JP3727198B2 - ゲートウェイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビット誤りの少ない有線通信回線とビット誤りの多い無線通信回線との間に介在し、且つ無線通信装置に対する通信パケットの再送処理手段を備えたゲートウェイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のゲートウェイ装置及び通信装置を備えてなるシステムは、たとえば、下記文献に示されている。
文献;「Evolution of Wireless Data Services:IS-95 to cdma2000」 IEEE Communication Magazine, October 1998, pp.140 - 149.この文献の144頁の図1において、移動交換センタ(Mobile Switching Center)にゲートウェイ装置の機能が含まれている。公衆データ網(Public Data Network)に接続された通信装置と無線回線に接続された無線通信装置(Mobile Station)とは、公衆データ網のアクセスポイントとして機能する中継装置(Inter Working Function)、移動交換センタ、基地局(Base Station)を介して接続される。移動交換センタMには無線リンクプロトコル(Radio Link protocol)が実装されており、上記文献の144頁の「The Burst Mechanism in ISー95-B」なる項に記載されているように、移動交換センタと基地局との間で再送機能(ARQ:Automatic Repeat reQuest)を働かせることにより、信頼性のあるデータ伝送サービスを提供している。再送機能とは、伝送したデータが正しく相手先に届いたことを確認する受信確認が受信側から送信側に到着するまで、送信側は同じデータを繰り返し送る方式である。このようにすることにより、無線回線のような誤りの多い通信回線においても、品質の高いデータ伝送を可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公衆データ網に接続された通信装置と無線回線につながれた無線通信装置とがTCP/IPプロトコルを用いて通信している場合には、無線リンクプロトコルにおける再送機能の他に、TCPプロトコルおける再送機能が働いているため、無線リンクプロトコルで再送中にTCPプロトコルのタイマがタイムアウトし、無線通信装置との間で再送が行われているにもかかわらず、同一のパケットが公衆データ網側に接続された通信装置から再送される場合が有り、無線回線におけるトラフィックを不必要に増大させてしまうという問題点があった。また、無線リンクプロトコルにおける再送により、無線通信装置から返送される受信確認信号の、公衆データ網に接続された通信装置への到着時間の変動が大きくなり、その結果、TCPプロトコルのタイマの値が適切に設定されなかったりしていた。
したがって、本発明の目的は、TCPプロトコルの通信パケットのように受信確認信号のフィールドを有するトランスポート層の通信パケットを用いてデータの送受を行う通信システムにおいて、送信元における受信確認信号の到着時間の変動を軽減し且つ無線回線におけるトラフィック増大を防止するゲートウェイ装置を提供することにあり、これを、無線通信装置に対する再送処理手段を有し且つトランスポート層の通信パケットを中継するゲートウェイ装置を、移動交換センタ等に設けることによって達成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有線回線網と無線回線の間に介在し、受信確認信号のフィールドを有するトランスポート層の通信パケットの中継処理を行うパケット中継処理手段と、無線通信装置に対して予め定められた手順に従って通信パケットの再送処理を行う再送処理手段と、を有するゲートウェイ装置に関するものである。
請求項1の発明は、パケット中継処理手段が、無線通信装置に代わって通信パケットのプロトコルに関する受信確認信号を作成する第1の中継処理機能と、無線通信装置側からの上りの通信パケットの受信確認信号のフィールドを、このパケット中継処理手段で作成した受信確認信号で書き換え、この上りの通信パケットに相乗りさせる第2の中継処理機能と、を備えている。
