JP3728284B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大径、小径のディスクを自動的に判別するディスクドライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(Compact Disk)には、直径が8cmと12cmの2種類が存在している。従って、この質量の違いが音質に悪影響を及ぼさないようにするために、CDの回転制御系であるスピンドルサーボのゲインを、各ディスク径に対応した最適な値に設定する必要がある。
【0003】
このために必要な、直径が8cmのCD(以下8cmCDという)か、直径が12cmのCD(以下か12cmCDという)かの検出は、特開平9−128877号公報の従来の技術として記されているように、通常は、発光素子からの光を受光素子がCDによって妨げられることなく受光できたか否かを出力する光センサによって行われていた。この場合、図43(正面図),図44(右側面図)に示す如く、第1の光センサは8cmCDを演奏位置に装着したときは発光素子からの光を受光素子が受光でき、かつ12cmディスクを装着したときには発光素子からの光を受光素子が受光できない位置に配設される。また、第2の光センサは8cmCDあるいは12cmCDを装着したときには発光素子からの光を受光素子が受光できない位置に配設される。これにより、第1と第2の光センサの受光素子が発光素子からの光を共に受光できなかったときは12cmCDと判断され、第1の光センサの受光素子が発光素子からの光を受光できず第2の光センサの受光素子が発光素子からの光を受光できたときは8cmCDと判断される。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その特徴は、
直径が12cm、8cmのディスクをディスクの径方向に水平に搬送する搬送手段と、
前記12cmディスクが搬送されたときは前記12cmディスクの搬送に伴い前記12cmディスクの外周と当接して回動し、前記8cmディスクが搬送されたときは回動しないストッパ部と、
前記12cmディスクが搬送されたとき前記ストッパ部の回動に伴って第1の軸を中心に回動し12cmディスクが搬送されたことを検出する第1のスイッチを押下し、前記8cmディスクが搬送されたとき前記8cmディスクの搬送に伴い前記8cmディスクの外周と当接して第2の軸を中心に回動し8cmディスクが搬送されたことを検出する第2のスイッチを押下するスイッチレバーと、を備えたことにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、情報の記録領域が直径8cmディスクと同じ領域で、外形が12cmであるディスク(特開平11−25508号公報参照、ここでは、このディスクをニューマキシシングルディスクと呼ぶ)が市販されるようになった。このニューマキシシングルディスクの半径8cmから半径12cmの領域は透明であったり、印刷がほどこされたりしている。透明であると、外形が8cmと誤認識するという問題があり、更に、ディスクを搬送させるモータの回転を早く停止させるという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスクドライブ装置はかかる点に鑑みなされたもので、直径が12cm、8cmのディスクをディスクの径方向に水平に搬送する搬送手段と、8cm盤のディスクの搬送を当接により停止させ12cmのディスクの搬送は回動により許容する8cm用ストッパと、該8cm用ストッパで許容された12cmのディスクの搬送を8cmのディスクと同心停止位置に停止させる12cm用ストッパと、8cm用検出スイッチと、8cmのディスクが前記同心停止位置に停止されたとき前記8cm用検出スイッチをONに切り替え前記8cm用ストッパが12cmのディスクの搬送により回動されることにより前記前記8cm用検出スイッチがONに切り替わることを防止するスイッチ作動部を備える。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に基づき説明する。本実施例の装置は8cmCD(Compact Disk)と12cmCDの他、MD(Mini Disk)も共通のヘッドで再生可能な1DINオーディオサイズ(ドイツ規格)の再生装置である。図1は実施例のブロック図である。本実施例のディスクドライブ装置はメカ(1)と、メカ(1)を制御する制御回路(2)と、制御回路(2)の動作プログラムを記憶したROM(3)と、制御回路(2)の動作に必要な情報を記憶するRAM(4)とからなる。
