JP3725871B2 - 管渠内面展開図化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、管渠内壁面を撮影したビデオデータから管渠の長手方向展開図を作成するための管渠内面展開図化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネル(管渠)壁面の検査は、暗くて長いトンネル内を徒歩で巡回しながら目視により変状を描画し、これをもとに展開図を作成する作業が中心であった。このような方法では、検査の対象が大型構造物で、また、長大トンネルが多いため、多くの人手と時間を要するだけでなく、すべての変状を正確にとらえるのが困難であった。
【0003】
そこで、連続的に検査するための管渠内面展開図化装置として、図7、図8、図9に示すような方法が開発され、報告されている。
図7に示す装置は、(a)に示すように、検査しようとするトンネル(管渠)10の略中心部に、4台のラインセンサカメラ12a、12b、12c、12dをセットする。それぞれのラインセンサカメラ12a、12b、12c、12dは、異なる方向に向けてセットされ、かつ、映写角度θa、θb、θc、θdをもっており、壁面11の全周を4つに分割して撮影する。このとき、(b)に示すように、4枚の壁面画像13a、13b、13c、13dは、円周方向に互いにわずかな重合部15を有するように設定される。4台のラインセンサカメラ12a、12b、12c、12dで全周を撮影したら、トンネル(管渠)10の長さ方向に一定距離だけ移動して同様に全周を撮影する。このときも、長さ方向に一部重合部15を有するように撮影される。
このようにして撮影された壁面画像13a、13b、13c、13dから、画像処理装置により壁面11の変状として、クラック14その他、漏水、剥離、目地切れなどを抽出して表示する。
【0004】
図8に示す装置は、(a)に示すように、検査しようとするトンネル(管渠)10の略中心部に、レール18に乗って移動する台車上に回転式パノラマカメラ17がセットされている。レール18が単線のときは、レール18の上方であって、かつ、トンネル(管渠)10の略中心部に位置するようにセットされ、レール18が複線のときは、複線のレール18、18の中間の上方であって、かつ、トンネル(管渠)10の略中央にセットされる。
このような構成において、(b)のフローチャートに示すように、まず、回転式パノラマカメラ17は、360度回転式が用いられ、1回の撮影で全周を所定角度ずつ分割して壁面11を連続的に写真撮影する。1回撮影したら数m移動して同様に撮影する。つぎに、光ディスクにより壁面写真が記録される。記録された壁面写真に基づき、コンピュータにより展開写真、展開図を作成、管理する。このとき、展開写真、展開図は単につなげるだけで、加工を施すことはない。つぎに、展開写真、展開図、属性データなどを検索し、かつ出力する。
このようにして得られた展開写真、展開図からから、壁面11の変状として、クラック14その他、漏水、剥離、目地切れなどを抽出する。
【0005】
図9に示す装置は、(a)に示すように、検査しようとするボーリング孔(管渠)21の略中心部に、ウインチユニットにて上下動自在にプローブ22が吊り下げられ、このプローブ22には、CCDカメラ23、コーンミラー24、内部制御ユニット25がセットされる。
このような構成において、ボーリング孔(管渠)21の壁面11から入射した光線がコーンミラー24で反射屈折してCCDカメラ23に入力する。このCCDカメラ23の画像は、プローブ22の降下に伴って円環中心軸に向かって収束するように働く。全周画像をA/D変換して(b)に示すようなフレームメモリA29に展開して、画素毎に画像を取り扱う。すなわち、フレームメモリA29中の円周Rに対応する画素群をスキャン円周R上の一定位置Pを起点とし、1画素毎に(c)に示すようにフレームメモリB30に直線上に再配置し、円周Rに対応する壁面11の微小区間の画素配列を得る。