JP3728291B2 - パック電池 - Google Patents

パック電池 Download PDF

Info

Publication number
JP3728291B2
JP3728291B2 JP2002379386A JP2002379386A JP3728291B2 JP 3728291 B2 JP3728291 B2 JP 3728291B2 JP 2002379386 A JP2002379386 A JP 2002379386A JP 2002379386 A JP2002379386 A JP 2002379386A JP 3728291 B2 JP3728291 B2 JP 3728291B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
safety valve
insulating material
resin
battery pack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002379386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004213931A (ja
Inventor
勝彦 河端
厚司 渡部
正嗣 中
啓 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2002379386A priority Critical patent/JP3728291B2/ja
Priority to US10/695,869 priority patent/US7252903B2/en
Priority to DE10350693A priority patent/DE10350693A1/de
Priority to KR1020030076125A priority patent/KR100974996B1/ko
Priority to CNA2003101138330A priority patent/CN1499654A/zh
Publication of JP2004213931A publication Critical patent/JP2004213931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3728291B2 publication Critical patent/JP3728291B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池のコアパックを樹脂成形部にインサートしてなるパック電池、すなわち樹脂成形部を成形する金型に電池を仮り止めし、樹脂成形部を成形する工程で樹脂成形部を電池に接着して製作しているパック電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のパック電池は、プラスチックで成形した外装ケースに、電池に必要なパーツを連結しているコアパックを入れて組み立てしている。この構造のパック電池は、外装ケースの定位置にコアパックを入れて固定しながら組み立てするので製造に手間がかかる。これに対して、外装ケースを使用しないパック電池が開発されている。このパック電池は、外装ケースに相当する樹脂成形部を成形するときに、電池のコアパックをインサートして製作される。この構造のパック電池は、接続端子等の必要な部品を電池に連結してコアパックとし、このコアパックを樹脂成形部を成形する金型の成形室に仮り止めし、成形室に溶融状態の合成樹脂を注入し、注入される合成樹脂に電池を接着して製作される。このパック電池は、樹脂成形部を成形するときに電池に固定できるので、外装ケースを省略して能率よく多量生産できる。樹脂成形部は、パック電池の外装ケースの一部を形成すると共に、接続端子等と電池を一体的に固定する働きをする。したがって、樹脂成形部を成形するときにコアパックを固定できるので、安価に能率よく多量生産できる特長がある。この構造のパック電池は、たとえば特許文献1に記載される。この公報のパック電池は、図1に示すように、外装ケースとなる樹脂成形部にコアパック90をインサートして成形している。このパック電池は、電池92に回路基板91等のパック電池を構成するパーツを連結しているコアパック90を金型93の成形室94に仮り止めし、成形室94に溶融状態のプラスチックを注入してコアパック90の一部を樹脂成形部に埋設する状態でインサートし、プラスチックを硬化させた後に脱型して製作される。このパック電池は、樹脂成形部とコアパックとを隙間のない一体構造に連結して能率よく多量生産できる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000-315483号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の構造で製造されるパック電池は、電池の安全弁の開口部を樹脂成形部で閉塞するように樹脂成形部を接着して、樹脂成形部で安全弁を保護できる。安全弁は、電池の内圧が設定圧力よりも高くなると開弁してガス等を外部に放出して内圧が異常に高くなるのを防止する。樹脂成形部で安全弁を保護しているパック電池は、ユーザーが間違って安全弁の開口部を針のようなもので突いて破損させるのを防止できる。しかしながら、この構造のパック電池は、製造工程において、安全弁の開口部を閉塞する部分に樹脂成形部を成形する溶融状態の合成樹脂が注入されると、注入される合成樹脂の成形圧で安全弁が破壊されてしまう。この弊害を防止するために、安全弁の開口部を絶縁材で閉塞して、樹脂成形部を成形している。絶縁材は、成形室に注入される樹脂成形部が安全弁に侵入するのを防止して、成形時に安全弁が破壊されるのを防止するために使用される。
【0005】
しかしながら、この構造のパック電池は、樹脂成形部と絶縁材とをしっかりと接着することが難しく、樹脂成形部が絶縁材を介して電池に接着されるので、樹脂成形部と電池との接着強度が低下する欠点がある。樹脂成形部と電池との接着強度が低下すると、ユーザーが使用している状態で樹脂成形部が剥離して使用できなくなる弊害が発生する。
【0006】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、樹脂成形部を成形するときに安全弁が破壊されるのを防止しながら、樹脂成形部と絶縁材とをしっかりと接着して、樹脂成形部を剥離しないように電池に接着できるパック電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のパック電池は、樹脂成形部1を成形する金型30に電池2を仮り止めして、樹脂成形部1の成形室31に注入されて成形される合成樹脂を電池2に接着して、樹脂成形部1を電池2の安全弁8の開口部9を設けている安全弁開口面20に接着している。さらに、パック電池は、電池2の安全弁開口面20と樹脂成形部1との境界であって、安全弁8の開口部9を閉塞する位置に絶縁材15を接着している。この絶縁材15は、樹脂成形部1の成形圧で変形しない硬質プレートであり、電池2との接着面との反対面に、樹脂成形部1に埋設される埋設凸部26を有し、この埋設凸部26を樹脂成形部1に埋設して、埋設凸部26で絶縁材15と樹脂成形部1とを連結している。
【0008】
埋設凸部26は、先端に向かって太くあるいは幅が広くなる逆テーパー状、先端にフック26Aを設けている鈎形、表面に複数の凸部26Bを設けているロッド状、両面に貫通する穴26Cや凹部を設けているロッド形状のいずれかとすることができる。
【0009】
さらに、本発明のパック電池は、電池2の安全弁開口面20に対向し、かつ安全弁開口面20から離して電池2に直接あるいは電子部品を介して間接的に電気接続してなる導電体を配設すると共に、この導電体と安全弁開口面20との間に絶縁材15を配設して、絶縁材15で導電体を電池2の安全弁開口面20から絶縁することができる。この導電体は、プリント基板の表面に設けている導電部、またはリード板のいずれかまたは両方である。
