JP3728416B2 - 焼却処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃タイヤ等の廃棄物の焼却処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な焼却処理装置によれば、まず、廃棄物がガス化炉に収納され、ガス化炉が密閉された上でこの廃棄物の一部が着火されて燃焼を開始する。廃棄物への着火と、着火直後の燃焼とに際しては、ガス化炉内に存在している酸素が用いられる。そして、廃棄物の一部の燃焼熱により廃棄物の残部が乾留され、乾留に伴い可燃性ガスが発生する。
【0003】
ガス化炉で発生した可燃性ガスは燃焼炉に導入された上でその燃焼に必要な酸素と混合されると共に着火されて燃焼する。ガス化炉における廃棄物の乾留の進行に伴い可燃性ガスの発生量、ひいては燃焼炉への可燃性ガスの導入量が増大し、燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度(=第2温度測定手段による測定温度)が上昇する。そして、燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度が「所定温度」に維持されるように酸素供給量制御手段によりガス化炉及び燃焼炉への酸素供給量が制御される。
【0004】
そして、ガス化炉において廃棄物の乾留が進行すると、廃棄物の灰化層を除く部分における赤熱層が増大すると共に廃棄物の未乾留部分により赤熱層の燃焼熱があまり吸収されなくなってくる。このため、ガス化炉内の温度が一時的に急上昇することがある。このとき、ガス化炉内に残存している未燃焼の廃棄物が急に燃焼し始め、ガス化炉内の温度がさらに上昇する「異常燃焼」が発生するおそれがある。異常燃焼が発生すると、ガス化炉がその内部の過剰に上昇した温度のために必要以上に痛み、その寿命が著しく短縮されるおそれがある。
【0005】
そこで、ガス化炉内の温度の過剰な上昇を通じて異常燃焼の発生を検知した上で、ガス化炉への酸素供給量を絞ることで、当該異常燃焼を抑制することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
異常燃焼が発生した場合にガス化炉への酸素供給量をどのように制御するかが重要である。
【0007】
即ち、ガス化炉への酸素供給量の絞りが不足すると、ガス化炉における廃棄物の異常燃焼を十分に抑制することができない。
【0008】
一方、ガス化炉への酸素供給量が急激且つ過剰に絞られると、それまでと同程度に圧力制御手段によってガス化炉及び燃焼炉から誘引される空気量が過多となり、両炉内の負圧が著しく上昇してしまう。このため、両炉内の圧力を一定にすべく誘引ファンの誘引能力が低減される。
【0009】
そして、しかる後にガス化炉への酸素供給量が急激且つ過剰に増大されると、低減された誘引能力で圧力制御手段によってガス化炉及び燃焼炉から誘引される空気量が過少となり、両炉内の負圧が低下する。このため、両炉内の圧力を一定にすべく圧力制御手段の誘引能力が増大される。
【0010】
しかるに、ガス化炉及び燃焼炉内の圧力の変動が大きいため、誘引ファンの誘引能力の低減・増大の幅も大きくなり、両炉内の圧力は上昇・下降を繰り返し、安定するまでに長時間を要する。このようにガス化炉内の圧力、ひいては酸素量が乱高下している状態では、ガス化炉への酸素供給量が適切に制御されず、予期せぬ爆発が誘起されたり、燃焼炉における可燃性ガスの燃焼炎が逆流する等のおそれがある。また、燃焼炉内の圧力、ひいては酸素量が乱高下している状態では燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度を安定に制御することが困難になる。
【0011】
そこで、本発明はガス化炉内の廃棄物の異常燃焼発生を検知した上で、当該異常燃焼を適切に抑制し得る焼却処理装置を提供することを解決課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、収納した廃棄物の一部の燃焼熱により該廃棄物の未乾留部を乾留して可燃性ガスを生じさせるガス化炉と、該ガス化炉から導入される可燃性ガスを燃焼させる燃焼炉と、該ガス化炉内の温度を測定する第1温度測定手段と、該燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度を測定する第2温度測定手段と、該廃棄物の一部の燃焼及び乾留が開始され、第2温度測定手段により測定される可燃性ガスの燃焼温度が上昇後、所定温度に維持されるように該ガス化炉への酸素供給量と、該燃焼炉への酸素供給量とを制御する酸素供給量制御手段と、該ガス化炉及び該燃焼炉を含む通気系の圧力を測定する圧力測定手段と、該圧力測定手段により測定される該通気系の圧力に応じて該通気系から該可燃性ガスの燃焼排気を誘引することで、該通気系の圧力を制御する圧力制御手段とを備えた焼却処理装置に関する。
【0013】