プローブ22の降下により、上記動作を繰り返してフレームメモリB30に連続した展開画像を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記図7に示す装置は、4台の広角度の高価なカメラを必要とすること、カメラの位置、カメラの方向、カメラの移動速度など4台のカメラの撮影条件全てを一定に設定するのがきわめて面倒であること、壁面11からカメラの位置までの距離が短すぎると、広角度レンズを必要とし、画像に歪みが生じてうまくつながらないこと、壁面11からカメラの位置までの距離を長くすると、広角度レンズは必要なくなるが、対向するカメラが撮影画像の邪魔をすること、などの問題を有していた。
【0007】
図8に示す装置は、360度回転式で、1回の撮影で全周を所定角度ずつ分割して壁面11を連続的に写真撮影することのできる特殊で、高価なカメラを必要とすること、多数枚の写真を加工せずにつなげるだけでは、正確なクラック14の位置が分かりにくいこと、などの問題を有していた。
【0008】
図9に示す装置は、管渠21の略中心部に、ウインチユニットにて上下動自在にプローブ22が吊り下げるための機構であり、使用方法が限定されていること、プローブ22には、CCDカメラ23、コーンミラー24、内部制御ユニット25などの特殊な部品を必要とし、高価で、操作の面倒な装置になること、などの問題があった。
【0009】
さらに、いずれも展開写真や展開図を単に連結したり、特殊な装置を用いて展開画像とするものであり、装置が複雑で、高価になるという問題があった。
【0010】
本発明は、管渠内を汎用の装置により撮影したビデオデータから連続した展開図を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、管渠壁面11の画像データを取り込むビデオデータ入力装置36と、このビデオデータ入力装置36の画像データに基づき1フレーム毎に展開図の作成処理を行った後、複数フレーム分の画像データの合成を行う展開図処理装置37と、合成された展開図を出力する展開図出力装置39とからなり、前記展開図処理装置37は、ビデオデータ入力装置36の画像データを記憶する画像データ記憶部42と、この記憶されたデータにおけるビデオデータ入力装置36のビデオカメラ35の光軸ずれによる歪を補正する補正処理部43と、この光軸補正された画像データから1フレーム毎に展開図の作成処理を行う展開処理部44と、この展開図データを記憶する展開データ記憶部45と、各1フレーム毎の画像データ間の歪調整のためのデータマッチングを行うデータマッチング部46と、歪調整後の複数フレーム分の画像データの合成により展開図を作成する展開図作成部47とを具備し、
前記補正処理部43は、カメラの光軸の管渠の軸に対する起伏回転の角度をα、左右回転の角度をβ、カメラ35結像面上の座標を(x’,y’)、仮想結像面上の座標を(x,y)、カメラ焦点距離をfとしたとき、
x’=f×tan(β+arctan x/f)
y’=f×tan(α+arctan y/f)
の演算により座標変換を行い、
前記展開処理部44は、展開図の座標を(n,m)、この(n,m)に対応したカメラの画像データの座標を(x,y)、管渠10の中心の画像上の座標を(x0,y0)、変換開始点における半径をr、変換終了点における半径をR、管渠10の円周をM等分して展開図の縦軸とし、変換開始点から変換終了点間距離L1をN等分して展開図の横軸とし、(x,y)の中心角をθとしたとき、第n断面の画像投影半径Rnを
Rn=R/[1+{(R−r)/r}×(n/N)]
の演算により求め、画像データの座標(x,y)を
x=x0+Rn×sinθ
y=y0+Rn×cosθ
の演算により求めて展開図の作成処理を行う
ことを特徴とする管渠内面展開図化装置である。
【0012】
ビデオデータ入力装置36は、ビデオデッキ40で管渠壁面11の画像データと、この画像データに対応したオペレータの音声データを取り込む。