【0010】
絶縁材15は、安全弁8の開口部9との対向位置から離れた位置に貫通孔16を開口し、この貫通孔16に溶融樹脂を注入して、ここに注入された溶融樹脂が凝固して形成された樹脂成形部1で電池2の安全弁開口面20に接着することができる。絶縁材15は、電池2の凸部電極2Bを有する安全弁開口面20に接着して、凸部電極2Bと安全弁8の開口部9との間に貫通孔16を開口することができる。
【0011】
質プレートである絶縁材15には、ガラス繊維で補強しているエポキシ板が使用できる。さらに、絶縁材15は、両面接着テープ17を介して電池2の安全弁開口面20に接着することができる。さらに、絶縁材15の外周形状を電池2の安全弁開口面20の外周よりも小さくして、樹脂成形部1を絶縁材15の外周で安全弁開口面20に接着して、樹脂成形部1をより強く電池2に接着できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのパック電池を例示するものであって、本発明はパック電池を以下のものに特定しない。
【0013】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0014】
図2のパック電池は、安全弁8の開口部9を設けている安全弁開口面20に樹脂成形部1を接着している。図のパック電池は、樹脂成形部1に保護素子4をインサートして成形している。図示しないが、樹脂成形部には保護回路を実装する回路基板、あるいは出力端子を固定している回路基板等をインサートすることもできる。図のパック電池は、凸部電極2Bを設けている電池端面に安全弁8の開口部9を設けているので、この面に樹脂成形部1を固定している。ただ、凸部電極のある電池端面とは反対側の電池端面に安全弁の開口部を設けて、ここに樹脂成形部を固定することもできる。薄型電池は、図示しないが、幅の狭い両側面に安全弁の開口部を設けて、この安全弁開口面に樹脂成形部を固定することもできる。
【0015】
パック電池は、図3と図4の斜視図に示すように、電池のコアパック10を金型30の成形室31に仮り止めし、成形室31に溶融樹脂を注入して、保護素子4を定位置に配設しているコアパック10の一部を樹脂成形部1にインサートして製作される。図のコアパック10は、保護素子4を電池2に連結したものである。保護素子4を連結しているコアパック10は、最も簡単な構造で、安価に製造できる。ただし、本発明のパック電池は、図示しないが、保護素子に加えて、プリント基板等を樹脂成形部にインサートする構造とすることもできる。
【0016】
コアパック10は、図4ないし図7に示すように、安全弁開口面20に絶縁材15を配設している。この絶縁材15は、安全弁8の開口部9を閉塞する位置に配設される。さらに絶縁材15は、樹脂成形部1が成形される状態では、図2と図7の断面図に示すように、電池2の安全弁開口面20と樹脂成形部1との境界に配設される。絶縁材15は、樹脂成形部1を成形するときに成形室31に注入される合成樹脂の成形圧で変形しない硬質プレート、たとえば、ガラス繊維で補強しているエポキシ板、フェノール板等の硬質な合成樹脂板である。ただし、本発明は、絶縁材を硬質の合成樹脂に特定せず、表面あるいは全体が絶縁材である硬質な板、たとえば表面を絶縁層で被覆する金属板、無機質材を板状に成形したもの等も使用できる。
【0017】
絶縁材15は、電池2との接着面との反対面、図2と図7の絶縁材15は下面を電池2の安全弁開口面20に接着しているので、絶縁材15の上面に、樹脂成形部1に埋設される埋設凸部26を設けている。この埋設凸部26は、樹脂成形部1に埋設されて、埋設凸部26でもって絶縁材15と樹脂成形部1とがより強固に連結される。プラスチック製の絶縁材15は、埋設凸部26を一体的に成形することができる。ただし、絶縁材15は、埋設凸部26を別に成形して、板状に成形している絶縁材本体の上面に、接着あるいは溶着して固定することができる。また、埋設凸部26は、両面接着テープ17を介して絶縁材本体に接着することができる。さらに、図示しないが、埋設凸部に凸部を設け、絶縁材本体にはこの凸部を嵌入する嵌入凹部や嵌入穴を設け、ここに凸部を入れて絶縁材本体に連結することもできる。さらに、嵌入凹部や嵌入穴に凸部を入れると共に、接着や溶着して埋設凸部を絶縁材本体にしっかりと固定することもできる。
【0018】
埋設凸部26は、図8〜図12に示す形状に成形される。図8の埋設凸部26は、柱状に成形している。この埋設凸部26は四角柱、多角柱、円柱、楕円柱等の形状とすることができる。図9の埋設凸部26は、先端に向かって太くあるいは幅を広くする逆テーパー状としている。図10の埋設凸部26は、先端にフック26Aを設けている鈎形としている。図11の埋設凸部26は、表面に複数の凸部26Bを設けているロッド状としている。さらに、図12の埋設凸部26は、両面に貫通する穴26Cを設けている穴のあるロッド形状としている。埋設凸部は、図示しないが、表面に凹部のあるロッド形状とすることもできる。図8〜図12に示すように、埋設される樹脂成形部1にひっかかる形状としている埋設凸部26は、極めて強固に絶縁材15を樹脂成形部1に連結できる特長がある。
【0019】
以上の図に示す絶縁材15は、細長い形状をしている安全弁開口面20の端部に位置して、図において左端部に埋設凸部26を設けている。端部に埋設凸部26を備える絶縁材15は、図5ないし図7に示すように、安全弁8の開口部9から見て凸部電極2Bとの反対側、すなわち電池2の側面との間に埋設凸部26を位置させて電池2に装着される。ただし、絶縁材は、安全弁の開口部と凸部電極との間に埋設凸部を配置することもできる。以上の図に示す絶縁材15はひとつの埋設凸部26を設けているが、絶縁材は、表面に複数の埋設凸部を設けることもできる。複数の埋設凸部を備える絶縁材は、たとえば、開口部の両側に埋設凸部を配置することができる。
【0020】
さらに、図の絶縁材15は、安全弁8の開口部9との対向位置から離れた位置に貫通孔16を開口している。図5ないし図7の絶縁材15は、図において右側に貫通孔16を開口している。すなわち、図に示す絶縁材15は、貫通孔16を埋設凸部26と反対側に設けている。この貫通孔16には樹脂成形部1が注入される。貫通孔16に注入された樹脂成形部1は、図2と図7に示すように、絶縁材15を貫通して電池2の安全弁開口面20に接着される。とくに、開口部9の両側であって、一方に埋設凸部26を他方に貫通孔16を設ける構造は、埋設凸部26で絶縁材15を樹脂成形部1にしっかりと連結しながら、貫通孔16に注入される樹脂成形部1を安全弁開口面20に接着させて、絶縁材15をしっかりと樹脂成形部1に連結しながら電池2に接着できる。図の絶縁材15は、安全弁8の開口部9と凸部電極2Bとの間に貫通孔16を開口している。ただし、絶縁材は、安全弁の開口部と凸部電極との間ではなく、開口部の反対側に貫通孔を開口することもできる。さらに、絶縁材は、埋設凸部と貫通孔を開口部から見て同じ側に、互いに隣接して設けることもできる。
【0021】
さらに、絶縁材15は、図6に示すように、外周形状を電池2の安全弁開口面20の外周よりも小さくして、樹脂成形部1を絶縁材15の外周で安全弁開口面20に接着している。この図に示すように、一端部に貫通孔16を設けて、外周形状を安全弁開口面20よりも小さくしている絶縁材15は、外周部分と貫通孔16で樹脂成形部1を電池2の安全弁開口面20にしっかりと固定できる。
【0022】
絶縁材15は、両面接着テープ17を介して電池2の安全弁開口面20の平面部2Cに接着して固定される。絶縁材15を安全弁開口面20の平面部2Cに接着する両面接着テープ17は、好ましくは、接着部分における凹凸を吸収できる充分な厚さのものを使用する。この両面接着テープ17は、安全弁開口面20に密着されて絶縁材15を安全弁開口面20に確実に接着できると共に、安全弁8を保護する働きもある。この絶縁材15は、安全弁8が開弁するとき剥離されてガスを外部に排気する。
【0023】