【0008】
図2はメカ(1)の構成を示す平面図であり、図3はこの正面図であり、図4はこの右側面図である。図5はディスクの挿入位置を示す平面図であり、図6はこの右側面図であり、図7はこの左側面図である。
【0009】
図8はローラ用の駆動部(14)を示す正面図であり、図9はその左側面図である。図10はローラの左方の保持方法を示す部分左側面図である。
【0010】
図11はMD用の後部のスイッチを示す左側面図である。図12はMD引き込みの第1の状態を示す平面図である。図13はMD引き込みの第2の状態を示す平面図であり、図14はこの左側面図であり、図15は図14の要部の部分拡大図である。
【0011】
図16はMD引き込みの第3の状態を示す平面図であり、図17はこの左側面図であり、図18は図17の要部の部分拡大図である。図19はMD引き込みの終了状態を示す平面図であり、図20はこの正面図であり、図21はこの左側面図である。図22はMDのクランプ状態を示す左側面図である。図23はMDの排出状態を示す左側面図である。
【0012】
図24はCD引き込みの第1の状態を示す平面図である。図25はCD引き込みの第2の状態を示す右側面図である。図26は8cmCD引き込みの第3の状態を示す平面図であり、図27は図26の要部の詳細図である。図28は8cmCD引き込みの終了状態を示す平面図であり、図29は図28の要部の詳細図である。図30は12cmCD引き込みの第3の状態を示す平面図であり、図31は図30の要部の詳細図である。図32は12cmCD引き込みの第4の状態を示す平面図であり、図33は図32の要部の詳細図である。図34は12cmCD引き込みの終了状態を示す平面図であり、図35は図34の要部の詳細図である。図36はCD用のターンテーブルの移動を示す平面図である。図37はスライド板のスライド機構を示す平面図である。図38は12cmCDのクランプ状態を示す右側面図である。図39はCDの排出状態を示す平面図である。図40はCD用のターンテーブル(72)の移動理由を示す図である。
【0013】
図1に示す如く、メカ(1)はMDやCDを自動的に挿入あるいは排出するローディング部(10)と、ローディングされたMDやCDを夫々のターンテーブル(図5の71)(図5の72)に保持させるクランプ部(40)と、クランプされたMDやCDから音響などの情報を読み出す再生部(70)とからなる。
【0014】
まず、ローディングに於いて、図6に示す如く、MDはローラ(11)とローラ(11)の下側に配設されるMDトレイ(12)の間に挿入され、CDはローラ(11)とローラ(11)の上側に配設されるCDガイド(13)の間に挿入される。このように、MD,CDのローディングを兼用するローラ(11)は、金属製の軸(111)と、該軸(111)を軸とする円筒形のゴム部(112)からなる。図5,8に示す如く、ゴム部(112)の中央の直径は両端に比べて細くなっている。これにより、円盤形状のCDを容易に挿入することができ、また、CDの両端に搬送力を加えて安定した搬送を行うことができる。
【0015】
図5〜8に示す如く、ローラ(11)は、ローラ保持金具(14)によりローラ保持金具(14)の軸孔(14a)を中心に回動可能に保持される。そして、図5〜7に示す如く、ローラ保持金具(14)の左と右に係合された左右のローラ用のバネ(15L)(15R)により、ローラ(11)は上方向に付勢される。図6に示す如く、ローラ(11)の軸(111)に係合したリンク(442)が軸孔(442a)を中心に回動可能に軸支され、バネ(15L)(15R)により、図6から見て反時計方向に付勢される。このリンク(442)の反時計方向の回転は、リンク(442)に設けられた軸(4421)が、図4に示す如く、スライド板(441)のローラ用の昇降孔(441a)の上部に当接することにより、阻止される。これにより、上方向に付勢されるローラ(11)の位置が保持される。図4に示す如く、スライド板(441)の孔(441a)はリンク(442)の軸(4421)より僅か大きくなっており、これにより、ローラ(11)はローラ用のバネ(14)(15)の付勢に抗して下方に回動可能である。CDが挿入される前のローラ(11)の中央部とCDガイド(13)の隙間は0.5mmであり、ローラ(11)の端部とCDガイド(13)の隙間は0mmである。従って、板厚1.2mmのCDは、ローラ(11)が下方に回動することによって、ローラ(11)とCDガイド(13)の間に入る。