請求項2の発明は、パケット中継処理手段が、無線通信装置に代わって通信パケットのプロトコルに関する受信確認信号を作成するとともに、この受信確認信号作成時にタイマーを設定する第1の中継処理機能を備えている。また、タイマーがタイムアウトするまでに、無線通信装置側からの上りの通信パケットが到着しなかった場合に、このパケット受信中継手段で作成した受信確認信号を、受信確認信号フィールドに有する通信パケットを生成して有線回線網側へ送信する第2の中継処理機能を備えている。
この請求項1及び2の構成によれば、無線通信装置に代わってパケット中継手段が、有線回線網側の通信装置に対する受信確認信号を生成するため、再送処理部における遅延の影響を受けない受信確認信号の返送が可能となり、有線回線網側の通信装置への受信確認信号の到着時間の変動が少なくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施の形態を図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明が適用されるシステム例を示す構成図であり、通信装置1と無線通信装置2とは、有線回線網3、そのアクセスポイントとして機能する中継装置4、移動交換センタ5、及び基地局6を介して接続され、TCP/IPプロトコルを用いて通信を行ない、TCPプロトコルの通信パケット(TCPパケット)を用いてデータの授受を行う。ゲートウェイ装置10は、パケット中継処理部11と再送処理部12とからなり、移動交換センタ5の中に組み込まれている。有線回線網3側から無線回線側への通信を下り、無線回線側から有線回線網3側への通信を上りと呼ぶ。
移動交換センタ5に入力された下りのTCPパケットは、その有線回線網側の送受信インタフェースを介してパケット中継処理部11へ渡され、パケット中継処理部11で中継処理されて再送処理部12に転送され、無線回線側の送受信インタフェースを介して出力される。再送処理部12は、無線回線に接続された通信装置2との再送処理により誤りのないTCPパケットを通信装置2に伝送し、また、再送処理により誤りのないTCPパケットを受け取る。
上りのTCPパケットは、移動交換センタ5における無線回線側の送受信インタフェースを介して再送処理部12に渡され、再送処理により誤りのないTCPパケットがパケット中継処理部11へ転送され、パケット中継処理部11で中継処理され、有線回線網側の送受信インタフェースを介して有線回線網3側へ出力される。
【0008】
この実施形態では、通信装置1と無線通信装置2がプロトコルとしてTCPプロトコルを用いて通信を行っている場合を前提としている。TCPプロトコルは、本来、通信端末間のプロトコルであり、先ずこれについて説明する。図2にTCPパケットの構成図を示す。
図2において、1行は32ビット(4バイト)を表す。TCPプロトコルは確認応答型のプロトコルである。通信装置1から送信されるTCPパケットには32ビットからなる順序番号(シーケンス)が付与されている。この順序番号はそのTCPパケットが無線通信装置2に運ぶデータのバイト位置を表している。
たとえば、今、通信装置1から無線通信装置2へすでにバイト位置”229”までのデータは正しく届けられているとすると、無線通信装置2は次のパケットでバイト位置”230”から始まるTCPパケットを待っている状態にあることになる。その状態において通信装置1から順序番号”230”データの長さ250バイトのTCPパケットが正しく無線通信装置2に受信されると、無線通信装置2は、次に受信することを期待するTCPパケットの先頭データのバイト位置480(=230+250)を確認応答番号にもつ受信確認信号(ACK信号)を通信装置1に返送する。
この時、もし受信したTCPパケットの順序番号が”310”、長さが250バイトである場合には、バイト位置230から309までのデータがまだ無線通信装置2へ到着していないことになる。この場合には依然として無線通信装置が次に受信することを期待するTCPパケットの先頭データのバイト位置は”230”であるので、たとえ順序番号”310”データ長250バイトのTCPパケットが正しく無線通信装置2へ到着しても無線通信装置2が返送する受信確認信号の確認応答番号は”560”ではなく、”230”である。その後、順序番号”230”データ長80バイトのTCPパケットを無線通信装置2が受け取ると、無線通信装置2は”560”を確認応答番号にもつ受信確認信号を通信装置1へ返送する。この受信確認信号は2つのパケットの受信確認となる。