保護素子4は、電池が異常な状態になると電流を遮断して電池を安全に保護するもので、ブレーカ、PTC、ヒューズ、電子回路で構成される保護回路のいずれかである。ブレーカは、温度や過電流を検出して電流を遮断する。PTCは、温度を検出して電流を実質的に遮断する。ヒューズは、過電流を検出して電流を遮断する。電子回路の保護回路は、電池の過電流や温度を検出し、あるいは過充電や過放電を検出して充放電電流を制御する。
【0024】
これ等の保護素子4は、素子本体部4Aのケーシング11Aからリード片4Bを突出させている。保護素子4は、ホルダー11の一部あるいは全体を絶縁材とし、この絶縁ホルダー11の表面に第1の出力端子3及び第2の出力端子5を固定している。図13と図14に示す保護素子4は、素子本体部4Aをプラスチック製の後成形部11Bにインサートして固定して、ホルダー11を、素子本体部4Aのケーシング11Aと後成形部11Bとで構成している。ホルダー11である素子本体部4Aのケーシング11Aは、第1の出力端子3を固定している。
【0025】
ホルダー11である後成形部11Bは、その表面に第2の出力端子5をインサートして固定している。図13と図14に示す第2の出力端子5は、しっかりとホルダー11に抜けないようにインサートして固定するために、その両側に連結フック5aを連結している。連結フック5aは、先端を両側に突出させる形状でホルダー11に埋設されて、錨のように抜けないように固定する。第2の出力端子5は、電池2の一方の電極に連結されて、保護素子4を電池2に連結する。
【0026】
さらに、図の保護素子4は、金型30の成形室31の正確な位置に仮り止めするために、樹脂成形部1を成形する金型30に嵌着されて成形室31の定位置に仮り止めするための嵌着部11aをホルダー11に設けている。図のホルダー11は、底部の両側に複数の嵌着部11aを設けている。嵌着部11aは凹部である。凹部の嵌着部11aは、金型30の可動ピン33を嵌入して、保護素子4を正確な位置に仮り止めする。
【0027】
素子本体部4Aのケーシング11Aは、第1の出力端子3を固定している部分を除く部分を絶縁材15であるプラスチックで成形している。プラスチックでケーシング11Aを成形するときに、ケーシング11Aの上面となる位置に第1の出力端子3をインサートして固定している。第1の出力端子3は、保護素子4のホルダー11の一部を構成している素子本体部4Aのケーシング11Aを表裏に貫通して、表面と内面の両面に表出している。第1の出力端子3の表面は、パック電池の樹脂成形部1から外部に表出される。第1の出力端子3の内面は、素子本体部4Aのケーシング11Aに内蔵している保護部品に接続される。図の保護素子4は、第1の出力端子3をケーシング11Aの表裏に表出させるので、第1の出力端子3の部分を除くケーシング11Aの一部を絶縁材であるプラスチックで成形している。ただし、保護素子は、ホルダーの全体を絶縁材であるプラスチックで成形して、ホルダーの表面に、第1の出力端子と第2の出力端子を、接着あるいはインサート等の構造で固定することもできる。また、ホルダーは、第1の出力端子と第2の出力端子を絶縁する部分のみをプラスチック等の絶縁材で成形して、その他の部分を金属で製作することもできる。
【0028】
保護素子4は電池2と直列に接続されるので、一対の端子を必要とする。図の保護素子4は、片方の端子をケーシング11Aから突出するリード片4Bとし、他方の端子を第1の出力端子3としている。第1の出力端子3は、素子本体部4Aのケーシング11Aの上面に固定され、リード片4Bは、素子本体部4Aのケーシング11Aから外部に突出して引き出される。図の保護素子4は、素子本体部4Aのケーシング11Aの表面側に第1の出力端子3を固定して、ケーシング11Aの裏面側にリード片4Bを固定している。リード片4Bは、正確には素子本体部4Aの裏面ではないが、裏面に近い側に固定している。したがって、本明細書において素子本体部4Aの裏面側とは、素子本体部4Aの裏面に近い部分を含む意味に使用する。素子本体部4Aの裏面側に固定しているリード片4Bは、保護素子4の両面と平行に伸びて電池2の凸部電極2Bの端面に固定される。リード片4Bと凸部電極2Bはスポット溶接やレーザー溶接等の方法で溶接して固定される。この姿勢で電池2に連結される保護素子4は、ホルダー11を安全弁開口面20の凸部電極2Bのない平面部2Cと対向する位置に配置する。このため、保護素子4のホルダー11と安全弁開口面20の平面部2Cとの間に、寸法吸収隙間6が設けられる。寸法吸収隙間6は、樹脂成形部1を成形するときにリード片4Bを変形させて間隔を調整する。寸法吸収隙間6の間隔を調整するために、リード片4Bは、金型30の成形室31に仮り止めするときに変形できる可撓性のある金属プレートで製作される。この構造は、寸法吸収隙間6で電池2の寸法誤差を吸収することができる。
【0029】
図の保護素子4は、ブレーカである。ブレーカは、素子本体部4Aのケーシング11Aに内蔵する保護部品として、可動接点12と、温度で可動接点12をオンオフに切り換える温度変形金属13とを備える。可動接点12は、弾性変形できる導電性の金属板で、一端を第1の出力端子3に固定して、先端には接点金属12Aを固定している。可動接点12は、ケーシング11Aに固定しているリード片4Bの固定接点14に先端の接点金属12Aを接触させてオン状態となり、リード片4Bから離れてオフに切り換えられる。温度変形金属13は、熱膨張率が異なる複数の金属を積層したバイメタルやトリメタルである。温度変形金属13は、温度が上昇すると変形して、オン位置にある可動接点12をオフ位置に切り換える。
【0030】
この図のブレーカは、温度変形金属13が電池温度を検出して可動接点12をオンオフに切り換える。図示しないが、ブレーカは、温度変形金属に電池の電流が流れる構造とし、あるいは電池と直列に加熱抵抗を接続して、加熱抵抗で温度変形金属を加熱する構造として、過電流を検出して電流を遮断することもできる。また、可動接点を温度変形金属とすることもできる。このブレーカは、可動接点が温度変形金属に併用されるので、内部構造を簡単にできる。
【0031】
図の保護素子4はブレーカであるが、保護部品をPTC、ヒューズ、電子回路で構成される保護回路のいずれかとすることができる。PTCは、温度が設定温度よりも高くなると、電気抵抗が飛躍的に大きくなって電流を実質的に遮断する部品を、第1の出力端子とリード片との間に接続する。ヒューズは、過電流で溶断される保護部品を第1の出力端子とリード片に接続する。電子回路で構成される保護回路は、第1の出力端子とリード片との間に接続される。
【0032】
第2の出力端子5は、ホルダー11の後成形部11Bの表面に固定されてパック電池の出力端子となる出力端子部5Bと、この出力端子部5Bに連結している連結部5Cとこの連結部5Cを電池2に固定する固定部5Aとからなる金属板である。この構造の第2の出力端子5は、所定の形状に切断された金属プレートを、ホルダー11の後成形部11Bにインサートして保護素子4に固定される。第2の出力端子5は、スポット溶接やレーザー溶接等の方法で、固定部5Aを電池2の平面部2Cの電極に溶接して固定してホルダー11を電池2に連結する。
【0033】
第2の出力端子5は、保護素子4を樹脂成形部1にインサートするときに、リード片4Bと同じように変形されて、保護素子4の電池2に対する相対位置と姿勢を変更できる可撓性を有する。この第2の出力端子5は、電池2の寸法誤差を吸収して、保護素子4と第2の出力端子5を正確な位置に配置できる。規定寸法よりも小さい電池に固定される第2の出力端子5は、固定部5Aと出力端子部5Bとの距離を離し、反対に規定寸法よりも大きい電池に固定される第2の出力端子5は、固定部5Aと出力端子部5Bとの距離を接近させて、保護素子4と第2の出力端子5を正確な位置に配置する。
【0034】
可撓性のある第2の出力端子5は、図に示すように連結部5Cを湾曲させて、固定部5Aと出力端子部5Bの位置を変更できる。ただ、第2の出力端子は、連結部の一部を細くし、あるいは連結部にく字状に折曲している折曲部を設けて、固定部と出力端子部の位置を変更することもできる。