【0016】
また、ローラ(11)が嵌入されるローラ保持金具(14)の左右の軸孔(14b)(14c)は、右方(14c)は円形であるが、図10,15に示す如く、左方(14b)は軸孔(13a)を円弧の中心とする円弧形の長孔になっている。そして、ローラ(11)の左方は、押さえバネ(16)により下方に付勢される。これにより、ローラ(11)は右方を支点として、左方が押さえバネ(18)に抗して上方に回動可能である。MDが挿入される前のローラ(11)とMDトレイ(11)の隙間は約3.5mmである。従って、実測4.5mm厚のMDは、ローラ(11)の左方が上方に回動することによって、ローラ(11)とMDトレイ(11)の間に入る。
【0017】
図5,8,9に示す如く、ローラ(11)はローラ用の駆動部(17)により右側面から見て右回転あるいは左回転させられる。ここで、右回転とはローラ(11)の上部に挿入されたCDを装置内に引き込む回転方向であり、左回転とはローラ(11)の下部に挿入されたMDを装置内に引き込む回転方向である。ローラ用の駆動部(17)はモータ(171)と、モータ(171)の回転を伝動する歯車部(172)と、歯車部(172)の回転をローラ(11)に伝動するベルト(173)からなる。図9に示す如く、ベルトが掛けられる歯車部(172)の最終歯車はローラ(11)の回動支点であるローラ保持金具(14)の軸孔(14a)と同心になっている。このために、ローラ(11)が回動しても、ベルト(173)の張力は変化せず、支障なく歯車部(172)の回転をローラ(11)に伝動することができる。
【0018】
図5〜8に示す如く、MDが乗せられるMDトレイ(12)はその左方に設けられた軸(121)がローラ保持金具(14)の左方の軸孔(14d)に、右方に設けられた軸(122)がローラ保持金具(14)の右方の軸孔(14e)に嵌入される。これにより、MDトレイ(12)は、ローラ(11)の左方に保持され、ローラ(11)と共にローラ保持金具(14)の軸孔(14a)を中心に回動する。
【0019】
図5,11に示す如く、MD用の前部のスイッチ(18)がMD挿入部の前部に、MD用の後部のスイッチ(19)がMD挿入部の後部に配設される。図12,18に示す如く、夫々、MDにより回動するレバー(20)(21)で、OFFからONに切り替わり、図1に示す如く、この信号を制御回路(2)に出力する。前部のスイッチ(18)は、図12に示す如く、MDがローラ(11)に達する前にONとなる位置に配設され、且つ、図19に示す如く、MDのディスク中心が再生部(70)のMD用ターンテーブル(71)の中心の上まで搬送されると、即ちMDがローディングの終了位置になると、OFFとなる位置に前部のスイッチ(18)が配設される。後部のスイッチ(19)は、ローラ(11)の後部に配設され、図23に示す如く、MDの排出時に使用者がMDを取り出すのに適した位置でONからOFFに切り替わるような位置に配設される。
【0020】
図5に示す如く、CD用の前部の光センサ(22)がローラ(11)の前部に、CD用の後部の光センサ(23)がローラ(11)の後部に配設される。夫々の、図43の如く、光を発する発光素子と、発光素子からの光を受光する受光素子とからなる。発光素子はCDの上側に配設され、受光素子はCDの下側に配設される。そして、図1に示す如く、夫々の光センサ(22)(23)は受光素子が発光素子からの光を受光できたか否かを制御回路(2)に出力する。ここでは、CDによって発光素子からの光が遮られることなく受光素子に受光される状態を光センサがOFFといい、CDによって発光素子からの光が遮られて受光素子に受光されない状態を光センサがONという。前部の光センサ(22)は、図24に示す如く、CDがローラ(11)に達する前にONとなる位置に配設される。後部の光センサ(23)は、図39に示す如く、CDの排出時に使用者がCDを取り出すのに適した位置でONからOFFに切り替わるような位置に配設される。
【0021】
