JP3726565B2 - 音声切換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅、事務所、工場等で用いられる拡声通話装置(インターホン、電話機、PHS等)に使用されるハウリング防止用の音声切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、通話時にハンドセットを持つ必要がなく、通話端末から離れた通話者に対して相手側の通話端末から伝送されてくる音声信号をスピーカにより送出し、かつ、上記通話者の発する音声をマイクロホンにより集音して相手側通話端末へ伝送することで半二重通話を可能とする拡声通話装置が提供されている。このような拡声通話装置においては、その構成要素であるスピーカ−マイクロホン間の音響結合や、音声信号の伝送路が2線の形態で構成される場合に必要となる2線−4線変換ハイブリッド回路におけるインピーダンスの不整合により生じる送話信号路から受話信号路への回り込み、及び相手側の通話端末におけるスピーカ−マイクロホン間の音響結合等によって通話路上に閉ループが形成され、この閉ループの一巡利得が1倍以上になるとハウリングが生じ、ハウリングが生じた場合には通話を継続することができないため、これを抑圧する手段が必要となる。
【0003】
そこで従来の拡声通話装置においては、送話信号及び受話信号を監視することにより通話状態が受話状態または送話状態の何れであるかを判別し、判別された通話状態に応じて送話信号路又は受話信号路の少なくとも一方に減衰手段を挿入することにより、閉ループの一巡利得を低減させてハウリングを防止する音声切換装置(いわゆる音声スイッチ)が広く用いられてきた。音声切換装置の基本的な動作は、送話信号及び受話信号のパワーを推定し、これらの大小関係を比較して瞬時パワーの小さい側に対して所定の損失量を挿入するというものである。また、周囲騒音のレベルが高い環境下での使用が予想される場合には、送話信号及び受話信号が音声/非音声の何れであるかを判定するための手段が必要となる。
【0004】
従来、上述のような音声切換装置としては、特開昭63−73759号公報に記載されているモトローラ社製のスピーカホンIC(型番:MC34118)のようにすべての回路をアナログ回路(非プログラム制御の論理回路)で構成したものや、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)等のようなプログラム制御のプロセッサを用いて構成したものがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載されている音声切換装置のようにすべての機能をアナログ回路で実現した場合は、アナログ回路の回路規模等の制限から、送話信号線や受話信号線の瞬時パワーの算出や送話信号及び受話信号が音声であるか非音声であるかの判定等にあまり複雑な処理を行うことができず、それぞれの処理の精度を上げることも困難であった。また、時定数を受動素子で決定するために大容量のコンデンサ等が必要で、回路の集積度を上げることが難しかった。
【0006】
一方、DSP等のプロセッサを用いて構成した場合は、アナログ回路で構成する場合に比べて容易に様々な処理アルゴリズムを実現できるため、音声切換装置としての性能向上を図ることができる。加えて、全ての処理がデジタルで行われるのでLSI化に向いていた。しかしながら、このようなプロセッサは原理的に外来ノイズ等によって誤動作し易く、万一誤動作した場合の動作が保証できず、最悪の場合には強いハウリングが生じる可能性があった。また、減衰手段を全てプロセッサで構成するためには高精度の演算が必要であり、アナログ回路で構成した場合に比べてコスト高になるという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、安価な構成で外来ノイズ等による誤動作を起こし難く、必要な信号処理を精度良く行うことができる音声切換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記通話状態推定部は、外部からの制御信号で自らの機能を停止する手段を有し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部が機能停止状態のときに該通話状態推定部以外からの信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の利得を任意の値に制御することを特徴とし、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現できる。また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができる。さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、通話状態推定部の機能を停止することで消費電流を低減するとともに、停止時における挿入損失量を拡声通話系として適切な値に制御することができる。
【0010】
請求項の発明は、上記目的を達成するために、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、通話状態を示す信号であって上記通話状態推定部から出力される通話状態信号と該通話状態推定部以外から出力される通話状態信号を選択的に入力し、上記通話状態推定部から出力される通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御するとともに、上記通話状態推定部以外からの通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に応じて上記受話信号線及び送話信号線の状態に関係なく上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御することを特徴とし、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現できる。また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができる。さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、擬似的に通話状態を外部から与えて、停止時における挿入損失量を拡声通話系として適切な値に簡単に制御することができる。