【0035】
以上のコアパックは、金型30の成形室31に仮り止めするときに、保護素子4のリード片4Bと第2の出力端子5とを変形させて、第1の出力端子3及び出力端子部5Bと電池2との相対位置を正確に調整する。リード片4Bと第2の出力端子5の変形量で、電池2の寸法誤差を修正しながら第1の出力端子3と出力端子部5Bとを正確な位置に配置する。電池2は、製造工程において長さに相当な寸法誤差ができる。電池2の長さ方向の寸法誤差は、保護素子4と安全弁開口面20との寸法吸収隙間6を変化させて吸収できる。規格寸法よりも長い電池を内蔵するパック電池は、保護素子4の素子本体部4Aを安全弁開口面20の平面部2Cに接近させて寸法吸収隙間6を小さくする。規格寸法よりも短い電池を内蔵するパック電池は、寸法吸収隙間6を大きくする。以上のようにして、パック電池の外形寸法を規定寸法とすると共に、第1の出力端子3と第2の出力端子5を正確な位置に配置する。
【0036】
以上の構造のコアパック10は、保護素子4の第1の出力端子3と第2の出力端子5を以下に記述する可動ピンで金型の基準面に押圧して、定位置に保持される。
【0037】
図15ないし図19は、保護素子4を金型30の基準面32に押圧する可動ピン33を有する金型30を示す。これ等の金型30は、成形室31に可動ピン33を突出させて、保護素子4の第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを成形室31の基準面32に押圧する。可動ピン33は、保護素子4のホルダー11に設けている嵌着部11aである凹部に案内されて、保護素子4を正確な位置に仮り止めする。可動ピン33が保護素子4を成形室31の定位置に保持する状態で、成形室31に溶融樹脂の注入を開始して、樹脂成形部1を成形する。
【0038】
図15の金型30の可動ピン33は、成形室31の内部に、保護素子4のホルダー11の両面と平行な方向に弾性的に突出する直動ピン33Aである。この直動ピン33Aは、ホルダー11の嵌着部11aに案内されてその先端を傾斜面34として、傾斜面34で保護素子4のホルダー11を金型30の基準面32に押圧する。傾斜面34は、直動ピン33Aを保護素子4のホルダー11に向かって軸方向に移動させるとき、保護素子4の表面を金型30の基準面32に押圧できる方向に傾斜している。保護素子4のホルダー11は、保護素子本体4Aに固定している第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを金型30の基準面32に押圧して、定位置に仮り止めされる。表面を基準面32に押圧するために、直動ピン33Aの傾斜面34は、保護素子4のホルダー11の裏面、正確にはホルダー11の裏面と側面とのコーナーを押圧する。傾斜面34で押圧される保護素子4のホルダー11は、表面と直交する方向の垂直分力で基準面32に押圧される。すなわち、直動ピン33Aが成形室31に押し出されると、保護素子4のホルダー11に設けている嵌着部11aのコーナーが傾斜面34を摺動して、第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを金型30の基準面32に押圧する。直動ピン33Aの傾斜面34は、図の実線で示す最も厚いホルダー11から、図の鎖線で示す最も薄いホルダー11まで押圧できる長さを有する。直動ピン33Aは、保護素子4のホルダー11を、両側から弾性的に押圧して、第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを基準面32に押し付ける。直動ピン33Aは、好ましくは、上下に複数個を設けて、保護素子4のホルダー11の複数箇所を上下両側から押圧する。このように、複数箇所が直動ピン33Aで押圧されるホルダー11は、より確実に基準面32に押し付けられて、定位置に保持される。さらに、直動ピン33Aは、弾性的に保護素子4のホルダー11を押圧するために、外部で弾性体(図示せず)に連結している。さらに、直動ピン33Aは、コアパック10を成形室31にセットするときに後退する。直動ピン33Aがコアパック10のセットの邪魔にならないようにするためである。直動ピン33Aを後退させるために、直動ピン33Aは弾性体を介して、金型30の外部でシリンダーや後退機構等(図示せず)に連結される。シリンダー(図示せず)は、空気シリンダーとして、直動ピン33Aを弾性的に押し出すことができる。
【0039】
図16の可動ピン33も、保護素子4に向かって成形室31に突出する直動ピン33Aである。この直動ピン33Aは、保護素子4のホルダー11の表面と平行な方向に成形室31に弾性的に突出されて、第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとが基準面32に当接するように、保護素子4のホルダー11を裏面から押圧する。この直動ピン33Aは、保護素子4のホルダー11の裏面を押圧する面に、先端縁が直動方向に伸びている山形凸条35を設けている。この山形凸条35が保護素子4のホルダー11の裏面を押圧して、ホルダー11の表面に設けている第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを基準面32に保持する。この直動ピン33Aは、保護素子4のホルダー11の裏面に沿って、裏面と平行に突出して、山形凸条35でホルダー11の裏面を押圧する。山形凸条35は、図の実線で示す最も厚いホルダー11から図の鎖線で示す最も薄いホルダー11まで裏面を押圧する。山形凸条35は、成形室31の同じ位置に突出して、薄いホルダー11から厚いホルダー11まで押圧するが、厚いホルダー11は、深く食い込んで基準面32に向かって押圧し、薄いホルダー11は浅く食い込んで基準面に向かって押圧する。すなわち、山形凸条35は、保護素子4のホルダー11の裏面に食い込んで基準面32に向かって押圧するが、厚いホルダー11と薄いホルダー11では、食い込む深さが異なる。この構造の可動ピン33は、簡単な構造で、山形凸条35を保護素子4のホルダー11の裏面に食い込ませて、表面の第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを基準面32にしっかりと押圧して定位置に保持できる。この直動ピン33Aも、好ましくは、上下に複数個を設けて、保護素子4のホルダー11の複数箇所を上下両側から押圧して、第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとをより確実に基準面32に押し付けて定位置に保持できる。この直動ピン33Aも、傾斜面34のある直動ピン33Aと同じような機構で、コアパック10を成形室31にセットするとき後退させる。コアパック10をセットするときに邪魔にならないようにするためである。
【0040】
さらに、図17の可動ピン33は、成形室31の内面に突出して、保護素子4のホルダー11の裏面を基準面32に向かって押圧する方向に回動する回動ピン33Bである。この回動ピン33Bは、保護素子4のホルダー11の裏面を押圧して、保護素子4の表面の第1出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを基準面32に押圧して定位置に保持する。回動ピン33Bは、金型30に回転できるように連結している回転軸36と、この回転軸36に中心から外に向かって伸びるように固定している押圧ピン37とを備える。さらに、回動ピン33Bは、金型30の外側から回動できるように、金型30の外側に駆動アーム38を突出させている。駆動アーム38は、一端を回転軸36に連結して、他端をシリンダー39等に連結している。回転軸36は、回転できるが成形室31の内面との間に隙間ができないように、金型30に連結している。回転軸36と成形室31の内面との間に隙間ができると、注入される溶融樹脂がこの隙間に侵入して、バリとなるからである。この回動ピン33Bは、シリンダー39に回動されて、押圧ピン37で保護素子4のホルダー11の裏面を押圧する。この回動ピン33Bも、コアパック10を成形室31にセットするときに、邪魔にならないように、押圧ピン37を成形室31の内面に向かって回動させる。コアパック10を成形室31にセットした後、シリンダー39で回動ピン33Bを回動して、押圧ピン37で保護素子4のホルダー11の裏面を押圧し、ホルダー11の表面を基準面32に押し付けて保護素子4を定位置に保持する。
