマスクされずに液に露出する銅箔100の被エッチング面101が矢印に示すように等しくエッチングされることで、例えば所定の厚さtの銅箔に複数の平行な配線パターンを形成する場合、厚みよりも狭い間隙sで配線を並列させることは難しい。一般的には箔厚に等しい線幅(半値幅)wの配線を並べると、配線間の間隙s(半値幅)を線幅wの3倍以上にしないと所期の配線回路が得られない。
【0004】
このように、配線密度が銅箔の厚みやエッチングの制約を受けるため、従来の製造方法によって得られる印刷配線板は、高密度配線や高密度実装により回路装置を小型にし、電子機器類を小形化するという要望に十分に対応できず、前記コスト面を考慮しつつより高密度の印刷配線板の製造方法がが得られることが望まれる。
【0005】
本発明はこのような不都合をなくして配線の高密度化をはかることができる印刷配線板の製造方法を得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持基板の少なくとも一表面に複数の第1の配線層を第1の間隙を介して配置し第1の基板を形成する工程と、
支持基板の一表面に複数の第2の配線層を第2の間隙を介して配置し第2の基板を形成する工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板の前記各一表面を対向させて前記第1の配線層と前記第2の間隙を対応させ、前記第2の配線層と前記第1の間隙を対応させ前記第1の基板と前記第2の基板間に熱可塑性樹脂の絶縁層を配置する工程と、前記両基板を前記絶縁層が融ける温度で熱圧着し前記第1の配線層と前記第2の配線層を前記絶縁層の間にほぼ同一層に配置する工程と、
前記第1または第2基板の支持基板を剥離し、前記第1の配線層と前記第2の配線層を同一面上に露出する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法にある。
【0007】
この場合、熱可塑性樹脂は支持基板よりも低融点の材料を選ぶことにより、熱圧着時に熱可塑性樹脂のみが溶融する。
【0008】
第1及び第2の基板を銅張積層板とし、支持基板を熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂で形成することができる。銅張積層板をエッチング液によりパターニングして例えば複数の配線を配線幅に対して間隙の間隔をそれ以上にした基板を形成し、これらを張りあわせることにより、密度が2倍以上の配線板を得ることができる。
【0009】
また、第1および第2の基板の導電体配線の厚みを異ならせることができる。等方性エッチングではエッチングだれが生じるため、配線層は支持基板面側に幅が大となる。一方の配線層の厚みを薄くすることにより、一側の配線層のエッチングだれまで他側の配線層が届かず、接触による短絡を防いで、さらに高密度化することができる。
【0010】
さらに本発明は、支持基板の両面に配線を配置する両面型印刷配線に適用することができる。第1の基板を両面型のコア基板とし、第2の基板をその両面に適用して、高密度印刷配線板を得ることができる。
【0011】
さらに本発明は、コア支持基板の両面のそれぞれに配線間間隙を介して複数のコア配線層が形成されたコア基板を形成する工程と、
前記コア基板の両面に、前記コア配線層に対して間隙が対向し、前記配線間間隙に対して付加配線層が対向するように、複数の付加配線層と前記間隙を設けた剥離基板を有する当て板基板を前記コア支持基板および前記剥離基板よりも低融点の熱可塑性樹脂の絶縁層を介して対向させる工程と、
前記コア基板、その両面に配置された絶縁層および当て板基板を熱圧接して前記絶縁層を溶融し前記コア配線層と前記付加配線層が同層に配置されるように相互に熱融着する工程と、
前記コア基板の少なくとも一方の面側の前記剥離基板を剥離し、露出した面にビルドアップ配線層を形成する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法を得るものである。
【0012】
ビルドアップ配線層は、前記絶縁層よりも低融点の熱可塑性樹脂でてきた第2絶縁層と所定位置に例えばバンプの導電体突起を形成した導体箔とを前記剥離面に積層して、コア基板とともに熱圧着することにより得ることが望ましい。
【0013】
ここに融点は樹脂が溶融する温度(m.p.(℃))である。