受信確認信号(ACK信号)は、無線通信装置2から通信装置1へ送信するTCPパケットのヘッダの14バイト目にあるACKビットをオンにし、9バイト目から4バイトを用いて設けられた確認応答番号フィールドに、次に受信を期待するデータのバイト位置を設定することにより伝送される。
ACK信号は、無線通信装置2から通信装置1へ送信するデータがあればそのデータを送信するTCPパケットに相乗りして、なければデータ部なしのTCPパケットとして伝送される。通信装置1にはTCPプロトコルのタイマが設定されており、そのタイマがタイムアウトするまでに、送信したTCPパケットの受信確認が受信されない場合には、そのTCPパケットを通信装置1から再送する。この実施形態のゲートウェイ装置のパケット中継処理部11は、本来、無線通信装置が行っていた受信確認に関する処理を肩代わりして行う。
【0009】
次に、この第1実施形態におけるパケット中継処理部11の処理を図3〜図5を用いて説明する。図3はパケット中継処理部11の状態遷移図である。パケット中継処理部11には、「アイドル」「パケット受信処理」「受信確認送信処理」の3つの状態がある。通常は「アイドル」状態にあり、送受信インタフェースあるいは再送処理部12からTCPパケットを受け取ったり、タイムアウトが発生したりすると、「パケット受信処理」状態及び「受信確認送信処理」状態に遷移する。「パケット受信処理」及び「受信確認送信処理」が終了すると「アイドル」状態に戻る。
【0010】
図4はパケット中継処理部11のパケット受信処理を説明するフローチャートである。パケット中継処理部11はTCPパケットを受け取るとそれが下りTCPパケットか、上りTCPパケットかを判定する。
下りTCPパケットである場合には、そのパケットの順序番号が、次にパケット中継処理部が受け取ることを期待しているパケットの順序番号を示す内部変数ACK_NOと一致するかどうかをチェックする。一致しない場合には、通信装置1とパケット中継部との間でパケットロスが発生したか、あるいは到着パケットの順序の逆転が起こっているので、ACK_NOの更新を行わず、未ACKパケットメモリに”順序番号、データ長”の組みからなるそのパケットを示すデータを登録し、その下りTCPパケットを再送処理部12へ転送した後、アイドル状態に戻る。
受信したパケットの順序番号と内部変数ACK_NOが一致する場合には、ACK_NOに新しくそのパケットの”順序番号+データ長”の値を設定することによりACK_NOを更新する。たとえば、更新前のACK_NOが“230”で受け取ったTCPパケットの順序番号が“230”、データ長が250バイトであった場合にはACK_NOを“480”に更新する。次に未ACKパケットメモリにエントリがある場合には、このパケットを受信することにより受信確認未返送のパケットに対する受信確認信号も送れる可能性があるので、ACK_NOと一致する順序番号をもつエントリが未ACKパケットメモリにあるかどうかをチェックする。ある場合はACK_NOを更新する。この動作をACK_NOが更新できなくなるまで繰り返す。たとえば、未ACKパケットメモリに(480、150)(630、100)の2つのエントリーがあった場合にはACK_NOを“730”に更新する。
次にタイマT1がまだ設定されていない場合にはタイマT1を設定する。タイマT1は受信確認信号(ACK信号)を相乗りさせるための上りTCPパケットを待つ時間の最大値を意味する。ACK信号は上りデータのない単独TCPパケットとして送信することも可能であるが、上りのデータを含むTCPパケットが存在するならば、そのTCPパケットに相乗りして受信確認を伝送した方が効率が良い。パケット中継処理部11はタイマ設定後、受け取った下りのTCPパケットを再送処理部12へ転送しアイドル状態に戻る。
受け取ったTCPパケットが上りのTCPパケットである場合は、まずそのTCPパケットの9バイト目から4バイトのフィールドにある確認応答番号のフィールドを内部変数ACK_NOの値で置き換える。これでACK信号が上りTCPパケットに相乗りできたことになる。相乗りがすんだので、タイマT1をリセットし、有線回線網側の送受信インタフェースへそのTCPパケットを転送する。TCPパケットの転送が終わるとアイドル状態に戻る。
【0011】