【0041】
さらに、図18と図19の可動ピン33は、保護素子4のホルダー11の裏面を押圧するカム面42を先端部に有するカムピン33Cである。このカムピン33Cは、成形室31の内面に突出すると共に、成形室31に突出した状態で軸を中心に回転して、カム面42で保護素子4のホルダー11の表面を基準面32に押圧する。図のカムピン33Cは、先端部を軸方向に切欠して保護素子4のホルダー11の裏面に挿入する挿入凸部41を形成しており、この挿入凸部41の保護素子4と対向する面をカム面42としている。カム面42は、カムピン33Cを軸を中心に回転させると、保護素子4のホルダー11の表面を基準面32に押圧できる形状としている。図18に示す挿入凸部41は、断面形状を半円状としてカム面42を平面としている。ただ、挿入凸部41は、必ずしも半円形状とする必要はなく、保護素子4のホルダー11の裏面に挿入された状態で回転されて、カム面42で保護素子4のホルダー11を金型30の基準面32に押圧できる全ての形状とすることができる。たとえば、挿入凸部は、カム面を曲面として保護素子の裏面をスムーズに押圧できる。
【0042】
カムピン33Cである可動ピン33は、図18に示すように、保護素子4のホルダー11の両面と平行な方向に成形室31に突出されて、挿入凸部41が保護素子4のホルダー11の裏面に挿入される。さらに、カムピン33Cは、図19に示すように、挿入凸部41を保護素子4のホルダー11の裏面に位置させる状態で中心軸を中心に回転されて、カム面42で保護素子4のホルダー11の裏面を押圧する。ホルダー11の裏面が押圧されると、表面の第1の出力端子3と第第2の出力端子5の出力端子部5Bとが金型30の基準面32に押圧されて、定位置に仮り止めされる。この構造のカムピン33Cは、回転することによって、厚いホルダー11から薄いホルダー11まで基準面32に向かって押圧するが、厚いホルダー11と薄いホルダー11とでは回転する角度が異なる。すなわち、カムピン33Cは、厚いホルダー11では小さく回転して基準面32に向かって押圧し、薄いホルダー11では大きく回転して基準面に向かって押圧する。したがって、カム面42は、最も厚いホルダー11から最も薄いホルダー11まで押圧できる形状としている。このカムピン33Cも、好ましくは、上下に複数個を設けて、保護素子4のホルダー11の裏面の複数箇所をカム面42で押圧する。図18と図19に示す金型30は、上下に各2個のカムピン33Cを設けており、保護素子4のホルダー11の裏面の4箇所を押圧している。複数のカムピン33Cは、一緒に回転してカム面42で保護素子4のホルダー11の裏面を同時に押圧する。このとき、保護素子4の両端部、図19において左右に位置するカムピン33Cは、互いに逆方向に回転させる。ホルダー11が左右の一方向に強く押圧されて、左右にずれるのを防止するためである。このように、ホルダー11の裏面の複数箇所が同時に押圧される保護素子4は、より確実に基準面32に押し付けられて、定位置に保持される。このカムピン33Cも、前述の直動ピン33Aと同じような機構で、コアパック10を成形室31にセットするときに、邪魔にならないように後退させる。
【0043】
コアパックは、図示しないが、保護素子のホルダーと電池との間に、位置決ホルダーを配設することもできる。位置決ホルダーは、樹脂成形部よりも硬いプラスチックを成形して製作される。この位置決ホルダーは、たとえば保護素子のホルダーを嵌着して定位置に配設する形状に成形される。さらに、位置決ホルダーは、位置決嵌着部を設けて、この位置決嵌着部を外部に表出するようにして樹脂成形部にインサートすることができる。この構造のパック電池は、硬質プラスチックの位置決ホルダーで位置決嵌着部を設けることができる。このため、位置決嵌着部をしっかりとした構造として、パック電池を正確に位置決めして電気機器に装着できる。位置決嵌着部は凹部とし、ここに電気機器に設けている嵌着凸部を入れて、パック電池を定位置に決められた姿勢で装着することができる。位置決嵌着部は、凸部とすることもできる。凸部の位置決嵌着部は、電気機器に設けている凹部に嵌入される。
【0044】
ただし、コアパック10の保護素子4を樹脂成形部1にインサートして固定するパック電池は、樹脂成形部1で保護素子4を正確な位置に固定するので、図3と図4に示すように、位置決ホルダーのない構造として極めて簡単な構造にできる。
【0045】
樹脂成形部1を成形する金型30は、電池2と保護素子4を正確な位置に仮り止めする成形室31を有する。コアパック10は、成形室31に仮り止めされる。成形室31に仮り止めされたコアパック10は、可動ピン33が保護素子4を押圧して、保護素子4の表面の第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bとを基準面32に押圧する状態で成形室31の正確な位置に保持される。この状態で、成形室31に溶融樹脂を注入して、保護素子4を正確な位置に固定する。
【0046】
電池2は、リチウムイオン電池、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池等の充電できる二次電池である。図の電池2は、薄型電池で、外装缶2Aの両側を湾曲面として、外装缶2Aの四隅のコーナー部を面取りした形状としている。薄型電池にリチウムイオン電池を使用すると、パック電池全体の容量に対する充電容量を大きくできる特長がある。この電池2は、図5に示すように、凸部電極2Bを設けている安全弁開口面20の平面部2Cに安全弁8を設けている。図に示す電池2は、平面部2Cの中央部分に凸部電極2Bを設けて、一端部に安全弁8を設けている。安全弁8は、電池2の内圧が設定圧力よりも高くなるときに開弁する。図の安全弁8は、内圧が設定圧力になると破壊される薄膜弁で開口部9を閉塞している。薄膜弁の安全弁8は、構造を簡単にできるが、樹脂成形部1の成形圧で絶縁材15が変形されて破壊されることがある。本発明のパック電池は、変形し難いように絶縁材15を配設して、成形圧で薄膜弁が破壊されるのを防止している。ただし、本発明のパック電池は、安全弁に、設定圧力になると開弁する全ての構造、たとえば、弾性体が弁体を弾性的に押圧している安全弁も使用できる。この構造の安全弁も開口部から絶縁材が挿入されると、弁体が開弁されて正常に動作しなくなる。正常に動作する安全弁は、電池の内圧が設定圧力よりも高くなると開弁して、内部のガス等を排出して、内圧上昇を停止する。
【0047】
保護素子4と電池2は、樹脂成形部1との接着面にプライマー層を設けて、樹脂成形部1に強固に接着される。プライマー層は、樹脂成形部1を成形するときに樹脂成形部1を強力に接着する。とくに、金属ケースの電池表面に樹脂成形部1を強力に接着する。さらに、プライマー層は、保護素子4のホルダー11に塗布して、ここに樹脂成形部1をしっかりと接着することもできる。プライマー層は、樹脂成形部1を接着する面に塗布して設けられる。図のパック電池は、安全弁開口面20に樹脂成形部1を接着しているので、安全弁開口面20にプライマー層を設ける。さらに保護素子4のホルダー11にも樹脂成形部1を接着しているので、これ等の表面にもプライマー層を設ける。プライマー層は、未硬化では液状をしているプライマー液を霧状にスプレーし、あるいはこれを刷毛で塗布し、あるいはコアパック10をプライマー液に浸漬して塗布することができる。プライマー層は、コアパック10の状態で必要な部分に設けられ、あるいはコアパック10として組み立てる前の電池2の表面に、さらに保護素子4のホルダー11に塗布して設けることができる。保護素子4のホルダー11の表面に設けるプライマー層は、出力端子等の電気接点を除く部分に塗布される。プライマー層が電気接点の接触不良の原因となるからである。プライマー層は、薄膜で充分な効果があるので、その膜厚を約1μmとする。ただし、プライマー層は、膜厚を0.5〜5μmとすることもできる。プライマー層は、樹脂成形部1を強力に接着する作用に加えて、電池表面を保護する働きもあるので、膜厚を厚くして保護作用をより向上できる。