前記課題を解決するための本発明の焼却処理装置では、前記酸素供給量制御手段は、第1温度測定手段により測定される前記ガス化炉内の温度が前記廃棄物の異常燃焼の発生を示す第1所定温度以上に上昇したとき、該ガス化炉への酸素供給量を、該ガス化炉において発生した廃棄物の異常燃焼を抑制し得ると共に、前記圧力制御手段により前記通気系の圧力が安定に制御され得る所定量まで減少させる第1酸素供給量制御手段と、第1酸素供給量制御手段により減少された該ガス化炉への酸素供給量を、該ガス化炉において発生した廃棄物の異常燃焼を抑制し得ると共に、前記圧力制御手段により前記通気系の圧力が安定に制御され得る第1所定率で連続的又は断続的に増大させる第2酸素供給量制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、ガス化炉内の温度が第1所定温度以上に上昇したとき、即ち、ガス化炉における廃棄物の異常燃焼が発生したとき、ガス化炉への酸素供給量が所定量まで低減される。これによりガス化炉において発生した収納物の異常燃焼を確実に抑制することができる。また、少なくとも所定量の酸素がガス化炉に供給されることで、ガス化炉を含む通気系の圧力が著しく低下し、その後の当該圧力の制御が不安定になる事態を確実に防止することができる。
【0015】
また、所定量まで低減されたガス化炉への酸素供給量が第1所定率で増大される。これによりガス化炉における廃棄物の異常燃焼の再発生を防止しながら、異常燃焼が発生していない場合と同様の酸素供給量への復帰を図ることができる。また、ガス化炉への酸素供給量が急激に増大されることがないため、ガス化炉を含む通気系の圧力を安定に制御することができる。
【0016】
なお、通気系の圧力の制御が「不安定」であるとは、前述のようにガス化炉への酸素供給量が不適切であるために通気系の圧力が乱高下しながら、即ち、上下への大きなオーバーシュートを伴いながら制御されることを意味する。また、通気系の圧力の制御が「安定」であるとは、その逆に通気系の圧力が通常時と同程度の上下への微小な変動しか伴わずに制御されることを意味する。
【0017】
また、本発明では、第2酸素供給量制御手段は、第1温度測定手段により測定される前記ガス化炉内の温度が第1所定温度より低温で前記廃棄物の異常燃焼の消滅を示す第2所定温度以下になったとき、前記ガス化炉への酸素供給量を第1所定率より大きい第2所定率で増大することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、ガス化炉内の温度が第2所定温度まで下降したとき、即ち、ガス化炉における廃棄物の異常燃焼が消滅したとき、ガス化炉への酸素供給量がそれまでの第1所定率より大きい第2所定率で増大される。これによりガス化炉において廃棄物の異常燃焼が発生していない場合と同様にガス化炉への酸素供給量が制御される状態への迅速な復帰を図ることができる。
【0019】
また、所定量まで低減されたガス化炉への酸素供給量が第1所定率で徐々に増大された上で、第2所定率でさらなる増大が図られることになる。これにより酸素供給量が所定量からいきなり第2所定率で増大される場合と比較し、ガス化炉への酸素供給量の変動、ひいては通気系の圧力変化を小さく抑制し、当該圧力の安定な制御を図ることができる。さらに、本発明の焼却処理装置は、前記圧力制御手段が、前記酸素供給量制御手段により前記ガス化炉への酸素供給量が前記所定量まで低減されたとき、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を低減させ、前記酸素供給量制御手段により前記ガス化炉への酸素供給量が前記第1所定率で増大されたとき、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を徐々に増大させ、その後、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を増減制御することを特徴とする。また、本発明の焼却処理装置は、前記所定量が、前記ガス化炉への初期酸素供給量であることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の焼却処理装置の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態の焼却処理装置の構成説明図であり、図2及び図4は本実施形態の焼却処理装置における作動説明図であり、図3及び図5は本実施形態の焼却処理装置におけるガス化炉への酸素供給量の制御説明図である。
【0021】
図1に示す焼却処理装置は、廃棄物xを収納し、その一部の燃焼熱により未乾留部を乾留して可燃性ガスを生じさせるガス化炉100と、ガス化炉100からガス管150を介して導入される可燃性ガスを燃焼させる燃焼炉200とを備えている。
【0022】
ガス化炉100にはその内部の温度T1 を測定する第1温度センサ(第1温度測定手段)101が設けられている。
【0023】
ガス化炉100の上部には、開けることでガス化炉100への廃棄物xの投入を可能とし、閉じることでガス化炉100の内部を外気と遮断する投入扉102が設けられている。ガス化炉100の下部は下方に突出する円錐台形状に形成され、その底面部及び斜面状の側壁部の外側には給気ノズル103を介してガス化炉100の内部に連通する空室104、105が設けられている。空室104、105はそれぞれ酸素供給管122、123と、1本の酸素供給管121を介して酸素供給源120に接続されている。