【0014】
この積層を絶縁層の融点を選択することにより複数回行うことができ、ビルドアップされた高密度の多層型印刷配線板が容易に得られる。
【0015】
さらに本発明は、ビアホールの径が配線幅よりも大きい配線板に適用しても高密度配線を得ることができる。ビアホール周辺の配線間隙を狭めることができ、高密度化が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態の工程図を示す。(b)に示すように製品としての基板となる第1の基板11は第1の支持基板12の一表面に所定の間隙s1を置いて複数の第1の配線層13が形成される。配線層パターンは(a)に示すように支持基板12に張りつけられた銅箔13aを、フォトレジストのマスクを用いてエッチング液でエッチングして得る。第2の基板14は当て板であり、第1の基板11側に転写付加される第2の配線層16を、第1の基板とおなじくフォトレジストのマスクを用いて、第2の支持基板15に張り付けられている銅箔16aをエッチング液でエッチングして形成する。第2の配線層16は、第1の配線層パターンの配線間隙s1に対応して配置されており、第2の配線層の間隙s2が第1の配線層13の配置に対応する。
【0017】
第1および第2の配線層13、16は厚みと幅をほぼ同じとし、配線間隙の間隔幅をその3倍としている。銅箔厚に例えば18μmを用いると、配線幅は18μm、間隙は54μmである。基板の厚みを減らしたい場合は、箔厚の範囲は12〜35μmであることが望ましい。
【0018】
第1の支持基板12には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられ、第2の支持基板15には柔軟性であることが望ましい熱可塑性樹脂が用いられる。例えば第1の支持基板および第2の支持基板に厚さ25μmの熱可塑性樹脂である液晶性ポリマーフィルムを用いる。
【0019】
熱可塑性樹脂としてサーモトロピック液晶ポリエステルなどの液晶性ポリマーの他例えばポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、テトラフロロエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
【0020】
また、熱硬化性樹脂として硬化前状態でガラス布やアラミド不織布に含浸してシート状(プリプレーグ)に保持されるエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。本発明における融点は、熱硬化性樹脂については硬化後の融点を指す。
【0021】
次に、工程(c)で、熱可塑性樹脂の絶縁シート17aを挟んで、第1の基板11と第2の基板14を対向、積層する。絶縁シート17aはそれぞれの支持基板の融点よりも低い融点の材料が選択される。シートの厚みは配線層の厚みよりやや薄く形成する。これは後工程で配線層がシート中に埋入されたときの肉余りをなくすためである。
【0022】
続いて、工程(d)で、積層体を加熱しプレスにより熱圧着する。加熱温度を絶縁シート17aの融点温度に設定すると、絶縁シートが融け、第1および第2の配線層13、16が絶縁シートの融けた絶縁層17中に埋め込まれ、第1と第2の基板が絶縁層17を介して密着する。すなわち、第1の基板の第1の配線層13間に第2の配線層16が同層で配置される。
【0023】
次に、絶縁層を冷却により固化した後、第2の基板の支持基板15を剥がして、第1の配線層13と第2の配線層16を露出させる。これらの配線層は絶縁層17によって所定間隙を維持され絶縁が確保される。支持基板12上に形成される最終の配線層(13、16の組合せ)の配線密度は工程(b)における第1の基板の2倍となり、配線間隙の間隔は配線幅と等しくなる。これにより、エッチング液による等方性エッチングを利用しながら従来技術では得られない高密度配線が可能になる。配線間隙の間隔は埋め込み後の配線相互が接触しない程度に任意に設定することができ、高密度配線の設計の自由度を向上させることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図2に示すように、本実施形態は第1の実施形態と同様の製造工程で印刷板を製造するが、第1の実施形態との相違は第1の基板の銅箔と第2の基板の銅箔の厚さを異ならしめたものである。なお、図1と同符号は同様部分を示す。