図5はパケット中継処理部11の受信確認送信処理を説明するフローチャートである。アイドル状態で、相乗りする上りTCPパケットがタイマT1の時間経過しても来ない場合にはタイムアウトが発生する。この場合には、確認応答番号に内部変数ACK_NOを設定したTCPパケットをパケット中継処理部11が発生し、有線回線側の送受信インタフェースへそのTCPパケットを転送すると同時に設定されていたタイマT1をリセットする。この場合、通信装置1へ返送されるTCPパケットには受信確認信号(ACK信号)だけが含まれ、上りデータは含まれない。その後、アイドル状態に戻る。
【0012】
以上のように第1実施形態によれば、パケット中継手段が有線回線網側の通信装置に対する受信確認信号を、無線通信装置に代わって生成するようにしたので、再送処理部における遅延の影響を受けない受信確認信号の返送が可能となり、ゲートウェイ装置と無線通信装置の間の再送処理中に無駄なTCPパケットが有線回線網側から送信されることがなくなり通信効率が向上する。また、再送処理による遅延の影響を受けない受信確認信号が返送されるので、有線回線網側の通信装置への受信確認信号の到着時間の変動が少なくなり、TCPパケットの再送のためのタイマ値の設定に悪影響を与えることがなくなる。
【0013】
次に、本発明の第2の実施の形態を図6〜図8を用いて説明する。この実施形態は、第1の実施形態とほぼ同一の構成であるが、上りTCPパケットに相乗りさせる場合のパケット受信処理が異なる。すなわち、第1の実施形態では無線通信装置2からの上りのTCPパケットがあればすぐに下りTCPパケットの受信確認信号を上りTCPパケットに相乗りして有線回線網側へ伝送していたが、この実施形態では、再送処理部12での再送回数を制限し、制限回数だけ再送した場合に必要となる時間だけ受信確認信号の返送を遅延させ、受信確認信号返送における遅延時間の変動を軽減させるようにしたものである。
第2の実施形態においては、再送処理部12は正しいTCPパケットの伝送が無線通信装置2に対して行われるまで何度でも再送するのではなく、再送回数を制限しあらかじめ定めた制限回数の再送を行っても正しく無線通信装置2にTCPパケットが伝送できない場合には再送動作を中止し、ゲートウェイ装置10でそのTCPパケットを廃棄する。
【0014】
図6は第2の実施形態におけるパケット中継処理部11の状態遷移図である。パケット中継処理部11には「アイドル」「パケット受信処理」「受信確認送信処理」に「遅延処理」を加え、4つの状態がある。通常はアイドル状態にあり、TCPパケットの受け取り、タイマT1のタイムアウト、タイマT2のタイムアウトが発生すると各状態に遷移する。
図7はパケット中継処理部11のTCPパケット受信処理を説明するフローチャートである。パケット中継処理部11はTCPパケットを受け取るとそれが下りTCPパケットか上りTCPパケットかを判定する。
パケット中継処理部11が受け取ったTCPパケットが、下りTCPパケットである場合には、そのTCPパケットの順序番号とデータ長を読み込みi=(順序番号+データ長)をパラメータとする遅延処理用タイマT2(i)を設定する。このタイマT2(i)には、再送処理部12で再送が最大回数起こった場合に、パケット中継部11が再送処理部12にそのTCPパケットを転送してから、必要な時間を設定する。タイマT2(i)を設定後、受け取った下りのTCPパケットを再送処理部12に転送し、アイドル状態に戻る。
パケット中継処理部11が受け取ったTCPパケットが、上りTCPパケットである場合には、まず、そのTCPパケットにACKビットが立っているかどうかをチェックする。ACKビットがたっていない場合にはそのTCPパケットは確認応答番号を運ばないので、そのまま有線回線網側の送受信インタフェースにそのTCPパケットを転送する。ACKビットがたっている場合には、そのTCPパケットの確認応答番号フィールドの値がすでにOKパケットリストに登録されているかどうかをチェックし、まだ登録されていない場合にはその値をOKパケットリストに登録する。OKパケットリストは無線通信装置2から送られた確認応答番号のうち、まだ通信装置1へ送られていないもののリストである。第2の実施形態では確認応答を一定時間遅延させて伝送するため、このリストを設ける。
次に、TCPパケットの確認応答番号フィールドの値を内部変数ACK_NOに書き換える。ACK_NOは後述する遅延処理により設定される値である。次に、タイマT1をリセットし、TCPパケットを有線回線網側の送受信インタフェースに転送した後アイドル状態に戻る。
【0015】