【0024】
酸素供給管122、123には、開閉弁制御装置124、125により制御される開閉弁126、127が設けられている。開閉弁制御装置124、125は開閉弁126、127を開閉駆動するモータ等の駆動部と、第1温度センサ101、後述の第2温度センサ201及び酸素センサ151から受ける測定信号に基づいて当該駆動部の作動を制御する制御部とより構成されている。開閉弁制御装置124、125は本発明の「酸素供給量制御手段」としてガス化炉100への酸素供給量を制御する。
【0025】
開閉弁制御装置124は、後述のように本発明の「第1酸素供給量制御手段」として機能する。即ち、第1温度センサ101により測定されるガス化炉100内の温度T1 が第1所定温度τ1 以上になったとき(図4時刻t5 参照)、開閉弁126の開度を低下させることで(図5矢印▲1▼参照)、ガス化炉100への酸素供給量を「所定量」まで減少させる。
【0026】
また、開閉弁制御装置124は、後述のように本発明の「第2酸素供給量制御手段」として機能する。即ち、開閉弁126の開度を増大させることで(図5矢印▲2▼参照)、ガス化炉100への酸素供給量を「第1所定率」で徐々に増大させる。そして、第1温度センサ101により測定されるガス化炉100内の温度T1 が第1所定温度τ1 以上になった後、第1所定温度τ1 より低温の第2所定温度τ2 以下になったとき(図4時刻t6 参照)、開閉弁126の開度を増大させることで(図5矢印▲3▼参照)、ガス化炉100への酸素供給量を第1所定率より大きい「第2所定率」で徐々に増大させる。
【0027】
ガス化炉100の下部側壁には点火バーナ等により構成される複数の着火装置143が設けられている。着火装置143は燃料供給管141を介して燃料供給装置140に接続されており、燃料供給装置140から供給される燃料を燃焼することでガス化炉100の内部に燃焼炎を発生させ、この燃焼炎によりガス化炉100に収納された廃棄物xに着火する。
【0028】
ガス化炉100の外側には冷却水を蓄えるウォータジャケット164が取り付けられている。ウォータジャケット164の上部にはその内部の水位を測定する水位センサ165が設けられている。ウォータジャケット164は給水管161を介して給水装置160に接続され、給水管161には開閉弁制御装置162により制御される開閉弁163が設けられている。開閉弁制御装置162は、開閉弁163を駆動するモータ等の駆動部と、水位センサ165から受ける測定信号に基づいて当該駆動部の作動を制御するCPU等を含む制御部とから構成されている。
【0029】
ガス化炉100は不燃性ガス供給管181を介して不燃性ガス供給源180に接続されている。不燃性ガス供給管181には開閉弁制御装置182により開閉制御される開閉弁183が設けられている。開閉弁制御装置182は開閉弁183を駆動するモータ等の駆動部と、CPU等より構成され、後述の第2温度センサ201及び酸素センサ151から受ける測定信号に基づいて当該駆動部の作動を制御する制御部とより構成される。開閉弁制御装置182は、第2温度センサ201により測定される燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 の変化率が所定値を超えたときや、酸素センサ151により測定される可燃性ガスの酸素量が所定値を超えたときに開閉弁183を開き、これにより不燃性ガス供給源180からガス化炉100に不燃性ガスが供給される。
【0030】
燃焼炉200には、可燃性ガスの燃焼温度T2 を測定する第2温度センサ(第2温度測定手段)201と、ガス化炉100、ガス管150、燃焼炉200を含む「通気系」の圧力を測定する圧力センサ(圧力測定手段)202とが設けられている。
【0031】
燃焼炉200は、ガス化炉100からガス管150を通じて供給される可燃性ガスと燃焼用空気(酸素)とが混合されるバーナ部210と、バーナ部210に連通し可燃性ガスを燃焼させる燃焼部220とを備えている。なお、ガス管150にはその内部を流れる可燃性ガスの酸素濃度を測定する酸素センサ151が設けられている。
【0032】
バーナ部210の外側には複数のノズル孔203を通じてバーナ部210に連通する空室204が設けられている。空室204は一対の酸素供給管221、222、及び前記酸素供給管121を介して酸素供給源120に接続されている。酸素供給管221には開閉弁223が設けられ、酸素供給管222には開閉弁制御装置224により開閉制御される開閉弁226が設けられている。開閉弁制御装置224は、開閉弁226を開閉駆動する駆動部と、当該駆動部の作動を制御する制御部とから構成される。開閉弁制御装置224は第2温度センサ201から受ける測定信号に基づき、可燃性ガスの燃焼温度T2 に応じて開閉弁226を開閉制御する。
【0033】
開閉弁制御装置224は、本発明の「酸素供給量制御手段」として燃焼炉200への酸素供給量を制御する。