図24に示す如く、ストッパ用の取付金具(30)の上面に左右1対の12cm用のストッパ(31L)(31R)がその軸孔(31La)(31Ra)を中心に回動可能に軸支される。左方の12cm用のストッパ(31L)に設けられた長孔(31Lb)に、右方の12cm用のストッパ(31R)に設けられた凸部(31Rb)が係合することにより、図24,34の如く、回動が連動する。即ち、一方の12cm用のストッパ(31L)(31R)が回動しようとする場合、他方の12cm用のストッパ(31R)(31L)の回動がロックされていると一方の12cm用のストッパ(31L)(31R)は回動せず、他方の12cm用のストッパ(31R)(31L)の回動が許容されていると他方の12cm用のストッパ(31R)(31L)も回動する。
【0022】
左右の12cm用のストッパ(31L)(31R)には夫々8cm用のストッパ(32L)(32R)がその軸孔(32La)(32Ra)を中心に回動可能に軸支されている。そして、一端を左右の12cm用のストッパ(31L)(31R)に、他端を8cm用のストッパ(32L)(32R)に係止されたストッパ用のバネ(33L)(33R)により左方の8cm用のストッパ(32L)は反時計方向に、右方の8cm用のストッパ(32R)は時計方向に回転力が付勢される。この付勢力により、8cm用のストッパ(32L)(32R)に設けられたロックツメ(32Lb)(32Rb)がストッパ用の取付金具(30)に設けられたロック用の切欠き(30aL)(30aR)に係合させられる。ロックされている状態では12cm用のストッパ(31L)(31R)の回動が阻止される。
【0023】
8cm用のストッパ(32L)(32R)がバネ(33L)(33R)に抗して回転するとロックが解除して12cm用のストッパ(31L)(31R)が回動可能になる。図30,31に示す如く、左方の8cm用のストッパ(32L)は軸孔(32La)の左方に凸部(32Lc)を有し、右方の8cm用のストッパ(32R)は軸孔(32Ra)の右方に凸部(32Rc)を有する。これらの凸部(32Lc)(32Rc)は前方に延在し、その長さは、図26,27に示す如く、搬送される8cmCDには当接せず、図30,31に示す如く、搬送される12cmCDに当接する長さになっている。これにより、8cmCDが搬送されても8cm用のストッパ(32L)(32R)は回動しないためにロックは解除されず、12cmCDが搬送されたときに8cm用のストッパ(32L)(32R)が回動してロックが解除し、12cm用のストッパが回動する。
【0024】
左方の12cm用のストッパ(31L)には8cmスイッチ用のレバー(34)がその軸孔(34a)を中心に回動可能に軸支される。一端を左方の12cm用のストッパ(31L)に、他端を8cmスイッチ用のレバー(34)に係止されたスイッチ用のバネ(35)により8cmスイッチ用のレバー(34)は時計方向に回転力が付勢される。この回転はストッパ用の取付金具(30)に設けられた凸部(30b)で阻止される。このスイッチ用のバネ(35)の付勢力は8cmスイッチ用のレバー(34)を介して、左方の12cm用のストッパ(31L)を反時計方向に、右方の12cm用のストッパ(31R)を時計方向に回転させる力となる。8cmスイッチ用のレバー(34)の一端には8cmディスクが当接する当接部(34b)が設けられ、他端側には8cm用のスイッチ(36)を押さえる押圧部(34c)が設けられる。
【0025】
図24,34に示す如く、左方の12cm用のストッパ(31L)が所定の位置まで回動したとき、OFFからONに切り替わるように12cm用のスイッチ(37)が配設される。
【0026】
ところで、本装置はMDとCDを共通のヘッドで読み取り可能な1DINオーディオサイズの再生装置である。このために、図40に示す如く、MD用のターンテーブル(71)とCD用のターンテーブル(72)の間はヘッド(73)が移動できる所定の寸法L1(約73mm)以上でなければならない。そうすると、クランプされたMDとCDが占める領域の幅は所定の寸法L2(約167mm)以上でなければならない。一方、1DINオーディオサイズ(幅178mm×高さ50mm)という条件から、MDとCDの挿入口の幅は所定の寸法L3(約127mm)以下でなければならない。ここで、L2>L3となり、L2をMDとCDの挿入口の幅にすることはできない。このために、図36に示す如く、CDモードでの再生時は、ターンテーブル(71)(72)やヘッド(73)を含む再生部(70)を、軸孔(74)を中心に反時計方向に回動させた後にクランプを行い、MDモードでの再生時は再生部(70)を回動させることなく、クランプを行う。
【0027】