展開図処理装置37は、ビデオデータ入力装置36の画像データを記憶する画像データ記憶部42と、この記憶されたデータにおけるビデオデータ入力装置36のビデオカメラ35の光軸ずれによる歪を補正する補正処理部43と、この光軸補正された画像データから1フレーム毎に展開図の作成処理を行う展開処理部44と、この展開図データを記憶する展開データ記憶部45と、各1フレーム毎の画像データ間の歪調整のためのデータマッチングを行うデータマッチング部46と、歪調整後の複数フレーム分の画像データの合成により展開図を作成する展開図作成部47とを具備し、ビデオデータ入力装置36の画像データを記憶し、この記憶されたデータから1フレーム毎に展開図の作成し、各1フレーム毎の画像データ間の歪調整のためのデータマッチングを行い、画像データの合成により展開図を作成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
1.本発明の原理
(1)実際のトンネル(管渠)10の壁面11位置と、展開図の座標データとの対応
ビデオカメラ35をトンネル(管渠)10の内部中央で、かつ、中心線Sに向けてセットしたときの、トンネル(管渠)10の壁面11位置と展開図の座標データとの対応を図1のように定義する。すなわち、(a)におけるトンネル(管渠)10の壁面11のL1間の実画像は、(b)に示すようにビデオカメラ35で映したままの1フレームの画像となり、この画像を、トンネル(管渠)10の長さ方向に展開した展開図が(c)に示すようになる。
本発明では、(b)に示す実画像データ上の座標点(x,y)に対応する展開図上の座標点(n,m)を展開処理によって求め、求めた座標データから展開図を作成するものである。
なお、図1(a)(b)(c)において、14aは、実トンネル(管渠)10のクラックを示し、14bは、ビデオカメラ35で映した画像のクラックを示し、14cは、展開図のクラックを示している。
【0014】
(2)画像データの展開処理
ビデオカメラ35により取り込まれた画像データは、1フレーム毎に展開する。画像処理によりトンネル(管渠)10の中心点を抽出し、後述の▲1▼▲2▼式より展開後の画像データを作成する。この方式によれば、図2に示す以下のパラメータを予め入力することにより、容易に展開後の画像データが作成できる。
【0015】
パラメータ
・変換開始点半径 r
・変換終了点半径 R
・焦点〜変換開始点間距離 L0
・変換距離(変換開始点〜変換終了点間距離) L1
・変換後の画像データサイズ M×N
ただし、トンネル(管渠)10の円周をM等分して展開図の縦軸とし、変換開始点〜変換終了点間距離L1をN等分して展開図の横軸とする。
・ビデオカメラ35の焦点は、トンネル(管渠)10の中心にあり、画像上の座標値を(x0,y0)とする。
【0016】
以上の条件で、展開図の座標(n,m)と対応した画像データの座標(x,y)は、つぎの手順で求めることができる。
▲1▼式:第n断面の画像投影半径Rnを求める。
第n断面と焦点間の距離は、
L0+L1×n/N
であるから、画像に投影した円の半径Rnは、以下の式から得られる。
【0017】
▲2▼式:展開図の座標(n,m)と対応した画像データの座標(x,y)を求める。
円周方向をM等分するので、θは次式で表わすことができる。
θ=2π×m/M
画像データの座標(x,y)は、
【0018】
(3)画像データの補正処理
図3(a)に示すように、ビデオカメラ35の光軸は、必ずしもトンネル(管渠)10の管路長手方向と平行ではない。そのため、ビデオカメラ35の結像面上の画像データは、歪を含んでいる。そこで、管路長手方向に垂直な仮想結像面上に座標変換してから、展開処理を行うことにより、歪を取り除く。図3(b)により説明する。
パラメータ
・起伏回転の角度 α
・左右回転の角度 β
・ビデオカメラ35の結像面上の座標 (x’,y’)
・仮想結像面上の座標 (x,y)
・f:ビデオカメラ35焦点距離
とし、以下に示す式により座標変換を行う。
x’=f×tan(β+arctan x/f)
y’=f×tan(α+arctan y/f)
