JP3725790B2 - 自在間仕切り及びこれを用いた建築構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は住宅等の建築で使用する自在間仕切り及びこれを用いた建築構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等の建築物における部屋の間取りは、壁面等の構造材によってあらかじめ固定されて構成されていることが一般的である。しかしながら、間取りが固定されていると、家族構成が変化したり、模様替えを自由にしたりすることが困難であることから、より簡単にかつ自由に居住空間を変えられるように自由度をもたせた建築構造が考えられている。たとえば、居住空間を各部屋に区分せず、ワンルームの大きな部屋としてパーティション等で容易に模様替えできるようにする方法や、壁材で部屋を仕切る場合も取り外し可能に壁材を取り付けて、大がかりな工事をすることなく、必要な場合に壁材を取り外して取り付け位置を変えられるようにするといった方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワンルームの大部屋にした場合は、パーティションや家具調度品、カーテン等で仕切ったとしても完全には隔離した部屋にはならないという問題があり、また、壁材を取り外し可能に取り付ける方法の場合でも、各部屋の独立性は保たれるものの、壁材の取り外しのためにはある程度の工事が必要であり、また、壁材を取り付けし直すといった場合でも、操作上必ずしも容易ではなく、せいぜい部屋間の仕切りを取り外すといった程度で、それほど自由度があるものではないといった問題があった。
【0004】
本発明はこのような従来の建築物、とくに住宅構造において、間取りの変更や部屋の模様替えを容易にして、ライフスタイル、ライフサイクルに適合した間取り構成を可能にするものであり、各部屋の独立性を十分に確保しつつ、また間取りの変更等が容易に可能な自在間仕切り及びこれを用いた建築構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
すなわち、床に一定間隔で平行に設けられた複数の係止溝に、該係止溝の長手方向に連設して脱着可能に装着された係合部材としての溝形部材と、天井に一定間隔で平行に支持された複数のハット部材に、該ハット部材の長手方向に連設して脱着可能に装着された係合部材としての溝形部材とに、脱着自在に係合して、床面と天井面との間に立設される自在間仕切りであって、自在間仕切りの下端縁には、全長にわたり、移動駒が移動自在に装着されたレールが固定されるとともに、前記移動駒には、該移動駒を係合位置に係止し、前記係止溝に交換して装着された挿入孔つきの溝形部材の前記挿入孔に係合する係止ネジが設けられ、自在間仕切りの上端縁には、全長にわたり、移動駒が移動自在に装着されたレールが、上下方向に可動に支持されて装着されるとともに、前記移動駒には、該移動駒を係合位置に係止し、前記ハット部材に交換して装着された挿入孔つきの溝形部材の前記挿入孔に係合する係止ネジが設けられ、該自在間仕切りの両側縁に、前記自在間仕切りの上端縁に装着されたレールの高さ位置を調節して、該レールに装着された移動駒の係止ネジを前記溝形部材に係止させる調節手段が各々設けられていることを特徴とする。
また、前記調節手段が、上面で前記レールを支持し、自在間仕切りの上端縁側で上端縁と平行に昇降可能に設けられたスライド体と、自在間仕切りの内部に取り付けられたケーシング部に上下方向に移動可能に支持され、前記スライド体に上部が係合するとともに下部側にネジ部が設けられた駆動ロッド、および前記ケーシング部に固定され、前記駆動ロッドのネジ部に螺合するナット、および駆動ロッドに同軸に固定され、駆動ロッドを軸線の回りに回動させる操作ノブを備えた上下動機構とを備えていることを特徴とする。
【0006】