この再生部(70)の回動やクランプの動作は本発明の要部ではないために、説明は簡単にする。この再生部(70)の回動はクランプ部(40)によって行われる。クランプ部(40)は、制御回路(2)により回転を制御されるモータ(41)と、モータ(41)の回転力をドラム(431)に伝動する歯車部(42)と、前記ドラム(431)を備え所定のタイミングで再生部(70)を回動させたり、スライド板(441)をスライドさせる変動部(43)と、前記スライド板(441)を備えMDやCDをクランプするクランク機構(44)とからなる。
【0028】
図36に示す如く、ドラム(431)は上部に一部が中心に向かって延在する円周形の溝(431a)を備え、ドラム(431)が所定範囲を回転するとき、溝(431a)内の軸(4321)が中心に向かって延在する部分に入る。このとき軸(432)を保持するリンク(432)が軸孔(432a)を中心に回動する。このリンク(432)がバネ(433)を介して再生部(70)を回動する。
【0029】
また、図37に示す如く、ドラム(431)は下部に螺旋状の溝(431b)を備え、ドラム(431)が回転するとき、溝(431b)内の軸(4341)が中心に向かって延在する部分に入る。このとき軸(4341)を保持するリンク(434)が軸孔(434a)を中心に回動する。このリンク(434)が回動すると、リンク(434)に固着された軸(4342)に係合されたスライド板(441)がスライドする。図4に示す如く、スライド板(441)にはローラ用のリンク(442)の軸(4421)が嵌入したローラ用の昇降孔(441a)と、ストッパ用の取付金具(30)の軸(301)が嵌入したディスク押圧用の昇降孔(441b)と、ディスクカバーの取付金具(443)の斜面に当接するディスクカバー用の2つの軸(441c)(441d)を有する。ディスクカバーの取付金具(443)は軸孔(443a)を中心に回動可能に軸支される。この取付金具(443)はディスクカバー(図示せず)が取り付けられる金具であり、取付金具(443)の回動によりディスクカバーがディスク挿入口の開閉を行う。また、図6に示す如く、ストッパ用の取付金具(30)は軸孔(30c)を中心に回動可能に軸支され、前方にディスク押圧部(444)が配設される。この構成により、スライド板(441)がスライドすると、ローラ用の軸(4421)が軸孔(442a)を中心に回動してローラ(11)が上下し、取付金具(30)の軸(301)が軸孔(30c)を中心に回動してディスク押圧部(444)が上下し、ディスクカバー用の2つの軸(441c)(441d)が前後に移動することによりディスクカバーの取付金具(443)が軸孔(443a)を中心に回動してディスク挿入口の開閉が行われる。
【0030】
上述の再生部(70)の回動やクランプの動作に於いて、MDモードでは制御回路(2)の制御により、変動部(43)のドラム(431)が、初期位置から平面図より見て反時計方向に回転される。すると、変動部(43)によりスライド板(441)が後方にスライドされて、クランク機構部(44)によりMDがクランプされる。そして、ドラム(431)がクランプの位置から時計方向に回転されると、クランプが解除される。
【0031】
CDモードでは制御回路(2)の制御により、ドラム(431)が初期位置から時計方向に回転される。すると、再生部(70)が図5の位置から図36の位置に時計方向に回動された後、クランプ機構部(44)のスライド板(441)が前方にスライドされて、CDがクランプされる。そして、ドラム(431)がクランプの位置から反時計方向に回転されると、クランプが解除され、次いで、再生部(70)が反時計方向に回動されて、初期位置に戻される。
【0032】
次ぎに制御回路(2)の動作を説明する。図41,42は制御回路(2)の主要な動作を示すフローチャートである。
【0033】
図41に於いて、MD,CDが挿入されていない初期状態は、MD用の前後のスイッチ(18)(19)と、CD用の8cm用及び12cm用のスイッチ(36)(37)と、CD用の前後の光センサ(22)(23)は全てOFFになっている(S1)。この初期状態で、制御回路(2)はMD用の前部のスイッチ(18)がONになったか否か(S2)、CD用の前部の光センサがONになったか否か(S21)を監視する。
【0034】
