JP3725829B2 - 黄変色覚補正用眼鏡 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、高齢者の黄色に変化した透光体による色覚変化を元の色覚に補正する方法と、該色覚変化を矯正してより自然な色覚に補正する眼鏡レンズのマルチコーティングおよび黄変色覚補正用鏡眼に関する。
【0002】
【従来の技術】
人間の目は年を重ねるごとに濁りが生じる。カメラのレンズに相当する水晶体が白く濁る場合を白内障という。本来は透明な水晶体が濁ると、光が眼底に届く前に散乱され、網膜に像を結ぶ働きが弱り、かすんで見えたりする。視力の衰えと思っていたものが、実は白内障が視力に影響している場合も少なくない。最近は眼鏡店でも視力検査のほかに眼球検査を行っているところも増え、早期に白内障が発見されるようになってきている。白内障の症状が進んでいる場合には、簡単な手術で元の視力に回復することができる。
【0003】
白内障は年齢とともに進むものであるが、同様に透光体(角膜・水晶体・硝子体のうち主に水晶体)の黄色変化(黄変)も年齢とともに進行している。一般に白内障ほどの自覚症状もなく、影響も大きくないために、日常生活では白内障ほど問題視されていない。しかし加齢による透光体の黄変に伴い、商品表示の誤認や物体色の認識誤認は本人にも周囲にも老化として意識されるようになってきてはいる。透光体の黄変による弊害としては、商品の価格表示が読みにくくなったり、類似した色の商品が低照度下で誤認されるなどの症状が挙げられる。
【0004】
CIE(国際照明委員会)のRGB表色系では、原色(原刺激)の波長がR700nm、G546.3nm、B435.8nmで定められている(1nm=10億分の1メーター)。ある原刺激を多く用いれば他の原刺激は少なくてすむので、3刺激値r、g、bの和は一定となる。すなわち、
F=rR+gG+bB(ただし、r+g+b=1)
としたとき、分光組織の異なる2つの色彩刺激が等色と判断される現象を条件等色という。したがって等色を表すには、r、g、bの値をいろいろ取れることを意味する。
【0005】
屈折率の違う物体を光が通過するとき、光の反射が起きる。この反射率は素材によって異なるが、プラスチックレンズの場合には8%(透過率は92%)である。反射によって明るさが奪われることになるが、眼鏡レンズにおいて92%の透過率は一応問題のない範囲である。しかし、レンズ表面の反射像は眼鏡装用者には気になるものであり、これをなくすためには表面の反射率をさらに抑える必要がある。そこでレンズ表面に干渉薄膜コーティングが行われる。このコーティングは特定波長の反射率を制御するので、可視光全般の反射を抑えるためには多重薄膜干渉いわゆるマルチコーティングがなされる。現在の技術では反射防止コートによって透過率は99%にまで引き上げられている。
【0006】
目が老化し、黄変した高齢者の視界を健常者が擬似体験する装置として『老化視界体験装置』(特開平10-111641)がある。この発明では、明度差の大きな表示物と明度差の小さな表示物を接近させて並べ、その両方の表示物を黄変させて見せることにより、目が老化した際の視界の黄変を健常者に擬似体験させるというものである。擬似体験を目的としたものであるから、当然ながら該公開特許では、その解決方法については述べられていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
眼球の黄変に対して、本人が色の見にくさを訴えた場合に限り、眼鏡製作のときにレンズカラーのブルーでレンズを着色することにより青色を強調して補正することが行われている。しかし、ブルーに着色したレンズは顔色と補色関係になり、目立って、美観を大きく損ねるために、購買意欲を大きく減退させる。そこで、カラーレンズの眼鏡は敬遠される傾向にある。
【0008】