また、自在間仕切りを床と天井との間に立設して部屋の間取り等を変更可能とした建築構造であって、前記床には、一定間隔で平行に複数の係止溝が設けられるとともに、該係止溝内に長手方向に連設して脱着可能に係合部材としての溝形部材が装着され、前記天井には、一定間隔で平行に複数のハット部材が支持されるとともに、該ハット部材に長手方向に連設して脱着可能に係合部材としての溝形部材が装着され、前記自在間仕切りのセット位置に合わせて、前記床の係止溝に装着される溝形部材と前記天井のハット部材に装着される溝形部材が、係止ネジが挿入される部位に挿入孔が設けられた部品に交換され、前記自在間仕切りが、自在間仕切りの下端縁と上端縁側に設けられた係止ネジが床側と天井側に装着された前記溝形部材の挿入孔に挿入されて床と天井との間に立設されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面とともに詳細に説明する。
図1は本発明に係る自在間仕切りの構成例を示す正面図である。本実施形態の自在間仕切りは、パネル状に形成し、床面と天井面との間に立設して部屋等の間仕切りとして使用するものである。図は、自在間仕切りの内部構成を示すもので、一対の縦桟10a、10bと、上横桟12aおよび下横桟12bとにより間仕切りの外枠を構成している。14は外枠の上下方向の中途位置に設けた横桟であり、16は横桟14から下側部分に設けた格子枠である。
【0008】
自在間仕切りは、外枠、横桟および格子枠の両面に化粧板等の表面材を取り付け、パネル状にして使用する。本実施形態の自在間仕切りは、格子枠16を設けたことにより、格子枠16の部分に化粧板等のパネル体を取り付けて全体をパネル状にして使用すること、あるいは、格子枠16に障子紙を貼ったりプラスチック板を取り付けたりすることにより、障子状の間仕切りとして使用することができる。このように、自在間仕切りは単なる平板なパネル体に形成する場合に限らず、用途に応じて種々の形態に形成することが可能である。
【0009】
自在間仕切りは床面と天井面との間を遮蔽するように立設して取り付けるから、床面と天井面との高さ寸法に合わせて外枠の大きさを決める必要がある。本実施形態では、間仕切りの高さ寸法を2370mm、幅寸法を640mmとした。床面と天井面との高さ寸法、また部屋の区画寸法は、住宅によってある程度規格化されているから、これらの規格に合わせて適宜間仕切りの高さ寸法と幅寸法を設定すればよい。
【0010】
図2は自在間仕切りの側面図で、外枠に表面材18a、18bを固定した状態である。図は自在間仕切りの高さ調整のための調節手段の構成を説明するため間仕切りの上半部を示す。20は上横桟12aの上側に外枠の幅方向の全長にわたって溝部を連通させて形成したレールである。レール20は上方が開口するコの字形の部材の縁部を内側にL字状に折曲して開口縁に抜け止め部20aを形成したものである。
22はレール20を支持するスライド体である。本実施形態ではスライド体22を木材によって形成し、レール20の底部を木ねじ24によりスライド体22に固定している。
【0011】
レール20およびスライド体22は表面材18a、18bの内面で上下方向に移動可能となるよう幅寸法が設定されている。いいかえれば、レール20およびスライド体22は表面材18a、18bの内面でガイドされて上下動可能である。実施形態ではレール20およびスライド体22が下位置にある場合には、レール20の上面が表面材18a、18bの上端縁よりも下方に位置し、レール20およびスライド体22が表面材18a、18bの内側に隠れるようにした。
【0012】
26はレール20の内側面に摺動自在に係合させレール20から上方に抜け止めして取り付けた移動駒である。レール20は長手方向に溝が連通し、移動駒26はレール20の任意の位置に移動可能である。28は移動駒26をレール20の任意の位置に係止させる係止ネジである。この係止ネジ28は下端が移動駒26の下端面から突出入するように螺合して設けたものであり、係止ネジ28の下端をレール20の底面に押接させることにより移動駒26がレール20に係止される。係止ネジ28のヘッド部は天井に設けた溝形部材30に係止される。係止ネジ28のヘッド部を丸ロッド状としているのは、天井に設けた溝形部材に係止しやすくするためである。
【0013】