【0019】
つぎに本発明による具体的装置の一実施例を図6により説明図する。
本発明装置は、ビデオデータ入力装置36、展開図処理装置37、音声処理装置38、展開図出力装置39の4つの部分から構成されている。
【0020】
前記ビデオデータ入力装置36は、ビデオデッキ40とビデオキャプチャボード41からなり、トンネル(管渠)10の壁面11の状況を示す画像データの他に、劣化状況その他の壁面11の状況を説明するオペレータの音声データを取り込み、画像データを補っている。
前記展開図処理装置37は、前記ビデオデータ入力装置36からの画像データを記憶する画像データ記憶部42、この画像データ記憶部42の画像データから文字を認識し、展開図への文字情報を出力する文字認識処理部56、記憶されたデータにおけるビデオデータ入力装置36のビデオカメラ35の光軸ずれによる歪を補正する補正処理部43、記憶された補正後のデータから1フレーム毎に展開図の作成処理を行う展開処理部44、この展開図データを記憶する展開データ記憶部45、各1フレーム毎の画像データ間の歪調整のためのデータマッチングを行うデータマッチング部46、前記文字認識処理部56からの文字情報と後述する損傷判定部51からの文字情報とを付加して前記データマッチング部46からの歪調整後の複数フレーム分の画像データの合成により展開図を作成する展開図作成部47、この展開図作成部47で作成された展開図を記憶する展開図記憶部48からなる。
【0021】
前記音声処理装置38は、ビデオデータ入力装置36の音声データを記憶する音声データ記憶部49、この音声データから音声を認識し処理する音声認識処理部50、認識された音声データに基づき管渠壁面11の損傷の有無を判定する損傷判定部51、この損傷判定部51の音声情報から文字情報に変換し出力する音声記録文字変換部52からなる。
前記展開図出力装置39は、展開図出力部53、モニター54、プリンタ55からなる。
【0022】
本発明装置による展開図作成順序を、図4のフローチャートと図5の説明図により説明する。
(1)処理を開始する。
(2)ビデオデータ入力装置36のビデオデッキ40に、トンネル(管渠)10の壁面11の画像信号を1フレーム毎に入力するとともに、その都度、クラック、取付け管飛び出し、継ぎ目ずれ、汚れなど、画像データを補うためのオペレータの音声信号を入力する。このとき、全枚数に対する一定枚数を入力する。例えば、取り込む全枚数を100枚とすると、一定枚数として10枚を入力する。
(3)画像データは、展開図処理装置37の画像データ記憶部42に、音声データは、音声処理装置38の音声データ記憶部49に保存される。
【0023】
(4)音声データ記憶部49の音声データに基づき音声認識処理部50にて音声認識処理をする。
(5)損傷判定部51で損傷判断をする。その結果、異常ありのときは、損傷情報の記録をしてつぎへ移り、、異常なしのときはそのままつぎへ移る。
(6)画像データ記憶部42の画像データに基づき文字認識処理部56にて、移動距離、ビデオカメラ35の回転角度など、画面上の文字情報の認識処理をする。
【0024】
(7)展開図用画像の判定をする。展開図用画像として使用をするとき(yesのとき)は、つぎの展開図作成へ進み、取り込まないとき(noのとき)は、後述のビデオデータ終了判断へ進む。
(8)展開図用画像として使用をするとき(yesのとき)は、図1および図2に示した展開処理方法に基づき、画像データの展開処理を行う。もし、ビデオカメラ35の光軸が平行でないときには、補正処理部43で、図3(a)(b)の補正処理をする。画像データの展開処理は、図5(a)のように、1フレーム毎に行うので、展開処理後の画像が管路の奥になればなるほど情報が不足し歪んだ画像となる。この図5(a)に示す展開図おいて、57は継ぎ目、58はクラック、59は水面、60は汚れである。1フレーム毎の展開画像データは、展開データ記憶部45に記憶される。
【0025】