また、単純な着色では、黄変が進行しているような場合、透過光の減少により、明るさが不足して、ものが見えにくい状況が起こる場合がある。すなわち、色覚は補償されるが、眼鏡によって覆われた視界の照度低下で形状の認知が困難になってしまう。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、色覚上の誤認を減らすことを目的とし、黄変色覚変調を矯正するための眼鏡を開発することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の発明が解決しようとする課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、眼球の透光体が黄色に変色する黄変に対して色覚補正する黄変色覚補正用眼鏡において、眼鏡レンズ表面に、前記黄変を補償するスペクトル反射率を備えた多重薄膜干渉コーティング膜を備え、前記黄変を補償するスペクトル反射率が、黄色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率と、青色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率をそれぞれ85%〜95%に設定し、なおかつ青色のスペクトル感度曲線の最大値付近( 440nm 付近)の透過率を抑え、短波長付近( 420nm 〜 480nm 付近、青紫〜青色)の光を多く透過するようにしたことを特徴とする黄変色覚補正用眼鏡である。
【0011】
多重薄膜干渉コーティング膜(マルチコーティング)のスペクトル反射率は眼球の透光体の黄変の度合いに応じて調整するが、黄変の程度によっては、補償のために黄色光を減らすことで全体の光量が落ちすぎてしまう場合もある。そのような場合、黄色光の減少をある程度にとどめて他の色光に対する透過率を調整することで、色覚をある程度補償するとともに、明度をも保つような設計ができる。
【0012】
たとえば、黄色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率と、青色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率をそれぞれ85%〜95%に設定し、短波長近辺の透過率を意図的に多く透過させる分光透過率曲線を持つ多重薄膜干渉コーティング膜を備えた黄変色覚補正用眼鏡とする。
【0013】
黄色および青色の波長をカット(反射)し、眼球の透光体の黄変による黄色変調を効果的に矯正することができる。
【0014】
黄色の波長のみをカットするとその補色である青色(とくに感度曲線ピークである440nm付近の色)が強調されることになるために、青色のスペクトルを平均化するためにピークをカットすることもできる。さらに短波長光の分光透過率を高め、全体的に短波長光付近の色を底上げして白色方向に近づけて、青色全体を見やすい方向に移動させることにより、照度を落とすことなく、黄変に対応させることができる。
【0015】
上記の方法でマルチコーティングされたレンズを使用した眼鏡を用いれば、透光体の黄変に対して、照度を落とさず、色覚補正が行える。しかもカラーコーティングではないから、外見からも通常の透明なレンズを使用した眼鏡と同じ感覚で利用できる。また応用範囲も広い。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一例を図を用いて説明する。人間が色を感じる光を可視光といい、波長範囲は380nm〜780nmである。可視光線は、短波長域(380nm〜500nm:青紫、藍、青といった青色光)、中波長域(500nm〜600nm:緑、黄といった緑色光)、長波長域(600nm〜780nm:橙、赤といった赤色光)に分けられ、一番長い波長が赤、一番短い波長が青紫である。図1は、人間の波長弁別閾値を示した実験結果である。色の弁別とは、視覚系の基本的な性質として人間がどのくらい色の違いを見分けられるかを示すものである。たとえば、車のボディーにかすり傷がついて、その部分だけを塗装して修理する場合、修理用の塗料の色は元の色と同じである必要はないが、明かな差があってはならない(弁別閾値以下でなければならない)。こうした差を定量的に測定したものが色弁別閾値である。図の(a)は5人の被験者の結果をグラフにしたものであり、(b)はその平均値を取ったものである。個人差はあるが、人間の波長弁別がよい所、言い換えるなら△λ<弁別できる波長差限界値=閾値>が小さい所は、440nm(青)付近、490nm(緑青〜青緑)付近、および590nm(黄)付近である。