【0011】
請求項の発明は、上記目的を達成するために、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が上記設定値と一致するように上記両減衰手段を制御する損失量絶対値設定動作モードとを有することを特徴とし、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現できる。また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができる。さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、挿入損失量を任意の値に制御することができる。
【0012】
請求項の発明は、上記目的を達成するために、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の一方の利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から任意の値に設定されるとともに該設定値に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となるように他方の利得の絶対値が設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が各々上記設定値と一致するように上記両減衰手段を制御する損失量設定動作モードとを有することを特徴とし、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現できる。また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができる。さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、挿入損失量をハウリングが生じない範囲内で任意の値に制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
基本例
図1は、本発明の基本例である音声切換装置VSを備えた親機Mと、親機Mに2線の伝送路(回線)で接続された子器Sとから成る拡声通話機を示すブロック図である。親機Mは、マイクロホン1、スピーカ2、2線−4線変換ハイブリッド回路3、マイクロホン1からの送話信号を増幅するマイクロホンアンプG2、回線からの受話信号を増幅する回線入力アンプG3、回線へ出力される送話信号を増幅する回線出力アンプG1、スピーカアンプG4並びに音声切換装置VSで構成される。また、子器Sはマイクロホン1′、スピーカ2′、2線−4線変換ハイブリッド回路3′、マイクロホンアンプG2′並びにスピーカアンプG4′で構成される。
【0015】
一方、本発明に係る音声切換装置VSは、マイクロホン1で集音されマイクロホンアンプG2で増幅された音声信号(送話信号)を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入された送話側減衰器4と、回線から受信した音声信号(受話信号)をスピーカ2へ伝送するための受話信号線上に挿入された受話側減衰器5と、回線の通話状態を推定して送話側減衰器4及び受話側減衰器5の利得を制御する挿入損失量制御部6とを備える。
【0016】
また、挿入損失量制御部6は、送話側減衰器4への入力信号(図1における点Bの信号)をAD変換するAD変換器AD2、受話側減衰器5への入力信号(点Cの信号)をAD変換するAD変換器AD3、回線出力アンプG1の出力信号(点Aの信号)をAD変換するAD変換器AD1並びにスピーカアンプG4の出力信号(点Dの信号)をAD変換するAD変換器AD4を入カインタフェースとして備えたプログラム制御のプロセッサ7aで構成される通話状態推定部7と、非プログラム制御の論理回路で構成され、通話状態推定部7で推定された通話状態(通話状態信号MDs)に応じて送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら両減衰器4,5の利得を制御する減衰手段制御部8とを具備する。
【0017】
ここで、送話側減衰器4並びに受話側減衰器5は、図2に示すようなプログラマブル利得アンプによって実現され、デジタル信号である送話側の利得制御信号TXG並びに受話側の利得制御信号RXGによって利得が可変できるようになっている。具体的には、上記プログラマブル利得アンプがオペアンプOPを用いた反転増幅器で構成され、送話側の利得制御信号TXG又は受話側の利得制御信号RXGによって択一的にオン・オフされる複数個のスイッチ要素SW1〜SWnで帰還抵抗Rfの抵抗値を可変することによって利得が可変制御される。
【0018】
プロセッサ7aでは、AD変換器AD1〜AD4の出力信号を演算処理することで点A〜点Dにおける瞬時パワーの推定値Ps1〜Ps4を求め、瞬時パワーの推定値Ps1とPs3並びにPs2とPs4の絶対値をそれぞれ比較して比較出力C1,C2を得ている。ここで、比較出力C1は、推定値Ps1とPs3の絶対値が|Ps1|≧|Ps3|のときに“1”、|Ps1|<|Ps3|のときに“0”となる2値信号である。また比較出力C2は、推定値Ps2とPs4の絶対値が|Ps2|≧|Ps4|のときに“1”、|Ps2|<|Ps4|のときに“0”となる2値信号である。