【0025】
第1の基板11の銅箔13aの厚さに対して、第2の基板14の銅箔16aの厚さを小さくする。これによりエッチングで得られる第1の基板11の配線層13の厚さは第2の基板14の配線層16の厚さよりも大きくなる。例えば配線層13を25μm、配線層16の厚さを18μmに選ぶと、図示のように、絶縁層17に埋め込まれる第2の配線層16は支持基板12に達しない。このため、エッチングによって形成される第1の配線層13の裾のエッチングだれ13bから第2の配線層16が離れることになり、絶縁度が向上し、品質を高めることができる。しかも、隣接する配線層との間隙を狭めてさらに高密度化することが可能になる。
【0026】
(第3の実施形態)
図3に本発明を両面型印刷配線板に適用した本実施形態の製造工程を示す。工程(b)に示すようにコア基板となる第1の基板21は第1の支持基板22の両表面に所定の間隙s1を置いて複数の第1の配線層23が形成される。配線層パターンは工程(a)に示すように支持基板22の両面に張られた銅箔23aを、フォトレジストのマスクパターンを用いてエッチング液でエッチングして形成する。第2の基板24は当て板基板であり、第1の基板21側に転写付加される第2の配線層26を、第1の基板と同様にフォトレジストのマスクを用いて、支持基板25に張られている銅箔26aをエッチング液でエッチングして形成する。この第2の基板24を2枚用意する。銅箔26aは剥離容易層を介して支持基板25に張り付けてもよい。第2の配線層26は、第1の配線層パターンの配線間隙s1に対応して形成されており、第2の配線層の間隙s2が第1の配線層23の配置に対向する。
【0027】
第1および第2の配線層23、26は厚みと幅をほぼ同じとし、配線間隙の間隔幅をその3倍としている。銅箔の厚さに例えば18μmを用いるとき、配線幅も18μmとする。高密度化のために箔厚の範囲は12〜35μmであることが望ましい。もちろん配線幅は任意であり、間隙幅も間挿される配線の幅より大であればよく任意に設定することができるものである。
【0028】
コア基板となる第1の支持基板22には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられ、ピーリングにより取り除く第2の支持基板25には柔軟性のある熱可塑性樹脂が用いられる。例えば第1の支持基板および第2の支持基板ともに厚さ25μmの熱可塑性樹脂である液晶性ポリマーフィルムを用いることができる。
【0029】
次に、工程(c)で、熱可塑性樹脂の絶縁シート27aを挟んで、第1の基板21と第2の基板24を対向、積層する。絶縁シート27aはそれぞれの支持基板の融点よりも低い融点の材料が選択される。シートの厚みは配線層の厚みよりやや薄く形成する。これは後工程で配線層がシート中に埋入されたときの肉余りをなくすためである。
【0030】
ここで、絶縁シートに用いた熱可塑性樹脂と第1および第2の支持基板に用いた熱可塑性樹脂の融点差は約40℃である。
【0031】
続いて、工程(d)で、積層体を加熱しプレスにより熱圧着する。加熱温度を絶縁シート27aの融点温度に設定すると、絶縁シートが融け、第1および第2の配線層23、26が絶縁シートの融けた絶縁層27中に埋め込まれ、第1と第2の基板が絶縁層27を介して密着する。これにより、第1の基板の第1の配線層23間に第2の配線層26が同層で配置される。
【0032】
次に、工程(e)で絶縁層27を冷却により固化した後、両面の第2の基板の支持基板25を剥がして、第1の基板21上に第1の配線層23と第2の配線層26を露出させる。配線層26は絶縁層27中に底辺および側辺を確固に固着されるので、第2の支持基板25をピーリング手段によって剥がしても、第1の基板側から剥がれることはない。これらの配線層はコア基板となる第1の基板上に、絶縁層27によって所定間隙を維持され絶縁が確保される。
【0033】
支持基板22上に形成される配線層23、26の配線密度は工程(b)における第1の基板の2倍となり、例えば各基板の間隙幅を配線幅の3倍としたときに配線間隙の間隔は配線幅と等しくなる。これにより、エッチング液による等方性エッチングを利用して従来技術では得られない高密度配線が可能になる。配線間隙の間隔は埋め込み後の配線相互が接触しない程度に任意に設定することができるので、高密度配線の設計の自由度を向上させることができる。