【0017】
従来技術でも述べたように、色F(テスト光)は
F=rR+gG+bB
で表される。老化により透光体が黄変するということは、rR+gG付近が強められ、相対的にbBの光が弱められことを意味する。したがって、rR+gGの光を減らし、bBを増やせば、元の色(等色)が得られることになる。
【0018】
光源の分光分布をS(λ)、2つの物体の分光反射率をρ1(λ)としたとき、2つの物体色の3刺激値は、RGB表色系にかえて原刺激XYZ表色系を用いると次式のようになる。
【0019】
【数1】
・・・・・・(1)
【0020】
と表せる。ここで
【0021】
【数2】
【0022】
であり、Y1、Y2は反射率単位で表現されている。条件等色は次式の成立するときにおこる。
X1=X2 Y1=Y2 Z1=Z2 ・・・・・(2)
数式(1)と数式(2)より次の関係が成立する。
【0023】
【数3】
【0024】
コーティングによって変えられる値は反射率ρ(λ)であり、ある特定の波長の反射率(=1−透過率)を変化させることによって等色が得られることを意味している。本発明では、マルチコーティングによって特定な光の反射率を調整し、黄変した透光体による色覚変化を補正する。具体的には黄色の波長をカットし、短波長光を多く入光させる。
【0025】
老化により黄変した透光体では短波長光が弱められていることから、短波長光を多く入光させる。人の目に見える色は、対象物の環境が変わったときにも変化する。図2は、太陽光が照明光(白熱灯)に変わったときに、どのように色相が変化したかを示したものである。全体的に見ると、見える光の波長が長くなる方向に変化している。すなわち青は緑に、緑は黄に、黄は赤へと変化している。とくに短波長の光ほど、その変化量が大きい。
【0026】
本発明では照明光の代わりにレンズに工夫を加え、眼内で色相の変化を実現させる。本発明では、黄色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近と、青色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率をそれぞれ85%〜95%に設定し、なおかつ短波長付近の透過率を意図的に多く透過させる分光透過率を設計し、黄色光のカットと青色光を強調する方法で黄変に対処する。
【0027】
本発明の一つの例では、青色付近の色に対して2段階の対処を行っているのが特徴である。すなわち1つは青色のスペクトル感度曲線の最大値付近(440nm付近)の透過率を抑える。もう1つは短波長付近(420nm〜480nm付近、青紫〜青色)の光を多く透過するようにする。
【0028】
青色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率をあえて下げているのは、人の弁別閾ピークの1つが440nm付近にあるためである。すなわちこの部分を若干下げることにより、他の弁別感度の弱い部分と感度の良好な部分とを均質化させることになる。そのあとで短波長付近の全体的な光の分光透過率を高め、短波長全体の感度を平均化して底上げすることになる。さらに、純粋な黄色部分の波長光を軽減することによって黄色の影響を減らし、なおかつ青みを強調させることができる。以上の対処により、黄変した透光体による黄色みを助長しないようにすることができる。また短波長光の分光透過率を上げることによって元の色覚に近づけ、しかも全体の照度の低下も防いでいる。
【0029】
図3は、上記の補正方法を用いてデザインしたレンズの分光透過率曲線の一例である。人間の可視光線の下限は380nmと言われているが、一般には400nm以下の波長を認識することは難しい。そこで図3に示すように、本発明の黄変色覚補正方法を用いてデザインした分光透過率曲線は、420nm付近から立ち上げ、560nm付近までの光(紫から緑の光)を強調(透過率増加)し、580nm〜610nm辺りの光(黄色から橙色の光)をカット(透過率低下)するようにしている。