【0019】
さらにプロセッサ7aは、AD変換器AD2及びAD変換器AD3の出力信号を入力とし、それぞれの信号が音声であるか非音声であるかを周波数特性等により判断し、音声の場合に“1”、音声でない(非音声)の場合に“0”となる音声/非音声判定出力C3,C4を得て、比較出力C1,C2及び音声/非音声判定出力C3,C4の4ビットの2値信号(デジタル信号)から、図3に示す真理値表によって通話状態を推定し、通話状態信号MDsを出力する。この通話状態信号MDsは、“00”,“01”,”10”,“11”の4つの値を取る2ビットのデジタル信号であって、“00”が送話状態、“01”が受話状態、”10”が高速アイドル状態、“11”が緩速アイドル状態をそれぞれ示している。ここで、高速アイドル状態とは、送話側減衰器4と受話側減衰器5の利得を速やかに略一致させ、送話信号及び受話信号のレベル変化があった場合には送話状態又は受話状態に直ちに切り換えられる状態であり、緩速アイドル状態とは、送話側減衰器4と受話側減衰器5の利得を緩やかに略一致させ、送話信号及び受話信号のレベル変化があった場合に送話状態又は受話状態に緩やかに切り換えられる状態である。
【0020】
一方、通話状態信号MDsに応じて送話減衰器4及び受話減衰器5の利得を制御する減衰手段制御部8は、図4に示すような非プログラム制御の論理回路で実現されている。TXアップダウンカウンタ8aは、送話側減衰器4の利得を制御する利得制御信号TXGを決定するものであり、分周器8bにおいて生成されるカウンタクロック信号CLに同期してINC信号がHレベルのときにカウントアップ、DEC信号がHレベルのときにカウントダウン、INC信号及びDEC信号が共にLレベルのときにカウント値(利得制御信号TXG)を保持する。但し、カウント値が送話側減衰器4の最大利得設定値又は最小利得設定値を超えるときには、それ以上のカウント動作を行わない。ここで、INC信号とDEC信号は、通話状態信号MDsと、コンパレータCP1にてTXアップダウンカウンタ8aの出力信号TXGをIL/2とする制御信号COA(定数)と比較した信号GTTX,EQTXを、図5に示す真理値表に基くアップダウン制御論理回路8cに入力して得られる。なお、ILとは送話側減衰器4及び受話側減衰器5の最大利得と最小利得の和であり、IL/2は最大利得と最小利得のちょうど中間の値となる。また、信号GTTXは、制御信号COAが利得制御信号TXGより大きいときにHレベルとなる信号であり、信号EQTXは利得制御信号TXGが制御信号COAに等しいときにHレベルとなる信号である。
【0021】
ところで分周器8bでは、通話状態信号MDsによって基準クロック信号の分周比を変化させることにより、送話状態、受話状態、高速アイドル状態並びに緩速アイドル状態における利得の遷移速度を調整している。例えば、高速アイドル状態と緩速アイドル状態では、どちらも利得をIL/2に近づけているが、高速アイドル状態に比べて緩速アイドル状態の時のカウンタクロック信号CLの分周比を上げることにより、利得遷移時間を長くしている。
【0022】
一方、受話側減衰器5の利得を制御する利得制御信号RXGは、送話側減衰器4の利得制御信号TXGを減算器8dに入力し、利得制御信号TXGに応じて入力信号COB(定数)を減衰することで決定される。なお、入力信号COBは、送話側減衰器4の利得ILTと受話側減衰器5の利得ILRの和がILとなる(ILT+ILR=IL)ように設定される。
【0023】
次に本基本例における音声切換装置VSの動作を説明する。
【0024】
プロセッサ7aでは、比較出力C1,C2及び音声/非音声判定出力C3,C4の4ビットのデジタル信号から、図3に示す真理値表によって通話状態を推定して通話状態信号MDsを出力する。ここで、通話状態の判定規則は、C1=C2=C3=1のときに送話状態、C1=C2=0且つC4=1のときに受話状態、それ以外のときにアイドル状態(高速アイドル状態又は緩速アイドル状態)とする。そして、減衰手段制御部8では、判定結果(通話状態信号MDs)が送話状態である場合に送話側減衰器4の利得ILTを最大値とし且つ受話側減衰器5の利得ILRを最小値とする利得制御信号TXG,RXGを出力し、反対に通話状態信号MDsが受話状態である場合に送話側減衰器4の利得ILTを最小値とし且つ受話側減衰器5の利得ILRを最大値とする利得制御信号TXG,RXGを出力し、さらに通話状態信号MDsがアイドル状態である場合に送話側減衰器4及び受話側減衰器5の利得ILT,ILRを互いに等しい値とするような利得制御信号TXG,RXGを送話側減衰器4及び受話側減衰器5に出力する。ここで、減衰手段制御部8においては、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRの総和を略一定値ILとする関係(ILT+ILR=IL)を常に保っている。
【0025】
而して、本基本例の音声切換装置VSにおいては、減衰手段制御部8が、通話状態推定部7で推定された通話状態(通話状態信号MDs)に応じて、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRの総和が略一定値ILとなる関係(ILT+ILR=IL)を常に保ちながら、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の利得ILT,ILRを制御する利得制御信号TXG,RXGを出力しており、通話状態を推定する通話状態推定部7をプログラム制御のプロセッサ7aで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現できる。また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部8の動作は予測可能であるから、プロセッサ7aで構成された通話状態推定部7の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができる。しかも、挿入損失量制御部6をすべてプログラム制御のプロセッサで構成する場合に比較して安価な構成とすることができ、音声切換装置VSのコストダウンが図れるという利点がある。