(9)展開処理後、歪み部分を除去するために、図5(b)に示すように、複数フレーム分の展開画像の合成を行う。合成の際、管路の中心点が画像毎に異なることがあるので、データマッチング部46にてデータマッチングを行う。
(10)展開図作成部47では、図5(c)に示すように、合成された画像に、文字認識処理部56から得た管路内位置などの文字情報や音声処理装置38の音声から得た損傷情報などを再入力する。
(11)このようにして得られた展開図情報は、展開図記憶部48に記憶される。
【0026】
(12)展開図処理装置37から得られた展開図情報は、展開図出力装置39の展開図出力部53を介してモニター54にて表示され、かつ、プリンタ55でプリントアウトされる。
プリントアウトする場合、特につぎの点に留意する。
1)1/1000〜2/1000の縮尺でA3用紙やロール紙上に、トンネル(管渠)10の長さを例えば20m置き毎に、ビデオデータからの展開画像を出力し、管内の全体的な状況の把握を容易にしている。この長さは、細かな画像とするときには短く設定し、細かな画像を必要としないときには長く設定するなど、適宜設定できる。
2)同一紙上に、画像データおよび音声データより得られる劣化状況に関するイベント情報(クラック、取付け管飛び出し部、継ぎ目ずれなど)を展開図化する。
3)Aランクと認識される劣化度の部位については、その拡大画像を同一紙上に1ないし複数個所を出力表示し、管渠内の重要な情報の把握を容易にする。
(13)ビデオデータが終了かどうを判断する。取り込む全枚数を100枚に達しない場合(noの場合)、前記(2)に戻って、(2)〜(12)を繰り返す。取り込む全枚数を100枚に達した場合(yesの場合)、処理を終了する。前記(7)において、展開図用画像の判定をし、展開図用画像として使用しないとき(noのとき)は、ビデオデータ終了判断しても、取り込む全枚数を100枚に達しない場合(noの場合)に相当するから、前記(2)に戻って、(2)〜(12)を繰り返す。
【0027】
【発明の効果】
(1)従来の装置は、いずれも特殊な、または高価なカメラを主体として構成したものであり、装置が複雑で、高価になるとともに、操作がきわめて面倒であったが、本発明は、汎用の安価なビデオ装置により、管渠内を撮影したビデオデータから連続した展開図を得ることができる。また、操作性にもすぐれている。
【0028】
(2)記憶されたデータから展開処理部44により1フレーム毎に展開図の作成処理を行い、この1フレーム毎に記憶された展開図の各画像データ間の歪をデータマッチング部46でデータマッチングを行い、歪調整後の複数フレーム分の画像データの合成により展開図作成部47で展開図を作成するようにしたので、ずれのない正確な展開画像となる。
【0029】
(3)ビデオカメラ35の光軸は、必ずしもトンネル(管渠)10の管路長手方向と平行ではない。そのため、ビデオカメラ35の結像面上の画像データは、歪を含んでいる。本発明では、ビデオカメラ35の光軸ずれによる歪を補正処理部43にて管路長手方向に垂直な仮想結像面上に座標変換する補正をしてから展開処理を行うようにしたので、画像データ取り込み中の誤差をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管渠内面展開図化装置の原理を説明するためのもので、(a)は、トンネル(管渠)10の壁面11をビデオカメラ35で撮影している状態の斜視図、(b)は、ビデオカメラ35に映し出された画像の投影図、(c)は、展開図である。
【図2】トンネル(管渠)10の壁面11画像データの展開処理の説明図で、(a)は、実トンネル(管渠)10の断面図と展開前の画像データ図、(b)は、展開前後の座標の関係の説明図である。
【図3】ビデオカメラ35の光軸ずれの補正処理の説明図で、(a)は、ビデオカメラ35結像面〜仮想結合面間の説明図、(b)は、ビデオカメラ35結像面部の拡大図である。
【図4】本発明による展開図作成のフローチャートである。
【図5】本発明による展開図作成の順序を示すもので、(a)は、1フレーム分の展開図、(b)は、複数フレーム分の展開図、(c)は、損傷情報付加後の展開図である。