【0030】
図4は色盲検査表パネルD-15の色相を、正常者が見た(色度座標1)場合と、正常者が図3の分光透過率特性を持つ眼鏡を掛けて見た(色度座標2)場合の色相変移をプロットしたものである。言い換えれば、透光体が黄変した人が本発明の色覚補正用眼鏡を掛けてパネルD-15を見たとき、色度座標2から色度座標1に変移することを表している。すなわち、黄変した色覚者の色覚が黄変色覚補正用眼鏡で補正されたことを、図は表している。なお色度図の色度座標(x,y)は、等色条件より3刺激値X、Y、Z(数式(1)参照)が求められるから、この3刺激値を色度座標の計算式に代入して得られた値である。
【0031】
図3に示すような短波長付近の分光透過率を特性を持つレンズを製作するには、マルチコーティング(多層膜)による光の干渉を利用する。接触する2種類の媒質の境界面では反射が起きる。密度が疎の媒質から入射した光は、密度が密の媒質で反射されるとき、π(波長にして半波長λ/2)だけ位相がずれる。レンズの密度よりも疎な薄膜をコーティングしてある場合には、レンズ面で反射される光の位相はλ/2ずれる。一方、密の媒質を通過して疎の媒質で反射される光には位相のズレは生じないから、膜で反射される光には位相のズレは生じない。
【0032】
屈折率n1、膜の厚さt1としたとき、ある面から入射されて次の面で反射され、再び前の面に戻ってきた光線の通過した光学的光路は2n1t1である。いま膜の厚さt1をn1t1=λ/4になるようにコーティングした場合、2n1t1=λ/2となる。このように各膜をコーティングすることにより、前の面で反射される光と他の膜での反射光が同じズレの位相になるようにすれば、光は強め合うことになる。多層膜を同様な設計でコーティングすれば、膜数分だけ反射光線を全部同じ位相にすることが可能であるから、特定の波長λを互いに強め合うようにすることができる。このような特定な波長λを短波長付近の光に集中すれば、目的とする短波長付近の光を強調でき、図3に示しような分光透過曲線をもつレンズが制作できる。
【0033】
上記のような分光透過率特性を持つレンズコーティングを行うことによって得られたレンズを眼鏡に用いれば、本発明の最終目的が達成されたことになる。すなわち、黄色の光を抑え、青色付近の光を強めることによって、黄変色覚補正用眼鏡が製作できる。
【0034】
図5は後天性色盲検査表SPP2で検査した、色文字の誤認の減少率を調べた結果である。図の「表番号」はSPP2のページ数、「SPP2正常読み」欄のR、G、B、Yは赤、緑、青、黄を表し、Sは錐体(色を弁別する細胞)異常をチェックするための文字であることを意味している。たとえば、‘BY RG’は検査用の文字として、左に青色と黄色の文字(実際には数字を使用)、右に赤色と緑色の文字(実際には数字を使用)を表している。空の部分(たとえば‘BY __ ’)は、実際には文字が書かれているが、テストの対象でないことを意味している。また丸印で囲まれたものは読みやすい文字、丸印のないものは読みにくい文字にしてあることを意味している。「表番号」と「SPP2正常読み」欄が黒く塗られている部分は色盲異常のテスト文字であり、被験者の結果欄の黒塗りは黄変色覚補正用眼鏡では逆に結果が悪くなっていることを表している。テスト結果の、×△○◎は「読めない」、「誤った比較を行った」、「差がないあるいは差があるのにないと判断した」、「正常な読みが行われた」ことを表す。左右の眼に対してテストが行われ、“通常”とあるのが一般の視力補正用眼鏡を使用した場合のテスト、“補正”とあるのは本発明の黄変色覚補正用眼鏡を使用した場合のテストであることを示している。
【0035】
表番号12において、男性70歳近用(近視用眼鏡)、女性66歳近用では、左右の眼で著しい改良が認められた(読めない文字が補正により正しく読めるようになった)。女性57歳近用では右眼で改良が認められたが、左眼では逆転している。ただし、この現象は、レンズによって透過した光が青みを帯びているため、SPP2検査表に用いられている配色上の問題で、彩度対比を起こして見づらくなっているためと思われる。また、年齢が55歳を越えると、改善率が飛躍的に上昇するため、一定以上の高齢の方に有効であると考えられる。