【0026】
(実施形態
図6に本発明の実施形態における音声切換装置VSのブロック図を示す。なお、本実施形態の基本構成は基本例と共通するので、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
本実施形態では、音声切換装置VSの外部から与えられる制御信号(以下、「停止信号」という)ENがHレベルのときには、通話状態推定部7及び減衰手段制御部8が基本例で説明した動作を行い、停止信号ENがLレベルのときには、通話状態推定部7が、例えば回路全体をリセット状態として動作を停止し、減衰手段制御部8が、例えばTXアップダウンカウンタ8aを初期化して所定の初期値に利得制御信号TXG,RXGを固定するような動作を行う点に特徴がある。
【0028】
本実施形態によれば、無通話時のように音声切換装置VSの動作が不要な場合に、通話状態推定部7の機能を停止することで消費電流を低減するとともに、停止時における送話側減衰器4及び受話側減衰器5の挿入損失量を拡声通話機として適切な値に制御することができる。
【0029】
(実施形態
図7に本発明の実施形態における減衰手段制御部8のブロック図を示す。なお、本実施形態の基本構成は基本例と共通するので、共通する構成には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0030】
本実施形態では、通話状態推定部7から出力される通話状態信号MDsと、通話状態信号MDsと同一の信号形態を有し音声切換装置VSの外部から入力される通話状態信号(以下、「外部通話状態信号」という)MDsEXとを分周器8b及びアップダウン制御論理回路8cに選択的に入力するセレクタ8eを設け、外部から与えられるセレクタ制御信号MDSELがHレベルのときにセレクタ8eで通話状態信号MDsが選択され、通話状態推定部7からの通話状態信号MDsに基づいて減衰手段制御部8が基本例で説明した動作を行い、セレクタ制御信号MDSELがLレベルのときにセレクタ8eで外部通話状態信号MDsEXが選択され、外部からの外部通話状態信号MDsEXに基づいて減衰制御手段8が基本例で説明したのと同様の動作を行う点に特徴がある。
【0031】
本実施形態によれば、無通話時のように音声切換装置VSの動作が不要な場合に、外部通話状態信号MDsEXによって擬似的に通話状態を外部から与えて、停止時における送話側減衰器4及び受話側減衰器5の挿入損失量を拡声通話機として適切な値に簡単に制御することができる。
【0032】
(実施形態
図8に本発明の実施形態における減衰手段制御部8のブロック図を示す。なお、本実施形態の基本構成は基本例と共通するので、共通する構成には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0033】
本実施形態は、基本例で説明したように通話状態推定部7からの通話状態信号MDsに応じて送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRの総和が略一定値ILとなる関係を常に保ちながら両利得ILT,ILRを制御する音声切換動作モードと、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRの絶対値が通話状態信号MDsとは関係なく音声切換装置VSの外部から送話側減衰器4の挿入損失量を設定するための信号(以下、「送話側挿入損失設定信号」という)TXGEX並びに受話側減衰器5の挿入損失量を設定するための信号(以下、「受話側挿入損失設定信号」という)RXGEXによって設定され、この設定値に基づいて送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRを制御する損失量絶対値設定動作モードとを、減衰手段制御部8が有する点に特徴がある。
【0034】
図8に示すように、TXアップダウンカウンタ8aの出力信号と送話側挿入損失設定信号TXGEXとを送話側減衰器4に選択的に出力するセレクタ8fと、減衰器8dの出力信号と受話側挿入損失設定信号RXGEXとを受話側減衰器5に選択的に出力するセレクタ8gとが減衰手段制御部8に設けてある。これらのセレクタ8f,8gは、外部から与えられるセレクタ制御信号MDSELがHレベルのときには、それぞれTXアップダウンカウンタ8aの出力信号及び減衰器8dの出力信号を選択して送話側の利得制御信号TXG並びに受話側の利得制御信号RXGとして出力し、セレクタ制御信号MDSELがLレベルのときには、それぞれ外部からの送話側挿入損失設定信号TXGEX並びに受話側挿入損失設定信号RXGEXを選択して送話側の利得制御信号TXG並びに受話側の利得制御信号RXGとして出力する。すなわち、減衰手段制御部8は、セレクタ制御信号MDSELがHレベルのときに音声切換動作モードとなり、セレクタ制御信号MDSELがLレベルのときに損失量絶対値設定動作モードとなる。
【0035】
而して本実施形態によれば、無通話時のように音声切換装置VSの動作が不要な場合に、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の挿入損失量を任意の値に制御することができるという利点がある。
【0036】
(実施形態