【0034】
バーナ部210には着火制御手段146により着火作動が制御される点火バーナ等により構成され着火装置144が設けられている。着火装置144は燃料供給管142を介して燃料供給装置140に接続され、燃料供給装置140から供給される燃料を燃焼することでバーナ部210に燃焼炎を発生させ、この燃焼炎により燃焼炉200に誘導された可燃性ガスに着火する。
【0035】
燃焼炉200は、可燃性ガスの燃焼熱を熱源とするボイラー装置250に接続され、ボイラー装置250は排気管251に接続され、排気管251は煙突252に接続されている。排気管251には、燃焼炉200で生じる可燃性ガスの燃焼排気を排気管251、煙突252を介して外部に誘引する誘引ファン256が設けられている。誘引ファン256は、圧力センサ202からの測定信号に応じ、通気系の圧力が一定に維持されるように圧力制御装置254により制御される。圧力制御装置254及び誘引ファン256が本発明の「圧力制御手段」を構成する。
【0036】
続いて本焼却処理装置の作動について図1〜図5を用いて説明する。
【0037】
まず、ガス化炉100の投入扉102が開かれ、上部からガス化炉100内に廃棄物xが投入される。次に、投入扉102が閉じられ、ガス化炉100の下部に設けられた複数の着火装置143が一斉に作動させられる。これにより、廃棄物xへの着火が複数箇所で行われると共に、廃棄物xの部分的燃焼がその下層部の複数箇所で開始される。そして、廃棄物xの部分的燃焼開始後、全ての着火装置143の作動が停止される。
【0038】
このとき、廃棄物xへの着火に先立ってガス化炉100の外側に取り付けられたウォータージャケット164には給水装置160から給水管161を介して適宜冷却水が供給されている。また、燃焼炉200の着火装置144がその制御部146の制御により作動されている。さらに、圧力センサ202により測定される通気系の圧力に基づき、圧力制御装置254により排気管251に設けられた誘引ファン256が駆動制御される。これにより、廃棄物xの乾留に伴い発生する可燃性ガス(後述)がガス化炉100から燃焼炉200に導入されるとともに、燃焼炉200で生じる可燃性ガスの燃焼排気が排気管251、煙突252を介して外部に排出され、ガス化炉100及び燃焼炉200を含む通気系の圧力の一定制御が図られる。
【0039】
また、廃棄物xへの着火の際には開閉弁制御装置124により開閉弁126が図3(a)に示すように開度c0 で予め開弁されている。これにより、酸素供給源120から酸素供給管121、122、空室104、給気ノズル103を介してガス化炉100内に少量の酸素が供給される。このため、着火装置143による廃棄物xへの着火、並びに当該着火による廃棄物xの部分的燃焼開始は、ガス化炉100内に当初から存在していた酸素と、酸素供給源120から供給される少量の酸素とを使用して行われる。ガス化炉100への酸素供給量は、着火装置143による廃棄物xへの着火並びに当該着火による廃棄物xの部分的燃焼が可能な程度に少量に制御される。
【0040】
なお、廃棄物xへの着火の際には、ガス化炉100に連通する酸素供給管123の開閉弁127と、燃焼炉200に連通する酸素供給管221、222の開閉弁223、226は全て閉弁されている。また、ガス化炉100に接続された不燃性ガス供給管181の開閉弁183も閉弁されている。
【0041】
廃棄物xの下層部における部分的燃焼が開始されると、その燃焼熱により廃棄物xの上層部の乾留が開始されると共に、この乾留に伴い可燃性ガスが発生し始める。発生した可燃性ガスはガス化炉100からガス管150を経て燃焼炉200のバーナ部210に導入される。そして、バーナ部210に導入された可燃性ガスは、燃焼炉200に当初から存在していた酸素と混合されると共に、着火装置144により着火される。これにより可燃性ガスが燃焼炉200の燃焼部220において燃焼し始める。
【0042】
このとき、廃棄物xの部分的燃焼は酸素供給源120からガス化炉100に供給されている少量の酸素を消費しつつ徐々に安定化する。また、ガス化炉100への酸素供給量は、開閉弁126の初期開度c0 に応じた量に制御される。即ち、廃棄物xの乾留により発生する可燃性ガスと、ガス化炉100に供給される酸素との混合気が爆発する事態を防止可能であると共に、圧力制御装置254により通気系の圧力が安定に制御可能な量に制御される。さらに、廃棄物xの部分的燃焼の範囲が酸素供給源120からガス化炉100への酸素供給により可能な範囲で徐々に拡大していく。さらに、廃棄物xの下層部の燃焼安定化に伴い、その燃焼熱による廃棄物xの上層部の乾留も徐々に活発化していき、この乾留により発生する可燃性ガス量が増大する。このため、ガス化炉100から燃焼炉200に導入される可燃性ガスの量が増大していき、図2に示すように燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 が上昇していく。
【0043】