使用者により、図11に示す如く、MDがローラ(11)とMDトレイ(12)の間に向けて挿入されていくと、図12に示す如く、MDがローラ(11)に接する前に、MDにより前部のスイッチ(18)がONになる(S2のY)。すると、制御回路(2)はMDモードと認識し、ローラ(11)の下側を引き込む方向に(図14ではローラ(11)が反時計方向に回転する方向に)ローラ用のモータ(171)を回転させる(S3)。
【0035】
前述のとおり、MDが挿入されるローラ(11)とMDトレイ(12)の隙間はMDの厚みより僅かに狭い。また、ローラ(11)は右側を支点にして、左側が押さえバネ(16)に抗して移動可能に保持されている。よって、ローラ(11)が回転している状態で、使用者がMDをローラ(11)に接するまで挿入すると、図15,20に示す如く、ローラ(11)の回転力により、ローラ(11)の左方が押さえバネ(16)に抗して持ち上がる。そして、押さえバネ(16)により、ローラ(11)がMDを圧着して、MDを装置の内部に搬送する。
【0036】
図18に示す如く、MDが所定距離搬送されると、後部のスイッチ(19)がONになる(S4)。図19に示す如く、更にMDが所定距離搬送されると、前部のスイッチ(18)がOFFに戻る(S5のY)。このとき、後部のスイッチ(19)はONのままである。制御回路(2)はこの状態を検出すると、ローディング終了と判断して、ローラ(11)の回転を停止させる(S6)。そして、制御回路(2)は、前述の如く、MDモードでクランプ部(40)を制御し、図22の如く、MDをクランプさせる(S7)。図22に示す如く、クランプ時は後部のスイッチ(19)はOFFになる。
【0037】
図41に於いて、制御回路(2)はEJECT要求の信号を受信すると(S8)、前述の如く、MDモードでクランプ部(40)を制御し、MDのクランプを解除させる(S9)。クランプが解除されると、図21に状態に戻り、後部のスイッチ(19)は再びONになる。そして、制御回路(2)は、図23に示す如く、後部のスイッチ(19)がOFFになるまで、ステップS3とは逆の方向にローラ(11)を回転させる(S10〜S12)。
【0038】
使用者により、図6に示す如く、CDがローラ(11)とCDガイド(13)の間に向けて挿入されていくと、図24に示す如く、CDがローラ(11)に接する前に、前部の光センサ(22)がONになる(S21のY)。すると、制御回路(2)はCDモードと認識し、ローラ(11)の上側を引き込む方向に(図25ではローラ(11)が反時計方向に回転する方向に)ローラ用のモータ(171)を回転させる(S22)。
【0039】
前述のとおり、CDが挿入されるローラ(11)とCDガイド(13)の隙間はCDの厚みより僅かに狭い。また、ローラ(11)は左右のローラ用のバネ(15L)(15R)に抗して下方向に回動可能に保持されている。よって、ローラ(11)が回転している状態で、使用者がCDをローラ(11)に接するまで挿入すると、図25に示す如く、ローラ(11)の回転力により、ローラ(11)がローラ用のバネ(15L)(15R)に抗して下がる。そして、ローラ用のバネ(15L)(15R)により、ローラ(11)がCDを圧着して、CDを装置の内部に搬送する。
【0040】
搬送されるCDが8cmCDの場合について説明する。8cmCDが所定距離搬送されると、後部の光センサ(23)がONになる(S23)。更に8cmCDの搬送が進み、図26,27の状態から図28,29の状態になると、8cmCDは、8cmスイッチ用のレバー(34)をバネ(35)の付勢力に抗して反時計方向に回転させる。すると、8cm用のスイッチ(36)がONに切り替わる(S24のY)。これにより、制御回路(2)は挿入されたものが8cmCDであると認識して、CD用ターンテーブルのモータ(76)を回転させるゲインを8cm用に設定する(S25)。また、ローディング終了と判断しローラの回転を停止させ(S26)、ステップS27に進む。一方、前述のとおり、8cmCDが搬送されても、8cm用のストッパ(32L)(32R)は回動しないために、12cm用のストッパ(31L)(31R)のロックは解除されない。従って、8cm用のストッパ(32L)(32R)は移動せずに、8cmCDの搬送が阻止される。
【0041】
尚、使用者により、8cmCDがセンターをずれて挿入されても、左右の12cm用のストッパ(31L)(31R)が同時にロック解除にならないと移動しない8cm用のストッパ(32L)(32R)のために、8cmCDがセンターに移動させられ、図26,27の状態になる。
【0042】