【0034】
なお、本実施形態において、第2の実施形態と同様に配線層23と配線層26の厚みを変えることが可能である。
【0035】
(第4の実施形態)
本実施形態は、本発明をマイクロストリップ・フレキシブル配線基板に適用したもので、以下図4を参照して説明する。
【0036】
図4(a)に示すように、本実施形態の配線基板30は、回路素子ディスクを搭載した2個の回路基板31、32間を電気的に接続しており、両端に図4(b)に示すように一表面側にコネクタ端子33を備えた長方形のフレキシブルシートの基板34を有している。基板表面に複数の配線用ライン35と地導体ライン36のストリップラインが交互に基板長手方向に延在しており、各配線用ライン35はコネクタ端子33に、各地導体ライン36は終端36aで基板裏面側から表面に貫挿されたビアホール37に接続される。ビアホール径はストリップライン線幅に比べてかなり大きく、ラインパターンはビアホール付近を曲線状に形成される。
【0037】
図4(d)に示すように、基板34裏面に銅箔のべた導電層が接地シールド層38として張り付けられ、配線用ライン35を側面および下面からシールドして、配線用ライン間のクロストークを防いでいる。
【0038】
図4(c)、(d)は本実施形態の製造工程を説明するもので、表面に地導体ライン36およびそのディスク状終端36aを液体エッチングで形成し、裏面に、べた導体層38を張り付けた、液晶性ポリマーの熱可塑性樹脂シートでできたフレキシブルの第1の支持基板34を用意する。一方で配線用ライン35を形成した熱可塑性樹脂シートの第2の支持基板39を用意する。配線用ライン35は基板上の地導体ライン36間の間隙を臨む位置関係にパターニングされ、液体エッチングにより形成される。
【0039】
次に(c)に示すように、両基板34、39をライン35、36を内側にして対向させ、熱可塑性樹脂の絶縁シート40aを挟んで熱プレスする。絶縁シートを基板34、39の融点よりも低い融点の材料に選び、熱プレスをこの融点温度に設定すると、絶縁シート40aが融け、(d)のように基板34、39間にライン35、36および絶縁シートの絶縁層40が同一層に形成される。すなわちライン35間にライン36が絶縁層を介して配置され、ライン間の間隙はライン線幅よりも狭くすることが可能である。基板39は配線用ライン35を製造工程の間、保持する当て板であり、最終工程で剥離除去する。しかし、必要に応じそのまま一体にしておくこともできる。例えば配線基板30の柔軟性がある程度確保できれば剥離の必要がない。
【0040】
(第5の実施形態)
図5により本実施形態を説明する。コア基板として第3の実施形態で得られた両面型印刷配線板21を用いて、その両面にビルドアップ配線層を形成する。なお、第3図と同符号の部分は同様部品を示す。
【0041】
(a)に示すように、両面型印刷配線板21は、コア支持基板22の両面に配線層23、26とその間隙に熱可塑性樹脂層27を充填した構造を有している。符号50で示す積層部品は銅箔51の所定個所に導体のバンプ突起52を形成した導体層で、配線板21の両面に熱可塑性樹脂シート53aを挟んで積層する。シート53aに熱可塑性樹脂層27の融点よりも低い融点の熱可塑性樹脂を使用する。積層体を熱プレスし、樹脂シート53aを融解状態(軟化状態)にすると、(b)に示すようにバンプ突起52がシートを貫挿して配線層23、26に達して電気的に接続される。シート53aはプレス後の温度低下により固化し配線層間に絶縁層53として充填される。銅箔51をフォトレジストでパターニングしエッチング液でエッチングしてビルドアップ配線層51aを形成し、多層印刷配線板を完成する。
【0042】
このビルドアップ配線層は複数層、積層することが可能であり、積層とともに既に形成された基板の絶縁層が保持されるように、使用する熱可塑性樹脂シートの融点温度が低い材料を選択する。
【0043】
なお、変形例として、積層部品50はビルドアップシートとして予め絶縁層54にビアホール導体を貫挿し、表面の箔をパターニングしたものを作製しておき、このシートをコア基板に積層することができる。
【0044】
バンプ突起は金属の他、導電性樹脂を使用することができる。また、ビルドアップ配線層を形成する銅箔の代わりに、銀、金、アルミニウムその他の金属箔を使用することができる。
【0045】
以上本発明を実施形態により説明したが、これらに限定されるものではなく、金属箔のエッチングに異方性エッチングを利用することができるものである。
【0046】
【発明の効果】
本発明は高密度印刷配線板の製造方法を得ることができる。とりわけ等方性エッチングにより製造する印刷配線板の配線密度を高めることができる印刷配線板の製造方法を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は本発明の第1の実施形態を説明する工程図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の断面図である。
【図3】(a)乃至(e)は本発明の第3の実施形態を説明する工程図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を説明するもので、(a)は使用状態の略図、(b)は一部平面図、(c)、(d)は(b)のA‐A線で切断して示す一部拡大断面図による工程図である。
【図5】(a)および(b)は本発明の第5の実施形態を説明する工程図である。
【図6】従来装置を説明する略図である。
【符号の説明】
11:第1の基板
12:第1の支持基板
13:第1の配線層
14:第2の基板
15:第2の支持基板
16:第2の配線層
16a:銅箔
17:絶縁層
17a:熱可塑性樹脂の絶縁シート
s1:第1の配線層パターンの配線間隙
s2:第2の配線層の間隙
Claims (7)
- 支持基板の少なくとも一表面に複数の第1の配線層を第1の間隙を介して配置し第1の基板を形成する工程と、
支持基板の一表面に複数の第2の配線層を第2の間隙を介して配置し第2の基板を形成する工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板の前記各一表面を対向させて前記第1の配線層と前記第2の間隙を対応させ、前記第2の配線層と前記第1の間隙を対応させ前記第1の基板と前記第2の基板間に熱可塑性樹脂の絶縁層を配置する工程と、
前記両基板を前記絶縁層が融ける温度で熱圧着し前記第1の配線層と前記第2の配線層を前記絶縁層の間にほぼ同一層に配置する工程と、
前記第1または第2基板の支持基板を剥離し、前記第1の配線層と前記第2の配線層を同一面上に露出する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法。 - 前記第1の基板の両表面に、複数の第1の配線層を第1の間隙を介して配置してなる請求項1記載の印刷配線板の製造方法。
- 前記絶縁層は前記第1および第2の基板の支持基板よりも低融点でなる請求項1または2に記載の印刷配線板の製造方法。
- 第1および第2の基板の配線層の厚みが異なる請求項1または2に記載の印刷配線板の製造方法。
- コア支持基板の両面のそれぞれに配線間間隙を介して複数のコア配線層が形成されたコア基板を形成する工程と、
前記コア基板の両面に、前記コア配線層に対して間隙が対向し、前記配線間間隙に対して付加配線層が対向するように、複数の付加配線層と前記間隙を設けた剥離基板を有する当て板基板を前記コア支持基板および前記剥離基板よりも低融点の熱可塑性樹脂の絶縁層を介して対向させる工程と、
前記コア基板、その両面に配置された絶縁層および当て板基板を熱圧接して前記絶縁層を溶融し前記コア配線層と前記付加配線層が同層に配置されるように相互に熱融着する工程と、
前記コア基板の少なくとも一方の面側の前記剥離基板を剥離し、露出した面にビルドアップ配線層を形成する工程と
を具備してなる印刷配線板の製造方法。 - 前記ビルドアップ配線層が、
(1)前記露出面上に前記絶縁層よりも低融点の熱可塑性樹脂の第2の絶縁層と所定位置に導体突起を配置した導体箔とを積層する工程、
(2)前記第2の絶縁層と前記導体箔とを前記露出面に熱圧着する工程および
(3)前記導体箔をパターニングする工程、
により得られる請求項5に記載の印刷配線板の製造方法。 - ビルドアップ層が、一方の面に導体パターンが形成されて所定位置にビアホール用導体が貫挿されてなり、前記絶縁層よりも低融点の熱可塑性樹脂の第2の絶縁層とからなる基板が前記コア基板の前記露出面に熱圧着されて形成されたものである請求項5に記載の印刷配線板の製造方法。
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