図8は遅延処理を説明するフローチャートである。アイドル状態からiをパラメータとして複数存在するタイマT2(i)のうちの1つのタイマがタイムアウトすると、まずOKパケットリストにタイムアウトしたタイマのパラメータiが登録されているかどうかをチェックする。OKパケットリストに登録されていない場合には、パラメータiに対応するTCPパケットが無線通信装置2に正しく伝送されていないので、何もせずにアイドル状態に戻る。
OKパケットリストにパラメータiが登録されている場合にはiを内部変数ACK_NOにセットする。これで、次に相乗りできる上りのTCPパケットをパケット中継処理部が受け取るか、あるいはタイマT1がタイムアウトすると、確認応答番号がiである確認応答信号が通信装置1に伝送されることになる。次にタイマT1がまだセットされていない場合にはセットし、OKパケットリストからiを削除した後、アイドル状態に戻る。
このように、この実施形態においては、再送処理部の再送回数を制限した場合に、一定の遅延時間で受信確認信号が有線回線網側の通信装置に返送されるので、受信確認信号の到着時間の変動が少なくなり、TCPプロトコルの再送タイマの設定に悪影響を与えることがなくなる。
【0016】
次に、本発明の第3の実施の形態を図9〜図11を用いて説明する。
図9は第3実施形態におけるパケット中継処理部11の状態遷移図である。パケット中継処理部には「アイドル」「パケット受信処理」「再送登録削除処理」の3つの状態がある。通常は「アイドル」状態にあり、有線回線網側からのTCPパケットの受け取りや再送処理部12からの再送処理終了通知により「パケット受信処理」状態および「再送登録削除処理」状態に遷移する。各処理状態における処理が終了すると「アイドル」状態に戻る。
【0017】
図10はパケット中継処理部11におけるパケット受信処理のフローチャートである。「アイドル」状態にあるパケット中継処理部11は、有線回線側からの下りTCPパケットを受け取ると、そのTCPパケットが登録されているかどうかをチェックする。通信装置1、2間の通信のトランスポート層プロトコルがTCPであるので、TCPパケットは送信ポート番号と順序番号の対で一意に特定できる。
パケット中継処理部11における再送パケット登録部には、再送処理部12で現在再送処理中の下りTCPパケットの送信ポート番号と順序番号が登録されている。パケット中継処理部11では、有線回線側から受け取った下りTCPパケットの送信ポート番号と順序番号を読込み、再送パケット登録部に登録されているかどうかをチェックする。
登録されている場合は、そのTCPパケットは再送処理部12で再送処理中であるので、そのTCPパケットは再送処理部12へ転送せずに廃棄し、アイドル状態に戻る。
パケット中継処理部11における再送パケット登録部に、そのTCPパケットが登録されていない場合には、そのTCPパケットの送信ポート番号と順序番号の対を再送パケット登録部にまず登録し、その後、再送処理部12にそのTCPパケットを転送する。転送が終わるとアイドル状態に戻る。
【0018】
図11はパケット中継処理部11における再送登録削除処理フローチャートである。再送処理部12は、下りTCPパケットの無線通信装置2への再送処理が終了すると再送処理終了通知をパケット中継処理部11へ通知する。その通知をパケット中継処理部11が受け取ると、パケット中継処理部11は再送パケット登録部から該当する下りTCPパケットの情報を削除する。
このように第3実施形態によれば、再送処理部で再送中の同一TCPパケットが有線回線網側の通信装置から再送された場合には、パケット中継処理部がそのTCPパケットを廃棄するようにしたので、無線回線部の通信効率が向上する。なお、この実施形態では、送信ポート番号と順序番号をパケットを登録するための情報として用いたが、その他の情報でも通信パケットが特定できれば利用できる。
【0019】
なお、以上の実施形態では、通信装置間で通信されるトランスポート層の通信パケットとしてTCPパケットを用いているが、トランスポートプロトコルとしてUDPを用いてリアルタイム性を要求するRTPパケットを用いることもできる。また、複数のプロトコルを用いた通信パケットを中継する場合に、プロトコルの種類により受信確認信号を遅延させるかどうかを切り替えることも可能である。
また、以上の実施形態では再送処理部における再送処理の単位を特に言及していないが、再送処理単位はパケット中継処理部から受け取る通信パケット全体である必要は必ずしもなく、複数のセグメントに通信パケットを分割し再送処理の単位としても良い。この場合、パケット中継処理部への再送処理終了通知はセグメント全ての再送処理が終了した時に再送処理部から通知される。