搬送されるCDが12cmCDの場合について説明する。12cmCDが所定距離搬送されると、後部の光センサ(23)がONになる(S23)。更に12cmCDの搬送が進むと、図30,31に示す如く、12cmCDが8cm用のストッパ(32L)(32R)を押す。これにより、前述のとおり、8cm用のストッパ(32L)(32R)が回動して、12cm用のストッパ(31L)(31R)のロックが解除され、図32,33、及び図34,35に示す如く、12cm用のストッパ(31L)(31R)が回動する。
【0043】
このとき、左方の12cm用のストッパ(31L)に軸支されている8cmスイッチ用のレバー(34)もその軸孔(34a)ごと左方の12cm用のストッパ(31L)と共に回動するために、8cmスイッチ用のレバー(34)によって8cm用のスイッチ(36)がONにされることはない。
【0044】
12cm用のストッパ(31L)(31R)が図34,35の状態まで回動すると、12cm用のストッパ(31L)(31R)が12cm用のスイッチ(37)をONに切り替わる(S28のY)。これにより、制御回路(2)は挿入されたものが12cmCDであると認識して、CD用ターンテーブルのモータ(76)を回転させるゲインを12cm用に設定する(S29)。また、ローディング終了と判断しローラの回転を停止させ(S26)、ステップS27に進む。
【0045】
尚、使用者により、12cmCDがセンターをずれて挿入されても、左右の12cm用のストッパ(31L)(31R)が同時にロック解除にならないと移動しないために、12cmCDがセンターに移動させられ、図30,31の状態になる。
【0046】
ステップS27に於いて、即ち、CDのローディングが終了すると、制御回路(2)は、前述の如く、CDモードでクランプ部(40)を制御し、図36の如く、再生部(70)を反時計方向に回動させて、CD用のターンテーブル(72)をCDの中心に移動させ、図38の如く、CDをクランプさせる(S27)。
【0047】
図42に於いて、制御回路(2)はEJECT要求の信号を受信すると(S30)、前述の如く、CDモードでクランプ部(40)を制御し、CDのクランプを解除させる(S31)。そして、制御回路(2)は、図39に示す如く、後部の光センサ(23)がOFFになるまで、ステップS22とは逆の方向にローラ(11)を回転させる(S32〜S34)。
【0048】
【発明の効果】
上述の如く、本発明は光センサを使用せずに大径と小径のディスクを判別するためにディスクの一部に透明部があるディスクが挿入されても、ディスクの径を小さく誤認することがない。これにより例えば、ディスクを回転させるゲインの設定を誤ることがない。
【0049】
また、本発明は光センサを使用せずにディスクの搬送の終了を検出するために、ディスクの一部に透明部があるディスクが挿入されても、搬送停止の誤動作がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を示すブロック図である。
【図2】図1のメカの平面図である。
【図3】メカの正面図である。
【図4】メカの右側面図である。
【図5】ディスクの挿入位置を示す平面図である。
【図6】ディスクの挿入位置を示す右側面図である。
【図7】ディスクの挿入位置を示す左側面図である。
【図8】ローラの駆動部を示す正面図である。
【図9】ローラの駆動部を示す左側面図である。
【図10】ローラの左方の保持方法を示す部分左側面図である。
【図11】MD用の後方のスイッチを示す左側面図である。
【図12】MD引き込みの第1の状態を示す平面図である。
【図13】MD引き込みの第2の状態を示す平面図である。
【図14】MD引き込みの第2の状態を示す左側面図である。
【図15】図14の要部の部分拡大図である。
【図16】MD引き込みの第3の状態を示す平面図である。
【図17】MD引き込みの第3の状態を示す左側面図である。
【図18】図17の要部の詳細図である。
【図19】MD引き込みの終了状態を示す平面図である。
【図20】MD引き込みの終了状態を示す正面図である。
【図21】MD引き込みの終了状態を示す左側面図である。
【図22】MDのクランプ状態を示す左側面図である。
【図23】MDの排出状態を示す左側面図である。
【図24】CD引き込みの第1の状態を示す平面図である。
【図25】CD引き込みの第2の状態を示す右側面図である。
【図26】8cmCD引き込みの第3の状態を示す平面図である。