図4に、間仕切りの上端縁にレール20、スライド体22等を取り付けた状態の斜視図を示す。レール20が間仕切りの上端縁に長手方向に配置され、レール20に移動自在に移動駒26が取り付けられている。移動駒26は一つのレール20に通常、2個配置する。間仕切りの上端縁の長手方向の2個所で天井に係止することにより自在間仕切りがしっかりと取り付けられる。移動駒26の配置位置は自在間仕切りを部屋にセットした際の位置によってまちまちとなる。間仕切りの幅寸法が狭い場合には移動駒26を1つのみとすることもあるし、広い場合には移動駒26を3つ以上とすることもある。
【0014】
図2で、自在間仕切りの高さを調節する調節手段40は、側面が開口した細長の箱形に形成されたケーシング部42と、ケーシング部42の内部にケーシング部42の長手方向と平行に上下に移動可能に配置された駆動ロッド44と、駆動ロッド44を上下動させる上下動機構46とを備える。42a、42bは駆動ロッド44の上部側をガイドして支持する支持板であり、支持板42a、42bには駆動ロッド44を挿通する挿通孔が設けられている。
本実施形態の上下動機構46は、駆動ロッド44の下部側を支持する支持板42c、42dにナット47、47を固定し、駆動ロッド44の下部側の外周面にナット47、47に螺合するネジ部48を設け、支持板42c、42dの中間位置の駆動ロッド44の外周面に操作ノブ50を固定してなる。
【0015】
操作ノブ50は駆動ロッド44と同軸に固定してなるから、操作ノブ50を回動することによって駆動ロッド44が軸線の回りに回動する。操作ノブ50は駆動ロッド44よりも大径に形成され、操作ノブ50を接線方向に指で押すようにすることで駆動ロッド44が簡単に軸線の回りで回転する。操作ノブ50の外周面にはローレット等の滑り止め加工が施されている。
操作ノブ50を回動することによって駆動ロッド44が上下動するのは、駆動ロッド44の外周面に設けたネジ部48とナット47、47とが螺合していることによる。支持板42c、42dを若干離間して2つのナット47、47を駆動ロッド44に螺合させるようにしているのは、駆動ロッド44を安定して支持できるようにすることと、2つのナット47、47により力を分散して受けることで安定して操作できるようにするためである。
【0016】
本実施形態の上下動機構では、支持板42cの上面と支持板42dの下面にそれぞれナット47、47を固定し、操作ノブ50を支持板42c、42dの間に配置した。操作ノブ50は駆動ロッド44とともに上下動するから、支持板42c、42dに挟まれた範囲内が駆動ロッド44の移動範囲となる。図2は操作ノブ50が支持板42dに当接した状態で、操作ノブ50すなわち駆動ロッド44が最下位置にある状態である。この状態から操作ノブ50を回すことによって駆動ロッド44が押し上げられる。駆動ロッド44に設けるネジ部48は、駆動ロッド44が上下動する際に常にナット47、47と螺合可能となるようにその長さが設定されている。
【0017】
駆動ロッド44の上端部44aはレール20を支持するスライド体22に挿入され、駆動ロッド44が上昇することによってスライド体22およびレール20がともに押し上げられ、駆動ロッド44が下降することによってスライド体22およびレール20がともに下降する。
図3は、外枠に調節手段40を取り付けた状態を正面方向から見た状態である。ケーシング部42は外枠に設けた凹部に収容され、木ねじにより底面を上横桟12aと縦桟10aに固定して取り付けられる。19は外枠にケーシング部42を設置した後、ケーシング部42の開口側を遮蔽するように取り付けた表面材である。表面材19で操作ノブ50を操作する部位については開口部が設けられている。なお、自在間仕切りの正面側から操作ノブ50を操作できるよう、図2に示すように、表面材18bに開閉部100を設ける。開閉部100は扉状に開閉可能に取り付けたものである。
【0018】
図1に示すように、自在間仕切りの高さを調節する調節手段40は外枠の両側にそれぞれ設置する。駆動ロッド44を比較的長く形成しているのは、駆動ロッド44の下部に設けた操作ノブ50が簡単に手の届く位置に配置されるようにするためである。