図9に本発明の実施形態における減衰手段制御部8のブロック図を示す。なお、本実施形態の基本構成は基本例と共通するので、共通する構成には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0037】
本実施形態は、基本例で説明したように通話状態推定部7からの通話状態信号MDsに応じて送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRの総和が略一定値ILとなる関係を常に保ちながら両利得ILT,ILRを制御する音声切換動作モードと、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の何れか一方(本実施形態では送話側減衰器4)の利得ILTの絶対値が通話状態信号MDsとは関係なく音声切換装置VSの外部から送話側減衰器4の挿入損失量を設定するための挿入損失設定信号TXGEXによって設定され、その設定値から受話側減衰器5の利得ILRを求めて、送話側減衰器4及び受話側減衰器5の各利得ILT,ILRを制御する損失量設定動作モードとを、減衰手段制御部8が有する点に特徴がある。
【0038】
図9に示すように、TXアップダウンカウンタ8aの出力信号と挿入損失設定信号TXGEXとを送話側減衰器4に選択的に出力するセレクタ8fが減衰手段制御部8に設けてある。このセレクタ8fは、外部から与えられるセレクタ制御信号MDSELがHレベルのときには、TXアップダウンカウンタ8aの出力信号を選択して送話側の利得制御信号TXGとして出力し、セレクタ制御信号MDSELがLレベルのときには、外部からの挿入損失設定信号TXGEXを選択して送話側の利得制御信号TXGとして出力する。すなわち、減衰手段制御部8は、セレクタ制御信号MDSELがHレベルのときに音声切換動作モードとなり、セレクタ制御信号MDSELがLレベルのときに損失量設定動作モードとなる。なお、何れの動作モードにおいても、TXアップダウンカウンタ8aの出力信号又は挿入損失設定信号TXGEXを減衰器8dに入力することで、ILR=IL−ILTの式に基づいて受話側の利得制御信号RXGが得られる。
【0039】
而して本実施形態によれば、無通話時のように音声切換装置VSの動作が不要な場合に、送話側減衰器4又は受話側減衰器5の挿入損失量をハウリングが生じない範囲内で任意の値に制御することができるという利点がある。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明は、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記通話状態推定部は、外部からの制御信号で自らの機能を停止する手段を有し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部が機能停止状態のときに該通話状態推定部以外からの信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の利得を任意の値に制御するので、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現でき、また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができ、さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、通話状態推定部の機能を停止することで消費電流を低減するとともに、停止時における挿入損失量を拡声通話系として適切な値に制御することができるという効果がある。
【0047】
請求項の発明は、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、通話状態を示す信号であって上記通話状態推定部から出力される通話状態信号と該通話状態推定部以外から出力される通話状態信号を選択的に入力し、上記通話状態推定部から出力される通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御するとともに、上記通話状態推定部以外からの通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に応じて上記受話信号線及び送話信号線の状態に関係なく上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御するので、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現でき、また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができ、さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、擬似的に通話状態を外部から与えて、停止時における挿入損失量を拡声通話系として適切な値に簡単に制御することができるという効果がある。
【0048】
請求項の発明は、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が上記設定値と一致するように上記両減衰手段を制御する損失量絶対値設定動作モードとを有するので、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現でき、また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができ、さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、挿入損失量を任意の値に制御することができるという効果がある。
【0049】