【図6】本発明による管渠内面展開図化装置の一実施例を示すブロック図である。
【図7】従来の管渠内面展開図化装置の第1例を示すもので、(a)は、壁面11撮影時の説明図、(b)は、その展開図である。
【図8】従来の管渠内面展開図化装置の第2例を示すもので、(a)は、壁面11撮影時の説明図、(b)は、その作業工程を示すフローチャートである。
【図9】従来の管渠内面展開図化装置の第3例を示すもので、(a)は、ボーリング孔(管渠)21撮影時の説明図、(b)は、結像面図、(c)は、その展開図である。
【符号の説明】
10…トンネル(管渠)、11…壁面、12a、12b、12c、12d…ラインセンサカメラ、13a、13b、13c、13d…壁面画像、14…クラック、14a…実トンネル(管渠)10のクラック、14b…ビデオカメラ35で映した画像のクラック、14c…展開図のクラック、15…重合部、17…回転式パノラマカメラ、18…レール、21…ボーリング孔(管渠)、22…プローブ、23…CCDカメラ、24…コーンミラー、25…内部制御ユニット、26…画像処理装置、27…メモリ、28…モニター、29…フレームメモリA、30…フレームメモリB、35…ビデオカメラ、36…ビデオデータ入力装置、37…展開図処理装置、38…音声処理装置、39…展開図出力装置、40…ビデオデッキ、41…ビデオキャプチャボード、42…画像データ記憶部、43…補正処理部、44…展開処理部、45…展開データ記憶部、46…データマッチング部、47…展開図作成部、48…展開図記憶部、49…音声データ記憶部、50…音声認識処理部、51…損傷判定部、52…音声記録文字変換部、53…展開図出力部、54…モニター、55…プリンタ、56…文字認識処理部、57…継ぎ目、58…クラック、59…水面、60…汚れ。
Claims (1)
- 管渠壁面11の画像データを取り込むビデオデータ入力装置36と、このビデオデータ入力装置36の画像データに基づき1フレーム毎に展開図の作成処理を行った後、複数フレーム分の画像データの合成を行う展開図処理装置37と、合成された展開図を出力する展開図出力装置39とからなり、前記展開図処理装置37は、ビデオデータ入力装置36の画像データを記憶する画像データ記憶部42と、この記憶されたデータにおけるビデオデータ入力装置36のビデオカメラ35の光軸ずれによる歪を補正する補正処理部43と、この光軸補正された画像データから1フレーム毎に展開図の作成処理を行う展開処理部44と、この展開図データを記憶する展開データ記憶部45と、各1フレーム毎の画像データ間の歪調整のためのデータマッチングを行うデータマッチング部46と、歪調整後の複数フレーム分の画像データの合成により展開図を作成する展開図作成部47とを具備し、
前記補正処理部43は、カメラの光軸の管渠の軸に対する起伏回転の角度をα、左右回転の角度をβ、カメラ35結像面上の座標を(x’,y’)、仮想結像面上の座標を(x,y)、カメラ焦点距離をfとしたとき、
x’=f×tan(β+arctan x/f)
y’=f×tan(α+arctan y/f)
の演算により座標変換を行い、
前記展開処理部44は、展開図の座標を(n,m)、この(n,m)に対応したカメラの画像データの座標を(x,y)、管渠10の中心の画像上の座標を(x0,y0)、変換開始点における半径をr、変換終了点における半径をR、管渠10の円周をM等分して展開図の縦軸とし、変換開始点から変換終了点間距離L1をN等分して展開図の横軸とし、(x,y)の中心角をθとしたとき、第n断面の画像投影半径Rnを
Rn=R/[1+{(R−r)/r}×(n/N)]
の演算により求め、画像データの座標(x,y)を
x=x0+Rn×sinθ
y=y0+Rn×cosθ
の演算により求めて展開図の作成処理を行う
ことを特徴とする管渠内面展開図化装置。
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