自在間仕切りの両側面部に設けた調節手段40の操作ノブ50を回動操作することにより、スライド体22およびレール20を昇降させることができ、天井に係合する係止ネジ28の高さ位置を調整することが可能となる。自在間仕切りの高さ調節とは、係止ネジ28のヘッド部を間仕切りの本体の上端縁で突出入させ、天井の高さに合わせて調節して自在間仕切りを簡単に取り付けあるいは取り外しできるようにすることである。自在間仕切りの高さ調節を間仕切りの上端縁側で行うようにしたことにより、自在間仕切りの床面に係止する側は、高さ調節機能は不要で、床面との係合方法を考慮すればよいことになる。
【0019】
図5は、上記構成に係る自在間仕切りを天井と床との間に立設して取り付けた状態を示す。自在間仕切りの下端縁部については、間仕切りの上端縁に設けたレール20と同様にレール60を下端縁の全長にわたって取り付け、レール60に移動駒62を移動可能に取り付ける。自在間仕切りの下端縁部ではレール60を上下動させる必要はないから、木ねじにより下横桟12bにレール60を固定する。係止ネジ64は移動駒62を任意の位置に係止するためのものであり、移動駒62を所定位置で係止した状態でヘッド部の下端が床面側に突出するように設けられる。
【0020】
70は床材、71は床捨張である。床材70には複数の係止溝が一定間隔で平行に設けられており、係止溝内に係合部材としての溝形部材72が装着されている。図6に係止溝内に装着した部材の構成を示す。溝形部材72は端面形状がコの字形に形成された部材の内面に端面形状がコの字形の内枠74を、互いに開口側を向かい合わせて溶接してなるものである。76は係止溝の底面に固定する支持部材である。支持部材76も端面コの字形に形成され、支持部材76に溝形部材72を組み合わせることによって床材70の表面と溝形部材72の表面とが同一高さ面となる。支持部材76および溝形部材72を取り付ける場合は、まず、係止溝の底に木ねじ75により支持部材76を固定し、次に支持部材76の内側面で内枠74をガイドするようにして溝形部材72を係止溝内に挿入する。内枠74の底面にガイド孔74aを設け、係止溝の底に設けたガイドピンをガイド孔74aに挿入することによって溝形部材72を位置決めして取り付けることができる。
【0021】
図8に、内枠74を底面側から見た状態を示す。内枠74は溝形部材72と共に一定の長さに形成した部品で、係止溝の長手方向に連設するようにして係止溝内に配置する。これによって内枠74の内部は係止溝の長手方向に連通した空間となる。実施形態では内枠74の長さを60mmとした。自在間仕切りを床面にセットする際は、自在間仕切りの係止ネジ64の配置位置に合わせて、溝形部材72を係止ネジ64をセットする部位に挿入孔72aを設けた部品に交換し、挿入孔72aに係止ネジ64を挿入して係止するようにする。図5、6は挿入孔72aを設けた溝形部材72に係止ネジ64を挿入して係止した状態を示す。係止ネジ64は移動駒62に取り付けられており、レール60上で移動駒62を移動させることにより、挿入孔72aの位置に係止ネジ64を位置合わせすることができる。係止ネジ64を係止させた部位の外の溝形部材72は係止溝を埋めるようにして配置され、これによって床面が平坦面となる。
【0022】
一方、図5で、自在間仕切りの上端縁部分については天井材80を支持するハット部材82に溝形部材30を取り付け、この溝形部材30に係止ネジ28のヘッド部を係合させる。ハット部材82は補強材84に木ねじ85により固定されて吊持され、天井材80はハット部材82のフランジ82aに側縁を引っかけるようにして支持される。
図7にハット部材82に溝形部材30を支持した構造と、溝形部材30に係止ネジ28のヘッド部を係合した状態を拡大して示す。溝形部材30は端面形状がコの字形の部材であり、ハット部材82の開口部を塞ぐように、ハット部材82の内側にネジ81a、81bによりネジ止めされて固定される。
図9はハット部材82に装着された溝形部材30を天井面側から見た状態を示す。ハット部材82は長手方向に連設して配置され、溝形部材30もこのハット部材82の長手方向に連設して装着される。これにより、ハット部材82の長手方向に連通する空間が形成される。実施形態では溝形部材30として長さ60mmのものを使用した。