【0036】
現在までの実験の結果、8名16眼に対しての実験であったが、全体的に本発明で予想したような良い結果が導かれた。今回のテストでは、改善率が50.79%(誤認率が約半数減少)となった。もちろん、改善されなかったり、補正による逆転現象(補正したために結果が悪くなる現象<たとえば○→△、◎→○などの結果:数として6件>)もあった。これは、黄変の進み具合と補正の度合いが合わなかったことや、単に黄変が原因でない色覚異常のある被験者が存在したことなどが原因として挙げられる。また今回は限られた分光透過率特性の眼鏡を使用したために、黄変の度合いに対応しきれなかった部分もあるかと思われる。したがって今後、黄変の進行度合いに応じた黄変色覚補正の眼鏡をいくつか用意すれば、さらに改善率がアップするものと期待される。
【0037】
【発明の効果】
本発明は眼鏡レンズに多重薄膜干渉・マルチコーティングを施すことによって特定な色の透過率を調整し、黄変した透光体による色覚変調の補正を行っている。したがって、染料でレンズをブルー(黄色光吸収)に着色する一般的な色覚補償とは異なる効果がある。
【0038】
本発明の眼鏡レンズは従来の着色補償レンズのブルーがかった色とは異なり、レンズからの反射光は黄色光の多いものになる。そのため、外観は薄黄色のレンズ色になる。したがって、ブルー色に比べて人の顔の色に近い色となり、レンズの着色が目立たない。
【0039】
また、フレームレス眼鏡のように、レンズ側面が外から見える眼鏡の場合、染料による着色されたレンズは、側面からレンズの着色の様子が見えるが、本発明の多重薄膜干渉によって色覚補償したレンズでは、原理的に側面からはレンズの着色の様子は見えない。このレンズを側面から見たときの着色は、薄い着色でも光が透過する距離が長いので濃い色に見えてしまうので、重要な外観上の問題である。
【0040】
本発明では、単に黄色光のカットだけでなく、短波長の光を強めることによって青色全体を強調させ、元の色覚に近い色覚補正を実現することもできる。本発明では黄色の透過率のカット度合いと青色の強調度合いを様々に変化させることができ、着色したときほど、照度を落とさずに黄変度数に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 波長弁別閾値特性を求める実験結果をグラフ化した図である。
【図2】 太陽光を白熱灯に変えたときの色相変化を示す色度図である。
【図3】 本発明の黄変色覚補正方法を用いて設計された分光透過率曲線の一例をグラフ化した図である。
【図4】 色盲検査表パネルD-15に対して、本発明の分光透過率曲線を持つ眼鏡を装用した場合と装用しなかった場合の色相変移を説明するための色度図である。
【図5】 後天性色盲検査表SPP2を用いて、本発明の黄変色覚補正用眼鏡を装用した場合と一般の眼鏡を装用した場合の色文字誤認率の比較を行った結果(一部)を表にした図である。
【符号の説明】
1 正常者の色相、
または黄変色覚者が黄変色覚補正用眼鏡を装用したときの色相
2 正常者が本発明の黄変色覚補正用眼鏡を装用したときの色相、
または黄変色覚者が黄変色覚補正用眼鏡を装用しなかったときの色相
Claims (1)
- 眼球の透光体が黄色に変色する黄変に対して色覚補正する黄変色覚補正用眼鏡において、
眼鏡レンズ表面に、前記黄変を補償するスペクトル反射率を備えた多重薄膜干渉コーティング膜を備え、
前記黄変を補償するスペクトル反射率が、黄色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率と、青色のスペクトル感度曲線が最大値を示す波長付近の透過率をそれぞれ85%〜95%に設定し、なおかつ青色のスペクトル感度曲線の最大値付近( 440nm 付近)の透過率を抑え、短波長付近( 420nm 〜 480nm 付近、青紫〜青色)の光を多く透過するようにしたことを特徴とする黄変色覚補正用眼鏡。
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