そして、このとき、可燃性ガスの燃焼温度T2 は第2温度センサ201により測定され、測定された可燃性ガスの燃焼温度T2 が図2に示すように温度T2aに達したとき(時刻t1 )、開閉弁制御装置124が開閉弁126の開度を図3(a)に示すように初期開度c0 から所定時間を存して断続的に、即ち、上昇階段的に増大調節される。なお、開閉弁126の開度は連続的に(線形的に)徐々に増大調節されてもよい。
【0044】
開閉弁126の開度が徐々に増大されることにより、酸素供給源120からガス化炉100への酸素供給量が廃棄物xの下層部における継続的な部分的燃焼に必要な程度に制限されつつ徐々に増加される。これにより、廃棄物xの下層部における部分的燃焼は、酸素供給源120からガス化炉100に供給される酸素のほとんど全てを消費しつつ徐々に安定化していく。また、廃棄物xの部分的燃焼の範囲が酸素供給源120からガス化炉100に供給される酸素の消費により可能な程度で拡大し、必要以上に拡大することはない。さらに、廃棄物xの部分的燃焼の進行に伴い、廃棄物xの上層部の乾留も安定して進行する。
【0045】
次に、図2に示すように第2温度センサ201により測定される可燃性ガスの燃焼温度T2 がさらに上昇し、可燃性ガスが自然燃焼しうると共に、その燃焼による窒素酸化物等の発生量が最小限となる燃焼温度として予め設定された「所定温度」T2bによりも若干小さい温度T2c(T2a<T2c<T2b)に達したとき(時刻t2 )、開閉弁制御装置124が可燃性ガスの燃焼温度T2 を温度T2bに維持するように開閉弁126の開度を自動的に調節する。
【0046】
具体的には、燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 が所定温度T2bより低下すると開閉弁126の開度が増大され、これにより廃棄物xの下層部の部分的燃焼が促進されると共に、燃焼に伴う廃棄物xの上層部の乾留、及び乾留に伴う可燃性ガスの発生が促進される。
【0047】
一方、燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 が所定温度T2bより上昇すると開閉弁126の開度が減少され、これにより廃棄物xの下層部の部分的燃焼が抑制されると共に、燃焼に伴う廃棄物xの上層部の乾留、及び乾留に伴う可燃性ガスの発生が抑制される。
【0048】
これにより、図2に示すように燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 は所定温度T2bに略一定に維持される。この状態で、廃棄物xの下層部の部分的燃焼及び廃棄物xの上層部の乾留が安定に進行することになる。
【0049】
そして、このように燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 が、可燃性ガスが自然燃焼し得る所定温度T2bに維持されるようになると、燃焼炉200の着火装置144はその制御部146の制御により停止される。また、この可燃性ガスの燃焼熱がボイラー装置250の熱源として利用される。
【0050】
この場合、廃棄物xの一部の燃焼及び残部の乾留が安定に行われている間は、ガス化炉100の内部には図1に示すように下から上に向かって順に、灰化層x1 、赤熱層x2 、流動化層x3 、伝熱層x4 、ガス層x5 が形成されている。また、各層x1 〜x5 のうち廃棄物xの燃焼完了によって生じる灰化層x1 は、廃棄物xの部分的燃焼の進行に伴い増大していき、廃棄物xの燃焼が行われている赤熱層x2 は下から上に向かって徐々に移行していく。
【0051】
なお、ガス化炉100における廃棄物xの乾留の際には第1温度センサ101によりガス化炉100内の温度T1 が測定され、当該測定温度T1 は図2に示すように変化する。
【0052】
即ち、ガス化炉100内の温度T1 は、廃棄物xの乾留の初期段階においては廃棄物xの下層部の部分的燃焼に伴って上昇した後に、その燃焼熱が上層部の廃棄物xの乾留のために吸収されることにより一旦下降する。続いて、廃棄物xの乾留が安定に進行するようになると、廃棄物xの下層部の燃焼の進行に伴って上昇していく。
【0053】
一方、前述の燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼には酸素が必要であるが、この燃焼に必要な酸素は次に説明するように第2温度センサ201により測定される可燃性ガスの燃焼温度T2 に応じて供給される。
【0054】
即ち、開閉弁制御手段224は第2温度センサ201により測定される可燃性ガスの燃焼温度T2 に基づいて開閉弁226の開度を調節する。これにより、酸素供給源120から酸素供給管121、222、空室204、ノズル孔203を介して燃焼炉200のバーナ部210に酸素が供給される。また、燃焼炉200に導入される可燃性ガスと、その完全燃焼に必要な酸素とがバーナ部210において混合される。
【0055】
具体的には、開閉弁制御装置224は、廃棄物xの乾留初期段階においては燃焼炉200に導入される可燃性ガスの量が増大してその燃焼温度T2 が上昇するに伴い、開閉弁226の開度を増大させる。また、廃棄物xの乾留が安定に進行する段階では、可燃性ガスの燃焼温度T2 の若干の増減に伴って開閉弁226の開度を増減させて燃焼炉200への酸素供給量を調節する。これにより、燃焼炉200に導入される可燃性ガスが完全に燃焼し得る量の酸素が可燃性ガスに混合される。