【0023】
溝形部材30と係止ネジ28との係合は、溝形部材30に設けた挿入孔30aに係止ネジ28を挿入することによってなされる。自在間仕切りは床面と天井面との間に立設して配置するから、自在間仕切りをセットする際には、自在間仕切りのセット位置における係止ネジ28の配置位置に該当する溝形部材30について、あらかじめ挿入孔30aが設けられた溝形部材30に交換し、挿入孔30aに係止ネジ28を位置合わせして係止する。溝形部材30を交換する場合は、天井材80を持ち上げ、ネジ81a、81bにより溝形部材30を脱着して行えばよい。天井材80はハット部材82に引っ掛けるようにして装着しているだけであり、簡単に持ち上げることができる。野縁86が天井材80を持ち上げる妨げになる場合は、図12の○印位置の天井材80を取り外し、持ち上げるべき天井材80をその位置に移動することで溝形部材30の脱着を行うことができる。図12の野縁受け88は実施にあたっては補強材84の真上に配置する。
【0024】
図10にハット部材82を支持する天井部の構造をハット部材82の端面方向から見た状態、図11にハット部材82の側面方向から見た状態を示す。
86は補強材84を一定間隔で支持する野縁、88は野縁受けである。本実施形態では補強材84の配置間隔、すなわちハット部材82の配置間隔を300mm、野縁86の配置間隔を450mm、野縁受け88の配置間隔を900mmとした。天井材80のハット部材82の長手方向についての長さは300mmである。
【0025】
図12に、天井材80、ハット部材82、野縁86、野縁受け88の平面配置を示す。図は、野縁受け88の上方から見た状態を示す。野縁受け88が一定間隔で配置され、野縁受け88に直角に交差して野縁86が配置され、野縁86に直角に交差した補強材84にハット部材82が取り付けられている。ハット部材82には長手方向に溝形部材30が連設されて装着され、所定位置で溝形部材30に係止ネジ28が係止する。
【0026】
図13は自在間仕切りのセッティング例を示す。図は天井に配置したハット部材82に対して自在間仕切りA〜Cをいろいろな配置とした例である。自在間仕切りAはハット部材82の長手方向と自在間仕切りAの面方向を平行にして配置した例である。この場合にはハット部材82はハット部材82の長手方向の任意の位置でハット部材82に装着した溝形部材30に係止させることができる。
自在間仕切りBは、ハット部材82の長手方向と自在間仕切りBの面方向を直交させて配置した例である。この場合には、ハット部材82と自在間仕切りBとが交差する位置に係止ネジ28を位置合わせしてハット部材82に装着した溝形部材30に係止させればよい。
自在間仕切りCはハット部材82の長手方向と自在間仕切りCの面方向が斜めに交差する配置とした例である。この場合も、移動駒26を係止ネジ28とハット部材82に支持された溝形部材30の挿入孔30aとを位置合わせするように移動して係止させればよい。
【0027】
図13に示す自在間仕切りA、B、Cの配置パターンからわかるように、本実施形態の自在間仕切りによれば、自在間仕切りとハット部材82とが平行に配置される場合、交差して配置される場合のいずれの場合であっても、自在間仕切りを任意の向きに配置してセッティングすることができる。図13には、一つの自在間仕切りについて係止ネジ28を1つ設けた例、2つ設けた例、3つ設けた例が示されている。自在間仕切りの上端縁に係止ネジ28を1つ設けた場合は、自在間仕切りの床側に係止ネジ28を2つ取り付けて自在間仕切りを回り止めさせることができる。
【0028】
なお、図13は天井に設けたハット部材82と自在間仕切りの平面配置位置関係について示しているが、床に設ける係止溝についてもまったく同様に考えることが出来る。すなわち、自在間仕切りの下端縁に設けた係止ネジ64についてはレール60上で移動駒62を移動させることによって任意の位置に移動させることができるから、ハット部材82と同様に係止溝を所定間隔で平行に配置しておくことにより、係止溝に装着した溝形部材72に係止ネジ64を係合させて自在間仕切りを取り付けることができる。