【0048】
樹脂成形部1はポリアミド樹脂で成形して、プライマー層をエポキシ樹脂系のプライマーとすることができる。樹脂成形部1のポリアミド樹脂は、樹脂内にある酸−アミド結合にプライマー層のエポキシ基を導入してプライマー層に化学結合される。このため、樹脂成形部1は、より強力にプライマー層に接着される。プライマー層を形成するプライマーは、エポキシ樹脂に代わって、あるいはエポキシ樹脂に加えて、変性エポキシ樹脂系プライマー、フェノール樹脂系プライマー、変性フェノール樹脂系プライマー、ポリビニルブチラール系プライマー、ポリビニルホルマール系プライマー等も使用できる。これ等のプライマーは、複数を混合して使用することもできる。これ等のプライマーは、ポリアミド樹脂の樹脂成形部1に化学結合すると共に、金属表面に水素結合あるいは化学結合して、樹脂成形部1を電池表面に強力に接着する。
【0049】
樹脂成形部1を成形する合成樹脂は、ポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂にはエポキシ樹脂を添加することもできる。エポキシ樹脂を添加しているポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂のみのものに比較して接着力を強くできる。ポリアミド樹脂は、軟化温度が低く、しかも溶融時の粘度も低いので、他の熱可塑性合成樹脂に比較して、低温、低圧で成形できる。また、金型の成形室から速やかに脱型できる特長もある。低温、低圧で成形される樹脂成形部1は、成形に要する時間を短縮できると共に、樹脂成形時における熱や射出圧による保護素子4等への悪影響を低減できる特長がある。ただし、本発明のパック電池は、樹脂成形部を成形する樹脂をポリアミド樹脂には特定しない。ポリアミド樹脂以外の樹脂、たとえばポリウレタン樹脂等も使用できる。さらに、樹脂成形部にインサートされる保護素子等の耐熱性が向上できるなら、ポリエチレン、アクリル、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用できる。
【0050】
図のパック電池は、図2、図20、図21に示すように、安全弁開口面20から電池2の外周表面まで延長しているラップ薄肉部18を有する。このラップ薄肉部18は、樹脂成形部1に一体的に成形されると共に、樹脂成形部1を成形するときに電池2の外周表面に接着される。金型30の成形室31に注入される溶融樹脂は、安全弁開口面20からラップ薄肉部18を成形する部分まで注入されて、ラップ薄肉部18を樹脂成形部1に一体的に成形する。ラップ薄肉部18は、好ましくは電池2の外周表面の全周に設けられる。この樹脂成形部1は、外周表面の全周に設けているラップ薄肉部18で最も剥離しないように電池2に連結される。ただ、ラップ薄肉部18は、薄型電池の幅広面の外周表面にのみ設けることもできる。
【0051】
ラップ薄肉部18は、厚いとパック電池の外形を大きくし、薄いと充分な強度にできない。このため、ラップ薄肉部18の肉厚は、好ましくは0.1〜0.3mm、さらに好ましくは0.1〜0.2mmとする。この肉厚のラップ薄肉部18は、薄型電池を内蔵するパック電池全体の厚さを実質的にはほとんど厚くしない。それは、薄型電池の使用時の「膨れ量」に吸収されるからである。薄型電池は、内圧が上昇するときに、中央部が多少は膨れて厚くなる性質がある。前述の肉厚のラップ薄肉部18は、薄型電池の「膨れ量」よりも小さい。さらに、ラップ薄肉部18は、安全弁開口面20から外周表面に延長して設けているが、この部分は膨れることがない。このため、薄型電池の中央が内圧上昇で膨れるとき、ラップ薄肉部18を設けている部分のパック電池の厚さは、膨れた中央部分よりも薄くなる。このため、ラップ薄肉部18を設けることで、薄型電池を内蔵するパック電池全体を厚さを実質的に増加させることはない。
【0052】
ラップ薄肉部18の幅(W1)は、広くして電池2との結合強度を大きくできる。ラップ薄肉部18は、相当に幅を狭くしても、樹脂成形部1をしっかりと安全弁開口面20に接着できる。とくに、図に示すように、表面を表面被覆シート7でカバーしているパック電池は、表面被覆シート7でラップ薄肉部18を電池表面に押圧して剥離しないようにできる。このため、ラップ薄肉部18の幅(W1)を狭く、0.1〜2mm、好ましくは0.2〜1mm、たとえば0.5mmと狭くして、樹脂成形部1をしっかりと電池2に連結できる。幅の狭いラップ薄肉部18は、溶融状態の合成樹脂を確実に注入して規定の形状に成形できる。
【0053】
表面被覆シート7は、加熱して収縮できる熱収縮チューブである。この表面被覆シート7は、樹脂成形部1のラップ薄肉部18の表面に密着されて、樹脂成形部1を電池2にしっかりと連結する。さらに、表面被覆シート7で被覆しているパック電池は、ラップ薄肉部18と電池2との間に剥離するものが侵入することがなく、このことによっても、ラップ薄肉部18の剥離を阻止できる。ただ、表面被覆シートは、ラベルや粘着テープとすることもできる。ラベルや粘着テープである表面被覆シートは、樹脂成形部とラップ薄肉部の表面ないし電池の表面に貼付して、樹脂成形部を電池にしっかりと連結する。
【0054】
図2と図20のパック電池は、樹脂成形部1の外周に段差19を設け、低く成形している部分を表面被覆シート7で被覆している。この樹脂成形部1は、表面被覆シート7が樹脂成形部1から突出することがなく、樹脂成形部1と表面被覆シート7の表面をほぼ同一面にできる。
【0055】
さらに、図20と図21に示すパック電池は、樹脂成形部1を接着している安全弁開口面20の反対側の対向端面に、図において電池2の底面に、樹脂成形部1とは別に成形されてなるプラスチック成形体21を接着している。このプラスチック成形体21は、表面が対称形状として、左右を逆向きにして電池に接着できる形状としている。さらに、このプラスチック成形体21は、図5の斜視図と図20の断面図に示すように、電池2の対向端面に接着される接着面に、対向端面に部分的に当接してプラスチック成形体21を定位置に位置決めして装着する位置決リブ25を設けている。この構造のプラスチック成形体21は、接着剤28を介して電池2に正確な姿勢で接着できる。それは、プラスチック成形体21を接着する余分の接着剤28を、位置決リブ25によってできる電池2の対向端面と接着面との間に接着剤28の逃がし空隙29を設けて、余分の接着剤28をこの逃がし空隙29に移動できるからである。
【0056】
プラスチック成形体21は、樹脂成形部1よりも硬質のプラスチックで成形している。このプラスチック成形体21は、対向端面の全面を被覆する底部22と、対向端面から電池2の外周表面まで延長している第2のラップ薄肉部23とを一体的に成形している。底部22は、第2のラップ薄肉部23よりも厚く成形すると共に、パック電池を電気機器から脱着するときにユーザーが爪先を入れる引掛凹部24を設けている。引掛凹部24は底部24の表面に対称となる形状に設けている。図20に示す示すプラスチック成形体21は、図22の底面図に示すように、上下に2列の引掛凹部24を対称に設けている。このように、対称の形状に引掛凹部24を設けるプラスチック成形体21は、方向性なく電池2に装着できるので、不良生産を誘発させることなく能率良く作業できる。ただ、プラスチック成形体21は、図23に示すように、中央部に1列の引掛凹部24を設けることもできる。
【0057】
以上のパック電池は、以下のようにして製造される。