請求項の発明は、マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の一方の利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から任意の値に設定されるとともに該設定値に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となるように他方の利得の絶対値が設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が各々上記設定値と一致するように上記両減衰手段を制御する損失量設定動作モードとを有するので、通話状態を推定する通話状態推定部をプログラム制御のプロセッサで構成することで音声切換装置として必要な信号処理のアルゴリズムが容易に且つ精度良く実現でき、また、非プログラム制御の論理回路で構成された減衰手段制御部の動作は予測可能であるから、プロセッサで構成された通話状態推定部の誤動作時でもハウリングが生じるような制御が行われることを防ぐことができ、外来ノイズに対する信頼性の確保を図ることができ、さらに、無通話時のように音声切換装置の動作が不要な場合に、挿入損失量をハウリングが生じない範囲内で任意の値に制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本例を示すブロック図である。
【図2】 同上における送話側減衰器及び受話側減衰器の概略構成図である。
【図3】 同上の動作説明図である。
【図4】 同上における減衰手段制御部のブロック図である。
【図5】 同上の動作説明図である。
【図6】 実施形態を示すブロック図である。
【図7】 実施形態における減衰手段制御部のブロック図である。
【図8】 実施形態における減衰手段制御部のブロック図である。
【図9】 実施形態における減衰手段制御部のブロック図である
【符号の説明】
VS 音声切換装置
4 送話側減衰器
5 受話側減衰器
6 挿入損失量制御部
7 通話状態推定部
8 減衰手段制御部

Claims (4)

  1. マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記通話状態推定部は、外部からの制御信号で自らの機能を停止する手段を有し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部が機能停止状態のときに該通話状態推定部以外からの信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の利得を任意の値に制御することを特徴とする音声切換装置。
  2. マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、通話状態を示す信号であって上記通話状態推定部から出力される通話状態信号と該通話状態推定部以外から出力される通話状態信号を選択的に入力し、上記通話状態推定部から出力される通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に基づいて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御するとともに、上記通話状態推定部以外からの通話状態信号を入力したときには該通話状態信号に応じて上記受話信号線及び送話信号線の状態に関係なく上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御することを特徴とする音声切換装置。
  3. マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が上記設定値と一致するように上記両減衰手 段を制御する損失量絶対値設定動作モードとを有することを特徴とする音声切換装置。
  4. マイクロホン及びスピーカを有する拡声通話端末が他の通話端末又は拡声通話端末に有線で接続されて半二重通話を行う拡声通話系の上記拡声通話端末に用いられ、上記マイクロホンで集音する音声信号を回線へ伝送するための送話信号線上に挿入される送話側減衰手段と、回線から受信した音声信号を上記スピーカへ伝送するための受話信号線上に挿入される受話側減衰手段と、通話状態に応じて上記送話側減衰手段並びに受話側減衰手段の利得を制御する挿入損失量制御部とを備えた音声切換装置であって、上記挿入損失量制御部が、プログラム制御のプロセッサで構成され上記受話信号線並びに送話信号線の状態に基づいて通話状態を推定する通話状態推定部と、非プログラム制御の論理回路で構成され上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する減衰手段制御部とを具備し、上記減衰手段制御部は、上記通話状態推定部で推定された通話状態に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となる関係を常に保ちながら上記両減衰手段の利得を制御する音声切換動作モードと、上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の一方の利得の絶対値が上記通話状態推定部による通話状態の推定結果とは関係なく上記通話状態推定部以外から任意の値に設定されるとともに該設定値に応じて上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得の総和が略一定値となるように他方の利得の絶対値が設定され且つ上記送話側減衰手段及び受話側減衰手段の各利得が各々上記設定値と一致するように上記両減衰手段を制御する損失量設定動作モードとを有することを特徴とする音声切換装置
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