【0029】
天井に取り付ける溝形部材30の平面配置と床に配置する溝形部材72及び内枠74の平面配置は、通常は同一間隔で同一立面内にあるようにするのがよい。溝形部材30、72を同一立面配置とすることで、間仕切りの上端縁側と下端縁側の同一位置で間仕切りを支持することができる。ただし、天井側の溝形部材30と床側の溝形部材72とは必ずしも同一立面配置とする必要はなく、自在間仕切りをセットする際に溝形部材30、72の双方に係止ネジ28、64が係合する位置関係となるものであれば任意の配置とすることができる。たとえば、配置間隔は同一にして、天井側の溝形部材30が連設される方向と床の溝形部材72が連設される方向とが直交する配置あるいは交差する配置とすることも可能である。また、上記実施形態では溝形部材30、72と内枠74とを所定間隔をあけて一方向に平行に配置したが、天井面と床面とで溝形部材30、72と内枠74を各々直角格子状あるいは斜め格子状に交差する配置としてもよい。床側については、フローリング材を敷いたりカーペットを敷いたりして溝形部材72が外部に露出しないようすることももちろん可能である。
【0030】
天井と床との間に自在間仕切りを取り付ける場合は、まず、間仕切りの上端縁の係止ネジ28を若干引き込んだ位置として、間仕切りの下端縁の係止ネジ64を溝形部材72の挿入孔72aに挿入し、次いで、間仕切りの上端縁の係止ネジ28を溝形部材30の挿入孔30aに位置合わせし、操作ノブ50を回してレール20を押し上げ、係止ネジ28を溝形部材30の挿入孔30aに挿入する。操作ノブ50を回してレール20がハット部材82に当接したところで操作ノブ50を係止することによって、自在間仕切りが床面と天井面との間でしっかりと固定される。このようにして、次々と自在間仕切りを設置して、所定の間取りとすることができる。
【0031】
自在間仕切りを取り外す際は、操作ノブ50を回してレール20を下降させ、間仕切りの上端縁の係止ネジ28を溝形部材30から外し、次いで、間仕切りの下端縁の係止ネジ64を溝形部材72から外せばよい。
本発明に係る自在間仕切りは、天井面と床面に配置した溝形部材30、72と適宜位置で係合可能に設けられ、任意の向きにセッティングすることが可能であることから任意の間取りに設定することができる。
また、自在間仕切りの取り付け、取り外しの操作が容易であり、間取りの変更のために、大がかりな工事をする必要がなく、間取りの変更が随時可能になるという利点がある。
【0032】
なお、上記実施形態では天井あるいは床に設けた係合部材としてのハット部材、溝形部材に係止手段として係止ネジを設けたが、自在間仕切りと天井および床との係合方法は上記実施形態の構造に限定されるものではない。たとえば、天井側の係合部材としてハット部材82のみを設け、係止ネジ28にハット部材82に係合するある程度の長さの木片を取り付け、自在間仕切りをセットする際に、木片をハット部材82に挿入するようにして係合するといった方法も可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る自在間仕切り及びこれを用いた建築構造によれば、天井と床との間に間仕切りを立設する操作が容易にでき、これによって間取りを変更したり模様替えしたりする作業を簡単に行うことができる。また、調節手段により自在間仕切りの上端縁に装着されたレールの高さを調節して係止ネジと溝形部材とを係止させることにより、確実に間仕切りを固定設置することが可能になる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自在間仕切りの構成を示す正面図である。
【図2】自在間仕切りに取り付ける調節手段を側面方向から見た説明図である。
【図3】自在間仕切りに取り付ける調節手段を正面方向から見た説明図である。
【図4】自在間仕切りの上端縁近傍部分の構成を示す斜視図である。
【図5】自在間仕切りを天井と床との間に立設した状態を示す説明図である。
【図6】自在間仕切りと床との係合部の構成を示す断面図である。