【0056】
廃棄物xの乾留が通常的に進行した場合、その最終段階としての廃棄物xの灰化段階に到る。前述の通り、廃棄物xの乾留の際にはガス化炉100の下部に形成される灰化層x1 は廃棄物xの部分的燃焼が進行するにつれ増大していく。これと共に廃棄物xの燃焼が行われている赤熱層x2 は徐々に上方に移行する。このため、廃棄物xの乾留が進行する流動化層x3 、伝熱層x4 及びガス層x5 は、灰化層x1 の増大に伴って減少し、乾留され得る廃棄物xの量が徐々に減少していく。
【0057】
そして、このように乾留され得る廃棄物xの量が減少していくと、開閉弁制御装置124による開閉弁126の開度調節にも関わらず、燃焼炉200における可燃性ガスの燃焼温度T2 を所定温度T2bに維持できなくなる。このため、燃焼炉200に導入される可燃性ガスの量は最終的に減少していき、当該可燃性ガスの燃焼温度T2 は図2に示すように低下していく。
【0058】
なお、開閉弁制御装置124は前述のように可燃性ガスの燃焼温度T2 が所定温度T2bより低下したとき(時刻t3 )、廃棄物xの乾留を促進させるべく図3(a)に示すように開閉弁126の開度を増大するようになっている。このため、可燃性ガスの燃焼温度T2 が低下する際には開閉弁123は全開とされる。
【0059】
このように可燃性ガスの燃焼温度T2 が下降していく際には廃棄物xの灰化層x1 を除く部分に占める赤熱層x2 が増加すると共に、その燃焼熱が廃棄物xの乾留により吸収される量も減少する。このため、ガス化炉100内の温度T1 は通常、図2に示すように一旦急上昇するものの、やがて廃棄物xの燃焼・灰化の進行に伴って下降していく。そして、このように廃棄物xの最終的な灰化が進行する段階においては、廃棄物xを完全に燃焼させて灰化させる必要がある。
【0060】
そこで、可燃性ガスの燃焼温度T2 が略一定の温度T2bに維持された後、下降していく際に第2温度センサ201により測定される可燃性ガスの燃焼温度T2 が所定の温度T2a以下に低下し(時刻t4 )、且つ、第1温度センサ101により測定されるガス化炉100内の温度T1 が、廃棄物xの乾留の終了段階を示すものとして予め設定された所定の温度T1a以上に上昇したとき(時刻t3 )、開閉弁制御装置125が図3(b)に示すように開閉弁127を開弁(全開)させる。
【0061】
これによりガス化炉100には酸素供給管122に加え、酸素供給管123をも介して酸素供給源120から酸素が供給されることで酸素供給量が増大し、廃棄物xの最終的な燃焼・灰化が促進され、廃棄物xが全て灰化される。
【0062】
なお、可燃性ガスの燃焼温度T2 が下降していく際、可燃性ガスが自然燃焼できなくなるので、可燃性ガスの燃焼温度T2 の下降に応じて着火装置144がその制御部146の制御により作動され、これにより可燃性ガスが燃焼する。
【0063】
また、廃棄物xの最終的な灰化が終了した後にはその灰化物はガス化炉100の下部に設けられた排出口(図示略)から排出される。
【0064】
ところで、前述の通り灰化段階では、廃棄物xの灰化層x1 を除く部分に占める赤熱層x2 が増加すると共に、その燃焼熱が廃棄物xの乾留により吸収される量も減少するため、ガス化炉100内の温度T1 は通常、図2に示すように一旦急上昇する。このとき、ガス化炉100内に未燃焼のままの廃棄物xが残存していると、当該残存廃棄物xが急に燃焼し始め、ガス化炉100内の温度T1 がさらに急上昇するという「異常燃焼」が発生する場合がある。
【0065】
そこで、本実施形態の焼却処理装置では異常燃焼が発生した場合、以下のような処理が実行される。これについて図4及び図5を用いて説明する。
【0066】
まず、開閉弁制御手段124が本発明の「第1酸素供給量制御手段」として機能する。詳細には、着火装置143による廃棄物xへの着火終了後において、第1温度センサ101により測定されるガス化炉100内の温度T1 が図4に一点鎖線で示すように第1所定温度τ1 以上になったとき(時刻t5 )、開閉弁制御手段124は開閉弁126の開度を図5に示すようにその初期開度c0 まで減少させる(矢印▲1▼参照)。
【0067】
これにより、酸素供給源120からガス化炉100への酸素供給量が所定量まで低減される。また、ガス化炉100内の温度T1 は図4に一点鎖線で示すように第1所定温度τ1 を超えて上昇した後下降し始める。
【0068】
「所定量」はガス化炉100において発生した廃棄物xの異常燃焼を抑制し得ると共に、圧力制御装置254によりガス化炉100を含む通気系の圧力が安定に制御され得るように設定されている。従って、異常燃焼発生の際、開閉弁126の開度が初期開度c0 まで低減される必要はなく、当該異常燃焼を確実に抑制し得るとともに、通気系の圧力が安定に制御される程度にガス化炉100への酸素供給量を制御するという観点から適宜変更設定されてよい。
【0069】