さらに、以上の実施形態では、移動交換センタにゲートウェイ装置を組み込むようにしているが、有線回線網のアクセスポイントとして機能する中継装置に組み込むこともでき、その他の有線回線網と無線回線との接続部に設けることができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、トランスポート層の通信パケットの中継処理において、トランスポート層の通信パケットに関する再送機能と無線回線における再送機能とを切り離し、且つ、トランスポート層の通信パケットに対する受信確認信号の返送を、極力上り通信パケットに相乗りさせるようにしているため、送信元における受信確認信号の到着時間の変動を軽減することができ、且つ無線回線更には有線回線網におけるトラフィック増大を防止することができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるシステム例を示す構成図
【図2】TCPパケットの構成図
【図3】第1の実施の形態におけるパケット中継処理部の状態遷移図
【図4】第1の実施の形態におけるパケット中継処理部のパケット受信処理フローチャート
【図5】第1の実施の形態におけるパケット中継処理部の受信確認送信処理フローチャート
【図6】第2の実施の形態におけるパケット中継処理部の状態遷移図
【図7】第2の実施の形態におけるパケット中継処理部のパケット受信処理フローチャート
【図8】第2の実施の形態におけるパケット中継処理部の遅延処理フローチャート
【図9】第3の実施の形態におけるパケット中継処理部の状態遷移図
【図10】第3の実施の形態におけるパケット中継処理部のパケット受信処理フローチャート
【図11】第3の実施の形態におけるパケット中継処理部の再送登録削除処理フローチャート
【符号の説明】
1 通信装置
2 無線通信装置
3 有線回路網
4 中継装置
5 移動交換センタ
6 基地局
10 ゲートウェイ装置
11 パケット中継処理部
12 再送処理部

Claims (2)

  1. 有線回線網と無線回線の間に介在し、受信確認信号のフィールドを有するトランスポート層の通信パケットの中継処理を行うパケット中継処理手段と、無線通信装置に対して予め定められた手順に従って通信パケットの再送処理を行う再送処理手段と、を有するゲートウェイ装置であって、
    前記パケット中継処理手段は、前記無線通信装置に代わって前記通信パケットのプロトコルに関する、前記有線回線側の通信装置への受信確認信号の確認応答番号を作成する第1の中継処理機能と、
    前記無線通信装置側からの上りの通信パケット受信時に、当該上りの通信パケットの受信確認信号の確認応答番号のフィールドを、前記第1の中継処理機能で作成した受信確認信号の確認応答番号へ書き換えることにより、当該上りの通信パケットに相乗りさせる第2の中継処理機能と、
    を備えていることを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 有線回線網と無線回線の間に介在し、受信確認信号のフィールドを有するトランスポート層の通信パケットの中継処理を行うパケット中継処理手段と、無線通信装置に対して予め定められた手順に従って通信パケットの再送処理を行う再送処理手段と、を有するゲートウェイ装置であって、
    前記パケット中継処理手段は、前記無線通信装置に代わって前記通信パケットのプロトコルに関する、前記有線回線側の通信装置への受信確認信号の確認応答番号を作成し、当該受信確認信号作成時にタイマーを設定する第1の中継処理機能と、
    前記タイマーがタイムアウトするまでに、前記無線通信装置側からの上りの通信パケットを受信した場合は、当該上りの通信パケットの受信確認信号の確認応答番号のフィールドを、前記第1の中継処理機能で作成した受信確認信号の確認応答番号へ書き換えることにより、当該上りの通信パケットに受信確認信号を相乗りさせ、
    前記タイマーがタイムアウトするまでに、前記無線通信装置側からの上りの通信パケットが到着しなかった場合は、前記第1の中継処理機能で作成した受信確認信号を、受信確認信号フィールドに有する通信パケットを新たに生成し、前記有線回線網側へ送信する第2の中継処理機能と、
    を備えていることを特徴とするゲートウェイ装置。
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