【図27】図26の要部を示す詳細図である。
【図28】8cmCD引き込みの終了状態を示す平面図である。
【図29】図28の要部を示す詳細図である。
【図30】12cmCD引き込みの第3の状態を示す平面図である。
【図31】図30の要部を示す詳細図である。
【図32】12cmCD引き込みの第4の状態を示す平面図である。
【図33】図32の要部を示す詳細図である。
【図34】12cmCD引き込みの終了状態を示す平面図である。
【図35】図34の要部を示す詳細図である。
【図36】CD用のターンテーブルの移動を示す平面図である。
【図37】スライド板のスライド機構を示す平面図である。
【図38】12cmCDのクランプ状態を示す右側面図である。
【図39】CDの排出状態を示す平面図である。
【図40】CD用のターンテーブルの移動理由を示す平面図である。
【図41】本発明の主要な動作を示すフローチャートである。
【図42】本発明の主要な動作を示すフローチャートである。
【図43】従来のディスク判別に於ける光センサの位置を示す平面図である。
【図44】従来のディスク判別に於ける光センサの位置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 メカ
2 制御回路
10 ローディング部
11 ローラ
111 ローラの軸
112 ローラのゴム部
12 MDトレイ
13 CDガイド
14 ローラ保持金具
14a ローラ保持金具の軸孔(回動の中心)
14b ローラ保持金具の軸孔(ローラ左)
14c ローラ保持金具の軸孔(ローラ右)
14d ローラ保持金具の軸孔(MDトレイ左)
14e ローラ保持金具の軸孔(MDトレイ右)
15L 左側のローラ用バネ
15R 右側のローラ用バネ
16 押さえバネ
17 ローラ用の駆動部
171 ローラ用の駆動部のモータ
172 ローラ用の駆動部の歯車部
173 ローラ用の駆動部のベルト
18 MD用の前部のスイッチ
19 MD用の後部のスイッチ
20 レバー(前部のスイッチ)
21 レバー(前部のスイッチ)
22 CD用の前部の光センサ
23 CD用の後部の光センサ
30 ストッパ用の取付金具
31L 12cm用のストッパ(左側)
31La 12cm用のストッパ(左側)の軸孔
31R 12cm用のストッパ(右側)
31Ra 12cm用のストッパ(右側)の軸孔
32L 8cm用のストッパ(左側)
32La 8cm用のストッパ(左側)の軸孔
32Lb 8cm用のストッパ(左側)のロックツメ
32Lc 8cm用のストッパ(左側)の凸部
32R 8cm用のストッパ(右側)
32Ra 8cm用のストッパ(右側)の軸孔
32Rb 8cm用のストッパ(右側)のロックツメ
32Rc 8cm用のストッパ(右側)の凸部
33L ストッパ用のバネ(左側)
33R ストッパ用のバネ(右側)
34 8cmスイッチ用のレバー
34a 8cmスイッチ用のレバーの軸孔
35 スイッチ用のバネ
36 8cm用のスイッチ
37 12cm用のスイッチ
40 クランプ部
41 クランプ部のモータ
42 クランプ部の歯車部
43 クランプ部の変動部
431 クランプ部の変動部のドラム
44 クランク機構
441 クランク機構のスライド板
442 クランク機構のリンク
70 再生部
71 MD用のターンテーブル
72 CD用のターンテーブル
73 ヘッド
74 再生部の軸孔
75 MD用のターンテーブルのモータ
76 CD用のターンテーブルのモータ
Claims (1)
- 直径が12cm、8cmのディスクをディスクの径方向に水平に搬送する搬送手段と、
前記12cmディスクが搬送されたときは前記12cmディスクの搬送に伴い前記12cmディスクの外周と当接して回動し、前記8cmディスクが搬送されたときは回動しないストッパ部と、
前記12cmディスクが搬送されたとき前記ストッパ部の回動に伴って第1の軸を中心に回動し12cmディスクが搬送されたことを検出する第1のスイッチを押下し、前記8cmディスクが搬送されたとき前記8cmディスクの搬送に伴い前記8cmディスクの外周と当接して第2の軸を中心に回動し8cmディスクが搬送されたことを検出する第2のスイッチを押下するスイッチレバーと、を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
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