(1) 図5に示すように、第2の出力端子5の固定部5Aを電池2の平面部2Cの電極に、スポット溶接等の方法で固定する。その後、図5の矢印で示すように、第2の出力端子5を折曲して、保護素子4を電池2に接近させる。
(2) 保護素子4に連結しているリード片4Bとを電池2の凸部電極2Bの端面にスポット溶接等の方法で固定して、保護素子4と電池2に連結してコアパック10を製作する。位置決ホルダーのあるコアパックは、保護素子と電池の間に位置決ホルダーを配設する。底にプラスチック成形体21を連結するコアパック10は、プラスチック成形体21を接着して固定する。
【0058】
(2) コアパック10を、図3に示すように、金型30の成形室31にセットする。このとき、コアパック10は、可動ピン33が保護素子4のホルダー11を押圧して、保護素子4の表面の第1の出力端子3と第2の出力端子5の出力端子部5Bを基準面32に押圧する。可動ピン33で金型30の基準面32に押圧される保護素子4は、成形室31の正確な位置に仮り止めして保持される。成形室31にコアパック10をセットした後、金型30を型締めする。型締めされた金型30は、樹脂成形部1を成形するための成形室31が形成される。
【0059】
(3) 成形室31に、加熱された溶融樹脂の注入を開始し、成形室31に溶融樹脂を満たして、樹脂成形部1を成形する。溶融樹脂は、金型30に開口された注液孔40から注入される。注入された溶融樹脂は、ラップ薄肉部18を成形する部分まで注入されて、樹脂成形部1と一体構造のラップ薄肉部18を成形する。溶融樹脂の注入工程においては、可動ピン33は保護素子4を基準面32に押圧する状態で注入を開始して、最後まで溶融樹脂を注入することもできるが、可動ピン33が保護素子4のホルダー11を基準面32に押圧する状態で、溶融樹脂の注入を開始し、溶融樹脂の注入が完了する前に、保護素子4のホルダー11を押圧しない位置まで可動ピン33を後退させることもできる。樹脂成形部1の注入が開始されて、成形室31に溶融樹脂が注入されると、注入された溶融樹脂で保護素子4は定位置に保持される。したがって、その後は、可動ピン33が保護素子4のホルダー11を基準面32に押圧する押圧状態を解除して、溶融樹脂を注入して、保護素子4と第2の出力端子5の位置ずれを防止しながら溶融樹脂の注入を完了できる。この方法で成形すると、可動ピン33が保護素子4のホルダー11を押圧する位置にないので、可動ピン33の跡型である凹部が樹脂成形部1にできるのを解消できる。
【0060】
(4) 樹脂成形部1を硬化させた後、金型30を開いて、樹脂成形部1にコアパック10の一部をインサート成形しているパック電池を取り出す。
【0061】
(5) その後、図21に示すように、熱収縮チューブである筒状の表面被覆シート7にパック電池を入れ、熱収縮チューブを加熱して、パック電池の表面に密着させる。表面被覆シート7は、樹脂成形部1とプラスチック成形体21に設けている段差19にぴったりと密着されて、樹脂成形部1とプラスチック成形体21とをしっかりと電池2に連結する。
【0062】
以上にようにして製作された図21のパック電池は、第1の出力端子3を第2の出力端子5よりも大きくしている。したがって、このパック電池は、第1の出力端子3に、電気機器に設けている正又は負の電源端子に加えて、パック電池を識別する識別端子を接触させることができる。このパック電池は、図24に示す回路構成となるので、これが装着される電気機器は、識別端子と電源端子との電気抵抗が0Ωであると、正常なパック電池が装着されたと判定する。
【0063】
【発明の効果】
本発明のパック電池は、樹脂成形部を成形するときに安全弁が破壊されるのを確実に防止しながら、樹脂成形部と絶縁材とをしっかりと結合して、樹脂成形部を絶縁材を介して剥離しないように電池に連結できる特長がある。それは、本発明のパック電池が、電池の安全弁開口面と樹脂成形部との境界に配設される絶縁材が、樹脂成形部の成形圧で変形しない硬質プレートで、この絶縁材に埋設凸部を設け、この埋設凸部を樹脂成形部に埋設して、埋設凸部で絶縁材を樹脂成形部にしっかりと連結させるからである。樹脂成形部に埋設された埋設凸部は、絶縁材をしっかりと樹脂成形部に連結して、絶縁材でもって安全弁の開口部を確実に保護する。このように、絶縁材で保護される安全弁は、樹脂成形部を成形する合成樹脂で破壊されない。
【0064】
さらに、樹脂成形部に埋設される埋設凸部は、樹脂成形部が成形された状態で、樹脂成形部に一体的に結合された状態となる。このため、絶縁材は樹脂成形部にしっかりと連結され、樹脂成形部を介して絶縁材を電池にしっかりと結合できる。
【0065】
埋設凸部は、樹脂成形部に埋設される状態ではアンカー効果で、絶縁材を樹脂成形部に連結されるが、さらに請求項2に記載するように、埋設凸部が樹脂成形部にひっかかる形状に成形して、絶縁材はより強力に樹脂成形部に連結される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパック電池の製造方法を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例にかかるパック電池の樹脂成形部の水平断面図
【図3】図2に示すパック電池のコアパックを金型に配設する状態を示す斜視図
【図4】図3に示す金型の断面斜視図
【図5】図3に示すコアパックの分解斜視図
【図6】コアパックの安全弁開口面に絶縁材を配設した状態を示す平面図
【図7】樹脂成形部の安全弁部分の断面図
【図8】絶縁材に設ける埋設凸部の一例を示す断面図
【図9】絶縁材に設ける埋設凸部の他の一例を示す断面図
【図10】絶縁材に設ける埋設凸部の他の一例を示す断面図
【図11】絶縁材に設ける埋設凸部の他の一例を示す断面図
【図12】絶縁材に設ける埋設凸部の他の一例を示す断面図
【図13】保護素子の平面図
【図14】図13に示す保護素子の断面図
【図15】樹脂成形部を成形する金型の一例を示す断面図
【図16】樹脂成形部を成形する金型の他の一例を示す断面図
【図17】樹脂成形部を成形する金型の他の一例を示す断面図
【図18】樹脂成形部を成形する金型の他の一例を示す断面図
【図19】図18に示す金型の水平断面図
【図20】図2に示すパック電池の垂直縦断面図
【図21】本発明の一実施例にかかるパック電池の分解斜視図
【図22】図20に示すパック電池のプラスチック成形体の底面図
【図23】プラスチック成形体の他の一例を示す底面図
【図24】本発明の一実施例にかかるパック電池の回路図
【符号の説明】
1…樹脂成形部
2…電池 2A…外装缶 2B…凸部電極
2C…平面部
3…第1の出力端子
4…保護素子 4A…素子本体部 4B…リード片
5…第2の出力端子 5A…固定部 5B…出力端子部
5C…連結部
5a…連結フック
6…寸法吸収隙間
7…表面被覆シート
8…安全弁
9…開口部
10…コアパック
11…ホルダー 11A…ケーシング 11B…後成形部
11a…嵌着部
12…可動接点 12A…接点金属
13…温度変形金属
14…固定接点
15…絶縁材
16…貫通孔
17…両面接着テープ
18…ラップ薄肉部
19…段差
20…安全弁開口面
21…プラスチック成形体
22…底部
23…第2のラップ薄肉部
24…引掛凹部
25…位置決リブ
26…埋設凸部 26A…フック 26B…凸部
26C…穴
28…接着剤
29…逃がし空隙
30…金型
31…成形室
32…基準面
33…可動ピン 33A…直動ピン 33B…回動ピン
33C…カムピン
34…傾斜面
35…山形凸条
36…回転軸
37…押圧ピン
38…駆動アーム
39…シリンダー
40…注液孔
41…挿入凸部
42…カム面
90…コアパック
91…回路基板
92…電池
93…金型
94…成形室

Claims (9)

  1. 樹脂成形部(1)を成形する金型(30)に電池(2)が仮り止めされて、樹脂成形部(1)の成形室(31)に注入されて成形される合成樹脂に電池(2)が接着され、この樹脂成形部(1)が電池(2)の安全弁(8)の開口部(9)を設けてなる安全弁開口面(20)に接着されてなるパック電池であって、