【図7】自在間仕切りと天井との係合部の構成を示す断面図である。
【図8】床面での溝形部材の平面配置を示す説明図である。
【図9】天井面での溝形部材の平面配置を示す説明図である。
【図10】天井におけるハット部材の取り付け構造をハット部材の端面方向から見た説明図である。
【図11】天井におけるハット部材の取り付け構造をハット部材の側面方向から見た状態を示す説明図である。
【図12】ハット部材、野縁等の平面配置を示す説明図である。
【図13】ハット枠と自在間仕切りの平面配置例を示す説明図である。
【符号の説明】
10a、10b 縦桟
12a 上横桟
12b 下横桟
14 横桟
16 格子枠
18a、18b、19 表面材
20 レール
22 スライド体
26 移動駒
28 係止ネジ
30 溝形部材
30a 挿入孔
40 調節手段
42 ケーシング部
42a、42b、42c、42d 支持板
44 駆動ロッド
46 上下動機構
47 ナット
48 ネジ部
50 操作ノブ
60 レール
62 移動駒
64 係止ネジ
70 床材
72 溝形部材
72a 挿入孔
74 内枠
74a ガイド孔
76 支持部材
80 天井材
82 ハット部材
82a フランジ
84 補強材
86 野縁
88 野縁受け

Claims (3)

  1. 床に一定間隔で平行に設けられた複数の係止溝に、該係止溝の長手方向に連設して脱着可能に装着された係合部材としての溝形部材と、
    天井に一定間隔で平行に支持された複数のハット部材に、該ハット部材の長手方向に連設して脱着可能に装着された係合部材としての溝形部材とに、脱着自在に係合して、床面と天井面との間に立設される自在間仕切りであって、
    自在間仕切りの下端縁には、全長にわたり、移動駒が移動自在に装着されたレールが固定されるとともに、前記移動駒には、該移動駒を係合位置に係止し、前記係止溝に交換して装着された挿入孔つきの溝形部材の前記挿入孔に係合する係止ネジが設けられ、
    自在間仕切りの上端縁には、全長にわたり、移動駒が移動自在に装着されたレールが、上下方向に可動に支持されて装着されるとともに、前記移動駒には、該移動駒を係合位置に係止し、前記ハット部材に交換して装着された挿入孔つきの溝形部材の前記挿入孔に係合する係止ネジが設けられ、
    該自在間仕切りの両側縁に、前記自在間仕切りの上端縁に装着されたレールの高さ位置を調節して、該レールに装着された移動駒の係止ネジを前記溝形部材に係止させる調節手段が各々設けられていることを特徴とする自在間仕切り。
  2. 前記調節手段が、上面で前記レールを支持し、自在間仕切りの上端縁側で上端縁と平行に昇降可能に設けられたスライド体と、
    自在間仕切りの内部に取り付けられたケーシング部に上下方向に移動可能に支持され、前記スライド体に上部が係合するとともに下部側にネジ部が設けられた駆動ロッド、および前記ケーシング部に固定され、前記駆動ロッドのネジ部に螺合するナット、および駆動ロッドに同軸に固定され、駆動ロッドを軸線の回りに回動させる操作ノブを備えた上下動機構とを備えていることを特徴とする請求項1記載の自在間仕切り。
  3. 自在間仕切りを床と天井との間に立設して部屋の間取り等を変更可能とした建築構造であって、
    前記床には、一定間隔で平行に複数の係止溝が設けられるとともに、該係止溝内に長手方向に連設して脱着可能に係合部材としての溝形部材が装着され、
    前記天井には、一定間隔で平行に複数のハット部材が支持されるとともに、該ハット部材に長手方向に連設して脱着可能に係合部材としての溝形部材が装着され、
    前記自在間仕切りのセット位置に合わせて、前記床の係止溝に装着される溝形部材と前記天井のハット部材に装着される溝形部材が、係止ネジが挿入される部位に挿入孔が設けられた部品に交換され、
    請求項1記載の自在間仕切りが、自在間仕切りの下端縁と上端縁側に設けられた係止ネジが床側と天井側に装着された前記溝形部材の挿入孔に挿入されて、床と天井との間に立設されていることを特徴とする建築構造。
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