続いて、開閉弁制御装置124は本発明の「第2酸素供給量制御手段」として機能する。詳細には、開閉弁制御手段124は開閉弁126の開度を、図5に示すように開度c0 から断続的(階段的)に徐々に増大する(矢印▲2▼参照)。これにより、ガス化炉100への酸素供給量が「第1所定率」で増大される。
【0070】
「第1所定率」はガス化炉100において発生した廃棄物xの異常燃焼を抑制し得ると共に、圧力制御装置254によりガス化炉100を含む通気系の圧力が安定に制御され得るように設定されている。なお、開閉弁126の開度は断続的にではなく、連続的に(線形的に)徐々に増大されてもよい。
【0071】
そして、ガス化炉100内の温度T1 が図4に一点鎖線で示すように第1所定温度τ1 を超えて上昇した後で下降し、第1所定温度τ1 より低温で、ガス化炉100における異常燃焼が消滅したことを示すとして予め設定された第2所定温度τ2 に到ったとき(時刻t6 )、開閉弁制御装置124は図5に示すように開閉弁126の開度をこれまでより大きな速度で増大させる(矢印▲3▼参照)。
【0072】
これにより、ガス化炉100への酸素供給量が第1所定率より大きい「第2所定率」で増大される。また、ガス化炉100内の温度T1 は下降しつづけた後、異常燃焼が発生しなかった場合と同様、図4に実線で示すように制御される。
【0073】
本焼却処理装置によれば、ガス化炉100内の温度T1 が第1所定温度τ1 以上に上昇したとき(図4時刻t5 参照)、即ち、ガス化炉100における廃棄物xの異常燃焼が発生したとき、ガス化炉100への酸素供給量が所定量まで低減される(図5矢印▲1▼参照)。
【0074】
これによりガス化炉100において発生した廃棄物xの異常燃焼を確実に抑制することができる。また、ガス化炉100内の温度T1 の上昇に伴うウォータージャケット164内の冷却水の急激な温度上昇、さらにはその沸騰を確実に抑制することができる。さらに、少なくとも第1所定量の酸素がガス化炉100に供給されることで、ガス化炉100を含む通気系の圧力が著しく低下し、その後の当該圧力の制御が不安定になる事態を確実に防止することができる。即ち、後述するが、通気系の圧力が乱高下しながら(上下への大きなオーバーシュートを伴いながら)制御される事態を確実に防止することができる。
【0075】
また、所定量まで低減されたガス化炉100への酸素供給量が第1所定率で増大される(図5矢印▲2▼参照)。これによりガス化炉100における廃棄物xの異常燃焼の再発生を防止しながら、異常燃焼が発生していない通常時と同様の酸素供給量への復帰を図ることができる。また、ガス化炉100への酸素供給量が急激に増大されることがないため、ガス化炉100を含む通気系の圧力を安定に制御することができる。即ち、後述するが、通気系の圧力が通常時と同程度の上下への微小な変動しか伴わずに制御することができる。
【0076】
さらに、ガス化炉100内の温度T1 が第1所定温度τ1 より低温で廃棄物xの異常燃焼の消滅を示す第2所定温度τ2 以下になったとき、ガス化炉100への酸素供給量が第1所定率より大きい「第2所定率」で増大される(図5矢印▲3▼参照)。これによりガス化炉100において廃棄物xの異常燃焼が発生していない通常時と同様にガス化炉100への酸素供給量が制御される状態への迅速な復帰を図ることができる。
【0077】
ここで、ガス化炉100の廃棄物xの異常燃焼発生時に通気系の圧力がどのように制御されるかについて詳細に説明する。まず、ガス化炉100への酸素供給量が所定量まで低減されたとき(図5矢印▲1▼参照)、圧力センサ202により測定される通気系の負圧が上昇する。これに応じ、圧力制御装置254は誘引ファン256の回転数を低減させ、誘引ファン256がそれまでと変わらない圧力を維持して通気系から可燃性ガスの燃焼排気が外部に誘引され過ぎ当該通気系の負圧が上昇しすぎる事態が防止される。
【0078】
次にガス化炉100への酸素供給量が第1所定率で増大されたとき(図5矢印▲2▼参照)、圧力センサ202により測定される通気系の負圧は徐々に低下する。これに応じ、圧力制御装置254は一旦低減された誘引ファン256の回転数を徐々に増大させる。この際、誘引ファン256の回転数増大に比例し、圧力センサ202により測定される圧力センサは上昇して制御されるべき一定圧より高圧側にオーバーシュートする。しかるに、前述のようにガス化炉100への酸素供給量の増大率が第1所定率に抑えられているので、当該オーバーシュートは小さく抑制される。従って、これ以降、圧力制御装置254が圧力センサ202からの測定信号に応じて誘引ファン256の回転数を適宜増減することで、通気系の圧力は大きく変動することなく当該一定圧に迅速に収束した後、安定に制御される。
【0079】
さらに、ガス化炉100への酸素供給量が所定量から第1所定率で徐々に増大された上で、第2所定率でさらなる増大が図られる(図5矢印▲3▼参照)。これによりガス化炉100への酸素供給量が所定量からいきなり第2所定率で増大される場合と比較し、ガス化炉100への酸素供給量の変動、ひいては通気系の圧力変化を小さく抑制し、当該圧力の安定な制御を図ることができる。
【0080】
なお、廃棄物xの灰化段階において異常燃焼が発生する場合の焼却処理装置の作動を説明したが、廃棄物xの着火後、廃棄物xの灰化段階に到る前に異常燃焼が起きた場合にも焼却処理装置が同様に作動されてもよい。
【0081】
また、前述のように廃棄物xの最終的な燃焼・灰化促進のため、開閉弁126に加え、開閉弁127が開弁された(図3(b)時刻t4 参照)後で、第1温度センサ101により測定されるガス化炉100内の温度T1 が第1所定温度τ1 まで上昇した場合、開閉弁126が初期開度c0 まで低減されるのみならず(図5矢印▲1▼参照)、開閉弁127が閉弁される。これにより、ガス化炉100への酸素供給量を所定量まで確実に低減させることができる。
【0082】
また、この場合、ガス化炉100における可燃性ガスの燃焼温度T2 がT2a以下に低下したとしても(図2時刻t4 参照)、少なくともガス化炉100内の温度T1 が第2所定温度τ2 以下に低下するまでは(図4時刻t6 参照)、第1開閉弁127が閉弁維持される。これにより、廃棄物xの異常燃焼が抑制されているものの消滅していない状態でガス化炉100への酸素供給量が増大されてしまい、異常燃焼が再発生するような事態を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の焼却処理装置の構成説明図
【図2】本実施形態の焼却処理装置の作動説明図
【図3】本実施形態の焼却処理装置におけるガス化炉への酸素供給量の制御説明図
【図4】本実施形態の焼却処理装置の作動説明図
【図5】本実施形態の焼却処理装置におけるガス化炉への酸素供給量の制御説明図
【符号の説明】
100‥ガス化炉、101‥第1温度センサ、124、125‥開閉弁制御装置(酸素供給量制御手段、第1酸素供給量制御手段、第2酸素供給量制御手段)、143‥着火装置、164‥ウォータージャケット、200‥燃焼炉、201‥第2温度センサ、202‥圧力センサ、224‥開閉弁制御装置(酸素供給量制御手段)、254‥圧力制御装置、256‥誘引ファン(圧力制御手段)、x‥廃棄物

Claims (4)

  1. 収納した廃棄物の一部の燃焼熱により該廃棄物の未乾留部を乾留して可燃性ガスを生じさせるガス化炉と、
    該ガス化炉から導入される可燃性ガスを燃焼させる燃焼炉と、
    該ガス化炉内の温度を測定する第1温度測定手段と、
    該燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度を測定する第2温度測定手段と、
    該廃棄物の一部の燃焼及び乾留が開始され、第2温度測定手段により測定される可燃性ガスの燃焼温度が上昇後、所定温度に維持されるように該ガス化炉への酸素供給量と、該燃焼炉への酸素供給量とを制御する酸素供給量制御手段と、
    該ガス化炉及び該燃焼炉を含む通気系の圧力を測定する圧力測定手段と、
    該圧力測定手段により測定される該通気系の圧力に応じて該通気系から該可燃性ガスの燃焼排気を誘引することで、該通気系の圧力を制御する圧力制御手段とを備えた焼却処理装置であって、
    前記酸素供給量制御手段は、第1温度測定手段により測定される前記ガス化炉内の温度が前記廃棄物の異常燃焼の発生を示す第1所定温度以上に上昇したとき、該ガス化炉への酸素供給量を、該ガス化炉において発生した廃棄物の異常燃焼を抑制し得ると共に、前記圧力制御手段により前記通気系の圧力が安定に制御され得る所定量まで減少させる第1酸素供給量制御手段と、
    第1酸素供給量制御手段により減少された該ガス化炉への酸素供給量を、該ガス化炉において発生した廃棄物の異常燃焼を抑制し得ると共に、前記圧力制御手段により前記通気系の圧力が安定に制御され得る第1所定率で連続的又は断続的に増大させる第2酸素供給量制御手段とを備えていることを特徴とする焼却処理装置。
  2. 第2酸素供給量制御手段は、第1温度測定手段により測定される前記ガス化炉内の温度が第1所定温度より低温で前記廃棄物の異常燃焼の消滅を示す第2所定温度以下になったとき、前記ガス化炉への酸素供給量を第1所定率より大きい第2所定率で増大することを特徴とする請求項1記載の焼却処理装置。
  3. 前記圧力制御手段が、前記酸素供給量制御手段により前記ガス化炉への酸素供給量が前記所定量まで低減されたとき、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を低減させ、
    前記酸素供給量制御手段により前記ガス化炉への酸素供給量が前記第1所定率で増大されたとき、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を徐々に増大させ、
    その後、前記通気系からの燃焼排気の誘引量を増減制御することを特徴とする請求項1又は2記載の焼却処理装置。
  4. 前記所定量が、前記ガス化炉への初期酸素供給量であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の焼却処理装置。
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