    電池(2)の安全弁開口面(20)と樹脂成形部(1)との境界であって、安全弁(8)の開口部(9)を閉塞する位置に絶縁材(15)を接着しており、この絶縁材(15)は、樹脂成形部 (1) の成形圧で変形しない硬質プレートであり、電池(2)との接着面との反対面に、樹脂成形部(1)に埋設される埋設凸部(26)を有し、この埋設凸部(26)を樹脂成形部(1)に埋設して、埋設凸部(26)が絶縁材(15)と樹脂成形部(1)とを連結するようにしてなるパック電池。
  2. 埋設凸部(26)が先端に向かって太くあるいは幅が広くなる逆テーパー状、先端にフック(26A)を設けている鈎形、表面に複数の凸部(26B)を設けているロッド状、両面に貫通する穴(26C)や凹部を設けているロッド形状のいずれかである請求項1に記載されるパック電池。
  3. 電池(2)の安全弁開口面(20)に対向し、かつ安全弁開口面(20)から離して電池(2)に直接あるいは電子部品を介して間接的に電気接続してなる導電体を配設しており、この導電体と安全弁開口面(20)との間に絶縁材(15)を配設して、絶縁材(15)で導電体を電池(2)の安全弁開口面(20)から絶縁している請求項1に記載されるパック電池。
  4. 導電体が、プリント基板の表面に設けている導電部、またはリード板のいずれかまたは両方である請求項3に記載されるパック電池。
  5. 絶縁材(15)が、安全弁(8)の開口部(9)との対向位置から離れた位置に貫通孔(16)を開口しており、この貫通孔(16)に溶融樹脂が注入されて、ここに注入された溶融樹脂が凝固して形成された樹脂成形部(1)が電池(2)の安全弁開口面(20)に接着されてなる請求項1に記載されるパック電池。
  6. 電池(2)の安全弁開口面(20)が凸部電極(2B)を有する面で、絶縁材(15)は凸部電極(2B)と安全弁(8)の開口部(9)との間に貫通孔(16)を開口している請求項5に記載されるパック電池。
  7. 絶縁材(15)がガラス繊維で補強しているエポキシ板である請求項に記載されるパック電池。
  8. 絶縁材(15)が両面接着テープ(17)を介して電池(2)の安全弁開口面(20)に接着されてなる請求項1ないしのいずれかに記載されるパック電池。
  9. 絶縁材(15)の外周形状を電池(2)の安全弁開口面(20)の外周よりも小さくして、樹脂成形部(1)を絶縁材(15)の外周で安全弁開口面(20)に接着している請求項1ないしのいずれかに記載されるパック電池。
JP2002379386A 2002-10-31 2002-12-27 パック電池 Expired - Fee Related JP3728291B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002379386A JP3728291B2 (ja) 2002-12-27 2002-12-27 パック電池
US10/695,869 US7252903B2 (en) 2002-10-31 2003-10-30 Battery pack
DE10350693A DE10350693A1 (de) 2002-10-31 2003-10-30 Batteriepack
KR1020030076125A KR100974996B1 (ko) 2002-10-31 2003-10-30 팩 전지
CNA2003101138330A CN1499654A (zh) 2002-10-31 2003-10-31 组式电池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002379386A JP3728291B2 (ja) 2002-12-27 2002-12-27 パック電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004213931A JP2004213931A (ja) 2004-07-29
JP3728291B2 true JP3728291B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=32815902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002379386A Expired - Fee Related JP3728291B2 (ja) 2002-10-31 2002-12-27 パック電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3728291B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4946068B2 (ja) * 2005-01-21 2012-06-06 ソニー株式会社 電池パック
JP2007220576A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Hitachi Maxell Ltd 電池パック
JP4989113B2 (ja) * 2006-05-31 2012-08-01 三洋電機株式会社 パック電池とパック電池の製造方法
JP2008140628A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sanyo Electric Co Ltd パック電池とその製造方法
JP5100116B2 (ja) * 2006-12-29 2012-12-19 三洋電機株式会社 パック電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004213931A (ja) 2004-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100974996B1 (ko) 팩 전지
JP2008140628A (ja) パック電池とその製造方法
KR100699686B1 (ko) 보호회로 모듈 성형체 및 그것을 포함하는 전지
JP2008140711A (ja) パック電池
JP4130160B2 (ja) パック電池
EP2015386A2 (en) Battery pack
JP3728288B2 (ja) パック電池
JP3728291B2 (ja) パック電池
JP3966751B2 (ja) 電流遮断素子を備えるパック電池
JP3802467B2 (ja) パック電池とその製造方法
JP2003132861A (ja) 電池パックの製造方法
JP3877623B2 (ja) パック電池の製造方法
JP2008251692A (ja) 感熱素子、該感熱素子を備える電池パック及び電子機器、並びに該感熱素子の製造方法
JP3744869B2 (ja) パック電池
JP2003077434A (ja) パック電池とその製造方法
JP3806695B2 (ja) 保護素子を内蔵するパック電池
JP3877555B2 (ja) パック電池とその製造方法
JP2008300245A (ja) 電池パック及びその製造方法
JP3802458B2 (ja) パック電池とその製造方法
JP4141159B2 (ja) パック電池
JP2005005138A (ja) 電池パックの製造方法
JP5100116B2 (ja) パック電池
JP3877622B2 (ja) パック電池
JP2009193794A (ja) パック電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050930

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3728291

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131007

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees